JP2005236044A - 高周波信号用分岐トランスおよびそれを用いるテレビコンセント - Google Patents

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Abstract

【課題】 衛星テレビジョン放送の中間周波信号等の高周波域までの信号の伝送に使用可能な1分岐の信号送りコンセントに好適に使用される高周波信号用の分岐トランスにおいて、特に高周波域での挿入損失を、一層小さくする。
【解決手段】 フェライトコア32に2つの貫通孔34,35を形成することで主幹巻線部と分岐巻線部とを設け、主幹巻線部の貫通孔34には主幹信号巻線A2が挿通されるとともに主幹接地巻線B2が巻回され、分岐巻線部の貫通孔35には分岐信号巻線D2および分岐接地巻線C2が巻回されて成る高周波信号用分岐トランス31において、前記分岐信号巻線D2を、前記分岐巻線部において、その外周面の周方向に対して、前記分岐接地巻線C2から離間して、好ましくは該分岐信号巻線D2の略2本分の線幅分だけ開けて巻回する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、衛星テレビジョン放送の中間周波信号等の高周波域までの信号の伝送に使用可能な1分岐の信号送りコンセントに好適に使用される高周波信号用の分岐トランスおよびそれを用いるテレビコンセントに関する。
テレビジョン放送の信号の分岐器等に用いられる分岐トランスとしては、たとえば特許文献1に示すものが知られている。その先行技術によれば、2つの貫通孔を設けた、いわゆる眼鏡型のコアを用い、この先行技術では、そのコアの両端および中央の3つの巻線部を形成している。そして、一端の主幹巻線部には主幹信号巻線および主幹接地巻線が交互に巻回され、他端の分岐巻線部には分岐信号巻線および分岐接地巻線が交互に巻回され、主幹信号巻線はまた延長されて中央巻線部を通って分岐巻線部に1回巻かれ、主幹信号巻線の出力端は分岐接地巻線の反接地端に捩り合わせて結線され、主幹接地巻線の接地端は分岐接地巻線の接地端に捩り合わせて結線され、分岐信号巻線の反分岐端は主幹接地巻線の反接地端に捩り合わせて結線されている。これによって、前記2分岐で、1GHz程度まで、結合量の周波数特性を平坦にするとともに、挿入損失および反射損失の周波数特性が改善されている。
しかしながら、この先行技術は、天井裏などに設置される2分岐の分岐トランスである。これに対して、図3で示すテレビコンセント1は、壁面に埋込まれ、一直線状に引回される同軸ケーブル2の途中に介在され、1分岐であり、後続で多くの分岐、分配が行われる可能性があり、挿入損失が小さいことが望まれる。この1分岐のテレビコンセント1は、入力端子T1と、出力端子T2と、テレビ端子T3との3つの端子を備えている。前記入力端子T1には、アンテナ、コンバータ、ブースター、前段側のテレビコンセント1等が接続され、出力端子T2には、後段側のテレビコンセント1や終端のテレビコンセント3が接続され、テレビ端子T3には、テレビジョン受信機4やビデオデッキなどが直接または分配器などを介して接続される。終端のテレビコンセント3は、入力端子T1と、テレビ端子T3とを備えて構成される。テレビコンセント1の出力端子T2に、終端抵抗を接続することで、このテレビコンセント1をテレビコンセント3として使用することもできる。
図4は、前記テレビコンセント1の等価回路図である。このテレビコンセント1は、高周波信号用分岐トランス11と、コンデンサC11,C12と、抵抗R11とを備えて構成されている。前記分岐トランス11において、閉磁路を形成するコア12には2つの貫通孔が形成されており、主幹巻線部の貫通孔には、一端が前記入力端子T1に接続され、他端が前記出力端子T2に接続される主幹信号巻線Aが挿通されるとともに、一端が接地され、他端が抵抗R11を介して接地され、前記主幹信号巻線Aと磁界結合している主幹接地巻線Bが巻回され、分岐巻線部の貫通孔には、一端が接地され、他端がコンデンサC12を介して前記出力端子T2に接続される分岐接地巻線Cが巻回されるとともに、一端がコンデンサC11を介して分岐出力端である前記テレビ端子T3に接続され、他端が抵抗R11を介して接地され、前記分岐接地巻線Cと磁界結合している分岐信号巻線Dが巻回されることで、前記信号送りにあたって、挿入損失が小さくなるように構成されている。
