JP2005233789A - 回転機械の異常診断方法、異常診断装置および異常診断システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 回転機械における転動装置の異常有無を精度良く検出できる異常診断方法および異常診断装置を提供すること。
【解決手段】 圧電センサ101で検出した音響信号をA/D変換器105によりディジタル化し、ハイパスフィルタ108を通した後、エンベロープ処理部109のヒルベルト変換器であるFIRディジタルフィルタで振幅復調し、エンベロープ処理を行なう。これを周波数分析部111のFFT処理により周波数スペクトルに変換し、周波数スペクトル補間処理部112で周波数スペクトルの離散値を補間処理してきず等の異常判定部113に入力する。異常判定部113では、補間処理した周波数スペクトルのピークとなる周波数を、特徴周波数算出部121において転動装置の回転速度および転動装置に固有の定数から算出したきず等の異常特徴周波数と比較し、一致の有無によって異常を判定する。判定結果はシリアル通信インタフェース114を介して表示部115に表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】 圧電センサ101で検出した音響信号をA/D変換器105によりディジタル化し、ハイパスフィルタ108を通した後、エンベロープ処理部109のヒルベルト変換器であるFIRディジタルフィルタで振幅復調し、エンベロープ処理を行なう。これを周波数分析部111のFFT処理により周波数スペクトルに変換し、周波数スペクトル補間処理部112で周波数スペクトルの離散値を補間処理してきず等の異常判定部113に入力する。異常判定部113では、補間処理した周波数スペクトルのピークとなる周波数を、特徴周波数算出部121において転動装置の回転速度および転動装置に固有の定数から算出したきず等の異常特徴周波数と比較し、一致の有無によって異常を判定する。判定結果はシリアル通信インタフェース114を介して表示部115に表示する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、転がり軸受、ボールねじ、リニアガイド、等といった転動装置が組み込まれた回転機械における異常の有無を診断する異常診断方法、異常診断装置および異常診断システムに関する。
鉄道車両、工作機械、風力発電機、等といった回転機械を構成する要素部品として、転がり軸受、ボールねじ、リニアガイド、等の転動装置が多く使用されている。これら転動装置を構成する内輪、外輪、転動体、等にきずがあったり、長時間の使用に伴って摩耗や損傷が発生すると、転動装置のスムーズな回転または摺動を阻害して異常音を発生するだけでなく、寿命の低下を来たして破損に至り、回転機械の故障、停止を招くおそれがある。このため、回転機械に組み込まれた転動装置の動作時における異常の有無を診断し、事故を未然に防止することが行なわれている。
従来、回転機械における転動装置の異常を診断する方法としては、例えば、加速度センサにより測定した転がり軸受の振動加速度信号からエンベロープ波形を抽出してその周波数スペクトルを求め、ピークスペクトルの周波数が転がり軸受の回転速度と幾何学的寸法とから求められる特徴周波数と一致するかどうかを判定することにより、転がり軸受の特定部位における損傷の有無を診断するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の特許文献1に開示された方法にあっては、測定した転がり軸受の振動加速度信号をローパスフィルタによりエンベロープ処理しているが、全体の振幅が減衰してしまってピークスペクトルのレベルが小さくなり、異物混入、摩耗、微小きず、等をS/N比良く検出することは困難であるという事情があった。
また、周波数スペクトルの分解能は一般にサンプリング周波数とサンプル数に依存するが、マイクロコンピュータによる処理やコストとの兼ね合いでサンプリング周波数とサンプル数を多くすることはできず、診断精度の向上を図ることが困難であった。
更に、転がり軸受の回転速度検出にエンコーダや電圧比例型のタコメータを必要とし、検出した回転信号は周波数電圧変換アンプおよびA/D変換器によりディジタル信号に変換されるので、回転速度検出のための回路構成が複雑になり、コストがかさむという問題があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する音響または振動を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度で診断することのできる回転機械の異常診断方法、異常診断装置および異常診断システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、転動装置の回転速度を簡便に検出して、コスト低減を図ることのできる回転機械の異常診断方法、異常診断装置および異常診断システムを提供することを他の目的とする。
本発明の回転機械の異常診断方法は、転動装置を有する回転機械の異常を診断する異常診断方法であって、前記転動装置から発生する音響または振動を検出し、該検出した信号をディジタル変換し、該ディジタル変換した信号についてヒルベルト変換器によるエンベロープ処理を行ない、該エンベロープ処理を行なった信号の周波数スペクトルを求め、前記転動装置の回転速度を検出し、前記周波数スペクトルのピークとなる周波数が、前記検出した転動装置の回転速度と前記転動装置に固有の定数から決定される前記転動装置の異常特徴周波数と一致する場合に、前記転動装置を構成する特定の部材に異常があると判定する過程を有するものである。
