JP2005237161A - 永久磁石モータ - Google Patents

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Kazumasa Ito
一将 伊藤
Koki Naka
興起 仲
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Abstract

【課題】 表面磁石型の永久磁石モータにおいて、永久磁石モータのモータ組立作業時等における永久磁石の破損を防止することができる構造を得ることを目的とする。
【解決手段】 径方向に突出した複数の磁極ティース22aが形成された第1の鉄心22及び磁極ティース22aに装着された一次側巻線7を有する一次側ユニット2、第1の鉄心22の中心軸と同軸にある第2の鉄心3及び磁極ティース22aに面して第2の鉄心3の表面に周方向に所定ピッチで装着された永久磁石4a,4bを有する二次側ユニット6を備えた永久磁石モータにおいて、隣り合う永久磁石4aと永久磁石4bとの間に、永久磁石4a及びb表面より突出した凸部31を設けたものとする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、永久磁石モータに関するものであり、詳細には、永久磁石モータの組立等における破損防止に関するものである。
従来、表面型の永久磁石モータにおいては、二次側コア表面に互いに着磁方向が異なる永久磁石を交互に並べて配置して二次側ユニットを構成し、この二次側ユニットの永久磁石面を一次側ユニットの磁界発生面と対向させて永久磁石モータを構成する(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−158850号公報(第2頁、図3)
上記特許文献1の永久磁石モータでは、一次側ユニットと二次側ユニットとの間に生じる吸引力等により、一次側ユニットと二次側ユニットとが接触して、高価な永久磁石を破損するという問題があった。このような問題は、例えば、モータ組立作業時等に頻発していた。
この発明は、上記のような従来の問題を解決するものであり、表面磁石型の永久磁石モータにおいて、永久磁石モータのモータ組立作業時等における永久磁石の破損を防止することができる構造を得ることを目的とするものである。
この発明に係る永久磁石モータは、径方向に突出した複数の磁極ティースが形成された第1の鉄心及び上記磁極ティースに装着された巻線を有する一次側ユニット、上記第1の鉄心の中心軸と同軸にある第2の鉄心と、上記第2の鉄心の表面に、周方向に所定ピッチで、上記磁極ティースに面して装着された永久磁石とを有する二次側ユニットを備えた永久磁石モータにおいて、
隣り合う上記永久磁石間の隙間にあり、上記永久磁石の上記磁極ティースに面する面より突出した凸部を上記二次側ユニットに設けたものである。
また、直線状に配置した複数の磁極ティースを有する第1の鉄心及び上記磁極ティースに装着した巻線を有する一次側ユニット、上記第1の鉄心と対向する直線状の第2の鉄心と、上記第2の鉄心表面に所定ピッチで、上記磁極ティースに面して装着された永久磁石とを有する二次側ユニットを備えた永久磁石モータにおいて、
隣り合う上記永久磁石間の隙間にあり、上記永久磁石の上記磁極ティースに面する面より突出した凸部を上記二次側ユニットに設けたものである。
このように構成することにより、一次側ユニットと二次側ユニットが接触しても、一次側ユニットと凸部が接触し、永久磁石は保護されるので、一次側ユニットと二次側ユニットとの接触によって永久磁石が破損するのを防止することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明に係る永久磁石モータの実施の形態1を説明するための断面図であり、一例として、一次側ユニット2の内側に、4極の二次側ユニット6を備えた永久磁石モータの構成を示している。
図1に示したように、一次側ユニット2は、内周側径方向に突出した磁極ティース22aを有する一次側コア(第1の鉄心)22と、磁極ティース22a間のスロットに装着された巻線7を有する。
また、二次側ユニット6は、二次側コア(第2の鉄心)3の表面に、着磁方向が異なる永久磁石4aと永久磁石4bとが円周方向に所定ピッチで交互に設けられ、隣り合う永久磁石4aと永久磁石4bとの間の隙間に凸部31が設けられており、凸部31は永久磁石4a及び4bの表面(磁極ティース22aに面する面)より突出するように形成されている。凸部31間の永久磁石4a及び4bは、接着剤等で第2の鉄心3の表面に固定されている。
図1においては、凸部31が第2の鉄心3の一部で構成され、凸部31と第2の鉄心3とが一体となっている例を示しているが、凸部31を別部材としてもよい。また、第2の鉄心3に固定される必要はなく、永久磁石4a及び永久磁石4bの端面に接着により固定されるようにしてもよい。
第2の鉄心3の中心軸上にシャフト8が設けられ、二次側ユニット6の外側に、磁気的空隙5を介して一次側ユニット2が二次側ユニット6とほぼ同心円状に配置され、一次側ユニット2の巻線7に通電することによって、一次側ユニット2または二次側ユニット6のいずれか一方が回転できるように構成される。
この実施の形態1では、第2の鉄心3の表面に、隣り合う永久磁石4aと永久磁石4bとの間の隙間に、永久磁石4a及び4bの表面より突出した凸部31が設けられているので、モータの組み付け時等に、永久磁石4a及び4bと一次側コア22との吸引力によって、一次側ユニット2と二次側ユニット6とが接触してしまった場合でも、凸部31が一次側ユニットに接し、永久磁石4a及び4bは接しないので、永久磁石4a及び4bは保護され、一次側ユニット2と二次側ユニット6との接触による永久磁石4a及び4bの破損を防止することができる。
実施の形態2.
