JP2005227479A - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 画像処理の内容に応じて画像データをDMA転送し、どのような画像処理時にあっても効率的に画像処理ができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】 主メモリ211及びSRAM209と、主メモリ211からSRAM209に画像データを独立して転送するDMAC207と、縮小処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づいて画像データを主メモリ211からSRAM209に転送するか否か決定するとともに画像データを転送しない場合には主メモリ211に蓄積されている画像データに縮小処理を施し、画像データをSRAM209に転送さした場合にはSRAM209に蓄積されている画像データに縮小処理を施すCPU201とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 主メモリ211及びSRAM209と、主メモリ211からSRAM209に画像データを独立して転送するDMAC207と、縮小処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づいて画像データを主メモリ211からSRAM209に転送するか否か決定するとともに画像データを転送しない場合には主メモリ211に蓄積されている画像データに縮小処理を施し、画像データをSRAM209に転送さした場合にはSRAM209に蓄積されている画像データに縮小処理を施すCPU201とを備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに係り、特に蓄積した画像データを独立して転送できる構成を備えた画像処理装置、画像処理方法及び画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
現在、デジタル・カメラ(デジカメ)等において、取り込んだ画像データに画素補間やガンマ処理等の画像処理をして表示画面に表示することがなされている。画像処理の際、デジカメは、一般的に撮影によって取り込んだ画像データをSDRAM(Synchronous DRAM)等に蓄積する。CPU(Central Processing Unit)は蓄積された画像データをSDRAMにアクセスしては読み出し、画像処理部はCPUが読み出した画像データに対し画素補間等の処理をする。
このような従来技術として、例えば、リアルタイム・プロセッシング・ユニットが主メモリから直接(CPUを介さずに)画像データを転送し、このデータを処理して再び主メモリに戻すものがある(特許文献1)。主メモリからCPUを介さずに行う画像データの転送は、一般的にDMA(Direct Memory Access)転送と呼ばれている。また、DMA転送するにあたり、転送された画像データを複数ラインの画像信号として書き込むことによって画像処理をリアルタイムに実行するものがある(特許文献2)。
特開2002−366946号公報
特開2003−198836号公報
しかしながら、上記した従来技術は、いずれも画像処理の内容によらず常にDMA転送するよう構成されている。このため、画像処理の内容によってはDMA転送するために画像処理全体の効率が低下するという欠点がある。
すなわち、前記した従来技術が適用される画素補間は、同一の画素を複数回使って行われる。このため、画像データをDMA転送することによってCPUが同じ画素のデータを複数回読み出すことをなくし、CPUの画像データ読み出しに係る負荷を軽減して処理を高速化することができる。しかし、画像を縮小する処理では、DMA転送された画像データの一部だけが縮小処理に使用され、一部のデータは活用されることなく廃棄される。廃棄される画像データの割合は、縮小率が大きくなるにしたがって大きくなる。
すなわち、前記した従来技術が適用される画素補間は、同一の画素を複数回使って行われる。このため、画像データをDMA転送することによってCPUが同じ画素のデータを複数回読み出すことをなくし、CPUの画像データ読み出しに係る負荷を軽減して処理を高速化することができる。しかし、画像を縮小する処理では、DMA転送された画像データの一部だけが縮小処理に使用され、一部のデータは活用されることなく廃棄される。廃棄される画像データの割合は、縮小率が大きくなるにしたがって大きくなる。
また、DMA転送は、CPUとは無関係に画像データを転送することはできるものの、転送に必要な情報(転送データの範囲等)をCPUが設定する必要がある。このため、画像データの転送回数が多くなると転送にかかるCPUの負荷が大きくなる。したがって、縮小処理時にDMA転送することは、CPUに不要なデータを転送するための負荷をかけることになり、縮小率によっては却って処理効率を低下させ、処理にかかる時間を長時間化する場合もある。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、画像処理の内容に応じて画像データをDMA転送し、どのような画像処理時にあっても効率的に画像処理ができる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理方法をコンピュータに実行させることができるプログラムを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するため、本発明の画像処理装置は、第1の画像データ蓄積手段及び第2の画像データ蓄積手段と、前記第1の画像データ蓄積手段から前記第2の画像データ蓄積手段に画像データを独立して転送する転送手段と、前記転送手段が画像データを転送しない場合には前記第1の画像データ蓄積手段に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施すと共に、前記転送手段が画像データを前記第2の画像データ蓄積手段に転送した場合には第2の画像データ蓄積手段に転送されて蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段によってなされる縮小の処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づいて画像データを前記第1の画像データ蓄積手段から前記第2の画像データ蓄積手段に転送するか否か決定する転送決定手段と、を備えることを特徴とする。
