JP2005230469A - ワンピースゴルフボール - Google Patents
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Abstract
【課題】 経時的に変色、あるいは劣化し難い、耐侯性に優れたワンピースゴルフボールを提供する
【解決手段】 ゴム組成物を成形してなるゴルフボール本体を有するワンピースゴルフボールであって、
前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対して、少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタンを0.5〜10質量部含有する。
【解決手段】 ゴム組成物を成形してなるゴルフボール本体を有するワンピースゴルフボールであって、
前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対して、少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタンを0.5〜10質量部含有する。
Description
本発明は、ワンピースゴルフボールに関するものである。
ワンピースゴルフボールは、通常、練習場などのゴルフボールとして使用されており、その表面には、光沢を付与して外観を向上したり、マークやゴルフボール本体を保護するために塗膜が設けられている。ワンピースゴルフボールを練習場において長期に亘って使用していると、紫外線(太陽光線)や風雨にさらされて経時で変色したり、あるいは、繰り返し打撃され、繰り返し洗浄されて使用されるために、塗膜が剥離する場合がある。このような変色や塗膜の剥離は、ゴルフボールが劣化している印象を与えるので好ましくない。また、ワンピースゴルフボール本体の劣化が進むと、ゴルフボール割れなどが生じてくる。
このような状況の下、耐侯性や耐久性を向上させたワンピースゴルフボールが提案されている。たとえば、特許文献1には、酸化チタンと青色顔料とをそれぞれ一定量配合することにより、経日によって黄ばんだりせず、白色の色調を維持できるワンピースゴルフボールが開示されている。また、特許文献3には、ゴルフボール本体を構成するゴム組成物に、酸化チタン、青色顔料および紫色顔料を一定量配合し、かつこのワンピースゴルフボール本体をクリアー塗膜で被覆することが開示されており、特許文献2には、酸化チタン、青色顔料および紫色顔料を一定量配合したワンピースゴルフボール本体を、酸化防止剤および光安定剤を含有するクリアー塗膜で被覆することが提案されている。
特開2002−32564号
特開平7−51403号
特許第3293670号
特許文献1に開示されているワンピースゴルフボールは、青色と黄色が補色の関係にあることを利用して、ゴルフボール本体の青色度を増すことにより、ゴルフボール本体を構成するゴム成分が紫外線などで劣化して黄変したとしても、白色を維持できるというものである。しかしながら、特許文献1に開示の技術は、ゴム成分自体の劣化を抑制するものではないため、白色の色調をある程度維持できたとしても、ゴム成分の劣化が進むと、打撃などの衝撃によりゴルフボール割れが生じる場合がある。また、ゴム成分の劣化が進んで黄変度合が青色度を上回ってしまうと、必ずしも白色を維持することはできない。
また、特許文献2のように従来のワンピースゴルフボールの塗膜には、有機系の酸化防止剤や紫外線吸収剤が使用されているのが一般的であるが、これらの有機系安定剤は、加水分解したり、或いは、紫外線によって発生したラジカルなどの攻撃を受けてそれ自体が分解するため、酸化防止機能や紫外線吸収機能を長期に亘って持続できないという問題がある。そして、これらの有機系安定剤が機能しなくなると、塗膜を構成する基材樹脂が紫外線で分解されたり、劣化した塗膜がゴルフボール本体表面から剥離したりする。その結果、塗膜が、ゴルフボール本体を保護する機能を果たすことができず、ゴルフボール本体のゴム成分が、紫外線や風雨に曝されて劣化し、ゴルフボールの変色やゴルフボール割れが生じることになる。
なお特許文献3では、耐侯性を向上すべく、上記酸化チタンにルチル型の酸化チタンを利用しているが、酸化チタンには、紫外線吸収剤として働いて耐侯性の向上に寄与する一方で、酸化チタンの有する光触媒作用によってワンピースゴルフボール本体のゴム組成物を劣化させるという問題がある。
すなわち、酸化チタンは紫外線を浴びることにより、酸化チタンの価電子帯の電子が励起されて導電帯に上がり自由電子(e−)と、価電子帯に正孔(p+)のペアを生じる(〔1〕式)。
