JP2005225810A - 光学活性アンモニウム塩化合物およびその製造中間体 - Google Patents
光学活性アンモニウム塩化合物およびその製造中間体 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本発明は、キラル相間移動触媒として有用な光学活性アンモニウム塩化合物に関し、より詳細には、新規な光学活性なスピロ型2核4級アンモニウム塩と該化合物を製造するための中間体に関する。
グリシン誘導体に対する触媒的なMichael付加反応による、光学活性アミノ酸誘導体の製造法には、非特許文献1〜3に記載された方法が知られている。
しかし、これらの方法では、少なくとも10mol%程度の触媒を使用しなければ、十分な光学活性を有する化合物を得ることができず、反応時間も長時間を必要とし、実用性に問題があった。
Chemical Communications(英国),2001年、p.245 Tetrahedron Letters (英国)、2002年、43巻、p.9535 Tetrahedron Letters(英国)、2002年、43巻、p.9539
Chemical Communications(英国),2001年、p.245 Tetrahedron Letters (英国)、2002年、43巻、p.9535 Tetrahedron Letters(英国)、2002年、43巻、p.9539
本発明は、同一の置換基を有するビフェニル型の軸不斉光学活性化合物から誘導される光学活性なスピロ型2核4級アンモニウム塩であって、相間移動触媒として、天然または非天然であることを問わず光学活性アミノ酸合成に優れた効果を有する化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、種々の軸不斉化合物を検討し、光学活性軸不斉化合物から構成される光学活性なスピロ型2核4級アンモニウム塩が、光学活性アミノ酸合成に優れた効果を有することを見出し、ついに本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式(1)
[式中、R1はハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC3〜8のヘテロアリ−ル基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、または置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基を示し、
R3は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、または置換基を有していても良いC7〜C12のアラルキル基を示し、
またR1とR3は1〜2個の酸素原子を含んで、あるいは含まないで、結合して環を形成しても良く、
R2はハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基、または置換基を有していても良いシリル基を示し、
R4は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖あるいは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖あるいは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐あるいは環状のアルコキシ基、置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基、または置換基を有していても良いシリル基を示し、
R2の置換位置は3位、4位、またはそれら両方であり、
*は軸不斉を有していることを示しSあるいはRのいずれかが過剰に存在することを示し、
**は、*とは独立に、軸不斉を有していることを示しSあるいはRのいずれかが過剰に存在するか、あるいはこれらの混合物であることを示し、Xはアニオン又はアニオン性の基を示す。]
で表される光学活性アンモニウム塩化合物。
R3は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、または置換基を有していても良いC7〜C12のアラルキル基を示し、
またR1とR3は1〜2個の酸素原子を含んで、あるいは含まないで、結合して環を形成しても良く、
R2はハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基、または置換基を有していても良いシリル基を示し、
R4は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖あるいは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖あるいは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐あるいは環状のアルコキシ基、置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基、または置換基を有していても良いシリル基を示し、
R2の置換位置は3位、4位、またはそれら両方であり、
*は軸不斉を有していることを示しSあるいはRのいずれかが過剰に存在することを示し、
**は、*とは独立に、軸不斉を有していることを示しSあるいはRのいずれかが過剰に存在するか、あるいはこれらの混合物であることを示し、Xはアニオン又はアニオン性の基を示す。]
で表される光学活性アンモニウム塩化合物。
また、本発明は、式(1)に示された化合物を製造するために有用な一般式(2)
[式中、R5はハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基、または置換基を有していても良いシリル基を示し、R6はハロゲンで置換されたメチル基、ヒドロキシメチル基またはカルボキシル基を示す。]
で表されるビフェニル化合物または、一般式(3)
で表されるビフェニル化合物または、一般式(3)
[式中、R4は請求項1と同じ意味を示す。]
で表されるジアミン化合物を提供する。
で表されるジアミン化合物を提供する。
本発明によれば、軸不斉を有する光学活性な新規アンモニウム塩を工業的に有利に得ることができ、当該化合物を用いれば、天然または非天然のいずれを問わず、各種のアミノ酸誘導体を立体選択的に合成することができる。
一般式(1)は光学活性な軸不斉ビフェニル基によって構成されるために、該化合物には軸不斉ビフェニル基*および**の光学活性を示す記号に従って、4種類の立体異性体(*,**):(S,S)、(S,R)、(R,S)、(R,R)が存在し、これらのいずれもが本発明に含まれる。さらに、本発明においては、**の軸に関して*の軸のそれぞれのジアステレオマー混合物(S,S)と(S,R)および(R,S)と(R,R)も含まれる。
一般式(1)において、R1はハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有しても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有してもよいC6〜C14のアリール基、置換基を有しても良いC3〜8のヘテロアリ−ル基、置換基を有してもよいC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、または置換基を有してもよいC7〜C12のアラルキル基を表す。
ハロゲン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素原子等;
C1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等;