このような本発明によれば、転送決定手段が縮小の処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づいて画像データを転送するか否か決定することができる。そして、転送の決定がなされた場合、転送手段が第1の画像データ蓄積手段から第2の画像データ蓄積手段に画像データを独立して転送し、画像処理手段が第2の画像データ蓄積手段に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す。また、転送決定手段が画像データを転送しないと決定した場合、画像処理手段は第1の画像データ蓄積手段に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す。このような処理により、本発明の画像処理装置は、画像データの縮小条件が転送に有利な場合には画像データを転送し、転送に不利な場合には転送することなく画像データを縮小することができる。したがって、縮小条件に適した状態で画像データを縮小することができる。
なお、本発明は、前記した第2の画像データ蓄積手段として、第1の画像データ蓄積手段よりも画像処理手段が高速にアクセスできる記憶装置を用い、第2の画像データ蓄積手段に画像データを転送して蓄積した場合の画像処理速度を高めることができる。
また、本発明の画像処理装置は、転送決定手段が、最近傍法によって画像を1/2以上に縮小する条件が縮小条件に含まれるとき画像データを転送しない決定をすることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、転送決定手段が、最近傍法によって画像を1/2以上に縮小する条件が縮小条件に含まれるとき画像データを転送しない決定をすることを特徴とする。
このような発明によれば、多くの部分が縮小の処理に使用されない画像データを転送することによる処理効率の低下を防ぎ、処理効率を高めて処理時間を短縮することもできる。
また、本発明の画像処理装置は、転送決定手段が、線形補間法によって画像を1/4以上に縮小する条件が前記縮小条件に含まれるとき画像データを転送しない決定をすることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、転送決定手段が、線形補間法によって画像を1/4以上に縮小する条件が前記縮小条件に含まれるとき画像データを転送しない決定をすることを特徴とする。
このような発明によれば、多くの部分が縮小の処理に使用されない画像データを転送することによる処理効率の低下を防ぎ、処理効率を高めて処理時間を短縮することもできる。
また、本発明の画像処理方法は、画像を縮小処理する画像処理方法であって、画像データを入力し、該画像データを第1の画像データ蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、画像データの縮小処理にかかる縮小率、縮小範囲、縮小方法の少なくとも一つを含む縮小条件に基づいて、第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを第2の画像データ蓄積手段に転送するか否か決定する転送決定工程と、転送決定工程により、画像データを転送しない決定がされた場合には第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを縮小処理し、画像データを転送する決定がされた場合には第2の画像データ蓄積手段に転送され、蓄積されている画像データを縮小処理する縮小処理工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の画像処理方法は、画像を縮小処理する画像処理方法であって、画像データを入力し、該画像データを第1の画像データ蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、画像データの縮小処理にかかる縮小率、縮小範囲、縮小方法の少なくとも一つを含む縮小条件に基づいて、第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを第2の画像データ蓄積手段に転送するか否か決定する転送決定工程と、転送決定工程により、画像データを転送しない決定がされた場合には第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを縮小処理し、画像データを転送する決定がされた場合には第2の画像データ蓄積手段に転送され、蓄積されている画像データを縮小処理する縮小処理工程と、を含むことを特徴とする。
このような本発明によれば、転送決定工程において縮小の処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づき画像データを転送するか否か決定することができる。そして、転送の決定がなされた場合、第2の画像データ蓄積手段に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す。また、画像データを転送しないと決定した場合、第1の画像データ蓄積手段に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す。このような処理により、本発明の画像処理方法は、画像データの縮小条件が転送に有利な場合には画像データを転送し、転送に不利な場合には転送することなく画像データを縮小することができる。したがって、縮小条件に適した状態で画像データを縮小することができる。