上述のような光触媒作用はルチル型酸化チタンを使用した場合であっても起こり得る現象であり、また、上記特許文献2のように、紫外線吸収剤や光安定剤などの色安定剤を併用した場合であっても、酸化チタンを含む場合には、ゴルフボール本体の耐侯性を十分に向上させることができないといった問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、経時的に変色、あるいは劣化し難い、耐侯性に優れたワンピースゴルフボールを提供することを目的とする。
上記課題を解決することのできた本発明のワンピースゴルフボールとは、ゴム組成物を成形してなるゴルフボール本体を有するワンピースゴルフボールであって、前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対して、少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタンを0.5〜10質量部含有することを特徴とする。上記少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタンを配合することで、酸化チタンの光触媒作用に起因するゴルフボール本体の変色や割れの発生を抑制し、耐侯性を向上させることができる。また、前記ゴム組成物の配合を上記構成とすることで、酸化チタンの有する紫外線吸収効果を有効に得ることができる。
前記酸化チタンは、酸化ジルコニウムと、酸化アルミニウムおよび/または酸化ケイ素を含む処理剤で表面処理されたものであるのが好ましい。
さらに、前記ワンピースゴルフボールが、ゴルフボール本体を被覆する塗膜を有し、該塗膜の樹脂成分がウレタン樹脂であるものも本発明の範囲に含まれる。また、前記塗膜が単層構造であるものも本発明の好ましい態様である。
少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタンをワンピースゴルフボール本体に配合することにより、耐侯性、割れ耐久性、塗膜密着性を向上させたワンピースゴルフボールを得ることができる。
本発明のワンピースゴルフボールは、ゴム組成物を成形してなるゴルフボール本体を有するワンピースゴルフボールであって、前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対して、少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタンを0.5〜10質量部含有することを特徴とする。まず、前記少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタン(以下、単に「表面処理酸化チタン」という場合がある。)について説明する。
上記処理剤としては、上述の成分を含有する水溶液を使用できる。たとえば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなどの水溶性のケイ素化合物、塩化スズなどの水溶性のスズ化合物、硫酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウムなどの水溶性のジルコニウム化合物、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなどの水溶性アルミニウム化合物の水溶液が挙げられる。
本発明で使用する表面処理酸化チタンは、例えば、次のようにして得られる。所定温度に保った酸化チタンの水性スラリー中に、該スラリーのpHを一定に保ちながら、上記処理剤を徐々に添加し、中和して、酸化チタン表面に、上記処理剤に含まれる成分を酸化物あるいは水和物として沈着させ、熟成反応を行う。複数の成分を酸化チタン表面に存在させる場合には、上記操作を繰り返し行えばよい。その後、表面に所望の成分を存在させた酸化チタンを、水洗、ろ過、乾燥した後、粉砕すれば、表面処理酸化チタンが得られる。
本発明で使用する表面処理酸化チタンは、その表面が少なくともジルコニウムを含む処理剤で処理されたものであれば特に限定されない。たとえば、前記処理剤は、ジルコニウムに加えて、さらに、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、錫、アンチモン、セリウムなどの成分を含むことも好ましい態様である。これらの中でも、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素、錫、セリウムを含む処理剤で表面処理された表面処理酸化チタンを用いるのが好ましい。耐侯性向上の効果に優れるからである。上記表面処理酸化チタンとしては、上述した成分が、酸化物、あるいは、水和物の状態で酸化チタン粒子表面に存在しているものを好適に使用できる。
また、上述の成分は、酸化チタンに光安定性を付与するのに使用される成分でもあり、この作用によっても上記光触媒作用が抑制されて、その結果ゴルフボール本体を構成するゴム成分の耐侯性が向上される。
