JP2005221710A - サイレンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】通過する流体の圧力損失を効果的に小さくでき、また流体の流れる方向に対して音が何れの側から入ってきてもその減音量を同等にできるサイレンサを提供すること。
【解決手段】入口41から出口43に向かって流体を流す流通路40の側壁20に吸音材30を取り付けてなるサイレンサ10である。入口41近傍の流通路内壁面21をその内部から入口41に向けて広がる傾斜面27とし、一方出口43近傍の流通路内壁面21をその内部から出口43に向けて広がる傾斜面29とする。入口41側の傾斜面27の形状と、出口43側の傾斜面29の形状とを、それぞれ流通路40に流す流体の圧力損失が小さくなるように異なる形状に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、低圧力損失型のサイレンサに関するものである。
従来、ポンプ機場等の各種建物や、地下鉄や、トンネル等の換気設備には、換気用ファン等の各種騒音源からの騒音が外部(又は内部)に漏れないようにするため、サイレンサが設置される。
ここで換気設備に使用されるサイレンサとして、セル型とスプリッタ型とがある。図8(a),(b)はそれぞれ従来のセル型サイレンサ300の一例と、スプリッタ型サイレンサ350の一例を示す斜視図である。図8(a)に示す従来のセル型サイレンサ300は、四角筒状の鉄板製の外板301と、外板301の内部に設置され鉄板製で多数の孔を有する四角筒状の内板309との間の隙間全体に、グラスウール等からなる吸音材を充填して構成されている。一方図8(b)に示す従来のスプリッタ型サイレンサ350は、対向する左右の面を吸音性の側壁351,351とし、もう一方の対向する上下の面を板材355,355とすることでスプリッタ型消音器構造としたものである。側壁351は平板状の外板357と略平板状で多数の開口を有する内板359の間の隙間に吸音材を充填して構成されている。
セル型サイレンサ300は一般にこれを複数個用意し、縦横に積み重ねた状態で換気通路等に設置して使用される。一方スプリッタ型サイレンサ350は一般に換気通路などの形状に合わせた寸法形状に構成され、一又は複数個組み合わせた状態で換気通路等に設置して使用される。
ところで上記従来のサイレンサ300,350を換気通路内に設置して使用する場合、空気が換気通路からサイレンサ300,350内の流通路311,361に入る部分と出る部分において、その横断面積が急激に変化することによって大きな圧力損失が生じてしまい、その分換気ファンの消費電力が大きくなってしまうという問題があった。
そこで従来上記サイレンサ300,350で発生する圧力損失を小さくするため、図9に示すように、セル型サイレンサ300の入口側の開口端面に、その内径が流通路311の内部から入口側に向けて徐々に大きくなるテーパ面321を有する口金320を装着したり、前記図8(b)に示すスプリッタ型サイレンサ350のように側壁351の内側面の両端に湾曲面363を設けたりする対策を行っていた。
しかしながら上記のように単にテーパ面321を有する口金320を装着したり、湾曲面363を設けるだけでは、必ずしもこれらサイレンサ300,350を通過する流体の圧力損失を効果的に低減することはできなかった。
また図9に示すように口金320をセル型サイレンサ300の一方の側のみに取り付けると、セル型サイレンサ300の入口側と出口側の両端面の形状が異なってしまうため、セル型サイレンサ300の入口側から流通路311内に入射した音が出口側の開口端部で反射される開口端反射の状態と、セル型サイレンサ300の出口側から流通路311内に入射した音が入口側の開口端部で反射される開口端反射の状態とが異なり、これによって入口側から入射した音が出口側から通り抜けるまでの間に減音される減音量と、出口側から入射した音が入口側から通り抜けるまでの間に減音される減音量とが異なってしまう。
