JP2005226568A - 遠心式流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ディフューザにおける失速限界を低流量側に拡げることができるとともに、広い流量範囲にわたって安定して運転でき、かつ効率低下を最小限におさえることのできる遠心式流体機械を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数枚のブレード、およびこれら複数枚のブレードの根元部に配置されるハブを有するインペラと、前記インペラの下流側に設けられるとともに、対向するシュラウド壁面22およびハブ側壁面との間に複数枚のベーン24を有するディフューザ21とを具備する遠心式流体機械であって、前記シュラウド側壁面22および前記ハブ側壁面のうち、少なくとも一方の壁面に、前記ベーン24の半径方向内側面24aから前記ディフューザ21の半径方向内側に向かうとともに、前記ベーン24の半径方向内側面24aに対して略垂直方向に延在する少なくとも一本の溝25,25aが設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は遠心式流体機械、特に舶用過給機、自動車用過給機、航空用ガスタービンなどに用いられる遠心圧縮機に関するものである。
従来の遠心圧縮機としては、ディフューザの対向する壁面(シュラウド壁面およびハブ側壁面)に、複数の溝を放射状に有したものがある(たとえば、特許文献1参照)。
特許第3225197号公報(図1)
この特許文献1に記載された発明は、ディフューザの対向する壁面に、複数の溝を放射状に形成し、この溝の内部に半径方向の圧力勾配により内向きの流れを誘起させ、その分だけ主流の流量を増加させて、高流量時と同様な流れを実現することによりディフューザの失速を抑制しようとしたものである。
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、遠心圧縮機に適用した場合には、ディフューザの失速をある程度低減させることができても、さらなる低減を図ることは不十分であり、また損失分が増加し効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ディフューザにおける失速限界を低流量側に拡げることができるとともに、広い流量範囲にわたって安定して運転でき、かつ効率低下を最小限におさえることのできる遠心式流体機械を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の遠心式流体機械は、複数枚のブレード、およびこれら複数枚のブレードの根元部に配置されるハブを有するインペラと、前記インペラの下流側に設けられるとともに、対向するシュラウド壁面およびハブ側壁面との間に複数枚のベーンを有するディフューザとを具備する遠心式流体機械であって、前記シュラウド側壁面および前記ハブ側壁面のうち、少なくとも一方の壁面に、前記ベーンの半径方向内側面から前記ディフューザの半径方向内側に向かうとともに、前記ベーンの半径方向内側面に対して略垂直方向に延在する少なくとも一本の溝が設けられていることを特徴とする。
このような遠心式流体機械によれば、溝によりベーンの半径方向内側面からディフューザの半径方向内側に、すなわち、ベーンの半径方向内側面から離れていく方向に、言い換えれば、圧力の高い側から圧力の低い側に、圧力差による流体の流れが生じる。この圧力差による流体の流れは、ベーンの半径方向内側面から遠ざかっていく際、このベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体を一緒に引き連れてベーンの半径方向内側面から遠ざかっていくこととなる。言い換えれば、溝内を通過する流体の流れによりベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体が吸い出される(エジェクタ効果)ため、ベーンの半径方向内側面に形成された境界層の厚みが減少することになる。
請求項2に記載の遠心式流体機械は、前記溝が、前記ベーンの前縁部に形成される最低圧力部よりも下流側で、かつスロートよりも上流側に設けられていることを特徴とする。
このような遠心式流体機械によれば、境界層が形成されるとともに、ベーンの半径方向内側面からディフューザの半径方向内側に向かって圧力差による流れが生じる部分にのみ溝が形成されているので、主流がディフューザのベーン間を通過していくときの運動エネルギーの損失が抑制される。
