JP2019056816A - 消音システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高い通気性と防音性能を両立することができ、複数の共鳴音を消音することができ、設置環境に合わせた設計が不要で汎用性の高い消音システムを提供する。【解決手段】壁16を貫通する管状部材12に消音装置14が設置された消音システムであって、消音装置14は、壁16の一方の端面側に配置され空洞部30および空洞部30と外部とを連通する開口部32を有する消音器22を有する。開口部32は、管状部材12の第一共鳴の音場空間に接続され、空洞部内に音エネルギーを熱エネルギーに変換する変換機構が配置され、音波の進行方向における空洞部30の深さLdは開口部32の幅Loよりも大きく、第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλとすると空洞部30の深さLdは、0.011×λ<Ld<0.25×λを満たし、管状部材12の軸方向における消音器22の長さを調整可能な長さ調整部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、消音システムに関する。
換気口、空調用ダクトなど、室内と室外とを隔てる壁に設けられた、室内と室外とを貫通する管状部材において、室外からの騒音が室内に伝わるのを抑制するため、あるいは室内からの騒音が外部に伝わるのを抑制するために、管状部材内にウレタン、ポリエチレン等の吸音材を設置することが行なわれている。
しかしながら、ウレタンおよびポリエチレン等の吸音材を用いる場合には、800Hz以下の低周波音の吸収率が極端に低くなるため、吸収率を大きくするためには体積を大きくする必要があるが、換気口、空調用ダクトなどの通気性を確保する必要があるため、吸音材の大きさには限度があり、高い通気性と防音性能とを両立することが難しいという問題があった。
ここで、換気口および空調用ダクト等の管状部材における騒音として、管状部材の共鳴音が問題となる。特に、最低周波数の共鳴音が問題となる。この共鳴音が800Hz以下の場合には、吸音材で防音するためには、吸音材の量が著しく増加してしまう。そのため、通気を犠牲にしたとしても、一般的に十分な防音性能を出すことは難しい。市販品を例にあげると、住宅用換気スリーブの内部に挿入する吸音材タイプの防音製品であるポリエチレン製防音スリーブ(株式会社新協和製 SK−BO75)では、開口率が36%となり大幅に通気量を低下させるにもかかわらず、8割以上の共鳴音が透過してしまう。
このような管状部材の共鳴音を消音するために、特定の周波数の音を消音する共鳴型の消音器が用いられる。
例えば、特許文献1には、第1空間と第2空間とを仕切る仕切部に、両空間相互の通気を図る通気スリーブが貫通状態に設けられ、通気スリーブの通過音に対する消音を図る共鳴型消音機構が通気スリーブに設けられている通気孔構造であって、共鳴型消音機構は、通気スリーブの筒軸芯方向における仕切部の外の位置で、且つ、仕切部と、仕切部に沿ってその表面から離間する状態に設けられた化粧板との間の位置で、通気スリーブの外周部に形成してある通気孔構造が記載されている。また、共鳴型消音機構として、サイドブランチ型消音器、ヘルムホルツ共鳴器が記載されている。
また、特許文献2には、自然換気口のスリーブ管内に設置して用いる消音用管状体であって、少なくとも一方の端部を閉止し、他方の端部付近に開口部を設け、一方の端部から開口部の中心までの長さがスリーブ管の全長の略半分の長さを有し、内部には多孔質材を配置する消音用管状体が記載されている。
また、特許文献2には、住宅、マンション等における外壁の厚さは、200〜400mm程度であり、この外壁に設けられるスリーブ管に生じる第一共鳴周波数(400〜700Hz程度)の周波数帯において遮音性能の低下が生じることが記載されている(特許文献2の図15参照)。
特許第4820163号公報 特開2016−95070号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、共鳴型の消音器を用いて、管状部材の最低共鳴周波数の音を消音する場合には、少なくとも共鳴周波数の波長の1/4の長さが必要となり、消音器のサイズが大型化してしまう。そのため、高い通気性と防音性能とを両立することが難しいという問題があった。
ここで、特許文献1には、消音器を壁と化粧板との間の空間に設置することが記載されている。これにより、通気路を塞ぐことなく、消音器を大型化することができることが記載されている。
