JP2005236834A - シェーディング補正回路および画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像装置のシェーディング補正回路において、補正用の基準データのメモリ容量を削減できるようにする。
【解決手段】黒シェーディングや白シェーディングを補正するためのデジタル基準データのうち、シェーディング補正に有効な成分を有効データ抽出部270により抽出して、これをデータ保持部254に格納しておく。たとえば、上位・下位ビット選択部272は、ビットシフト操作により、黒シェーディング用には下位ビット側を抽出し、白シェーディング用には上位ビット側を抽出する。受光部140により撮像された通常画像を表す入力画像データDinについてシェーディング補正を行なう際には、データ保持部254から読み出した有効な成分を参照して、減算処理部252や正規化補正処理部260において、白シェーディングや黒シェーディングを補正する。
【選択図】図3
【解決手段】黒シェーディングや白シェーディングを補正するためのデジタル基準データのうち、シェーディング補正に有効な成分を有効データ抽出部270により抽出して、これをデータ保持部254に格納しておく。たとえば、上位・下位ビット選択部272は、ビットシフト操作により、黒シェーディング用には下位ビット側を抽出し、白シェーディング用には上位ビット側を抽出する。受光部140により撮像された通常画像を表す入力画像データDinについてシェーディング補正を行なう際には、データ保持部254から読み出した有効な成分を参照して、減算処理部252や正規化補正処理部260において、白シェーディングや黒シェーディングを補正する。
【選択図】図3
Description
本発明は、撮像装置における白シェーディングや黒シェーディングを補正するシェーディング補正回路、およびシェーディング補正回路を搭載したファクシミリ装置やデジタル複写装置などに用いられる原稿の画像データを読み取る画像読取装置に関する。
撮像装置を利用して画像を読み取る仕組みが様々な分野で利用されている。たとえば、デジタル複写機など原稿の平面的画像データを多階調でデジタル的に読み出し中間調の再現をすることのできる画像読取装置がある。
ここで、中間調を含む原稿の画像データを多階調で精度よく読み取るためには、通常、白シェーディング補正や黒シェーディング補正を行なう(たとえば特許文献1,2を参照。)これにより、たとえば、光源の光量のばらつきや撮像装置(イメージセンサ)の画素ごとの感度のばらつきや暗電流による画素ごとの暗時出力電圧ばらつきなどを補正して画像データの信号対ノイズ比(S/N比;Signal to Noise Ratio)を上げるとともに、入力原稿の濃度に対するダイナミックレンジを大きくすることができる。
たとえば、特許文献1では、白基準板の画像をイメージセンサで読み取って得られる白基準データと、黒基準板の画像をイメージセンサで読み取って得られる黒基準データをメモリに記憶しておき、メモリから読み出した黒基準データに、その黒基準データの最も小さなレベルより小さなレベルのランダムノイズを加え、さらにランダムノイズを加えられた黒基準データと白基準データをもとにイメージセンサによって読み取られた原稿の画像データを補正する仕組みが開示されている。
この特許文献1の仕組みでは、量子化の際に発生する丸め誤差が副走査方向に一定のパターンで画像データに表れるのを抑制でき、原稿の再生画像に局部的に濃度の薄い部分や濃い部分が線状にあらわれることを防止することができる。
また特許文献2では、黒色の基準画像信号をA/D変換(アナログ→デジタル変換)する際に、白色の基準画像信号をA/D変換する際の、A/D変換の基準となる基準電圧より小さい基準電圧に切り替える仕組みが開示されている。
この特許文献2の仕組みでは、黒基準データのデジタル値を相対的に大きく取ることができるので、A/D変換器の量子化誤差は相対的に小さくなり、メモリに記憶された黒基準データは十分信頼できるデータとなる。またシェーディング演算器へ入力される黒基準データが大きくなるため、デジタル演算による丸め誤差が減少し、画像データの高濃度域の読取品位を向上させることができる。
一方近年、画像データの階調数(ビット幅)は増加している。それに伴い、画像処理回路の規模は増加の一途にある。カラー画像処理回路ではモノクロ画像処理回路に比べて回路規模がさらに大きくなり、コストが増加することが問題となっている。このことは、前述の白シェーディング補正や黒シェーディング補正を行なう場合にも同様の問題となる。
たとえば、特許文献1および特許文献2の仕組みでは、画像データの階調数(ビット幅)が増えることで、白基準データや黒基準データを記憶するメモリの容量が増大する。
一方、特許文献2の仕組みでは、白色の基準画像信号をA/D変換する際のA/D変換の基準電圧より小さい基準電圧に切り替えて黒色の基準画像信号をA/D変換するが、この基準電圧を切り替える処理はアナログ的なものになる。よって、この具現化のためには、シェーディング補正をデジタル処理だけで行なうことができず、アナログ制御回路が必要になるし、A/D変換の基準電圧を切り替えることはアナログ回路の動作を不安定にさせる要因になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、シェーディング補正を行なうための白基準データや黒基準データを記憶するメモリの容量を低減可能な仕組みを提供することを目的とする。
また本発明は、メモリの容量を低減しつつ、デジタル信号処理だけでシェーディング補正を行なうことのできる仕組みを提供することを目的とする。
