JP2005228608A - 電子顕微鏡装置および電子顕微鏡観察方法 - Google Patents

電子顕微鏡装置および電子顕微鏡観察方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 薄片化した試料について断面観察領域の2次電子発生効率を高めて高解像度の断面SEM観察を容易にする。
【解決手段】 走査電子顕微鏡観察または走査透過電子顕微鏡観察を行うための試料を装着する試料ホルダーと、試料に電子線を照射した際に2次電子の発生効率を向上させるコントラスト材H105と、コントラスト材H105を駆動するためのコントラスト材駆動部H107とを備え、コントラスト材H105は、試料における電子線が照射される表面側とは反対の裏面側の所定領域に、コントラスト材駆動部H107を制御することによって配置される。このように、薄片試料の観察面108と反対側の薄片試料近傍にコントラスト材H105を駆動して設置して電子線を照射することで、所望の観察面108の2次電子発生効率を向上させ、高解像度のSEM観察を行うことが出来る。
【選択図】 図7

Description

この発明は、薄片化した観察領域について、観察面の2次電子発生効率を向上させて走査電子顕微鏡観察を行うための電子顕微鏡装置および電子顕微鏡観察方法に関するものである。
図25に従来の観察試料の電子顕微鏡観察方法を示す(例えば、非特許文献1参照)。
例えば、Si基板103上に半導体デバイスパターン104を形成したSi半導体デバイス試料の断面および内部構造を観察するため観察領域102を露出させるように集束イオンビームで例えば約1μmまで薄片化し、電子顕微鏡用試料101を作製する。
次に、この観察領域102を含む電子顕微鏡用試料101について、高加速(例えば、200kV)走査電子顕微鏡像(以下、走査電子顕微鏡をSEMと省略)観察機能と走査透過電子顕微鏡像(以下、走査透過電子顕微鏡をSTEMと省略)観察機能とを備えて構成されるSTEM装置において、観察領域に電子線105を走査して上記試料101のSEMによる断面観察およびSTEMによる内部の構造を観察する。
日本電子顕微鏡学会 第54回学術講演会 発表要旨集 144(1998)
上記従来の電子顕微鏡観察では、試料内部の構造が微細化、緻密化して詳細なSEMによる断面およびSTEMによる内部の構造観察を行う場合に、観察領域において更に薄膜化する必要がある。ところが、例えば約0.1μmまで薄片化した場合に、観察面の膜厚が薄いために電子線が透過し、観察面から発生する2次電子量が少なくなり、さらに、上記Si半導体デバイスのように導電性を示さない材料も含んで構成される試料の場合には、電子線を照射することにより観察試料表面に電子が帯電するチャージング現象が生じるために、断面観察の際に十分な2次電子を検出することが出来ず、高解像度での断面観察を行うことが困難であった。
また、試料の構造が微細化、緻密化している場合に、薄膜化した観察領域の2つの観察面において、互いに異なる断面構造をもつことがある。この場合には、STEM像は試料膜厚の厚みで積算された像であるため、試料の構造の詳細を得るためには、SEMによる断面観察を行う必要があるが、上記試料の詳細な断面観察を行う場合には、集束イオンビーム加工装置(以下、FIBと省略)に試料を挿入し、観察領域において観察方向と反対側にFIBによるWなどの金属膜を堆積させるなどの追加加工により2次電子発生効率を向上させる必要があったが、上記観察領域は高解像度のSTEM像観察を行うのに十分な薄さに薄片化されているため、FIBによる追加加工により観察領域を破損する危険性を伴うものであった。
したがって、この発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであり、STEM観察が可能な膜厚に薄片化された試料について、観察面の2次電子発生効率を高める機能を備えて高分解能の走査電子顕微鏡観察することが出来る電子顕微鏡装置および電子顕微鏡観察方法を提供することである。
上記課題を解決するためにこの発明の請求項1記載の電子顕微鏡装置は、走査電子顕微鏡観察または走査透過電子顕微鏡観察を行うための試料を装着する試料ホルダーと、前記試料に電子線を照射した際に2次電子の発生効率を向上させるコントラスト材と、前記コントラスト材を駆動するためのコントラスト材駆動部とを備え、前記コントラスト材は、前記試料における電子線が照射される表面側とは反対の裏面側の所定領域に、前記コントラスト材駆動部を制御することによって配置される。
請求項2記載の電子顕微鏡装置は、請求項1記載の電子顕微鏡装置において、前記コントラスト材は、2次電子の発生効率が高くかつ導電性を示す金属からなる。
請求項3記載の電子顕微鏡装置は、請求項1記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーは、集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置に共用可能であり、前記試料ホルダーの先端部に設けた試料ステージに前記試料を装着する装着材と前記コントラスト材を配置し、前記試料ホルダーの基端部に、前記試料ホルダーの先端部の向きを変えるための切り替えダイヤルと前記コントラスト材駆動部とを配置している。
請求項4記載の電子顕微鏡装置は、請求項3記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーは、前記試料ステージにコントラスト材を1つだけ備えている。
請求項5記載の電子顕微鏡装置は、請求項3記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーの試料ステージに、前記試料が位置する開口部と前記コントラスト材の動作範囲を制限する空間とが設けられ、前記コントラスト材の軸端部の一方に、金属ベルトまたは金属ワイヤの一端を巻きつけて固定するプーリが設けられ、前記金属ベルトまたは金属ワイヤの他端は前記試料ステージの駆動用軸に固定され、前記駆動用軸と前記ブーリの間には、前記金属ベルトまたは金属ワイヤを押さえる押さえローラが設けられている。また、前記コントラスト材の軸の他方の端部には、コイルばねまたは渦巻きばねが設けられ、コイルばねまたは渦巻きばねは、その一端がコントラスト材の軸端部に巻きつけ固定され、反対側は試料ステージのばね取り付け部に固定されており、コントラスト材が試料観察面の下に位置するのと反対側に、常に引力がかかるようになっている。
請求項6記載の電子顕微鏡装置は、請求項5記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーは、前記コントラスト材駆動部を駆動することによって、前記駆動用軸とともに前記金属ベルトまたは金属ワイヤを、コイルばねまたは渦巻きばねの引力と逆方向に回転力をかけて引き、前記コントラスト材が試料観察面の下に位置するように、前記試料ステージ開口部と前記試料ステージ内部の空間との範囲で前記コントラスト材を駆動する機構を備えている。
請求項7記載の電子顕微鏡装置は、請求項3記載の電子顕微鏡装置において、前記試料として、メッシュに張り合わせた透過電子顕微鏡用試料を用い、前記試料ホルダーは、前記試料のメッシュ側を前記試料ステージに載せて前記メッシュを前記装着材と試料ステージとで挟んで装着するように構成され、前記試料が前記電子線と対向するように前記試料ホルダーを電子顕微鏡に挿入することによって、前記試料における前記電子線が照射される表面側とは反対の裏面側において前記コントラスト材が配置されるように駆動する。
請求項8記載の電子顕微鏡装置は、請求項3記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーは、前記試料ステージに試料を任意の位置に装着するための装着材と二つ以上のコントラスト材を配置して構成される。
請求項9記載の電子顕微鏡装置は、請求項8記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーの試料ステージに備えた装着材は、十分な強度をもった金属材から形成され、平坦な試料ステージ上に間隔をあけて互いに対向して試料ステージ開口部の中央側へ一段突き出た当接面が形成された二つの第1装着材と、一端が前記試料ステージに固定された金属ばねを有しかつ十分な強度をもった平坦な金属材からなる第2装着材とが互いに向かい合って配置され、前記金属ばねにより前記第2装着材が試料挿入方向に伸縮運動する。
請求項10記載の電子顕微鏡装置は、請求項9記載の電子顕微鏡装置において、前記第1装着材と試料ステージに、前記二つのコントラスト材それぞれが互いに衝突せずに駆動させるための二つの空洞とそれらの間に金属板を備えている。
請求項11記載の電子顕微鏡装置は、請求項8記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーの二つのコントラスト材は、常時コントラスト材の駆動方向と逆方向に力を加えるために、前記試料ステージ内部の固定された部位に取り付けられた金属ばねと、減速ギヤとマイクロメータとを有する前記コントラスト材駆動部に取り付けられた金属ワイヤとをそれぞれ備え、前記コントラスト材駆動部のマイクロメータを回転させ、減速ギヤと金属ワイヤを介して前記コントラスト材を駆動させる。
