JP2005237147A5 - - Google Patents
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Description
本発明は高電圧パルス発生装置に関し、特に、従来のマルクス回路にON・OFF制御が可能な半導体スイッチを用いることにより、誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを、電荷の形で静電エネルギーとして各コンデンサに充電し、次回の誘導性負荷へのパルスの印加時に、各コンデンサの電荷を放電することを可能とした高電圧パルス発生装置に関する。
マルクス回路は、衝撃電圧発生回路とも呼ばれ、従来の高電圧パルス発生装置に利用されていた。図1は、従来のマルクス回路(4段構成)を利用した高電圧パルス発生装置の一例を示す図である。図1に基づいてその動作を説明する。
図1において、rは充電抵抗、Cは充電用の各コンデンサ、G1乃至G5はギャップスイッチである。まず、充電サイクルにおいては、電源Eから供給されたエネルギーは、点線の矢印で示す(1)の経路で各コンデンサCを充電する。各コンデンサCが充電されると、放電サイクルにおいて、各ギャップスイッチGをON(火花放電)させ、各コンデンサCを、(2)の経路で直列に接続して放電させることにより、負荷Lに各コンデンサCの充電電圧(ほぼ電源Eの電圧に等しい)の段数倍にあたる高電圧のパルスを印加するようになっている(特許文献1参照)。
特開2000−152666号公報
図1において、rは充電抵抗、Cは充電用の各コンデンサ、G1乃至G5はギャップスイッチである。まず、充電サイクルにおいては、電源Eから供給されたエネルギーは、点線の矢印で示す(1)の経路で各コンデンサCを充電する。各コンデンサCが充電されると、放電サイクルにおいて、各ギャップスイッチGをON(火花放電)させ、各コンデンサCを、(2)の経路で直列に接続して放電させることにより、負荷Lに各コンデンサCの充電電圧(ほぼ電源Eの電圧に等しい)の段数倍にあたる高電圧のパルスを印加するようになっている(特許文献1参照)。
しかしながら、負荷において、高電圧のパルスが必要なのは一瞬であるにもかかわらず、ギャップスイッチには遮断(カットOFF)機能がないため、各コンデンサに充電されたエネルギーは、毎回放電時になくなるまで無駄な電流が流れ、負荷において熱として消費されてしまうという欠点があった。そのため、各コンデンサを再充電するのに時間とエネルギーが必要であり、高い繰り返しで、各コンデンサを充電・放電を行うことはできなかった。
一方、医療用小型加速器の開発が、我が国で国家プロジェクトとして推進されている。医療用小形加速器の形式はさまざまであるが、医療用小形加速器の偏向電磁石に、数10kJの磁気エネルギーパルス放電を、最大毎秒10回程度行うことが求められている。また、これに用いられるパルス電源は、消費電力が少なく、偏向電磁石のコイルの発熱を最小限にでき、かつ、入力電力も安定化したものである必要がある。
各コンデンサを並列に接続して充電・直列に接続して放電というマルクス回路の特徴を活かしつつ、上述の欠点を克服した新しいタイプの高電圧のパルスを発生させる装置が求められている。
本発明は上述の課題に応えるために為されたものであり、本発明は、誘導性負荷に高い繰り返しで高電圧のパルスを供給する、マルクス回路を利用した高電圧パルス発生装置を提供することを目的とする。
各コンデンサを並列に接続して充電・直列に接続して放電というマルクス回路の特徴を活かしつつ、上述の欠点を克服した新しいタイプの高電圧のパルスを発生させる装置が求められている。
本発明は上述の課題に応えるために為されたものであり、本発明は、誘導性負荷に高い繰り返しで高電圧のパルスを供給する、マルクス回路を利用した高電圧パルス発生装置を提供することを目的とする。
