JP2005235644A - 光電変換素子およびそれを備えた太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた短絡電流および光電変換効率を有する光電変換素子およびそれを備えた太陽電池を提供することを課題とする。
【解決手段】 少なくとも一方が透明材質である導電性支持体と対極との間に、多孔性半導体に色素を吸着させた光電変換層とキャリア輸送層とを有する光電変換素子であり、対極が、その表面に、表面粗さ係数が1.03以上である凹凸形状を有することを特徴とする光電変換素子により、上記の課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも一方が透明材質である導電性支持体と対極との間に、多孔性半導体に色素を吸着させた光電変換層とキャリア輸送層とを有する光電変換素子であり、対極が、その表面に、表面粗さ係数が1.03以上である凹凸形状を有することを特徴とする光電変換素子により、上記の課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光電変換素子およびそれを備えた太陽電池、光スイッチング装置、光センサーに関する。
光電変換素子は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子であり、太陽電池、光スイッチング装置、光センサーなどのデバイスに用いられている。光電変換素子に光が照射されると、光電変換層の内部で電子とホールが形成され、これらが効率よく分離して電極へ流れ、これにより光エネルギーを電気エネルギーとして連続して取り出される。
例えば、特許第2664194号公報(特許文献1)には、色素を吸着させた多孔性半導体電極、対極およびそれらの電極間に挟持された電解質層から構成される色素増感型光電変換素子が開示されている。この光電変換素子は、多孔性半導体表面に、可視光領域に対して高い吸収能力を有する光増感色素(以下、光増感剤として機能する色素を単に「色素」と記す)が吸着されている。
この光電変換素子の半導体電極に光が照射されると、半導体電極側で電子が発生し、この電子が電気回路を通って対極に移動する。対極に移動した電子は、電解質中のイオンによって運ばれ、半導体電極に戻る。このような過程が繰返されることにより電気エネルギーが取出される。
しかしながら、このような色素増感型光電変換素子は、内部抵抗が大きく、結晶系シリコン光電変換素子に比べて、低い光電変換効率に留まっているのが現状である。
しかしながら、このような色素増感型光電変換素子は、内部抵抗が大きく、結晶系シリコン光電変換素子に比べて、低い光電変換効率に留まっているのが現状である。
本発明は、優れた短絡電流および光電変換効率を有する光電変換素子およびそれを備えた太陽電池を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、少なくとも一方が透明材質である導電性支持体と対極との間に、多孔性半導体に色素を吸着させた光電変換層とキャリア輸送層とを有する光電変換素子において、対極の表面形状を凹凸に加工して対極の表面積を増加させることにより、対極表面の電解質イオンの還元反応速度が速まり、内部抵抗が低下し、優れた短絡電流および光電変換効率を有する光電変換素子が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして、本発明によれば、少なくとも一方が透明材質である導電性支持体と対極との間に、多孔性半導体に色素を吸着させた光電変換層とキャリア輸送層とを有する光電変換素子であり、対極が、その表面に、表面粗さ係数が1.03以上である凹凸形状を有することを特徴とする光電変換素子が提供される。
本発明によれば、優れた短絡電流および光電変換効率を有する光電変換素子およびそれを備えた太陽電池を提供することができる。
また、本発明によれば、上記の光電変換素子を備えてなることを特徴とする太陽電池が提供される。
本発明の光電変換素子は、少なくとも一方が透明材質である導電性支持体と対極との間に、多孔性半導体に色素を吸着させた光電変換層とキャリア輸送層とを有する光電変換素子であり、対極が、その表面に、表面粗さ係数が1.03以上である凹凸形状を有することを特徴とする。
本発明において、「表面粗さ係数(roughness factor)」とは、ある物体の[実際の表面積(有効表面積)]と[実際の表面の投影面積]との比として定義される。すなわち、その物体の表面が鏡面状態にあるとき、表面粗さ係数は限りなく1に近く、その物体の表面が凹凸形状を有するとき、表面粗さ係数は1以上になる。
表面粗さ係数は、一般的な原子間力顕微鏡、例えばデジタルインスツルメンツ社製の型式:nano ScopeIIIを用いて測定することができる。具体的には、被検体の表面の10μm角の範囲を0.5Hz、タッピング(Tapping)モードで走査(scanning)して、上式からその表面粗さ係数を算出する。
本発明において、「表面粗さ係数(roughness factor)」とは、ある物体の[実際の表面積(有効表面積)]と[実際の表面の投影面積]との比として定義される。すなわち、その物体の表面が鏡面状態にあるとき、表面粗さ係数は限りなく1に近く、その物体の表面が凹凸形状を有するとき、表面粗さ係数は1以上になる。