請求項3に記載の遠心式流体機械は、前記溝の半径方向内側の一端が、前記ベーンの前縁間を結ぶとともに前記インペラの回転軸線から等しい距離に位置する線よりも半径方向外側に位置するように設けられていることを特徴とする。

このような遠心式流体機械によれば、ディフューザの入口端からベーン前縁までの間には溝が形成されていないので、主流がディフューザのベーン間を通過していくときの運動エネルギーの損失がさらに抑制される。
したがって、特に圧縮性流体(たとえば、空気)を圧縮する圧縮機の場合に有効である。
請求項4に記載の遠心式流体機械は、前記溝の深さがそれぞれ、前記ベーンの前縁から後縁に向かって漸次浅くなるように形成されていることを特徴とする。
このような遠心式流体機械によれば、溝の内部に入り込んだ主流は、溝の下流側の壁面と鋭角的に衝突した後、当該溝の外に出ていくこととなる。
請求項5に記載の遠心式流体機械は、前記ベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体を前記溝に導くための第2の溝が、前記ベーンの半径方向内側面に少なくとも一本設けられていることを特徴とする。
このような遠心式流体機械によれば、ベーンの半径方向内側面の近傍、特にベーンの高さ方向において中央部に滞留する流体が、第2の溝を通って溝の方に導かれるようになっている。
請求項6に記載のディフューザは、インペラの下流側に設けられるとともに、対向するシュラウド壁面およびハブ側壁面との間に複数枚のベーンを有するディフューザであって、前記シュラウド側壁面および前記ハブ側壁面のうち、少なくとも一方の壁面に、前記ベーンの半径方向内側面から当該ディフューザの半径方向内側に向かうとともに、前記ベーンの半径方向内側面に対して略垂直方向に延在する少なくとも一本の溝が設けられていることを特徴とする。
このようなディフューザによれば、溝によりベーンの半径方向内側面からディフューザの半径方向内側に、すなわち、ベーンの半径方向内側面から離れていく方向に、言い換えれば、圧力の高い側から圧力の低い側に、圧力差による流体の流れが生じる。この圧力差による流体の流れは、ベーンの半径方向内側面から遠ざかっていく際、このベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体を一緒に引き連れてベーンの半径方向内側面から遠ざかっていくこととなる。言い換えれば、溝内を通過する流体の流れによりベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体が吸い出される(エジェクタ効果)ため、ベーンの半径方向内側面に形成された境界層の厚みが減少することになる。
請求項7に記載のディフューザは、前記溝が、前記ベーンの前縁部に形成される最低圧力部よりも下流側で、かつスロートよりも上流側に設けられていることを特徴とする。
このようなディフューザによれば、境界層が形成されるとともに、ベーンの半径方向内側面からディフューザの半径方向内側に向かって圧力差による流れが生じる部分にのみ溝が形成されているので、主流がディフューザのベーン間を通過していくときの運動エネルギーの損失が抑制される。
請求項8に記載のディフューザは、前記溝の半径方向内側の一端が、前記ベーンの前縁間を結ぶとともに前記インペラの回転軸線から等しい距離に位置する線よりも半径方向外側に位置するように設けられていることを特徴とする。

このようなディフューザによれば、ディフューザの入口端からベーン前縁までの間には溝が形成されていないので、主流がディフューザのベーン間を通過していくときの運動エネルギーの損失がさらに抑制される。
したがって、特に圧縮性流体(たとえば、空気)を圧縮する圧縮機に適用されても有効である。
請求項9に記載のディフューザは、前記溝の深さがそれぞれ、前記ベーンの前縁から後縁に向かって漸次浅くなるように形成されていることを特徴とする。
このようなディフューザによれば、溝の内部に入り込んだ主流は、溝の下流側の壁面と鋭角的に衝突した後、当該溝の外に出ていくこととなる。
請求項10に記載のディフューザは、前記ベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体を前記溝に導くための第2の溝が、前記ベーンの半径方向内側面に少なくとも一本設けられていることを特徴とする。
このようなディフューザによれば、ベーンの半径方向内側面の近傍、特にベーンの高さ方向において中央部に滞留する流体が、第2の溝を通って溝の方に導かれるようになっている。
本発明によれば、ディフューザにおける失速限界を低流量側に拡げることができるとともに、広い流量範囲にわたって安定して運転させることができる。