請求項12記載の電子顕微鏡装置は、請求項8記載の電子顕微鏡装置において、前記試料ホルダーに用いる電子顕微鏡用試料は、観察領域を含む部分が凸型に突出した凸部となり、前記凸部の外周部は一様に所定の高さになっている。
請求項13記載の電子顕微鏡装置は、請求項12記載の電子顕微鏡装置において、前記第2装着材が前記試料の底面に当接し、互いに対向した二つの第1装着材に形成された当接面が前記試料の凸部外周部の試料面に当接して、これらの当接面が位置決めストッパーとしての役割を果たしながら、前記試料の凸部外周部の試料面と、前記試料の底面とを挟んで前記試料を常時任意の位置に装着可能とした。
請求項14記載の電子顕微鏡装置は、請求項1または2記載の電子顕微鏡装置において、ポールピース装着型の走査透過電子顕微鏡を備えた電子顕微鏡装置であって、二つ以上のコントラスト材と、前記コントラスト材を駆動するための二つ以上のコントラスト材駆動部とを備える。
請求項15記載の電子顕微鏡装置は、請求項14記載の電子顕微鏡装置において、前記電子顕微鏡に用いる試料ホルダーは、集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置に共用可能であり、試料ホルダーの先端部のみ向きを変えるための切り替えダイヤルを基端部に有し、前記二つのコントラスト材およびその駆動部は前記試料ホルダーの挿入方向と垂直方向に対向して配置される。
請求項16記載の電子顕微鏡装置は、請求項14記載の電子顕微鏡装置において、前記電子顕微鏡のポールピースは、前記試料ホルダー先端部が電子顕微鏡観察において移動でき、かつ前記試料ホルダーの下方で前記二つのコントラスト材がそれぞれ駆動することが可能な空間を持つ。
請求項17記載の電子顕微鏡装置は、請求項14記載の電子顕微鏡装置において、前記二つのコントラスト材は、前記電子顕微鏡試料の薄片化していない周辺部の試料膜厚の影響を受けないために前記試料の薄片領域よりも小さい幅で、かつ薄片化されてない試料周辺部を損傷しない大きさの金属板で構成され、観察面の反対側の面から所定の距離をもつ高さに前記コントラスト材が設置される。
請求項18記載の電子顕微鏡装置は、請求項14記載の電子顕微鏡装置において、前記電子顕微鏡のポールピース内部に備えた前記試料ホルダー先端部が移動できる空間内で、前記二つのコントラスト材は前記試料ホルダーに装着した試料観察面の観察方向と反対側の任意の高さに配置され、前記任意の高さで電子線の入射方向に対して垂直方向にのみ駆動する機能を備えている。
請求項19記載の電子顕微鏡装置は、請求項18記載の電子顕微鏡装置において、前記二つのコントラスト材が駆動する任意の高さは、前記電子顕微鏡において前記試料観察面に対して最も電子顕微鏡像が鮮明に観察出来る高さから所定の距離だけ下方である。
請求項20記載の電子顕微鏡観察方法は、請求項3記載の電子顕微鏡装置を用いて、前記試料の薄片化された観察面を観察する際、前記試料を試料ステージ上に保持し、前記試料の薄片化された部分の観察面に対向して電子線を照射するように走査透過電子顕微鏡に前記試料ホルダーを挿入した後、前記試料の観察方向と反対側に、前記試料ホルダーのコントラスト材駆動部を駆動させて、前記コントラスト材を前記試料の観察面と反対側の薄片化していない周辺領域に接触する程度の位置に設置し、観察面に電子線を照射することにより断面走査電子顕微鏡観察を行う。
請求項21記載の電子顕微鏡観察方法は、請求項8記載の電子顕微鏡装置を用いて、前記試料の薄片化された部分の両方の観察面を観察する際、前記試料の任意の観察面に対向して電子線を照射するように走査透過電子顕微鏡に前記試料ホルダーを挿入した後、前記試料の観察方向と反対側に、前記試料ホルダーのコントラスト材駆動部を駆動させて前記コントラスト材を前記試料の観察面と反対側の薄片化していない周辺領域に接触する程度の位置に設置し、観察面に電子線を照射することにより、異なる断面構造をもつ二つの観察面にそれぞれについての断面走査電子顕微鏡観察を行う。
請求項22記載の電子顕微鏡観察方法は、請求項15記載の電子顕微鏡装置を用いて、前記試料の薄片化された部分の両方の観察面を観察する際、前記試料の任意の観察面に対向して電子線を照射するように前記電子顕微鏡に前記試料ホルダーを挿入した後、前記試料の観察面の高さが電子顕微鏡のフォーカス値が0の時に試料観察面に対して最も電子顕微鏡像が鮮明に観察出来る高さに合わせて、その高さを維持して観察視野範囲内から前記試料を移動させる工程と、試料観察面に対向する前記コントラスト材を駆動して観察面の反対側の面から所定の高さを維持して観察視野範囲内に移動させる工程と、前記コントラスト材が試料観察面の下に位置するように前記試料観察面の高さに維持して前記試料を移動させる工程とを含み、試料観察面の観察方向と反対側にコントラスト材を設置した状態で観察面に電子線を照射することにより、異なる断面構造をもつ二つの観察面のそれぞれについての断面走査電子顕微鏡観察を行う。
この発明の請求項1記載の電子顕微鏡装置によれば、試料ホルダーと、コントラスト材と、コントラスト材駆動部とを備え、コントラスト材は、試料における電子線が照射される表面側とは反対の裏面側の所定領域に、コントラスト材駆動部を制御することによって配置されるので、試料の観察方向と反対側に金属膜を堆積させるなどの再加工を施す工程を省略し、さらに、観察領域を破壊することなく、その観察方向と反対側の試料の薄片化部分に近い位置にコントラスト材を設置した状態で、任意の観察面について電子線を照射し、2次電子発生効率を向上させ、高分解能のSEM観察を行うことが出来る。
また、試料の解析目的に対応させてコントラスト材を用いて2次電子発生効率を向上させた高解像度のSEM像、コントラスト材を用いないSTEM観察を容易に選択し切り替えて観察することが出来るため、薄片化試料の断面および内部の構造についての詳細を得ることが出来る。
請求項2では、コントラスト材は、2次電子の発生効率が高くかつ導電性を示す金属からなるので、試料の任意の観察面について、高解像度のSEM像を得る。
請求項3では、試料ホルダーは、集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置に共用可能であり、試料ホルダーの先端部に設けた試料ステージに試料を装着する装着材とコントラスト材を配置し、試料ホルダーの基端部に、試料ホルダーの先端部の向きを変えるための切り替えダイヤルとコントラスト材駆動部とを配置しているので、試料ホルダーは集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置の試料ホルダーと共用できる。また、試料ホルダーの基端部に設けた切り替えダイヤルにより試料ホルダーの先端部のみを回転させることができ、またコントラスト材駆動部によりコントラスト材の駆動を行うことでSEM観察を行うことができる。
請求項4では、試料ホルダーは、試料ステージにコントラスト材を1つだけ備えているので、試料の薄片化された部分の一方の観察面をSEM観察することができる。
請求項5では、試料ホルダーの試料ステージに、試料が位置する開口部とコントラスト材の動作範囲を制限する空間とが設けられ、コントラスト材の軸端部の一方に、金属ベルトまたは金属ワイヤの一端を巻きつけて固定するプーリが設けられ、金属ベルトまたは金属ワイヤの他端は試料ステージの駆動用軸に固定され、駆動用軸とプーリの間には、金属ベルトまたは金属ワイヤを押さえる押さえローラが設けられ、また、前記コントラスト材の軸の他方の端部には、コイルばねまたは渦巻きばねが設けられ、コイルばねまた渦巻きばねは、その一端がコントラスト材の軸端部に巻きつけ固定され、反対側は試料ステージのばね取り付け部に固定されており、コントラスト材が試料観察面の下に位置するのと反対側に、常に引力がかかるようになっている。金属ベルトまたは金属ワイヤを試料ホルダーの先端部と基端部とをつなぐ方向、つまり、コイルばねまたは渦巻きばねの引力と逆方向に、回転力をかけることによりコントラスト材を駆動させることができる。
請求項6では、試料ホルダーは、コントラスト材駆動部を駆動することによって、駆動用軸とともに金属ベルトまたは金属ワイヤが前後に動き、試料ステージ開口部と試料ステージ内部の空間との範囲でコントラスト材を駆動する機構を備えているので、コントラスト材駆動部によりコントラスト材を駆動させることができる。
請求項7では、試料として、メッシュに張り合わせた透過電子顕微鏡用試料を用い、試料ホルダーは、試料のメッシュ側を試料ステージに載せてメッシュを装着材と試料ステージとで挟んで装着するように構成され、試料が電子線と対向するように試料ホルダーを電子顕微鏡に挿入することによって、試料における電子線が照射される表面側とは反対の裏面側においてコントラスト材が配置されるように駆動するので、メッシュにより試料を試料ステージに装着することができ、SEM観察を行うことかできる。