表面粗さ係数は、一般的な原子間力顕微鏡、例えばデジタルインスツルメンツ社製の型式:nano ScopeIIIを用いて測定することができる。具体的には、被検体の表面の10μm角の範囲を0.5Hz、タッピング(Tapping)モードで走査(scanning)して、上式からその表面粗さ係数を算出する。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、この実施形態は一例であり、種々の形態での実施が本発明の範囲内で可能である。
図1は、本発明の色素増感太陽電池の層構成を示す模式断面図である。図中、1、8は支持体、2、7は導電膜、3は触媒膜、4はキャリア輸送層、5は色素、6は多孔性半導体であり、e-と矢印は電子の流れを示す。なお、導電膜2と触媒膜3とを合わせて対極、色素5と多孔性半導体6とを合せて光電変換層、導電膜7と支持体8とを合せて導電性支持体ともいう。導電性支持体と対極は、少なくとも一方が透明材質からなる。
図1は、本発明の色素増感太陽電池の層構成を示す模式断面図である。図中、1、8は支持体、2、7は導電膜、3は触媒膜、4はキャリア輸送層、5は色素、6は多孔性半導体であり、e-と矢印は電子の流れを示す。なお、導電膜2と触媒膜3とを合わせて対極、色素5と多孔性半導体6とを合せて光電変換層、導電膜7と支持体8とを合せて導電性支持体ともいう。導電性支持体と対極は、少なくとも一方が透明材質からなる。
本発明の光電変換素子における対極は、その表面に、表面粗さ係数が1.03以上である凹凸形状を有することを特徴とし、その材質は、図1のように触媒膜3と導電膜2との組み合わせからなってもよく、または触媒膜と金属板との組み合わせからなってもよい。金属板を用いる場合、支持体がなくてもよく、触媒膜と金属板は同一材料から構成されていてもよい。
触媒膜または金属板の材質としては、白金、パラジウム、炭素(活性炭、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレンなど)などが挙げられ、安定性および触媒効果が高いことから、白金が特に好ましい。その膜厚は、1nm〜2μm程度が好ましい。
導電膜2の材質としては、対極が透明材質の場合、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO2)、酸化インジウムスズ(ITO)などが挙げられ、酸化亜鉛、二酸化スズが特に好ましい。その膜厚は、50nm〜10μm程度である。また、対極が不透明材質の場合、金、銀、銅、白金、ニッケル、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウムなどの金属やステンレスなどの合金などが挙げられる。その膜厚は、1nm〜2mm程度である。さらに、対極が触媒膜と金属板から構成された場合、その金属板の厚さは、0.1mm〜2mm程度である。
対極の表面粗さ係数が1.03である場合には、平滑な表面(表面粗さ係数がほぼ1)の場合よりも内部抵抗が4割低下する。また、対極の表面粗さ係数が1.06である場合には、内部抵抗が6割低下する。
本発明者らは、このような事実を実験により確認した。すなわち、市販の厚さ1mmの白金板を、サンドペーパー(耐水研磨紙、粒度2000)で研磨し、純水およびイソプロピルアルコール(IPA)で洗浄し、原子間力顕微鏡(デジタルインスツルメンツ社製、型式:nano ScopeIII)を用いて、その表面粗さ係数を測定し、またインピタンス測定により、その内部抵抗を測定した。図2は、その結果、対極の表面粗さ係数と内部抵抗の関係を示す図である。
本発明者らは、このような事実を実験により確認した。すなわち、市販の厚さ1mmの白金板を、サンドペーパー(耐水研磨紙、粒度2000)で研磨し、純水およびイソプロピルアルコール(IPA)で洗浄し、原子間力顕微鏡(デジタルインスツルメンツ社製、型式:nano ScopeIII)を用いて、その表面粗さ係数を測定し、またインピタンス測定により、その内部抵抗を測定した。図2は、その結果、対極の表面粗さ係数と内部抵抗の関係を示す図である。
光電変換素子の対極の表面では、キャリア輸送層4の電解質イオンの還元反応が生じる。例えば、電解質イオンがヨウ素イオンの場合には、I3 -+2e→3I-の反応が生じる。本発明者らは、この還元反応の反応速度が対極の表面積に依存し、対極の表面形状を凹凸に加工して対極の表面積を増加させることにより、対極表面の電解質イオンの還元反応速度が速まり、内部抵抗が低下し、優れた短絡電流および光電変換効率を有する光電変換素子が得られることを見出した。
したがって、図2から明らかなように、対極の表面粗さ係数は1.03以上が好ましく、1.06以上が特に好ましい。
したがって、図2から明らかなように、対極の表面粗さ係数は1.03以上が好ましく、1.06以上が特に好ましい。
対極は、例えば、導電膜を兼ねる金属板に凹凸を形成する方法、一定の表面粗さ係数を有する導電膜に触媒膜をコーティングする方法により作製することができる。
金属板に凹凸を形成する方法としては、例えば、サンドペーパー(例えば、耐水研磨紙、粒度2000)、研磨機などを用いて金属表面を加工して凹凸を形成する方法が挙げられる。研磨条件は、金属板の材質やサンドペーパーの種類などにより適宜選択すればよい。金属表面を所定の表面粗さ係数まで加工した後、光電変換素子の作製工程前に、クロロホルム、テトラヒドロフラン(THF)、イソプロピルアルコール(IPA)、純水などの溶剤でその表面を洗浄するのが好ましい。