本発明においては、前記表面処理酸化チタンの中でも、ジルコニウムに加えて、ケイ素、アルミニウムを含む処理剤で表面処理が施されたものを使用するのが好ましい。このような表面処理が施された酸化チタンとしては、たとえば、堺化学工業株式会社製の商品名「D−918」(表面処理:SiO2・H2O、ZrO2・H2O、Al2O3・H2O)や、「R−61N」(表面処理:ZrO2・Al2O3)、「STR60S」(表面処理:Ce/Sn/Zn/Al)などを挙げることができる。これら中でも、「D−918」が好ましい。
本発明に係るワンピースゴルフボールのゴム組成物は、上記表面処理酸化チタンを、ゴム組成物100質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上含有する。酸化チタンは、白色顔料としての機能に加えて、紫外線を吸収する効果も有している。上述したように、ボール本体の経時的な劣化(割れ、変色など)は、日光、特に紫外線によりボール本体を構成するゴム成分が分解することによるものである。したがって、酸化チタンの配合により、ゴム成分に作用する紫外線量を減少させることで、ゴム成分の分解や変色を防ぐことができる。また、理由は明らかではないが、前記表面処理酸化チタンの添加により、使用による割れ耐久性や、後述する塗膜との密着性が向上するため、長期使用に対する性能の向上を図ることができる。したがって、酸化チタンの含有量が上記下限に満たない場合には、耐侯性、割れ耐久性および塗膜密着性向上の効果が得られ難い傾向がある。また、前記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、表面処理酸化チタンを10質量部以下、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下含有する。表面処理酸化チタンの含有量が上記上限を超えると、ゴム成分中における無機成分の割合が増加するため割れ易くなる傾向がある。また、前記酸化チタンは比重の大きな材料であるため、ボール重量が重たくなりすぎる場合もある。
上記酸化チタンの白色顔料としての機能、および、紫外線吸収効果を有効に発揮させるためには、酸化チタン粒子を前記ゴム組成物中に分散させた状態で存在させるのが好ましい。
前記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、0.5〜10質量部の上記表面処理酸化チタンを含有するものであれば、特に限定されない。例えば、前記ゴム組成物が、ゴム成分、表面処理酸化チタン、α,β−不飽和カルボン酸および/またはその金属塩、有機過酸化物、顔料、充填剤などを含有することも好ましい態様であり、かかる態様においても、ゴム成分100質量部に対して、0.5〜10質量部の上記表面処理酸化チタンを含有していればよい。
前記ゴム成分としては、ブタジエンゴム(BR)、エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合体(EPDM)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)、スチレンゴム(SBR)等の1種または2種以上が用いられる。これらのうち、ブタジエンを主成分とするゴムが好ましく、具体的には使用される基材ゴムの50質量%以上がブタジエンゴムであることが好ましい。また、ブタジエンゴムとしては、シス−1,4結合の含有割合が90%以上のハイシスポリブタジエンが好ましく、例えば、JSR製のポリブタジエンゴムBR−11が挙げられる。
前記α,β−不飽和カルボン酸および/またはその金属塩は、共架橋剤として使用されるものであり、ゴム組成物中の含有量は、ゴム成分100質量部に対して15質量部以上が好ましく、より好ましくは18質量部以上であり、45質量部以下が好ましく、より好ましくは38質量部以下である。配合量が前記下限に満たない場合には軟らかくなりすぎて打球時の変形量が大きくなるため、たとえば、ワンピースゴルフボール表面に塗膜を設ける場合には、この塗膜との密着性が低下する場合があるからである。一方、配合量が前記上限を超えると、打球感が硬くなりすぎる傾向がある。
前記α,β−不飽和カルボン酸および/またはその金属塩としては、例えば、炭素数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸および/またはその金属塩を挙げることができ、より好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛などを挙げることができる。特に、金属塩として亜鉛塩やマグネシウム塩を使用することも好ましい態様であり、ゴルフボールの反発性を高めることができる。
