JP2005231278A - 熱変位対応支持装置 - Google Patents

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力 高木
Masaaki Nomura
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Abstract

【課題】加熱冷却を繰り返す円環状部材を複数個所で横架部材に係合する場合に、環状部材の熱膨張を吸収して横架部材に対する曲げ応力を逃がす熱変位対応支持装置を提供する。
【解決手段】加熱冷却を繰り返す円環状部材10を複数個所で当接して支持しかつ縦方向に延在するフレーム3に昇降可能に装架された横架部材13cを有する支持装置において、前記円環状部材10に水平放射方向に複数個配置され、前記円環状部材10を前記横架部材13cに対して、水平放射方向に向かっては相対移動可能にかつ同円周方向には相対移動不能に係合する係合手段14,17を備えた。
【選択図】 図2



Description

本発明は、加熱冷却を繰り返す円環状部材を複数個所で横架部材に係合して支持する場合に、環状部材の熱膨張を吸収して横架部材に対する曲げ応力を逃がす熱変位対応支持装置に関する。
従来、加熱冷却を繰り返す部材を備えた装置として、例えばタイヤの加硫機がある。タイヤの加硫機には生タイヤを型込めして高温で加硫するための金型が設けられている。この金型を支持したり開閉したりする機構に使用される部材には、特許文献1に示すように、タイヤ及び金型の形状に合わせて円環状に形成された上ボルスタープレートがある。この上ボルスタープレート12は上型Maを保持しながらコラム10にガイドされて昇降するものである。タイヤの加硫には高温・高圧が金型にかけられるので、この上ボルスタープレート12も加硫される閉型時には高温に加熱され、その後開型されて自然冷却することとなっている。
また、タイヤの加硫機に一般に使用されるものとして、図5及び図6に示すようなものがある。図のように、フレーム41の上下方向に延在する両側壁41aに一対のガイド44が上下方向に夫々並設され、各一対のガイド44には各横架部材40が両端に固定されてガイド44に係合する係合部42により昇降可能に装架されている。これらの横架部材40には金型の上型39が取付けられる円環状部材45が固定支持されている。この円環状部材45と上型39とは加硫時において高温に加熱され、加硫終了後には開型され、その後自然冷却されるので、加硫作業をおこなう度に、加熱・冷却を繰り返すこととなる。
特開2000−37730号公報(第5頁、図1,図2)
上記特許文献1に示す従来装置では、上ボルスタープレートが加硫時の加熱により全体に膨張するため、コラムにガイドされる昇降がスムーズにできなくなる虞があった。
また、図5及び図6に示す円環状部材45も同様に加硫時の上型39からの熱により全体的に熱膨張する。例えば温度が180度上昇すると直径1.2mの鉄製の円環状部材は、直径が2.8mm膨張する。ところが、この円環状部材45は横架部材40に固定されて支持されているため、上型39の水平放射方向へ向かう膨張が同横架部材40により規制される。そのため、膨張する力が横架部材40を水平放射方向に曲げる曲げ応力として働き、横架部材40を変形させてしまうという問題があった。
そのため、この横架部材40が前記ガイド44に沿ってスムーズな昇降が困難となり、円環状部材45に支持される上型39の位置決めにも支障が生じていた。また、上型39は下型43に対して同心にして嵌合する必要があるが、この変形によって、上型39の中心が下型43の中心に一致している金型中心線MCLからずれてしまい、嵌合できなくなるという問題があった。