次に、一定の表面粗さ係数を有する導電膜に触媒膜をコーティングする方法について述べる。
金属板に凹凸を形成する方法としては、例えば、サンドペーパー(例えば、耐水研磨紙、粒度2000)、研磨機などを用いて金属表面を加工して凹凸を形成する方法が挙げられる。研磨条件は、金属板の材質やサンドペーパーの種類などにより適宜選択すればよい。金属表面を所定の表面粗さ係数まで加工した後、光電変換素子の作製工程前に、クロロホルム、テトラヒドロフラン(THF)、イソプロピルアルコール(IPA)、純水などの溶剤でその表面を洗浄するのが好ましい。
次に、一定の表面粗さ係数を有する導電膜に触媒膜をコーティングする方法について述べる。
支持体1の材質としては、ガラス基板、プラスチック基板などが挙げられる。その板厚は、薄膜太陽電池に適当な強度を付与することができるものであれば特に限定されない。
支持体1上に導電膜を形成する方法としては、例えば、ゾルゲル法によるコーティング法;CVD法、PVD法、スパッタリング法、蒸着法など気相法の公知の方法が挙げられる。また、前記の方法で凹凸を形成できない場合には、導電膜を形成後に、アルカリなどの溶剤を用いたウェットエッチング方法やフォトエッチング法などの公知の方法により凹凸を形成すればよい。導電膜の膜厚は、100nm〜2μm程度が好ましい。
また、上記のように支持体上に導電膜を形成してもよいが、テクスチャ構造のような1種の凹凸構造を有するSnO2導電膜付きガラス板のような市販品を用いてもよい。
また、上記のように支持体上に導電膜を形成してもよいが、テクスチャ構造のような1種の凹凸構造を有するSnO2導電膜付きガラス板のような市販品を用いてもよい。
導電膜表面に触媒膜をコーティングする方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、電気化学法などの公知の方法が挙げられる。触媒膜の膜厚が厚くなり過ぎると、表面粗さ係数が低下することがあり、一方、触媒膜の膜厚が薄くなり過ぎると、対極の触媒性が低下し、セル特性が低下することもあるので好ましくない。したがって、コーティングする触媒膜の膜厚は、1nm〜2μm程度が好ましく、10〜500nm程度がより好ましい。
本発明の光電変換素子における導電性支持体の材質は、図1のように導電膜7と支持体8との組み合わせからなってもよく、または導電膜7と支持体8を兼ねる導電基板からなっていてもよい。
導電膜7の材質としては、導電性支持体が透明材質の場合、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO2)、酸化インジウムスズ(ITO)などが挙げられ、酸化亜鉛、二酸化スズが特に好ましい。その膜厚は、100nm〜2μm程度である。また、導電性支持体が不透明材質の場合、金、銀、銅、白金、ニッケル、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウムなどの金属やステンレスなどの合金などが挙げられる。また、その膜厚は、100nm〜100μm程度である。
支持体8の材質としては、ガラス基板、プラスチック基板、金属板などが挙げられる。 その板厚は、薄膜太陽電池に適当な強度を付与することができるものであれば特に限定されない。
多孔性半導体6は、半導体微粒子から構成され、導電膜7上に形成される。多孔性半導体は、多孔質の膜状の形態が好ましいが、粒子状や膜状であってもよい。
半導体微粒子の構成材料としては、一般に光電変換材料に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ニッケル、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、CuAlO2、SrCu2O2などの酸化物、硫化カドミウムが挙げられる。これらの材料は単独または組み合わせて用いることができる。
半導体微粒子としては、市販のものを用いることができ、その平均粒径は、例えば、1〜2000nm程度である。
上記の半導体微粒子の構成材料の中でも、その安定性および安全性、ならびに得られる光電変換素子の光電変換効率の点から、酸化チタン、酸化亜鉛が特に好ましい。
半導体微粒子としては、市販のものを用いることができ、その平均粒径は、例えば、1〜2000nm程度である。
上記の半導体微粒子の構成材料の中でも、その安定性および安全性、ならびに得られる光電変換素子の光電変換効率の点から、酸化チタン、酸化亜鉛が特に好ましい。
導電膜上に多孔質半導体を形成する方法としては、特に限定されず、以下のような公知の方法およびそれらの組み合わせが挙げられ、コストの観点から、方法(1)が好ましい。
(1)導電膜上に半導体粒子を含有する懸濁液を塗布し、乾燥および/または焼成する方法
(2)半導体を構成する元素を含有する単一のガスまたは2種類以上の混合ガスを用いたCVD法、MOCVD法などの方法
(3)半導体を構成する元素を含有する単一の固体、複数の固体の組み合せ、または化合物の固体の原料を用いたPVD法、蒸着法、スパッタリング法などの方法
(4)ゾルゲル法、電気化学的な酸化還元反応を利用した方法
(1)導電膜上に半導体粒子を含有する懸濁液を塗布し、乾燥および/または焼成する方法
(2)半導体を構成する元素を含有する単一のガスまたは2種類以上の混合ガスを用いたCVD法、MOCVD法などの方法