前記有機過酸化物は、ゴム成分を架橋するために配合されるものであり、ゴム成分100質量部に対して0.3質量部以上、より好ましくは、0.5質量部以上であって、5質量部以下、より好ましくは3質量部以下配合されることが望ましい。前記有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられ、ジクミルパーオキサイドを使用することが好ましい。
ゴム組成物に配合される顔料としては、白色顔料である前記酸化チタン以外に、青色顔料、紫色顔料などを挙げることができる。前記青色顔料は、白色を鮮やかに見せるために配合され、例えば、群青、コバルト青、フタロシアニンブルーなどを挙げることができる。前記青色顔料の使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0.001質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上であって、0.2質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下であることが望ましい。0.001質量部未満では、青みが不十分で、黄色味がかった色に見え、0.2質量部を超えると、青くなりすぎて、鮮やかな白色外観ではなくなるからである。
紫色顔料としては、例えば、アントラキノンバイオレット、ジオキサジンバイオレット、メチルバイオレット等を挙げることができる。
ゴム組成物に配合できる充填剤は、ゴム組成物の比重を調製するために使用されるものであり、例えば、ゴム成分100質量部に対して、15質量部以上、より好ましくは20質量部以上であり、40質量部以下、より好ましくは30質量部以下配合することができる。前記充填剤としては、例えば、酸化亜鉛、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどを挙げることができ、酸化亜鉛や硫酸バリウムを好適に使用できる。
本発明で使用するゴム組成物は、さらに酸化防止剤、老化防止剤、軟化剤などを含有してもよい。
本発明のワンピースゴルフボールのゴルフボール本体は、上述したゴム組成物を加熱成形してなる。前記ゴム組成物の加熱成形条件は、ゴム組成に応じて適宜設定すればよいが、通常、130〜200℃で10〜60分間加熱するか、あるいは130〜150℃で20〜40分間加熱した後、160〜180℃で5〜15分間と2段階加熱することが好ましい。また、通常、ゴルフボール本体表面にはディンプルと呼ばれるくぼみが形成される。さらに、ゴルフボール本体表面は、後述の塗膜との密着性を一層向上させるために、サンドブラスト処理のような研磨処理がなされてもよい。
本発明のワンピースゴルフボールは、上述したゴム組成物を加熱成形してなるゴルフボール本体を被覆する塗膜を有することも好ましい態様である。前記塗膜が含有する樹脂成分としては、ゴルフボールの塗膜成分として使用され得る公知の樹脂を使用することができ、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂などを使用することができ、後述する2液硬化型ウレタン樹脂を使用することが好ましい。2液硬化型ウレタン樹脂を樹脂成分として使用すれば、耐摩耗性に優れる塗膜が得られるからである。
前記2液硬化型ウレタン樹脂は、主剤と硬化剤とを反応し硬化させてなるウレタン樹脂であり、例えば、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含有する主剤を、活性水素を有する硬化剤で硬化させたものや、ポリオール成分を含有する主剤をポリイソシアネート又はその誘導体で硬化させたもの等が挙げられる。
本発明では、ポリオール成分を含有する主剤をポリイソシアネートまたはその誘導体などの硬化剤で硬化させる2液硬化型ウレタン樹脂を塗膜の樹脂成分とすることが特に好ましい態様である。ポリイソシアネートまたはその誘導体などの硬化剤は、ゴルフボール本体を構成するゴム成分や添加剤成分等と反応して、塗膜の密着性を一層向上させる場合があるからである。
ポリオール成分を含有する主剤としては、例えば、以下に示すような特定のウレタンポリオールを使用することが好ましい。ウレタンポリオールは、ウレタン結合と、少なくとも2以上のヒドロキシル基を(好ましくは末端に)有するポリオールであれば特に限定されず、例えば、ポリオール成分のヒドロキシル基がポリイソシアネートのイソシアネート基に対してモル比で過剰になるような割合で、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られる。
