JP2005226139A - 表面平滑化銅箔及びその製造方法 - Google Patents

表面平滑化銅箔及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
電解銅箔の表面に気泡痕の縦筋模様が発生し難く、電解研磨時間が短く済むことから生産性が高く、さらに研磨液の廃水処理の負荷が小さい表面平滑化銅箔の製造方法を提供すること。
【解決手段】
リン酸水溶液を用いて銅箔表面を電解研磨する表面平滑化銅箔の製造方法であって、前記電解研磨は、一定の電流密度で連続して前記銅箔表面の電解研磨を行った場合の電流効率が62%〜90%になる条件で行う表面平滑化銅箔の製造方法。該リン酸水溶液のリン酸濃度は、380g/l〜470g/lであることが好ましい。また、前記電解研磨の電流密度は、20A/dm〜50A/dmであることが好ましい。また、前記電解研磨に要する電荷量が、100C/dm〜2000C/dmであることが好ましい。また、前記リン酸水溶液に用いられるリン酸はHPOであり、前記リン酸水溶液の温度が、20℃〜40℃であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、表面平滑化銅箔及びその製造方法に関し、詳しくはファインピッチ配線パターン形成時に、電解銅箔の表面粗さに起因するエッチング不良を低減又は解消できる表面平滑化銅箔及びその製造方法に関するものである。
電解銅箔は、銅イオンを含む銅電解液からチタン等からなる陰極上に銅を電析させて得られる箔(未処理箔。「析離箔」ともいう。)又は該未処理箔の表面にコブ等を形成したり金属層や有機成分層を設けたりした箔(表面処理箔)であり、プリント配線板の形成材料等として広く用いられている。なお、未処理箔は、上記のように陰極上に電析して得られるものであるため、一般的に、陰極側の面(光沢面、シャイニー面又はS面)と、シャイニー面の反対側の面(粗面、マット面又はM面)とは、表面の形状や粗度が異なっている。すなわち、一般的に、未処理箔のシャイニー面はほぼ陰極表面の形状がほぼ転写されて平滑状を呈し、一方粗面は電析の際に成長した銅の表面が高低差(粗度)数μm程度の数多くの山状突起を呈するものとなる。
しかし、未処理箔の粗面の山状突起が大きいと、プリント配線板を形成するために、未処理箔の粗面にコブ処理等の表面処理を施して表面処理箔を形成し、これをプリプレグ等の他種材料と接着し、さらに回路を形成するために銅箔をエッチングする場合に、プリプレグ等の他種材料が硬化して形成された絶縁層中に食い込んだ表面処理箔のコブをエッチングし切れないというエッチング不良を引き起こし易い。すなわち、一般的に表面処理箔のコブは未処理箔の粗面の山状突起の表面に形成されるため、コブの下地である未処理箔の粗面の山状突起が大きいと該山状突起の形状に沿って形成される表面処理箔のコブも未処理箔の粗面の山状突起の凹凸の影響を直接的に受け易いことになり、この結果、粗面の山状突起の頂上近傍に形成されるコブが絶縁層中に深く食い込むからである。このため、表面処理箔の粗度を低く抑制するべく、未処理箔にも粗面の粗度の低いことが求められている。また、微細回路形成における線幅の均一確保においても、山状突起の低減によるエッチング特性の向上が求められている。一方、光沢面は、通常は粗面よりも低粗度であるが、ドラム陰極の表面の荒れ等に起因して光沢面の粗度が高くなることもある。このため、銅箔の状態及び用途によっては光沢面についても低粗度化が求められる場合もあり、従って、銅箔の粗面及び光沢面の両表面について低粗度化が可能であると好ましい。
なお、銅箔の表面の低粗度化方法としては、電解液組成等の電解条件を制御して低粗度化未処理箔自体を得る方法と、低粗度でない通常の粗度を有する未処理箔を原料として該未処理箔を電解研磨することによる低粗度化された未処理箔を得る方法とがある。しかし、前者の方法で得られる銅箔は粗度の点では良好であるものの、粗度以外の物性、例えば熱間抗張力や熱後抗張力等が低くなり易く、また、低粗度で且つ機械的特性の異なる箔を作り分けるためには通常の未処理箔製造工程と分けて専用の未処理箔製造工程を設ける必要があり設備コストが高くなるため、前者の方法は好ましくない。また、低粗度の未処理箔を製造しようとすると、機械的箔特性も、熱間抗張力や熱後抗張力が低くなる等のある程度限定された物性でしか制御することができず、低粗度と機械特性が各々個別に制御することができなかった。これに対し後者の方法で得られた銅箔には物性等の点で特に短所がなく、また、後者の方法を採用した場合は通常の未処理箔製造工程と分けて専用の未処理箔製造工程を設ける必要がなく設備コストが高くなることがない。さらに、後者の方法を採用すると、いかなる機械的特性の未処理箔も低粗度化が可能であることから、低粗度と機械的特性を各々独立して制御することが可能となる。従って、銅箔に要求される粗度以外の物性を満足した上で低粗度化を図るためには、後者の方法が好ましい。
このような状況の下、特許文献1(特開2002−105699号公報)には、電解銅箔の粗面を電解研磨して該粗面の表面粗さを1.5〜4.0μmとする銅張り積層板用電解銅箔の製造方法が開示されている。また、該文献には、研磨液の条件が、HPO:水が70vol%:30vol%であり、電解条件が電流密度が10〜20A/dm、且つ電解時間が30〜60秒、すなわち単位面積当りの電荷量が300〜1200C/dmであることが開示されている。該方法によれば、低粗度の電解銅箔を製造することができる。なお、特許文献1の電解研磨液は、亜リン酸の品位等が十分に記載されていないため亜リン酸濃度を正確に特定することは困難であるが、用いられている亜リン酸が市販の工業用亜リン酸であると仮定すると、上記研磨液の亜リン酸濃度は450g/l〜1300g/l程度の高濃度のものと計算されるものである。すなわち、特許文献1は、高濃度の亜リン酸水溶液を用い低電流密度で行う製造方法であると推測される。
特開2002−105699号公報(第2頁第1欄)