図2は、この発明に係る永久磁石モータの実施の形態2を説明するための断面図である。この実施の形態2は、永久磁石モータがリニアモータの場合である。
この実施の形態2においては、一次側ユニット2の巻線7を装着した磁極ティース22aが直線状に配列されており、一次側ユニット2と対向するように二次側ユニット6が配置されている。二次側ユニット6の第2の鉄心3には、一次側ユニット2の磁極ティース22aに面するように永久磁石4a及び4bが装着され、隣り合う永久磁石4aと永久磁石4bとの間の隙間に、永久磁石4a及び4bの表面(磁極ティース22aに面する面)より突出した凸部31が設けられている。
この実施の形態2では、第2の鉄心3の表面に、隣り合う永久磁石4aと永久磁石4bとの間の隙間に、永久磁石4a及び4bの表面より突出した凸部31が設けられているので、モータの組み付け時等に、永久磁石4a及び4bと一次側コア22との吸引力によって、一次側ユニット2と二次側ユニット6とが接触してしまった場合でも、凸部31が一次側ユニット2に接し、永久磁石4a及び4bは一次側ユニット2に接しないので、永久磁石4a及び4bは保護され、一次側ユニット2と二次側ユニット6との接触による永久磁石4a及び4bの破損を防止することができる。
実施の形態3.
図3及び図4は、この発明に係る永久磁石モータの実施の形態3を説明するための断面図である。この実施の形態3では、上記実施の形態1及び2における凸部31の先端部または先端部の角を凸型の曲面状に形成している。
このように、凸部31の先端部または先端部の角を凸型の曲面状とすることによって、一次側ユニット2と二次側ユニット6とが接触してしまった場合、凸部31が一次側ユニット2を損傷しないようにすることができる。
実施の形態4.
図5及び図6は、この発明に係る永久磁石モータの実施の形態4を説明するための断面図である。この実施の形態4では、上記実施の形態1乃至3において、永久磁石4aと永久磁石4bとの間の隙間の幅Lhと凸部31の厚さLmとの関係を、Lh>Lmとするものである。
このように、隙間の幅Lhと凸部31の厚さLmとの関係を、Lh>Lmとすることによって、製作過程で永久磁石4a及び4bあるいは凸部31のいずれを後から挿入するようにしても、挿入し易くなる。
実施の形態5.
図7及び図8は、この発明に係る永久磁石モータの実施の形態5を説明するための断面図である。この実施の形態5では、上記実施の形態1乃至4において、凸部31の付け根部の角を曲面状としたものである。
このように、凸部31の付け根部の角を曲面状とすることによって、機械的強度を強化した構造とすることができる。
実施の形態6.
図9及び図10は、この発明に係る永久磁石モータの実施の形態6を説明するための断面図である。この実施の形態6では、上記実施の形態1乃至5において、永久磁石4a及び4bの表面の一部(端部)を凸部31の先端部で覆うようにしたものである。
このように、永久磁石4a及び4bの表面の端部を凸部31の先端部で覆うことにより、磁気的空隙5に露出する永久磁石4a及び4bの表面積が小さくなるので、凸部31による永久磁石4a及び4bの保護性能がより一層向上する。また、遠心力や磁気的吸引力による永久磁石4a及び4bの剥離を防ぐことができる。
また、凸部31を取り外し可能とすることによって、永久磁石4a及び4bの装着が容易になる。
実施の形態7.