本発明は、高電圧パルス発生装置に関し、本発明の上記目的は、誘導性負荷に繰り返し高電圧のパルスを供給する、マルクス回路を利用した高電圧パルス発生装置において、前記マルクス回路におけるすべての充電抵抗をダイオードで、すべてのギャップスイッチをON・OFF制御が可能な半導体スイッチでそれぞれ置き換え、すべての前記半導体スイッチを同時にONもしくはOFFさせるように前記半導体スイッチのゲートを制御する制御手段を備えるとともに、前記制御手段は、前記半導体スイッチを所定のタイミングでONにすることにより、前記マルクス回路の各コンデンサを直列に接続して、前記誘導性負荷に前記各コンデンサの充電電圧の和に相当する高電圧のパルスを供給し、かつ、前記半導体スイッチを所定のタイミングでOFFにすることにより、前記誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを前記各コンデンサに回生し、前記各コンデンサを並列に接続して充電を開始するように制御することを特徴とする高電圧パルス発生装置によって達成される。
本発明に係る高電圧パルス発生装置によれば、誘導性負荷に供給する電流を任意のタイミングで遮断し、誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを各コンデンサに回生することができるので、再び各コンデンサを充電するエネルギーが少なくてすみ、高電圧のパルスを高い繰り返しで効率よく発生させることができる。
また、各コンデンサの電圧は、主として誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを回生することにより作られるので、電源電圧は、各コンデンサの充電電圧よりも低くてもよい特徴がある。これは、誘導性負荷の抵抗分の電圧があれば、その電流が流れるようになるまで、各コンデンサ電圧が上昇するからである。
また、各コンデンサの電圧は、主として誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを回生することにより作られるので、電源電圧は、各コンデンサの充電電圧よりも低くてもよい特徴がある。これは、誘導性負荷の抵抗分の電圧があれば、その電流が流れるようになるまで、各コンデンサ電圧が上昇するからである。
本発明に係る高電圧パルス発生装置は、従来のマルクス回路におけるすべての充電抵抗をダイオードで、すべてのギャップスイッチをON・OFF制御が可能な半導体スイッチでそれぞれ置き換え、制御手段は、すべての半導体スイッチを同時にONもしくはOFFさせるように半導体スイッチのゲートを制御し、半導体スイッチがONのときは、マルクス回路の各コンデンサを直列に接続して、誘導性負荷に各コンデンサの充電電圧の和に相当する高電圧のパルスを供給し、半導体スイッチがOFFのときは、誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを各コンデンサに回生し、各コンデンサを並列に接続して充電を行うようにしたものである。
本発明に係る高電圧パルス発生装置の特徴は、誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを有効に利用して、高圧の電源を用意せずに高電圧のパルスを瞬時に得るという点である。誘導性負荷のインダクタンスに蓄えられた磁気エネルギーを利用することで、高速に各コンデンサを充電することができ、高い繰り返しでパルス発生が可能になる。
本発明に係る高電圧パルス発生装置の特徴は、誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを有効に利用して、高圧の電源を用意せずに高電圧のパルスを瞬時に得るという点である。誘導性負荷のインダクタンスに蓄えられた磁気エネルギーを利用することで、高速に各コンデンサを充電することができ、高い繰り返しでパルス発生が可能になる。
図2は、本発明に係る高電圧パルス発生装置の構成を示す図である。より詳しくは、図2は、図1に示す従来のマルクス回路(4段構成)において、充電抵抗rをダイオード1に、ギャップスイッチ(G1乃至G5)を半導体スイッチ2(S1乃至S5)にそれぞれ置き換え、半導体スイッチ2(S1乃至S5)のON・OFF制御を行う制御手段3を設けたものである。
半導体スイッチ2(S1乃至S5)がONのときは、各コンデンサ4は直列に接続して放電され、半導体スイッチ2(S1乃至S5)がOFFになると、各コンデンサ4に誘導性負荷5に残留している磁気エネルギーが回生されるとともに、電源Eからダイオード1を介して各コンデンサ4にエネルギーが充電される。なお、図2における半導体スイッチ2(S1乃至S5)は、パワーMOSFETを使用した場合を示している。