しかしながら、共鳴型の消音器は、特定の周波数(周波数帯域)の音を選択的に消音するものである。管状部材の長さおよび形状等が異なると、管状部材の共鳴周波数も変わる。そのため、管状部材に合わせた設計が必要となり、汎用性が低いという問題があった。
また、管状部材の共鳴は複数の周波数で発生するが、共鳴型の消音器は特定の周波数の音を消音する。そのため、消音対象となる共鳴音は1つの周波数のみとなり、共鳴型の消音器が消音する周波数帯域は狭いので、他の周波数の共鳴音は消音できないという問題があった。
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消し、高い通気性と防音性能を両立することができ、また、複数の共鳴音を消音することができ、また、設置環境に合わせた設計が不要で汎用性の高い消音システムを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、壁を貫通して設置された管状部材に、管状部材を通過する音を消音する消音装置が設置された消音システムであって、消音装置は、壁の一方の端面側に配置され、空洞部および空洞部と外部とを連通する開口部を有する1以上の消音器を有し、消音器の開口部の少なくとも1つは、消音システム内における管状部材の第一共鳴の音場空間に接続されており、消音器の空洞部内の少なくとも一部に、または、消音器の開口部の少なくとも一部を覆う位置に、音エネルギーを熱エネルギーに変換する変換機構が配置されており、消音器内の音波の進行方向における空洞部の深さLdは、管状部材の軸方向における開口部の幅Loよりも大きく、消音装置を含む消音システムにおける管状部材の第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλとすると、空洞部の深さLdは、0.011×λ<Ld<0.25×λを満たし、消音装置は、管状部材の軸方向における消音器の長さを調整可能な長さ調整部を有することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
[1] 壁を貫通して設置された管状部材に、管状部材を通過する音を消音する消音装置が設置された消音システムであって、
消音装置は、壁の一方の端面側に配置され、空洞部および空洞部と外部とを連通する開口部を有する1以上の消音器を有し、
消音器の開口部の少なくとも1つは、消音システム内における管状部材の第一共鳴の音場空間に接続されており、
消音器の空洞部内の少なくとも一部に、または、消音器の開口部の少なくとも一部を覆う位置に、音エネルギーを熱エネルギーに変換する変換機構が配置されており、
消音器内の音波の進行方向における空洞部の深さLdは、管状部材の軸方向における開口部の幅Loよりも大きく、
消音装置を含む消音システムにおける管状部材の第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλとすると、空洞部の深さLdは、0.011×λ<Ld<0.25×λを満たし、
消音装置は、管状部材の軸方向における消音器の長さを調整可能な長さ調整部を有する消音システム。
[2] 壁の一方の面側に壁と平行に化粧板が配置されており、
消音装置は、壁と化粧板との間に配置され、
管状部材の軸方向における消音器の長さは、長さ調整部によって、壁と化粧板との間の距離に合わせて調整されている[1]に記載の消音システム。
[3] 消音装置は、複数の消音器を有し、
複数の消音器は、管状部材の軸方向に配列されており、
軸方向に配列された消音器の合計長さが、長さ調整部によって、壁と化粧板との間の距離に合わせて調整されている[2]に記載の消音システム。
[4] 長さ調整部は、軸方向に配列された消音器それぞれの長さを調整可能である[3]に記載の消音システム。
[5] 管状部材の軸方向に平行な断面において、消音器は、軸方向に延在する空洞部と、空洞部の軸方向に平行な面の、軸方向の一方の端部側に開口部を有するL字型の形状を有し、
軸方向における空洞部の長さが、空洞部の深さLdである[1]〜[4]のいずれかに記載の消音システム。
[6] 消音器の開口部は、管状部材の中心軸側を向いて配置されている[1]〜[5]のいずれかに記載の消音システム。
[7] 消音装置は、管状部材に接続される筒状の挿入部を有し、
挿入部は、中心軸を管状部材の中心軸に一致させて配置されており、
消音器は、挿入部の一方の端面に接続されている[1]〜[6]のいずれかに記載の消音システム。
[8] 管状部材の軸方向に平行な断面において、空洞部の深さ方向に直交する方向の空洞部の幅Lwは、0.001×λ<Lw<0.061×λを満たす[1]〜[7]のいずれかに記載の消音システム。