そしてこのように音が入射する方向によって減音量が異なると、換気通路等にサイレンサを設置する設計を行う際、空気の流れの方向と音が入射してくる方向に応じてサイレンサの種類(型式)を変更して選定する必要が生じ、設計が煩雑になってしまう。即ち例えば換気通路内に音源である換気ファンを設置し、その上流側と下流側に同じ減音量のサイレンサを設置しようとした場合でも、異なる型式のサイレンサを選定して設置しなければならず、その設計及び施工が煩雑になってしまう。
特開2003−83025号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、通過する流体の圧力損失を効果的に小さくでき、また流体の流れる方向に対して音が何れの側から入ってきてもその減音量を同等にできるサイレンサを提供することにある。
本願請求項1に記載の発明は、入口から出口に向かって流体を流す流通路の側壁に吸音材を取り付けることで、前記入口や出口から流通路に入ってくる音を前記吸音材によって消音するサイレンサにおいて、前記入口近傍の流通路内壁面をその内部から入口に向けて広がる傾斜面とし、一方前記出口近傍の流通路内壁面をその内部から出口に向けて広がる傾斜面とし、さらに前記入口側の傾斜面の形状と、出口側の傾斜面の形状とを、それぞれ流通路に流す流体の圧力損失が小さくなるように異なる形状に形成したことを特徴とするサイレンサにある。
本願請求項2に記載の発明は、前記入口側の傾斜面と出口側の傾斜面は、何れも流体が流れる方向に向かって直線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイレンサにある。
本願請求項3に記載の発明は、前記入口側の傾斜面と出口側の傾斜面の傾斜の角度差を、6°以下としたことを特徴とする請求項2に記載のサイレンサにある。
本願請求項4に記載の発明は、前記傾斜面の何れかの端辺に、流体が流れる方向に向かって湾曲することで流通路に流す流体の圧力損失を低減する湾曲面を設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載のサイレンサにある。
本願請求項5に記載の発明は、前記サイレンサは、セル型サイレンサまたはスプリッタ型サイレンサであることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のサイレンサにある。
本願請求項1に記載の発明によれば、入口近傍と出口近傍の流通路内壁面を何れも傾斜面とし、さらに前記入口側の傾斜面の形状と、出口側の傾斜面の形状とを、それぞれ流通路に流す流体の圧力損失が小さくなるように異なる形状に形成したので、このサイレンサ内を通過する流体の圧力損失を効果的に低減することができ、容易に低圧力損失型のサイレンサが製造可能となり、換気等におけるファンの消費電力を小さくすることが可能となる。同時に、入口側と出口側の開口端形状を何れも傾斜面を有するほぼ同一形状に構成できて開口端反射の影響の状態をほぼ同一にできるので、サイレンサの入口側と出口側の何れから音が入射しても、言い換えれば流体(空気)の流れに対して音の向きが違っていても、減音量は変化せず、従って空気の流れと音の向きを勘案しないで容易にサイレンサの設置を設計でき、サイレンサの標準化が進む。
本願請求項2に記載の発明によれば、入口側の傾斜面と出口側の傾斜面を何れも流体が流れる方向に向かって直線状に形成したので、サイレンサの製造が容易になる。
本願請求項3に記載の発明のように、入口側の傾斜面と出口側の傾斜面の傾斜の角度差を6°以下とすれば、サイレンサの入口側と出口側の何れから音が入射しても、言い換えれば空気の流れに対して音の向きが違っていても、減音量は測定誤差範囲内に制限できてほとんど変化せず、従って空気の流れと音の向きを勘案しないで容易にサイレンサを設置でき、サイレンサの標準化が進む。
本願請求項4に記載の発明によれば、傾斜面の何れかの端辺に湾曲面を設けたので、さらに流通路を流れる流体の圧力損失を低減することができる。
