JP2005231575A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 チェーファーのコードを改良することにより、ビード部耐久性のさらなる向上を図った空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 一対のビード部1に夫々埋設されたビードコア2の周りに内側から外側に折り返して係止されたカーカス3と、カーカス3の、ビードコア2間にトロイド状に延在する本体部3Aと、本体部3Aに連続して設けられビードコア2の周りに折り返された巻上部3Bと、の間に、ビードコア2から略半径方向に、本体部3Aに沿って配置されたスティフナー4と、カーカス3の巻上部3Bの外側に配置され、タイヤ軸方向外側端が巻上部3Bのタイヤ半径方向外側まで延在する少なくとも一枚のチェーファー5と、を備える空気入りタイヤである。チェーファー5を構成するコードの撚りピッチが、少なくとも巻上部3Bのタイヤ軸方向外側の一箇所において、変化している。
【選択図】 図1

Description

本発明は空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、ビード部に埋設されたチェーファーを改良することにより、ビード部耐久性の向上を図った重荷重用空気入りラジアルタイヤに関する。
荷重負荷下で転動する空気入りタイヤにおいては、負荷に伴いサイドウォール部が大きくたわみ、その結果、ビード部がタイヤ外側に倒れこむと同時に、荷重時踏み蹴り付近では円周方向に変形する現象が生ずる。この現象により、ビード部の折り返しプライ端部には大きなせん断歪が作用することが知られており、ビード部故障を惹起して、タイヤの耐久性を低下させる原因となっていた。
そのため、この問題に対しては、従来より種々検討がなされてきている。例えば、本出願人らは、特許文献1において、ビード部の内外を独立した強化層により補強することで、プライ端保護効果によるビード部耐久性の向上と、軽量化およびコスト低減との両立を図ったラジアルタイヤを提案している。また、特許文献2においては、コード特性を所定に規定したチェーファーで、ラジアルカーカスを包み込んでプライ端を覆うことにより、上記せん断歪みを緩和して、故障端をプライ端からチェーファー端に移行することで、ビード部耐久性を向上した空気入りラジアルタイヤを提案している。その他、チェーファーに用いる撚りコードの特性に言及した技術としては、例えば、特許文献3〜6等に記載の技術がある。
特開昭59−216709号公報 特開2003−89305号公報 特開昭60−169303号公報 特開2000−85310号公報 特開昭52−15004号公報 特開昭60−50006号公報
上述のように、空気入りタイヤにおけるビード部耐久性の向上については種々の技術が提案されているが、より軽量かつ高耐久のタイヤが求められる中、上記の耐久性改善手段では不十分となってきており、更なる技術改良の必要性が高まっている。
特に、上記特許文献2に記載の技術のように故障端をチェーファー端に移行させた場合、チェーファー端にはプライ端と同様の理由でせん断歪が作用するが、チェーファーに角度が付いていることからコード端における亀裂のモードが変化し、亀裂がコードに沿う形で進行するため、結果としてビード部耐久性を向上させることができる。しかし、この場合、同文献中にも記載されている通り、コードの曲げ剛性を不適切に低く設定すると亀裂がコードから離れて互いにつながり、チェーファー端から故障が発生してしまう場合がある。また一方、コードの曲げ剛性が適当で、亀裂がコードに沿って進行したとしても、その進展速度が速いと早期に亀裂がプライ端まで到達して故障に至ってしまい、所期の耐久性が得られない場合もあり、これらの問題を解消することが求められていた。
そこで本発明の目的は、チェーファーのコードを改良することにより、上記問題を解消して、ビード部耐久性のさらなる向上を図った空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記問題を解消すべく鋭意検討した結果、亀裂の進展速度を遅くするためには、コードの曲げ剛性を低くしてチェーファーのコード端での歪を緩和することが有効であることを見出した。そこで、さらに検討した結果、チェーファーのコードの撚りピッチを所定箇所で変化させ、これによりその曲げ剛性を変化させることによって、亀裂をコードに沿って進行させ、かつ、その進展速度を十分に抑えることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部に夫々埋設されたビードコアの周りに内側から外側に折り返して係止されたカーカスと、該カーカスの、前記ビードコア間にトロイド状に延在する本体部と、該本体部に連続して設けられ該ビードコアの周りに折り返された巻上部と、の間に、前記ビードコアから略半径方向に、前記本体部に沿って配置されたスティフナーと、前記カーカスの巻上部の外側に配置され、タイヤ軸方向外側端が該巻上部のタイヤ半径方向外側まで延在する少なくとも一枚のチェーファーと、を備える空気入りタイヤにおいて、