請求項8では、試料ホルダーは、試料ステージに試料を任意の位置に装着するための装着材と二つ以上のコントラスト材を配置して構成されるので、特に二つの観察面で断面構造が互いに異なる試料の場合に、所望の観察領域について2方向から詳細にSEM観察を行うことが出来る。
請求項9では、試料ホルダーの試料ステージに備えた装着材は、十分な強度をもった金属材から形成され、平坦な試料ステージ上に間隔をあけて互いに対向して試料ステージ開口部の中央側へ一段突き出た当接面が形成された二つの第1装着材と、一端が試料ステージに固定された金属ばねを有しかつ十分な強度をもった平坦な金属材からなる第2装着材とが互いに向かい合って配置され、金属ばねにより第2装着材が試料挿入方向に伸縮運動するので、第2装着材を押して試料を載せると、金属ばねの弾力を利用して、試料を二つの第1装着材に押し付けた状態で支持することができる。
請求項10では、第1装着材と試料ステージに、二つのコントラスト材それぞれが互いに衝突せずに駆動させるための二つの空洞とそれらの間に金属板を備えているので、金属板と空洞に沿ってコントラスト材を平行移動させることができる。
請求項11では、試料ホルダーの二つのコントラスト材は、常時コントラスト材の駆動方向と逆方向に力を加えるために、試料ステージ内部の固定された部位に取り付けられた金属ばねと、減速ギヤとマイクロメータとを有するコントラスト材駆動部に取り付けられた金属ワイヤとをそれぞれ備え、コントラスト材駆動部のマイクロメータを回転させ、減速ギヤと金属ワイヤを介してコントラスト材を駆動させるので、コントラスト材駆動部により、二つのコントラスト材を平行移動させることができる。
請求項12では、試料ホルダーに用いる電子顕微鏡用試料は、観察領域を含む部分が凸型に突出した凸部となり、凸部の外周部は一様に所定の高さになっているので、凸部の外周部が二つの第1装着材に当接して位置決めされる。また、凸部の観察面の一方または他方の側にコントラスト材を配置することができ、2方向から詳細にSEM観察が可能となる。
請求項13では、第2装着材が試料の底面に当接し、互いに対向した二つの第1装着材に形成された当接面が試料の凸部外周部の試料面に当接して、これらの当接面が位置決めストッパーとしての役割を果たしながら、試料の凸部外周部の試料面と、試料の底面とを挟んで試料を常時任意の位置に装着可能としたので、試料を常に任意の寸法で作製し、常に試料ホルダーの任意の位置でかつ試料ホルダー対して平行に試料を装着できる。
請求項14では、ポールピース装着型の走査透過電子顕微鏡を備えた電子顕微鏡装置であって、二つ以上のコントラスト材と、コントラスト材を駆動するための二つ以上のコントラスト材駆動部とを備えるので、焦点距離が短くかつ高分解能を可能とするための、対物レンズによる磁界を金属製のポールピースにかけて構成される磁界型電子レンズを備えたポールピース装着型の電子顕微鏡を備えた構成において、二つの観察面で断面構造が互いに異なる試料の場合に、所望の観察領域について2方向から詳細にSEM観察を行うことが出来る。
請求項15では、電子顕微鏡に用いる試料ホルダーは、集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置に共用可能であり、試料ホルダーの先端部のみ向きを変えるための切り替えダイヤルを基端部に有し、二つのコントラスト材およびその駆動部は試料ホルダーの挿入方向と垂直方向に対向して配置されるので、試料ホルダーは集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置の試料ホルダーと共用できる。また、試料ホルダーの基端部に設けた切り替えダイヤルにより試料ホルダーの先端部のみを回転させることができ、またコントラスト材駆動部によりコントラスト材の駆動を行うことで両観察面についてSEM観察を行うことができる。
請求項16では、電子顕微鏡のポールピースは、試料ホルダー先端部が電子顕微鏡観察において移動でき、かつ試料ホルダーの下方で二つのコントラスト材がそれぞれ駆動することが可能な空間を持つので、試料ホルダーの先端部とコントラスト材の駆動に支障がない。
請求項17では、二つのコントラスト材は、電子顕微鏡試料の薄片化していない周辺部の試料膜厚の影響を受けないために試料の薄片領域よりも小さい幅で、かつ薄片化されてない試料周辺部を損傷しない大きさの金属板で構成され、観察面の反対側の面から所定の距離をもつ高さにコントラスト材が設置されるので、コントラスト材が試料の薄片化していない部分に接触せずかつ試料の薄片化していない周辺領域の試料厚みの影響を受けることなく観察面の反対側に位置するように移動させることができる。
請求項18では、電子顕微鏡のポールピース内部に備えた試料ホルダー先端部が移動できる空間内で、二つのコントラスト材は試料ホルダーに装着した試料観察面の観察方向と反対側の任意の高さに配置され、任意の高さで電子線の入射方向に対して垂直方向にのみ駆動する機能を備えているので、コントラスト材が観察面に近接した状態でSEM観察を行えば、観察面は観察方向と反対側でのコントラスト材の設置により、2次電子発生効率が向上し、観察面について高解像度のSEM観察を行うことができる。
請求項19では、二つのコントラスト材が駆動する任意の高さは、電子顕微鏡において試料観察面に対して最も電子顕微鏡像が鮮明に観察出来る高さから所定の距離だけ下方であるので、高解像度のSEM観察を行うことができる。
この発明の請求項20記載の電子顕微鏡観察方法によれば、請求項3記載の電子顕微鏡装置を用いて、試料の薄片化された観察面を観察する際、試料を試料ステージ上に保持し、試料の薄片化された部分の観察面に対向して電子線を照射するように走査透過電子顕微鏡に試料ホルダーを挿入した後、試料の観察方向と反対側に、試料ホルダーのコントラスト材駆動部を駆動させて、コントラスト材を試料の観察面と反対側の薄片化していない周辺領域に接触する程度の位置に設置し、観察面に電子線を照射することにより断面走査電子顕微鏡観察を行うので、試料の観察方向と反対側に金属膜を堆積させるなどの再加工を施す工程を省略し、さらに、観察領域を破壊することなく、その観察方向と反対側の試料の薄片化部分に近い位置にコントラスト材を設置した状態で、任意の観察面について電子線を照射し、2次電子発生効率を向上させ、高分解能のSEM観察を行うことが出来る。
この発明の請求項21記載の電子顕微鏡観察方法によれば、請求項8記載の電子顕微鏡装置を用いて、試料の薄片化された部分の両方の観察面を観察する際、試料の任意の観察面に対向して電子線を照射するように走査透過電子顕微鏡に試料ホルダーを挿入した後、試料の観察方向と反対側に、試料ホルダーのコントラスト材駆動部を駆動させてコントラスト材を試料の観察面と反対側の薄片化していない周辺領域に接触する程度の位置に設置し、観察面に電子線を照射することにより、異なる断面構造をもつ二つの観察面のそれぞれについての断面走査電子顕微鏡観察を行うので、試料の観察方向と反対側に金属膜を堆積させるなどの再加工を施す工程を省略し、さらに、観察領域を破壊することなく、その観察方向と反対側の試料の薄片化部分に近い位置にコントラスト材を設置した状態で、任意の観察面について電子線を照射し、2次電子発生効率を向上させ、高分解能のSEM観察を行うことが出来る。そのため、特に二つの観察面で断面構造が互いに異なる試料の場合に所望の観察領域についての構造の詳細を得ることが出来る。
この発明の請求項22記載の電子顕微鏡観察方法によれば、請求項15記載の電子顕微鏡装置を用いて、試料の薄片化された部分の両方の観察面を観察する際、試料の任意の観察面に対向して電子線を照射するように電子顕微鏡に試料ホルダーを挿入した後、試料の観察面の高さが電子顕微鏡のフォーカス値が0の時に試料観察面に対して最も電子顕微鏡像が鮮明に観察出来る高さに合わせて、その高さを維持して観察視野範囲内から試料を移動させる工程と、試料観察面に対向するコントラスト材を駆動して観察面の反対側の面から所定の高さを維持して観察視野範囲内に移動させる工程と、コントラスト材が試料観察面の下に位置するように試料観察面の高さに維持して試料を移動させる工程とを含み、試料観察面の観察方向と反対側にコントラスト材を設置した状態で観察面に電子線を照射することにより、異なる断面構造をもつ二つの観察面のそれぞれについての断面走査電子顕微鏡観察を行うので、ポールピース装着型の電子顕微鏡を備えた構成において、請求項21と同様に二つの観察面で断面構造が互いに異なる試料の場合に、所望の観察領域について2方向から詳細にSEM観察を行うことが出来る。
この発明の第1の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
本発明の実施形態1では、試料の観察領域について、任意の1方向で詳細な断面SEM観察を行うことが出来る試料ホルダーおよびそれを用いた電子顕微鏡観察方法を取り上げて説明する。