また、本発明の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、画像を縮小処理する画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、画像データを入力し、該画像データを第1の画像データ蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、画像データの縮小処理にかかる縮小率、縮小範囲、縮小方法の少なくとも一つを含む縮小条件に基づいて、第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを第2の画像データ蓄積手段に転送するか否か決定する転送決定ステップと、転送決定ステップにより、画像データを転送しない決定がされた場合には第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを縮小処理し、画像データを転送する決定がされた場合には第2の画像データ蓄積手段に転送され、蓄積されている画像データを縮小処理する縮小処理ステップと、を含むことを特徴とする。
このような本発明によれば、転送決定ステップにおいて縮小の処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づき画像データを転送するか否か決定することができる。そして、転送の決定がなされた場合、第2の画像データ蓄積手段に転送されて蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す。また、画像データを転送しないと決定した場合、第1の画像データ蓄積手段に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す。このような処理により、本発明の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、画像データの縮小条件が転送に有利な場合には画像データを転送し、転送に不利な場合には転送することなく画像データを縮小することができる。したがって、縮小条件に適した状態で画像データを縮小することができる。
本発明は、画像の処理の内容によらずより効率的に画像処理を行うことを目的としている。このような本発明の説明のため、先ず、DMA転送を用いることによって効率化できる画像処理と、効率が低下する画像処理とについて説明する。なお、本実施形態では、画像処理装置をデジカメに適用したものとし、入力した画像データを主メモリであるSDRAMに蓄積し、DMA転送によってSRAMに転送する構成を備えるものとする。SDRAMは大容量化に適した記憶装置であって、SRAMはSDRAMに比べて容量は小さいものの、CPUがより高速にアクセスできる記憶装置である。
図1は、DMA転送された画像データを拡大処理する場合と縮小処理する場合とで使用される画像データの違いを定性的に説明するための図である。図1(a)は元画像を示し、(b)は元画像の一部を拡大して画像を構成する画素を示したものである。(b)において、○で示した画素と□で示した画素とは各々異なる輝度値を示している。また、(c)は(b)に示した画像を3×3に拡大したときの画素の状態を示し、(d)は(b)に示した画像を1/2に縮小したときの画素の状態を示す。
転送された画像データを拡大する場合、例えば(c)に示したように、(b)に示した1画素を一方向に3個ずつ並べて展開する。このような処理においてDMA転送を用いれば、CPUによらずSRAMに画像データをまとめて転送し、CPUがより高速に画像データにアクセスできる。このため、CPUが各画素に対して複数回アクセスする拡大処理の処理時間を短縮することができる。
一方、縮小処理は、(b)に示した画素のデータ(画素データ)うちの一部(図示した例では一画素おきに)を廃棄して(d)に示す画像を形成する。このような処理時にDMA転送をした場合、DMA転送された画像データのうちの□で示した画素データが転送されたにも関わらず廃棄される。このような処理においては、拡大処理に比べてCPUの画像データに対するアクセス回数が少なく、また、廃棄される画素データの転送にもCPUの負荷がかかることになる。このため、縮小率や縮小の手法といった条件により、DMA転送したことが却って画像処理の効率を低下させる場合もある。
以上述べたように、本実施形態は、縮小処理時にDMA転送を用いた場合に生じる不具合に着目したものである。そして、特に縮小処理の縮小条件によってDMA転送を行うか否か決定し、画像処理の効率を低下させる処理条件で行われる縮小処理にあってはDMA転送を行わないようにするものである。なお、DMA転送を行うか否かを決定する縮小条件については、後に説明する。
図2は、本実施形態の画像処理装置を説明するための図である。図示した画像処理装置は、第1の画像データ蓄積手段である主メモリ211、第2の画像データ蓄積手段であるSRAM209を備えている。主メモリ211はSDRAM(Synchronous DRAM)であり、クロックに同期して動作するため、DRAMにおいては比較的高速なアクセスを可能にする。また、SRAM209は、SDRAMに比べて記憶容量が小さいが、リフレッシュが不要で、主メモリ211よりもCPU201が高速にアクセスすることができる。なお、ここでリフレッシュとは、一定周期で行われる電荷の再充電をいう。