以下、本発明による遠心式流体機械(以下、遠心圧縮機を例に挙げて説明する)の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図5に示すように、遠心圧縮機10は、インペラ11と、ディフューザ21とを主たる要素として構成されたものである。
インペラ11は、複数枚のブレード12と、これらブレード12の根元部Rに配置されたハブ13とを有するとともに、ブレード12はそれぞれ、ハブ13の小径側端部13aにその前縁LEが位置するとともに、ハブ13の大径側端部13bにその後縁TEが位置するようにハブ13の表面上に設けられている。
なお、図において符号14は、ブレード12の先端側を覆うように配置されたシュラウドを示している。
ディフューザ21は、前述したインペラ11の下流側に設けられるとともに、対向するシュラウド壁面22およびハブ側壁面23との間に複数枚のベーン24を有するものであり、インペラ11を通過した流体の有する運動エネルギーを圧力エネルギーに変換するものである。
図1はハブ側壁面23からシュラウド側壁面22を見た図であり、ディフューザ21の入り口部分を示す要部拡大平面図である。
本実施形態では、ハブ側壁面23に比べて境界層の厚さが厚くなるシュラウド側壁面22に、ベーン24の半径方向内側面24aからディフューザ21の半径方向内側に向かうとともに、ベーン24の半径方向内側面24aに対して略垂直方向に延在する少なくとも一つの溝(本実施形態では7つの溝)25が設けられている。
これら溝25は、ベーン24の前縁部、具体的にはベーン24の前縁部に形成される最低圧力部(詳細については図3を用いて後述する)よりも下流側で、かつスロート26よりも上流側に設けられている。
また、これら溝25の半径方向内側の一端は、ベーン24の前縁LE間を結ぶとともにインペラ11の回転軸線C(図5参照)から等しい距離R1に位置する線L1よりも半径方向外側に位置するように設けられている。
図1に示すように、最も上流側に位置する溝25aを除くその他の溝25はそれぞれ、その平面視形状において、ベーン24の前縁LE1側(上流側)および後縁側(下流側)がそれぞれ直線状に形成されているとともに、前縁LE1側で形成される直線および後縁側で形成される直線が互いに平行となるように形成されている。
また、これら溝25の前縁LE1側で形成される直線は、後縁側で形成される直線よりも長くなるように形成されているとともに、前縁LE1側で形成される直線の一端(ベーン24の半径方向内側面24aとは反対側に位置する末端)と、後縁側で形成される直線の一端ともまた、直線で結ばれている。すなわち、最も上流側に位置する溝25aを除くその他の溝25の平面視形状は、略台形状を呈しているとともに、これら溝25の一端が形成する直線と、ベーン24の半径方向内側面24aとの距離は、ベーン24の上流側から下流側にかけて漸次短くなるように形成されている。
一方、最も上流側に位置する溝25aは、その平面視形状において、ベーン24の前縁LE1側が直線状に形成されているとともに、全体として略三角形状を呈するように形成されている。
図2(a)は図1のII−II矢視断面図であり、図2(b)は図2(a)の円Aで囲んだ部分を拡大した要部拡大断面図である。
図2に示すように、各溝25,25aは、その断面視形状が三角形を有するように形成されており、θ1が60度から90度、θ2が10度から40度となるように設定されている。
また、これら溝25,25aはそれぞれ、ベーン24の半径方向内側面24aからディフューザ21の半径方向内側にかけて(すなわち、ベーン24の半径方向内側面24aから前縁LE1側で形成される直線の一端にかけて)漸次浅くなるように形成されている(図4参照)。
さてここで、図3を用いて、ベーン24の前縁部に形成される最低圧力部よりも下流側にこれら溝25,25aが設けられている理由、言い換えれば、ベーン24の前縁部に形成される最低圧力部にはこれら溝25,25aを設けないようにしている理由を説明する。
図3に示すように、たとえば矢印Arのように、流体(たとえば、空気)がベーン24の前縁LE1に向かって流れ込むとともに、ベーン24間を通過して昇圧されていくとき、図中に破線で示すような等圧線が形成されることとなる。
等圧線は、ベーン24の前縁部に形成されている略半円状の部分で圧力が最も低く(最低圧力部)、つぎに最も上流側に形成されている三角形状の部分が低く、あとは下流側に向かって漸次高くなるように形成されている。
最低圧力部は、ベーン24の前縁LE1から翼ピッチ(一ベーン24の前縁LE1とこの一ベーン24に隣接して設けられた他ベーン24の前縁LE1との間のピッチ)約15%の間に形成される。