(3)半導体を構成する元素を含有する単一の固体、複数の固体の組み合せ、または化合物の固体の原料を用いたPVD法、蒸着法、スパッタリング法などの方法
(4)ゾルゲル法、電気化学的な酸化還元反応を利用した方法
方法(1)では、まず、溶剤に半導体粒子および任意に添加剤を加えて、懸濁液を調製する。
溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコール、テルピネオールなどのアルコール系溶剤、イソプロピルアルコール/トルエンなどのアルコール系混合溶剤、純水などの溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、使用前に蒸留などの公知の方法により精製するのが好ましい。
任意に加える添加剤としては、懸濁液の粘度を調整するためのエチレンセルロース、ニトロセルロース、ポリブチラール、ポリエチレングリコールなどのポリマー、懸濁液の安定性を向上させるための界面活性剤が挙げられる。界面活性剤は、多孔性半導体を形成する際の焼成過程で分解し、かつ金属イオンを含有しない有機系の界面活性剤が好ましく、例えば、非イオン性界面活性剤、脂肪酸アモニウム塩などが挙げられる。
懸濁液の調製には、ボールミル法、ペイントシェーカー法、超音波分散法を用いることができる。
溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコール、テルピネオールなどのアルコール系溶剤、イソプロピルアルコール/トルエンなどのアルコール系混合溶剤、純水などの溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、使用前に蒸留などの公知の方法により精製するのが好ましい。
任意に加える添加剤としては、懸濁液の粘度を調整するためのエチレンセルロース、ニトロセルロース、ポリブチラール、ポリエチレングリコールなどのポリマー、懸濁液の安定性を向上させるための界面活性剤が挙げられる。界面活性剤は、多孔性半導体を形成する際の焼成過程で分解し、かつ金属イオンを含有しない有機系の界面活性剤が好ましく、例えば、非イオン性界面活性剤、脂肪酸アモニウム塩などが挙げられる。
懸濁液の調製には、ボールミル法、ペイントシェーカー法、超音波分散法を用いることができる。
次いで、得られた懸濁液を導電膜上に塗布し、塗膜を乾燥および焼成することにより、多孔性半導体を得る。
塗布方法としては、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法、スクリーン印刷法など公知の方法が挙げられる。
塗膜の乾燥および焼成における温度、時間、雰囲気などの条件は、使用する支持体、導電膜および半導体粒子の種類に応じて、適宜調整することができ、例えば、大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下、50〜600℃程度の温度、10秒〜12時間程度の時間が挙げられる。この乾燥および焼成は、それぞれ単一の温度で1回または温度を変化させて2回以上行ってもよい。
なお、この際の半導体の膜厚は、特に限定されるものではないが、光透過性、変換効率などの観点から、0.5〜20μm程度が好ましい。また、光電変換効率を向上させるためには、より多くの色素を多孔性半導体に吸着させることが必要であり、このために多孔性半導体の比表面積は大きなものが好ましく、10〜200m2/g程度が好ましい。
塗布方法としては、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法、スクリーン印刷法など公知の方法が挙げられる。
塗膜の乾燥および焼成における温度、時間、雰囲気などの条件は、使用する支持体、導電膜および半導体粒子の種類に応じて、適宜調整することができ、例えば、大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下、50〜600℃程度の温度、10秒〜12時間程度の時間が挙げられる。この乾燥および焼成は、それぞれ単一の温度で1回または温度を変化させて2回以上行ってもよい。
なお、この際の半導体の膜厚は、特に限定されるものではないが、光透過性、変換効率などの観点から、0.5〜20μm程度が好ましい。また、光電変換効率を向上させるためには、より多くの色素を多孔性半導体に吸着させることが必要であり、このために多孔性半導体の比表面積は大きなものが好ましく、10〜200m2/g程度が好ましい。
多孔性半導体に吸着し、光増感剤として、光エネルギーにより生じた電子を多孔性半導体に送る機能を発現する色素5としては、種々の可視光領域および/または赤外光領域に吸収を有するものであって、有機色素および金属錯体色素が挙げられる。多孔性半導体に色素を強固に吸着させるためには、色素分子中にカルボン酸基、カルボン酸無水基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基などのインターロック基を有するものが好ましく、これらの中でも、カルボン酸基およびカルボン酸無水基が特に好ましい。
なお、インターロック基は、励起状態の色素と多孔性半導体の導電帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を提供するものであり、一般的に色素はインターロック基を介して多孔性半導体に固定されている。