図1は、本発明の実施形態に関わる試料ホルダーH1の概略構成図である。この試料ホルダーH1は、集束イオンビーム加工装置(以下、FIBと省略)と、走査電子顕微鏡(以下、SEMと省略)および走査透過電子顕微鏡(以下、STEMと省略)観察が可能なSTEM装置との共用試料ホルダーであり、図1に示すように試料ホルダーH1は、先端部H101と端部(基端部)H102とで構成され、試料ホルダーH1の先端部H101は試料ステージH103と試料装着材H104で構成され、試料ステージH103はコントラスト材H105とコントラスト材H105の動作範囲についての空洞H103aとその端部に当接面H103bと、コントラスト材H105の軸H114とその軸H114が回転するためのH103cとを備え(図3)、試料ホルダーH1の端部H102は、切り替えダイヤルH106とコントラスト材駆動部H107とを備える。
次に、試料ホルダーH1の端部H102の切り替えダイヤルH106は、それぞれ図2(1−a,b)、(2−a,b)、(3−a,b)に示すように、FIB、STEM1、STEM2の向きに切り替えダイヤルH106を切り替えると、試料ホルダーH1の先端部H101のみを図に示すように90度ずつ回転させることが出来る。このとき、端部H102のコントラスト材駆動部H107は、切り替えダイヤルH106の向きを切り替えても回転しないが、以下、図7(1−a,2−a)に示すように、FIBおよびSTEM1の向きに回転させることにより、コントラスト材H105を駆動するものとする。また、図2は、それぞれの切り替えダイヤルH106の向きにおいて、FIB内、STEM内での試料ホルダーH1の先端部H101の向きとFIB内のGa+イオンビームB1、STEM内の電子線B2の向きとの関係を示している。
次に、図3,4に示すように、試料ステージH103に備えたコントラスト材H105は、2次電子発生効率が高く導電性を示す金属であるWから構成され、その先端には試料に当たらない程度の大きさ(例えば、1.5mm程度)で、かつ突起の高さが切り欠きメッシュの厚さ(例えば、50μm)相当の平坦な面をもつ突起部H105aを有している。またコントラスト材H105の軸H114には、その軸H114端部の一方に金属ベルトH108とそれを巻きつけ固定するプーリH109とを設けている。金属性ベルトH108はその一端が試料ステージH103のプーリH109に巻きつけ固定され、反対側は試料ステージH103の駆動用軸H110に固定されている。また、軸H114の他方の端部にはコイルばねH113を設けている。コイルばねH113は、その一端が軸H114の端部に巻きつけ固定され、反対側は試料ステージH103に取り付けられた、ばね取り付け部H115に固定されており、コントラスト材H105が当接面H103bに当接するように常に引力がかかるようになっている。
さらに、上記コントラスト材駆動用軸H110と試料ステージH103のプーリH109の間に押さえローラH111を入れ、これで金属ベルトH108の途中を押さえている。なお、コントラスト材105の駆動は、試料ホルダーH1の端部H102のコントラスト材駆動部H107を回転させることにより、金属ベルトH108を試料ホルダーH1の先端部H101と端部H102とをつなぐ方向、つまりコイルばねH113の引力と逆方向に回転力をかけることで行っている。金属ベルトH108の長さにより、コントラスト材105の動作範囲は試料ステージH103の空洞H103aと試料ステージ開口部H112の間で制限されて構成される。従って、試料ホルダーH1をSTEM装置に挿入した状態で、試料ステージH103に備えたコントラスト材駆動部H106を介してコントラスト材H105の位置を変えることが出来る。
次に、本発明の実施形態1に関わる試料を図5に示す。本実施形態に用いる試料は、Si半導体デバイスであり、図25と同様にSi基板103上に半導体デバイスパターン104を形成し、図5(1)に示すように、L字型の形状にダイシング加工したL字型試料106を、3mmΦの半円型の切り欠きメッシュ107に対してL字型試料106の凸部を接着して作製されている。なお、L字型試料106は、観察する部分である凸部と切り欠きメッシュ107が必ず重ならないようにして切り欠きメッシュ107に接着し、電子顕微鏡用試料を作製する。
次に、図6に示すように、上記L字型試料106は、試料ステージH103側に切り欠きメッシュ107を、試料ホルダーH1の試料装着材H104側に試料観察面108を配置する向きにして、試料ホルダーH1の試料ステージH103と試料装着材H104とでL字型試料106の切り欠きメッシュ107の一部を挟んで装着される。L字型試料106の観察面108を、図5(2)に示すように、FIB加工により、透過電子顕微鏡でも観察可能な任意の膜厚(例えば、0.1μm)に薄片化する。
次に、本発明の実施形態1に関わる電子顕微鏡観察方法の一例について、図7、図8を参照しながら詳細に説明する。ここで、L字型試料106は、図7(1−a,b,c)に示すように、上記試料の観察面108に対して電子線B2を照射することとし、試料ホルダーH1の端部H102の切り替えダイヤルH106をSTEM1の向きに合わせて、STEMに挿入されている。この状態では、コントラスト材H105がコイルばねH113の引力により当接面H103bに当接しているので、SEM観察も、STEM観察もすることが出来る。
次に、試料ホルダーH1の端部H102に備えたコントラスト材駆動部H107をSTEM1に回転させることにより、図7(2−a,b,c)に示すように、観察面108の観察方向である電子線B2の向きと反対側に設置するように試料ステージの空洞H103aを通ってコントラスト材H105を駆動させる。コントラスト材H105を駆動させて、コントラスト材突起部H105aの面が試料周辺部の面106aに接しながら切り欠きメッシュ107の上面に到達するとコントラスト材H105の駆動は停止する。この図7(2−a,b,c)に示す状態でSEM観察を行えば、薄片化している試料の観察面108は、観察方向と反対側にコントラスト材突起部H105aの設置により、2次電子発生効率が向上し、観察面108のSEM像を高解像度で得ることが出来る。
図8に示すように、コントラスト材の突起部H105aが試料の観察面108の周辺にある凸部側壁109に接していれば、観察面108の電子線照射によるチャージング効果も低減することが出来るため、2次電子発生効率向上の効果と合わせて高解像度のSEM観察を行うことが出来る。
本実施形態1によれば、FIBとの共用可能な走査透過電子顕微鏡用ホルダーの走査電子顕微鏡観察用2次電子発生率向上用のコントラスト材としてWを代表とする金属から構成されるコントラスト材とを組み合わせているので、試料のSTEM装置への入れ替えなしに、かつ観察面と反対側に金属膜を堆積させるなどの追加加工なしに、既存のSTEM装置を用いて、2次電子発生効率を高めて高解像度のSEM観察を行うことが出来る。
また、コントラスト材H105に突起部H105aを備えているのは、観察面108とコントラスト材H105との距離を小さくして2次電子発生効率を向上させるためであり、2次電子発生効率を高めた際の効果を保つためにコントラスト材突起部H105aと試料観察面108との距離を縮めるため、切り欠きメッシュ107と接着剤による距離分を縮めてコントラスト材H105を設置することが出来るようにするためである。コントラスト材の突起部H105aは、L字型試料106の観察面108の周辺部にしか当たらないため、観察面108にコントラスト材H105を衝突させて破損することもない。
なお、コントラスト材H105で、その突起部を備えず全く平坦であり、なおかつ試料ステージH103の開口部H112に対して同程度の大きさのものを用い、試料ステージH103に装着した試料のメッシュ側で駆動すれば、Arイオンスパッタにより薄片化され3mmΦの単孔メッシュに接着し作製されるイオンミリング試料や、FIB加工により薄片化部分のみ任意の大きさに切り出され片面にCからなる粘着材を貼り付けた多孔メッシュに接着し作製されるリフトアウト(ピックアップともいう)試料についても、上記と同様にコントラスト材を駆動して2次電子発生効率を高めることにより、観察領域について高解像度のSEM観察行うことが出来る。
この発明の第2の実施形態を図9〜図18に基づいて説明する。
本発明の実施形態2では、図2と同様に試料ホルダーの切り替えダイヤルをSTEM1およびSTEM2にそれぞれ合わせ、試料の観察領域について2つの観察面がそれぞれ異なる断面構造をもつ場合に、2方向から詳細にSEM観察を行うことが出来る試料ホルダーおよびそれを用いた電子顕微鏡観察方法を取り上げて説明する。
本発明の実施形態2の場合では、2方向の観察面について、コントラスト材による2次電子発生効率向上効果を得るために、試料観察面とその反対側に設置されるコントラスト材との距離を出来るだけ小さくすることが必要であり、コントラスト材の駆動はさらなる位置精度を必要とする。