図5は、前記高周波信号用分岐トランス11として用いられる典型的な従来技術の高周波信号用分岐トランス21の巻線構造を示す図である。図5(a)は正面図であり、図5(b)は上面図であり、図5(c)は背面図であり、図5(d)は左側面図であり、図5(e)は右側面図である。この図5で示すように、高周波信号用分岐トランス21は、各巻線A1,B1,C1,D1が巻回されたコア22が、接着などで基台23に搭載され、各巻線A1,B1,C1,D1がリード端子P11〜P16に接続されることでチップ状の部品となり、リフロー半田付け処理等によって、図示しない上述の直流カット用のコンデンサC11,C12や負荷抵抗R11などとともに、基板に実装される。この高周波信号用分岐トランス21における各巻線A1,B1,C1,D1は、図4の高周波信号用分岐トランス11における各巻線A,B,C,Dにそれぞれ対応している。
そして、リード端子P11には、前記主幹接地巻線B1の他端および分岐信号巻線D1の他端が接続され、基板側の抵抗R11を介して接地される。リード端子P12には、前記分岐接地巻線C1の他端が接続され、基板側のコンデンサC12を介して出力端子T2に接続される。リード端子P13には、前記主幹信号巻線A1の他端が接続されて、該リード端子P13は前記出力端子T2となる。リード端子P14には、前記分岐信号巻線D1の一端が接続され、基板側のコンデンサC11を介してテレビ端子T3に接続される。リード端子P15には、前記主幹接地巻線B1の一端および分岐接地巻線C1の一端が接続され、接地される。リード端子P16には、前記主幹信号巻線A1の一端が接続されて、該リード端子P16は前記入力端子T1となる。
上述のように構成される高周波信号用分岐トランス21において、各巻線A1,B1,C1,D1の巻き方は、以下のとおりである。なお、2つの貫通孔24,25を有するコア22の外周面において、相互に重ならないように巻回されている。
前記主幹信号巻線A1は、前記主幹巻線部の貫通孔24の一端から他端へ挿通されるだけで、リード端子P11,P13間を最短経路で配線される。したがって、軸直角断面が略8の字または日の字状を有するコア22の側部(図5(a)の正面図では、貫通孔24の右下方)を1回だけ通り、1分岐器としての挿入損失の低減が図られている。
前記主幹接地巻線B1は、前記貫通孔24の一端から挿通され、他端から出た配線は再び一端から挿通され、主幹巻線部の外周面の周方向に対して、中間位置(図5(a)の正面図では、前記略8の字または日の字状を有するコア22の頂部(貫通孔24の右側方))に2ターン巻回され、貫通孔24を3回通ることになる。
前記分岐接地巻線C1は、前記分岐巻線部の貫通孔25の一端から挿通され、他端から出た配線は再び一端から挿通され、分岐巻線部の外周面の周方向に対して、中間位置(図5(a)の正面図では、前記略8の字または日の字状を有するコア22の底辺部分(貫通孔25の左下方から左上方))に、隙間なく6ターン巻回され、貫通孔25を7回通ることになる。
前記分岐信号巻線D1は、前記分岐巻線部の貫通孔25の一端から挿通され、他端から出た配線は再び一端から挿通され、前記コア22の底辺部分(図5(a)の正面図では、貫通孔25において、前記分岐接地巻線C1よりもさらに左上方)に、隙間なく1ターン巻回され、貫通孔25を2回通ることになる。
特開2002−246233号公報
放送衛星(BS)によって開始された衛星放送も、アンテナやコンバータなどの改良によって、送信電力の小さい通信衛星(CS)を使用して多チャネルの放送が行われるようになっている。これによって、コンバータで周波数変換して得られる中間周波(IF)信号も、BSの1〜1.5GHz程度から、CSではBSよりも高い1.5〜2.1GHz程度、110°CSでは、それ以上の2.6GHz程度になることが予想される。したがって、このような高周波帯での伝送特性を確保するとともに、現状の低い帯域でも、余裕を持つことが望まれる。しかしながら、上述のように構成される高周波信号用分岐トランス21では、特に高周波帯での、挿入損失が充分とは言えない。
本発明の目的は、特に高周波域での挿入損失を、一層小さくすることができる高周波信号用分岐トランスおよびそれを用いるテレビコンセントを提供することである。
本発明の高周波信号用分岐トランスは、コアに2つの貫通孔を形成することで主幹巻線部と分岐巻線部とを設け、前記主幹巻線部の貫通孔を通って主幹信号巻線および主幹接地巻線が巻回され、前記分岐巻線部の貫通孔を通って分岐信号巻線および分岐接地巻線が巻回されて成る高周波信号用分岐トランスにおいて、前記分岐信号巻線を、前記分岐巻線部において、その外周面の周方向に対して、前記分岐接地巻線から離間して巻回することを特徴とする。
