JP5306706B2 - 磁石付ロータ - Google Patents
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Description
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、セグメント磁石の位置決め、及び磁気漏れを抑制することができる磁石付ロータを提供することにある。
請求項2に記載の発明では、前記開放溝の深さは、当該開放溝の底部が、固着された前記磁石の径方向の中央部より内径側の位置となるように形成されている。
この構成によれば、ロータコアの保持溝の深さは、磁石の径方向の厚さの半分以下で形成されている。また、磁石は、厚み方向にN極とS極が形成され磁石の半分の厚みで磁極が分かれている。このため、磁石の周方向暗部である、保持溝の壁部を介して磁気漏れすることを抑制することができる。さらに、保持溝を深く形成せずに済み、安価に形成することができる。
請求項5に記載の発明では、前記ロータコアは、前記保持溝及び前記開放溝を含め、鍛造により一体形成される。
請求項6に記載の発明では、前記ロータコアは、前記コア本体を形成するための第1コアシートと、前記フランジ部を形成するための第2コアシートとをそれぞれ所定の枚数重ね合わせ、互いに固着して形成される。
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、磁石付ロータ9は、回転軸10を一体形成するロータコア11と、ロータコア11の外周面に固着された複数のセグメント磁石12と、セグメント磁石12の欠落を防止するカバー21(図6参照)を備えている。
ロータコア11の円柱部13に形成された各保持溝16には、セグメント磁石12が嵌合固着されている。各セグメント磁石12は、その一側がフランジ部14の壁面に当接し、それ以上フランジ部14側に移動しないように規制されることによって、ロータコア11に対して位置決め固定される。従って、ロータコア11に固着される各セグメント磁石12は、軸線方向及び周方向に精度良く位置決め固定される。
図6に示すように、カバー21は、ロータコア11、即ちセグメント磁石12を嵌合固着した円柱部13とフランジ部14を被覆する。カバー21は材質が非磁性材であり、予め設定された厚みd10の円筒形状をなす。カバー21の円柱部13と対応する位置には、図7に示すように、各保持溝16に嵌合固着されたセグメント磁石12間に形成された空間にそれぞれ嵌入する突出部としての凸部22が凹設形成されている。この凸部22により、カバー21の周方向への回動を規制している。
(1)本実施形態では、ロータコア11に、フランジ部14と保持溝16を形成した。従って、フランジ部14と保持溝16に、セグメント磁石12を嵌合させるだけで、セグメント磁石12をロータコア11に対して位置決め固定することができる。従って、樹脂部品(ホルダ)を用いずに、即ち部品点数を増やすことなくセグメント磁石12の位置決め固定することができる。その結果、部品管理コストや組み付けコストが高くならず、セグメント磁石12の位置決め固定することができる。
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図8〜図10に従って説明する。
本実施形態のロータコア50は、前記第1実施形態のロータコア11と形成方法が異なる。詳しくは、第1実施形態のロータコア11は、保持溝16及び開放溝17を含め鍛造にて一体形成されている。
図8は、円柱部13を形成するための第1コアシート52を示し、図9はフランジ部14を形成するための第2コアシート53を示す。図10は第1及び第2コアシート52,53を軸方向に多数個積層してお互いに連結固定することによって形成されたロータコア50を示す。
フランジ部14を形成するための第2コアシート53は、予め設定された厚みd21の鉄板にて形成されている。第2コアシート53は、フランジ部14の開放溝17を形成するための凹部17aが等間隔に周方向に複数個(本実施形態では8個)設けられている。各凹部17aの深さd6aは、セグメント磁石12の厚さの半分の深さである。また、各凹部17aの溝幅d7aは、セグメント磁石12の短辺の長さd4より短くしている。
従って、第1コアシート52と第2コアシート53をそれぞれ所定の枚数重ね合わせて互いに固着することによって、ロータコア50が形成される。
(1)本実施形態では、ロータコア11は、第1コアシート52と第2コアシート53をそれぞれ所定の枚数重ね合わせて互いに固着することで形成される。このため、円柱体13の外周面15に形成された保持溝16と、円柱体13の一側外周面に形成されたフランジ部14と、フランジ部14の外周面に形成された開放溝17との複雑な構造を備えるロータコア11を、第1コアシート52と第2コアシート53を重ね合わせて互いに固着するだけで、容易に形成することができる。
・上記実施の形態では、フランジ部14に形成される開放溝17の深さd6は、フランジ部14の外周からセグメント磁石12の厚さd1の半分の深さで形成されるとしたが、これに限定されず、フランジ部14の外周からセグメント磁石12の厚さd1の半分より深ければ変更してもよい。
・上記実施の形態では、ロータコア11は、鍛造、又は、第1及び第2コアシート52,53が軸方向に積層されてなるとしたが、これに限定されず、他の方法にて形成されるもの(例えば鋳造、焼結など)としてもよい。
Claims (6)
- 円柱形状のロータコアの外周面に複数の磁石を固定した磁石付ロータであって、
前記ロータコアは、円柱形状をなし磁性材からなるコア本体と、前記コア本体の一側外周面に径方向に延出しコア本体より大径となる磁性材からなるフランジ部とを有し、
前記コア本体の外周面に、軸線方向に沿って凹設して形成した保持溝を周方向に複数等間隔に設け、
前記各保持溝に磁石を嵌合固着させるとともに前記磁石の一側を前記フランジ部に当接させ、さらに、前記フランジ部の外周面に、前記嵌合固着し且つ前記当接した前記各磁石の一側のそれぞれ対応する位置に開放溝を凹設したことを特徴とする磁石付ロータ。 - 請求項1に記載の磁石付ロータにおいて、
前記開放溝の深さは、当該開放溝の底部が、固着された前記磁石の径方向の中央部より内径側の位置となるように形成されている、ことを特徴とする磁石付ロータ。 - 請求項1又は2に記載の磁石付ロータにおいて、
前記コア本体の外周面に凹設した保持溝の深さは、
前記磁石の径方向の厚さの半分以下で形成されていることを特徴とする磁石付ロータ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁石付ロータにおいて、
前記磁石が嵌合固着された前記コア本体及び前記磁石の一側が当接した前記フランジ部の外側を覆うカバーが設けられ、
前記カバーには、前記ロータコアの外周面に装着される磁石間に嵌入される突出部が設けられたことを特徴とする磁石付ロータ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁石付ロータにおいて、
前記ロータコアは、前記保持溝及び前記開放溝を含め、鍛造により一体形成されたことを特徴とする磁石付ロータ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁石付ロータにおいて、
前記ロータコアは、前記コア本体を形成するための第1コアシートと、前記フランジ部を形成するための第2コアシートとをそれぞれ所定の枚数重ね合わせ、互いに固着して形成されることを特徴とする磁石付ロータ。
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