本願請求項5に記載の発明のように、本願発明は特にセル型サイレンサまたはスプリッタ型サイレンサに用いて好適である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるセル型サイレンサ10を示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図(図1(a)のA−A断面図)である。同図に示すようにセル型サイレンサ10は、吸音材製の側壁20を略四角形の筒状に形成することでその内部に流通路40を設け、流通路40の両端を空気の入口41及び出口43として構成している。入口41と出口43の定義は、空気の流れに対するものである。
前記側壁20は、四角形の筒状の外板23と、外板23の内部に所定の隙間を介して設置される筒状の内板25との間の隙間全体に、吸音材30を充填して構成されている。外板23は金属製である。内板25は金属製で音を通過するための多数の孔を設けて構成されている。また吸音材30はグラスウール等によって構成されている。
そして側壁20の流通路内壁面21(即ち内板25の形状)は、その入口41近傍部分をその内部から入口41に向けて広がる傾斜面27とし、一方出口43近傍部分をその内部から出口43に向けて広がる傾斜面29として構成されている。両傾斜面27,29は何れも空気が流れる方向(流通路40の中心軸方向)に向かって直線状に形成されている。さらに前記入口41側の傾斜面27の形状と、出口43側の傾斜面29の形状は、それぞれこの流通路40に流す空気の圧力損失が小さくなるように異なる形状、即ち入口41側の傾斜面27の傾斜角度(空気が流れる方向に対する傾斜角度、以下同じ)αと、出口43側の傾斜面29の傾斜角度βとを、それぞれそれらを通過する空気の圧力損失が低減するのに好適な傾斜角度とするため、異なる傾斜角度(α≠β)に形成している。
ここで傾斜面27,29を空気の流れ方向に対して直線状に形成したのは、これら傾斜面27,29全体を空気の流れ方向に対して湾曲面形状に形成しようとすると、内板25の形状が複雑になり、その製造が煩雑で製造コストが増加してしまうので、これらを直線状に形成することで、その製造を容易とし製造コストを低減するためである。
ここで図2は出口43側に設ける傾斜面29の傾斜角度β(deg)によって流通路40内を通過する空気の圧力損失(Pa)が変化する状態を示す図であり、図中二本の曲線L1,L2は、それぞれ異なる風速における圧力損失を示したものである。同図に示すように、傾斜角度βは、これを0°よりも大きくすることで圧力損失を低減できるが、傾斜角度βを大きくしすぎると逆に圧力損失が増大していくことが分かる。従って傾斜角度βは、流通路40の長さや形状に応じて、0°以上の最適な角度範囲(傾斜角度βを大きくしていった場合において圧力損失が最小になる角度範囲)とする必要がある。同様に入口41側の傾斜角度αも、これを通過する空気の圧力損失を低減できるのに好適な角度とする必要があるが、入口41と出口43の相違から、その傾斜角度αは一般に傾斜角度βとは異なる角度になる。さらにこの実施形態では、直線状の傾斜面27の入口41側の端辺27aに、流体が流れる方向に向かって湾曲することで流通路40を流れる空気の圧力損失をさらに低減する湾曲面27bを設けている。
さらに本実施形態においては、両傾斜面27,29の傾斜角度α,βの角度差θ(θ=α−β)が、−6°≦θ<0°、及び0°<θ≦+6°、の範囲内となるように構成している。ここで図3は入口41側の傾斜面27の傾斜角度αと出口43側の傾斜面29の傾斜角度βの角度差θによる減音量への影響の測定結果を示す図であり、縦軸は角度差θに伴う減音量の差を示し、横軸は角度差θを示している。ここで角度差θに伴う減音量の差とは、図1(b)において、入口41側近傍の外部に設置した音源(スピーカ)から発した音が出口43に至ったときの減音量(dB)と、出口43側近傍の外部に設置した音源(スピーカ)から発した音が入口41に至ったときの減音量(dB)との差を言う。