本発明は係る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は加熱冷却を繰り返す円環状部材を複数個所で横架部材に係合して支持する場合に、環状部材の熱膨張を吸収して横架部材に対する曲げ応力を逃がす熱変位対応支持装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る熱変位対応支持装置の構成上の特徴は、加熱冷却を繰り返す円環状部材を複数個所で当接して支持しかつ縦方向に延在するフレームに昇降可能に装架された横架部材を有する支持装置において、前記円環状部材に水平放射方向に複数個配置され、前記円環状部材を前記横架部材に対して、水平放射方向に向かっては相対移動可能にかつ同円周方向には相対移動不能に係合する係合手段を備えたこととすることである。
請求項2に係る熱変位対応支持装置の構成上の特徴は、請求項1において、前記係合手段は、前記横架部材と前記円環状部材との間に少なくとも一方の部材に円環状部材の中心から水平放射方向に延びるように凹設されたキー溝と、該キー溝に嵌合する前記キー溝より硬度の低いメタルから形成されたキーとにより構成され、前記円環状部材を前記横架部材に対して、円環状部材の水平放射方向に向かっては相対移動可能にかつ同円周方向には相対移動不能とすることである。
請求項3に係る熱変位対応支持装置の構成上の特徴は、請求項1又は2において、前記横架部材が円環状部材を支持する部分において、前記横架部材と円環上部材とをバネにより接近する方向に付勢して互いに当接させたこととすることである。
請求項4に係る熱変位対応支持装置の構成上の特徴は、縦方向に延在されたフレームと、前記フレームの上下方向のほぼ中間位置の下方に固定配置された金型の下型と、前記フレームの前記中間位置より上方に配置され、前記フレームに沿って前記下型と同心に上下動可能に案内され上下方向に位置決め可能な金型の上型と、この上型を支持する上型支持用円環状部材と、前記上型支持用円環状部材を支持するとともに前記フレームに上下動可能に装架された上型横架部材と、前記上型を下型に対し上下方向に相対移動させる送り機構とを有したタイヤ加硫機において、前記上型支持用円環状部材及び上型横架部材を請求項1乃至3記載の熱変位対応支持装置における円環状部材及び横架部材としたこととすることである。
請求項5に係る熱変位対応支持装置の構成上の特徴は、縦方向に延在されたフレームと、前記フレームの上下方向のほぼ中間位置の下方に固定配置された金型の下型と、前記フレームの前記中間位置より上方に配置され、前記フレームに沿って前記下型と同心に上下動可能に案内され上下方向に位置決め可能な金型の上型と、この上型を支持する上型支持用円環状部材と、前記上型支持用円環状部材を支持するとともに前記フレームに上下動可能に装架された上型横架部材と、前記上型を下型に対し上下方向に相対移動させる送り機構とを有したタイヤ加硫機において、前記上型支持用円環状部材を上型支持用上部及び下部円環状部材で構成し、前記上型支持用下部円環状部材に前記金型の上型を固定し、前記上型支持用上部円環状部材に送り機構を連結し、上型支持用上部及び下部円環状部材、及び上型支持用上部及び下部円環状部材を夫々支持する上部及び下部上型横架部材を請求項1乃至3記載の熱変位対応支持装置における円環状部材及び横架部材としたこととすることである。
請求項6に係る熱変位対応支持装置の構成上の特徴は、縦方向に延在されたフレームと、前記フレームの上下方向のほぼ中間位置の下方に固定配置された金型の下型と、前記フレームの前記中間位置より上方に配置され、前記フレームに沿って前記下型と同心に上下動可能に案内され上下方向に位置決め可能な金型の上型と、この上型を支持する上型支持用円環状部材と、前記上型支持用円環状部材を支持するとともに前記フレームに上下動可能に装架された上型横架部材と、前記上型を下型に対し上下方向に相対移動させる送り機構とを有したタイヤ加硫機において、下型が装架された下型支持用円環状部材及び下型支持用円環状部材を支持する下型横架部材を請求項1乃至3記載の熱変位対応支持装置における円環状部材及び横架部材としたこととすることである。