この方法により、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する音響または振動を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度で診断することができる。
また、本発明の一態様として、上記の異常診断方法であって、更に、前記周波数スペクトルの補間処理を行なう過程を有するものも含まれる。
この方法により、回転機械の異常の有無を高精度で診断することができる。
本発明の異常診断装置は、転動装置を有する回転機械の異常を診断する異常診断装置であって、前記転動装置から発生する音響または振動を検出するセンサ手段と、
該検出した信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、該ディジタル変換した信号についてヒルベルト変換器によるエンベロープ処理を行なうエンベロープ処理手段と、該エンベロープ処理を行なった信号の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、前記転動装置の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記周波数スペクトルのピークとなる周波数が、前記検出した転動装置の回転速度と前記転動装置に固有の定数から決定される前記転動装置の異常特徴周波数と一致する場合に、前記転動装置を構成する特定の部材に異常があると判定する異常判定手段と、を備えるものである。
該検出した信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、該ディジタル変換した信号についてヒルベルト変換器によるエンベロープ処理を行なうエンベロープ処理手段と、該エンベロープ処理を行なった信号の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、前記転動装置の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記周波数スペクトルのピークとなる周波数が、前記検出した転動装置の回転速度と前記転動装置に固有の定数から決定される前記転動装置の異常特徴周波数と一致する場合に、前記転動装置を構成する特定の部材に異常があると判定する異常判定手段と、を備えるものである。
この構成により、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する音響または振動を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度で診断することができる。
また、本発明の一態様として、上記の異常診断装置であって、更に、前記周波数スペクトルの補間処理を行なう周波数スペクトル補間処理手段を備えるものも含まれる。
この構成により、回転機械の異常の有無を高精度で診断することができる。
更に、本発明の一態様として、上記の異常診断装置であって、前記回転速度検出手段は、前記転動装置の回転に伴って発生するパルス信号から回転速度を検出するものも含まれる。
この構成により、回転機械の異常の有無を診断する際の異常特徴周波数を求めるために必要となる転動装置の回転速度を簡便に検出して、コスト低減を図ることができる。
また、本発明の一態様として、上記の異常診断装置であって、更に、前記異常判定手段による判定結果を表示する表示手段、出力する出力手段、および記憶する記憶手段の少なくとも一つを備えるものも含まれる。
この構成により、回転機械の異常の有無を容易に診断できる。
また、本発明の一態様として、上記の異常診断装置であって、前記エンベロープ処理手段と、前記周波数分析手段と、前記異常判定手段と、前記周波数スペクトル補間処理手段の少なくともいずれかにおける処理をマイクロコンピュータのプログラムにより実行するものも含まれる。
この構成により、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する音響または振動を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度、低コストで診断することができる。
また、本発明の一態様として、上記の異常診断装置であって、前記A/D変換器と、前記周波数分析手段と、前記異常判定手段と、前記周波数スペクトル補間処理手段とを単一の筐体に収容するものも含まれる。
この構成により、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する音響または振動を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度で診断することができる。
また、本発明の一態様として、上記の異常診断装置であって、前記転動装置の温度を測定する温度センサを備えるものも含まれる。
この構成により、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する温度を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度で診断することができる。
本発明の異常診断システムは、上記のいずれかに記載の異常診断装置を、鉄道車両、風力発電機械、工作機械、船舶機械、航空機械、建設機械、製鉄機械、製紙機械、自動車のいずれかに適用するものである。