図9は、本発明の実施形態に関わる試料ホルダーの概略構成図である。この試料ホルダーH2は、FIB装置とSTEM装置との共用ホルダーであり、試料ホルダーH2は、先端部H201と端部H202とで構成され、試料ホルダーH2の先端部H201は試料ステージH203に、装着材H210と、コントラスト材H221A,H221Bとを備え、試料ホルダーH2の端部H202は、コントラスト材駆動部H230と切り替えダイヤルH204とを備える。
次に、試料ホルダーH2の端部H202の切り替えダイヤルH204は、それぞれ図10(1−a,b)、(2−a,b)、(3−a,b)に示すようにFIB、STEM1、STEM2の向きにダイヤルを切り替えると、試料ホルダーの先端部H201を90度ずつ回転させることが出来、切り替えダイヤルH204のそれぞれの向きにおいて、FIB内、STEM内での試料ホルダーの先端部H201の向きとFIB内のイオンビームB1、STEM内の電子線B2の向きとの関係を示している。
次に、図11(1)、(2)、(3−a,b)に示すように、試料ステージH203に備えた上記装着材H210はそれぞれ金属板からなる装着材H211,H212,H213から構成され、装着材H211と試料ステージH203にはコントラスト材H221a,H221bがそれぞれ平行移動できるような空洞H211a,H211bと、コントラスト材H221a,H221bが互いに衝突しあわず、かつ以下図14に示す試料凸部にコントラスト材H221a,H221bが衝突しないような試料凸部程度の厚さの金属板H206とを備えており、装着材H213は試料ステージH203内を平行移動するように備えた金属ばねH214を供して構成される。
次に、図12,図13に示すように、試料ステージH203に備えたコントラスト材H221a,H221bは、2次電子発生効率が高くかつ導電性を示す金属であるWからなる金属板で構成される。また、コントラスト材H221a,H221bには、それぞれ金属ワイヤH222a,H222bが取り付けられ、それぞれの金属ワイヤH222について、その一方が金属ばねH223a,H223bを設けてコントラスト材の駆動方向と逆方向の力を常時加えるために一方をホルダー内部に内蔵、固定された金属板H207に取り付けられ、もう一方が、試料ホルダー端部H202に備えたコントラスト材駆動部H230の減速ギヤH224に取り付けられている。コントラスト材駆動部H230は、試料ホルダー端部H202に減速ギヤH224a,H224bを設けて備えられたマイクロメータH231a,H231bを含んでコントラスト材H221を駆動する機能を備えて構成される。なお、金属ワイヤH222に設けた金属ばねH223は、上記コントラスト材H221a,H221bを駆動する際に、コントラスト材H221a,H221bの移動速度およびその動作範囲を制限する(例えば、動作範囲2mm以内)役割を果たす。なお、コントラスト材H221a,H221bの駆動は、それぞれ、試料ホルダーH2のコントラスト材駆動部H230に備えたマイクロメータH231a,H231bを回転させることにより、金属ワイヤH222を試料ホルダーH2の先端部H201と端部H202とをつなぐ方向に前後させることで、上記試料装着材H211に備えた金属板H206と空洞H211a,H211bに沿ってコントラスト材H221a,H221Bbを平行移動させる。
図14に示すように、試料ホルダー端部H202に備えたコントラスト材駆動部H230のマイクロメータH231aを回転すると、上記減速ギヤH224aを介してコントラスト材H221aが、コントラスト材駆動部H230のマイクロメータH231bを回転すると、上記減速ギヤH224bを介してコントラスト材H221bが駆動する。コントラスト材H221a,H221bはいずれも上記動作範囲内で駆動するので、試料ホルダーH2をSTEM装置に挿入した状態で、試料ホルダー端部H202に備えたコントラスト材駆動部H230を介してコントラスト材H221a,H221bを駆動させることが出来る。
以上のように、上記試料ホルダーH2は、STEM1とSTEM2の両観察方向で断面SEM観察出来るものであり、以下、試料の形状と試料を試料ホルダーH2に装着する方法とを合わせて説明する。
図15は、本発明の実施形態2に関わる試料の一例を示す図であり、凸型試料110は図25に示すようなSi半導体デバイス試料であり、一部が凸型となるように試料面111a,111bをもつ形状かつ任意の寸法にダイシング加工して作製される。
次に、上記凸型試料110の試料ホルダーH2への装着方法について、図16(1−a,b)、(2−a,b)、(3−a,b)を参照しながら説明する。図16(1−a,b)に示すように、ピンセットPで試料ステージH203の装着材(第2装着材)H213を押して、試料ステージH203上に図16(2−a,b)に示すように試料110を載せる。次に、図16(3−a,b)に示すように、装着材H213に備えた金属ばねH214の弾力を利用して、装着材H213で試料110の底面111cを押し、試料面111a,111bと試料底面111cの3点をそれぞれ装着材H212,H211,H213で支持して試料ホルダーH2に装着される。
図16に示すように、上記試料ホルダーH2の装着材H213は、凸型試料110を、常に試料ステージH203に沿って移動させ、かつ試料面111a、111bはそれぞれ常に装着材(第1装着材)H212,H211に接するように移動しているため、凸型試料110を常に任意の寸法で作製し、常に試料ホルダーH2の任意の位置でかつ試料ホルダーH2に対して平行に凸型試料110を装着できるようにするものである。
上記のように試料ホルダーH2に装着された凸型試料110を、図15(2−a,b)に示すように、FIB加工により断面観察領域を実施形態1と同様に約0.1μmの厚さまでに薄膜化する。ここで、上記凸型試料110は、観察面121に対して観察を行うものとして、試料ステージH203と観察面122が対向する向きに試料ホルダーH2に装着されているものとする。
図17に示すように、観察面121が電子線B2照射方向に対向して試料ホルダーH2に装着されている状態で、切り替えダイヤルH204の向きをSTEM1に合わせてSTEMに挿入される。図10(2−a,b)に示すように、STEM装置に上記試料ホルダーH2を挿入した状態で、試料ホルダー端部のコントラスト材駆動部H230に備えたマイクロメータH231bを回転し、凸型試料110の観察面121と反対側に備えたコントラスト材H221bを、装着材H211の空洞H221bに沿って試料ステージ開口部H205に向かって平行移動する。コントラスト材H221bを試料面122側の周辺部に接した状態で、コントラスト材H221bが図17(2−a,b)に示すような位置に到達するとコントラスト材H221Bの駆動は停止する。コントラスト材H221bが、凸型試料110の観察面121の反対側にある試料面122に近い距離でかつ試料周辺部に接触しているので、この状態でSEM観察を行えば、コントラスト材221bにより、観察面121における2次電子発生効率を向上し、かつチャージング現象を低減させて、観察面121について高解像度のSEM像を得ることが出来る。
次に、上記のように試料110を試料ホルダーH2に装着した状態で、観察面122の詳細な断面SEM観察を行う場合を説明する。図10(3−a,b)に示すように、観察面122に対向して電子線B2が照射されるように切り替えダイヤルH204の向きをSTEM2に合わせてSTEMに挿入される。
STEM装置に上記試料ホルダーH2を挿入した図10(3−a,b)の状態で、試料ホルダー端部H202のコントラスト材駆動部H230に備えたマイクロメータH231aを回転し、凸型試料110の観察面122と反対側に備えたコントラスト材H221aを、装着材H211の空洞H211aに沿って試料ステージ開口部H205に向かって平行移動する。コントラスト材H221aを試料面121側の周辺部に接した状態で、コントラスト材H221aが図18に示すような位置に到達するとコントラスト材H221aの駆動は停止する。コントラスト材H221aが凸型試料110の観察面122の反対側にある試料面121に近い距離でかつ試料周辺部に接触して設置されているので、この状態でSEM観察を行えば、コントラスト材221bにより、観察面122における2次電子発生効率を向上し、かつチャージング現象を低減させて、観察面122について高解像度のSEM像を得ることが出来る。なお、コントラスト材駆動部230を駆動しない状態では、内部構造観察としてSTEM観察も行うことが出来る。
以上のように、本実施形態2によれば、本発明の試料ホルダーはFIBとSTEMとの共用可能な試料ホルダーの先端部を180°回転させて2方向での詳細なSEM観察が可能となるように、2次電子発生率向上用のコントラスト材としてWを代表とする2次電子発生効率の高い金属から構成されるコントラスト材を試料の両断面付近に設置できるような機能を備えて構成されているので、観察面と反対側に金属膜を堆積させるなどの追加加工工程を省略し、さらに試料をメッシュに接着する工程を省略して、既存のSTEM装置を用いて、薄片化された観察領域について、任意の観察面の観察方向と反対側にコントラスト材を設置することにより、2次電子発生効率を向上させて任意の観察面についての高解像度のSEM観察を行うことが出来る。半導体デバイスのように、微細構造をもつ試料で観察面の両断面構造が互いに異なる場合には、STEM像では試料内部を全て透過してしまうため上記試料の両観察面についての詳細な断面観察が必要となる場合に有効な電子顕微鏡観察方法である。コントラスト材は、試料の観察領域の周辺部となる試料側壁にしか接触しないため、観察領域を破損することもない。