請求項1に係る熱変位対応支持装置においては、円環状部材の水平放射方向に向かって円環状部材が横架部材に対して相対移動可能に、かつ同円周方向に向かっては相対移動不能に係合されているので、円環状部材が熱膨張しても、円環状部材は横架部材に対し水平放射方向にずれ、これによって、円環状部材の中心がずれることなく膨張に伴う水平放射方向の変位を吸収し、円環状部材が横架部材を押圧することがない。そして、横架部材に対する曲げ応力を発生させることもなく、横架部材が円環状部材の熱膨張により変形しないので、フレームに装架された横架部材の昇降が困難となることなく、スムーズにできる。
請求項2に係る熱変位対応支持装置においては、前記横架部材と前記円環状部材との間に少なくとも一方の部材に円環状部材が形成する円の中心から水平放射方向に延びるように凹設されたキー溝と、このキー溝に嵌合するキーとによって係合しているので、円環状部材が熱膨張により伸びた分だけキー溝及びキーに沿って相対的なずれを生ずることができ、キー溝及びキーに沿わない円周方向については横架部材と円環上部材は相対的なずれを生じない。つまり、係合部において円環状部材の加熱による水平放射方向の変位を吸収することができる。
このように、係合部をキーとキー溝とで構成しているので、シンプルで簡素な構成で円環状部材の中心がずれることなく熱膨張による変位を吸収できる。また、使用されるキーには、キー溝より硬度の低いメタルが使われているので、キー溝に対しカジリを生じることなく使用できる。また、繰り返し使用しても、主にキーの部分が磨耗するので、キーのみを取替えればよく、コストも低くおさえることができる。
請求項3に係る熱変位対応支持装置においては、キーが嵌合するキー溝が夫々設けられた横架部材と円環状部材とが、バネにより当接させて支持されているので、キーとキー溝の嵌合部分における円環状部材と横架部材との水平放射方向の相対的な移動を規制することなく、かつ円環状部材と横架部材とを離間しないよう支持することができる。
請求項4に係る熱変位対応支持装置においては、加硫時において上型から伝わる熱によって、上型支持用円環状部材は熱膨張するが、請求項1乃至3同様、横架部材には水平放射方向の変位が伝わらず曲げ応力が発生しない。そのため、高温時・常温時にかかわりなく、上型横架部材に固定された上型を、送り機構によりスムーズに昇降して位置決めすることができる。そして、上型支持用円環状部材は該円環状部材の中心であって保持する上型の中心が、金型中心線からずれないので、正確に上下の型合わせができる。
請求項5に係る熱変位対応支持装置においては、上型支持用円環状部材が上下方向に離間し一体的に連結した上型支持用上部及び下部円環状部材で構成してあるので、上型から直接伝わる熱により上型支持用下部円環状部材が上型支持用上部円環状部材より高温となり大きく膨張する。これにより、上型支持用下部円環状部材と上型支持用上部円環状部材の膨張する長さに差が生じるが、水平放射方向へ夫々自由に変位することとなる。この場合においても、請求項1乃至3同様に、上型支持用上部及び下部円環状部材が熱膨張しても、その変位は上部及び下部上型横架部材には伝わらず曲げ応力が発生しない。そのため、高温時・常温時にかかわりなく、下部上型横架部材に固定された上型を、送り機構によりスムーズに昇降して位置決めすることができる。そして、下部上型支持用円環状部材の中心であって保持する上型の中心が金型中心線からずれないので、正確に下型との型合わせができる。
請求項6に係る熱変位対応支持装置においては、加硫時において下型から伝わる熱により下型支持用円環状部材は熱膨張するが、請求項1乃至3同様、下型横架部材には水平放射方向の変位が伝わらず曲げ応力が発生しない。そして、下型円環状部材の中心である下型の中心が金型中心線からずれないので、正確に上型との型合わせをおこなうことができる。
