JP6137542B2 - 圧損低減構造及び流量計及びサイレンサ及び整流器 - Google Patents

圧損低減構造及び流量計及びサイレンサ及び整流器 Download PDF

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本発明は、内容物を収容した大流路と、その端部に連絡された小流路とに流れる流体の圧力損失を低減させる圧損低減構造及びその圧損低減構造を備えた流量計及びサイレンサ及び整流器に関する。
配管の途中に接続される超音波流量計、サイレンサ及び消音器等は、超音波素子や消音壁等の内容物を収容するために、配管より流体通過面積が大きな大流路を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−26864号公報(図1)
しかしながら、上記した構造では、大流路と配管内の小流路との間を通過する流体の圧力損失が問題になり得る。これに対し、図13に示すように内容物5を収容した大流路2と小流路3との間にテーパ流路4を追加した構造が一般的に知られているが、超音波流量計、サイレンサ、消音器等の構造によっては、テーパ流路4を追加したことで、流路の軸方向で大型化したり、部品点数が増えたり、組み立て作業が困難になる等の問題が生じることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、テーパ流路を設けずに、圧力損失を抑えることが可能な圧損低減構造及び流量計及びサイレンサ及び整流器の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る圧損低減構造は、小流路と、小流路の端部に連絡されかつ小流路に対して流体通過面積が段付き状に大きくなった大流路と、を備え、大流路に消音壁、超音波素子、その他の内容物を収容すると共に、小流路から大流路へ流入する流体又は大流路から小流路へ流入する流体の圧力損失を低減させる圧損低減構造であって、大流路の内側面のうち大流路と小流路との段差面寄り位置から環状板を張り出させて、段差面と環状板との間に環状溝を設けるか、或いは、段差面から筒壁を突出させて、その筒壁と大流路の内側面との間に環状溝を設けるか、或いは、段差面の一部を環状に陥没させて環状溝を設けたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の圧損低減構造において、大流路の内側面から張り出した内容物としての環状の第1消音壁と、第1消音壁に間隔をあけて対向しかつ第1消音壁の内側開口全体を覆った内容物としての第2消音壁とを大流路の軸方向に交互に並べて、流体を伝播する超音波を低減させるサイレンサを構成すると共に、第1消音壁を大流路の段差面寄り位置に配置して環状板に兼用したところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の圧損低減構造において、段差面及び段差面における小流路の開口及び環状板の内側開口は、同心の円形をなし、環状板の内側開口の開口面積を、段差面における小流路の開口面積の1.1〜1.4倍とし、段差面と環状板との間隔を、小流路の開口径の0.5〜0.8倍としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧損低減構造。
請求項4の発明は、請求項2に記載の圧損低減構造において、環状板の内側開口の開口面積を、段差面における小流路の開口面積の1.1〜1.4倍とし、環状板の隣の第2の消音壁と段差面との間隔の0.5〜0.7倍としたところに特徴を有する。
請求項5の発明に係る流量計において、請求項2乃至4の何れか1の請求項に記載の第1及び第2の消音壁を収容した大流路を対にして、大流路より流体通過面積が小さい計測管路の両端部に接続し、両大流路における計測管路と反対側の端部寄り位置に第1消音壁を配置して環状板に兼用し、両大流路のうち計測管路寄りの端部にそれぞれ超音波素子を設けて計測管路を介して互いに対向するように配置したところに特徴を有する。
請求項6の発明に係る流量計は、請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の圧損低減構造を備えたところに特徴を有する。
請求項7の発明に係るサイレンサは、請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の圧損低減構造を備えたところに特徴を有する。
請求項8の発明に係る整流器は、請求項1又は3に記載の圧損低減構造を備えたところに特徴を有する。