この構成により、回転機械を有する鉄道車両、風力発電機械、工作機械、船舶機械、航空機械、建設機械、製鉄機械、製紙機械、自動車において、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する音響または振動および必要に応じて温度を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度で診断することができる。
本発明によれば、回転機械に組み込まれた転動装置から発生する音響または振動を検出して、回転機械の異常の有無をS/N比良く、かつ高精度で診断することのできる回転機械の異常診断方法、異常診断装置および異常診断システムを提供できる。
また、転動装置の回転速度を簡便に検出して、コスト低減を図ることのできる回転機械の異常診断方法、異常診断装置および異常診断システムを提供できる。
本実施形態では、回転機械の異常診断装置として、機械装置に組み込まれた転がり軸受についてその異常の有無を診断する異常診断装置を例示する。まず、本実施形態の異常診断装置の概要を説明する。
図1は、本発明の実施形態における異常診断装置の概略構成を示す図である。本実施形態の異常診断装置は、圧電センサ101と、信号増幅器102と、ローパスフィルタ103と、ゲイン調整アンプ104と、A/D変換器105と、サンプリングパルス発生回路106と、AND回路107と、ハイパスフィルタ108と、エンベロープ処理部109と、AC化回路110と、周波数分析部111と、周波数スペクトル補間処理部112と、きず等の異常判定部113と、シリアル通信インタフェース114と、表示部115とを有する構成である。
また、回転検出器116と、ラインドライバ117と、ラインレシーバ118と、回転速度算出部119と、軸受定数蓄積部120と、きず等の異常特徴周波数算出部121とを備える構成である。
尚、図中破線で囲まれる範囲はディジタル回路10で構成されており、このディジタル回路におけるディジタル信号処理をマイクロコンピュータのプログラムにより実行することができる。図2は、本発明の実施形態における異常診断装置のディジタル信号処理をマイクロコンピュータのプログラムにより実行する場合のハードウェア構成を示す図である。図1と同一の構成要素には同じ符号を付してある。
異常診断装置は、筐体20の中にローパスフィルタ103と、ゲイン調整アンプ104と、A/D変換器105と、表示器115と、ラインレシーバ118と、マイクロコンピュータユニット(MCU)30を収容する構成である。マイクロコンピュータユニット30は、CPU301、ROM302、RAM303、SCI(シリアル通信インタフェース)304、TMU(タイマユニット)305を有する構成である。
以下、異常診断装置における各構成要素の機能と動作について説明する。
圧電センサ101は、診断対象となる転がり軸受から発生する音響または振動を検出するもので、圧電素子によるマイクロホンまたは加速度センサを使用する。尚、本実施形態では転がり軸受の異常を診断するために、音響または振動を検出するようにしたが、その他の物理量、例えば転がり軸受の温度上昇をサーミスタや熱電対を用いて検出するようにしてもよい。
信号増幅器102は、圧電センサ101の検出信号を以降の処理に適切なレベルおよびインピーダンスの電圧信号に増幅する。また、ローパスフィルタ103は、振動信号に含まれるノイズ等の不要な高周波成分を除去すると共に、A/D変換器105におけるアンチエリアシングを行なうためのもので、OPアンプが組み込まれたアクティブフィルタから構成され、数kHzないし数十kHzの周波数帯域に分布する転がり軸受の固有振動成分を通過させる。尚、ローパスフィルタにアクティブフィルタを使用するのは、信号の減衰を防いで以降の処理部にフィルタリングされた信号を確実に伝達するためである。
ゲイン調整アンプ104は、ローパスフィルタ103を通過した振動信号をA/D変換器105に適切なレベルで供給するためのもので、例えば、図3に示すような可変利得増幅回路を用いる。
図3(a)は非反転増幅器の例であり、OPアンプ311と、金属皮膜抵抗312、313と、可変抵抗314とを有する構成である。金属皮膜抵抗312、313の抵抗値をそれぞれRs、Rf2とし、可変抵抗314の抵抗値をRf1とした場合、入力電圧Vinに対する出力電圧Voutは、次式により表される。
Vout=Vin(Rs+Rf1+Rf2)/Rs
ゲインの調整は、金属皮膜抵抗312と可変抵抗314の各抵抗値Rs、Rf1を選択することによって可能であるが、非反転増幅器を用いることにより、Rf1=Rf2=0の場合でもゲインが1になる利点がある。
Vout=Vin(Rs+Rf1+Rf2)/Rs
ゲインの調整は、金属皮膜抵抗312と可変抵抗314の各抵抗値Rs、Rf1を選択することによって可能であるが、非反転増幅器を用いることにより、Rf1=Rf2=0の場合でもゲインが1になる利点がある。
ローパスフィルタ103から与えられる信号レベルの範囲が予め分かっている場合は、Rsに対してRf2の値を決めることにより、ゲインの調整幅を決定できる。例えば、Rs=1kΩに対してRf2=1kΩとし、可変抵抗314にRf1=10kΩを用いることで、2〜12倍の範囲でゲインを調整することができる。
図3(b)は反転増幅器の例であり、OPアンプ321と、金属皮膜抵抗322、323と、可変抵抗324とを有する構成である。このような反転増幅器の場合は、金属皮膜抵抗322の役割が重要である。金属皮膜抵抗322を用いずに可変抵抗324のみでゲインを調整しようとすると、ゲインの調整幅は0から−Rf1/Rsまでの広範囲となり、可変抵抗は一般に精度がよくないので安定したゲイン調整が困難である。従って、金属皮膜抵抗32を用いて安定したゲイン調整を行なうようにする。