本発明に係る熱変位対応支持装置の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。図1は、熱変位対応支持装置を使用したタイヤの加硫機の縦断面図であり、図2は、上型支持用円環状部材に使用した部分平面図、図3は、上型支持用円環状部材及び下型支持用円環状部材に使用した部分断面図、図4は、金型の中心方向から観た図である。
図1において、1はタイヤの加硫装置を示し、2は平面的に観て円形または矩形のベースプレートを示し、該プレート2には仮想正方形の四隅において手前側の図示されていない2本を含む4本のフレーム3が立設されている。これら4本のフレーム3の上端は天板4により連結され、これによりベースプレート2、フレーム3、及び天板4は上下方向に長い直方体状の基礎骨組5を構成している。
前記フレーム3の上下方向中間部には、ハンドリング装置6が加硫すべき生タイヤTRを搬入・搬出動作する搬入出位置LPがある。加硫装置1は、この搬入出位置LPを中心として、その全機構部を上側に配置された上機構部1aと下側に配置された下機構部1bと分離し、フレーム3の下側又は上側への機構部の集中を避け、保守点検整備の容易性を確保している。
上機構部1aは、上部サイドウォール金型用の支持開閉機構UM1を有している。一方、下機構部1bは、金型支持機構LM1、分割金型の開閉機構LM2を有している。
上機構部1aにおいて、上型を構成する上部サイドウォール金型用の支持開閉機構UM1は、フレーム3に敷設した直線ガイドレール7に沿って上下方向に移動可能な移動フレーム8を含んでいる。この移動フレーム8は、上部サイドウォール金型9を支持する上型支持用下部円環状部材としての支持テーブル10と上方側の上型支持用上部円環状部材としての上板11と、これら両部材を一体結合して金型中心線MCLと同軸に配置された連結筒12とからなっている。
支持テーブル10は上部サイドウォール金型9を内側下面において直接支持する上型保持板10aと、上型保持板10aを内側において保持するとともにフレーム3に昇降可能に設けられた下部上型横架部材13cに支持される下部支承部材10bとを有している。下部支承部材10bの前記横架部材13cに当接する上面には下部支承部材10bの中心より水平放射方向に延びるキー溝14が凹設され、このキー溝14は支持テーブル10の中心から90度の等間隔で十字状に4箇所に配置されている。これらのキー溝14の両脇には夫々雌螺子孔16が夫々螺設されている。
下部上型横架部材13cの両端部にはころ機構を備えた転動支持部13aが設けられ、転動支持部13aは前記直線ガイドレール7に沿ってスムーズに昇降するようになっている。下部上型横架部材13cの中央下面には該横架部材13cの軸線方向に直交する方向に沿ってキー溝14が凹設され、このキー溝14は前記下部支承部材10bのキー溝14と対になっている。これら下部支承部材10bと該横架部材13cのキー溝14の間には、下部支承部材10b及び該横架部材13cの材質より硬度が低いメタルで形成されたキー17が嵌合されている。これらの材質として、例えば、下部支承部材10bや下部上型横架部材13cには鉄,鉄鋼が、キー17には、PBC(リン青銅鋳物)がそれぞれ使われる。下部上型横架部材13cのキー溝14が凹設された両脇には前記軸線方向に直交する方向すなわち水平放射方向に長い長孔15が穿設され、該長孔15には取付ボルト18が遊貫されているとともに、その下端部が前記雌螺子孔16に螺入されている。各取付ボルト18にはボルトの頭部と座面である該横架部材13c上面には夫々座金19が外嵌され、該座金19の間にはバネ20が嵌装されている。取付ボルト18を螺入していくと、バネ20の弾発力が漸次強まり前記横架部材13cと下部支承部材10bとを接近する方向に付勢するようになっている。
上板11は、後述のプーリ・ベルト機構などを付設する支承板11aと、支承板11aを内側において保持固定するとともに上部上型横架部材13bに支持される上部支承部材11bとを有している。