前記ウレタンポリオールを構成するポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有するものであれば特に限定されず、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3'−ビトリレン−4,4'−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)等の芳香族ポリイソシアネート;4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環式ポリイソシアネート又は脂肪族ポリイソシアネート等のうちの1種または2種以上の混合物を使用できる。これらのうち、耐候性の観点から、非黄変性のポリイソシアネート(TMXDI、XDI、HDI、H6XDI、IPDI、H12MDIなど)が好ましく使用される。尚、上記ポリイソシアネートは、ウレタンポリオールを硬化させるための硬化剤としても使用することができる。
ウレタンポリオールの製造に使用されるポリオールとしては、ヒドロキシル基を複数有するものであれば特に限定されず、例えば、低分子量のポリオールや高分子量のポリオールなどを使用することができる。低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのトリオールが挙げられる。高分子量のポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)などの縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)のようなラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;及びアクリルポリオールなどが挙げられる。以上のようなポリオールのうち、重量平均分子量50〜2,000を有するもの、特に100〜1,000程度のポリオールが好ましく用いられる。尚、これらのポリオールは、1種または2種以上混合して用いてもよい。
前記ウレタンポリオールは、ウレタンポリオール中のウレタン結合の比率が、ウレタンポリオール1g中0.1mmol以上、5mmol以下であることが好ましい。ウレタン結合の比率は、形成される塗膜の剛性と関係があり、0.1mmol/g未満では、形成される塗膜中のウレタン結合濃度が低いため、耐擦過傷性が不足気味になるからである。一方、5mmol/gを上回ると、塗膜が硬くなりすぎる傾向がある。
前記ウレタンポリオールの重量平均分子量は、4,000以上、好ましくは4,500以上で、10,000未満、好ましくは9,000以下であることが望ましい。4,000未満では乾燥に時間がかかって作業性、生産性が低下する傾向がある。一方、10,000以上の高分子量のウレタンポリオールでは、相対的にウレタンポリオールの水酸基価が小さくなり、塗布後の反応量が少なくなって下地との密着性が低下する傾向がある。また、重量平均分子量が9,000以下であれば、水に濡れるような状態にあっても密着性の低下が少ない緻密な塗膜を形成できるからである。
また、前記ウレタンポリオールの水酸基価(mgKOH/g)は、15以上、より好ましくは73以上で、130以下、より好ましくは120以下であることが望ましい。15(mgKOH/g)未満では、硬化剤との反応量が不足するため、ボール本体との密着性が低下する傾向があるからである。一方、130(mgKOH/g)を上回ると、硬化剤との反応に時間がかかり、乾燥時間が長くなって生産性が低下するからである。
上述したウレタンポリオールは、例えば、上述したポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られるが、反応に際しては、溶剤やウレタン化反応に公知の触媒(ジブチル錫ジラウリレートなど)を使用することができる。尚、ウレタン結合の比率は、原料となるポリオールの分子量、ポリオールとポリイソシアネートとの配合比率などを調整することにより行うことができる。
前記ポリオール成分を含有する主剤は、上記特定のウレタンポリオールのみを含有する態様、すなわち、前記ポリオール成分を含有する主剤として、実質的に上記特定のウレタンポリオールのみを使用することが好ましいが、前記ウレタンポリオール以外にもウレタンポリオールと相溶可能でウレタン結合を有しないポリオールを含有していても良い。この場合のウレタン結合を有しないポリオールは、特に限定されず、上述したウレタンポリオール合成用の原料ポリオールを使用することができる。また、主剤中にウレタン結合を有しないポリオールが含まれる場合には、主剤中のウレタンポリオールの含有量が50質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上となるようにすることが好ましい。主剤中のウレタンポリオールの含有率が50質量%未満では、相対的にウレタンポリオールの含有率が少なくなるため、乾燥時間が長くなるからである。