同図に示すように、減音量の差は、角度差θ=0のときは0(dB)であり、角度差θが大きくなればなるほどその差は大きくなる。これは角度差θが大きくなればなるほど入口41と出口43の形状がより大きく異なり、これによって入口41と出口43から放射しようとする音の開口端反射量の差が大きくなるからである。そして計器の読み取り誤差等の測定誤差範囲内である±1(dB)以内の範囲となる角度差θのものは、実質的に減音量に差がないものなので、この範囲、即ち図3に示すBの範囲である−6°≦θ≦+6°の範囲は減音量に差がない範囲であり、従って本実施形態においては角度差θがこの範囲内に入るように構成した。
なお上記減音量の測定には、図4に示す方法を用いた。即ち通路200内に図1に示すセル形サイレンサ10を設置し、その両側にそれぞれスピーカ210と音量測定器220とを設置する。そしてまず入口41をスピーカ210側に向けた状態のセル型サイレンサ10に対してスピーカ210から所定の音量の音を発射し、これを出口43側の音量測定器220で測定することで、その減音量を求める。次にセル型サイレンサ10の入口41と出口43の向きを逆にして同じ位置に設置し、前記と同様にスピーカ210から所定の音量の音を発射し、音量測定器220で測定することで、その減音量を測定する。これによって測定対象のセル型サイレンサ10の減音量の差が測定できるので、角度差θの異なる各種セル型サイレンサ10を用いて上記減音量の差を求めていけば、図3に示す角度差θに対する減音量の差のグラフが得られる。
次に図5は、角度差θを、〔θ=|(傾斜角度α)−(傾斜角度β)|=+4°〕に固定した上で、音源の周波数を変えて、その減音量の変化を測定した結果を示す図である。測定方法としては前記図4に示す方法を用い、スピーカ210が発する音の周波数を63Hz、125Hz、250Hz、に変更し、それぞれの場合についてセル型サイレンサ10の入口41と出口43の方向を逆にして減音量を測定した。なお同図において、「風と音の方向が同じ」とは、入口41がスピーカ210側を向いている場合を意味し、「風と音の方向が異なる」とは、出口43がスピーカ210側を向いている場合を意味している。そして図5からわかるように、角度差θを+4°とした場合は、各周波数の音に対して、減音量は同一であり、差は生じなかった。このことからも角度差θが±6°以内の場合は、入口41側から入射する音と出口43側から入射する音に対して、減音量に差が生じないことが分かる。
図6(a)〜(d)は、セル型サイレンサ10の入口41側の傾斜面27近傍部分の各種実施形態を示す要部拡大断面図である。即ち図6(a)は図1(b)に示す出口43側の傾斜面29と同様に、直線状の傾斜面27のみでその両端辺27a,27cに何ら湾曲面を設けない形状のものである。図6(b)は図1に示す実施形態のように、直線状の傾斜面27の入口41の端辺27a側のみに湾曲面(曲率を持った面、以下同じ)27bを設けている。図6(c)は直線状の傾斜面27の出口43の端辺27c側のみに湾曲面27dを設けている。図6(d)は直線状の傾斜面27の入口41の端辺27a側と出口43の端辺27c側の両端辺に湾曲面27b,27dを設けている。これら湾曲面27b,27dを設ければ、流通路40を流れる空気の圧力損失をさらに効果的に低減することができる。
以上のように本実施形態にかかるセル型サイレンサ10によれば、入口41近傍と出口43近傍の流通路内壁面21を何れも傾斜面27,29とし、さらに前記入口41側の傾斜面27の形状と、出口43側の傾斜面29の形状とを、それぞれ流通路40に空気を流したときの圧力損失が効果的に小さくなるように異なる形状にしたので、このセル型サイレンサ10内を通過する空気の圧力損失を効果的に低減することができ、容易に低圧力損失型のセル型サイレンサ10を製造することが可能となり、換気ファン等の消費電力を小さくすることが可能となる。