請求項1の圧損低減構造のように、大流路と小流路との境界部分に環状溝を設けると、後述する実験にて確認できたように、大流路から小流路へ流入するとき又は小流路から大流路へ流入するときの流体の圧力損失が抑えられる。即ち、本発明によれば、テーパ流路を設けずに、圧力損失を抑えることが可能になる。ここで、請求項3の圧損低減構造のように、段差面及び段差面における小流路の開口及び環状板の内側開口を、同心の円形をなすようにし、環状板の内側開口の開口面積を、段差面における小流路の開口面積の1.1〜1.4倍とし、段差面と環状板との間隔を、小流路の開口径の0.5〜0.8倍とすることが好ましい。
請求項2の圧損低減構造では、サイレンサを構成する第1と第2の消音壁のうち、大流路の内側面から張り出した環状の第1消音壁を、第1消音壁を大流路の段差面寄り位置に配置して環状板に兼用したので、大流路と小流路との間にテーパ流路を追加したものに比べて圧損低減構造を流路の軸方向でコンパクトにすることができる。ここで、環状板の構造としては、請求項4の圧損低減構造のように、その環状板の内側開口の開口面積を、段差面における小流路の開口面積の1.1〜1.4倍とし、段差面と環状板との間隔を、環状板の隣の第2の消音壁と段差面との間隔の0.5〜0.7倍とすることが好ましい。
なお、請求項5,6,7,8の発明によれば、本発明に係る圧損低減構造を流量計、サイレンサ、整流器に備えたことで、テーパ流路を設けずに、圧力損失を抑えることが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る超音波流量計の側断面図 超音波流量計の分解斜視図 第2実施形態に係る超音波流量計の側断面図 第3実施形態に係る整流器の側断面図 第4実施形態に係るフィルタの側断面図 第5実施形態に係るフィルタの側断面図 第6実施形態に係るサイレンサの側断面図 シミュレーションによる速度分布線図 環状板の変形例を示した断面図 (A)環状板の変形例の正面図、(B)そのX−X切断面の断面図 (A)環状板の変形例の正面図、(B)そのY−Y切断面の断面図 他の実施形態(5)に係る超音波流量計の側断面図 従来の圧損低減構造の概要図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の超音波流量計10(本発明の「流量計」に相当する)は、1対の素子収容管13,13の間を計測管12で連絡した構造をなしている。
図2に示すように、各素子収容管13は、円筒壁13Aの一端に六角柱構造の配管接続部11を備えている。一方、図1に示した計測管12は、断面長円形の扁平形状をなし、計測管12の内側が本発明に係る「計測管路」になっている。また、計測管12の両端部からは円形のフランジ板12A,12Aが側方に張り出していて、それらフランジ板12A,12Aが各素子収容管13における配管接続部11と反対側の開放口内に嵌合されて、例えば溶着されている。
各素子収容管13における配管接続部11の中心部には、ガス配管100を接続するために接続孔11Aが貫通形成されている。そして、接続孔11A内が本発明に係る「小流路」をなす一方、円筒壁13A内が本発明に係る「大流路」をなし、さらに配管接続部11のうち円筒壁13A内に臨んだ一端面が、本発明に係る段差面13Eをなしている。
なお、接続孔11Aは、円筒壁13A側に向かって徐々に縮径した、所謂、テーパ螺子になっていて、段差面13Eにおける接続孔11Aの開口の直径は、段差面13Eの直径に対して略2/8〜4/8程度になっている。
各素子収容管13には、段差面13E側から順番に、本発明に係る第1消音壁25、第2消音壁23、第1消音壁22及び第2消音壁21が並べて収容されていて、これら消音壁群からサイレンサ13Sが構成されている。具体的には、両第1消音壁22,25は、円筒壁13Aの内径と略同一の外径を有した円環状をなしている。また、段差面13E側の第1消音壁25は、本発明の「環状板」も兼ねていて、その第1消音壁25における内側開口25Xの開口面積は、段差面13Eにおける接続孔11Aの開口面積の1.1〜1.4倍になっている。また、他方の第1消音壁22における内側開口22Xの口径は、一方の第1消音壁25における内側開口25Xの口径よりは若干小さく、接続孔11Aの口径よりは若干大きくなっている。さらに、他方の第1消音壁22には、内側開口22Xの開口縁を断面円形に膨出させてなる膨出リング部22Bが備えられている。なお、一方の第1消音壁25は、均一の板厚になっている。
両第2消音壁21,23は、第1消音壁22,25の内側開口22X,25Xの全体を覆った円板状をなしている。また、両第2消音壁21,23には、外縁部を断面円形に膨出させてなる膨出リング部21B,23Bが備えられている。