上記実施の形態1乃至6において、凸部31の材質を磁性体とすることによって、突極比(Lq/Ld)を大きくすることができるので、一般に周知の弱め界磁制御でモータを駆動することにより、リラクタンストルクまたはリラクタンス推力を発生して大トルク特性または大推力特性とすることができる。
実施の形態8.
この実施の形態8は、積層鋼板で凸部31と第2の鉄心3とを一体に構成するものである。例えば、電磁鋼板をプレスで打ち抜いて、凸部31の形状と第2の鉄心3の形状とを一体に成型する。打ち抜いた鋼板を積層して、凸部31と第2の鉄心3とを一体にした積層体を作製する。
このように、プレで打ち抜いた打ち抜き鋼板を積層することによって、容易に凸部31と第2の鉄心3とを一体に構成することができる。
また、凸部31を別部材とする場合は、ネジや接着剤等により第2の鉄心3へ取り付ける。
なお、図1、3、5、7及び9において、スロット数:極数の比を24:4とした例を示したがこれに限られるものではない。また、図2、4、6、8及び10においても、一次側ユニットの長さ相当でのスロット数:極数の比を24:4とした例を示したがこれに限られるものではない。
また、上記実施の形態1、3乃至8では、二次側ユニットが一次側ユニットの内側にある場合を示したが、二次側ユニットが一次側ユニットの外側にある場合においても、上記実施の形態1、3乃至8と同様の構成を適用することができる。また、リニアモータの図2、4、6、8及び10では、一次側ユニットが二次側ユニットよりも短い例を示しているが、二次側ユニットが一次側ユニットよりも短い場合でもよい。
この発明に係る永久磁石モータは、工作機械の位置決め用サーボモータ、リニアモータ等に用いることができる。
この発明に係る永久磁石モータの実施の形態1を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態2を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態3を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態3を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態4を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態4を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態5を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態5を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態6を説明するための断面図である。 この発明に係る永久磁石モータの実施の形態6を説明するための断面図である。
符号の説明
2 一次側ユニット、3 二次側コア(第2の鉄心)、4a,4b 永久磁石、
5 磁気的空隙、6 二次側ユニット、7 巻線、8 シャフト、
22 一次側コア(第1の鉄心)、22a 磁極ティース、31 凸部。

Claims (9)

  1. 径方向に突出した複数の磁極ティースが形成された第1の鉄心及び上記磁極ティースに装着された巻線を有する一次側ユニット、上記第1の鉄心の中心軸と同軸にある第2の鉄心と、上記第2の鉄心の表面に、周方向に所定ピッチで、上記磁極ティースに面して装着された永久磁石とを有する二次側ユニットを備えた永久磁石モータにおいて、
    隣り合う上記永久磁石間の隙間にあり、上記永久磁石の上記磁極ティースに面する面より突出した凸部を上記二次側ユニットに設けたことを特徴とする永久磁石モータ。
  2. 直線状に配置した複数の磁極ティースを有する第1の鉄心及び上記磁極ティースに装着した巻線を有する一次側ユニット、上記第1の鉄心と対向する直線状の第2の鉄心と、上記第2の鉄心表面に所定ピッチで、上記磁極ティースに面して装着された永久磁石とを有する二次側ユニットを備えた永久磁石モータにおいて、
    隣り合う上記永久磁石間の隙間にあり、上記永久磁石の上記磁極ティースに面する面より突出した凸部を上記二次側ユニットに設けたことを特徴とする永久磁石モータ。
  3. 上記凸部の先端部または先端部の角を凸の曲面状にしたことを特徴とする請求項1または2記載の永久磁石モータ。
  4. 上記隙間の幅を、上記凸部の厚さよりも大きくしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の永久磁石モータ。
  5. 上記凸部が上記第2の鉄心の表面に立設され、上記凸部の付け根部の角が曲面状であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の永久磁石モータ。
  6. 上記凸部の先端部が、上記永久磁石の上記磁極ティースに面する面の一部を覆っていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の永久磁石モータ。
  7. 上記凸部を取り外し可能としたことを特徴とする請求項6記載の永久磁石モータ。
  8. 上記凸部を、磁性体材料で形成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の永久磁石モータ。
  9. 上記第2の鉄心の形状と上記凸部の形状とを一体に成型した鋼板を積層することによって、上記第2の鉄心と上記凸部とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の永久磁石モータ。
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