なお、インターロック基は、励起状態の色素と多孔性半導体の導電帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を提供するものであり、一般的に色素はインターロック基を介して多孔性半導体に固定されている。
有機色素としては、例えば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素などが挙げられる。
また、金属錯体色素としては、Cu、Ni、Fe、Co、V、Sn、Si、Ti、Ge、Cr、Zn、Ru、Mg、Al、Pb、Mn、In、Mo、Y、Zr、Nb、Sb、La、W、Pt、Ta、Ir、Pd、Os、Ga、Tb、Eu、Rb、Bi、Se、As、Sc、Ag、Cd、Hf、Re、Au、Ac、Tc、Te、Rhなどの金属錯体が挙げられ、これらの中でも、フタロシアニン系またはルテニウムビピリジン系やルテニウムターピリジン系の金属錯体色素が好ましく、ルテニウムビピリジン系の金属錯体色素が特に好ましい。
多孔性半導体に色素を吸着させる方法としては、例えば、色素を含有する溶液(色素吸着用溶液)に多孔性半導体を浸漬する方法が挙げられる。
色素を溶解する溶剤としては、色素を溶解するものであればよく、具体的には、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物類、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、通常、精製されたものが好ましく、2種類以上を混合して用いることもできる。
溶液中の色素濃度は、使用する色素や溶剤の種類、吸着工程の条件などに応じて適宜調整することができ、吸着機能を向上させるためには比較的高濃度であることが好ましく、例えば、1×10-5モル/リットル以上が好ましい。
色素を溶解する溶剤としては、色素を溶解するものであればよく、具体的には、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物類、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、通常、精製されたものが好ましく、2種類以上を混合して用いることもできる。
溶液中の色素濃度は、使用する色素や溶剤の種類、吸着工程の条件などに応じて適宜調整することができ、吸着機能を向上させるためには比較的高濃度であることが好ましく、例えば、1×10-5モル/リットル以上が好ましい。
色素吸着用溶液に多孔性半導体を浸漬する工程における温度、雰囲気、圧力、時間などの条件は、使用する色素、溶剤の種類、溶液の濃度などにより適宜調整することができ、例えば室温程度、かつ大気圧下が挙げられる。浸漬時の加熱は、多孔性半導体に色素をより効果的に吸着させることができる。浸漬は、1回または複数回行ってもよく、浸漬後には、適宜乾燥を行ってもよい。
多孔性半導体に増感色素を吸着させる前に、半導体表面を活性化するための処理、例えば、TiCl4による処理を必要に応じて行ってもよい。
多孔性半導体に増感色素を吸着させる前に、半導体表面を活性化するための処理、例えば、TiCl4による処理を必要に応じて行ってもよい。
色素5が吸着された多孔性半導体6と対極との間に充填されるキャリア輸送層4は、電子、ホール、イオンを輸送できる導電性材料から構成される。例えば、ポリビニルカルバゾール、トリフェニルアミンなどのホール輸送材料;テトラニトロフロレノンなどの電子輸送材料;ポリピロールなどの導電性ポリマー;液体電解質、高分子固体電解質などのイオン導電体;ヨウ化銅、チオシアン酸銅などの無機p型半導体が挙げられる。
上記の導電性材料の中でもイオン導電体が好ましく、酸化還元性電解質を含む液体電解質が特に好ましい。このような酸化還元性電解質としては、一般に電池や太陽電池などにおいて使用することができるものであれば特に限定されない。具体的には、LiI、NaI、KI、CaI2などの金属ヨウ化物とヨウ素の組み合わせ(I-/I3-系)、LiBr、NaBr、KBr、CaBr2などの金属臭化物と臭素の組み合わせ(Br-/Br3-系)およびキノン/ハイドロキノン系が好ましく、これらの中でも、LiIとヨウ素の組み合わせが特に好ましい。
また、液体電解質の溶剤としては、電気化学的に不活性なものが用いられ、具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、アセトニトリルなどのニトリル化合物、エタノールなどのアルコール類、炭酸プロピレン、その他、純水や非プロトン極性物質などが挙げられるが、これらの中でも、カーボネート化合物やニトリル化合物が特に好ましい。これらの溶剤は2種類以上を混合して用いることもできる。
液体電解質中の電解質濃度は、0.05〜1.5モル/リットルの範囲が好ましく、0.1〜0.7モル/リットルの範囲が特に好ましい。
液体電解質中の電解質濃度は、0.05〜1.5モル/リットルの範囲が好ましく、0.1〜0.7モル/リットルの範囲が特に好ましい。
高分子固体電解質は、酸化還元種を溶解あるいは酸化還元種を構成する少なくとも1つの物質と結合することができる固体状の物質であり、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンサクシネート、ポリ−β−プロピオラクトン、ポリエチレンイミン、ポリアルキレンスルフィドなどの高分子化合物またはそれらの架橋体、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアルキレンオキサイドなどの高分子官能基に、ポリエーテルセグメントまたはオリゴアルキレンオキサイド構造を側鎖として付加したものおよびそれらの共重合体などが挙げられ、それらの中でも特にオリゴアルキレンオキサイド構造を側鎖として有するものやポリエーテルセグメントを側鎖として有するものが好ましい。