また、図示はしないが、前記下部支承部材10bと同様に、上部支承部材11bの前記横架部材13bに当接する下面には水平放射方向に延びるキー溝14が凹設され、このキー溝14は上部支承部材11bの中心から90度の等間隔で十字状に4箇所に配置されている。これらのキー溝14の両脇には夫々雌螺子孔16が夫々螺設されている。上部上型横架部材13bの中央上面には該横架部材13bの軸線方向に直交する方向に沿ってキー溝14が形設され、このキー溝14は前記上部支承部材11bのキー溝14と対になっている。これら上部支承部材11bと該横架部材13bのキー溝14の間には、上部支承部材11b及び上部上型横架部材13bの材質より硬度が低い前述のメタルで形成されたキー17が嵌合されている。上部上型横架部材13bのキー溝14が形設された両脇には水平放射方向に長い長孔15が穿設され、該長孔15には取付ボルト18が遊貫されているとともに、その下端部が前記雌螺子孔16に螺入されている。各取付ボルト18にはボルトの頭部と座面である該横架部材13b上面には夫々座金19が外嵌され、該座金19の間にはバネ20が嵌装されている。取付ボルト18を螺入していくと、バネ20の弾発力により前記横架部材13bと上部支承部材11bとを接近する方向に付勢するようになっている。
支承板11aには、上下方向に延びる螺子軸21の下端部が固着され、螺子軸21の上端部は天板4を貫通して延び、天板4の上面に図略のスラスト軸受を介して回転支持されたナット22に螺合している。ナット22は、天板4に装架されたサーボモータ23に対しプーリ・ベルト24機構を介して回転連結されている。これにより、サーボモータ23の動作により、移動フレーム8を上部サイドウォール金型9と共に上下位置決め可能であり、上部サイドウォール金型9を後述する下金型装置と組み合わせることができる。
金型支持機構LM1を構成する型ベース部材25は前記フレーム3に四隅において固定されている。型ベース部材25は垂直に延在する円筒部26及び円筒部26の上端に固定された中空円盤状の環状支持テーブル27により構成されている。環状支持テーブル27上には、下金型装置31が搭載されている。下金型装置31は、円筒部26と機械中心となる金型中心線MCLと同心に固定された概略円環状の下部サイドウォール金型30と、前記環状支持テーブル27上で水平放射方向に進退可能に支持された複数(例えば8個)の金型保持部材28と、該金型保持部材28の内側に保持され、金型中心線MCLの周りに配置される複数(例えば8個)の分割金型29とにより構成されている。分割金型29は、所定角度の円弧長を有する円弧状のもので、内面の高さ方向の中央部に所定のトレッドパターンが形成されたトレッド形成面が形成され、上下方向両端縁部は前記下部サイドウォール金型30の外周面及び前記上部サイドウォール金型14の外周面に密着する円弧面として形成されている。
分割金型29の開閉機構LM2は、この分割金型29を保持する金型保持部材28を環状支持テーブル27に対して上下方向の相対移動を規制して支持すると共に、その下面を蟻溝で水平放射方向に案内する図略の水平放射方向案内機構を含んでいる。金型保持部材28の各々の外面には金型中心線MCLに対し外側に傾く保持部材傾斜平面28aが形成され、該傾斜平面28aは外側に配置される型締部材32の内面に形成された型締部材傾斜平面32aに蟻溝係合している。型締部材傾斜平面32aは、金型中心線MCLに対し外側に傾くように形成され、型締部材32が上下動すると金型保持部材28が前記開閉方向に前進後退するようになっている。型締部材32は下型横架部材34に支持される下型支持用円環状部材としての円環状ホルダ35に嵌挿して固定されている。下型横架部材34は、前記横架部材13b,c同様前記フレーム3に設けられた直線ガイドレール33に沿って上下動可能に案内され、型ベース部材25に回転自在に支持された螺子軸36により上下動送りされるようになっている。