JP2005235574A - 物品の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機EL素子を製造する工程で使用するメタルマスクを繰り返して使用するために、有機EL素子材料を蒸着する工程でメタルマスクに付着した有機EL素子材料を効率的に洗浄し、しかも洗浄後に有機EL製造において汚染物質なるような物質が付着しない方法を提供する。
【解決の手段】 洗浄液として、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等の“アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体”を主成分とし、水及び水溶性不揮発性の添加剤を実質的に含有しない洗浄剤を使用して、有機EL素子材料が付着したメタルマスクを洗浄した後に、必要に応じてイソプロピルアルコール等の前記洗浄剤を溶解する有機溶媒からなるリンス液を用いてリンスを行い、更に乾燥する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、単に有機EL素子ともいう)を製造する際に使用されたメタルマスク等の有機EL素子材料が付着した物品から有機EL材料を除去する方法に関する。
有機EL素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が有望視され、現在、盛んに研究が行なわれている。一般に有機EL素子は、ガラス板等の透明基板上に、アノード電極(ITO)、ホール輸送層、有機層(発光層)、電子輸送層、カソード電極をこの順に積層し、表面に封止缶を配置した構成となっている。上記有機層(発光層)、ホール輸送層及び電子輸送層は(以下単に有機層等ともいう)は有機EL素子材料を含んでおり、有機EL素子材料としては、銅フタロシアニン(CuPc)、スターバースト(star-burst)分子などの低分子系材料とポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリアニリン(PANI)等の高分子系材料とが知られている。
有機EL材料として低分子系材料を用いた有機EL素子の製造工程において、有機層等の形成は、アノード電極層及び必要に応じてホール輸送層や有機層が形成された基板上に有機EL素子材料を真空蒸着することにより行われている。真空蒸着により有機層等を形成する場合には、各色の表示をするため或いは不要な発光を制御するために画素ごとのパターンニングをする必要がある。そして、このパターンニングにはスリットを有するメタルマスクが用いられている(特許文献1及び2参照)。
ところで、上記のような蒸着法により有機層等を形成した場合、メタルマスクの表面には有機EL素子材料が付着する。有機EL素子材料が付着したメタルマスクを使用し続けるとメタルマスク自体が変形したり堆積した有機EL素子材料によりスリットが塞がれたりして高精度のパターンニングができなくなる。このため、メタルマスクを繰り返して使用するためには、定期的にメタルマスクを洗浄して表面に付着した有機EL材料を取り除く必要がある。このときの洗浄方法としては、人手により有機溶剤を用いて拭き取る方法、超臨界流体を用いる方法等が知られている(特許文献3参照)。なお、前者の方法においては、有機溶媒としては洗浄力の高さから塩化メチレン等のハロゲン系の有機溶媒が用いられることが多い。また、メタルマスクの洗浄ではないが、インクジェット方式で有機層(発光層)を形成する場合において、有機EL素子材料が付着したノズルに水、アルコールおよび溶剤(具体的にはシクロヘキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等)を順次通液して洗浄する方法が知られている(特許文献4参照)。
特開2003−332057号公報 特開2003−297566号公報 特開2003−305421号公報 特開2003−182095号公報
有機EL素子材料が付着したメタルマスクの洗浄に関し、前記した超臨界流体を用いる方法は、有機EL素子材料のリサイクルが可能であるという長所がある反面、加圧装置が必要であるばかりでなく、洗浄効率や操作性の観点で問題がある。
洗浄剤を用いる方法は、自動システムを組むことが可能であり、多くの分野で採用されていることからも分かるように工業的に有利な方法である。しかしながら該方法においては、環境問題や人体に対する安全性の観点から、ハロゲン系有機媒やベンゼン誘導体の使用が問題となっている。したがって、洗浄剤を用いる方法においてはこれらの有機溶媒を使用しない洗浄剤であって、有機EL素子材料に対する洗浄力が高い洗浄剤を見出すことが必要である。