なお、試料は、コントラスト材との位置精度を保つ目的でメッシュに貼り付けずに用いり、試料そのものを直接ピンセットなどで取り扱う。そのため、ピンセットでの試料の取り扱いを容易にするために凸型試料を用いているが、試料形状は実施形態1のようにL字型試料でもよい。ただし、その場合は装着材H211に備えた空洞H211a,H211bや試料ホルダーH2内の金属板H206の位置は、L字型試料の凸部の寸法に合わせて構成する必要がある。
また、FIBにより観察領域を含む薄片化部分を切り出した試料を、半円型で3mmΦの切り欠きメッシュ厚さ(例えば、厚さ50μm)に対して中心に、かつ切り欠きメッシュの切り欠き部分に対して平行に金属蒸着膜などで接着させて作製した、μサンプリング試料についても上記と同様の効果を得ることが出来る。その場合、試料ホルダーH2の試料ステージの装着材H211,H212,H213について、切り欠きメッシュが常時任意の位置に装着できるように構成され、上記試料の切り欠きメッシュの切り欠き部分と半円部分の3点を試料装着材H210で支持して試料ホルダーH2に装着する。この状態で、試料ステージに備えたコントラスト材H221a,H221bを、それぞれ試料の切り欠きメッシュの切り欠き部に沿って、試料ステージから試料ステージ開口部に向かって平行移動させ、コントラスト材が観察面と反対側に設置された状態でSEM観察を行えば、上記と同様の効果として2次電子発生効率が向上し、観察領域について高解像度のSEM観察を行うことが出来る。
さらに、本発明の実施形態1,2において、コントラスト材駆動部に、電気信号による制御部を設ければ、コントラスト材が試料周辺部に接触するとコントラスト材に通電して電気信号を検出し、電気信号を検出するとコントラスト材の駆動が停止する機能を設けることが出来るため、さらにコントラスト材と試料との位置精度が向上することが出来るため、コントラスト材による2次電子発生効率を向上させ、かつ観察領域に電子線を照射して一部帯電した電子をコントラスト材にアースすることにより試料表面のチャージング現象を低減することが出来るため、さらに高解像度のSEM像を得ることが出来る。
この発明の第3の実施形態を図19〜図24に基づいて説明する。
本発明の実施形態3では、試料の観察領域について2つの観察面がそれぞれ異なる断面構造をもつ場合に、図2と同様に試料ホルダーの切り替えダイヤルをSTEM1およびSTEM2にそれぞれ合わせて試料ホルダー先端部のみを180°回転させることが出来る既存の試料ホルダーを用いて、両観察面について詳細にSEM観察を行うことが出来る電子顕微鏡装置およびそれを用いた電子顕微鏡観察方法を取り上げて説明する。
本発明の実施形態3の場合では、2方向の観察面について、コントラスト材による2次電子発生効率向上効果を得るために、試料観察面とその反対側に設置されるコントラスト材との距離を出来るだけ小さくすることが必要であり、本発明の実施形態1,2で試料の薄片化していない周辺部の膜厚の分だけ離れていた観察面とコントラスト材との距離をさらに小さくしてコントラスト材を観察面の反対側に近づける位置精度を備える必要がある。
図19は、本発明の実施形態に関わる電子顕微鏡装置の概略構成図である。この電子顕微鏡装置300は、焦点距離が短くかつ高分解能を可能とするための、対物レンズ308による磁界を金属製のポールピース305にかけて構成される磁界型電子レンズを備えたポールピース装着型の電子顕微鏡であり、試料ホルダーH3を挿入する方向と垂直方向に対向して備えた二つのコントラスト材306とコントラスト材駆動部307(ここで、図19では試料ホルダーH3と平行方向に表示されているが、実際には垂直方向に備えられている)と、試料ホルダーH3のx,y方向移動と一方向での傾斜を円滑に行うことの出来るゴニオメータ304と、ポールピース305内で試料の観察面から発生した2次電子を検出する2次電子検出器303とを備えて構成された電子顕微鏡である。ここで、表示は省略しているが、x,y方向はここでは試料ホルダーH3の挿入方向をx方向、コントラスト材306が対向する向きと平行な向きをy方向とするが、逆になっても良い。また、電子顕微鏡300の電子線B2の入射方向と対向する向きをz方向とする。試料ホルダーH3は、既存のFIB装置とSTEM装置との共用ホルダーであり、かつ図1、図2と同様の構成でかつコントラスト材とコントラスト材駆動部とを備えていない試料ホルダーである。
次に、図20(1−a,b)、(2−a,b)は、上記試料ホルダーH3に例えば実施形態1と同様にL字型試料106を切り欠きメッシュ107に貼り付けて作製された試料を図6と同様に試料ホルダーH3に装着した際の、試料ホルダーH3の切り替えダイヤルH106の向きとポールピース内での試料と、駆動していない状態でのコントラスト材306との位置関係を示したものである。切り替えダイヤルH106の向きがSTEM1の向きの場合は、試料ホルダーH3の開口部H112がコントラスト材306aと対向し、切り替えダイヤルH106の向きがSTEM2の向きの場合は、試料ホルダーH3の開口部H112がコントラスト材306bと対向する。
次に、コントラスト材306a,306bは、それぞれ2次電子発生効率が高くかつ導電性を示す金属であるWからなる金属板で構成されており、ある程度高い倍率での観察領域を覆うことが可能な幅でかつFIB加工による局所的に薄片化された領域に収まる程度の任意の大きさ(例えば10μm)であり、それぞれのコントラスト材駆動部307により試料ホルダーH3の挿入方向と垂直方向のみ駆動することが出来る。なお、コントラスト材306を駆動しない状態では、ポールピース内に試料ホルダーH3の先端部を挿入した際にコントラスト材306の先端が当たらない位置にあり、コントラスト材306を駆動するとコントラスト材306の先端部が観察視野中心位置311にあるものとし、コントラスト材306の駆動範囲は、上記の範囲で制限される。また、二つのコントラスト材駆動部307の駆動は、一方が駆動する場合にはもう一方は駆動できないように制限する機能を備えて構成される。
次に、図23(1)、(2)に示すように、ポールピース305は試料ホルダーH3の先端部の挿入と、ゴニオメータ304による試料ホルダーH3の傾斜と、コントラスト材306a,306bの挿入とが可能な空間をもって構成されている。図23(2)のz方向の高さZ0は電子顕微鏡のフォーカス値が0の時に試料観察面に対して最もSEM像が鮮明に観察出来る高さであり、高さZ1は高さZ0の下でかつ試料観察面を含む薄片化部分に当たらない程度の位置(例えば、高さZ0から2μm下)に位置する高さであり、コントラスト材306a,306bは上面が常に高さZ1の位置で駆動する。
次に、本発明の実施形態3に関わる電子顕微鏡観察方法の一例について、図20〜24を参照しながら詳細に説明する。
本発明に用いる試料は、Si半導体デバイスであり、図25と同様にSi基板103上に半導体デバイスパターン104を形成し、図5(1)に示すように、L字型の形状にダイシング加工したL字型試料106を、3mmΦの半円型の切り欠きメッシュ107に対してL字型試料106の凸部を接着して作製されている。なお、L字型試料106は、観察する部分である凸部と切り欠きメッシュ107が必ず重ならないようにして切り欠きメッシュ107に接着し、電子顕微鏡用試料を作製する。
次に、図6に示すように、上記L字型試料106は、試料ステージH103側に切り欠きメッシュ107を、試料ホルダーH3の試料装着材H104側に試料観察面108を配置する向きにして、試料ホルダーH3の試料ステージH103と試料装着材H104とでL字型試料106の切り欠きメッシュ107の一部を挟んで装着される。L字型試料106の観察面108を、図5(2)に示すように、FIB加工により、透過電子顕微鏡でも観察可能な任意の膜厚(例えば、0.1μm)に薄片化する。観察面108、観察面123は、コントラスト材306の幅より十分大きな幅をもって薄片化されているものとする。
次に、L字型試料106は、上記試料の観察面108に対して電子線B2を照射することとし、図20(1−a)に示すように、試料ホルダーH3の端部H102の切り替えダイヤルH106をSTEM1の向きに合わせて、STEMに挿入されている。
次に、図20(1−b)のコントラスト材306が駆動されていない状態で観察視野中心311に観察面108を移動させて、図23に示すように、上記試料の観察面108のz方向について高さZ0の位置にあわせる。
次に、図21(2)に示すように、高さZ0の状態で観察面108のx、y方向のみゴニオメータ304でコントラスト材306bを備えた方向に移動させる。この状態で、コントラスト材駆動部307aによりコントラスト材306aを駆動させ、コントラスト材306aの先端を観察視野中心311の位置まで移動させる。このときコントラスト材306aの上面はZ1の高さである。