また、OPアンプにはインピーダンス変換の機能があり、ボルテージフォロアとして電圧を正しく伝えるので、フィルタリングを必要としない場合でも、A/D変換器105の前にOPアンプを入れることが望ましい。
A/D変換器105は、ゲイン調整アンプ104から出力されるアナログ振動信号をディジタル信号に変換するもので、本実施形態では並列型A/D変換器を用いて16ビットのパラレル出力を得ている。
ハイパスフィルタ106は、FIR(Finite Impulse Response:有限長インパルス応答)ディジタルフィルタで構成され、A/D変換器105でディジタル化された振動信号からDC成分を除去するため高周波成分を通過させる。DC成分が残っていると、金属音、レース音、センサの固有振動、ノイズ、等の搬送波が残ってしまうのでこれを除去する必要があり、高域通過のカットオフ周波数を0.4〜2kHzに選んでいる。但し、DC成分の除去のみであれば0.4kHz程度でよく、機械振動の影響を除く場合は1〜2kHzに設定する。
サンプリングパルス生成回路106は、ディジタル振動信号を一定の周期でサンプリングするためのパルスを生成する。タイマと割り込み発生回路から構成することができ、タイマのタイムアウト毎に割り込みを発生させることによりサンプリングパルスを生成し、AND回路107でディジタル振動信号をサンプリングする。
エンベロープ処理部106は、転がり軸受にきず等がある場合に発生する周期的な減衰信号を解析するために必要となるエンベロープ処理を行なうもので、本実施形態ではヒルベルト変換器としてFIRディジタルフィルタを用いている。
図4にFIRディジタルフィルタの回路構成を示す。FIRディジタルフィルタは,Z-1として示した単位遅延要素401と、乗算器411および加算器421が図示の如く接続されており、乗算器411のそれぞれにおける係数k0〜knを決定することによってヒルベルト変換を実現することができる。
このようなフィルタにおいて周波数帯域と利得に応じた係数k0〜knを求めるには、Remez Exchangeアルゴリズムを実装した下記コンピュータプログラム(I)を使用する。係数k0〜knが求められると、図4に示すFIRディジタルフィルタの乗算器411および加算器421をハードウェアまたはコンピュータのプログラムで作成できる。
(I)James H. McCLELLAN,Tomas W. Parks,“A Computer Program for Designing Oputimum FIR Linear Phase Digital Filters”,IEEE Transaction on Audio And Electroacoustics,Vol.AU−21,No.6,DEC,1973
ヒルベルト変換による振幅復調の仕組みについて、図5を用いて説明する。図5(a)において、AC波形のディジタル信号がヒルベルト変換回路に入力されると、位相を90度進めて虚数部と実数部に分解された解析信号を発生する。これら実数部と虚数部の解析信号の2乗和の平方根をとることにより、図5(b)に示すように振幅が復元される。周波数分布は、サンプリング周波数をfsとすると、0.25fsを中心として対称となるバンドパス型としてタップ数を奇数にすると、係数は1個おきに0になるので計算が効率化できる。これは、特に組み込みシステム、リアルシステムの設計上有利である。
図6は、ヒルベルト変換器であるFIRディジタルフィルタを図2に示すMCU30のプログラムで実行した場合における振幅復調の具体例を示すものである。図6(a)は、A/D変換器105によってディジタル変換された振動信号の波形を示しており、図6(b)はエンベロープ処理部109のFIRディジタルフィルタによって振幅復調された波形を示している。
AC化回路110は、ヒルベルト変換後の波形が正の振幅しか持たないので、これを周波数分析することによりDC成分が大きく現れてきず等に起因する異常成分が埋もれてしまうことを防ぐために処理を行なうものである。本実施形態では、周波数分析を行なう帯域におけるレベルの平均値を求め、全てのデータから平均値を減算処理することによってAC化を行なっている。更に、有限データの影響を小さくするためのウインドウ処理として、ハミングウインドウ処理を行なう。
周波数分析部111は、FFT(Fast Fourier Transformation)演算によりAC化されたディジタル信号を周波数解析して周波数スペクトルデータに変換する。転がり軸受のきず等の異常を音響的に診断するためには、取得する周波数は10kHz位までは必要なので、サンプリング周波数を22kHzとしている。本実施形態のように、診断精度から要求される周波数の分解能を2Hz以下にしようとすると、22000/2=11000であるが、FFT処理は2の累乗のデータ数で処理を行なうので、214=16384個のサンプル数が必要となり、周波数分解能は、
22000/16384=1.34Hz
で十分な分解能が得られる。
22000/16384=1.34Hz
で十分な分解能が得られる。