この螺子軸36は図示しないサーボモータによりプーリ・ベルト機構37を介して回転駆動され、型締部材32を上下動し、これにより分割金型29を開閉可能としている。円環状ホルダ35と下型横架部材34とは、係合部においてキー溝14が設けられている。円環状ホルダ35の下面には水平放射方向に延びるキー溝14が該円環状ホルダ35の中心から90度づつずらして、十字状に4箇所に凹設され、該キー溝14の両脇には夫々雌螺子孔16が螺設されている。下型横架部材34の上面中央には、該下型横架部材34の軸線方向に直交する方向に沿ってキー溝14が凹設され、このキー溝14は前記円環状ホルダ35のキー溝14と対になっている。これらのキー溝14の間には、前述と同様に、円環状ホルダ35及び下型横架部材34の材質より硬度の低いメタルで形成されたキー17が嵌合されている。下型横架部材34の前記キー溝14が形設された両脇には前記軸線方向に直交する方向に長い長孔15が穿設され、該長孔15には取付ボルト18が遊貫されているとともに、その下端部が前記雌螺子孔16に螺入されている。各取付ボルト18にはボルトの頭部と座面である下型横架部材34上面には夫々座金19が外嵌され、該座金19の間にはバネ20が嵌装されている。取付ボルト18を螺入していくと、バネ20の弾発力により前記下型横架部材34と円環状ホルダ35とを接近する方向に付勢するようになっている。
次に、上記のように構成された実施例の加硫装置の動作を説明する。
タイヤを製造する加硫装置1においては、生タイヤTRは搬入出位置LPからハンドリング装置6等により、型込めされる加硫位置の上方にある所定の停止位置まで降下される。この位置において生タイヤTRにはブラダ38が下方より挿入され、ブラダ38内には圧縮ガスが導入される。この圧縮ガスによりブラダ38は径方向外方に膨張し、生タイヤTRの内面を支持する状態となる。生タイヤTRはこの状態で、環状支持テーブル27上に水平放射方向に離間した金型保持部材28に装架された分割金型29(開型状態の分割金型)に装填される。また、これに同期してサーボモータ23の作動により移動フレーム8が下降され、上部サイドウォール金型9を型組位置まで下降させる。このとき、上型保持板10aの下面は金型保持部材28の上端面に当接する状態となる。
次に、サーボモータ等の動作により螺子軸36が回転され、型締部材32と共に円環状ホルダ35がフレーム3に沿って上昇され、8個の分割金型29がそれらの上下面において上型保持板10aの下面および環状支持テーブル27の上面を摺動しながら開放位置から径方向内方へ移動されて、閉塞位置へ移動される。
その後、ブラダ38内部に加熱気体(例えば、スチーム、加熱した不活性ガス)を供給し、ブラダ38を生タイヤTRの内面に密着させながら外面を空間内に押し広げて押圧し、生タイヤTRを金型29等による外側とブラダ38による内側から加熱・加圧する。
この加硫処理が所定時間行われた後、図示しないサーボモータの逆転動作により、型締部材32及び円環状ホルダ35が下降動作され、分割金型29は水平放射方向外方の開放位置へ復帰され、加硫済みタイヤTRの型抜き動作の準備をする。分割金型29の開放位置への復帰が完了すると、サーボモータ23の逆転動作により上部サイドウォール金型9が上型移動フレーム8等とともに上昇されることとなる。
ここで、加硫処理時には高温・高圧のガス等で金型9等が高温に加熱されるため、上部サイドウォール金型9を支持する支持テーブル10や上板11は熱膨張するが、上部サイドウォール金型9から直接伝わる熱により支持テーブル10が上板11よりも高温となり大きく膨張する。そのため、支持テーブル10と上板11とで水平放射方向に膨張する長さの差が生じる。しかし、上板11及び支持テーブル10とこれらを支持する上部及び下部上型横架部材13b,13cとは固定せずに、夫々当接した部分においてキー溝14とこれに嵌合するキー17とにより係合し、バネ20によって互いに接近する方向に付勢して保持されている。そのため、支持テーブル10及び上板11が熱膨張により伸びた分だけキー17及びキー溝14に沿って相対的なずれを生ずることができる。つまり、水平放射方向に向かっては同上板11及び支持テーブル10が上部及び下部上型横架部材13b,13cに対して相対移動可能に、かつ同円周方向に向かっては相対移動不能になる。