同時に、入口41側と出口43側の開口端形状を何れも傾斜面27,29を有するほぼ同一形状に構成できて開口端反射の影響の状態をほぼ同一にできるので、セル型サイレンサ10の入口側と出口側の何れから音が入射しても、言い換えれば空気の流れに対して音の向きが違っても、減音量を変化しないように構成することができる。従って空気の流れと音の向きを勘案しないで容易にセル型サイレンサ10の設置が設計できる。即ち換気通路等にこのセル型サイレンサ10を設置する設計を行う際、空気の流れの方向と音が入射してくる方向に応じてセル型サイレンサ10の種類(型式)を変更して選定する必要はなくなり、設計が容易に行え、例えば換気通路内に音源である換気ファンを設置し、その上流側と下流側に同じ減音量のセル型サイレンサ10を設置しようとした場合に、同じ型式のセル型サイレンサ10を選定して設置すればよく、その設計及び施工が容易になる。これによってセル型サイレンサ10の種類(型式)を少なくしても十分対応できるようになり、その分セル型サイレンサ10の標準化が進む。
上記実施形態では、本発明を四角筒形状のセル型サイレンサ10に用いた場合を示したが、本発明は上記構造のセル型サイレンサ10に限定されるものではなく、図7(a)に示すような他の形状のセル型サイレンサ10−2や、図7(b)に示すようなスプリッタ型サイレンサ10−3等にも同様に適用できる。即ち図7(a)に示すセル型サイレンサ10−2のように、セル型サイレンサ10−2は円筒状に形成してもよい。なおセル型サイレンサ10−2の断面図(B−B断面図)は前記図1(b)と同一となる。そしてこのセル型サイレンサ10−2の構造や材質は前記図1に示すセル型サイレンサ10と同一であり、異なるのは四角筒形状を円筒形状にした点のみである。即ちこのセル型サイレンサ10−2は、吸音材製の側壁20を略円形の筒状に形成することでその内部に流通路40を設け、流通路40の両端を空気の入口41及び出口43として構成し、側壁20の流通路内壁面21は、その入口41近傍部分をその内部から入口41に向けて広がる傾斜面27とし、一方出口43近傍部分をその内部から出口43に向けて広がる傾斜面29(図7(a)には図示せず)としている。両傾斜面27,29は何れも空気が流れる方向に向かって直線状に形成されており、且つ前記入口41側の傾斜面27の形状と、出口43側の傾斜面29の形状は、この流通路40に空気を流したときの圧力損失が小さくなるように異なる形状、即ち入口41側の傾斜面27の傾斜角度αと、出口43側の傾斜面29の傾斜角度βとを、それぞれそれらを通過する空気の圧力損失を低減するのに好適な異なる傾斜角度(α≠β)に形成している。このセル型サイレンサ10−2も、前記セル型サイレンサ10と同様に、通常は複数本のセル型サイレンサ10−2を縦横に積み重ねたものを換気通路等に設置して使用される。このセル型サイレンサ10−2によっても、前記セル型サイレンサ10と同等の効果が生じる。なお傾斜面27,29の端辺に、図6に示すように湾曲面を設けても良い点は、前記セル型サイレンサ10の場合と同様である。
次に図7(b)に示すスプリッタ形サイレンサ10−3は、対向する左右の面を吸音性の側壁60,60とし、もう一方の対向する上下の面を平板状の板材70,70とすることでスプリッタ型消音器構造としたものである。そして図1の側壁20が図7(b)の吸音性の側壁60に相当し、この側壁60も平板状の外板61と略平板状で多数の開口を有する内板65の間の隙間に吸音材67を充填して構成されている。即ちこのスプリッタ型サイレンサ10−3は、吸音材製の側壁60と板材70とを略四角形の筒状に形成することでその内部に流通路80を設け、流通路80の両端を空気の入口81及び出口83とし、側壁60の流通路内壁面は、その入口81近傍部分をその内部から入口81に向けて広がる傾斜面87とし、一方出口83近傍部分をその内部から出口83に向けて広がる傾斜面89として構成している。両傾斜面87,89は何れも空気が流れる方向に向かって直線状に形成されており、且つ前記入口81側の傾斜面87の形状と、出口83側の傾斜面89の形状は、この流通路80に空気を流したときの圧力損失が小さくなるように異なる形状、即ち入口81側の傾斜面87の傾斜角度αと、出口83側の傾斜面89の傾斜角度βとを、それぞれそれらを通過する空気の圧力損失が低減するのに好適な異なる傾斜角度(α≠β)に形成している。