図7は、周波数分析部111においてFFT演算を行なった結果の周波数スペクトルの具体例を示すものである。図7(a)は、ヒルベルト変換によって振幅復調を行なった波形に対してFFT処理を行なった場合の周波数スペクトルを示し、図7(b)は絶対値化処理によって振幅復調を行なった波形に対してFFT処理を行なった場合の周波数スペクトルを示している。本例では人為的に作ったきずであるため、絶対値化処理による場合でもきずを示す振幅のピークが比較的はっきりと出ているが、ヒルベルト変換による場合は高域成分への広がりがなくなり、きずの成分はより明瞭に現れている。小さなきずや雑音が大きい測定環境では、ヒルベルト変換による方が絶対値化処理によるよりも診断が容易になる。
周波数スペクトル補間処理部112は、特徴周波数を求めるための分解能を見かけ上上げるためにデータ数を補間するものである。ディジタル処理をマイクロコンピュータで行なうことを想定した場合、診断の高速化と信頼性向上を図るためには扱うデータ数を削減することが望ましい。データ数を213=8192個にして、214=16384個の場合と同等の分解能を得る場合を例にして補間処理動作を説明する。
サンプル数とサンプリング周波数で決まる離散的な周波数分解能は、
22000/8192=2.686Hzである。振幅がピークとなる周波数を補間によって求める。一般に、
22000/8192=2.686Hzである。振幅がピークとなる周波数を補間によって求める。一般に、
と表される。fiは離散周波数の値、fsはサンプリング周波数、Nはサンプリング数である。ここで、振幅値がピークとなる点は特徴周波数の離散値がfp(pは添字で整数)であるとすると、fp−1とfp+1の値は図8に示すように等しくはならず、どちらか大きい方に真の振幅がピークとなる周波数の値が偏る。そこで、次式によって振幅がピークとなる周波数を補正する。
また、3点の座標から2次式による補間を行なうこともできるが、本実施形態では上式により1Hz程度の十分な分解能を得ることができた。更に簡便な方法として、単にfp−1とfp+1の大小関係に注目すれば、2倍の分解能が得られる。
fp−1<fp+1ならば、fp→fp+Δf/4
fp−1>fp+1ならば、fp→fp−Δf/4
となり、213=8192個のデータに対してこの操作を繰り返すことにより、214=16384個のデータの場合と同じ1.34Hzの分解能が得られる。この方法は、除算を必要としないので除算命令をもたないマイコンの機械コードが簡単になるという点で、前述の3点加重平均式より優れているといえる。
fp−1<fp+1ならば、fp→fp+Δf/4
fp−1>fp+1ならば、fp→fp−Δf/4
となり、213=8192個のデータに対してこの操作を繰り返すことにより、214=16384個のデータの場合と同じ1.34Hzの分解能が得られる。この方法は、除算を必要としないので除算命令をもたないマイコンの機械コードが簡単になるという点で、前述の3点加重平均式より優れているといえる。
きず等の異常判定部113は、以上のように求められた周波数スペクトルの振幅がピークとなる周波数と、回転速度および転がり軸受の固有の定数から演算によって求められるきず等に起因する異常特徴周波数と比較するものである。転がり軸受の固有の定数は予め軸受定数蓄積部120のROMに記憶されており、この定数を基にしてきず等の異常特徴周波数算出部121できず等の異常特徴周波数を算出する。
転がり軸受における固有の定数とは転動体直径、軌道径、転動体数などから得られる値であり、例えば玉軸受の場合は、転動体公転周波数fc、転動体自転周波数fb、転動体と内輪の相対公転周波数fiがそれぞれ軸受を構成する外輪、転動体、内輪のきず等に起因する異常特徴周波数を決める定数である。これらの定数は、次の算式によって求められる。
定数が求められると、玉軸受を構成する各部材におけるきず等に起因する異常特徴基本周波数は、Zを転動対数としたとき、外輪がZfc、転動体が2fb、内輪がZfiとしてそれぞれ算出できる。
きず等の異常判定部113は、このようにして算出したきず等の異常特徴基本周波数と、周波数スペクトル補間処理部112の出力波形において振幅の大きい上位5つのピークとなる周波数と比較し、いずれかの周波数が一致すれば、転がり軸受の当該部材にきず等の異常があると判定して、その結果をシリアル通信インタフェース114を介して接続された表示部115に表示する。
シリアル通信インタフェース114は、表示部113に対して判定結果のデータを送信する際のインタフェースをとるもので、本実施形態では調歩同期シリアル通信インタフェースを採用している。尚、表示部115のインタフェース仕様に応じてRC−232C等のシリアル通信インタフェースやパラレル通信インタフェースとすることもでき、また、その他の調歩同期通信/クロック同期通信に対応可能な機器、或いは無線/有線の通信モジュールを接続して遠方に設置した表示部に判定結果を送ることも可能である。
表示部115は判定結果を表示するもので、例えば、蛍光表示管(VFD:Vacum Fluorescent Display)を使用する。蛍光表示管は自発光素子から構成されるためLCD等に比べて視野角が広く、明瞭な表示が得られる利点があるが、これに限定されるものではなく、LCDの他にLED、ランプ、等を使用してもよい。更には、表示に代わってスピーカ、ブザー、等の音声によって判定結果を通知することも可能である。
表示器115には、診断結果と共に軸受の回転速度、周波数スペクトルのピークとなる周波数を表示する。例えば、外輪にきずがあると判定した場合、VFDに「Outer Ring Flaw」と表示したり、軸受を構成する各部材に対応させた複数のLEDをきずがあると判定した部材に応じて点灯させるようにしてもよい。