前述したように、最低圧力部の圧力は、最も上流側に形成されている三角形状の部分の圧力よりも低い。そのため、図において矢印Ar1で示すように、最も上流側に形成されている三角形状の部分から最低圧力部に向かって、圧力差による流れが生じる。したがって、このような部分に溝を作ってしまうと最低圧力部に流体が流れ込み、却って境界層の厚さが増してしまうこととなり、好ましくない。
以上説明したようなベーン24の半径方向内側面24aからディフューザ21の半径方向内側に向かうとともに、ベーン24の半径方向内側面24aに対して略垂直方向に延在する溝25,25a、すなわち等圧線と交差する方向に溝25,25aを設けることにより、図3に矢印Ar2で示すように、ベーン24の半径方向内側面24aから内方、すなわち、ベーン24の半径方向内側面24aから離れていく方向、言い換えれば、圧力の高い側から圧力の低い側に、圧力差による流体の流れが生じる。この圧力差による流体の流れは、ベーン24の半径方向内側面24aから遠ざかっていく際、このベーン24の半径方向内側面24aの近傍に滞留する流体を一緒に引き連れてベーン24の半径方向内側面24aから遠ざかっていくこととなる。言い換えれば、溝25内を通過する流体の流れによりベーンの半径方向内側面24aの近傍に滞留する流体が吸い出される(エジェクタ効果)ようになるため、ベーン24の半径方向内側面24aに形成された境界層の厚みを減少させることができて、ディフューザ21における失速限界を低流量側に拡げることができるとともに、広い流量範囲にわたって安定して運転させることができるようになる。
また、溝25,25aは、ベーン24の前縁部に形成される最低圧力部よりも下流側で、かつスロート26よりも上流側に設けられているので、主流がディフューザ21のベーン24間を通過していくときの運動エネルギーの損失を抑制することができ、効率の低減を抑制することができる。
したがって、ポンプに比べて運動エネルギーが大きい圧縮機にも適用することができる。
さらに、溝25,25aの半径方向内側の一端が、ベーン24の前縁LE1間を結ぶとともにインペラ11の回転軸線Cから等しい距離に位置する線L1よりも半径方向外側に位置するように設けられているので、主流がディフューザ21のベーン24間を通過していくときの運動エネルギーの損失をさらに抑制することができ、効率の低減をより一層抑制することができる。
さらにまた、溝25,25aの深さは、ベーン24の前縁LE1から後縁に向かって漸次浅くなるように形成されており、溝25,25aの内部に入り込んだ主流は、溝25,25aの下流側の壁面と鋭角的に衝突した後、当該溝25,25aの外に出ていくこととなるので、衝突による主流の圧力損失を最小とすることができ、効率の低減を抑制することができる。
図4に示すように、ベーン24の半径方向内側面24aに、複数本(たとえば21本)の第2の溝27が設けられているとさらに好適である。
図4に示すように、これら第2の溝27は各溝25,25aに対してそれぞれ3本ずつ設けられている。また、各第2の溝27はベーン24の高さ方向における略中央部からシュラウド側壁面22に向かって真っ直ぐに延びるとともに、ベーン24の中央部側に位置する第2の溝27の端部がシュラウド側壁面22の側に位置する第2の溝27の端部よりもベーン24の前縁LE1側に位置するように形成されている。
このような第2の溝27を設けることにより、半径方向内側面24aの近傍に滞留する流体がこれら第2の溝27の内部を通って溝25,25aに効率よく導かれることとなるので、境界層の厚みをさらに減少させることができて、ディフューザ21における失速限界を低流量側にさらに拡げることができるとともに、より広い流量範囲にわたって安定して運転させることができるようになる。
なお、図3および図4では、図面を簡略化するため溝25を1つしか示していないが、本来これらは図1に示すように、各ベーン24に対して7つずつ設けられている。
今まで述べてきた実施形態では、溝25,25aを、ハブ側壁面23に比べて境界層の厚さが厚くなるシュラウド側壁面22の側に設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ハブ側壁面23側のみ、あるいはシュラウド側壁面22およびハブ側壁面23の両方に設けるようにすることもできる。
上述した実施形態では、遠心圧縮機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、遠心ポンプ、斜流圧縮機、斜流ポンプなどの遠心式流体機械にも同様に適用され得るものである。