本発明に係るシェーディング補正回路においては、白シェーディングや黒シェーディングを補正するためのデジタル値で示された基準データのうち、白シェーディングや黒シェーディングを補正のために有効な成分を抽出する有効データ抽出部と、有効データ抽出部が抽出した有効な成分を記憶する記憶部とを備えるものとした。
また、記憶部から読み出した有効な成分を参照して、撮像装置により撮像された通常画像を表す入力画像データについて、白シェーディングや黒シェーディングを補正する補正部を備えるものとした。
基準データを取得するに際しては、撮像装置により白シェーディング補正用の基準部分を読み取ることで白基準データを得、あるいは、撮像装置により黒シェーディング補正用の基準部分を読み取ることで黒基準データを得る。
上記において、「白シェーディングや黒シェーディングを補正のために有効な成分」とは、基準データのうちの、シェーディング補正に意味を持つ変化成分である。なお、変化成分を有効な成分として抽出するに際しては、最下位ビット成分まで忠実に抽出する必要性は必ずしもなく、変化成分の概要を抽出するものとしてもよい。
たとえば、黒シェーディングにおける変化成分は小さいので、最下位ビット成分まで忠実に抽出するのが好ましく、下位ビット側を有効な成分として抽出するのが好ましい。これに対して、白シェーディングにおける変化成分は、全体における変動幅に対して画素ごとの変化成分は小さいのが一般的であるので、白シェーディングにおける変化成分を抽出する際には最下位ビット側を無視し、上位ビット側を有効な成分として抽出してもよい。あるいは、オフセット相当分を除去(減算)して、残りの成分を有効な成分として抽出してもよい。
本発明に係る画像読取装置は、撮像装置を用いて原稿の画像を読み取りアナログ値で示された撮像信号を取得する画像取得部と、画像取得部により取得された撮像信号をデジタル値で示された撮像データに変換する変換部と、前述の本発明に係るシェーディング補正回路とを備えるものとした。
本発明に依れば、デジタル値で示されるシェーディング補正用の基準データのうち、補正に有効な成分を抽出して記憶部に記憶するようにしたので、シェーディング補正用の基準データのデータ量を削減することができ、メモリ容量を少なくすることや回路規模を削減することができる。広ビット幅の画像データを取り扱う場合であっても、回路規模を増大させることなく、シェーディング補正を行なうことができ、コストダウンを図ることができる。
また、デジタル信号処理のみでシェーディング補正を行なうことができるので、アナログ回路を用いる場合に生じ得る回路動作の不安定ということも起きないので、安定した画像品質を提供することができる。
<装置構成の概略>
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る下地除去処理回路を含む画像処理装置を備えた画像読取装置の一実施形態の概略を示す側断面図である。図1(A)に示す画像読取装置3は、たとえば複写機、スキャナ装置、ファクシミリ装置などに用いられるもので、読取対象となる原稿から、その原稿上に描かれた画像を光学的に読み取るものであり、大まかには、画像取得部10、画像処理部20、およびプラテンカバー61を備える。
画像取得部10は、筐体111と、この筐体111上に設けられた透明ガラスからなる、読取対象となる原稿が載置されるA3サイズよりも少し大きいプラテンガラス(原稿載置台)112とを有している。画像処理部20は、筐体111内に設けられた画像処理基板102上に設けられている。
複写装置を構成する場合には、画像処理部20により処理された画像信号は、たとえば熱昇華方式、インクジェット方式、あるいは電子写真方式などの公知のプリント方式を用いて所定の記録媒体に可視画像を形成するプリンタエンジン(画像形成ユニット)などを備える画像出力部に送られる。
画像取得部10は、筐体111内のプラテンガラス112の下方に、プラテンガラス112の原稿載置面と反対側の面(裏面)に向かって読取光を照射する、つまりプラテンガラス112上の原稿に向けて読取光を照射する露光用光源120と、露光用光源120から発せられた読取光をプラテンガラス112側に反射させる略凹状の反射笠131とを備える。
また、画像取得部10は、プラテンガラス112側からの反射光を受光して副走査SS(Slow Scan )の方向(図中矢印Xの読取方向)と略直交する主走査FS(Fast Scan )の方向(図の紙面奥行き方向)に画像を読み取り、濃度に応じた画像信号(アナログの電気信号)を順次出力する受光部140と、受光部140からの画像信号を所定のレベルまで増幅し出力する読取信号処理部14とを備える密着光学系のものである。
受光部140は、フォトダイオードなどの光電変換素子とCCD(Charge Coupled Device )やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor )などで構成され、原稿の主走査方向幅とほぼ等しい幅のラインセンサ(後述参照)を用いる。
この受光部140は、読取信号処理部14などとともに基板103上に配設され、光学走査系(センサユニット)16を構成する。なお密着型光学系による受光の仕組みに代えて、図1(B)に示すように、露光用光源120やフルレートキャリッジ134やハーフレートキャリッジ138あるいはレンズ139などで縮小光学系を採用した読取光学系(走査光学系)の仕組みを採用してもよい。
露光用光源120としては、主走査方向を長手方向とするランプが使用されている。露光用光源120から発せられる照明光の色としては、撮像装置の主要部をなす受光部140を構成する各ラインセンサ(図示せず)の分光光学特性に合わせたものが使用され、たとえば白色光や緑色光が使用される。この露光用光源120は、図示しない照明制御部によって、点灯動作が制御可能になっている。