C2〜8の直鎖若しくは分岐状のアルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチルー2−ブテニル基、1−メチルー3−ブテニル基、1,1−ジメチルー2−プロペニル基、3−メチルー2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−メチルー1−ペンテニル基、3−メチルー1−ペンテニル基、4−メチルー1−ペンテニル基、2−メチルー2−ペンテニル基、3−メチルー2−ペンテニル基、2−エチルー1−ブテニル基、3,3−ジメチルー1−ブテニル基、1−ヘプテニル基、2−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、1−オクテニル基、2−オクテニル基、3−オクテニル基、4−オクテニル基等;
C2〜8の直鎖若しくは分岐状のアルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、4−メチルー1−ペンテニル基、1―ヘキシニル基、1−オクチニル基等;
C6〜C14のアリール基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、10−フェナントリル基等;
C3〜8のヘテロアリール基の例としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−キノニル基、3−キノニル基、4−キノニル基、5−キノニル基、6−キノニル基、7−キノニル基、8−キノニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリジル基、3−ピロリジル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、5−イミダゾリル基、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基等;
C1〜8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基の例としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、2−メチルシクロプロピルオキシ基、シクロプロピルメチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ等;
C7〜16のアラルキル基の例としてはベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−メチル1−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等;
を挙げることができる。
C1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等;
C2〜8の直鎖若しくは分岐状のアルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチルー2−ブテニル基、1−メチルー3−ブテニル基、1,1−ジメチルー2−プロペニル基、3−メチルー2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−メチルー1−ペンテニル基、3−メチルー1−ペンテニル基、4−メチルー1−ペンテニル基、2−メチルー2−ペンテニル基、3−メチルー2−ペンテニル基、2−エチルー1−ブテニル基、3,3−ジメチルー1−ブテニル基、1−ヘプテニル基、2−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、1−オクテニル基、2−オクテニル基、3−オクテニル基、4−オクテニル基等;
C2〜8の直鎖若しくは分岐状のアルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、4−メチルー1−ペンテニル基、1―ヘキシニル基、1−オクチニル基等;
C6〜C14のアリール基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、10−フェナントリル基等;
C3〜8のヘテロアリール基の例としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−キノニル基、3−キノニル基、4−キノニル基、5−キノニル基、6−キノニル基、7−キノニル基、8−キノニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリジル基、3−ピロリジル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、5−イミダゾリル基、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基等;
C1〜8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基の例としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、2−メチルシクロプロピルオキシ基、シクロプロピルメチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ等;
C7〜16のアラルキル基の例としてはベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−メチル1−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等;
を挙げることができる。
これらの基の置換基としては、フッ素、塩素、臭素原子等のハロゲン原子;
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC1〜8の直鎖、分岐あるいは環状のアルキル基;
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基等のC6〜14のアリール基;
メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、2−メチルシクロプロピルオキシ基、シクロプロピルメチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ等のC1〜8の直鎖、分岐あるいは環状のアルコキシ基;
べンジル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜16のアラルキル基を挙げることができる。
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC1〜8の直鎖、分岐あるいは環状のアルキル基;
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基等のC6〜14のアリール基;
メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、2−メチルシクロプロピルオキシ基、シクロプロピルメチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ等のC1〜8の直鎖、分岐あるいは環状のアルコキシ基;
べンジル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜16のアラルキル基を挙げることができる。
一般式(1)においてR3およびR4には上記R1と同様の置換基の他に、水素原子が挙げられる。
またR1とR3は1〜2個の酸素原子を含むまたは含まないで結合して5または6員環を形成しても良い。この具体例を以下に示す。
一般式(1)においてR2はR1と同様の置換基の他に、適宜、置換されていても良いシリル基が存在し、シリル基の置換基の例として