また、実施形態1の画像処理装置は、主メモリ211からSRAM209に画像データを独立して転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)207と、画像データが転送されない場合には主メモリ211に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施すと共に、DMAC207が画像データをSRAM209に転送した場合にはSRAM209に転送されて蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施すCPU201を備えている。なお、本実施形態でいう独立した転送とは、CPUを介さずに画像データを転送することを指す。
また、図2に示した画像処理装置において、CPU201は、縮小条件に基づいて画像データを主メモリ211からSRAM209に転送するか否か決定する転送決定手段としても機能する。本実施形態でいう縮小条件とは、縮小処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む処理条件をいう。また、縮小条件のうちの処理範囲とは、縮小の対象となる画像データが主メモリ211において占める範囲をいう。
さらに、デジカメとして構成された本実施形態の画像処理装置は、画像を撮影するための撮像素子(例えばCCD(Charge Coupled Device))203、撮像素子203で撮像された後、CPU201で画像処理された画像データを表示する表示体205を備えている。表示体205は、例えば電子ビューファインダ(EVF)と呼ばれる液晶表示装置として構成される。本実施形態で縮小される画像データは、この表示体205に表示される画像を形成するものである。
以上、図2に示した各構成は、主バス213によって接続され、互いにデータを授受している。
次に、縮小条件に基づく画像データの転送の決定について説明する。DMA転送を実行するか否かは、例えば、縮小処理の条件にそって画像データを処理した場合にDMA転送することによって画像処理時間を短縮できるか否かによって決定することができる(処理時間に基づく決定)。あるいは、DMA転送された画像データのうち画像処理に使用される画像データの割合によって決定することができる(処理効率に基づく決定)。
次に、縮小条件に基づく画像データの転送の決定について説明する。DMA転送を実行するか否かは、例えば、縮小処理の条件にそって画像データを処理した場合にDMA転送することによって画像処理時間を短縮できるか否かによって決定することができる(処理時間に基づく決定)。あるいは、DMA転送された画像データのうち画像処理に使用される画像データの割合によって決定することができる(処理効率に基づく決定)。
つまり、一般的には、DMA転送された画像データの多くが廃棄される処理時にはDMA転送をしない決定がなされる。廃棄される画像データの量は、縮小率及び画像処理の方法と関連する。縮小率との関連にあっては、縮小率が高いほど廃棄される画像データの量が多くなってDMA転送されない傾向がある。
また、縮小の処理範囲は、画像データの転送回数に関連し、転送回数の多い画像処理ほど転送のためにCPU201にかかる負荷が大きいためにDMA転送をしない決定がなされる傾向がある。さらに、画像データに対するアクセス回数は、縮小の処理方法と関連し、1つの画素データを処理に使用する回数が多い画像処理ほどDMA転送の決定がなされる傾向がある。
また、縮小の処理範囲は、画像データの転送回数に関連し、転送回数の多い画像処理ほど転送のためにCPU201にかかる負荷が大きいためにDMA転送をしない決定がなされる傾向がある。さらに、画像データに対するアクセス回数は、縮小の処理方法と関連し、1つの画素データを処理に使用する回数が多い画像処理ほどDMA転送の決定がなされる傾向がある。
縮小の処理方法としては、例えば、最近傍法(ニアレストネイバー法)や線形補間法(バイリニア法)が本実施形態に適用できる。最近傍法とは、画像データを縮小して(x,y)に位置する画素の値を、(x,y)の位置に最も近い画素の値を用いて決定する単純間引き法である。最近傍法によれば、1/Aに縮小後の画像データに含まれる画素の値(輝度)は、縮小前に点(x,y)にあった画素の値f´(x,y)を使って以下のように表される。
f´(x,y)=f([x/A+1/2],[y/A+1/2])
なお、上記した式において、[x/A+1/2]は、x/Aを四捨五入することを示す。
最近傍法により、水平、垂直の二方向に4画素ずつが並ぶ計16画素で構成される画像を1/4に縮小した場合、16画素のうち1つの画素データだけが使用される。したがって、転送された画像データの15/16が廃棄されることになる。本実施形態では、このような最近傍法を使った縮小処理時、画像を1/2以上の縮小率で縮小する場合にDMA転送を行わないものとする。
なお、上記した式において、[x/A+1/2]は、x/Aを四捨五入することを示す。
最近傍法により、水平、垂直の二方向に4画素ずつが並ぶ計16画素で構成される画像を1/4に縮小した場合、16画素のうち1つの画素データだけが使用される。したがって、転送された画像データの15/16が廃棄されることになる。本実施形態では、このような最近傍法を使った縮小処理時、画像を1/2以上の縮小率で縮小する場合にDMA転送を行わないものとする。
また、線形補間法は、縮小前の画像の(x,y)に位置する画素の縮小後の値を、(x,y)の位置に最も近い4つの画素の値に距離に応じた重み付けをして決定する。図3は、線形補間の処理を説明するための図である。図示した例では、(x,y)に位置する点Pの値をPx,y、点Pの周囲4画素の値をそれぞれP0、P1、P2、P3とすると、各値が以下の関係を持つ。