しかしながら、特許文献1記載の方法では、電解研磨した電解銅箔は低粗度になるけれども、電流密度を高くすると電解研磨の際に発生した気泡が移動して縦筋模様が発生してしまうため、電流密度を上げることができず、研磨に要する時間が長くかかってしまうという問題があった。さらに、HPOが高濃度であるため、研磨液の廃水処理の負荷が大きくなり易いという問題があった。
従って、本発明の目的は、電解銅箔の表面に気泡痕の縦筋模様が発生し難く、電解研磨時間が短く済むことから生産性が高く、さらに研磨液の廃水処理の負荷が小さい表面平滑化銅箔の製造方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、比較的低濃度のリン酸水溶液を用い、且つ銅箔表面の電解研磨の電流効率が指定範囲内になる条件で電解研磨を行うと、投入した電荷量に対して効率よく銅箔表面の低粗度化を行うことができ、縦筋模様が発生し難くて良好な平滑化面が得られ、電解研磨時間が短くて生産性が高くなり、さらに研磨液のリン酸濃度が低くて済むため研磨液の廃水処理の負荷が小さくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明(1)は、リン酸水溶液を用いて銅箔表面を電解研磨する表面平滑化銅箔の製造方法であって、前記電解研磨は、前記銅箔表面の電解研磨の電流効率が62%〜90%になる条件で行うことを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法を提供するものである。
また、本発明(2)は、本発明(1)において、前記リン酸水溶液のリン酸濃度が、380g/l〜470g/lであることを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法を提供するものである。
また、本発明(3)は、本発明(1)又は(2)において、前記電解研磨の電流密度が、20A/dm〜50A/dmであることを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法を提供するものである。
また、本発明(4)は、本発明(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記電解研磨に要する電荷量が、100C/dm〜2000C/dmであることを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法を提供するものである。
また、本発明(5)は、本発明(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記リン酸水溶液の温度が、20℃〜40℃であることを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法を提供するものである。
また、本発明(6)は、本発明(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記表面平滑化銅箔は、電解研磨に供される銅箔が厚さ12μm〜20μmであり、前記電解研磨に要する電荷量が1000C/dmの場合における電流効率が68%〜87%で、且つ前記銅箔の電解研磨量が2.5μm〜3.2μmであることを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法を提供するものである。
また、本発明(7)は、本発明(1)〜(6)のいずれかにおいて、前記電解研磨に用いられる銅箔が、電解銅箔の未処理箔であることを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法を提供するものである。
また、本発明(8)は、本発明(1)〜本発明(7)のいずれかの製造方法で得られることを特徴とする表面平滑化銅箔を提供するものである。
また、本発明(9)は、本発明(8)において、電解研磨された銅箔表面の粗度Rが2.5μm以下であることを特徴とする表面平滑化銅箔を提供するものである。
本発明に係る表面平滑化銅箔の製造方法によれば、本発明の電流効率で電解研磨を行うことにより、投入した電荷量に対して効率よく低粗度化を行うことができ、縦筋模様が発生し難くて良好な平滑化面が得られ、電解研磨時間が短くて生産性が高くなり、さらに研磨液のリン酸濃度が低くて済むため研磨液の廃水処理の負荷を小さくすることができる。
(本発明に係る表面平滑化銅箔の製造方法)
本発明に係る表面平滑化銅箔の製造方法では、リン酸水溶液を用いて銅箔表面を電解研磨する。電解研磨に供される銅箔としては未処理箔であればよく特に限定されない。このような未処理箔としては、例えば、電解銅箔、圧延銅箔のいずれを用いることもできる。また、本発明で用いられる銅箔のグレードとしては、特に限定されないが、例えば、電解銅箔であれば、通常箔、低粗度箔、及び高温高伸び率箔等が挙げられる。ここで、高温高伸び率箔とは180℃における伸び率(熱間伸び率)が3%〜50%の箔をいう。また、上記銅箔は、電解銅箔の未処理箔であると、表面を本発明の電解研磨で低粗度化した後に、該低粗度化された面に対してコブ処理等の表面処理を行うことにより、表面処理箔における表面の粗化面の低粗度化を図り易いため好ましい。
本発明で電解研磨に供される銅箔は、厚さについては特に限定されず、通常用いられている12μm〜70μmのいずれも用いることができる。このうちでも、規格の厚さが18μmの箔、すなわち、厚さが通常12μm〜20μmの範囲内にある銅箔を用いると、一般的に厚さの薄い銅箔は粗度も低く、このため銅箔の電解研磨量が少なくて済むことから銅箔のロスが少なくて済むため好ましい。なお、本発明において電解研磨量とは、電解研磨により実際に溶解除去された銅箔の重量を単位面積当りの平均厚さに換算した値を示す。また、電解研磨に供される銅箔の表面の粗度Rも特に限定されない。
本発明で用いられるリン酸水溶液は、リン酸(HPO)の水溶液であり、溶媒として用いる水としては純水、超純水等が挙げられる。