そこで、本発明は、このような要求を満足する洗浄剤を見出し、メタルマスク等の有機EL素子材料が付着した物品から有機EL材料を効率的に除去する方法を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するため、多くの洗浄剤について有機EL材料に対する洗浄力を調べると共に、洗浄後のメタルマスクの清浄度について検討を行なった。その結果、(i)アルキレングリコールアルキルエーテル又はそのエステル誘導体はアルコールや他の炭化水素系溶媒に比べて有機EL材料に対する洗浄力高いこと、(ii)洗浄剤が水を含んでいたり水リンスを行なったりした場合には、メタルマスクの表面に水酸化物や酸化物が形成され、有機EL素子を製造する場合においてメタルマスクの位置合わせを行なう際のメタルマスクと下地との摩擦によってこれが剥離して汚染物質となり製品の歩留まりを低下させることがあること、(iii)洗浄剤が無機塩等の水溶性不揮発成分を含む場合には、水リンスを行なわないとメタルマスク表面にこれら成分が残渣として残り(ii)の場合と同様に汚染の原因となることがあることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、第一の本発明は、アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とし、水及び水溶性不揮発性添加剤を実質的に含有しない洗浄剤を用いて有機EL素子材料が付着した物品を洗浄することにより当該物品に付着した有機EL素子材料を除去することを特徴とする物品の洗浄方法である。なお、ここで“主成分”とは最も含有率が高い成分という意味であり、上記洗浄剤は単一成分からなる場合も含む(この点は、後述の第三の本発明においても同じである)。
また、第二の本発明は、表面の一部がメタルマスクで被覆された基板を有機EL素子材料の蒸気と接触させることによりメタルマスクで被覆されていない部分の基板表面に有機EL素子材料を蒸着する工程を含み、且つ該工程でメタルマスクの表面に付着した有機EL素子材料を除去してメタルマスクを再利用する有機EL素子の製造方法において、メタルマスクの表面に付着した有機EL素子材料を除去する方法が、前記本発明の洗浄方法であることを特徴とする前記方法である。
更に第三の本発明は、アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とし、水及び水溶性不揮発性添加剤を実質的に含有しない液体からなる有機EL素子材料除去用洗浄剤である。
本発明の洗浄方法によれば、メタルマスク等の物品に付着した有機EL素子材料を効率よく除去することができる。しかも、このとき用いる本発明の洗浄剤は水及び水溶性不揮発性添加剤を実質的に含有しないため、水リンスを行わなくても清浄面が得られる。このため、洗浄後のメタルマスクに有機EL素子製造時の汚染物質となるような酸化物等や残渣が付着することもない。
本発明の洗浄方法では、有機EL素子材料が付着した物品を洗浄して当該物品付着した有機EL素子材料を除去する。ここで、有機EL素子材料とは、有機EL素子を製造する際に使用される正孔注入材料、発光材料及び電子注入材料を意味する。一般に有機EL素子材料としては低分子系のものと高分子系のものが知られているが、本発明の方法の効果(特に本発明の洗浄剤による除去性が高いという効果)の観点から、除去される有機EL素子材料は低分子系のものであるのが好適である。低分子系の有機EL材料としては、有機EL素子製造過程で蒸着法により基板に蒸着されるものとして使用されているものが何ら制限無く使用できる。このような有機EL材料を例示すれば、正孔注入材料としては、2Me−TPD、α−NPD等のベンジジン型の材料、m−MTDATA等のスターバースト型アミン、ベンジジン型アミンの多量体(TPTE)、銅フタロシアニン(CuPc)、FTPD、spiro−TPD等のフルオレン基を有するもの、シクロアルキレン型アミンのオリゴマー(OTPAC)などが挙げられる。また、発光材料としては、DPVBi、Alq、Bebq、Comuarin6、Q、NMQ、Rubrene、DCM−2、TMS−SiPc等を挙げることができる。更に電子注入材としてはZnPBT、PBD、TAZ等を挙げることができる。なおこれら材料の具体的構造は、例えば榎田年男、「有機EL材料の開発動向」(「電子材料」1999年12月号39−44頁)に記載されている。