次に、コントラスト材306aを上記駆動させたままの状態で、ゴニオメータ304で観察面108をx、y方向のみ移動させて、コントラスト材306aが上記試料の薄片化していない部分に接触せずかつ図23(2)に示すように観察面108の反対側にコントラスト材306aが位置するように移動する。
図23(2)、図24に示すように、コントラスト材306aが観察面108に近接した状態でSEM観察を行えば、薄片化している試料の観察面108は、観察方向と反対側でのコントラスト材306aの設置により、2次電子発生効率が向上し、観察面108について高解像度のSEM観察を行うことが出来る。
次に、L字型試料106は、上記試料の観察面123に対して電子線B2を照射することとし、図20(2−a)に示すように、試料ホルダーH3の端部H102の切り替えダイヤルH106をSTEM2の向きに合わせて、STEMに挿入されている。
次に、図20(2−b)のコントラスト材306が駆動されていない状態で観察視野中心311に観察面123を移動させて、図23に示すように、上記試料の観察面123のz方向について高さZ0の位置にあわせる。
次に、図22(2)に示すように、高さZ0の状態で観察面123のx、y方向のみゴニオメータ304でコントラスト材306aを備えた方向に移動させる。この状態で、コントラスト材駆動部307bによりコントラスト材306bを駆動させ、コントラスト材306bの先端を観察視野中心311の位置まで移動させる。このときコントラスト材306bの上面はZ1の高さである。
次に、コントラスト材306bを上記駆動させたままの状態で、ゴニオメータ304で観察面123をx、y方向のみ移動させて、コントラスト材306bが上記試料の薄片化していない部分に接触せずかつ図23(2)に示すように観察面123の反対側にコントラスト材306bが位置するように移動する。
図23(2)、図24に示すように、コントラスト材306bが観察面123に近接した状態でSEM観察を行えば、薄片化している試料の観察面123は、観察方向と反対側でのコントラスト材306bの設置により、2次電子発生効率が向上し、観察面123について高解像度のSEM観察を行うことが出来る。
以上のように、本発明の実施形態によれば、コントラスト材とそれを駆動する機能を備えた電子顕微鏡を用いれば、観察面と反対側に金属膜を堆積させるなどの追加加工なしに、既存のFIBとSTEMとの共用可能な電子顕微鏡用試料ホルダーを用いて、試料ホルダーの先端部を180°回転させて、任意の観察面について、観察方向と反対側に、試料の薄片化している部分から薄片化していない周辺部までの距離の影響を受けることなく、観察面の反対側に非常に近い距離にコントラスト材を設置する機能を備えているので、任意の観察面について2次電子発生効率を高めて観察面の高解像度のSEM観察を行うことが出来る。半導体デバイスのように、微細構造をもつ試料で観察面の両断面構造が互いに異なる場合には、STEM像では試料内部を全て透過してしまうため上記試料の両観察面についての詳細な断面観察が必要となる場合に有効な電子顕微鏡観察方法である。
また、本発明の実施形態3ではL字型試料を用いたが、観察面を含む薄片化部分がコントラスト材306に当たらない程度の膜厚であれば凸型試料でも良い。
なお、本発明の実施形態1,2,3においてSi半導体デバイスを試料として用いているが、試料はSi半導体デバイス以外のものでも良い。
本発明にかかる電子顕微鏡装置および走査電子顕微鏡観察方法は、薄片化した試料の観察領域について、試料に追加加工などしてダメージを与えることなく、任意の観察面の2次電子発生効率を向上させて、走査電子顕微鏡観察を高解像度で行うことが出来るため、詳細な構造解析に有用である。
(1)は本発明の実施形態1における試料ホルダーの正面概要図、(2)は断面概要図、(3)は試料ホルダー端部概要図である。 本発明の実施形態1における試料ホルダーと切り替えダイヤルの向きとの相関を示す試料ホルダー断面概要図、端部概要図である。 (1)は本発明の実施形態1における試料ホルダーに備えたコントラスト材の駆動を示す試料ステージ正面図、(2)は断面図、(3)は試料ホルダー端部概要図である。 (1)は本発明の実施形態1における試料ホルダーに備えたコントラスト材の駆動を示す試料ステージ正面図、(2)は断面図、(3)は試料ホルダー端部概要図である。 (1)は本発明の実施形態1における試料の薄片化前の概要図、(2)は試料の薄片化後の概要図である。 (1)は本発明の実施形態1における試料ホルダーへの試料装着時の正面簡略図、(2)は断面簡略図である。 本発明の実施形態1における試料装着時のコントラスト材駆動前と駆動後の、コントラスト材駆動部と試料とコントラスト材との相関を示す試料ホルダー端部概要図、試料ステージの正面簡略図、断面簡略図である。 本発明の実施形態1,2における試料とコントラスト材との相関概要図である。 (1)は本発明の実施形態2における試料ホルダーの正面概要図、(2)は断面概要図、(3)は試料ホルダー端部概要図である。 本発明の実施形態2における試料ホルダーと切り替えダイヤルの向きとの相関を示す試料ホルダー断面概要図、端部概要図である。 (1)は本発明の実施形態2における切り替えダイヤルの概要図、(2)は試料装着材の正面簡略図、(3−a)は断面簡略図、(3−b)は試料ステージの開口部から見た断面簡略図である。 (1)は本発明の実施形態2における切り替えダイヤルの概要図、(2)は試料ホルダーに備えたコントラスト材駆動を説明する試料ステージ断面概要図である。 (1)は本発明の実施形態2における切り替えダイヤルの概要図、(2)は試料ホルダーに備えたコントラスト材駆動を説明する試料ステージ正面概要図である。 本発明の実施形態2におけるコントラスト材駆動前、駆動後の試料ステージと切り替えダイヤルの向きとの相関を示す試料ステージ断面簡略図、試料ホルダー端部概要図である。 (1)は本発明の実施形態2における試料の薄片化前の概要図、(2−a)は試料の薄片化後の概要図、(2−b)はその正面概要図である。 本発明の実施形態2における試料装着方法を示す正面簡略図、試料ステージ開口部から見た断面簡略図である。概要図。 本発明の実施形態2における試料装着時のコントラスト材駆動前と駆動後の、コントラスト材駆動部と試料とコントラスト材との相関を示す試料ホルダー端部概要図、試料ステージの正面簡略図、断面簡略図である。 本発明の実施形態2における試料装着時のコントラスト材駆動前と駆動後の、コントラスト材駆動部と試料とコントラスト材との相関を示す試料ホルダー端部概要図、試料ステージの正面簡略図、断面簡略図である。 本発明の実施形態3における電子顕微鏡装置の簡略図である。 本発明の実施形態3における切り替えダイヤルの概要図、ポールピース内における試料とコントラスト材との相関概要正面図である。 本発明の実施形態3における切り替えダイヤルの概要図、コントラスト材を用いた電子顕微鏡観察方法を説明する、ポールピース内における試料とコントラスト材との相関概要正面図である。 本発明の実施形態3における切り替えダイヤルの概要図、コントラスト材を用いた電子顕微鏡観察方法を説明する、ポールピース内における試料とコントラスト材との相関概要正面図である。 (1)は本発明の実施形態3におけるポールピース内の試料とコントラスト材とのz方向位置を示す断面概要図、(2)はその試料とコントラスト材との拡大相関断面概要図である。 本発明の実施形態3における試料とコントラスト材との相関概要図である。 従来例の電子顕微鏡用試料の概要図である。
符号の説明
101 電子顕微鏡用試料
102 観察領域
103 Si基板
104 半導体デバイスパターン
105 電子線
106 L字型試料
107 切り欠きメッシュ
108 観察面
109 試料凸部側壁
110 凸型試料
111 試料面
121 観察面
122 観察面
123 観察面
300 電子顕微鏡装置
301 電子銃
302 コンデンサレンズ
303 2次電子検出器
304 ゴニオメータ
305 ポールピース
306 コントラスト材
307 コントラスト材駆動部
308 対物レンズ
309 投影レンズ
310 透過電子検出器
311 観察視野中心
B2 電子線
H1 試料ホルダー
H101 先端部
H102 端部
H103 試料ステージ
H104 試料装着材
H105 コントラスト材
H106 切り替えダイヤル
H107 コントラスト材駆動部
H108 金属ベルト
H109 プーリ
H110 駆動用軸
H111 押さえローラ
H112 開口部
H113 コイルばね
H114 軸
H115 ばね取り付け部
H2 試料ホルダー
H201 先端部
H202 端部
H203 試料ステージ
H204 切り替えダイヤル
H205 開口部
H206 金属板
H207 金属板
H210 試料装着材
H211 装着材
H211a 空洞
H212 装着材
H213 装着材
H214 金属ばね
H221 コントラスト材