回転検出器116は、診断の対象となる転がり軸受の回転速度を検出するものである。軸受の回転速度は、軸受によって支承される軸の回転速度に等しいので、本実施形態では4極レゾルバのZ信号を利用して、1/2回転毎に出力されるパルスにより回転速度を得ている。
尚、回転検出器116は上記のレゾレバ/エンコーダに限定されるものではなく、例えば、図9に示すような構成の回転検出器を使用することができる。図9(a)に示す回転検出器は、円盤91とフォトインタラプタ92からなり、診断対象の転がり軸受に支承される軸93に取り付けた円盤91の孔94を光学的に検出するものである。孔94の透過光はフォトインタラプタ92で光電変換され、波形整形部95で増幅,整形されてパルス出力される。また、図9(b)に示す回転検出器は、軸93の外周に貼り付けた反射板96とフォトリフレクタ97からなり、軸93の回転に伴う反射板96の反射光を検出するものである。
回転検出器116のレゾレバ/エンコーダからの出力パルスは、図10に示すように、ラインドライバ117を介し差動出力としてツイストペアで伝送し、ラインレシーバ118で受信、増幅する。これにより、伝送路における雑音をキャンセルすることができる。こうして得られたTTLレベルの回転パルスは回転速度算出部119に入力され、パルス周期から回転速度を算出する。実施形態では回転速度算出部119としてマイコンを使用し、内蔵する図11に示すような機能を有するインプットキャプチャ付きタイマによりパルスの入力時間を計測し、前回との差からパルス周期を算出する。
図12は、圧電素子による振動センサと温度センサを組み合わせた場合の構成例を示す図である。図12に示される異常診断装置は、温度センサ101a、圧電センサ及び信号増幅部101,102、表示器またはPC115a、および回転検出器116との間で信号の送信または受信を行なうよう筐体20a内に設けられた増幅回路104aと、低域通過フィルタ103と、ゲイン調整アンプ104と、A/D変換器105と、レベル変換部115bと、ラインレシーバ118と、MCU30aと、を備え、これらの構成要素が図12に示されるように電気的に接続されている。MCU30aは、A/D変換部105a、ROM302、RAM303、SCI304、TMU305、およびCPU301等を有し、これらの構成要素が図12に示されるように電気的に接続されている。温度センサ101aは、熱電対であるが、サーミスタ、白金測温抵抗体、等でもよい。温度データは、センサに適した増幅回路104aを介してA/D変換105aされた後は、ディジタル演算処理される。
図13は、温度センシング処理の例を示す図である。図13に示されるように、温度センサ101aからの信号は増幅回路104aに入力され、そしてA/D変換部105aを経て、電圧−温度変換処理701および温度閾値との比較判定702が為され、そして通信部703を経て、警告表示部705へ警告表示をさせることができる監視システム704へ出力される。本例では、一旦、回転機械を有する鉄道車両、風力発電機、工作機械、等の装置に設置した監視システム704に温度の診断結果を通信部703から送信しているが、送信する相手は、パーソナルコンピュータ(PC)であっても、受信機能を有する表示器であってもよい。また必ずしも温度による診断結果の送信でなくても、温度データの送信でも、温度の表示のみでも構わない。回転機械を有する鉄道車両、風力発電機、工作機械、等の装置に設置した監視システム704や制御システムに警報を送信すれば、駆動を緊急に減速・停止させるシステムに適用することも可能であるし、潤滑が足りないのであれば潤滑剤を補給するシステムに警報信号を使うことも考えられる。
以上のように、転がり軸受等の転動装置に対する温度情報は、潤滑状態の危険度を推し測る情報だから、振動センサなしに単独で使うこともできる。
図14は、振動、回転速度/方向、温度のセンサを1個のブロックに取り付け、配線を纏めた例を示す図である。図14に示される異常診断装置は、振動、温度、回転速度および回転方向を検出するマルチセンサ101bからの信号をそれぞれ受けるフィルタA/D部105b、タイマカウンタ部701および増幅+A/D部104a,105aと、これらからの信号をデジタル演算処理するCPU等のデジタル演算処理部301aと、このデジタル演算処理部301aとネットワーク回線とをインタフェースする(つまり結ぶ)通信インタフェース114aと、デジタル演算処理部301aと接続する表示部115と、を筐体20b内に備えている。振動と回転速度による周波数分析による軸受のきず等の異常の診断と温度による潤滑異常の診断を並行して行ない、随時ネットワークを介して、診断結果が監視システムへ送られる。また、本異常診断装置の表示部115にも診断結果を表示する構成が採られている。
図15は、メモリーカードスロットを診断用のマイコン周辺回路に加えた例を示す図であり、つまり記憶手段をもったシステムの例である。図15に示される異常診断装置は、温度センサ101a、圧電センサ及び信号増幅部101,102、上位診断システム801、および回転速度/方向検出器802との間で信号の送信または受信を行なうよう筐体20c内に設けられた増幅回路104aと、低域通過フィルタ103と、ゲイン調整アンプ104と、A/D変換器105と、通信インタフェース114bと、計数部803と、メモリカード310と、MCU30bと、を備え、これらの構成要素が図15に示されるように電気的に接続されている。MCU30bは、A/D変換部105a、ROM302、RAM303、RTC308、I/O309、およびCPU301等を有し、これらの構成要素が図15に示されるように電気的に接続されている。使用するメモリカード310は不揮発性のフラッシュメモリで、電源を切っても記憶が消えない。振動のRMS値、周波数分析によって得られた周波数成分、回転速度と方向、温度、等のデータを時刻・日付とともに記録する構成となっている。時刻・日付は、マイコンの周辺機能として内蔵されているリアルタイムクロックから得る。