本発明のワンピースゴルフボールに設けられている塗膜には、前記樹脂成分のほかに、更に、有機系紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、蛍光増白剤、ブロッキング防止剤、顔料などのゴルフボールの塗膜に含有され得る添加剤が含まれていてもよい。また、前記塗膜が、実質的に顔料を含まないクリアー塗膜であることも好ましい態様である。
前記塗膜は、さらに必要に応じて、溶剤および上記添加剤などを含有する塗料組成物をゴルフボール本体表面に塗布して乾燥することにより、ゴルフボール表面に設けることができる。前記塗膜は、例えば、単層構造または多層構造であってもよいが、好ましくは単層構造である。本発明の塗膜は、ゴルフボール本体表面への密着性および耐久性に優れるので、単層構造でも十分な塗膜性能を発揮できるからである
また、塗膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、5〜20μmであることが好ましい。5μm未満であると、塗膜の性能を十分に発揮することができず、20μm超であると、ディンプルの大きさが変化して、飛行性能が低下する虞があるからである。
また、塗膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、5〜20μmであることが好ましい。5μm未満であると、塗膜の性能を十分に発揮することができず、20μm超であると、ディンプルの大きさが変化して、飛行性能が低下する虞があるからである。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
[評価方法]
(1)耐候性
JIS−D0205に準じて、スガ試験機株式会社製サンシャインスーパーロングライフウェザオメーター(WEL−SUN−HC/B型)を用いて槽内温度63℃、湿度50%、60分中12分間降雨条件下で120時間照射して、耐候試験を行った。照射前後のゴルフボールの同一箇所の色調(L値、a値、b値)を色差計(ミノルタ製CR−221)を用いて測定し、得られたL値、a値、b値のそれぞれについての照射前後の差(ΔL、Δa、Δb)を求め、下記式によりΔEを算出した。ΔEは変色度合を示すものであり、ΔEの値が大きいほど変色度合が大きいことを示している。また、変色度合が大きいことは、塗膜の樹脂成分の劣化度合が大きいことを示唆する。
ΔE=[(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)2]1/2
(2)ゴルフボール割れ耐久性
ツル−テンパー社製のスイングロボットにメタルヘッド製W#1ドライバーを取り付け、各ゴルフボールをヘッドスピード45m/secで打撃し、衝突板に衝突させて、ゴルフボールが壊れるまでの打撃回数を測定した。各ゴルフボールの割れ耐久性は、ゴルフボールNo.6の打撃回数を100として、各ゴルフボールについての打撃回数を指数化した値で示した。指数化された値が大きいほど、ゴルフボールが割れ耐久性に優れていることを示す。
(3)ゴルフボール変形量(mm)
得られたゴルフボールに初期荷重98Nを負荷した状態から、1274Nまで負荷したときの圧縮方向のゴルフボールの変形量を測定した。
(4)塗膜密着性
ツルーテンパー社製スイングロボットにドライバーを装着させ、ヘッドスピード40m/secで100回打撃した後、塗膜の剥離状態を観察し、マイクロスコープなどで剥離面積を計算し、以下の評価基準により密着性を評価した。なお、塗膜密着性の評価には、耐侯性評価後のゴルフボールを使用した。
評価基準
○:塗膜の剥離なし。
△:塗膜の総剥離面積が、5mm2未満である。
×:塗膜の総剥離面積が、5mm2以上である。
(1)耐候性
JIS−D0205に準じて、スガ試験機株式会社製サンシャインスーパーロングライフウェザオメーター(WEL−SUN−HC/B型)を用いて槽内温度63℃、湿度50%、60分中12分間降雨条件下で120時間照射して、耐候試験を行った。照射前後のゴルフボールの同一箇所の色調(L値、a値、b値)を色差計(ミノルタ製CR−221)を用いて測定し、得られたL値、a値、b値のそれぞれについての照射前後の差(ΔL、Δa、Δb)を求め、下記式によりΔEを算出した。ΔEは変色度合を示すものであり、ΔEの値が大きいほど変色度合が大きいことを示している。また、変色度合が大きいことは、塗膜の樹脂成分の劣化度合が大きいことを示唆する。
ΔE=[(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)2]1/2
(2)ゴルフボール割れ耐久性
ツル−テンパー社製のスイングロボットにメタルヘッド製W#1ドライバーを取り付け、各ゴルフボールをヘッドスピード45m/secで打撃し、衝突板に衝突させて、ゴルフボールが壊れるまでの打撃回数を測定した。各ゴルフボールの割れ耐久性は、ゴルフボールNo.6の打撃回数を100として、各ゴルフボールについての打撃回数を指数化した値で示した。指数化された値が大きいほど、ゴルフボールが割れ耐久性に優れていることを示す。