図中プラテンガラス112の左側には、本実施形態の特徴部分であるシェーディング補正を行なうため、白シェーディング補正に供される白色基準板116が内包されている。なお、白色基準板116だけでなく、黒シェーディング補正に供される黒色基準板も内包するようにしてもよい。白色基準板116は、たとえば光の反射率が“1”に近い材質で構成されているものを使用する。また、黒色基準板は光の反射率が“0”に近い材質で構成されているものを使用する。
また図示していないが、画像取得部10は、筐体111内に、読取光学系や受光部140などをプラテンガラス112下で移動させるためのワイヤや駆動プーリなども具備する。駆動プーリは、駆動モータの駆動力によって往復回転させられ、この回転駆動によってワイヤを当該駆動プーリに巻き取ることで、プラテンガラス112の下方において、露光用光源120、あるいはレンズ139などからなる光学走査系16を所定速度で移動させる。
また、この固定読取方式時には、原稿載置台としてのプラテンガラス112上に原稿を載置し、当該プラテンガラス112上の任意の位置に固定(停止ロック)させた状態で、図中△マークで示す固定読取画先位置Fを読取基準として、光学走査系16を矢印Xの方向(副走査方向)へ等速移動走査して原稿を露光し画像を読み取る。
受光部140は、ラインセンサで原稿画像を撮像して得た各分光成分の撮像画像信号を読取信号処理部14に送る。読取信号処理部14は、この読み取りにより得た撮像画像信号に対して所望のアナログ信号処理を施した後に、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色成分のデジタル画像データに変換し、シェーディング補正やその他の所定の処理を施した後に、赤、緑、青のデジタル画像データを画像処理部20に送る。画像処理部20では、たとえば、読取信号処理部14から出力された色成分のデジタル画像データR,G,Bを同時化する処理や、明度信号Lおよび色信号a,bを生成する色変換処理などを行なう。
なお、図1(A)に示した画像読取装置3では、通常のプラテンカバー61を使用していたが、図1(B)に示すように、プラテンカバー61の機能も備えたADF(Automatic Document Feeder ;自動原稿搬送)装置を利用することもできる。また、循環機能を有する原稿自動給送装置(DADF;Duplex Automatic Document Feeder)を使用することもできる。
また、画像読取装置3単独のものとして示していたが、画像読取装置3をスキャナユニットとして利用することで、複写装置を構成することもできる。この場合、たとえば、画像取得部10の下部に画像出力部を設け、画像処理部20からの赤、緑、青の画像データR,G,Bに基づいて、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の2値もしくは多値の出力画像信号を得る出力用画像処理部、この出力用画像処理部により得られた出力画像信号に基づいて印刷用紙などの記録媒体上に可視画像を形成する画像形成部(プリンタエンジン)を設けるとよい。
<画像取得部の信号処理系統>
図2は、画像取得部10の処理機能に着目してその詳細を示したブロック図である。画像取得部10は、画像取得部10を制御する中央演算制御部180と、ラインセンサ142およびこのラインセンサ142を駆動する駆動回路143を有した受光部140と、受光部140によって取得された撮像画像に対してAGC(Auto Gain Control;自動ゲイン調整)、AOC(Auto Offset Control;自動オフセット調整)、A/D変換などの信号処理を施す読取信号処理部14とを備える。受光部140および読取信号処理部14に設けられた各回路ブロックには、色成分R,G,Bに応じた参照子R,G,Bを付して示す。受光部140をなすラインセンサ142としては、CCDを使用している。
図2は、画像取得部10の処理機能に着目してその詳細を示したブロック図である。画像取得部10は、画像取得部10を制御する中央演算制御部180と、ラインセンサ142およびこのラインセンサ142を駆動する駆動回路143を有した受光部140と、受光部140によって取得された撮像画像に対してAGC(Auto Gain Control;自動ゲイン調整)、AOC(Auto Offset Control;自動オフセット調整)、A/D変換などの信号処理を施す読取信号処理部14とを備える。受光部140および読取信号処理部14に設けられた各回路ブロックには、色成分R,G,Bに応じた参照子R,G,Bを付して示す。受光部140をなすラインセンサ142としては、CCDを使用している。
受光部140の後段に設けられた読取信号処理部14は、それぞれの色成分用のラインセンサ142により撮像された所定読取位置における各画像信号SR,SG,SBに対応した信号処理系であり、それぞれサンプルホールド回路244、出力増幅回路246、A/D変換回路248、およびシェーディング補正回路250を有する。シェーディング補正回路250は、たとえば減算回路、データ保持部としてのRAM(Random Access Memory)、乗算回路、除算回路などを有する。
中央演算制御部180は、駆動回路143を制御することでラインセンサ142の駆動の周期を設定し、あるいは出力増幅回路246R,146G,146Bの利得の制御やシェーディング補正回路250R,250G,250Bの制御などを行なう。ラインセンサ142は、駆動回路143からの駆動信号によって駆動されることにより、原稿の搬送経路上の所定の読取位置において原稿画像を読み取り、その読取位置における撮像信号SR,SG,SBを出力する。