上記の構成によれば、衛星テレビジョン放送の中間周波信号等の高周波域までの信号の伝送に使用可能な1分岐の信号送りコンセントに好適に使用される高周波信号用の分岐トランスにおいて、該高周波信号用分岐トランスには、閉磁路を形成するコアに2つの貫通孔を形成することで主幹巻線部と分岐巻線部とが設けられており、前記主幹巻線部の貫通孔には、一端が入力端子に接続され、他端が出力端子に接続される主幹信号巻線が巻回されるとともに、一端が接地され、他端が抵抗を介して接地される主幹接地巻線が巻回され、前記分岐巻線部の貫通孔には、一端が接地され、他端が出力端子に接続される分岐接地巻線が巻回されるとともに、一端が分岐出力端に接続され、他端が抵抗を介して接地される分岐信号巻線が巻回されることで、前記信号送りにあたって、挿入損失が小さくなるように構成されている。
そこに本発明では、前記分岐信号巻線を、前記分岐巻線部において、その外周面の周方向に対して、前記分岐接地巻線から離間して巻回する。
これによって、特に高周波域での挿入損失を、一層小さくすることができる。
また、本発明の高周波信号用分岐トランスは、前記分岐接地巻線に対する前記分岐信号巻線の間隔は、該分岐信号巻線の略2本分の線幅であることを特徴とする。
上記の構成によれば、最も大きな効果を得ることができる。
さらにまた、本発明の高周波信号用分岐トランスは、前記各巻線が巻回されたコアを搭載支持し、前記各巻線が接続されて前記基板に半田付けされるリード端子の形成された基台を有し、前記基台には、前記コアの曲線状の外周面に密着する支持片を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、各巻線が巻回されたコアは、接着などで基台に搭載され、各巻線がリード端子に接続されることでチップ状の部品となり、リフロー半田付け処理等によって、直流カット用のコンデンサや負荷抵抗などとともに基板に実装されることになる。このように基板への実装を実現する基台において、コアの曲線状の外周面に密着する支持片を設ける。
したがって、前記接着にあたっての位置決めや支持強度を高めることができる。
また、本発明のテレビコンセントは、前記の高周波信号用分岐トランスを用いることを特徴とする。
上記の構成によれば、壁面に埋込まれるテレビコンセントは、1分岐であり、特に信号送り用では、挿入損失が小さいことが要求されるので、本発明が特に好適である。
本発明の高周波信号用分岐トランスは、以上のように、コアに2つの貫通孔を形成することで主幹巻線部と分岐巻線部とを設け、前記主幹巻線部の貫通孔を通って主幹信号巻線および主幹接地巻線が巻回され、前記分岐巻線部の貫通孔を通って分岐信号巻線および分岐接地巻線が巻回されて成り、衛星テレビジョン放送の中間周波信号等の高周波域までの信号の伝送に使用可能な1分岐の信号送りコンセントに好適に使用される高周波信号用分岐トランスにおいて、前記分岐信号巻線を、前記分岐巻線部において、その外周面の周方向に対して、前記分岐接地巻線から離間して巻回する。
それゆえ、特に高周波域での挿入損失を、一層小さくすることができる。
また、本発明のテレビコンセントは、以上のように、前記の高周波信号用分岐トランスを用いる。
それゆえ、壁面に埋込まれるテレビコンセントは、1分岐であり、特に信号送り用では、挿入損失が小さいことが要求されるので、本発明が特に好適である。
図1は、本発明の実施の一形態に係る高周波信号用分岐トランス31の巻線構造を示す図である。図1(a)は正面図であり、図1(b)は上面図であり、図1(c)は背面図であり、図1(d)は左側面図であり、図1(e)は右側面図である。この高周波信号用分岐トランス31も、前述の高周波信号用分岐トランス11として使用することができる。したがって、この高周波信号用分岐トランス31における各巻線A2,B2,C2,D2は、図4の高周波信号用分岐トランス11における各巻線A,B,C,Dにそれぞれ対応している。
この高周波信号用分岐トランス31は、各巻線A2,B2,C2,D2が巻回されたフェライトコア32が、接着などで基台33に搭載され、各巻線A2,B2,C2,D2がリード端子P21〜P26に接続されることでチップ状の部品となり、リフロー半田付け処理等によって、図示しない前述の直流カット用のコンデンサC11,C12や負荷抵抗R11などとともに、基板に実装される。