(3)ゴルフボール変形量(mm)
得られたゴルフボールに初期荷重98Nを負荷した状態から、1274Nまで負荷したときの圧縮方向のゴルフボールの変形量を測定した。
(4)塗膜密着性
ツルーテンパー社製スイングロボットにドライバーを装着させ、ヘッドスピード40m/secで100回打撃した後、塗膜の剥離状態を観察し、マイクロスコープなどで剥離面積を計算し、以下の評価基準により密着性を評価した。なお、塗膜密着性の評価には、耐侯性評価後のゴルフボールを使用した。
評価基準
○:塗膜の剥離なし。
△:塗膜の総剥離面積が、5mm2未満である。
×:塗膜の総剥離面積が、5mm2以上である。
[ワンピースゴルフボール本体の作製]
表1に示すゴム組成物を混練し、160℃30分間加熱成形し、ワンピースゴルフボール本体を得た。なお、表中に示したゴム組成物原料としては以下のものを使用した。
表1に示すゴム組成物を混練し、160℃30分間加熱成形し、ワンピースゴルフボール本体を得た。なお、表中に示したゴム組成物原料としては以下のものを使用した。
ポリブタジエンゴム:JSR(株)製のBR11
青色系顔料:住化カラー(株)製 ブルー 5T015
表面処理酸化チタン−1:堺化学工業社製,「D918」(SiO2・H2O/ZrO2・H2O/Al2O3・H2Oで表面処理された酸化チタン)
表面処理酸化チタン−2:堺化学工業社製,「R−61N」(ZrO2・Al2O3で表面処理された酸化チタン)
表面処理酸化チタン−3:堺化学工業社製,「STR−60S」(Ce/Sn/Zr/Alで表面処理された酸化チタン)
表面未処理酸化チタン:石原産業社製,「タイペークCR−60」
無機系紫外線吸収剤:日本電工社製「セリガードSC4060」(微粒子酸化セリウムを非晶質シリカで被覆したタイプ、酸化セリウム含有率38.5質量%、シリカ含有率57質量%)
青色系顔料:住化カラー(株)製 ブルー 5T015
表面処理酸化チタン−1:堺化学工業社製,「D918」(SiO2・H2O/ZrO2・H2O/Al2O3・H2Oで表面処理された酸化チタン)
表面処理酸化チタン−2:堺化学工業社製,「R−61N」(ZrO2・Al2O3で表面処理された酸化チタン)
表面処理酸化チタン−3:堺化学工業社製,「STR−60S」(Ce/Sn/Zr/Alで表面処理された酸化チタン)
表面未処理酸化チタン:石原産業社製,「タイペークCR−60」
無機系紫外線吸収剤:日本電工社製「セリガードSC4060」(微粒子酸化セリウムを非晶質シリカで被覆したタイプ、酸化セリウム含有率38.5質量%、シリカ含有率57質量%)
[マークおよび塗膜の形成]
得られたワンピースゴルフボール本体表面に、表2に示したマーク印刷用インク組成物を用いて、幅8mm×高8mm×線幅2mmのマーク「X」をパッドスタンプで印刷後、下記のように調製した塗料組成物をエアガンで塗布して、40℃で乾燥させてゴルフボール本体表面にマークおよびクリアー塗膜(膜厚10μm)を形成し、ワンピースゴルフボールを作製した。
得られたワンピースゴルフボール本体表面に、表2に示したマーク印刷用インク組成物を用いて、幅8mm×高8mm×線幅2mmのマーク「X」をパッドスタンプで印刷後、下記のように調製した塗料組成物をエアガンで塗布して、40℃で乾燥させてゴルフボール本体表面にマークおよびクリアー塗膜(膜厚10μm)を形成し、ワンピースゴルフボールを作製した。
[塗料組成物の調整]
(1)主剤:ウレタンポリオールの調製
116質量部のPTMG650(保土ヶ谷化学工業製,分子量650のポリオキシテトラメチレングリコール)、16質量部の1,2,6−ヘキサントリオールを溶剤120質量部(トルエン及びメチルエチルケトン)に溶解し、これにジブチル錫ジラウリレートを主剤全体に対して0.1質量%となるように添加した。このポリオールを80℃に保持しながら、48質量部のイソホロンジイソシアネートを滴下して、ウレタンポリオール(固形分60質量%、水酸基価87mgKOH/g、分子量7850)を調製した。
(2)硬化剤:ヘキサメチレンジイソシアネート(バイエル社製)
(3)配合比:硬化剤のNCO/主剤のOH=1.2(モル比)
(4)上記2液硬化型ウレタン樹脂塗料に、下記の無機系紫外線吸収剤、有機系紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤などを添加して塗料組成物を調製した。尚、ウレタン樹脂成分100質量部に対する、無機系紫外線吸収剤、有機系紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤などの添加量を表1に併せて示した。
無機系紫外線吸収剤:日本電工社製「セリガードSC4060:微粒子酸化セリウムを非晶質シリカで被覆したタイプ、酸化セリウム含有率38.5質量%、シリカ含有率57質量%」