キャリア輸送層を構成する材料が液体であって、太陽電池からの外に漏れ出すような場合には、封止材(図1では図示せず)で太陽電池をシールしてもよい。
封止剤としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
封止剤としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
本発明の光電変換素子は、太陽電池、光スイッチング装置、光センサーなどのデバイスに適用される。
本発明の太陽電池は、上記の光電変換素子および公知の部材を備えてなる。
(実施例)
本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例については、基本的に本発明の色素増感太陽電池の層構成を示す模式断面図である図1に基づいて説明する。
図1において、1、8は支持体、2、7は導電膜、3は触媒膜(白金膜)、4はキャリア輸送層、5は色素、6は多孔性半導体であり、e-と矢印は電子の流れを示す。なお、導電膜2と触媒膜3とを合わせて対極、色素5と多孔性半導体6とを合せて光電変換層、導電膜7と支持体8とを合せて導電性支持体ともいう。
本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例については、基本的に本発明の色素増感太陽電池の層構成を示す模式断面図である図1に基づいて説明する。
図1において、1、8は支持体、2、7は導電膜、3は触媒膜(白金膜)、4はキャリア輸送層、5は色素、6は多孔性半導体であり、e-と矢印は電子の流れを示す。なお、導電膜2と触媒膜3とを合わせて対極、色素5と多孔性半導体6とを合せて光電変換層、導電膜7と支持体8とを合せて導電性支持体ともいう。
(実施例1)
(1)多孔性半導体の形成
透明の導電膜7としてSnO2膜を形成した厚さ4mmのガラス板(日本板硝子株式会社製)の支持体8の導電膜7側に、スクリーン印刷法により、市販の酸化チタンペースト(ソラロニクス(Solaronix)社製、商品名:Ti−Nanoxide D/SP、平均粒径13nm)を塗布し、100℃で20分間予備乾燥し、次いで500℃で30分間焼成し、多孔性半導体6として膜厚18μmの酸化チタン膜を得た。
(1)多孔性半導体の形成
透明の導電膜7としてSnO2膜を形成した厚さ4mmのガラス板(日本板硝子株式会社製)の支持体8の導電膜7側に、スクリーン印刷法により、市販の酸化チタンペースト(ソラロニクス(Solaronix)社製、商品名:Ti−Nanoxide D/SP、平均粒径13nm)を塗布し、100℃で20分間予備乾燥し、次いで500℃で30分間焼成し、多孔性半導体6として膜厚18μmの酸化チタン膜を得た。
(2)光電変換層の形成
色素5として下式で表されるルテニウム色素(ソラロニクス社製、商品名:ルテニウム 535−bisTBA)をエタノール(アルドリッチ社製)に溶解し、濃度5×10-4モル/リットルの色素溶液を調製した。次に、得られた色素溶液に、膜状の酸化チタン膜を形成したガラス板を浸漬し6時間保持して、色素を酸化チタン膜に吸着させた。その後、ガラス板を、大気雰囲気の乾燥炉中、温度80℃で10分間乾燥処理に付して、光電変換層を得た。
色素5として下式で表されるルテニウム色素(ソラロニクス社製、商品名:ルテニウム 535−bisTBA)をエタノール(アルドリッチ社製)に溶解し、濃度5×10-4モル/リットルの色素溶液を調製した。次に、得られた色素溶液に、膜状の酸化チタン膜を形成したガラス板を浸漬し6時間保持して、色素を酸化チタン膜に吸着させた。その後、ガラス板を、大気雰囲気の乾燥炉中、温度80℃で10分間乾燥処理に付して、光電変換層を得た。
(3)対極の形成
市販の厚さ1mmの白金板を、サンドペーパー(耐水研磨紙、粒度2000)で研磨し、純水およびイソプロピルアルコール(IPA)で洗浄して対極を得た。得られた対極は、導電膜2と触媒膜3を兼ねる。原子間力顕微鏡(デジタルインスツルメンツ社製、型式:nano ScopeIII)を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.04であった。
市販の厚さ1mmの白金板を、サンドペーパー(耐水研磨紙、粒度2000)で研磨し、純水およびイソプロピルアルコール(IPA)で洗浄して対極を得た。得られた対極は、導電膜2と触媒膜3を兼ねる。原子間力顕微鏡(デジタルインスツルメンツ社製、型式:nano ScopeIII)を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.04であった。
(4)電解液の調製
キャリア輸送層4として用いる電解液を、アセトニトリル(アルドリッチ社製)を溶剤として、ヨウ化リチウム(LiI、アルドリッチ社製)が濃度0.1モル/リットル、ヨウ素(I2、アルドリッチ社製)が濃度0.05モル/リットル、t−ブチルピリジン(アルドリッチ社製)が濃度0.5モル/リットル、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム(四国化成株式会社製)が濃度0.6モル/リットルになるように溶解させて調製した。