前記チェーファーを構成するコードの撚りピッチが、少なくとも前記巻上部のタイヤ軸方向外側の一箇所において、変化していることを特徴とするものである。
また、本発明者の検討の結果、亀裂の進展速度を遅くするためのもうひとつの手段として、コード表面の凹凸量を増やして亀裂が進展するパス(道程)を長くすることが効果的であることもわかった。コードの撚りピッチが短くなるほど亀裂が進む方向のコード表面凹凸は増大するため、亀裂の発生するチェーファー端近傍の撚りピッチを短くすることで、亀裂の進行をさらに遅延させることが可能となると考えられる。
従って、本発明においては、前記チェーファーのタイヤ軸方向外側端から前記撚りピッチの変化する箇所までの間の撚りピッチをP1、該撚りピッチの変化する箇所から前記チェーファーのタイヤ軸方向内側端までの間の撚りピッチをP2としたとき、P1<P2であることが好ましい。
また、ビードベースを基準とした、前記撚りピッチの変化する箇所の高さをH、前記カーカスの折り返し巻上部端の高さをLとしたとき、H≦Lであることが好ましい。本発明の空気入りタイヤは、特に、トラック、バス等における重荷重用空気入りラジアルタイヤとして使用する際に効果的である。
本発明によれば、チェーファーのコードの撚りピッチを介してその曲げ剛性を変化させることで、荷重時に発生する亀裂をコードに沿って進行させ、かつ、その進展速度を十分に抑えることができ、これによりビード部耐久性を向上することが可能となる。また、特に、撚りピッチの長さをチェーファー端近傍において短く設定した場合には、故障に至るまでの時間をより遅延させることができ、さらに、撚りピッチの変化する箇所をカーカスの折り返し巻上部端と同じかまたはそのタイヤ半径方向内側に位置させることで、この効果を最大限に得ることができる。
以下、本発明の空気入りタイヤの好適な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図示するように、本発明の空気入りタイヤは、ビード部1に埋設されたビードコア2の周りに内側から外側に折り返して係止されたカーカス3と、カーカス3の本体部3A(ビードコア2間にトロイド状に延在する部分)と巻上部3B(ビードコア2の周りに折り返された部分)との間に、ビードコア2から略半径方向に、本体部3Aに沿って配置されたスティフナー4と、巻上部3Bの外側に配置され、両端が巻上部3Bのタイヤ半径方向外側まで延在するチェーファー5と、を備えている。図中の符号10はリムを示す。
本発明においては、チェーファー5を構成するコードの撚りピッチが、巻上部のタイヤ軸方向外側において、少なくとも一箇所(図中のA1)で変化している点が重要である。これによりチェーファー5の曲げ剛性を変化させて、亀裂の進展を遅延させることで、ビード部耐久性を向上することができる。
撚りピッチの変化のさせ方には特に制限はないが、好適には、チェーファー5のタイヤ軸方向外側端A0から撚りピッチの変化する箇所A1までの間の撚りピッチをP1、撚りピッチの変化する箇所A1からチェーファーのタイヤ軸方向内側端Anまでの間の撚りピッチをP2としたとき、P1<P2となるよう変化させる。A0−A1間の撚りピッチP1をA1−An間の撚りピッチP2より短くすることにより、チェーファー端からの亀裂進展パスを増大させて、亀裂の進展をさらに遅延させることができ、ビード部の耐久性向上効果をより大きくすることができる。
また、ビードベースを基準とした、撚りピッチの変化する箇所A1の高さをH、カーカス3の折り返し巻上部端Xの高さをLとしたとき、H≦Lであることが好ましい。即ち、撚りピッチの変化する箇所A1を、その高さHがカーカス3の折り返し巻上部端Xの高さLと同じか、それより低くなるようにすることで、チェーファー端A0からカーカス端Xに至るまでの全範囲において上記亀裂進展パスの増大効果を得ることができ、本発明に係るビード部耐久性向上効果を最大化することが可能となる。
撚りピッチは少なくとも一箇所で変化させればよく、これにより本発明に係るビード部耐久性の向上効果を得ることができるが、二箇所以上で変化させてもよい。この場合においても、チェーファー5のタイヤ軸方向外側端A0に最も近い撚りピッチの変化する箇所をA1とすれば、A0−A1間の撚りピッチP1が、それ以外の部分の撚りピッチよりも短いことが好ましく、また、撚りピッチの変化する箇所A1の高さHが、H≦Lを満足することが好ましい。