そのため、支持テーブル10と上板11とは熱膨張によって、水平放射方向へ夫々自由に変位することとなり、支持テーブル10と上板11の中心がずれることもない。そして、支持テーブル10と上板11が熱膨張しても、その変位は上部及び下部上型横架部材13b,13cには伝わらず曲げ応力が発生しない。
以上のように、上部及び下部上型横架部材13b,13cには曲げ応力がかからないので、上部及び下部上型横架部材13b,13cが変形することもない。また、使用されるキー17には、上部及び下部上型横架部材13b,13c、支持テーブル10及び上板11より硬度の低いメタルが使われているので、キー17の部分がキー溝部14をカジルことがなくスムーズに横架部材13と円環状部材とを相対移動することができる。また、繰り返しの使用においても、主にキー17が磨耗するのでキー17部分のみを取替えればよく、コストも低くおさえることができる。
また、取付ボルト18を螺入螺退することでバネ20の弾発力を変えることができるので、上部及び下部上型横架部材13b,13cにより支持テーブル10及び上板11を保持する力と変位の吸収のためのずれ易さとを容易に調整することができる。
そして、熱膨張により影響されることなく前記送り機構により支持テーブル10と上板11とを含む前記移動フレーム8はスムーズに上昇することができる。また、次回の加硫時におこなわれる下型を構成する分割金型29や下部サイドウォール金型30との型合わせにおいては、時間の経過により支持テーブル10及び上板11は降温するが、上部及び下部上型横架部材13b,13cは熱による膨張や収縮の影響を受けることがないので、型同士の中心がずれることなく下型29,30と嵌合させることができる。
また、下機構部1bにおいて、前記円環状ホルダ35も分割金型29及び下部サイドウォール金型30の熱により膨張するが、下型横架部材34が円環状ホルダ35を当接して支持する係合部において、前述と同様に、その熱膨張による変位が、円環状ホルダ35の中心がずれることなく吸収される。そして、熱膨張による変位が下型横架部材34には伝わらず曲げ応力が発生しないので、該下型横架部材34が変形することもない。したがって、型締部材32及び円環状ホルダ35の前記下降動作をスムーズにおこなうことができ、円環状ホルダ35の中心が金型中心線MCLからずれないので、下型29,30の中心が金型中心MCLからずれることもない。同様に次回の加硫時において、下型29,30と上型である上部サイドウォール金型9とを正確に型合わせすることができる。
なお、本実施例では、キー及びキー溝により横架部材と円環状部材とを相対移動可能に係合したが、この実施例に限られず例えば横架部材と円環状部材とのいずれか一方にキーを形設し、他方にそれに嵌合させるキー溝を凹設してもよい。
また、係合部分の配置は円環状部材である支持テーブル等において、円環状部材の中心より90度ずつ等間隔で4箇所としたが、この配置や数に限定されることなく、例えば120度ずつ等間隔で3箇所としたり、等間隔でなく5箇所に配置するものであってもよい。
本発明に係る熱変位対応支持装置を使用したタイヤの加硫機の縦断面図。 支持テーブルと横架部材との係合状態を示す説明図。 同断面図。 同金型の中心方向から見た図。 従来例を示す正面略図。 従来例を示す断面図。
符号の説明
3…フレーム、8…移動フレーム、9…上部サイドウォール金型(上型)、10…支持テーブル(上型支持用下部円環状部材)、11…上板(上型支持用上部円環状部材)、13b…上部上型横架部材(横架部材)、13c…下部上型横架部材(横架部材)、14…キー溝、17…キー、20…バネ、29…分割金型(下型)、30…下部サイドウォール金型(下型)、34…下型横架部材(横架部材)、35…円環状ホルダ(下型支持用円環状部材)、TR…生タイヤ、38…ブラダ。