Px,y=P0・X2・Y2+P1・X1・Y2+P2・X1・Y1+P3・X2・Y1
X1+X2=1
Y1+Y2=1
上記した線形補間法によれば、16画素で構成される画像を1/4に縮小する場合に4画素だけが使用される。したがって、転送された画像データの3/4が廃棄されることになる。本実施形態では、このような線形補間法を使った縮小処理時、画像を1/4以上の縮小率で縮小する場合にDMA転送を行わないものとする。
X1+X2=1
Y1+Y2=1
上記した線形補間法によれば、16画素で構成される画像を1/4に縮小する場合に4画素だけが使用される。したがって、転送された画像データの3/4が廃棄されることになる。本実施形態では、このような線形補間法を使った縮小処理時、画像を1/4以上の縮小率で縮小する場合にDMA転送を行わないものとする。
以上のように縮小処理の条件によってDMA転送を行うか否か決定することにより、本実施形態は、使用されない画像データの転送に係る処理を省き、処理効率を高めることができる。さらに、不要な画像データ転送のパラメータ設定にかかるCPUの負荷を軽減することができる。本実施形態では、このような処理効率向上によって短縮される処理時間がCPUの主メモリ211に対するアクセスにかかる時間よりも長い縮小条件を予め設定する。そして、この画像処理がこの縮小条件に合致する場合にDMA転送を行わないよう制御する。
なお、縮小条件の設定は、デジカメ等に予め設定しておいてもよく、縮小率、処理範囲、処理方法の組み合わせとして設定することができる。また、いずれか1つの条件のしきい値として設定しておき、1つの条件がしきい値を超えたことによってDMA転送の可否を決定するようにしてもよい。
図4(a)、(b)は、以上述べた本実施形態の画像処理装置でなされる画像処理方法を説明するためのフローチャートである。(a)はCPU201によってなされる処理を示し、(b)はDMAC207によってなされるDMACサブルーチンを示している。本実施形態の画像処理装置は、先ず、画像処理の処理条件に含まれる縮小条件を入力する(S401)。縮小条件の入力は、例えばデジカメ等の図示しない操作部をオペレータが操作することによってなされる。また、オペレータの操作とは、例えば直前に撮影された画像の表示やカード等に記録されている画像を読み出して表示させるための操作として実行される。
図4(a)、(b)は、以上述べた本実施形態の画像処理装置でなされる画像処理方法を説明するためのフローチャートである。(a)はCPU201によってなされる処理を示し、(b)はDMAC207によってなされるDMACサブルーチンを示している。本実施形態の画像処理装置は、先ず、画像処理の処理条件に含まれる縮小条件を入力する(S401)。縮小条件の入力は、例えばデジカメ等の図示しない操作部をオペレータが操作することによってなされる。また、オペレータの操作とは、例えば直前に撮影された画像の表示やカード等に記録されている画像を読み出して表示させるための操作として実行される。
CPU201は、上記した縮小条件に基づいてDMA転送を行うか否か判断する(S402)。この結果、DMA転送をしないと判断した場合(S402:No)、CPU201は主メモリ211にアクセスし、画像データを主メモリ211上で縮小する(S403)。
一方、ステップS402においてDMA転送すると判断された場合(S402:Yes)、CPU201はDMAC207にDMA転送を実行するように要求をする(S406)。DMA転送の要求にあたってCPU201は、DMAC207に転送に必要なパラメータ(転送される画像データの主メモリ211上のアドレス等、以下DMACパラメータと記す)を設定し、DMAC207に送る。以降、DMA転送はCPU201とは独立にDMAC207によって実行される(S407)。
一方、ステップS402においてDMA転送すると判断された場合(S402:Yes)、CPU201はDMAC207にDMA転送を実行するように要求をする(S406)。DMA転送の要求にあたってCPU201は、DMAC207に転送に必要なパラメータ(転送される画像データの主メモリ211上のアドレス等、以下DMACパラメータと記す)を設定し、DMAC207に送る。以降、DMA転送はCPU201とは独立にDMAC207によって実行される(S407)。
DMAC207は、DMACサブルーチンに入ると、先ずCPU201から受け取ったDMACパラメータを設定する(S408)。そして、設定されたDMACパラメータを使って主メモリ211に蓄積されている画像データをSRAM209にDMA転送する(S409)。CPU201は、SRAM209にアクセスしてDMA転送された画像データをSRAM209上で縮小する(S404)。主メモリ211またはSRAM209上で縮小された画像データは、表示体205に出力され(S405)、縮小画像を形成する。
なお、以上述べた本実施形態の画像処理方法を実行させるためのプログラムは、フロッピー(R)ディスク、CD−ROMといった記録媒体に記録してユーザに提供することができる。また、ネットワーク回線を通じてダウンロードすることによりユーザに提供することができる。
以上述べた本実施形態の画像処理装置、画像処理方法及びこの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、CPU201が、縮小の処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づいて画像データを転送するか否か決定する。そして、転送の決定をしたときはDMAC207が主メモリ211からSRAM209に画像データを独立して転送し、CPU201はSRAM209に蓄積されている画像データに縮小処理を施す。また、画像データを転送しない場合、CPU201が主メモリ211に蓄積されている画像データに縮小処理を施す。このような処理により、本実施形態は、画像データの縮小条件が転送に有利な場合には画像データを転送し、転送に不利な場合には転送することなく画像データを縮小することができる。したがって、縮小条件によらず、常に縮小条件に適した状態で画像データを縮小することができる。