そして、リード端子P21には、前記主幹接地巻線B2の他端および分岐信号巻線D2の他端が接続され、基板側の抵抗R11を介して接地される。リード端子P22には、前記分岐接地巻線C2の他端が接続され、基板側のコンデンサC12を介して出力端子T2に接続される。リード端子P23には、前記主幹信号巻線A2の他端が接続されて、該リード端子P23は前記出力端子T2となる。リード端子P24には、前記分岐信号巻線D2の一端が接続され、基板側のコンデンサC11を介してテレビ端子T3に接続される。リード端子P25には、前記主幹接地巻線B2の一端および分岐接地巻線C2の一端が接続され、接地される。リード端子P26には、前記主幹信号巻線A2の一端が接続されて、該リード端子P26は前記入力端子T1となる。以上の構成は、前述の図5で示す高周波信号用分岐トランス21と同様である。
注目すべきは、この高周波信号用分岐トランス31では、先ず分岐信号巻線D2の巻き方が従来の高周波信号用分岐トランス21とは異なることである。以下に、各巻線A2,B2,C2,D2の巻き方を説明する。なお、2つの貫通孔34,35を有するフェライトコア32の外周面において、相互に重ならないように巻回されている。
前記主幹信号巻線A2は、前記主幹巻線部の貫通孔34の一端から他端へ挿通されるだけで、リード端子P21,P23間を最短経路で配線される。したがって、軸直角断面が略8の字または日の字状を有するフェライトコア32の側部(図1(a)の正面図では、貫通孔34の右下方)を1回だけ通り、1分岐器としての挿入損失の低減が図られている。
前記主幹接地巻線B2は、前記貫通孔34の一端から挿通され、他端から出た配線は再び一端から挿通され、主幹巻線部の外周面の周方向に対して、中間位置(図1(a)の正面図では、前記略8の字または日の字状を有するフェライトコア32の頂部(貫通孔34の右側方))に2ターン巻回され、貫通孔34を3回通ることになる。
前記分岐接地巻線C2は、前記分岐巻線部の貫通孔35の一端から挿通され、他端から出た配線は再び一端から挿通され、分岐巻線部の外周面の周方向に対して、中間位置(図1(a)の正面図では、前記略8の字または日の字状を有するフェライトコア32の底辺部分(貫通孔35の左下方から左上方))に、略隙間なく6ターン巻回され、貫通孔35を7回通ることになる。
そして、前記分岐信号巻線D2は、前記分岐巻線部の貫通孔35の一端から挿通され、他端から出た配線は再び一端から挿通され、前記フェライトコア32の底辺部分において、分岐接地巻線C2から周方向に対して離間して、1ターン巻回され、貫通孔35を2回通ることになる(図1(a)の正面図では、貫通孔35において、前記分岐接地巻線C2よりもさらに左上方)。前記分岐接地巻線C2に対するこの分岐信号巻線D2の間隔は、該分岐信号巻線D2の略2本分の線幅が好ましい。
たとえば、前記フェライトコア32の幅W1は5.0mmであり、高さΦ1は3.0mmであり、貫通孔34,35の内径Φ2は1.0mmであり、フェライトコア32の奥行きL1は1.5mmであり、基台33の幅W2は6.2mmであり、奥行きL2は4.0mmであり、リード端子P21〜P23とP24〜P26との先端の幅L3は6.2mmであり、端子ピッチH1は2.0mmであり、端子幅H2は0.6mmである。また、各巻線A2,B2,C2,D2は、ポリウレタン導線から成り、その直径は、たとえば巻線A2が0.25mm、残余の巻線B2,C2,D2が0.16mmである。
このように主幹信号巻線A2が、主幹巻線部の貫通孔34を通り抜けるだけで、1回転せず、該高周波信号用分岐トランス31が搭載される基板に対して最短経路を通るように引回すことで、信号送りにあたって、挿入損失が小さくなるように構成されている1分岐の該高周波信号用分岐トランス31において、分岐信号巻線D2を、前記分岐巻線部において、その外周面の周方向に対して、前記分岐接地巻線C2から離間して巻回することで、特に高周波域での挿入損失を、一層小さくすることができる。また、このような特性の向上を、従来の高周波信号用分岐トランス21と比較して、何ら追加部品等がなく、分岐信号巻線D2の巻き方を変更するだけで実現することができる。