リン酸水溶液は、リン酸濃度が、通常380g/l〜470g/l、好ましくは400g/l〜450g/lである。リン酸濃度が該範囲内にあると、銅箔表面に模様が出にくく、表面処理機で実現可能な電流密度で電解研磨を行い易いため好ましい。一方、リン酸濃度が380g/l未満であると、電流密度50A/dm以上が必要になってコストが高くなり、また場合によっては銅箔表面に赤っぽい模様が出ることがあるため好ましくなく、また、470g/lを超えると、研磨液の粘度が高いために気泡痕の縦筋模様が銅箔表面に発生し易く、また適正電流密度が下がることにより電解研磨に要する時間が長くなり、生産性が低くなり易いため好ましくない。
上記リン酸水溶液は、水、リン酸及び電解研磨により銅箔から溶出する成分以外の成分を含まないことが好ましい。例えば、リン酸水溶液は、塩化物イオン濃度が実質的にゼロであることが好ましい。
リン酸水溶液は、温度が、通常20℃〜40℃、好ましくは30℃〜40℃である。温度が該範囲内にあると、銅箔表面の低粗度化を十分に図ることができるため好ましい。一方、温度が20℃未満であると、銅箔表面に波型模様が発生し易く、また電流効率が低下することにより投入電荷量を増加させ、この結果処理時間が長くなり易いため好ましくなく、また、40℃を超えると、銅箔表面の低粗度化を十分に図れなくなるため好ましくない。なお、ここにいう電流効率とは、本明細書で定義する後述の意味で用いる。
本発明において電解研磨は、上記リン酸水溶液を用い、銅箔表面をアノード(陽極)として直流エッチングを行う。なお、電解研磨の前には、銅箔表面を酸洗することにより銅箔表面の清浄な面を露出させると、銅箔表面の酸化膜等が除去されて電解研磨が均一に行われ易いため好ましい。該酸洗に用いる酸としては、例えば、希硫酸、リン酸等が挙げられる。このうち、リン酸の水溶液として上記リン酸水溶液を用いると、上記リン酸水溶液に銅箔を浸漬すればそのまま酸洗を行うことができるため、酸洗槽を別途用意する必要がなく低コスト且つ手順が簡単で済むと共に、酸洗と研磨液が同一組成であるため酸洗による研磨液の組成変化を生じることがなく電解研磨による銅箔表面の仕上がりが均一になり易いため好ましい。
電解研磨は、これに要する電流密度が、通常20A/dm〜50A/dm、好ましくは30A/dm〜50A/dm、さらに好ましくは35A/dm〜50A/dmである。電流密度が該範囲内にあると、銅箔表面の低粗度化を十分に図ることができるため好ましい。一方、電流密度が20A/dm未満であると、電解研磨面の低粗度化が、研磨液中のリン酸、銅等の濃度変動の影響を大きく受けて充分に行えない場合があり、また、電解研磨に要する時間がかかり生産性が悪くなり易いため好ましくなく、また、50A/dmを超えると、銅箔の電解研磨面の十分な低粗度化が図れなくなり易い上、銅箔自体に電流を流す表面処理機では発熱が大きくなり処理できなくなる可能性があり、また、反応速度が速いために粗度のばらつきが大きくなる可能性もあるため好ましくない。
本発明において電解研磨は、これに要する電荷量が、通常100C/dm〜2000C/dm、好ましくは200C/dm〜2000C/dmである。電荷量が該範囲内にあると、電解研磨による平滑化が十分に行われる一方、平滑化に要する電荷量以上の電荷を供することにより無駄に銅箔表面を研磨しすぎることが起こり難いため好ましい。すなわち、金属表面の電解研磨による平滑化は、凹凸のある金属表面において、凹部は拡散層が厚く拡散速度が遅くなるのに対し凸部は拡散層が薄く拡散速度が速くなるため凸部が優先的に溶解することにより金属表面が全体として平滑化されるというメカニズムであると考えられており、従って本発明においては銅箔表面の拡散層の形成が重要と考えられるが、100C/dm以上であると該拡散層の形成が十分に行われると考えられるからである。一方、電荷量が100C/dm未満であると、銅箔表面の拡散層の形成が十分に行われ難いため好ましくない。また、電荷量が2000C/dmを超えると、平滑化に要する電荷量以上の電荷を供することにより無駄に銅箔表面を研磨すると共に、処理時間が長くなって生産性が悪くなり易く、さらに銅箔が切れ易くなるため好ましくない。なお、電解研磨に要する電荷量が1000C/dmとは、電荷が全て金属銅から銅(II)イオンになる反応に消費され、電流効率が100%で銅箔表面が0.329g/dm溶解する関係にあり、該溶解分の平均厚さが3.67μmと計算されるものである。
電解研磨において、直流エッチングは電流を連続的に流し続けるようにすることが好ましい。このように電流を連続的に流すと銅箔表面の表面に銅濃度の勾配が生じて拡散層が形成されることにより、銅箔表面の低粗度化を図り易いため好ましい。一方、電流を断続的に流したりPR電解(極性反転電解)したりすると、拡散層が十分に形成されず、銅箔表面の低粗度化を図り難くなったり、電解条件によっては低粗度化できなくなるおそれがある。
本発明において電解研磨は、これに要する電流効率が、通常62%〜90%、好ましくは68%〜87%になる条件で行う。電流効率が該範囲内にあると、銅箔表面の低粗度化を十分に図ることができるため好ましい。一方、電流効率が62%未満であると、銅箔表面の低粗度化を十分に図ることができないため好ましくなく、また、電流効率が90%を超えると、電解研磨しているにもかかわらず逆に銅箔表面の粗度が逆に高くなることもあるため好ましくない。なお、好ましい値の上限を87%とした理由は、電流効率が87%を超え且つ90%以下の領域では、低粗度化は可能であるものの、電流効率の変動に対する粗度の変動が生じ易いことにより粗度にバラツキが生じ易いことにある。なお、本明細書において電流効率とは、銅箔の電解研磨のために投入した電荷量、すなわち、電流と時間との積である電荷量(Q)と、電解研磨により金属銅が銅(II)イオンになるとし、実際に溶解除去された銅箔の重量より換算される電荷量(Q)とから、Q/Qで求められる値をいう。すなわち、電流効率が高いほど同量の電荷又は電流を流した場合に銅箔表面の研磨量が大きくなる関係にある。