このスプリッタ型サイレンサ10−3によっても、前記セル型サイレンサ10と同等の効果が生じる。なお傾斜面87,89の端辺に、図6に示すように湾曲面を設けても良い点は、前記セル型サイレンサ10の場合と同様である。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、流通路の側壁の構造は種々の変更が可能であり、要は流通路の側壁に吸音材を取り付けることで入口や出口から流通路に入ってくる音を消音する構造であればどのような構造であっても良い。
本発明の一実施形態にかかるセル型サイレンサ10を示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図(図1(a)のA−A断面図)である。 出口43側に設ける傾斜面29の傾斜角度βによって流通路40内を通過する空気の圧力損失が変化する状態を示す図である。 入口41側の傾斜面27と出口43側の傾斜面29の角度差θによる減音量の差の測定結果を示す図である。 減音量の測定方法を示す図である。 角度差θを、+4°に固定した上で、音源の周波数を変えて、その減音量の変化を測定した結果を示す図である。 図6(a)〜(d)は、セル型サイレンサ10の入口41側の傾斜面27近傍部分の各種実施形態を示す要部拡大断面図である。 図7(a)は本発明を適用した他の形状のセル型サイレンサ10−2を示す図であり、図7(b)は本発明を適用したスプリッタ型サイレンサ10−3を示す図である。 図8(a),(b)はそれぞれ従来のセル型サイレンサ300の一例と、スプリッタ型サイレンサ350の一例を示す斜視図である。 従来の他のセル型サイレンサ300を示す断面図である。
符号の説明
10 セル型サイレンサ
20 側壁
21 流通路内壁面
23 外板
25 内板
27 傾斜面
27a,27c 端辺
27b,27d 湾曲面
29 傾斜面
α 傾斜角度
β 傾斜角度
30 吸音材
40 流通路
41 入口
43 出口
10−2 セル型サイレンサ
10−3 スプリッタ型サイレンサ
60 側壁
61 外板
65 内板
67 吸音材
70 板材
80 流通路
81 入口
83 出口
87 傾斜面
89 傾斜面

Claims (5)

  1. 入口から出口に向かって流体を流す流通路の側壁に吸音材を取り付けることで、前記入口や出口から流通路に入ってくる音を前記吸音材によって消音するサイレンサにおいて、
    前記入口近傍の流通路内壁面をその内部から入口に向けて広がる傾斜面とし、
    一方前記出口近傍の流通路内壁面をその内部から出口に向けて広がる傾斜面とし、
    さらに前記入口側の傾斜面の形状と、出口側の傾斜面の形状とを、それぞれ流通路に流す流体の圧力損失が小さくなるように異なる形状に形成したことを特徴とするサイレンサ。
  2. 前記入口側の傾斜面と出口側の傾斜面は、何れも流体が流れる方向に向かって直線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイレンサ。
  3. 前記入口側の傾斜面と出口側の傾斜面の傾斜の角度差を、6°以下としたことを特徴とする請求項2に記載のサイレンサ。
  4. 前記傾斜面の何れかの端辺に、流体が流れる方向に向かって湾曲することで流通路に流す流体の圧力損失を低減する湾曲面を設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載のサイレンサ。
  5. 前記サイレンサは、セル型サイレンサまたはスプリッタ型サイレンサであることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のサイレンサ。
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