図示する例では、チェーファー5の両端を巻上部3Bのタイヤ半径方向外側まで延在させているが、本発明においては、少なくともそのタイヤ軸方向外側端A0が巻上部3Bのタイヤ半径方向外側まで延在していればよく、タイヤ軸方向内側端Anの配設位置については特に制限されるものではない。即ち、図2に示すように、チェーファー5のタイヤ軸方向内側端Anがビードコア2のタイヤ軸方向外側近傍に位置している場合や、図3に示すように、チェーファー5が切り離された一対のチェーファー5A、5Bからなるような場合も、本発明は含むものである。なお、図3に示す一対のチェーファー5A、5Bの場合には、少なくともタイヤ軸方向外側に配置されたチェーファー5Aについて上記本発明の条件に従い撚りピッチを変化させればよく、チェーファー5Bの撚りピッチについては、特に制限されるものではない。
本発明のタイヤにおいては、チェーファー5に関して上記条件を満足するものであれば、それ以外の部分の具体的構成については特に制限されるものではない。チェーファー5は、図示する例では一枚であるが二枚以上で設けてもよく、その撚りコードとしては、高剛性の材料、例えば、スチールや、ケブラーなどの高強度有機繊維からなるものを用いる。また、図示はしないが、本発明のタイヤのクラウン部には、ゴム材により円環状に形成されて路面に設置するトレッドが配置され、このトレッドには適宜トレッドパターンが形成される。さらに、ビードコア2とトレッドの両端部との間を繋ぐ部分のカーカス3上にはサイドウォール部が配置され、タイヤの最内層にはインナーライナーが形成される。さらにまた、カーカス3とトレッドとの間にはベルト層が配設される。
本発明においてチェーファー5のコードの撚りピッチを変化させる手段は、特に制限されるものではないが、これまで困難とされてきた、コードの撚りピッチを変化させることのできる撚り機が最近開発され、本願出願人は先に当該撚り機について特許出願を行っている(特願2002−341037号)。よって、この撚り機について以下に詳述する。
かかる撚り機は、供給された複数本の線材を撚って撚り線とする回転体と、前記撚り線を前記回転体から搬出する搬出手段と、を有し、撚り点の前後で撚り線側又は線材側の何れか一方を開放している撚り機である。ここで、開放しているとは、撚り点の片方の端部を撚り回転に応じて回転できる状態にしていることをいう。
具体的には、図7に示すタイプの撚り機22を好適に使用することができる。図7は、コード製造ライン10に設けられた撚り機22の構成を示す側面図である。コード製造ライン10には、素線がそれぞれ巻かれている複数のボビン14A〜Cと、ボビン14A〜Cから巻き出された素線18A〜Cのテンションを制御するテンション制御部16A〜Cと、テンション制御部16A〜Cを経由した素線18A〜Cを撚ってコード20にする撚り機22と、が設けられている。撚り機22は、素線18A〜Cを撚って1本のコード20を製造する送り・回転一体式の装置である。
撚り機22は、素線18A〜Cにクセ(型)を付けるクセ付け部(型付け部)24と、撚り点26を形成している撚り点形成部28と、撚り点形成部28の下流側に設けられた回転体30と、回転体30に回転力を与えると共にコード20を回転体30から送り出す送り力を与えるモータ34と、を備えている。回転体30は、撚り機22に設けられたベアリング部36A、Bによって回転可能に保持されている。
図7、図8に示すように、回転体30の下流側には、回転体30のハウジング31から短筒状に延び出した回転駆動用軸部40に回転駆動用プーリ42が固定されており、回転駆動用プーリ42と、モータ34に取付けられた第1回転板44とには無端ベルト46が掛けられている。
回転駆動用軸部40には、コード20の送り力を伝達する細長筒状の送り駆動用軸部材50が、回転軸が一致するように挿通しベアリング部51によって回転体30に支えられている。そして、回転駆動用プーリ42の下流側には、送り駆動用軸部材50に固定された送り駆動用プーリ52が設けられており、送り駆動用プーリ52と、モータ34に取付けられた第2回転板54とには無端ベルト56が掛けられている。
ハウジング31内には、コード20を送る送り機構58が設けられている。送り機構58は、送り駆動用軸部材50の同軸上で先端側に固定された第1ギア60と、第1ギア60と噛み合う第2ギア62と、を有する。第2ギア62の回転中心には小径の小ギア部64が設けられている。また、送り機構58は、コード20が数回巻かれる巻回部66を有すると共に小ギア部64と噛み合う大ギア部67を有する多段巻きキャプスタン68と、多段巻きキャプスタン68に当接してコード20を巻回部66に押し付けるピンチローラ70と、を有する。更に、送り機構58は、多段巻きキャプスタン68に巻回されたコード20が更に数回巻かれる多段巻きダミープーリ72を有する。
多段巻きキャプスタン68および多段巻きダミープーリ72の径は、回転体30から送り出されたコード20を使用する際に真直性の観点で支障がないように、素線18A〜Cの径、材質等を考慮して決定されている。