この構成において、ラインセンサ142は、原稿の画像を読み取り、R,G,Bの各色成分を示す3系統の撮像信号SR,SG,SBを出力する。撮像信号SR,SG,SBは、対応するサンプルホールド回路244により各々サンプリングされた後、対応する出力増幅回路246によって各々適正なレベルに増幅される。出力増幅回路246から出力された信号は、対応するA/D変換回路248により各々デジタル画像データDR,DG,DBに変換される。
これらの3系統のデジタル画像データDR,DG,DBに対し、対応するシェーディング補正回路250は、対応するラインセンサ142の画素感度ばらつきの補正や読取光学系の光量分布特性に対応した補正を施すために、AGC(Auto Gain Control;自動ゲイン調整)や、AOC(Auto Offset Control;自動オフセット調整)などの信号処理を施し、処理済のデータDR,DG,DBを、後段の図示しない同時化処理部に出力する。
ここで、ラインセンサ142は、駆動回路143からの駆動信号によって駆動されることにより、原稿の搬送経路上の読取位置の各々において、原稿の所定距離だけ離れた位置を同時に読み取り、各色成分に対応する撮像信号SR,SG,SBを出力する。
<シェーディング補正回路の信号処理系統>
図3は、シェーディング補正回路250の処理機能に着目してその詳細を示した第1実施形態のブロック図である。また、図4は、シェーディング成分と入力画像データDinとの関係を示した概念図である。
図3は、シェーディング補正回路250の処理機能に着目してその詳細を示した第1実施形態のブロック図である。また、図4は、シェーディング成分と入力画像データDinとの関係を示した概念図である。
第1実施形態のシェーディング補正回路250は、入力画像データDinと黒シェーディング補正用の黒補正データDBKとの差分を取る減算処理部252と、RAMなどで構成され受光部140で読み取った白基準データDinWHや黒基準データDinBKを保持するデータ保持部254と、減算処理部252から出力された黒シェーディング補正済みのデータDΔに対して基準データDSTを用いて正規化処理を行ないつつ白シェーディング補正用の白補正データDWHを使って白シェーディング補正を行なう正規化補正処理部260とを有している。
正規化補正処理部260は、黒シェーディング補正済みのデータDΔに対して基準データDSTとして、たとえば正規化補正処理部260へ入力される画像データが12ビット幅のとき“FFFh;ヘキサデータ”を用いて乗算を行なう乗算処理部262と、乗算処理部262から出力された乗算データDMPX に対して白シェーディング補正用の白補正データDWHを使って白シェーディング補正を行なう除算処理部264とを有する。
除算処理部264は、実際には、白補正データDWHだけでなく黒補正データDBKKも使って除算処理をする。この除算処理部264から出力されるシェーディング補正済みデータDCOMPとしては、白シェーディング補正および黒シェーディング補正が行なわれて正規化されたデータとなる。
なお、白補正データDWHに対して黒補正データDBKは小さく、“DWH−DBK≒DWH”と考えることもできるので、除算処理部264は、図中点線で示すように、データ保持部254から読み出した白補正データDWHだけを使って除算処理をしてもよい。この場合に、除算処理部264から出力されるシェーディング補正済みデータDCOMPとしても、白シェーディング補正および黒シェーディング補正が行なわれて正規化されたデータとなる。
また、本実施形態特有の構成として、シェーディング補正回路250は、減算処理部252とデータ保持部254や乗算処理部262との間に、黒シェーディングや白シェーディングを補正するためのデジタル値で示された基準データのうち、黒シェーディングや白シェーディングを補正のために有効な成分を抽出する有効データ抽出部270を備えている。
ここで、第1実施形態の有効データ抽出部270は、減算処理部252から出力された黒シェーディング補正済みのデータDΔにおける所定幅の上位ビットや下位ビットを選択して、その選択したデータDSel をデータ保持部254に渡す上位・下位ビット選択部272と、減算処理部252から出力された黒シェーディング補正済みのデータDΔについて、所定ビット分だけビットデータをシフトして、上位固定ビットをシフト済みのデータDSFとして乗算処理部262に渡すビットシフト部274とを有している。
図5は、上位・下位ビット選択部272の動作を説明する図である。ここでは、入力画像データDinのビット幅が14ビットの場合を例示している。
上位・下位ビット選択部272は、中央演算制御部180からの選択信号SELに従って、減算処理部252から出力されたデータDΔの上位側の所定ビット幅分(たとえば12ビット分)を選択したときには、図5(A)に示すように、その上位側の所定ビット幅分(たとえば12ビット分)をデータ保持部254に渡す。
また、上位・下位ビット選択部272は、中央演算制御部180からの選択信号SELに従って、減算処理部252から出力されたデータDΔの下位側の所定ビット幅分(たとえば12ビット分)を選択したときには、図5(B)に示すように、ビットシフト操作により、その下位側の所定ビット幅分(たとえば12ビット分)をデータ保持部254に渡す。
図2に戻って説明を続ける。中央演算制御部180は、データ保持部254に記憶されている白基準データまたは黒基準データを読み出し、所定の演算処理をして、シェーディング補正用のデータを生成し、減算処理部252、除算器264に供給するとともに、有効データ抽出部270の上位・下位ビット選択部272におけるビットを制御する。