回転方向がわかるので、方向別に傾向管理を行なうことで、回転軸の芯ずれや外力の影響で回転方向により振動レベルが変わることを考慮に入れることが可能になる。図15の計数部803で回転の方向を正負の符号で表した回転速度データを入出力ポート309に出力する構成を採っている。
データが記録されたメモリカード310は、取り外してパーソナルコンピュータ等で読み取って、時系列記録データを調べることができる。これは、異常診断装置自体が人の手の届く場所にある場合に有効である。そうでない場合、このような計測データや診断データは、ネットワークを介して上位のホストコンピュータに送られて、ホストコンピュータ側のハードディスクに記録していく方法も考えられるが、移動体(列車、等)内の閉じたシステムでは、可動部・機械接触部を有するため、信頼性の低いハードディスクよりもローカルのフラッシュメモリに分散しておいておく方が得策である。
メモリカード310に蓄えられたデータを解析して診断を行なう傾向管理を異常診断装置内のマイコンのプログラムとして実現することも可能である。マイコンシステムでは大容量メモリとしてDRAMが利用される。これは演算データの変数領域として利用されるが、或る程度、時系列データの保存に使うこともできる。しかし、電源が切れると記憶内容を失う欠点がある。ここにもフラッシュメモリの利点がある。
図13は、温度センシング処理の例を示す図である。図13に示されるように、温度センサ101aからの信号は増幅回路104aに入力され、そしてA/D変換部105aを経て、電圧−温度変換処理701および温度閾値との比較判定702が為され、そして通信部703を経て、警告表示部705へ警告表示をさせることができる監視システム704へ出力される。本例では、一旦、回転機械を有する鉄道車両、風力発電機、工作機械、等の装置に設置した監視システム704に温度の診断結果を通信部703から送信しているが、送信する相手は、パーソナルコンピュータ(PC)であっても、受信機能を有する表示器であってもよい。また必ずしも温度による診断結果の送信でなくても、温度データの送信でも、温度の表示のみでも構わない。回転機械を有する鉄道車両、風力発電機、工作機械、等の装置に設置した監視システム704や制御システムに警報を送信すれば、駆動を緊急に減速・停止させるシステムに適用することも可能であるし、潤滑が足りないのであれば潤滑剤を補給するシステムに警報信号を使うことも考えられる。
以上のように、転がり軸受等の転動装置に対する温度情報は、潤滑状態の危険度を推し測る情報だから、振動センサなしに単独で使うこともできる。
図14は、振動、回転速度/方向、温度のセンサを1個のブロックに取り付け、配線を纏めた例を示す図である。図14に示される異常診断装置は、振動、温度、回転速度および回転方向を検出するマルチセンサ101bからの信号をそれぞれ受けるフィルタA/D部105b、タイマカウンタ部701および増幅+A/D部104a,105aと、これらからの信号をデジタル演算処理するCPU等のデジタル演算処理部301aと、このデジタル演算処理部301aとネットワーク回線とをインタフェースする(つまり結ぶ)通信インタフェース114aと、デジタル演算処理部301aと接続する表示部115と、を筐体20b内に備えている。振動と回転速度による周波数分析による軸受のきず等の異常の診断と温度による潤滑異常の診断を並行して行ない、随時ネットワークを介して、診断結果が監視システムへ送られる。また、本異常診断装置の表示部115にも診断結果を表示する構成が採られている。
図15は、メモリーカードスロットを診断用のマイコン周辺回路に加えた例を示す図であり、つまり記憶手段をもったシステムの例である。図15に示される異常診断装置は、温度センサ101a、圧電センサ及び信号増幅部101,102、上位診断システム801、および回転速度/方向検出器802との間で信号の送信または受信を行なうよう筐体20c内に設けられた増幅回路104aと、低域通過フィルタ103と、ゲイン調整アンプ104と、A/D変換器105と、通信インタフェース114bと、計数部803と、メモリカード310と、MCU30bと、を備え、これらの構成要素が図15に示されるように電気的に接続されている。MCU30bは、A/D変換部105a、ROM302、RAM303、RTC308、I/O309、およびCPU301等を有し、これらの構成要素が図15に示されるように電気的に接続されている。使用するメモリカード310は不揮発性のフラッシュメモリで、電源を切っても記憶が消えない。振動のRMS値、周波数分析によって得られた周波数成分、回転速度と方向、温度、等のデータを時刻・日付とともに記録する構成となっている。時刻・日付は、マイコンの周辺機能として内蔵されているリアルタイムクロックから得る。
回転方向がわかるので、方向別に傾向管理を行なうことで、回転軸の芯ずれや外力の影響で回転方向により振動レベルが変わることを考慮に入れることが可能になる。図15の計数部803で回転の方向を正負の符号で表した回転速度データを入出力ポート309に出力する構成を採っている。