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC1〜8の直鎖、分岐あるいは環状のアルキル基;
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基等のC6〜14のアリール基;
べンジル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜16のアラルキル基を挙げることができる。
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC1〜8の直鎖、分岐あるいは環状のアルキル基;
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基等のC6〜14のアリール基;
べンジル基、2−フェニルエチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜16のアラルキル基を挙げることができる。
さらに、置換されて良いシリル基の具体例としてメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基等を挙げることができる。
式(1)中のXはアニオン原子、アニオン性の原子を示す。その具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンのアニオン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、アセトキシ基、HCO2基、HSO4基、ClO4基、HF2 -基、BF4 -基等のアニオン性の基等が挙げられる。
一般式(2)において、R5は水素を除くR4と同様の置換基のほか、一般式(1)の中間体としては、R5の位置の置換基が水素である化合物も重要である。
R6は、ヒドロキシメチル、ハロゲンで置換されたメチル基またはカルボキシル基を示す。
ハロゲンで置換されたメチル基の例としては、クロロメチル基、フルオロメチル基、ブロモメチル基、ジクロロメチル基、ジフルオロメチル基、ジブロモメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、トリブロモメチル基があげられる。その中で一般式(1)の中間体として有用なのは、ブロモメチル基である。
本発明の化合物は以下のようにして製造することが可能である。
(i)式(1)で表される化合物の製造方法
式(1)で表される化合物は、式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物を溶媒に溶解または無溶媒で、塩基存在下反応させることにより製造することができる。
(i)式(1)で表される化合物の製造方法
式(1)で表される化合物は、式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物を溶媒に溶解または無溶媒で、塩基存在下反応させることにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4およびXは式(1)と同じ意味を示す)
この反応において、化合物(4)と化合物(3)のモル比(化合物(4)/化合物(3))は、1.5〜6.0で、好ましくは2.0〜4.0である。反応温度は、−78℃〜溶媒の沸点までで、好ましくは−5℃〜60℃である。溶媒については、原料である化合物(3)、化合物(4)または生成物の化合物(1)と反応しなければ特に制限はないが、メタノール、エタノール、プロパノ−ル等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の非プロトン性溶媒、および水、あるいはこれらの混合溶媒を例示することができる。使用される塩基については、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸ス水素ナトリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基のほか、アンモニア等のアミン類をエタノール等のアルコール系溶媒に溶解した塩基等を使用することができる。反応時間については数分から数十時間まで反応が終了するまで任意の時間を選択することができる。
この反応において、化合物(4)と化合物(3)のモル比(化合物(4)/化合物(3))は、1.5〜6.0で、好ましくは2.0〜4.0である。反応温度は、−78℃〜溶媒の沸点までで、好ましくは−5℃〜60℃である。溶媒については、原料である化合物(3)、化合物(4)または生成物の化合物(1)と反応しなければ特に制限はないが、メタノール、エタノール、プロパノ−ル等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の非プロトン性溶媒、および水、あるいはこれらの混合溶媒を例示することができる。使用される塩基については、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸ス水素ナトリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基のほか、アンモニア等のアミン類をエタノール等のアルコール系溶媒に溶解した塩基等を使用することができる。反応時間については数分から数十時間まで反応が終了するまで任意の時間を選択することができる。
反応した生成物には、ジアステレオマーが2種類存在し、これらは、カラムクロマトグラフィー等の通常の分離手段によって分離することができる。
このようにして製造した式(1)で表される化合物は、α−アミノ酸誘導体の不斉Michael付加反応において使用された場合、高い光学純度を有する反応生成物を与えることができる。
(ii) 式(2)(R6=エステル基)で表された化合物の製造方法
式(2)で表された化合物のうちR6がエステル基である化合物(2a)は、式(5)で表された化合物をJournal of Organic Chemistry, 53(18), p.4333-9(1988年)に記載の方法を参考にカップリング反応をさせる事によって製造することができる。
式(2)で表された化合物のうちR6がエステル基である化合物(2a)は、式(5)で表された化合物をJournal of Organic Chemistry, 53(18), p.4333-9(1988年)に記載の方法を参考にカップリング反応をさせる事によって製造することができる。
(式中、R4は式(1)記載と同じ意味を示し、R7はアルキル基、アリ-ル基を表し、X’は、ヨウ素、臭素、塩素を表す)
(iii) 式(2)(R6=アルカノール基)で表された化合物の製造方法
(式中、R4は式(1)記載と同じ意味を示し、R7はアルキル基、アリ-ル基を表す)
式(2)で表された化合物のうちR6がヒドロキシメチル基である化合物は、式(2a)で示された化合物を一般的なエステルの還元方法(例えば、日本化学会編第4版実験化学講座19、438〜445頁(丸善出版社)記載の方法)によって、水酸基に変換することにより製造できる。ここで、使用される試薬としてLiAlH4を例示することができる。
式(2)で表された化合物のうちR6がヒドロキシメチル基である化合物は、式(2a)で示された化合物を一般的なエステルの還元方法(例えば、日本化学会編第4版実験化学講座19、438〜445頁(丸善出版社)記載の方法)によって、水酸基に変換することにより製造できる。ここで、使用される試薬としてLiAlH4を例示することができる。
(iv) 式(2)(R6=ハロゲンで置換されたメチル基)で表された化合物の製造方法
(式中、Wはハロゲン原子等の脱離基、R4は式(1)中と同じ意味を示す)