図2に、本件発明者による測定結果を示す。参照符αおよびβは、本発明の高周波信号用分岐トランス31による挿入損失を示すグラフであり、参照符γは、図5に示す従来の高周波信号用分岐トランス21による挿入損失を示すグラフである。参照符αは、前記巻線D2,C2間の間隔を0.32mm、すなわち該分岐信号巻線D2の略2本分の線幅とした場合の測定結果であり、参照符βは、前記間隔を1.0mmとした場合の測定結果である。間隔を開けることで、共に、高周波域での挿入損失が向上し、特に分岐信号巻線D2の略2本分の線幅とした場合、前記2.6GHzでは、0.2dB程度改善しているのが理解される。この測定結果は、基台33の有無や、その形状によって変化するものではなく、分岐接地巻線C2と分岐信号巻線D2との位置関係によって変化するものである。
また、注目すべきは、この高周波信号用分岐トランス31では、前記各巻線A2,B2,C2,D2が巻回されたフェライトコア32を搭載支持し、前記各巻線A2,B2,C2,D2が接続されて前記基板に半田付けされるリード端子P21〜P26の形成された基台33を有し、その基台33には、前記フェライトコア32の曲線状の外周面に密着する第1の支持片36を前記分岐巻線部に備えているとともに、第2の支持片37を前記主幹巻線部に備えていることである。これによって、上述のように各巻線A2,B2,C2,D2が巻回されたフェライトコア32を基台33に接着するにあたって、位置決めや支持強度を高めることができる。
壁面に埋込まれるテレビコンセント1は、1分岐であり、特に信号送り用では、挿入損失が小さいことが要求されるので、本発明の高周波信号用分岐トランス31を、特に好適に使用することができる。
なお、特開2002−271161号公報の図1には、軸直角断面が略8の字または日の字状を有するコアの2つの貫通孔にそれぞれ巻線を巻回するにあたって、2つの巻線共に、前記略8の字または日の字の基板側の側面に巻回されているが、これは基板からの接続のためにそのように構成したものであって、本発明のように主幹信号巻線A2と主幹接地巻線B2との結合を調整し、挿入損失の改善を図ったのではない。また、この従来技術は、分配器であり、したがって図3におけるテレビコンセント3に対応するものであり、本発明の対象とする1分岐器に関するものではなく、同公報の図4で示される等価回路も、本発明の図4の等価回路とは異なるものである。
本発明の実施の一形態に係る高周波信号用分岐トランスの巻線構造を示す図である。 本件発明者による挿入損失の測定結果を示すグラフである。 一般的なテレビジョン信号のアンテナケーブルの引き回しを説明するための図である。 1分岐のテレビコンセントの等価回路図である。 典型的な従来技術の高周波信号用分岐トランスの巻線構造を示す図である。
符号の説明
1 テレビコンセント
2 同軸ケーブル
3 テレビコンセント
4 テレビジョン受信機
11,31 高周波信号用分岐トランス
12 コア
32 フェライトコア
33 基台
34,35 貫通孔
36 第1の支持片
37 第2の支持片
A,A2 主幹信号巻線
B,B2 主幹接地巻線
C,C2 分岐接地巻線
C11,C12 コンデンサ
D,D2 分岐信号巻線
P21〜P26 リード端子
R11 抵抗
T1 入力端子
T2 出力端子
T3 テレビ端子

Claims (4)

  1. コアに2つの貫通孔を形成することで主幹巻線部と分岐巻線部とを設け、前記主幹巻線部の貫通孔を通って主幹信号巻線および主幹接地巻線が巻回され、前記分岐巻線部の貫通孔を通って分岐信号巻線および分岐接地巻線が巻回されて成る高周波信号用分岐トランスにおいて、
    前記分岐信号巻線を、前記分岐巻線部において、その外周面の周方向に対して、前記分岐接地巻線から離間して巻回することを特徴とする高周波信号用分岐トランス。
  2. 前記分岐接地巻線に対する前記分岐信号巻線の間隔は、該分岐信号巻線の略2本分の線幅であることを特徴とする請求項1記載の高周波信号用分岐トランス。
  3. 前記各巻線が巻回されたコアを搭載支持し、前記各巻線が接続されて前記基板に半田付けされるリード端子の形成された基台を有し、前記基台には、前記コアの曲線状の外周面に密着する支持片を備えることを特徴とする請求項1または2記載の高周波信号用分岐トランス。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の高周波信号用分岐トランスを用いることを特徴とするテレビコンセント。
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