段差面13Eのうち接続孔11Aを間に挟んだ2箇所には、1対の雌螺子孔11N,11Nが形成され、それら1対の雌螺子孔11N,11Nの同軸上に、第1及び第2の消音壁21,22,23,25を貫通する1対の螺子挿通孔24,24が形成されている。そして、1対の雄螺子30,30が、第1及び第2の消音壁21,22,23,25の螺子挿通孔24,24に挿通されて雌螺子孔11N,11Nに締め付けられていると共に、隣り合った第1と第2の消音壁21,22の間、第1と第2の消音壁22,23の間、第1と第2の消音壁23,25の間、及び、第1消音壁25と段差面13Eとの間に、雄螺子30,30に通されたカラー24S,24Sが挟まれている。これにより、第1消音壁25、第2消音壁23、第1消音壁22、第2消音壁21が円筒壁13A内で一定間隔に並んでいる。そして、第1消音壁25と段差面13Eとの間に本発明に係る環状溝26が形成されている。なお、段差面13E側の第1消音壁25と段差面13Eとの間隔は、段差面13Eにおける接続孔11Aの開口径の0.5〜0.8倍となっている。
各素子収容管13,13における第2消音壁21,21とフランジ板12A,12Aとの間には、対向する1対の超音波素子15,15が備えられている。各超音波素子15は、例えば、フランジ板12Aから突出した図示しない支持突部に保持されている。
本実施形態の構成は以上である。次に、本実施形態の作用効果について説明する。超音波流量計10は、図1に示すように、ガス配管100の途中に取り付けられる。そして、1対の超音波素子15,15の間で超音波を送受波し、一方の超音波素子15から他方の超音波素子15への超音波の到達時間を計測して、その計測結果に基づいて計測管12を通過するガスの流量を計測する。
その超音波流量計10による流量計測中に、例えば、ガス配管100に取り付けられている図示しないバルブの開閉に伴った超音波ノイズが超音波流量計10に届くことがある。しかしながら、本実施形態の超音波流量計10では、第1及び第2の消音壁21,22,23,25からなるサイレンサ13Sが、1対の超音波素子15,15の上流側と下流側とに配置されているので、上流側と下流側との何れから超音波ノイズが伝播してきても、その超音波ノイズの影響を抑えた流量計測を行うことができる。
具体的には、超音波ノイズは、接続孔11Aから円筒壁13Aに進入すると、第1消音壁25の内側開口25Xを通過して第2消音壁23に衝突する。そして、第2消音壁23に沿って放射状に拡散してから第2消音壁23と円筒壁13Aとの間を通過し、第1消音壁22の内側開口22Xで重なり合う。その後、次の第2消音壁21に衝突して放射状に拡散してから第2消音壁21と円筒壁13Aとの間を通過し、計測管12の手前で重なり合う。このように、超音波ノイズが蛇行した経路を伝播することで減衰するため、超音波ノイズの影響を抑えた流量計測を行うことができる。
そして、本実施形態の超音波流量計10では、大流路である円筒壁13Aと小流路である接続孔11Aとの間にテーパ流路を設けずに環状溝26を設けたことにより、後述する実験で確認できたように、流体の圧力損失を抑えることができる。また、その環状溝26が、円筒壁13Aの内側面から張り出した第1消音壁25と、円筒壁13Aの一端の段差面13Eとの間に形成されているので、大流路である円筒壁13Aと小流路である接続孔11Aとの間にテーパ流路(図13参照)を追加したものに比べて超音波流量計10を円筒壁13Aと接続孔11Aの軸方向でコンパクトにすることができる。しかも、環状溝26が、超音波ノイズを低減させるための第1消音壁25を用いて形成されているので、一層のコンパクト化が図られる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、図3に示されている。この第2実施形態の超音波流量計10Vは、前記第1実施形態の第1消音壁25の代わりに、本発明に係る筒壁27を備えている。その筒壁27は、段差面13Eのうち接続孔11Aの開口と同心となる位置から第2消音壁23に向かって突出した円筒状をなしている。また、筒壁27の軸長は、段差面13Eと第2消音壁23の段差面13E側端面との間の距離の0.5〜0.7倍になっている。そして、筒壁27と円筒壁13Aの内側面との間が本発明に係る環状溝26Vになっている。その他の構成については上記第1実施形態と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態の構成によっても、後述する実験で確認できたように、テーパ流路を設けずに円筒壁13Aと接続孔11Aとの間を通過するときの流体の圧力損失を抑えることができる。
[第3実施形態]