式(2)で表された化合物のうちR6がハロアルキル基である化合物は、式(2b)で表される化合物の水酸基を一般手法(例えば、日本化学会編第4版実験化学講座19、438〜445頁(丸善出版社)記載の方法)によって、ハロゲン原子に変換することによって製造することができる。具体的には、適当な溶媒に溶解した化合物(2a)をPBr3、HBr等のハロゲン化試薬によって製造する。使用される溶媒は、原料や生成物と反応しなければ特に制限はないが、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒等が使用できる。反応時間については数分から数十時間まで反応が終了するまで任意の時間を選択することができる。
(v)式(3)の製造方法
式(3)で表された化合物は、式(2c)で表された化合物にアリルアミンを作用させ、式(3’)で表された化合物を製造した後、脱アリル化反応をして製造することができる。
アリルアミンの使用量は化合物(2c)に対して1.5〜5.0倍モルで、好ましくは2.0〜3.0倍モルである。反応温度は−78℃〜溶媒の沸点まで、好ましくは−5〜60℃である。式(2c)の化合物を溶解することができ、式(2c)の化合物と反応しなければ特に制限はないが、メタノール、エタノール、プロパノ−ル等のアルコール系、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系、トルエン、キシレン等の芳香族系、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素系、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、NMP等の非プロトン性極性溶媒、および水、あるいはこれらの混合溶媒を例示することができる。アリルアミンとの反応はアリルアミンを直接式(2c)の溶液中に滴下して反応させるほか、アリルアミンの溶液を式(2c)の溶液に適下することによって行うことができる。また、加圧においても良好に行うことができる。
脱アリル化は、一般に入手可能な2価パラジウム触媒0.001〜20mol%、好ましくは0.05〜5.0mol%存在下、塩化メチレン溶媒中、アリルアクセプター1.0〜10倍モル好ましくは1.1〜3.0倍モルの存在下に行なうことが出来る。2価パラジウムとしては酢酸パラジウムトリフェニルホスフィン、アリルアクセプターには1,3−Dimethylbarbituric acid、マロン酸、アセト酢酸エステル等が使用できる。反応は−78℃〜溶媒の沸点まで、好ましくは−10℃〜30℃で、溶媒はジエチルエーテル、THF等のエーテル系、トルエン、キシレン等の芳香族系、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素系が好適に使用できる。
(vi)式(4)で表された化合物の製造方法
(式中、R1、R2、R3、Xおよび*は、式(1)と同じ意味を表す)
化合物(1)を製造するための重要な原料である光学活性な化合物(4)は、光学活性な中間体(4a)のカルボキシル基を還元し、化合物(4b)とした後、この水酸基をXに変換することにより製造することができる。
化合物(1)を製造するための重要な原料である光学活性な化合物(4)は、光学活性な中間体(4a)のカルボキシル基を還元し、化合物(4b)とした後、この水酸基をXに変換することにより製造することができる。
カルボキシル基を還元できる試薬としては、例えば日本化学会編第4版実験化学講座20,10〜141頁(丸善)に記載された試薬を使用でき、代表的な例としてLiAlH4を挙げることができる。
水酸基のXへの変換は、例えばXがハロゲン原子の場合、日本化学会編第4版実験化学講座19,438〜445頁(丸善)記載の方法によって行うことができる。具体的には、適当な溶媒に溶解した化合物(2a)をPBr3、HBr等のハロゲン化試薬によって製造する。使用される溶媒は、原料や生成物と反応しなければ特に制限はないが、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒等が使用できる。反応時間については数分から数十時間まで反応が終了するまで任意の時間を選択することができる。
光学活性な中間体(4a)は、(4a)のラセミ体を光学活性な化合物A
水酸基のXへの変換は、例えばXがハロゲン原子の場合、日本化学会編第4版実験化学講座19,438〜445頁(丸善)記載の方法によって行うことができる。具体的には、適当な溶媒に溶解した化合物(2a)をPBr3、HBr等のハロゲン化試薬によって製造する。使用される溶媒は、原料や生成物と反応しなければ特に制限はないが、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒等が使用できる。反応時間については数分から数十時間まで反応が終了するまで任意の時間を選択することができる。
光学活性な中間体(4a)は、(4a)のラセミ体を光学活性な化合物A
[式中、*は軸不斉を有していることを示しSあるいはRのいずれかが過剰に存在することを示す。]
とのエステル体のジアステレオマー[(S)−A−(S)−4aと(S)−A−(R)−4a、あるいは(R)−A−(S)−4aと(R)−A−(R)−4a]
とのエステル体のジアステレオマー[(S)−A−(S)−4aと(S)−A−(R)−4a、あるいは(R)−A−(S)−4aと(R)−A−(R)−4a]
[式中、R1、R2、R3は式(1)と同じ意味を示す]
を製造した後、物性の違いによりこれらのジアステレオマーを分割、それぞれを加水分解することにより製造することができる。
を製造した後、物性の違いによりこれらのジアステレオマーを分割、それぞれを加水分解することにより製造することができる。
中間体(4a)のラセミ体と光学活性な化合物Aとのエステル化は公知の方法、例えば日本化学会編第4版実験化学講座22,43〜83頁(丸善)記載の方法を参考に行うことができる。
この一般式((S)−A−(S)−2a)と一般式((S)−A−(R)−2a)、あるいは一般式((R)−A−(S)−2a)と一般式((R)−A−(R)−2a)のそれぞれのジアステレオマー対は、物性の違いにより、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、分離することができる。分離したジアステレオマーは、公知な方法、例えば日本化学会編第4版実験化学講座22,6〜11頁(丸善)の方法により加水分解をすることによって、光学活性な一般式(4a)の化合物を得ることができる。この加水分解の際に、光学活性な化合物Aを回収し再利用する事が可能であり、工業的に安価に式(4a)の光学活性体を製造する事ができる。
次に、実施例、参考例により本発明をさらに詳細に説明する。なお本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1(工程1)
4,4'-Di-tert-Butyl-Biphenyl-2, 2', 6, 6'-Tetracarboxylic Acid Tetramethyl Ester (7)の合成
実施例1(工程1)
4,4'-Di-tert-Butyl-Biphenyl-2, 2', 6, 6'-Tetracarboxylic Acid Tetramethyl Ester (7)の合成
アルゴン気流下、反応温度160℃にて、DMF(3ml)溶媒中、銅(0.5g)を触媒として 2-Bromo-5-tert-butyl-isophthalic acid dimethyl ester(330mg)をカップリング反応させた。18時間反応後、室温まで戻しセライトにて金属銅粉を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)により精製し、目的物を得た。(収率84%)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.12 (4H, s, ArH), 3.55 (12H, s, CO2Me), 1.41 (18H, s, t-Bu)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.12 (4H, s, ArH), 3.55 (12H, s, CO2Me), 1.41 (18H, s, t-Bu)