上記のような構成のシェーディング補正回路250において、CCDなどの撮像素子の画素感度ばらつきなどを補正するためにシェーディング補正を行なう。特に黒シェーディングはアナログ処理回路などの温度ドリフトによる黒基準レベルの補正し、白シェーディングは主走査方向の光学系光量分布ばらつきを補正する。以下、黒シェーディング補正と白シェーディング補正について、それぞれ具体的に説明する。
<黒シェーディング補正の詳細>
黒シェーディング補正においては、プラテンカバーを閉じるなど外乱光の影響のない場所で原稿照射用光源としての露光用光源120を消灯した状態で1ライン分データを黒シェーディングを補正するための黒基準データDinBKとして読み取り、それをデータ保持部254に格納する。
黒シェーディング補正においては、プラテンカバーを閉じるなど外乱光の影響のない場所で原稿照射用光源としての露光用光源120を消灯した状態で1ライン分データを黒シェーディングを補正するための黒基準データDinBKとして読み取り、それをデータ保持部254に格納する。
黒基準板を設ける場合には、その黒基準板を読み取ることで黒基準データを取得すればよい。また、黒基準板を設けない場合には、プラテンカバーの適当な部分を黒基準板と見なして黒基準データを取得してもよいし、あるいはプラテンガラス112下以外の場所の筐体111の適当な場所を黒基準板と見なして黒基準データを取得してもよい。
そして、中央演算制御部180にて黒基準データを参照して黒シェーディングを補正するための黒補正データDBKを生成し、この黒補正データDBKを受光部140で取得される通常画像を示す入力画像データDinから減算することで黒シェーディングを補正する。
この際、画像データは黒を読み取っていることから、黒基準データDinBKにおける上位ビットには画素ごとのデータに変化は殆どなく、黒基準データDinBKにおける黒シェーディングを補正するための有効な部分は、下位ビットになる(図4の黒基準データDinBK参照)。そこで、上位・下位ビット選択部272は、黒基準データDinBKのうち所定幅の下位ビットを選択して、その選択データDSEL をデータ保持部254に渡して記憶させる。
たとえば、シェーディング補正回路250に入力される入力画像データDinのビット幅が14ビットあるとき、この14ビットのうちの下位12ビットを上位・下位ビット選択部272により選択し、その選択データDSEL を真の黒基準データDinBK0としてデータ保持部254に格納する。
中央演算制御部180は、この1ライン分の黒基準データを平均化し、1画素あたりの値を算出する。そして、その値が所定値から外れている場合は、所定値になるように減算処理部252に減算係数としての黒補正データDBKを入力して黒シェーディングを補正する。つまり減算処理部252は、黒シェーディングを補正する補正部の機能を持つ。画素ごとにそれぞれ異なる黒レベルを持つが、そのレベル差は小さいと考えてよく、処理を簡易にするため、ここでは、平均値を取っている。もちろん、画素ごとに個別に補正データを管理してもよい。なお、この1ライン分の黒基準データの平均化をデータ保持部254に格納することで、メモリ容量のさらなる削減を図ってもよい。
<白シェーディング補正の詳細>
白シェーディング補正においては、露光用光源120を点灯させて白色基準板116を読み取って1ライン分の分布データを、白シェーディングを補正するための白基準データDinWHとして読み取り、それをデータ保持部254に格納する。そして、中央演算制御部180において白基準データを参照して白シェーディングを補正するためのシェーディング補正データ(たとえば“DWH−DBK”)を生成し、このシェーディング補正データで乗算処理部262から出力された乗算データDMPX を除算することで白シェーディングを補正する。
白シェーディング補正においては、露光用光源120を点灯させて白色基準板116を読み取って1ライン分の分布データを、白シェーディングを補正するための白基準データDinWHとして読み取り、それをデータ保持部254に格納する。そして、中央演算制御部180において白基準データを参照して白シェーディングを補正するためのシェーディング補正データ(たとえば“DWH−DBK”)を生成し、このシェーディング補正データで乗算処理部262から出力された乗算データDMPX を除算することで白シェーディングを補正する。
この際、画像データは白を読み取っていることから、白基準データDinWHにおける下位ビットには白シェーディング補正に有効な変化成分は殆どなく、白基準データDinWHにおける白シェーディングを補正するための有効な部分は、上位ビットになる(図4の白基準データDinWH参照)。白基準データDinWHにおける白シェーディング幅ΔWHに対して下位ビットのデータ(微小変動分)は極めて小さく無視してもよいからである。そこで、上位・下位ビット選択部272は、白基準データDinWHのうち所定幅の上位ビットを選択して、その選択データDSEL をデータ保持部254に渡して記憶させる。
たとえば、シェーディング補正回路250に入力される入力画像データDinのビット幅が14ビットあるとき、この14ビットのうちの上位12ビットを上位・下位ビット選択部272により選択し、それを真の白基準データDinWH0としてデータ保持部254に格納する。
この後、通常の原稿読み取りの際は、受光部140から読み取られたアナログ撮像信号Sは、たとえば読取信号処理部14内のA/D変換回路248でデジタルデータDに変換されシェーディング補正回路250に入力画像データDinとして供給される。