以上述べた本実施形態の画像処理装置、画像処理方法及びこの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、CPU201が、縮小の処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づいて画像データを転送するか否か決定する。そして、転送の決定をしたときはDMAC207が主メモリ211からSRAM209に画像データを独立して転送し、CPU201はSRAM209に蓄積されている画像データに縮小処理を施す。また、画像データを転送しない場合、CPU201が主メモリ211に蓄積されている画像データに縮小処理を施す。このような処理により、本実施形態は、画像データの縮小条件が転送に有利な場合には画像データを転送し、転送に不利な場合には転送することなく画像データを縮小することができる。したがって、縮小条件によらず、常に縮小条件に適した状態で画像データを縮小することができる。
また、本発明の画像処理装置は、最近傍法によって画像を1/2以上に縮小する条件、あるいは線形補間法によって画像を1/4以上に縮小する条件が縮小条件に含まれるとき画像データを転送しない決定をする。このような本実施形態によれば、多くの部分が縮小の処理に使用されない画像データを転送することによる処理効率の低下を防ぎ、処理効率を高めて処理時間を短縮することができる。
201はCPU、 203は撮像素子、 205は表示体、 207はDMAC、
209はSRAM、 211は主メモリ、 213は主バス
209はSRAM、 211は主メモリ、 213は主バス
Claims (5)
- 第1の画像データ蓄積手段及び第2の画像データ蓄積手段と、
前記第1の画像データ蓄積手段から前記第2の画像データ蓄積手段に画像データを独立して転送する転送手段と、
前記転送手段が画像データを転送しない場合には前記第1の画像データ蓄積手段に蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施すと共に、前記転送手段が画像データを前記第2の画像データ蓄積手段に転送した場合には前記第2の画像データ蓄積手段に転送されて蓄積されている画像データに少なくとも縮小処理を含む画像処理を施す画像処理手段と、
前記画像処理手段によってなされる縮小の処理の縮小率、処理範囲、処理方法の少なくとも1つを含む縮小条件に基づいて画像データを前記第1の画像データ蓄積手段から前記第2の画像データ蓄積手段に転送するか否か決定する転送決定手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記転送決定手段は、最近傍法によって画像を1/2以上に縮小する条件が前記縮小条件に含まれるとき画像データを転送しない決定をすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記転送決定手段は、線形補間法によって画像を1/4以上に縮小する条件が前記縮小条件に含まれるとき画像データを転送しない決定をすることを特徴とする請求項1または2項に記載の画像処理装置。
- 画像を縮小処理する画像処理方法であって、
画像データを入力し、該画像データを第1の画像データ蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、
画像データの縮小処理にかかる縮小率、縮小範囲、縮小方法の少なくとも一つを含む縮小条件に基づいて、前記第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを第2の画像データ蓄積手段に転送するか否か決定する転送決定工程と、
前記転送決定工程により、画像データを転送しない決定がされた場合には前記第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを縮小処理し、画像データを転送する決定がされた場合には前記第2の画像データ蓄積手段に転送されて蓄積されている画像データを縮小処理する縮小処理工程と、を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 画像を縮小処理する画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力し、該画像データを第1の画像データ蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、
画像データの縮小処理にかかる縮小率、縮小範囲、縮小方法の少なくとも一つを含む縮小条件に基づいて、前記第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを第2の画像データ蓄積手段に転送するか否か決定する転送決定ステップと、
前記転送決定ステップにより、画像データを転送しない決定がされた場合には前記第1の蓄積手段に蓄積されている画像データを縮小処理し、画像データを転送する決定がされた場合には前記第2の画像データ蓄積手段に転送されて蓄積されている画像データを縮小処理する縮小処理ステップと、を含むことを特徴とする画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4937355B2 (ja) * | 2007-09-21 | 2012-05-23 | 三菱電機株式会社 | データ転送装置及びデータ転送方法 |
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