また、このような有機EL素子材料が付着する物品は特に限定されず、有機EL素子材料の製造工程或いは有機EL素子の製造工程で使用され、その過程で有機EL素子材料が付着する可能性のある器具、治具、装置及び製品等が挙げられる。これらの中でも、大量に有機EL素子材料が付着するメタルマスクは、本は発明の洗浄方法を適用するメリットが大きい。メタルマスクとしては、有機EL素子材料製造工程で使用される公知のものが何ら制限無く使用される。このようなメタルマスクは、で例えば特開2004−39628号公報、特開2003−332057号公報等に記載されている様に、スリットや窓部を有する厚さ10〜1000μmの金属シートからなる。なお、メタルマスクの材質としては、通常、ステンレス、インバー合金、Ni又はNi合金等が使用されている。
本発明の洗浄方法では、アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とし、水及び水溶性不揮発性添加剤を実質的に含有しない液体からなる洗浄剤(本発明の洗浄剤)を用いて有機EL素子材料が付着した物品を洗浄して当該物品に付着した有機EL素子材料を除去する。このような洗浄剤を用いることにより、物品表面に有機EL素子製造時の汚染物質となるような酸化物や水酸化物或いは洗浄残渣を付着させることなく有機EL材料をきれいに除去することができる。
以下、本発明の洗浄剤および該洗浄剤を用いた本発明の洗浄方法によりメタルマスク等の被洗浄物を洗浄する方法について説明する。
本発明の洗浄剤はアルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とし、水及び水溶性不揮発性の添加剤を実質的に含有しない液体からなる洗浄剤であって、被洗浄物から該被洗浄物に付着した有機EL素子材料を除去するために使用される洗浄剤であれば特に限定されない。ここで、水を実質的に含有しないとは、不可避的に混入する場合は除き、水を積極的に添加しないという意味であり、より具体的には水の含有量が1重量%以下、好ましくは0.1重量%以下であることを意味する。また、水溶性の不揮発性添加剤を実質的に含有しないとは、不可避的に混入する場合は除き界面活性剤や塩類等の水溶性の不揮発成分を積極的に添加しないという意味であり、より具体的には、水溶性不揮発成分の含有量がJIS−K0067に規定される蒸発残分で0.001g/ml以下、好適には0.0005g/ml以下であることを意味する。
アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体は、所謂水系洗浄剤若しくは準水系洗浄剤の成分としてよく知られたものであり、該成分を含む洗浄剤は水と混合して使用され、しかも水リンス工程を伴って使用されるのが一般的である。また、洗浄力を高めるために、脂肪酸塩等の水溶性の不揮発成分が添加されることも多い。本発明は、水溶性不揮発成分を含まないことにより水リンスを不要とし、アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を通常では用いられない非水系洗浄剤(水を含まずリンス工程でも水を使用しない洗浄剤)として使用し、その有機EL素子材料に対する高い洗浄力を見出したものによってなされたものである。
本発明で好適に使用できるアルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を例示すれば、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ブチレングリコールモノプロピルエーテル等の水に難溶性のアルキレングリコールモノアルキルエーテル又はそのエステル誘導体、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等水に易溶性のアルキレングリコールモノアルキルエーテル又はそのエステル誘導体を挙げることができる。本発明の洗浄剤におけるアルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体としては、有機EL素子材料に対する洗浄力の高さの観点から25℃における水の溶解度(25℃におけるアルキレングリコールアルキルエーテル又はそのエステル誘導体に溶解する水の重量%)が30重量%以上であるもの、特に水に対してmiscibleなものを使用するのが好適である。このようなアルキレングリコールアルキルエーテル及びそのエステル誘導体を具体的に例示すれば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを挙げることができる。