H222 金属ワイヤ
H223 金属ばね
H224 減速ギヤ
H230 コントラスト材駆動部
H231 マイクロメータ
H3 試料ホルダー
Z0 高さ
Z1 高さ

Claims (22)

  1. 走査電子顕微鏡観察または走査透過電子顕微鏡観察を行うための試料を装着する試料ホルダーと、
    前記試料に電子線を照射した際に2次電子の発生効率を向上させるコントラスト材と、
    前記コントラスト材を駆動するためのコントラスト材駆動部とを備え、
    前記コントラスト材は、前記試料における電子線が照射される表面側とは反対の裏面側の所定領域に、前記コントラスト材駆動部を制御することによって配置されることを特徴とする電子顕微鏡装置。
  2. 前記コントラスト材は、2次電子の発生効率が高くかつ導電性を示す金属からなる請求項1記載の電子顕微鏡装置。
  3. 前記試料ホルダーは、集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置に共用可能であり、前記試料ホルダーの先端部に設けた試料ステージに前記試料を装着する装着材と前記コントラスト材を配置し、前記試料ホルダーの基端部に、前記試料ホルダーの先端部の向きを変えるための切り替えダイヤルと前記コントラスト材駆動部とを配置している請求項1記載の電子顕微鏡装置。
  4. 前記試料ホルダーは、前記試料ステージにコントラスト材を1つだけ備えている請求項3記載の電子顕微鏡装置。
  5. 前記試料ホルダーの試料ステージに、前記試料が位置する開口部と前記コントラスト材の動作範囲を制限する空間とが設けられ、前記コントラスト材の軸端部の一方に、金属ベルトまたは金属ワイヤの一端を巻きつけて固定するプーリが設けられ、前記金属ベルトまたは金属ワイヤの他端は前記試料ステージの駆動用軸に固定され、前記駆動用軸と前記プーリの間には、前記金属ベルトまたは金属ワイヤを押さえる押さえローラが設けられ、前記コントラスト材の軸端部の他方にコイルばねまたは渦巻きばねが設けられている請求項3記載の電子顕微鏡装置。
  6. 前記試料ホルダーは、前記コントラスト材駆動部を駆動することによって、前記駆動用軸とともに前記金属ベルトまたは金属ワイヤに、コイルばねまたは渦巻きばねの引力と逆方向の回転力をかけ、前記試料ステージ開口部と前記試料ステージ内部の空間との範囲で前記コントラスト材を駆動する機構を備えている請求項5記載の電子顕微鏡装置。
  7. 前記試料として、メッシュに張り合わせた透過電子顕微鏡用試料を用い、前記試料ホルダーは、前記試料のメッシュ側を前記試料ステージに載せて前記メッシュを前記装着材と試料ステージとで挟んで装着するように構成され、前記試料が前記電子線と対向するように前記試料ホルダーを電子顕微鏡に挿入することによって、前記試料における前記電子線が照射される表面側とは反対の裏面側において前記コントラスト材が配置されるように駆動する請求項3記載の電子顕微鏡装置。
  8. 前記試料ホルダーは、前記試料ステージに試料を任意の位置に装着するための装着材と二つ以上のコントラスト材を配置して構成される請求項3記載の電子顕微鏡装置。
  9. 前記試料ホルダーの試料ステージに備えた装着材は、十分な強度をもった金属材から形成され、平坦な試料ステージ上に間隔をあけて互いに対向して試料ステージ開口部の中央側へ一段突き出た当接面が形成された二つの第1装着材と、一端が前記試料ステージに固定された金属ばねを有しかつ十分な強度をもった平坦な金属材からなる第2装着材とが互いに向かい合って配置され、前記金属ばねにより前記第2装着材が試料挿入方向に伸縮運動する請求項8記載の電子顕微鏡装置。
  10. 前記第1装着材と試料ステージに、前記二つのコントラスト材それぞれが互いに衝突せずに駆動させるための二つの空洞とそれらの間に金属板を備えている請求項9記載の電子顕微鏡装置。
  11. 前記試料ホルダーの二つのコントラスト材は、常時コントラスト材の駆動方向と逆方向に力を加えるために、前記試料ステージ内部の固定された部位に取り付けられた金属ばねと、減速ギヤとマイクロメータとを有する前記コントラスト材駆動部に取り付けられた金属ワイヤとをそれぞれ備え、前記コントラスト材駆動部のマイクロメータを回転させ、減速ギヤと金属ワイヤを介して前記コントラスト材を駆動させる請求項8記載の電子顕微鏡装置。
  12. 前記試料ホルダーに用いる電子顕微鏡用試料は、観察領域を含む部分が凸型に突出した凸部となり、前記凸部の外周部は一様に所定の高さになっている請求項8記載の電子顕微鏡装置。
  13. 前記第2装着材が前記試料の底面に当接し、互いに対向した二つの第1装着材に形成された当接面が前記試料の凸部外周部の試料面に当接して、これらの当接面が位置決めストッパーとしての役割を果たしながら、前記試料の凸部外周部の試料面と、前記試料の底面とを挟んで前記試料を常時任意の位置に装着可能とした請求項12記載の電子顕微鏡装置。
  14. ポールピース装着型の走査透過電子顕微鏡を備えた電子顕微鏡装置であって、二つ以上のコントラスト材と、前記コントラスト材を駆動するための二つ以上のコントラスト材駆動部とを備える請求項1または2記載の電子顕微鏡装置。
  15. 前記電子顕微鏡に用いる試料ホルダーは、集束イオンビーム加工装置と走査透過電子顕微鏡装置に共用可能であり、試料ホルダーの先端部のみ向きを変えるための切り替えダイヤルを基端部に有し、前記二つのコントラスト材およびその駆動部は前記試料ホルダーの挿入方向と垂直方向に対向して配置される請求項14記載の電子顕微鏡装置。
  16. 前記電子顕微鏡のポールピースは、前記試料ホルダー先端部が電子顕微鏡観察において移動でき、かつ前記試料ホルダーの下方で前記二つのコントラスト材がそれぞれ駆動することが可能な空間を持つ請求項14記載の電子顕微鏡装置。
  17. 前記二つのコントラスト材は、前記電子顕微鏡試料の薄片化していない周辺部の試料膜厚の影響を受けないために前記試料の薄片領域よりも小さい幅で、かつ薄片化されてない試料周辺部を損傷しない大きさの金属板で構成され、観察面の反対側の面から所定の距離をもつ高さに前記コントラスト材が設置される請求項14記載の電子顕微鏡装置。
  18. 前記電子顕微鏡のポールピース内部に備えた前記試料ホルダー先端部が移動できる空間内で、前記二つのコントラスト材は前記試料ホルダーに装着した試料観察面の観察方向と反対側の任意の高さに配置され、前記任意の高さで電子線の入射方向に対して垂直方向にのみ駆動する機能を備えている請求項14記載の電子顕微鏡装置。
  19. 前記二つのコントラスト材が駆動する任意の高さは、前記電子顕微鏡において前記試料観察面に対して最も電子顕微鏡像が鮮明に観察出来る高さから所定の距離だけ下方である請求項18記載の電子顕微鏡装置。
  20. 請求項3記載の電子顕微鏡装置を用いて、前記試料の薄片化された観察面を観察する際、前記試料を試料ステージ上に保持し、前記試料の薄片化された部分の観察面に対向して電子線を照射するように走査透過電子顕微鏡に前記試料ホルダーを挿入した後、前記試料の観察方向と反対側に、前記試料ホルダーのコントラスト材駆動部を駆動させて、前記コントラスト材を前記試料の観察面と反対側の薄片化していない周辺領域に接触する程度の位置に設置し、観察面に電子線を照射することにより断面走査電子顕微鏡観察を行うことを特徴とする電子顕微鏡観察方法。
  21. 請求項8記載の電子顕微鏡装置を用いて、前記試料の薄片化された部分の両方の観察面を観察する際、前記試料の任意の観察面に対向して電子線を照射するように走査透過電子顕微鏡に前記試料ホルダーを挿入した後、前記試料の観察方向と反対側に、前記試料ホルダーのコントラスト材駆動部を駆動させて前記コントラスト材を前記試料の観察面と反対側の薄片化していない周辺領域に接触する程度の位置に設置し、観察面に電子線を照射することにより、異なる断面構造をもつ二つの観察面のそれぞれについての断面走査電子顕微鏡観察を行うことを特徴とする電子顕微鏡観察方法。
  22. 請求項15記載の電子顕微鏡装置を用いて、前記試料の薄片化された部分の両方の観察面を観察する際、前記試料の任意の観察面に対向して電子線を照射するように前記電子顕微鏡に前記試料ホルダーを挿入した後、前記試料の観察面の高さが電子顕微鏡のフォーカス値が0の時に試料観察面に対して最も電子顕微鏡像が鮮明に観察出来る高さに合わせて、その高さを維持して観察視野範囲内から前記試料を移動させる工程と、試料観察面に対向する前記コントラスト材を駆動して観察面の反対側の面から所定の高さを維持して観察視野範囲内に移動させる工程と、前記コントラスト材が試料観察面の下に位置するように前記試料観察面の高さに維持して前記試料を移動させる工程とを含み、試料観察面の観察方向と反対側にコントラスト材を設置した状態で観察面に電子線を照射することにより、異なる断面構造をもつ二つの観察面のそれぞれについての断面走査電子顕微鏡観察を行うことを特徴とする電子顕微鏡観察方法。
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