なお、電流効率が上記範囲内にある条件で電解研磨を行うと銅箔表面の低粗度化を十分に図ることができる理由については、本発明者は、以下のように推測している。すなわち、本発明において銅箔表面を平滑化するためには、上記のように銅箔表面の拡散層の形成が重要と考えられる。ところが、電流効率が100%未満である場合は酸素ガス等のガスが発生してしまうから、これにより形成した拡散層が乱されることになる。そして、このガスの発生は、電流効率が低くなるほど激しくなりこの結果拡散層が乱される度合いも激しくなるから、銅箔の低粗度化が困難になる。従って、電流効率には拡散層の安定した形成が確保される領域の下限値が存在し、該値が上記の62%になっていると推測される。一方、電流効率が高くなるほど酸素ガス等のガスは発生しなくなるが、電流効率が高すぎると、電流効率等の電解条件の僅かな変動で拡散層が形成されなくなり、銅箔の低粗度化が困難になる。従って、電流効率には拡散層の安定した形成が確保される領域の上限値も存在し、該値が上記の90%になっていると推測される。なお、電流効率の下限値及び上限値は、研磨液の組成及び温度の少なくとも1以上の要因により変動すると考えられるが、本発明においては、研磨液をリン酸(HPO)水溶液とし、該水溶液のリン酸濃度及び温度を上記範囲内のものとすることにより、なんらかの理由で電流効率が上記範囲内に制御され、銅箔表面の低粗度化を十分に図ることができるようになるものと推測される。
上記電解研磨を行うと、銅箔表面が電解研磨された表面平滑化銅箔が得られる。また、電解研磨量は、通常0.2μm〜6.6μmである。また、厚さが12μm〜20μmの範囲内にある銅箔を用いる場合は、前記電解研磨に要する電荷量が1000C/dmの場合における電流効率が68%〜87%で、且つ電解研磨量を通常2.5μm〜3.2μmとすると、電解研磨の電流効率が本発明の好適な範囲内になり易いため好ましい。なお、電解研磨後の銅箔は、適宜水洗を行ってリン酸水溶液を除去することにより、後のコブ処理等の表面処理工程液を汚染しないようにすることが好ましい。
また、水洗した銅箔は、リン酸よりも酸解離定数Kが大きい酸で且つ銅と錯体を実質的に形成しない酸を用いて酸洗すると、銅箔表面に吸着したリン酸が本酸洗工程によりリン酸がほぼ完全に除去されて電解研磨後の銅箔へのコブ付け処理、防錆処理を通常の電解銅箔と同じ条件で行うことができるため好ましい。本工程で用いられる酸としては、例えば、希硫酸等が挙げられ、このうち希硫酸は安価であり、臭気の問題が生じ難いため好ましい。
また、該酸洗後の銅箔は、適宜水洗を行って銅箔表面の酸を除去すると、該酸による銅箔の不要な酸化を起こさないようにすることができるため好ましい。
また、該水洗後の銅箔は、このまま乾燥させてもよいが、乾燥前に、適宜BTA(ベンゾトリアゾール)等の防錆剤を表面に塗布し、水洗すると銅箔表面の防錆を図ることができるため好ましい。
得られる表面平滑化銅箔の表面の粗度Rは、電解研磨に供される銅箔の厚さ及び表面の粗度Rにも左右されるため特に限定されるものではないが、電解研磨された銅箔表面の粗度Rが、通常2.5μm以下、好ましくは0.5μm〜2.5μm、さらに好ましくは0.5μm〜2.0μmになるまで行う。電解研磨された銅箔表面の粗度Rが該範囲内にあると、電解研磨面にコブ処理等を行ってラミネート面として用いる場合に絶縁基板中に銅のエッチング残が形成され難いため好ましく、またレジスト面として用いる場合に粗度が低いことから精細な回路形成が容易になり易いため好ましい。
本発明に係る表面平滑化銅箔の製造方法は、表面が低粗度化された銅箔の製造に用いることができる。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されて解釈されるものではない。
実施例及び比較例で用いた装置、測定試料及び研磨液は以下のとおりである。
(電解研磨装置)
試料を電解研磨する装置として、アノード−カソード間の流路が断面矩形であり、且つ循環ポンプを用いてアノード−カソード間に電解液(研磨液)を下方から連続して供給しつつ電解可能なものを用いた。
(測定試料)
試料として縦10cm×横10cmの電解銅箔(三井金属鉱業株式会社製スーパーHTEの未処理箔、厚さ18μm、粗面のR3.0μm)を用いた。
(研磨液の調製)
品位85%の特級リン酸(HPO)を純水に溶解し、品位85%のリン酸濃度が250g/l(リン酸に換算した濃度が212.5g/l)のリン酸水溶液(研磨液A)を調製した。
同様にして、品位85%のリン酸濃度が350g/l、400g/l、450g/l、500g/l、550g/l、750g/l、1000g/lのリン酸水溶液を調製した。これらリン酸水溶液を順番に研磨液B、研磨液C、研磨液D、研磨液E、研磨液F、研磨液G及び研磨液Hと称する。
また、98%の濃硫酸を純水と混合し、98%の濃硫酸濃度が250g/lの希硫酸(研磨液I)を調製した。
これら研磨液の組成について表1に示す。
(予備酸洗)
まず、電解研磨装置の電解槽に研磨液Aを2l満たし、上記試料を研磨液A中に浸漬し、循環ポンプを作動させ、研磨液を20l/minで循環させて15秒間試料の粗面を酸洗した。
(電解研磨)
次に、研磨液A中において、循環ポンプを作動させて研磨液を20l/minで循環させたまま、試料の粗面の縦10cm×横10cmの面と対極である銅板の縦10cm×横10cmの面とを、両者が対向し且つ4cm離間する位置に配置した後、速やかに、試料の粗面をアノード、銅板をカソードとして、研磨液温度38℃、電流密度5A/dm、電荷量1000C/dmの条件で電流を連続的に流して直流エッチングすることにより銅箔粗面の電解研磨を行った。電解研磨終了後、試料を純水で洗浄した。
(酸洗)
次に、濃度が100g/lであり且つ温度が室温である希硫酸に試料を1秒間浸漬して、酸洗を行った。酸洗終了後、試料を純水で洗浄した。
(防錆処理)
次に、濃度1g/lのBTA水溶液に試料を1秒間浸漬して、防錆処理を行った。防錆処理終了後、試料を純水で洗浄し、乾燥し、研磨後試料を得た。