また、撚り機22には、送り駆動用軸部材50を挿通して、多段巻きダミープーリ72から巻き出されたコード20を回転体30の下流側へ案内するコード排出用パイプガイド74が設けられている。
第2回転板54に比べ、第1回転板44の径は少し大きくされており、回転体30の回転速度(撚り線の撚り速度)と、コード20の送り速度との比が調整されている。
このように、本形態では、回転駆動用軸部40と送り駆動用軸部材50とを同軸上に配置しており、回転体30に送り駆動用のモータを更に設けることに比べ、撚り機22の構成が簡素になっている。
撚り機22を使用するには、モータ34を所定回転数で回転させると、送り駆動用プーリ52が回転し、第1ギア60、第2ギア62、多段巻きキャプスタン68、多段巻きダミープーリ72に回転力が順次伝達される。この結果、撚り点形成部28を経由した素線18A〜Cが所定の送り出し速度で回転体30から送り出される。
また、回転駆動用ダミープーリ72が回転し、回転体30が所定回転速度で回転する。従って、素線18A〜Cは、撚り点形成部28から引き出されつつ撚られ、コード20となって回転体30から送り出される。
このように、コード20の送り駆動は、回転体30上で送り駆動用軸部材50が回転駆動用軸部40と相対的に回転することで行われ、すなわち送り駆動用の軸の回転数と回転体30の回転数との差によって送り速度が決定される。
回転駆動用軸部40と送り駆動用軸部材50との回転速度比を変速式である構造にしたり、上記の2軸を別々に駆動して回転速度の任意の速度に設定できる構造にすることで、撚りピッチを自在にその都度変更することが可能である。これにより、一本の連続したコード部材の中でも撚りピッチを変化させ、本発明に係るチェーファーに合わせて撚りピッチを変更することができる。
なお、このような可変数機能を有する撚り機を使用して製造されたコードをタイヤに使用することは、従来、非常に困難であった。従って、この機能を十分活かすためには、タイヤの使用部位との位置決めを容易にする上で、撚り機を設ける位置をタイヤ部材あるいはタイヤそのものを製造する装置の近くにすることが好ましく、さらにはこの装置と連携して複合的に動作できるようにすることが望ましい。
撚り機22で製造できるコードはスチールコードに限られず、有機繊維材料からなるコードも製造でき、同様の効果を得ることができる。更に、コードと有機繊維とを撚り合わせた複合体、コードとひも状のゴムとを撚り合わせた複合体、コードと有機繊維とひも状のゴムとを撚り合わせた複合体、の何れも製造することができ、要求されるタイヤ品質に合った補強材を提供することが可能である。
また、線材の材質は特に限定されず、また、線材は素線であってもストランドであってもよい。撚り方は、単撚り、複撚り、層撚り等、特に限定しない。線材が素線である場合にはストランドが製造される(例えば、素線の材質がスチールである場合には、撚り機でスチール製のストランドが製造される)。
撚り機22においては、回転体30には、回転体全体を回転駆動するための回転駆動用軸部40と、ベアリング部51によって回転駆動用軸部40と同軸上に保持された送り駆動用軸部材50と、を設けており、これらの2軸は1台のモータ34によって回転駆動される。これにより、撚り機22の構成を著しく簡素にすることができる。なお、送り機構58の駆動力を発生させるため回転体30に電気モータなどを設けてもよいが、より簡潔な装置にするために、回転体30の回転軸と同軸上に送り駆動用の軸を配して、回転体30内の送り機構58を駆動するようにしている。
また、多段巻きキャプスタン68および多段巻きダミープーリ72によって撚り点形成部28からコード20を引出して回転体30から送り出しているので、ピンチローラ70でコード20をさほど高い力で押圧しなくても済む。また、多段巻きキャプスタン68および多段巻きダミープーリ72の巻き方向が逆であり、しかも、コード20をリールに巻き取らなくてもよいので、真直性が大幅に改善されたコード20を製造することができる。
かかる撚り機22においては、複数の単線を撚って回転体から搬出することにより撚り線を形成でき、従来のように撚り線を回転体から巻き取らなくても済む撚り機が実現される。これにより、回転性、真直性に優れた撚り線を形成することができるコンパクトな撚り機を実現することができ、スチールコードの製造に一般的に使用されている従来の撚り機に比べ、スペース、価格とも1/10以下とすることが可能となる。また、かかる撚り機を用いて撚り線を製造する際、線材の選定は任意に行うことができる。例えば、コアとなる複数本の素線と、シースとなる複数本の素線と、を線材として供給し、コアとシースとが同方向、同数で撚り合わされたコンパクトな構造の層撚りコードを製造してもよい。また、コアとなる複数本の素線を既に撚り合わせた状態で巻き出して撚り機に供給し、シースとで撚りピッチが異なる層撚りコードを製造してもよい。更に、巻き出して供給する線材として2〜7本の素線を既に撚り合わせたストランドを使用し、複撚りのコードを製造してもよい。また、供給する線材として複数本の素線の材質を非同一とすることにより、製造する撚り線の材質を2種以上にしてもよい。また、スチールその他の素線と同時に、ゴム被覆済みの線材或いはひも状にした加工したゴムを撚り合わせることで、コードとゴムとの複合体を製造してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