図4には、本発明を整流器50に適用した第3実施形態が示されている。この整流器50は、大径管51と小径管52とを接続してなるハウジング53を備え、小径管52にガス配管100が接続される一方、大径管51に整流構造体54が、本発明に係る「内容物」として収容されている。整流構造体54は、芯部材54Aから放射状に複数のフィン54Bを張り出した構造をなしている。また、複数のフィン54Bは、芯部材54Aの軸方向に対して僅かに傾斜している。そして、整流構造体54が、大径管51と小径管52との間の段差面53Eから離れた位置に嵌合固定され、その整流構造体54と段差面53Eとの間に前記第1実施形態で説明した第1消音壁25と同じ形状の環状板55が備えられている。なお、環状板55は、段差面53Eと整流構造体54の段差面53E側端面との間の距離の0.5〜0.7倍の距離だけ段差面53Eから離れた位置に配置されている。本実施形態の整流器50によれば、ガスを整流化することができかつ流体の圧力損失を抑えることができる。
[第4実施形態]
本実施形態は図5に示されており、この実施形態のフィルタ50Vは、前記第3実施形態の整流構造体54の代わりにフィルタ本体54Vを大径管51に収容している。即ち、本実施形態のフィルタ本体54Vは、大径管51の軸方向に貫通した複数のセル流路54Cを備えている。そして、フィルタ本体54Vと段差面53Eとの間に環状板55が配置された構造になっている。
[第5実施形態]
本実施形態は図6に示されており、この実施形態のフィルタ50Wは、前記第4実施形態のセル構造のフィルタ本体54Vの代わりに、板金に複数の孔を穿孔してなるパンチングメタル54Wを大径管51に収容した構造になっている。
[第6実施形態]
図7には、本発明をサイレンサ60に適用した第6実施形態が示されている。このサイレンサ60は、大径管61とその両端に配された小径管62,62とを接続してなるハウジング63を備え、両方の小径管62,62にガス配管100,100が接続される一方、大径管61に消音構造体64が、本発明に係る「内容物」として収容されている。消音構造体64は、例えば、ガラスウールや多孔質体からなるフィルターで形成され、一方の小径管62から延長した延管62Eによって、大径管61と他方の小径管62との間の段差面63Eから離れた位置に固定されている。そして、その消音構造体64と段差面63Eとの間に前記第1実施形態で説明した第1消音壁25と同じ形状の環状板65が備えられている。なお、環状板65と段差面63Eとの間隔は、段差面63Eにおける小径管62の開口径の0.5〜0.8倍となっている。
[実施例]
本発明の効果を確認するために、三次元流体解析ソフト(SCRYU/Terta;ソフトウェアクレイドル社)を使用してシミュレーション実験を行った。具体的には、第1実施形態の超音波流量計10と略同一の構造をなした第1解析モデル(図1,図8(A)参照)と、その第1解析モデルの第1消音壁25の代わりに、第2実施形態の超音波流量計10Vの筒壁27を備えた第2解析モデル(図8(B)参照)と、第1解析モデルから第1消音壁25を排除した第3解析モデル(図8(C)参照)とを作成し、それら第1〜第3の解析モデルの超音波流量計に、4000[L/h]で空気を流した場合の圧力損失についてシミュレーション解析を行った。
その結果、第1解析モデルの超音波流量計の全体の圧力損失は、149.84[Pa]となり、第2解析モデルの超音波流量計の全体の圧力損失は、151.04[Pa]となり、第3解析モデルの超音波流量計の全体の圧力損失は、166.86[Pa]となった。この実験から、大流路である円筒壁13Aと小流路である接続孔11Aとの間に環状溝26,26Vを設けたことにより流体の圧力損失が抑えられることが確認できた。
なお、図8(A)、図8(B),図8(C)には、第1〜第3の解析モデルにおける流速分布線図が示されている。この速度分布線図から、以下の理由により、環状溝26,26Vを設けたことで圧力損失の低減効果が得られたと考えることができる。即ち、第1〜第3の解析モデルの間で、流入側同士の流速分布線図を比較しても、流出側同士の流速分布線図を比較しても、何れも、環状溝26,26Vを有しない第3解析モデルに比べて、環状溝26,26Vを有した第1,2解析モデルでは、速度分布線の密度が低下している、即ち、流速の変化が小さくなっていることが分かる。第1,2解析モデルでは、第3解析モデルに比べて、流れの剥離(図8の黒色部分)と、それに伴う流速の増加(接続孔11Aの中心の白色部分)が抑えられていることも分かる。これらから、環状溝26,26Vを設けたことで、流速の変化が抑えられて、圧力損失の低減効果が得られたと考えられる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態の第1消音壁25の内縁形状は、図9(A)に示すように、内側開口25Xの内面と第1消音壁25の表裏の両面とが直交した形状をなしていた。また、第4実施形態の環状板55も同様であった。これら第1消音壁25,環状板55に代えて、図9(B)〜(N)に示した環状板25B〜25Nのように種々の内縁形状を有した環状板を採用してもよい。