研磨後試料について、粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。測定方法を以下に示す。なお、ここに示す研磨量は、与える電荷量を一定(1000C/dm)にした条件の下での実際の電解研磨量であるから、電流効率に比例し、電流効率を間接的に示す指標である。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
・粗度R:先端がφ2μmのダイヤモンドボールである接触式の表面粗度計(小坂株式会社製、商品名:SEF−30D)を用いて、得られた析離箔の粗面の表面粗度を測定した。測定長さは0.8mmとした。RはJISB0601に準拠して測定したものであり、具体的には、Rは十点平均値粗さを示す。
・研磨量:電解研磨前の試料の縦10cm×横10cmの単位面積当り重量W(g/dm)から電解研磨した試料の縦10cm×横10cmの単位面積当り重量W(g/dm)を差し引いて、試料の縦10cm×横10cmにおける重量減少分ΔW(g/dm)を求め、該ΔWを電気銅の密度8.96(g/cm)で除した値についてμm単位で示した値を、試料の縦10cm×横10cmにおける研磨量(μm)とした。
電流効率:与えた電気量が全て金属銅から銅(II)イオンになる反応に消費されるものとして算出される理論的な試料の単位面積当りの重量減少分ΔWid(g/dm)に対する、実際に電解研磨により溶解除去された銅箔の重量ΔW(g/dm)の割合ΔW/ΔWidを、電流効率とした。
・気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無:電解研磨後の銅箔の電解研磨面を肉眼で観察し、気泡による縦筋模様が発生しているか否かを判断した。評価基準は、縦筋模様の発生が全く認められないものを○、縦筋模様の発生が少し認められるが出荷の際の検査に支障がない程度のものを△、縦筋模様の発生が多く認められるものを×とした。
比較例1
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、10A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例2
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例3
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例4
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例5
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例6
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
上記実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例6における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図1及び図3に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例7
研磨液Aに代えて研磨液Iを用いた以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例8
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、10A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例9
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例10
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例11
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例12
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例13
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例14
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例15
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
比較例16
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例7と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表2に示し、測定結果を表8に示す。
上記比較例7〜比較例16における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図1に示す。
比較例17
研磨液Aに代えて研磨液Bを用い、電流密度を5A/dmに代えて10A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例18
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例19
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例20
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例21
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例22