半導体スイッチ2(S1乃至S5)がONのときは、各コンデンサ4は直列に接続して放電され、半導体スイッチ2(S1乃至S5)がOFFになると、各コンデンサ4に誘導性負荷5に残留している磁気エネルギーが回生されるとともに、電源Eからダイオード1を介して各コンデンサ4にエネルギーが充電される。なお、図2における半導体スイッチ2(S1乃至S5)は、パワーMOSFETを使用した場合を示している。
図3は、図2に示す本発明に係る高電圧パルス発生装置を構成するマルクス回路の半導体スイッチ2(S1乃至S5)のゲートの状態(図3(C))と、誘導性負荷5に流れる電流(図3(A))及び電圧VL(図3(B))の波形を示したものである。
本発明に係る高電圧パルス発生装置の動作原理を、図3に基づいて説明する。
(1)制御手段3が、半導体スイッチ2(S1乃至S5)を、すべて同時にOFFにすると(図3(C)における区間toff 、ゲートのOFF時間)、誘導性負荷5に残留している磁気エネルギー及び電源Eから供給されるエネルギーにより、各コンデンサ4を並列に充電するため、誘導性負荷5を流れる電流は徐々に減少し始め、各コンデンサ4の充電が完了すると、誘導性負荷5に流れる電流は略ゼロになる。
また、制御手段3が、半導体スイッチ2(S1乃至S5)を、すべて同時にOFFにすると、誘導性負荷5に逆起電力が生じ、誘導性負荷5に残留している磁気エネルギーは、電流となって各コンデンサ4を充電する。各コンデンサ4の充電が開始されると、誘導性負荷5の逆電圧は徐々に増え、各コンデンサ4の充電電圧(−VC)まで到達する(図3(B)における区間tchg 、充電時間)。各コンデンサ4の充電が完了すると、誘導性負荷5に流れる電流は略ゼロになり、誘導性負荷5の電圧V L も略ゼロになる。
(2)次に、制御手段3が、半導体スイッチ2(S1乃至S5)を、すべて同時にONにすると(図3(C)における区間ton ゲートのON時間)、充電されている各コンデンサ4が直列に接続されて放電されるため(図3(B)における区間tdis 、放電時間)、誘導性負荷5には、各コンデンサ4の充電電圧Vcのn段数倍の電圧(nVC)が印加される。
(3)各コンデンサ4の放電開始とともに、誘導性負荷5に流れる電流は増え(図3(A)の区間tdis)、各コンデンサ4の放電が完了すると定常状態となり、電源電圧Eと誘導性負荷5の抵抗Rで決まる定常電流imaxが流れるようになる。
なお、上記充電時間tchg、放電時間tdis、各コンデンサ4の充電電圧Vc及び定常電流imaxは、各コンデンサ4の静電容量C、誘導性負荷5のインダクタンスL、段数nを用いて、次の数1のように表される。
本発明に係る高電圧パルス発生装置の動作原理を、図3に基づいて説明する。
(1)制御手段3が、半導体スイッチ2(S1乃至S5)を、すべて同時にOFFにすると(図3(C)における区間toff 、ゲートのOFF時間)、誘導性負荷5に残留している磁気エネルギー及び電源Eから供給されるエネルギーにより、各コンデンサ4を並列に充電するため、誘導性負荷5を流れる電流は徐々に減少し始め、各コンデンサ4の充電が完了すると、誘導性負荷5に流れる電流は略ゼロになる。
また、制御手段3が、半導体スイッチ2(S1乃至S5)を、すべて同時にOFFにすると、誘導性負荷5に逆起電力が生じ、誘導性負荷5に残留している磁気エネルギーは、電流となって各コンデンサ4を充電する。各コンデンサ4の充電が開始されると、誘導性負荷5の逆電圧は徐々に増え、各コンデンサ4の充電電圧(−VC)まで到達する(図3(B)における区間tchg 、充電時間)。各コンデンサ4の充電が完了すると、誘導性負荷5に流れる電流は略ゼロになり、誘導性負荷5の電圧V L も略ゼロになる。
(2)次に、制御手段3が、半導体スイッチ2(S1乃至S5)を、すべて同時にONにすると(図3(C)における区間ton ゲートのON時間)、充電されている各コンデンサ4が直列に接続されて放電されるため(図3(B)における区間tdis 、放電時間)、誘導性負荷5には、各コンデンサ4の充電電圧Vcのn段数倍の電圧(nVC)が印加される。
(3)各コンデンサ4の放電開始とともに、誘導性負荷5に流れる電流は増え(図3(A)の区間tdis)、各コンデンサ4の放電が完了すると定常状態となり、電源電圧Eと誘導性負荷5の抵抗Rで決まる定常電流imaxが流れるようになる。
なお、上記充電時間tchg、放電時間tdis、各コンデンサ4の充電電圧Vc及び定常電流imaxは、各コンデンサ4の静電容量C、誘導性負荷5のインダクタンスL、段数nを用いて、次の数1のように表される。