有機系紫外線吸収剤:チバガイギー社製「チヌビン900」
光安定剤:三共ライフテック社製「サノールLS770」,ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
蛍光増白剤:チバガイギー社製「ユビテックスOB」
得られたワンピースゴルフボールについて、耐候性、密着性、割れ耐久性について評価した結果を表1に示した。
(1)主剤:ウレタンポリオールの調製
116質量部のPTMG650(保土ヶ谷化学工業製,分子量650のポリオキシテトラメチレングリコール)、16質量部の1,2,6−ヘキサントリオールを溶剤120質量部(トルエン及びメチルエチルケトン)に溶解し、これにジブチル錫ジラウリレートを主剤全体に対して0.1質量%となるように添加した。このポリオールを80℃に保持しながら、48質量部のイソホロンジイソシアネートを滴下して、ウレタンポリオール(固形分60質量%、水酸基価87mgKOH/g、分子量7850)を調製した。
(2)硬化剤:ヘキサメチレンジイソシアネート(バイエル社製)
(3)配合比:硬化剤のNCO/主剤のOH=1.2(モル比)
(4)上記2液硬化型ウレタン樹脂塗料に、下記の無機系紫外線吸収剤、有機系紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤などを添加して塗料組成物を調製した。尚、ウレタン樹脂成分100質量部に対する、無機系紫外線吸収剤、有機系紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤などの添加量を表1に併せて示した。
無機系紫外線吸収剤:日本電工社製「セリガードSC4060:微粒子酸化セリウムを非晶質シリカで被覆したタイプ、酸化セリウム含有率38.5質量%、シリカ含有率57質量%」
有機系紫外線吸収剤:チバガイギー社製「チヌビン900」
光安定剤:三共ライフテック社製「サノールLS770」,ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
蛍光増白剤:チバガイギー社製「ユビテックスOB」
得られたワンピースゴルフボールについて、耐候性、密着性、割れ耐久性について評価した結果を表1に示した。
ゴルフボールNo.1〜No.5はいずれもゴルフボール本体を構成するゴム組成物が、表面処理酸化チタンを含有する場合である。いずれの場合も耐侯性、割れ耐久性に優れていることが分かる。特に、ゴルフボールNo.1〜No.3の結果から、表面処理酸化チタン含有量の増加に伴って、ΔEが小さくなりゴルフボールの耐侯性が向上していることが分かる。また、塗膜密着性も表面処理酸化チタン含有量の増加に伴って向上している。なお、ΔEの値が小さいということは、表面処理酸化チタンによる耐侯性改善効果の持続性が高いことを意味している。ゴルフボールNo.6は、表面未処理酸化チタンを使用した例であり、ΔEが7.4と大きく、耐侯性が著しく低いことが分かる。ゴルフボールNo.7は、表面処理酸化チタンの含有量が少なすぎる例であり、ΔEが6.9と大きく、耐侯性改善効果が小さいことがわかる。ゴルフボールNo.8は、表面処理酸化チタンを多量に含む例であり、耐侯試験後にも鮮やかな白さを有し、また塗膜との密着性にも優れているが、酸化チタンを多量に含有しているため割れ耐久性が低下していた。ゴルフボールボールNo.9は、表面未処理酸化チタンとともに無機系紫外線吸収剤を含有する例であるが、ΔEが大きく、表面処理酸化チタンを使用した場合に比べて耐侯性に劣っていた。
1 酸化チタン
2 表面処理層
3 微粒子
2 表面処理層
3 微粒子
Claims (4)
- ゴム組成物を成形してなるゴルフボール本体を有するワンピースゴルフボールであって、
前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対して、少なくともジルコニウムを含む処理剤で表面処理された酸化チタンを0.5〜10質量部含有することを特徴とするワンピースゴルフボール。 - 前記酸化チタンが、酸化ジルコニウムと、酸化アルミニウムおよび/または酸化ケイ素を含む処理剤で表面処理されたものである請求項1に記載のワンピースゴルフボール。
- 前記ワンピースゴルフボールは、ゴルフボール本体を被覆する塗膜を有し、該塗膜の樹脂成分が、ウレタン樹脂である請求項1または2に記載のワンピースゴルフボール。
- 前記塗膜は単層構造である請求項1〜3のいずれかに記載のワンピースゴルフボール。
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
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