実施例2(工程2)
4,4'-Di-tert-Butyl-2, 2',6, 6'-Tetra-Hydroxymethyl-Biphenyl (8)の合成
4,4'-Di-tert-Butyl-2, 2',6, 6'-Tetra-Hydroxymethyl-Biphenyl (8)の合成
テトラヒドロフラン還流下、過剰量のLiAlH4(2−3等量)を用いて4,4'-Di-tert-butyl-biphenyl-2, 2', 6, 6'-tetracarboxylic acid tetramethyl ester(7)を還元した。6時間反応後、少量の水でLiAlH4を失活させた後、セライトにて濾過を行い目的物を定量的に得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.58 (4H, s, ArH), 4.12 (8H, s, CH2OH), 1.40 (18H, s, t-Bu)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.58 (4H, s, ArH), 4.12 (8H, s, CH2OH), 1.40 (18H, s, t-Bu)
実施例3(工程3)
2, 2, 6', 6'-Tetrakisbromomethyl-4,4'-Di-tert-Butyl-Biphenyl(9)の合成
2, 2, 6', 6'-Tetrakisbromomethyl-4,4'-Di-tert-Butyl-Biphenyl(9)の合成
4,4'-Di-tert-butyl-2, 2',6, 6'-tetra-hydroxymethyl-biphenyl (385mg)の塩化メチレン溶液中に、0℃にてPBr3(1.5等量、540mg)を滴下した。反応溶液は徐々に室温まで昇温した後、更に2時間攪拌した。反応終了後、氷水を加え塩化メチレンで抽出した。抽出溶液を乾燥・濃縮後、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて生成物を単離した。(収率72%)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56 (4H, s, ArH), 4.23 (8H, s, CH2Br), 1.41 (18H, s, t-Bu)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56 (4H, s, ArH), 4.23 (8H, s, CH2Br), 1.41 (18H, s, t-Bu)
実施例4(工程4)
5,11-Diallyl-2,8-Di-tert-Butyl-4,5,6,10,11,12-Hexahydro-5,11-Diaza-Dibenzo[ef,kl]heptalene(10)の合成
5,11-Diallyl-2,8-Di-tert-Butyl-4,5,6,10,11,12-Hexahydro-5,11-Diaza-Dibenzo[ef,kl]heptalene(10)の合成
アセトニトリル溶媒中、アリルアミン(171mg)とテトラブロモ体2, 2, 6', 6'-Tetrakisbromomethyl-4,4'-di-tert-butyl-biphenyl(370mg)を室温で12時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=10:1)により精製し、目的物を定量的に得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33 (4H, s, ArH), 5.97-6.10 (2H, m, C=CH-C), 5.24-5.34 (4H, m, H2C=C), 3.66 (4H, d, J = 13.2 Hz, ArCH2), 3.16 (4H, d, J = 13.2 Hz, ArCH2), 3.14-3.12 (4H, m, NCH2), 1.38 (18H, s, t-Bu)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33 (4H, s, ArH), 5.97-6.10 (2H, m, C=CH-C), 5.24-5.34 (4H, m, H2C=C), 3.66 (4H, d, J = 13.2 Hz, ArCH2), 3.16 (4H, d, J = 13.2 Hz, ArCH2), 3.14-3.12 (4H, m, NCH2), 1.38 (18H, s, t-Bu)
実施例5
2,8-Di-tert-Butyl-4,5,6,10,11,12-Hexahydro-5,11-Diaza-Dibenzo[ef,kl]heptalene(11)の合成:
2,8-Di-tert-Butyl-4,5,6,10,11,12-Hexahydro-5,11-Diaza-Dibenzo[ef,kl]heptalene(11)の合成:
Pd(OAc)2−PPh3(1mol%)触媒存在下、塩化メチレン溶媒中、1,3-Dimethylbarbituric acidを用いて、アリル化体(10)を脱アリル化した。反応は室温にて12時間行った。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウムを加え、酢酸エチルを用いて抽出を行った。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え酢酸エチル溶媒で抽出した。乾燥・濃縮後、カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=10:1)にて生成物を単離した。(収率84%)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.37 (4H, s, ArH), 3.79 (4H, d, J = 12.4 Hz, ArCH2), 3.56 (4H, d, J = 12.4 Hz, ArCH2), 1.38 (18H, s, t-Bu)
実施例1〜実施例5と同様の方法によって製造された新規化合物を表1に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.37 (4H, s, ArH), 3.79 (4H, d, J = 12.4 Hz, ArCH2), 3.56 (4H, d, J = 12.4 Hz, ArCH2), 1.38 (18H, s, t-Bu)
実施例1〜実施例5と同様の方法によって製造された新規化合物を表1に示す。
実施例6
光学活性アンモニウム塩化合物(18)の製造
光学活性アンモニウム塩化合物(18)の製造
アセトニトリル10mlを溶媒として、炭酸カリウム41mg(0.3mmol)とブロモ体(R)−4,4’-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-2,2’- bis−(bromomethyl)-6,6’-dimethylbiphenyl(16R)40mg(0.07mmol)とジアミン化合物(17)7.1mg(0.03mmol)を室温・12時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=10:1)によりジアステレオマー混合物の目的物を得た。(定量的)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.63-7.68 (34H, m, ArH), 3.42-5.02 (16H, m,ArCH2), 2.17-2.30 (12H, m, ArCH3), 1.73-1.93 (24H, m, ArCCH3)