次に、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間tonが、放電時間tdisよりもかなり小さい場合(t on ≪t dis の場合)、すなわち、各コンデンサ4の放電が完了しないうちに、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートをOFFにして、誘導性負荷5に残留している磁気エネルギーを、各コンデンサ4に回生し充電する場合は、無駄な放電によるエネルギーの消費がないので、理論的には各コンデンサ4の充電電圧Vcは無限に大きくなる。しかしながら、実際にはエネルギーは、誘導性負荷5の抵抗Rで熱となって消費されるので、誘導性負荷5の抵抗値Rと電源電圧Eとのバランスがとれたところで定常値(定常電流i max )に落ち着く。図4(A)乃至(C)は、上述の状態の波形を示したものである。より詳しくは、図4(A)乃至(C)は、誘導性負荷5に流れる電流(図4(A))及び電圧V L (図4(B))、半導体スイッチ2(S1乃至S5)のゲートの状態(図4(C))の論理的な波形を示したものである。図4(A)における定常電流imaxは、図3(A)の場合の約1.5倍の大きさとなっている(半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間tonには依存しない)。
また、上述のとき、誘導性負荷5の電圧VLは、次の数2のようになる。
上述の数2は、誘導性負荷5の電圧VLは、誘導性負荷5のインダクタンスLに比例し、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間tonに反比例することを意味している。
また、上述のとき、誘導性負荷5の電圧VLは、次の数2のようになる。
図5は、図2で示した本発明に係る高電圧パルス発生装置において、以下の回路定数を用いたときの実験結果を示している。より詳しくは、図5は、誘導性負荷5に流れる電流(“Current”と表記)及び電圧V L (“Voltage”と表記)の波形を示す図である。
1.ダイオード1: 定格電圧600V、定格電流6Aのショットキーダイオード、
2.半導体スイッチ2(S1乃至S5): 定格電圧900V、定格電流60AのIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、
3.誘導性負荷5のインダクタンスL: 1.2mH、
4.各コンデンサ4の静電容量C: 23マイクロF、
5.半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間ton:20マイクロ秒。
上述の回路定数の場合、数1から導き出される放電時間tdisは、131マイクロ秒であるので、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間t on が、放電時間t dis よりもかなり小さい場合(ton≪tdis)が成り立ち、図5は、図4で示した理論的な波形と合致していることが分かる。
図6(A)は、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間tonを変数とした場合の、誘導性負荷5の電圧VLの変化を示す図である。より詳しくは、図6(A)は、誘導性負荷5の電圧V L の理論値(“Theory”で示される実線)と、実測値(点で示される)を示している。図6(A)より、誘導性負荷5の電圧VLの実測値も、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間tonにほぼ反比例しているのが分かる。
また、図6(B)は、誘導性負荷5のインダクタンスLを変数とした場合の、誘導性負荷5の電圧VLの変化を示す図である。より詳しくは、図6(B)は、誘導性負荷5の電圧V L の理論値(“Theory”で示される実線)と、実測値(点で示される)を示している。図6(B)より、誘導性負荷5の電圧VLの実測値も、誘導性負荷5のインダクタンスLにほぼ比例しているのが分かる。以上より、上述の数2は妥当であるといえる。