減算処理部252は、この入力画像データDinから、中央演算制御部180から供給される減算係数としての黒補正データDBKを減じる。その後、ビットシフト部274は、ビットシフト操作により、白シェーディングデータと同じビット幅に変換して正規化補正処理部260に渡す。正規化補正処理部260では、乗算処理部262が、黒シェーディング補正済みのデータDΔと基準データDSTとの乗算を行ない、除算処理部264が、中央演算制御部180から供給されるシェーディング補正データ(たとえば“DWH−DBK”)で乗算データDMPX を除算することで、シェーディング補正と正規化とを行なう。
このように、この第1実施形態のシェーディング補正回路250に依れば、画像データの階調数(ビット幅)が増えた場合であっても、黒シェーディング補正用の基準データを保持するためのメモリの容量が増大することを防止できる。結果として、広ビット幅の画像データを取り扱いつつ白シェーディング補正を行なう場合であっても、回路規模縮小が実現可能となり、コストダウンを図ることができる。
同様に、画像データの階調数(ビット幅)が増えた場合であっても、白シェーディング補正用の基準データを保持するためのメモリの容量が増大することを防止できる。結果として、広ビット幅の画像データを取り扱いつつ黒シェーディング補正を行なう場合であっても、回路規模縮小が実現可能となり、コストダウンを図ることができる。
また、この第1実施形態のシェーディング補正回路250では、デジタル信号処理により白もしくは黒のシェーディング補正処理を行なうようにしたので、特許第2658237号公報に記載の技術のように、黒色の基準画像信号をA/D変換する際に白色の基準画像信号をA/D変換する際の基準電圧より小さい基準電圧に切り替えるといった基準電圧の切り替えを行なう必要がなく、アナログ回路部を不安定にさせる要因を持たないので、安定した画像品質を提供することができる。
<第2実施形態>
図6は、シェーディング補正回路の処理機能に着目してその詳細を示した第2実施形態のブロック図である。また、図7は、この第2実施形態に使用される受光部140の機能構成を示すブロック図である。この第2実施形態は、受光部140として、1ライン分の撮像信号を複数の系統から出力し得るものを使用する場合に対応したものである。
図6は、シェーディング補正回路の処理機能に着目してその詳細を示した第2実施形態のブロック図である。また、図7は、この第2実施形態に使用される受光部140の機能構成を示すブロック図である。この第2実施形態は、受光部140として、1ライン分の撮像信号を複数の系統から出力し得るものを使用する場合に対応したものである。
第2実施形態の受光部140をなすラインセンサ142としても、CCDを使用している。ここで、図7に示すように、RGBの各色成分に対応した3つのラインセンサ142R,142G,142Bについては、それぞれ2つの転送レジスタ144Ra,144Rb,144Ga,144Gb,144Ba,144Bb(纏めて転送レジスタ144という)が付設されており、これらによって、1ライン分の撮像信号を、奇数(ODD)画素と偶数(EVEN)画素とをそれぞれ振り分けて2系統に(並列に)出力し得るようになっている。
各転送レジスタ144の主走査方向の最終段(図中左側)には、それぞれ、電荷/電圧変換機能と増幅機能とを備えた出力アンプ148Ra,148Rb,148Ga,148Gb,148Ba,148Bbが設けられている。
カラー用の出力アンプ148Ra,148Rb,148Ga,148Gb,148Ba,148Bbを纏めて出力アンプ148という。出力アンプ148としては、たとえば、寄生容量を持った拡散層であるフローティングディフュージョン(FDA;Floating Diffusion Amp)構成のものを使用する。
このように各色成分についてそれぞれ複数ラインを配した構成とした場合、各ラインセンサ142に対する転送レジスタ144が多くなり、カラー撮像モード時に、良好な読み取りを実現できるのに加えて、その読み取りのさらなる高速化を図ることが可能となる。
各転送レジスタ144の段間には、感光部に蓄積された電荷を転送レジスタ144に転送させる垂直転送(シフト動作)に関わる駆動パルス(シフトパルス)SHやその他の10数種類程度のパルス信号(纏めて垂直転送系パルスPVという)が供給される。
また、各転送レジスタ144を構成する個々のレジスタには、転送レジスタ144に転送された信号電荷を出力アンプ148側に順次転送させる水平転送に関わる水平転送駆動パルスφ1,φ2(纏めて水平転送系パルスPHという)が供給される。
また出力アンプ148には、信号出力に関わる、たとえばLH信号やRS信号や切替信号SW(纏めて出力系パルスPOという)が供給される。
以上のような構成では、原稿からの反射光が受光部140に入射すると、各ラインセンサ142におけるそれぞれの光電変換素子が、受光した光量に応じた電荷を蓄積する。その後、各光電変換素子に蓄積された信号電荷は、所定タイミングで外部から与えられる駆動パルスSHによって、それぞれ対応する転送レジスタ144に移動する。
そして、転送レジスタ144に移動した信号電荷は、外部からの水平転送駆動パルスφ1,φ2により転送レジスタ144内を順次出力アンプ148側へ転送され、最終転送パルスであるLH信号により出力アンプ148へ転送され、出力アンプ148の出力端子から出力信号として外部へ出力される。
このとき、カラー用のラインセンサ142R,142G,142Bについては、それぞれ2つの転送レジスタ144により、ODDとEVENとを並列に出力し得るようになっている。
図6に示すように、ラインセンサ142側からODDとEVENとで並列に出力された撮像信号は、合成回路243で1系統の信号にされた後に、サンプルホールド回路244、出力増幅回路246、およびA/D変換回路248を経由して、入力画像データDinとしてシェーディング補正回路250に供給される。