得られたジアステレオマー混合物(18)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=30:1)により分離した。ジアステレオマー[低極性化合物(18−Rf−high)、高極性化合物(18−Rf−low)]はそれぞれ同量得られた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.63-7.68 (34H, m, ArH), 3.42-5.02 (16H, m,ArCH2), 2.17-2.30 (12H, m, ArCH3), 1.73-1.93 (24H, m, ArCCH3)
得られたジアステレオマー混合物(18)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=30:1)により分離した。ジアステレオマー[低極性化合物(18−Rf−high)、高極性化合物(18−Rf−low)]はそれぞれ同量得られた。
実施例7
Chiral Bis-ammonium salt(19)の合成
Chiral Bis-ammonium salt(19)の合成
室温下、アセトニトリル溶媒中、炭酸カリウムを塩基として用い、(S)-4,4'-Bis-(a,a,-dimethylbenzyl)-2,2'-Dibromomethyl-6,6'-Dimethyl-Biphenyl(121mg)と2,8-Di-tert-butyl-4,5,6,10,11,12-hexahydro-5,11-diaza-dibenzo[ef,kl]heptalene (35mg)を12時間攪拌した。反応溶液を濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=30:1)にて生成物を各ジアステレオマー同量ずつ単離した。(132mg,収率95%)いずれかが、(S)−(S)−(S)−体、他方が(S)−(R)−(S)−体である。
(Rf high)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10-7.73 (32H, m, ArH), 4.97 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 4.64 (4H, d, J = 12.4 Hz, ArCH2), 4.01 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 3.94 (4H, d, J = 12.8 Hz, ArCH2), 2.18 (12H, s, ArCH3), 1.80 (12H, s, ArCCH3), 1.76 (12H, s, ArCCH3), 1.40 (18H, s, t-Bu)
(Rf low)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.20-7.60 (32H, m, ArH), 4.48 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 4.25 (4H, d, J = 13.2 Hz, ArCH2), 4.08 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 3.67 (4H, d, J = 12.8 Hz, ArCH2), 2.21 (12H, s, ArCH3), 1.86 (12H, s, ArCCH3), 1.84 (12H, s, ArCCH3), 1.37 (18H, s, t-Bu)
(Rf high)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10-7.73 (32H, m, ArH), 4.97 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 4.64 (4H, d, J = 12.4 Hz, ArCH2), 4.01 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 3.94 (4H, d, J = 12.8 Hz, ArCH2), 2.18 (12H, s, ArCH3), 1.80 (12H, s, ArCCH3), 1.76 (12H, s, ArCCH3), 1.40 (18H, s, t-Bu)
(Rf low)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.20-7.60 (32H, m, ArH), 4.48 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 4.25 (4H, d, J = 13.2 Hz, ArCH2), 4.08 (4H, d, J = 13.6 Hz, ArCH2), 3.67 (4H, d, J = 12.8 Hz, ArCH2), 2.21 (12H, s, ArCH3), 1.86 (12H, s, ArCCH3), 1.84 (12H, s, ArCCH3), 1.37 (18H, s, t-Bu)
実施例8
光学活性アンモニウム塩化合物(1ad)の製造
光学活性アンモニウム塩化合物(1ad)の製造
実施例6と同様の反応によって化合物(20)を得た。(収率90%)
7.13-7.73 (42H, m, ArH), 3.59-5.08 (16H, m, ArCH2), 2.14-2.35 (12H, m,
ArCH3), 1.67-1.77 (36H, m, ArCCH3)
7.13-7.73 (42H, m, ArH), 3.59-5.08 (16H, m, ArCH2), 2.14-2.35 (12H, m,
ArCH3), 1.67-1.77 (36H, m, ArCCH3)
参考例1
光学活性アンモニウム塩化合物(18)を使用したα−アミノ酸誘導体への不斉Michael付加反応
光学活性アンモニウム塩化合物(18)を使用したα−アミノ酸誘導体への不斉Michael付加反応
−20℃にて、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)(2ml)に(Benzhydrylidene-amino)-acetic acid benzhydryl ester(21)101mgと式(18)で示される光学活性4級アンモニウム塩1.6mgとアクリル酸メチルエステル26mgとを加える。この溶液に、攪拌しながら炭酸セジウム粉末400mgを加えた。反応溶液を−20℃にて、12時間攪拌した後、水、エーテルを加え抽出した。エーテル層を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エーテル=10:1)により精製を行い目的の2-(Benzhydrylidene-amino)-pentanedioic acid 1-benzhydryl ester 5-methyl ester(22)110mg(収率90%、光学純度91%e.e.)を得た。
参考例2
光学活性アンモニウム塩化合物(18−Rf−low)を使用したα−アミノ酸誘導体への不斉Michael付加反応
光学活性アンモニウム塩化合物(18−Rf−low)を使用したα−アミノ酸誘導体への不斉Michael付加反応
光学活性4級アンモニウム塩(18)のかわりに18−Rf−lowを使用した以外は参考例1と同様に行い、2-(Benzhydrylidene-amino)-pentanedioic acid 1-benzhydryl ester 5-methyl ester(22)110mg(収率90%、光学純度97%e.e.)を得た。
参考例3