データが記録されたメモリカード310は、取り外してパーソナルコンピュータ等で読み取って、時系列記録データを調べることができる。これは、異常診断装置自体が人の手の届く場所にある場合に有効である。そうでない場合、このような計測データや診断データは、ネットワークを介して上位のホストコンピュータに送られて、ホストコンピュータ側のハードディスクに記録していく方法も考えられるが、移動体(列車、等)内の閉じたシステムでは、可動部・機械接触部を有するため、信頼性の低いハードディスクよりもローカルのフラッシュメモリに分散しておいておく方が得策である。
メモリカード310に蓄えられたデータを解析して診断を行なう傾向管理を異常診断装置内のマイコンのプログラムとして実現することも可能である。マイコンシステムでは大容量メモリとしてDRAMが利用される。これは演算データの変数領域として利用されるが、或る程度、時系列データの保存に使うこともできる。しかし、電源が切れると記憶内容を失う欠点がある。ここにもフラッシュメモリの利点がある。
以上説明したように、このような本発明の実施形態によれば、回転機械の転動装置から発生する音響のディジタル化した信号に対して、ヒルベルト変換器としてFIRディジタルフィルタを用いてエンベロープ処理を行なうことにより、きず等の異常判定に関して周波数分析による診断をS/N比良く行なうことができる。
また、周波数分析を行なう際に、周波数スペクトルの離散値を補間処理することにより、ピークを示す周波数の分解能が実質的に向上し、きず等の異常判定に関して周波数分析による診断を精度良く行なうことが可能となる。
更に、回転機械に組み込まれた転動装置の回転速度を簡単な回転検出器を用いて検出することにより、回転速度が変化してもきず等の異常判定に関して周波数分析による診断を精度良く行なうことができる。
10 ディジタル回路
20 筐体
30 MCU
101 圧電センサ
105 A/D変換器
109 エンベロープ処理部
111 周波数分析部
112 周波数スペクトル補間処理部
113 異常判定部
115 表示部
116 回転検出器
119 回転速度算出部
20 筐体
30 MCU
101 圧電センサ
105 A/D変換器
109 エンベロープ処理部
111 周波数分析部
112 周波数スペクトル補間処理部
113 異常判定部
115 表示部
116 回転検出器
119 回転速度算出部
Claims (10)
- 転動装置を有する回転機械の異常を診断する異常診断方法であって、
前記転動装置から発生する音響または振動を検出し、
該検出した信号をディジタル変換し、
該ディジタル変換した信号についてヒルベルト変換器によるエンベロープ処理を行ない、
該エンベロープ処理を行なった信号の周波数スペクトルを求め、
前記転動装置の回転速度を検出し、
前記周波数スペクトルのピークとなる周波数が、前記検出した転動装置の回転速度と前記転動装置に固有の定数から決定される前記転動装置の異常特徴周波数と一致する場合に、前記転動装置を構成する特定の部材に異常があると判定する回転機械の異常診断方法。 - 請求項1に記載の回転機械の異常診断方法であって、更に、
前記周波数スペクトルの補間処理を行なう回転機械の異常診断方法。 - 転動装置を有する回転機械の異常を診断する異常診断装置であって、
前記転動装置から発生する音響または振動を検出するセンサ手段と、
該検出した信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
該ディジタル変換した信号についてヒルベルト変換器によるエンベロープ処理を行なうエンベロープ処理手段と、
該エンベロープ処理を行なった信号の周波数スペクトルを求める周波数分析手段と、
前記転動装置の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記周波数スペクトルのピークとなる周波数が、前記検出した転動装置の回転速度と前記転動装置に固有の定数から決定される前記転動装置の異常特徴周波数と一致する場合に、前記転動装置を構成する特定の部材に異常があると判定する異常判定手段と、
を備える異常診断装置。 - 請求項3に記載の異常診断装置であって、更に、
前記周波数スペクトルの補間処理を行なう周波数スペクトル補間処理手段を備える異常診断装置。 - 請求項3または請求項4に記載の異常診断装置であって、
前記回転速度検出手段は、前記転動装置の回転に伴って発生するパルス信号から回転速度を検出するものである異常診断装置。 - 請求項3〜請求項5のいずれか一つに記載の異常診断装置であって、更に、
前記異常判定手段による判定結果を表示する表示手段、出力する出力手段、および記憶する記憶手段の少なくとも一つを備える異常診断装置。 - 請求項3〜請求項6のいずれか一つに記載の異常診断装置であって、
前記エンベロープ処理手段と、前記周波数分析手段と、前記異常判定手段と、前記周波数スペクトル補間処理手段の少なくともいずれかにおける処理をマイクロコンピュータのプログラムにより実行する異常診断装置。 - 請求項3〜請求項7のいずれか一つに記載の異常診断装置であって、
前記A/D変換器と、前記周波数分析手段と、前記異常判定手段と、前記周波数スペクトル補間処理手段とを単一の筐体に収容する異常診断装置。 - 請求項3〜請求項8のいずれか一つに記載の異常診断装置であって、
前記転動装置の温度を測定する温度センサを備える異常診断装置。 - 請求項3〜請求項9のいずれか一つに記載の異常診断装置を、
鉄道車両、風力発電機械、工作機械、船舶機械、航空機械、建設機械、製鉄機械、製紙機械、自動車のいずれかに適用する異常診断システム。
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