Claims (6)

  1. 加熱冷却を繰り返す円環状部材を複数個所で当接して支持しかつ縦方向に延在するフレームに昇降可能に装架された横架部材を有する支持装置において、
    前記円環状部材に水平放射方向に複数個配置され、前記円環状部材を前記横架部材に対して、水平放射方向に向かっては相対移動可能にかつ同円周方向には相対移動不能に係合する係合手段を備えたことを特徴とする熱変位対応支持装置。
  2. 請求項1において、前記係合手段は、前記横架部材と前記円環状部材との間に少なくとも一方の部材に円環状部材の中心から水平放射方向に延びるように凹設されたキー溝と、該キー溝に嵌合する前記キー溝より硬度の低いメタルから形成されたキーとにより構成され、前記円環状部材を前記横架部材に対して、円環状部材の水平放射方向に向かっては相対移動可能にかつ同円周方向には相対移動不能とすることを特徴とする熱変位対応支持装置。
  3. 請求項1又は2において、前記横架部材が円環状部材を支持する部分において、前記横架部材と円環上部材とをバネにより接近する方向に付勢して互いに当接させたことを特徴とする熱変位対応支持装置。
  4. 縦方向に延在されたフレームと、前記フレームの上下方向のほぼ中間位置の下方に固定配置された金型の下型と、前記フレームの前記中間位置より上方に配置され、前記フレームに沿って前記下型と同心に上下動可能に案内され上下方向に位置決め可能な金型の上型と、この上型を支持する上型支持用円環状部材と、前記上型支持用円環状部材を支持するとともに前記フレームに上下動可能に装架された上型横架部材と、前記上型を下型に対し上下方向に相対移動させる送り機構とを有したタイヤ加硫機において、
    前記上型支持用円環状部材及び上型横架部材を請求項1乃至3記載の熱変位対応支持装置における円環状部材及び横架部材としたことを特徴とする熱変位対応支持装置。
  5. 縦方向に延在されたフレームと、前記フレームの上下方向のほぼ中間位置の下方に固定配置された金型の下型と、前記フレームの前記中間位置より上方に配置され、前記フレームに沿って前記下型と同心に上下動可能に案内され上下方向に位置決め可能な金型の上型と、この上型を支持する上型支持用円環状部材と、前記上型支持用円環状部材を支持するとともに前記フレームに上下動可能に装架された上型横架部材と、前記上型を下型に対し上下方向に相対移動させる送り機構とを有したタイヤ加硫機において、
    前記上型支持用円環状部材を上型支持用上部及び下部円環状部材で構成し、前記上型支持用下部円環状部材に前記金型の上型を固定し、前記上型支持用上部円環状部材に送り機構を連結し、上型支持用上部及び下部円環状部材、及び上型支持用上部及び下部円環状部材を夫々支持する上部及び下部上型横架部材を請求項1乃至3記載の熱変位対応支持装置における円環状部材及び横架部材としたことを特徴とする熱変位対応支持装置。
  6. 縦方向に延在されたフレームと、前記フレームの上下方向のほぼ中間位置の下方に固定配置された金型の下型と、前記フレームの前記中間位置より上方に配置され、前記フレームに沿って前記下型と同心に上下動可能に案内され上下方向に位置決め可能な金型の上型と、この上型を支持する上型支持用円環状部材と、前記上型支持用円環状部材を支持するとともに前記フレームに上下動可能に装架された上型横架部材と、前記上型を下型に対し上下方向に相対移動させる送り機構とを有したタイヤ加硫機において、
    下型が装架された下型支持用円環状部材及び下型支持用円環状部材を支持する下型横架部材を請求項1乃至3記載の熱変位対応支持装置における円環状部材及び横架部材としたことを特徴とする熱変位対応支持装置。
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