図7は、以下の回路定数を用いて、毎秒5000回(5kHz)繰り返して高電圧のパルスを発生させた場合の波形を示す図である。より詳しくは、図7は、誘導性負荷5を流れる電流(“Current”と表記)及び電圧V L (“Voltage”と表記)の波形を示す図である。
1.誘導性負荷5のインダクタンスL: 16.74mH、
2.各コンデンサ4の静電容量C: 23マイクロF、
3.電源電圧E: 36V、
4.定常電流i max :1.25A。
上述の回路定数の場合、毎秒200回(200Hz)から毎秒5000回(5kHz)までの範囲で繰り返す回数を変えても、誘導性負荷5の電圧V L は変化しなかった。また、図6(B)より、電源電圧Eが36Vにもかかわらず、約1500Vの高電圧のパルスを高い繰り返しで発生させることが可能である。
また、図示していないが、他の実験によれば、図6(B)よりも低い電源電圧E(24V)で、図2で示した本発明に係る高電圧パルス発生装置(段数4段)で、数kVの高電電圧のパルスを発生させることも可能であることが分かった。その繰り返し周波数は、今までのマルクス回路ではできなかった高いものである。
1.ダイオード1: 定格電圧600V、定格電流6Aのショットキーダイオード、
2.半導体スイッチ2(S1乃至S5): 定格電圧900V、定格電流60AのIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、
3.誘導性負荷5のインダクタンスL: 1.2mH、
4.各コンデンサ4の静電容量C: 23マイクロF、
5.半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間ton:20マイクロ秒。
上述の回路定数の場合、数1から導き出される放電時間tdisは、131マイクロ秒であるので、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間t on が、放電時間t dis よりもかなり小さい場合(ton≪tdis)が成り立ち、図5は、図4で示した理論的な波形と合致していることが分かる。
図6(A)は、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間tonを変数とした場合の、誘導性負荷5の電圧VLの変化を示す図である。より詳しくは、図6(A)は、誘導性負荷5の電圧V L の理論値(“Theory”で示される実線)と、実測値(点で示される)を示している。図6(A)より、誘導性負荷5の電圧VLの実測値も、半導体スイッチ2(S1乃至S5)の各ゲートのON時間tonにほぼ反比例しているのが分かる。
また、図6(B)は、誘導性負荷5のインダクタンスLを変数とした場合の、誘導性負荷5の電圧VLの変化を示す図である。より詳しくは、図6(B)は、誘導性負荷5の電圧V L の理論値(“Theory”で示される実線)と、実測値(点で示される)を示している。図6(B)より、誘導性負荷5の電圧VLの実測値も、誘導性負荷5のインダクタンスLにほぼ比例しているのが分かる。以上より、上述の数2は妥当であるといえる。
図7は、以下の回路定数を用いて、毎秒5000回(5kHz)繰り返して高電圧のパルスを発生させた場合の波形を示す図である。より詳しくは、図7は、誘導性負荷5を流れる電流(“Current”と表記)及び電圧V L (“Voltage”と表記)の波形を示す図である。
1.誘導性負荷5のインダクタンスL: 16.74mH、
2.各コンデンサ4の静電容量C: 23マイクロF、
3.電源電圧E: 36V、
4.定常電流i max :1.25A。
上述の回路定数の場合、毎秒200回(200Hz)から毎秒5000回(5kHz)までの範囲で繰り返す回数を変えても、誘導性負荷5の電圧V L は変化しなかった。また、図6(B)より、電源電圧Eが36Vにもかかわらず、約1500Vの高電圧のパルスを高い繰り返しで発生させることが可能である。
また、図示していないが、他の実験によれば、図6(B)よりも低い電源電圧E(24V)で、図2で示した本発明に係る高電圧パルス発生装置(段数4段)で、数kVの高電電圧のパルスを発生させることも可能であることが分かった。その繰り返し周波数は、今までのマルクス回路ではできなかった高いものである。
本発明に係る高電圧パルス発生装置は、以下のような応用先が考えられる。
(1)ステッピングモータの高速回転への応用