供試タイヤとして、下記の表1中に示すようにチェーファーのコードの撚りピッチ(P1、P2)を変化させたトラック・バス用15°テーパラジアルタイヤ(チューブレスタイヤ)を作製した。タイヤサイズは11/70R22.5とした。得られた各供試タイヤにつき、下記条件にてビード部耐久性試験を実施した。
〈ビード部耐久性試験〉
内圧8.0kgf/cm2を充填した供試タイヤに荷重5000kgを負荷し、ドラムに押し当てて時速60km/hにて走行させ、ビード部に故障破損が生ずるまでの走行距離を測定した。各タイヤの走行距離の測定結果は、下記の表1中に、従来例1の走行距離を100として、指数にて示す。数値が大なるほど耐久性が良好である。
Figure 2005231575
従来例2のタイヤは、従来例1のタイヤに対しチェーファーのコードの撚りピッチを短くしたものであり、亀裂がコードに沿わず、従来例1よりも早期に故障した。また、従来例3のタイヤは撚りピッチを長くしたものであり、亀裂が早期にプライ端に達したため、従来例1よりも早期に故障した。これに対し、実施例1のタイヤにおいては、撚りピッチを変化させたことで耐久性が従来例1よりも向上し、また、P1<P2とした実施例2のタイヤではさらに耐久性が向上した。さらに、P1<P2かつH<Lとした実施例3のタイヤにおいて、最も耐久性が向上した。
本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤのビード部近傍を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る空気入りタイヤのビード部近傍を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る空気入りタイヤのビード部近傍を示す断面図である。 実施例1、2に係る空気入りタイヤのビード部近傍を示す断面図である。 実施例3に係る空気入りタイヤのビード部近傍を示す断面図である。 従来例1〜3に係る空気入りタイヤのビード部近傍を示す断面図である。 撚り機の構成を示す側面断面図である。 図7に示す撚り機の平面断面図である。
符号の説明
1 ビード部
2 ビードコア
3、3A、3B カーカス
4 スティフナー
5、5A、5B チェーファー
10 リム
18A〜C 素線
20 コード
22 撚り機
30 回転体
58 送り機構

Claims (4)

  1. 一対のビード部に夫々埋設されたビードコアの周りに内側から外側に折り返して係止されたカーカスと、該カーカスの、前記ビードコア間にトロイド状に延在する本体部と、該本体部に連続して設けられ該ビードコアの周りに折り返された巻上部と、の間に、前記ビードコアから略半径方向に、前記本体部に沿って配置されたスティフナーと、前記カーカスの巻上部の外側に配置され、タイヤ軸方向外側端が該巻上部のタイヤ半径方向外側まで延在する少なくとも一枚のチェーファーと、を備える空気入りタイヤにおいて、
    前記チェーファーを構成するコードの撚りピッチが、少なくとも前記巻上部のタイヤ軸方向外側の一箇所において、変化していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記チェーファーのタイヤ軸方向外側端から前記撚りピッチの変化する箇所までの間の撚りピッチをP1、該撚りピッチの変化する箇所から前記チェーファーのタイヤ軸方向内側端までの間の撚りピッチをP2としたとき、P1<P2である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. ビードベースを基準とした、前記撚りピッチの変化する箇所の高さをH、前記カーカスの折り返し巻上部端の高さをLとしたとき、H≦Lである請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 重荷重用空気入りラジアルタイヤである請求項1〜3のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
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