光学活性アンモニウム塩化合物(19;Rfの低いほう)を使用したα−アミノ酸誘導体への不斉Michael付加反応
光学活性アンモニウム塩化合物(19;Rfの低いほう)を使用したα−アミノ酸誘導体への不斉Michael付加反応
0℃にて、トルエン(2ml)に(Benzhydrylidene-amino)-acetic acid tert-butyl ester(23)74mgと式(19)で示される光学活性4級アンモニウム塩1.6mgとアクリル酸メチルエステル26mgとを加える。この溶液に、攪拌しながら炭酸セジウム粉末400mgを加えた。反応溶液を−20℃にて、12時間攪拌した後、水、エーテルを加え抽出した。エーテル層を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エーテル=10:1)により精製を行い目的の2-(Benzhydrylidene-amino)-pentanedioic acid 1-tert-butyl ester 5-methyl ester(24)86mg(収率90%、光学純度82%e.e.)を得た。
参考例3
式((R)−A−(R)−2aa)で示される化合物の製造(工程1)
式((R)−A−(R)−2aa)で示される化合物の製造(工程1)
トルエン10mlを溶媒として塩化チオニル0.5mlと4,4'-Bis-(α,α-dimethy
lbenzyl)-6,6'-dimethylbiphenyl-2,2'-dicarboxylic Acid ((S,R)−2aa)120mgを還流下2時間反応させた。減圧下にてトルエンおよび過剰量の塩化チオニルを除去した後、塩化メチレン5ml、トリエチルアミン1mlを加え、0℃にて、(R)−BINOL((R)−A)80mgを添加した。反応溶液を室温まで昇温したのち、20時間攪拌を行った。反応終了後、反応混合物に1N塩酸5mlを加えエーテルにて抽出を行った。乾燥・濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製を行い対応するエステル体をそれぞれ単離した(収率30%)。
式((R)−A−(S)−2aa): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.89-7.95(26H,
m, ArH), 1.54 (6H, s, ArCH3), 1.43 (6H, ArCCH3), 1.39 (6H, ArCCH3).,式((R)−A−(R)−2aa): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.04-7.93(26H, m, ArH),
1.92 (6H, s, ArCH3), 1.58 (12H, ArCCH3).
lbenzyl)-6,6'-dimethylbiphenyl-2,2'-dicarboxylic Acid ((S,R)−2aa)120mgを還流下2時間反応させた。減圧下にてトルエンおよび過剰量の塩化チオニルを除去した後、塩化メチレン5ml、トリエチルアミン1mlを加え、0℃にて、(R)−BINOL((R)−A)80mgを添加した。反応溶液を室温まで昇温したのち、20時間攪拌を行った。反応終了後、反応混合物に1N塩酸5mlを加えエーテルにて抽出を行った。乾燥・濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製を行い対応するエステル体をそれぞれ単離した(収率30%)。
式((R)−A−(S)−2aa): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.89-7.95(26H,
m, ArH), 1.54 (6H, s, ArCH3), 1.43 (6H, ArCCH3), 1.39 (6H, ArCCH3).,式((R)−A−(R)−2aa): 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.04-7.93(26H, m, ArH),
1.92 (6H, s, ArCH3), 1.58 (12H, ArCCH3).
参考例4
(R)-4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-6,6'-dimethylbiphenyl-2,2'-dicarboxy
lic Acid((R)−2aa)の製造
(R)-4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-6,6'-dimethylbiphenyl-2,2'-dicarboxy
lic Acid((R)−2aa)の製造
式((R)−A−(R)−2aa)で表される化合物200mgをエタノール10mlに溶解し、1N水酸化カリウム水溶液2mlを用いて加水分解を行った。反応終了後、1N塩酸にて液性を酸性にした。次に分離した油層を飽和炭酸カリウム水溶液で再びアルカリ性に戻し、(R)−BINOL(油層)と目的のカルボン酸(水層)を分割した。水層は再び1N塩酸によって酸性にして酢酸エチルを用いて抽出を行い目的物のカルボン酸((R)−2aa)を定量的に得た。
[α]D 22 = -27.8° (c 0.31, CHCl3); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.73 (2H, s, ArH), 7.15-7.28(12H, m, ArH), 1.82 (6H, s, ArCH3), 1.72 (12H, s, ArCCH3); m.p.= 180-183°C
[α]D 22 = -27.8° (c 0.31, CHCl3); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.73 (2H, s, ArH), 7.15-7.28(12H, m, ArH), 1.82 (6H, s, ArCH3), 1.72 (12H, s, ArCCH3); m.p.= 180-183°C
参考例5
4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-2,2'-bis-(dihydroxymethyl)-6,6'-dimethyl
biphenyl ((R)−2ba)の製造(工程3)
4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-2,2'-bis-(dihydroxymethyl)-6,6'-dimethyl
biphenyl ((R)−2ba)の製造(工程3)
テトラヒドロフラン(30ml)還流下、LiAlH430mgを用いて(R)-4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-6,6'-dimethylbiphenyl-2,2'-dicarboxylic Acid
((R)−2aa) 130mgを還元した。反応終了後、酢酸エチル、少量の水を加えた後、セライトにて濾過を行い目的物を定量的に得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18-7.29 (12H, m, ArH), 7.05 (2H, s, ArH), 4.22 (2
H, d, J = 11.6 Hz, ArCH2), 4.12 (2H, d, J = 11.2 Hz, ArCH2), 1.80 (6H, s, ArCH3), 1.71 (12H, s, ArCCH3)
((R)−2aa) 130mgを還元した。反応終了後、酢酸エチル、少量の水を加えた後、セライトにて濾過を行い目的物を定量的に得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18-7.29 (12H, m, ArH), 7.05 (2H, s, ArH), 4.22 (2