また、本発明の洗浄剤は、廃液のリサイクル性等を考慮すると、単一のアルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体からなるのが好ましいが、複数種のアルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を混合して使用してもよい。また、アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体以外の有機溶媒を含有していてもよい。このとき使用できる有機溶媒を例示すれば、N―メチルピロリドン、N―エチルピロリドンなどのピロリドン化合物、ジメチルスルホキシド、1,3―ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ―ブチロラクトン、またはこれら等か選ばれる任意の2種以上の混合物等を挙げることができる。これら有機溶媒の含有量は洗浄力の観点から、0〜60重量%、特に、0〜25重量%であるのが好ましい。
本発明の洗浄剤を用いて、物品の表面に付着した有機EL素子材料を除去する方法は、洗浄剤として本発明の洗浄剤を用いる以外は特に限定されず、例えば洗浄剤に被洗浄物である物品を浸漬し超音波を照射する方法、噴流等流れのある洗浄剤の中に被洗浄物を浸漬する方法、被洗浄物にスプレー等で洗浄剤を吹き付ける方法等の公知の洗浄方法が何ら制限なく採用できる。
本発明の洗浄方法では、上記のようにして洗浄を行なった後、そのまま乾燥を行なうこともできるが、本発明の洗浄剤の乾燥性は必ずしも良好ではないので、本発明の洗浄液を溶解する有機溶媒からなるリンス液でリンスしてから乾燥を行なうのが好適である。ただし、リンス液が水を含む場合には被洗浄物の腐食(被洗浄物が金属製品である場合には金属水酸化物や金属酸化物の形成)の問題があるので、リンス液は水を実質的に含有しないのが好適である(別言すれば、本発明の洗浄剤は非水系洗浄剤として使用するのが好適である)。なお、ここで、洗浄液を溶解するとは、25℃におけるリンス液1(l)に対して溶解する洗浄剤の量が10g以上であることを意味する。リンス液としては、乾燥性の観点から沸点50〜100℃の有機溶媒を使用するのが好適である。
本発明において、リンス液として好適に使用できる有機溶媒を例示すれば、メタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類;ジクロロメタン等の塩素系溶媒;1,1,1,3,3,4,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロブタン、1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ブタン、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンタン、1,1,1,2,2,5,5,6,6,6−デカフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン等のハイドロフルオロカーボン(HFC)、:1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチルメチルエーテル、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロピルメチルエーテル、1,1−ジフルオロエチルエチルエーテル、1,1,2,2−テトラフルオロエチルエチルエーテル、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロピルn−プロピルエーテル等のハイドロフルオロエーテル(HFE)等のフッ素系溶媒を挙げることができる。これらの中でも、液置換性、及び取扱い性が良いという理由からイソプロピルアルコール、HFC又はHFEを使用するのが好適である。特にHFC及びHFEは不燃性であるため、安全性の観点からはHFC及び/又はHFEを使用するのが好ましい。
リンス工程におけるリンス方法は特に限定されず、例えばリンス液に被洗浄物を浸漬し超音波を照射する方法、噴流等流れのあるリンス液の中に被洗浄物を浸漬する方法等の公知の方法により好適に行なうことができる。
また、リンス後に乾燥によりリンス液を除去する方法は特に限定されないが、液じみを無くす等の清浄度の維持という理由から、リンス工程で用いたリンス液を用いた蒸気乾燥により行なうのが好適である。このような蒸気乾燥は、図1に示すような蒸気乾燥装置を用いて好適に行うことができる。図1に示す蒸気乾燥装置1は、上部に冷却管2を有する槽からなり、その内部にはリンス液と同じ組成の沸騰液3が貯留されている。沸騰液3は図示しない外部熱源からの加熱により沸騰状態に保たれ、冷却管2より下方の槽内に蒸気層4が形成される。この蒸気層4の中に蒸気温度より低い被洗浄物5を入れると、蒸気は被洗浄物表面で凝縮するが、被洗浄物温度は上昇し、最終的に被洗浄物温度と蒸気温度が等しくなった時点で被洗浄物を槽の外へ取り出すことにより乾燥が可能となる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