キャリア輸送層4として用いる電解液を、アセトニトリル(アルドリッチ社製)を溶剤として、ヨウ化リチウム(LiI、アルドリッチ社製)が濃度0.1モル/リットル、ヨウ素(I2、アルドリッチ社製)が濃度0.05モル/リットル、t−ブチルピリジン(アルドリッチ社製)が濃度0.5モル/リットル、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム(四国化成株式会社製)が濃度0.6モル/リットルになるように溶解させて調製した。
(5)光電変換素子の作製
(2)で得られた光電変換層上に(3)で得られた対極を、その研磨面が光電変換層側になるように置き、それらの間に(4)で得られた電解液を注入し、それらの側面をエポキシ樹脂で封止し、各電極にリード線を取付けて、光電変換素子を得た。
(2)で得られた光電変換層上に(3)で得られた対極を、その研磨面が光電変換層側になるように置き、それらの間に(4)で得られた電解液を注入し、それらの側面をエポキシ樹脂で封止し、各電極にリード線を取付けて、光電変換素子を得た。
得られた光電変換素子に、強度1000W/m2の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、電池特性を評価した。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
(比較例1)
市販の厚さ1mmの白金板(表面粗さ係数:1.01)をそのまま用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
市販の厚さ1mmの白金板(表面粗さ係数:1.01)をそのまま用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
(実施例2)
下記ようにして形成した対極を用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
支持体1として厚さ1mmのガラス板(日本板硝子株式会社製)上に、導電膜2として、スパッタリング法により、膜厚500nmのZnO薄膜を形成した後、0.5重量%の酢酸水溶液中で、約50秒間、ZnO薄膜にウェットエッチングを施した。得られたZnO薄膜上に、スパッタリング法により、膜厚100nmの白金膜3を形成し、対極を得た。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.08であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
下記ようにして形成した対極を用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
支持体1として厚さ1mmのガラス板(日本板硝子株式会社製)上に、導電膜2として、スパッタリング法により、膜厚500nmのZnO薄膜を形成した後、0.5重量%の酢酸水溶液中で、約50秒間、ZnO薄膜にウェットエッチングを施した。得られたZnO薄膜上に、スパッタリング法により、膜厚100nmの白金膜3を形成し、対極を得た。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.08であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
(比較例2)
ZnO薄膜にウェットエッチングを施さないこと以外は、実施例2と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.01であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
ZnO薄膜にウェットエッチングを施さないこと以外は、実施例2と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.01であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
(実施例3)
下記のようにして形成した対極を用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
導電膜2付き支持体1として、市販のテクスチャ構造を有するSnO2導電膜付きガラス板(旭硝子株式会社製、商品名:ASAHI−U)の導電膜上に、スパッタリング法により、膜厚300nmの白金膜3を形成し、対極3を得た。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.09であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
下記のようにして形成した対極を用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
導電膜2付き支持体1として、市販のテクスチャ構造を有するSnO2導電膜付きガラス板(旭硝子株式会社製、商品名:ASAHI−U)の導電膜上に、スパッタリング法により、膜厚300nmの白金膜3を形成し、対極3を得た。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.09であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