H, d, J = 11.6 Hz, ArCH2), 4.12 (2H, d, J = 11.2 Hz, ArCH2), 1.80 (6H, s, ArCH3), 1.71 (12H, s, ArCCH3)
参考例6
4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-2,2'- bis-(dibromomethyl)-6,6'-dimethyl
biphenyl((R)−2ca)の製造(工程4)
4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-2,2'- bis-(dibromomethyl)-6,6'-dimethyl
biphenyl((R)−2ca)の製造(工程4)
塩化メチレン20mlに4,4'-Bis-(α,α-dimethylbenzyl)-2,2'-bis-(dihydroxy
methyl)-6,6'-dimethylbiphenyl((R)−2ba)700mgを溶解し、0℃にてPBr3540mgを滴下した。反応溶液を徐々に室温まで昇温した後、更に1時間攪拌した。反応終了後、氷水を加え塩化メチレンで抽出した。乾燥・濃縮後、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて生成物を単離した。(収率82%)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.19-7.30 (12H, m, ArH), 7.06 (2H, s, ArH), 4.13 (2
H, d, J = 2.8 Hz, ArCH2), 1.91 (6H, s, ArCH3), 1.72 (12H, s, ArCCH3).
methyl)-6,6'-dimethylbiphenyl((R)−2ba)700mgを溶解し、0℃にてPBr3540mgを滴下した。反応溶液を徐々に室温まで昇温した後、更に1時間攪拌した。反応終了後、氷水を加え塩化メチレンで抽出した。乾燥・濃縮後、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて生成物を単離した。(収率82%)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.19-7.30 (12H, m, ArH), 7.06 (2H, s, ArH), 4.13 (2
H, d, J = 2.8 Hz, ArCH2), 1.91 (6H, s, ArCH3), 1.72 (12H, s, ArCCH3).
Claims (6)
- 一般式(1)
R1はハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC3〜8のヘテロアリ−ル基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、または置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基を示し、
R3は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、または置換基を有していても良いC7〜C12のアラルキル基を示し、
またR1とR3は1〜2個の酸素原子を含んで、あるいは含まないで、結合して環を形成しても良く、
R2はハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基、または置換基を有していても良いシリル基を示し、
R4は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルケニル基、置換基を有していても良いC2〜8の直鎖若しくは分岐のアルキニル基、置換基を有していても良いC6〜C14のアリール基、置換基を有していても良いC1〜C8の直鎖、分岐若しくは環状のアルコキシ基、置換基を有していても良いC7〜C16のアラルキル基、または置換基を有していても良いシリル基を示し、
R2の置換位置は3位、4位、またはそれら両方であり、
*は軸不斉を有していることを示しSあるいはRのいずれかが過剰に存在することを示し、
**は、*とは独立に、軸不斉を有していることを示しSあるいはRのいずれかが過剰に存在するか、あるいはこれらの混合物であることを示し、
Xはアニオン又はアニオン性の基を示す。]
で表される光学活性アンモニウム塩化合物。 - 一般式(1)のR2の置換位置が4位である請求項1記載の化合物
- 一般式(1)のR3が水素原子である請求項1〜2記載の化合物
- R4が水素原子である請求項1〜3記載の化合物
- 一般式(2)
で表されるビフェニル化合物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004036295A JP2005225810A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | 光学活性アンモニウム塩化合物およびその製造中間体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006093269A1 (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-08 | Kyoto University | 光学活性アンモニウム塩化合物、その製造中間体および製造方法 |
WO2009125594A1 (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-15 | 日本曹達株式会社 | 光学活性ジベンゾアゼピン誘導体 |
-
2004
- 2004-02-13 JP JP2004036295A patent/JP2005225810A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006093269A1 (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-08 | Kyoto University | 光学活性アンモニウム塩化合物、その製造中間体および製造方法 |
US8367820B2 (en) | 2005-03-03 | 2013-02-05 | Nippon Soda Co., Ltd. | Optically active ammonium salt compound, production intermediate thereof, and production method thereof |
US8962898B2 (en) | 2005-03-03 | 2015-02-24 | Nippon Soda Co., Ltd. | Optically active ammonium salt compound, production intermediate thereof, and production method thereof |
WO2009125594A1 (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-15 | 日本曹達株式会社 | 光学活性ジベンゾアゼピン誘導体 |
JP5225373B2 (ja) * | 2008-04-11 | 2013-07-03 | 日本曹達株式会社 | 光学活性ジベンゾアゼピン誘導体 |
US8507669B2 (en) | 2008-04-11 | 2013-08-13 | Nippon Soda Co., Ltd. | Optically active dibenzazepine derivatives |
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