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例17と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
上記比較例17〜比較例22、実施例5〜実施例7における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図3に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例23
研磨液Aに代えて研磨液Cを用い、電流密度を5A/dmに代えて10A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例24
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例25
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例26
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
比較例27
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例23と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表3に示し、測定結果を表9に示す。
上記比較例23〜比較例27、実施例8〜実施例11における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図3に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例28
研磨液Aに代えて研磨液Dを用い、電流密度を5A/dmに代えて10A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例29
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例30
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例28と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
上記比較例28〜比較例30、実施例12〜実施例17における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図4に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例31
研磨液Aに代えて研磨液Eを用いた以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例32
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、10A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例33
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例34
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例35
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例31と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
上記比較例31〜比較例35、実施例18〜実施例22における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図4に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例36
研磨液Aに代えて研磨液Fを用い、電流密度を5A/dmに代えて10A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例37
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
比較例38
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例36と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表4に示し、測定結果を表10に示す。
上記比較例36〜比較例38、実施例23〜実施例28における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図4に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例39
研磨液Aに代えて研磨液Gを用いた以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例40
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、10A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例41
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例39と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
上記比較例39〜比較例41、実施例29〜実施例35における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図5に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例42
研磨液Aに代えて研磨液Hを用いた以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例43
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、10A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、15A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例44
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、25A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例45
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例46
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例47
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例48
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、45A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
比較例49
電解研磨工程において電流密度を5A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表5に示し、測定結果を表11に示す。
上記比較例42〜比較例49、実施例36〜実施例37における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図5に示す。また、これらの比較例及び実施例における電流密度と粗面の研磨量との関係を図2に示す。また、これらの比較例及び実施例における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を図6に示す。
比較例50
研磨液Aに代えて研磨液(E)を用い、電流密度を5A/dmに代えて10A/dmとすると共に、循環ポンプを停止して電解研磨装置内の浴を静止状態とした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表6に示し、測定結果を表12に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、20A/dmとした以外は、比較例50と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表6に示し、測定結果を表12に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、30A/dmとした以外は、比較例50と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表6に示し、測定結果を表12に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、40A/dmとした以外は、比較例50と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表6に示し、測定結果を表12に示す。
電解研磨工程において電流密度を10A/dmに代えて、50A/dmとした以外は、比較例50と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表6に示し、測定結果を表12に示す。
上記比較例50、実施例38〜実施例41における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を図7に示す。
研磨液Aに代えて研磨液(E)を用い、研磨液(E)の温度を8℃とし、電流密度を5A/dmに代えて、35A/dmとした以外は、実施例1と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、14℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、20℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、26℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、31℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、36℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、41℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
比較例51
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、46℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
比較例52
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、50℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
比較例53
電解研磨工程において研磨液(E)の温度を8℃に代えて、53℃とした以外は、実施例42と同様にして銅箔粗面の電解研磨を行い、研磨後試料を得た。研磨後試料について、実施例1と同様にして粗面の粗度R、研磨量及び電流効率を測定し、さらに気泡による銅箔への縦筋模様の発生の有無について観察した。電解研磨条件を表7に示し、測定結果を表13に示す。
上記実施例42〜実施例48、比較例51〜比較例53における研磨液の温度と粗面の粗度Rとの関係を図8に示す。