(比較例3)
下記ようにして形成した対極を用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
支持体1として厚さ1mmのガラス板(日本板硝子株式会社製)上に、導電膜2として、スパッタリング法により、膜厚800nmのSnO2導電膜を形成した後、スパッタリング法により、膜厚300nmの白金膜3を形成し、対極を得た。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.02であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
下記ようにして形成した対極を用いること以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。
支持体1として厚さ1mmのガラス板(日本板硝子株式会社製)上に、導電膜2として、スパッタリング法により、膜厚800nmのSnO2導電膜を形成した後、スパッタリング法により、膜厚300nmの白金膜3を形成し、対極を得た。原子間力顕微鏡を用いて、対極の表面粗さ係数を測定したところ、1.02であった。
得られた結果を、対極の表面粗さ係数と共に表1に示す。
本発明による光電変換素子は、太陽電池、光スイッチング装置、光センサーなどのデバイスに適用される。
1、8 支持体
2、7 導電膜
3 触媒膜(白金膜)
4 キャリア輸送層
5 色素
6 多孔性半導体
2、7 導電膜
3 触媒膜(白金膜)
4 キャリア輸送層
5 色素
6 多孔性半導体
Claims (6)
- 少なくとも一方が透明材質である導電性支持体と対極との間に、多孔性半導体に色素を吸着させた光電変換層とキャリア輸送層とを有する光電変換素子であり、対極が、その表面に、表面粗さ係数が1.03以上である凹凸形状を有することを特徴とする光電変換素子。
- 表面粗さ係数が、1.06以上である請求項1に記載の光電変換素子。
- 対極が、触媒膜と導電膜との組み合わせ、または触媒膜と金属板との組み合わせからなる請求項1または2に記載の光電変換素子。
- 触媒膜が、白金からなる請求項3に記載の光電変換素子。
- 導電膜が、酸化亜鉛または二酸化スズからなる請求項3または4に記載の光電変換素子。
- 請求項1〜5のいずれか1つに記載の光電変換素子を備えてなることを特徴とする太陽電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004044894A JP2005235644A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | 光電変換素子およびそれを備えた太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005235644A true JP2005235644A (ja) | 2005-09-02 |
Family
ID=35018367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004044894A Pending JP2005235644A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | 光電変換素子およびそれを備えた太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005235644A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007095370A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Sony Corp | 色素増感光電変換素子、光電変換素子モジュール、電子機器、移動体および発電システム |
JP2007273240A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Shinshu Univ | 色素増感太陽電池 |
JP2008153180A (ja) * | 2006-12-20 | 2008-07-03 | Fujikura Ltd | 光電変換素子および光電変換素子用の対極の製造方法 |
WO2010041732A1 (ja) | 2008-10-10 | 2010-04-15 | 日新製鋼株式会社 | 色素増感型太陽電池 |
JP2010218770A (ja) * | 2009-03-13 | 2010-09-30 | Aisin Seiki Co Ltd | 色素増感型太陽電池及びその製造方法 |
JP2012113954A (ja) * | 2010-11-24 | 2012-06-14 | Sekisui Chem Co Ltd | 多孔質体の染色方法 |
JP2013077578A (ja) * | 2013-01-16 | 2013-04-25 | Fujikura Ltd | 光電変換素子 |
-
2004
- 2004-02-20 JP JP2004044894A patent/JP2005235644A/ja active Pending
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