本発明による遠心式流体機械の一実施形態を示す図であって、ハブ側壁面からシュラウド側壁面を見た、ディフューザの入り口部分を示す要部拡大平面図である。 本発明による遠心式流体機械の一実施形態を示す図であって、(a)は図1のII−II矢視断面図、(b)は(a)の円Aで囲む部分を拡大した要部拡大図である。 本発明による遠心式流体機械の一実施形態を示すベーン前縁部を拡大した要部拡大図である。 ベーンの半径方向内側面に溝を設けた例を示す図であって、ハブ側壁面からシュラウド側壁面を見た、ディフューザの入り口部分を示す要部斜視図である。 本発明による遠心式流体機械の一実施形態を示す概略縦断面図である。
符号の説明
10 遠心圧縮機(遠心式流体機械)
11 インペラ
12 ブレード
13 ハブ
21 ディフューザ
22 シュラウド側壁面
23 ハブ側壁面
24 ベーン
24a 半径方向内側面
25 溝
25a 溝
26 スロート
27 第2の溝
C 回転軸線
LE1 前縁
R 根本部

Claims (10)

  1. 複数枚のブレード、およびこれら複数枚のブレードの根元部に配置されるハブを有するインペラと、
    前記インペラの下流側に設けられるとともに、対向するシュラウド壁面およびハブ側壁面との間に複数枚のベーンを有するディフューザとを具備する遠心式流体機械であって、
    前記シュラウド側壁面および前記ハブ側壁面のうち、少なくとも一方の壁面に、前記ベーンの半径方向内側面から前記ディフューザの半径方向内側に向かうとともに、前記ベーンの半径方向内側面に対して略垂直方向に延在する少なくとも一本の溝が設けられていることを特徴とする遠心式流体機械。
  2. 前記溝が、前記ベーンの前縁部に形成される最低圧力部よりも下流側で、かつスロートよりも上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遠心式流体機械。
  3. 前記溝の半径方向内側の一端が、前記ベーンの前縁間を結ぶとともに前記インペラの回転軸線から等しい距離に位置する線よりも半径方向外側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の遠心式流体機械。
  4. 前記溝の深さがそれぞれ、前記ベーンの前縁から後縁に向かって漸次浅くなるように形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の遠心式流体機械。
  5. 前記ベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体を前記溝に導くための第2の溝が、前記ベーンの半径方向内側面に少なくとも一本設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の遠心式流体機械。
  6. インペラの下流側に設けられるとともに、対向するシュラウド壁面およびハブ側壁面との間に複数枚のベーンを有するディフューザであって、
    前記シュラウド側壁面および前記ハブ側壁面のうち、少なくとも一方の壁面に、前記ベーンの半径方向内側面から当該ディフューザの半径方向内側に向かうとともに、前記ベーンの半径方向内側面に対して略垂直方向に延在する少なくとも一本の溝が設けられていることを特徴とするディフューザ。
  7. 前記溝が、前記ベーンの前縁部に形成される最低圧力部よりも下流側で、かつスロートよりも上流側に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のディフューザ。
  8. 前記溝の半径方向内側の一端が、前記ベーンの前縁間を結ぶとともに前記インペラの回転軸線から等しい距離に位置する線よりも半径方向外側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項7または8に記載のディフューザ。
  9. 前記溝の深さがそれぞれ、前記ベーンの前縁から後縁に向かって漸次浅くなるように形成されていることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載のディフューザ。
  10. 前記ベーンの半径方向内側面の近傍に滞留する流体を前記溝に導くための第2の溝が、前記ベーンの半径方向内側面に少なくとも一本設けられていることを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載のディフューザ。
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