ステッピングモータは、高トルク高精度モータである。しかしながら、電流の立ち上がりによる制限で、駆動パルスの周波数は500Hz程度が限界であった。本発明に係る高電圧パルス発生装置を用いれば、数kHz程度までのパルス電流を供給できる。
(2)レーザ電源への応用
エキシマレーザ用の高速立ち上げ電流は、回路のインダクタンスに残留している磁気エネルギーを捨てるため効率が悪い。従来の回生方式は、トランス3次巻き線を使い複雑である。エキシマレーザ用の電源に本発明に係る高電圧パルス発生装置が適用可能である。
(3)インダクションヒーティングへの応用
誘導加熱に新しい非共振式誘導コイル駆動法を提供できる。
(4)自動車用高電圧発生装置
イグニッションコイルによる高電圧発生法の復活、イグニッションコイルでの発熱が減少し、常時低電圧のみ現れるので水に濡れても問題ない。
(5)ディーゼル車のNOX処理高電圧パルス発生回路
直流12Vから磁気回路に電流を貯めて、直接イグニッション回路と同様に、高速(100KHz)な高電圧のパルス列を得ることができる。その他、デジタルカメラのストロボ用電源、複写機のハロゲンランプ用電源などにも使える可能性がある。
(1)ステッピングモータの高速回転への応用
ステッピングモータは、高トルク高精度モータである。しかしながら、電流の立ち上がりによる制限で、駆動パルスの周波数は500Hz程度が限界であった。本発明に係る高電圧パルス発生装置を用いれば、数kHz程度までのパルス電流を供給できる。
(2)レーザ電源への応用
エキシマレーザ用の高速立ち上げ電流は、回路のインダクタンスに残留している磁気エネルギーを捨てるため効率が悪い。従来の回生方式は、トランス3次巻き線を使い複雑である。エキシマレーザ用の電源に本発明に係る高電圧パルス発生装置が適用可能である。
(3)インダクションヒーティングへの応用
誘導加熱に新しい非共振式誘導コイル駆動法を提供できる。
(4)自動車用高電圧発生装置
イグニッションコイルによる高電圧発生法の復活、イグニッションコイルでの発熱が減少し、常時低電圧のみ現れるので水に濡れても問題ない。
(5)ディーゼル車のNOX処理高電圧パルス発生回路
直流12Vから磁気回路に電流を貯めて、直接イグニッション回路と同様に、高速(100KHz)な高電圧のパルス列を得ることができる。その他、デジタルカメラのストロボ用電源、複写機のハロゲンランプ用電源などにも使える可能性がある。
1 ダイオード
2 半導体スイッチ
3 制御手段
4 コンデンサ
5 誘導性負荷
2 半導体スイッチ
3 制御手段
4 コンデンサ
5 誘導性負荷
Claims (1)
- 誘導性負荷に繰り返し高電圧のパルスを供給する、マルクス回路を利用した高電圧パルス発生装置において、
前記マルクス回路におけるすべての充電抵抗をダイオードで、すべてのギャップスイッチをON・OFF制御が可能な半導体スイッチでそれぞれ置き換え、
すべての前記半導体スイッチを同時にONもしくはOFFさせるように前記半導体スイッチのゲートを制御する制御手段を備えるとともに、
前記制御手段は、
前記半導体スイッチを所定のタイミングでONにすることにより、前記マルクス回路の各コンデンサを直列に接続して、前記誘導性負荷に前記各コンデンサの充電電圧の和に相当する高電圧のパルスを供給し、かつ、
前記半導体スイッチを所定のタイミングでOFFにすることにより、前記誘導性負荷に残留している磁気エネルギーを前記各コンデンサに回生し、前記各コンデンサを並列に接続して充電を開始するように制御することを特徴とする高電圧パルス発生装置。
Priority Applications (1)
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JP2004044628A JP4502659B2 (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | パルス発生装置 |
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---|---|---|---|
JP2004044628A JP4502659B2 (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | パルス発生装置 |
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