表8〜表13より、電流効率が62〜90%の場合は、ほぼ縦筋模様がなく且つ良好に平滑化されていることが判る。一方、電流効率が62%未満の場合は、縦筋模様が発生しており、また、電流効率が90%を超える場合は、外観は良好なものの平滑化されていないことが判る。さらに、リン酸濃度が高くなるほど縦筋模様が発生し易くなっているから、本発明においては例えば特許文献1のような従来技術よりも低い濃度でリン酸溶液を調製することが好ましいことが判る。そして、このようにリン酸濃度を低くすることが好ましいため、本発明では電解研磨液の廃水処理の負荷を軽減することができることが判る。
図1より、研磨液の酸濃度が同程度である場合は、硫酸よりリン酸の方が銅箔粗面を低粗度化し易いことが判る。
図2より、電流密度の低い領域では、研磨液のリン酸濃度の違いに関わらず研磨量が多いが、電流密度の高い領域では、研磨液のリン酸濃度が高くなると研磨量が少なくなり易い、すなわち電流効率が低くなり易いことが判る。
図3〜図5より、リン酸濃度が同程度である場合は電流密度が高くなるほど銅箔粗面の低粗度化を図り易く、また、電流密度が高いため研磨時間を短縮することができ、生産性が高いことがわかる。そして、電流密度が同程度である場合はリン酸濃度が高くなるほど銅箔粗面の低粗度化を図り易いことが判る。
図6より、研磨量が少なすぎる領域すなわち電流効率の低すぎる領域、及び研磨量が多すぎる領域すなわち電流効率の高すぎる領域では、共に銅箔粗面の低粗度化を図り難いが、研磨量が適切な領域すなわち電流効率が適切な領域では、銅箔粗面の低粗度化を図り易いことが判る。
図7より、電流密度の低い領域では研磨液の攪拌のない方が粗度が低くなるが、電流密度の高い領域ではより攪拌の有無の差がなくなると共により低粗度化することが判る。
図8より、研磨液の温度が低すぎる領域及び高すぎる領域では、銅箔粗面を低粗度化し難くなることが判る。
本発明に係る表面平滑化銅箔の製造方法によれば、本発明の電流効率で電解研磨を行うことにより、投入した電荷量に対して効率よく低粗度化を行うことができ、縦筋模様が発生し難くて良好な平滑化面が得られ、電解研磨時間が短くて生産性が高くなり、さらに研磨液のリン酸濃度が低くて済むため研磨液の廃水処理の負荷を小さくすることができる。
本発明に係る表面平滑化銅箔及びその製造方法は、電解銅箔の未処理箔の粗度の低粗度化に用いることができる。
図1は、実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例16における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を示すグラフである。 図2は、比較例1〜比較例6、比較例17〜比較例49、実施例1〜実施例37における電流密度と粗面の研磨量との関係を示すグラフである。 図3は、比較例1〜比較例6、比較例17〜比較例27、実施例1〜実施例11における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を示すグラフである。 図4は、比較例28〜比較例38、実施例12〜実施例28における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を示すグラフである。 図5は、比較例39〜比較例49、実施例29〜実施例37における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を示すグラフである。 図6は、比較例1〜比較例6、比較例17〜比較例49、実施例1〜実施例37における粗面の研磨量と粗面の粗度Rとの関係を示すグラフである。 図7は、比較例31〜比較例35、比較例50、実施例18〜実施例22、実施例38〜実施例41における電流密度と粗面の粗度Rとの関係を示すグラフである。 図8は、比較例51〜比較例53、実施例42〜実施例48における研磨液の温度と粗面の粗度Rとの関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. リン酸水溶液を用いて銅箔表面を電解研磨する表面平滑化銅箔の製造方法であって、前記電解研磨は、一定の電流密度で連続して前記銅箔表面の電解研磨を行った場合の電流効率が62%〜90%になる条件で行うことを特徴とする表面平滑化銅箔の製造方法。
  2. 前記リン酸水溶液のリン酸濃度が、380g/l〜470g/lであることを特徴とする請求項1記載の表面平滑化銅箔の製造方法。
  3. 前記電解研磨の電流密度が、20A/dm〜50A/dmであることを特徴とする請求項1又は2記載の表面平滑化銅箔の製造方法。
  4. 前記電解研磨に要する電荷量が、100C/dm〜2000C/dmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の表面平滑化銅箔の製造方法。
  5. 前記リン酸水溶液の温度が、20℃〜40℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の表面平滑化銅箔の製造方法。
  6. 前記表面平滑化銅箔は、電解研磨に供される銅箔が厚さ12μm〜20μmであり、前記電解研磨に要する電荷量が1000C/dmの場合における電流効率が68%〜87%で、且つ前記銅箔の電解研磨量が2.5μm〜3.2μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の表面平滑化銅箔の製造方法。
  7. 前記電解研磨に用いられる銅箔が、電解銅箔の未処理箔であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の表面平滑化銅箔の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の製造方法で得られることを特徴とする表面平滑化銅箔。
  9. 電解研磨された銅箔表面の粗度Rが2.5μm以下であることを特徴とする請求項8記載の表面平滑化銅箔。

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