(2)また、図10に示した環状板25Pのように、内側開口25Xの開口縁における周方向の複数位置に凹部25Tを分散配置した構造や、図11に示した環状板25Qのように、内側開口25Xの開口縁における周方向の複数位置に突部25Sを分散配置した構造のものを採用してもよい。
(3)前記実施形態では本発明に係る圧損低減構造を超音波流量計に適用した例を示したが、例えば、熱線、カルマン渦、電磁誘導、羽根車等を利用した流量計に適用してもよい。また、流量計の計測対象は液体であってもよい。
(4)前記実施形態の超音波流量計10は、両端部にサイレンサ13Sが備えられていたが、一端部のみにサイレンサを備えた構成にしてもよい。
(5)前記実施形態の超音波流量計10は、段差面13Eと第1消音壁25との間に環状溝26を設けた構成であったが、図12に示すように、段差面13Eの一部を環状に陥没させて環状溝26Wを設けた構成であってもよい。
10,10V 超音波流量計(流量計)
10S サイレンサ
11A 接続孔(小流路)
13A 円筒壁(大流路)
13E,53E 段差面
13S サイレンサ
15 超音波素子
21,23 第2消音壁
22,25 第1消音壁
25B〜25N,25P,25Q,55 環状板
26,26V,26W 環状溝
27 筒壁
50 整流器
50V,50V フィルタ
51 大径管
52 小径管
54 整流構造体(内容物)
54V フィルタ本体(内容物)
54W パンチングメタル(内容物)
60 サイレンサ
61 大径管
62 小径管
64 消音構造体(内容物)

Claims (8)

  1. 小流路と、前記小流路の端部に連絡されかつ前記小流路に対して流体通過面積が段付き状に大きくなった大流路と、を備え、前記大流路に消音壁、超音波素子、その他の内容物を収容すると共に、前記小流路から前記大流路へ流入する流体又は前記大流路から前記小流路へ流入する流体の圧力損失を低減させる圧損低減構造であって、
    前記大流路の内側面のうち前記大流路と前記小流路との段差面寄り位置から環状板を張り出させて、前記段差面と前記環状板との間に環状溝を設けるか、或いは、前記段差面から筒壁を突出させて、その筒壁と前記大流路の内側面との間に環状溝を設けるか、或いは、前記段差面の一部を環状に陥没させて環状溝を設けたことを特徴とする圧損低減構造。
  2. 前記大流路の内側面から張り出した前記内容物としての環状の第1消音壁と、前記第1消音壁に間隔をあけて対向しかつ前記第1消音壁の内側開口全体を覆った前記内容物としての第2消音壁とを前記大流路の軸方向に交互に並べて、前記流体を伝播する超音波を低減させるサイレンサを構成すると共に、前記第1消音壁を前記大流路の前記段差面寄り位置に配置して前記環状板に兼用したことを特徴とする請求項1に記載の圧損低減構造。
  3. 前記段差面及び前記段差面における前記小流路の開口及び前記環状板の内側開口は、同心の円形をなし、
    前記環状板の内側開口の開口面積を、前記段差面における前記小流路の開口面積の1.1〜1.4倍とし、前記段差面と前記環状板との間隔を、前記小流路の開口径の0.5〜0.8倍としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧損低減構造。
  4. 前記環状板の内側開口の開口面積を、前記段差面における前記小流路の開口面積の1.1〜1.4倍とし、前記段差面と前記環状板との間隔を、前記環状板の隣の前記第2の消音壁と前記段差面との間隔の0.5〜0.7倍としたことを特徴とする請求項2に記載の圧損低減構造。
  5. 請求項2乃至4の何れか1の請求項に記載の前記第1及び第2の消音壁を収容した前記大流路を対にして、前記大流路より流体通過面積が小さい計測管路の両端部に接続し、
    両前記大流路における前記計測管路と反対側の端部寄り位置に前記第1消音壁を配置して前記環状板に兼用し、
    両前記大流路のうち前記計測管路寄りの端部にそれぞれ前記超音波素子を設けて前記計測管路を介して互いに対向するように配置したことを特徴とする流量計。
  6. 請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の圧損低減構造を備えたことを特徴とする流量計。
  7. 請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の圧損低減構造を備えたことを特徴とするサイレンサ。
  8. 請求項1又は3に記載の圧損低減構造を備えたことを特徴とする整流器。
JP2013170483A 2013-08-20 2013-08-20 圧損低減構造及び流量計及びサイレンサ及び整流器 Active JP6137542B2 (ja)

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