第2実施形態のシェーディング補正回路250は、ラインセンサ142側のODDとEVENとで並列に出力される撮像信号に対応するように、減算処理部252として、ODD用の減算処理部252aとEVEN用の減算処理部252bの2系統を有している。
また、シェーディング補正回路250は、減算処理部252bの出力データDΔaと減算処理部252bの出力データDΔbとを合成して1系統の信号に変換する合成処理部253を有している。
減算処理部252aと減算処理部252bとには、中央演算制御部180からそれぞれに対応する黒補正データDBKa,DBKbが個別に入力され、それぞれの減算値を変えて黒シェーディング補正を行なうようになっている。
このような第2実施形態の構成においても、黒シェーディング補正をODD系統とEVEN系統とで独立に行なう点を除いて、基本的な動作は第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の効果を授受できる。
なお、上記第2実施形態の具体的な仕組みでは、1ライン分の撮像信号を2系統から出力し得る受光部140を使用した場合を例示したが、これに限らず、3系統以上から出力し得る受光部140を使用した場合にも、それに応じて、たとえば減算処理部252の数を増やすことで、上記の仕組みを同様に適用可能である。
図6は、シェーディング補正回路の処理機能に着目してその詳細を示した第2実施形態のブロック図である。また、図7は、この第2実施形態に使用される受光部140の機能構成を示すブロック図である。この第2実施形態は、受光部140として、1ライン分の撮像信号を複数の系統から出力し得るものを使用する場合に対応したものである。
第2実施形態の受光部140をなすラインセンサ142としても、CCDを使用している。ここで、図7に示すように、RGBの各色成分に対応した3つのラインセンサ142R,142G,142Bについては、それぞれ2つの転送レジスタ144Ra,144Rb,144Ga,144Gb,144Ba,144Bb(纏めて転送レジスタ144という)が付設されており、これらによって、1ライン分の撮像信号を、奇数(ODD)画素と偶数(EVEN)画素とをそれぞれ振り分けて2系統に(並列に)出力し得るようになっている。
<第3実施形態>
図8は、シェーディング補正回路の処理機能に着目してその詳細を示した第3実施形態のブロック図である。また、図9は、この第3実施形態の原理を説明する図である。この第3実施形態は、白シェーディング補正用の白基準データDinWHを取得してデータ保持部254に保持する際に、白基準データDinWHが持つオフセット分ΔOSを除去して、白シェーディングの有効な部分を抽出して保持する点に特徴を有する。
図8は、シェーディング補正回路の処理機能に着目してその詳細を示した第3実施形態のブロック図である。また、図9は、この第3実施形態の原理を説明する図である。この第3実施形態は、白シェーディング補正用の白基準データDinWHを取得してデータ保持部254に保持する際に、白基準データDinWHが持つオフセット分ΔOSを除去して、白シェーディングの有効な部分を抽出して保持する点に特徴を有する。
たとえば、図9に示すように、白色基準板116を読み取った際の白基準データDinWHは、オフセット分ΔOSに、白シェーディング幅ΔWH分が加わったものとして得られる。つまり、白シェーディングの有効な部分は、白シェーディング幅ΔWH分のデータであるから、その差分(=DinWH−ΔOS)を修正白基準データDinWHaとしてデータ保持部254に保持しておくことで、データ量を圧縮できる。また、白シェーディング幅ΔWH分に載る微小変動分を失うことがない。
白シェーディング補正時には、データ保持部254から読み出した修正白基準データDinWHaをオフセット分ΔOS分だけ修正して使用すればよい。
このため、図8に示すように、第3実施形態のシェーディング補正回路250において、有効データ抽出部270は、上位・下位ビット選択部272に代えて、白色基準板116を読み取った際の白基準データDinWHからオフセット分ΔOSに相当する値を差し引くことで修正白基準データDinWHaを得る減算処理部276を有している。中央演算制御部180は、オフセット分ΔOSに相当する値を減算処理部276に与える。
なお、この第3実施形態では、ビットシフト部274は必須要素ではない。ビットシフト部274を取り外すことで、全体の処理を、入力画像データDinのビット幅(本例では14ビット)と同じビット幅で取り扱うようにすることができる。
また、シェーディング補正回路250は、データ保持部254から読み出した白補正データだけを除算処理部264に供給する系統として、データ保持部254から読み出した修正白基準データDinWHaにオフセット分ΔOSに相当する値を加えることで元の白基準データDinWHに戻し白補正データDWHとして除算処理部264に供給する加算処理部256を、データ保持部254と除算処理部264との間に有している。中央演算制御部180は、オフセット分ΔOSに相当する値を加算処理部256に与える。
ここで、中央演算制御部180は、図中点線で示すように、入力画像データDinを監視することで、それぞれの装置におけるそれぞれのラインセンサ142に応じたオフセット分ΔOSを求めて減算処理部276や加算処理部256に設定してもよいが、必ずしも正確なオフセット分ΔOSを減算処理部276や加算処理部256に与える必要はない。たとえば、製造ロットごとや機種ごとにオフセット成分に対応する適当な値(図9に示すオフセット分ΔOSa)を設定してもよい。