尚、実施例及び比較例で使用する化合物の略号を以下に示す。
〔アルキレングリコールアルキレンエーテル類〕
DPM :ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
DPP :ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル
PB :プロピレングリコールモノブチルエーテル
DEDE :ジエチレングリコールジエチルエーテル
DEMP :ジエチレングリコールメチルiso−プロピルエーテル
〔その他溶媒〕
NMP :N−メチルピロリドン
〔水溶性不揮発性添加剤〕
EAC :カプリン酸モノエタノールアミン塩
〔アルコール類〕
IPA :イソプロピルアルコール
MeOH :メタノール
実施例1
サンプル(被洗浄物)として50mm角のニッケルメッキした金属片に真空蒸着で有機EL素子材料(Alqを用いた)を塗布したものを準備し、このサンプルをDPMからなる洗浄剤で洗浄後、IPAでリンスを行い更にIPAによる蒸気乾燥を行った。なお、洗浄は、液温50℃の2PM(1000ml)にサンプルを浸漬し、10分間超音波照射することにより行なった。次いで、洗浄性を評価するために、次のようにして、乾燥後のサンプルに残留している有機EL量の測定を行なった。即ち、乾燥済サンプル表面に付着している有機EL素子材料を塩素系溶剤であるジクロロメタン50mlを用いて抽出した後に、抽出液に含まれる有機ELの濃度を液体クロマトグラフィにて測定した。その結果、有機EL素子材料の濃度は0.05ppmであり、本実施例の洗浄性は極めて良好であることが確認された。
実施例2
DPMによる洗浄を2段階とし、リンスを行なわずに洗浄後に80℃の温風を用いて乾燥させるほかは実施例1と同様にしてサンプルの洗浄および洗浄性の評価を行った。その結果を表1に示す。洗浄性は良好であったが、乾燥に長時間を要した。なお、表1における「洗浄性評価」は、ジクロロメタンで抽出した時の抽出液に含まれる有機EL素子材料の濃度を実施例1の場合を1として相対的に示したものである。
実施例3〜7
表1に示す組成の本発明の洗浄剤を用い、洗浄後リンスを行なわずに80℃の温風を用いて乾燥させた以外は実施例1と同様にして試料の洗浄、乾燥および乾燥後の評価を行った。その結果を表1に示す。
比較例1〜7
表1に示す組成の洗浄剤を用いた以外は実施例1と同様にしてサンプルの洗浄、乾燥および乾燥後の評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2005235574
本図は、代表的な蒸気乾燥装置の断面図である。
符号の説明
1・・・蒸気乾燥装置
2・・・冷却管
3・・・沸騰液(リンス液)
4・・・蒸気層
5・・・被洗浄物

Claims (5)

  1. アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とし、水及び水溶性不揮発性添加剤を実質的に含有しない洗浄剤を用いて有機エレクトロルミネッセンス素子材料が付着した物品を洗浄することにより当該物品に付着した有機エレクトロルミネッセンス素子材料を除去することを特徴とする物品の洗浄方法。
  2. 前記洗浄剤が、25℃における水の溶解度が30重量%以上であるアルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 表面の一部がメタルマスクで被覆された基板を有機エレクトロルミネッセンス素子材料の蒸気と接触させることによりメタルマスクで被覆されていない部分の基板表面に有機エレクトロルミネッセンス素子材料を蒸着する工程を含み且つ該工程でメタルマスクの表面に付着した有機エレクトロルミネッセンス素子材料を除去してメタルマスクを再利用する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、メタルマスクの表面に付着した有機エレクトロルミネッセンス素子材料を除去する方法が、前記請求項1又は2に記載の方法であることを特徴とする前記方法。
  4. アルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とし、水及び水溶性不揮発性添加剤を実質的に含有しない液体からなる有機エレクトロルミネッセンス素子材料除去用洗浄剤。
  5. 25℃における水の溶解度が30重量%以上であるアルキレングリコールアルキルエーテル及び/又はそのエステル誘導体を主成分とすることを特徴とする請求項4に記載の洗浄剤。
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