たとえば、ビット単位でオフセット分ΔOSa(図では12287;デシマル値)を設定することで、減算処理部276を、第1実施形態と同様に、下位ビット側を抽出してデータ保持部254に保持させる上位・下位ビット選択部272に置き換えることができる。
なお、除算処理部264において、白補正データDWHだけでなく黒補正データDBKKも使って除算処理をする際には、中央演算制御部180は、データ保持部254から読み出した修正白基準データDinWHaにオフセット分ΔOSを加えることで元の白基準データDinWHに戻す処理を行なうことで白補正データDWHを取得し、この後、第1実施形態と同様に処理する。
このような第3実施形態の構成に依れば、白シェーディング補正に際して、画像データの階調数(ビット幅)が増えた場合であっても、白シェーディング補正用の基準データを保持するためのメモリの容量が増大することを防止でき、回路規模縮小が実現可能であることに加えて、白シェーディング幅ΔWH分に載る微小変動分を失うことがないので、高精度の白シェーディング補正を実現できる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
たとえば、上記実施形態では、撮像装置をデジタル複写機など原稿の画像を読み取る画像読取装置に適用した場合におけるシェーディング補正回路の仕組みを説明したが、このような画像読取装置に限らず、たとえばデジタルカメラなどの一般的な撮像装置におけるシェーディング補正回路についても、上記実施形態で説明した仕組みを適用することができる。
また、シェーディング補正用の基準データのうち、補正に有効な成分を抽出して記憶部に記憶しておいた後のシェーディング補正の具体的な演算手法に関しては、上述した例に限らず、公知の様々な演算手法を適用することができる。何れの演算手法を用いる場合であっても、補正に有効な成分を抽出して記憶部に記憶しておくことで、シェーディング補正用の基準データのデータ量を削減することができ、メモリ容量を少なくすることや回路規模を削減することができる。
3…画像読取装置、10…画像取得部、14…読取信号処理部、16…光学走査系、20…画像処理部、61…プラテンカバー、112…プラテンガラス、116…白色基準板、120…露光用光源、140…受光部、142…ラインセンサ、143…駆動回路、144…転送レジスタ、148…出力アンプ、180…中央演算制御部、243…合成回路、244…サンプルホールド回路、246…出力増幅回路、248…A/D変換回路、250…シェーディング補正回路、252…減算処理部、253…合成処理部、254…データ保持部、256…加算処理部、260…正規化補正処理部、262…乗算処理部、264…除算処理部、270…有効データ抽出部、272…上位・下位ビット選択部、274…ビットシフト部、276…減算処理部
Claims (4)
- 撮像装置における白シェーディングや黒シェーディングを補正するシェーディング補正回路であって、
前記白シェーディングや前記黒シェーディングを補正するためのデジタル値で示された基準データのうち、当該白シェーディングや黒シェーディングを補正のために有効な成分を抽出する有効データ抽出部と、
前記有効データ抽出部が抽出した前記有効な成分を記憶する記憶部と、
前記撮像装置により撮像された通常画像を表す入力画像データについて、前記記憶部から読み出した前記有効な成分を参照して、前記白シェーディングや前記黒シェーディングを補正する補正部と
を備えたことを特徴とするシェーディング補正回路。 - 前記有効データ抽出部は、前記デジタル値で示された基準データのビットのうち、上位または下位のビットを選択することで前記有効な成分を抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載のシェーディング補正回路。 - 前記有効データ抽出部は、前記デジタル値で示された基準データから、オフセット成分に対応する値を減算することで前記有効な成分を抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載のシェーディング補正回路。 - 原稿の画像データを読み取る画像読取装置であって、
撮像装置を用いて前記原稿の画像を読み取りアナログ値で示された撮像信号を取得する画像取得部と、
前記画像取得部により取得された前記撮像信号をデジタル値で示された撮像データに変換する変換部と、
前記撮像装置により白シェーディング補正用の基準部分を読み取ることで得られる、あるいは、前記撮像装置により黒シェーディング補正用の基準部分を読み取ることで得られる、それぞれ前記変換部によりデジタル値に変換された前記白シェーディングや前記黒シェーディングを補正するための基準データのうち、当該白シェーディングや黒シェーディングを補正のために有効な成分を抽出する有効データ抽出部と、
前記有効データ抽出部が抽出した前記有効な成分を記憶する記憶部と、
前記撮像装置により撮像された通常画像を表す入力画像データについて、前記記憶部から読み出した前記有効な成分を参照して、前記白シェーディングや前記黒シェーディングを補正する補正部と
を備えたことを特徴とする画像読取装置。
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-
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- 2004-02-23 JP JP2004045807A patent/JP2005236834A/ja active Pending
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