[9] 変換機構は、吸音材であり、
吸音材の流れ抵抗σ1は、(1.25−log(0.1×Ld))/0.24<log(σ1)<5.6を満たす[1]〜[8]のいずれかに記載の消音システム。
[10] 消音器の空洞部は、管状部材の中心軸に垂直な断面で見た際に、円環状であり、
消音器の開口部は、空洞部の周方向に沿ってスリット状に形成されている[1]〜[9]のいずれかに記載の消音システム。
[11] 管状部材のいずれか一方の端部に設置されるカバー部材と、
管状部材の他方の端部に設置される風量調整部材と、を有し、
消音装置、カバー部材および風量調整部材を含む消音システムにおける管状部材の第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλとすると、空洞部の深さLdはλ/4よりも短い[1]〜[10]のいずれかに記載の消音システム。
本発明によれば、高い通気性と防音性能を両立することができ、また、複数の共鳴音を消音することができ、また、設置環境に合わせた設計が不要で汎用性の高い消音システムを提供することができる。
本発明の消音システムの一例の第1の状態を概念的に示す断面図である。 中心軸に垂直な方向における消音装置の断面図である。 第1部材を模式的に表す斜視図である。 第2部材を模式的に表す斜視図である。 本発明の消音システムの一例の第2の状態を概念的に示す断面図である。 消音器の空洞部の深さおよび幅を説明するための図である。 管状部材の音場空間を説明するための図である。 消音器の開口部の面積および空洞部の面積を説明するための図である。 空洞部の深さと幅とv×Pとの関係を表すグラフである。 シミュレーションモデルを説明するための図である。 周波数と透過音圧との関係を表すグラフである。 開口面積の割合と透過音圧のピークとの関係を表すグラフである。 変換機構の他の一例を模式的に示す正面図である。 図13の断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 図28を風量調整部材側から見た正面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 本発明の消音システムの他の一例を概念的に示す断面図である。 透過音圧と周波数との関係を表すグラフである。 透過損失とオクターブバンドとの関係を表すグラフである。 透過音圧と周波数と流れ抵抗との関係を表すグラフである。 流れ抵抗と透過音圧のピーク値との関係を表すグラフである。 深さと流れ抵抗と透過音圧のピーク値との関係を表すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、「直交」および「平行」とは、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、「直交」および「平行」とは、厳密な直交あるいは平行に対して±10°未満の範囲内であることなどを意味し、厳密な直交あるいは平行に対しての誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
本明細書において、「同一」、「同じ」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。また、本明細書において、「全部」、「いずれも」または「全面」などというとき、100%である場合のほか、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含み、例えば99%以上、95%以上、または90%以上である場合を含むものとする。
[消音システム]
本発明の消音システムの構成について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の消音システムの好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、消音システム10aは、2つの空間を隔てる壁16を貫通して設けられる、円筒状の管状部材12の一方の端面側に、管状部材12を通過する音を消音する消音装置14が設置された構成を有する。
マンション等の住宅の壁は、例えば、コンクリート壁、石膏ボード、断熱材、化粧板、および、壁紙等を有して構成されており、これらを貫通して、例えば、換気口および空調用ダクト等の通気スリーブが設けられている。
コンクリート壁が、本発明における壁16に相当し、換気口および空調用ダクト等の通気スリーブが、本発明における管状部材12に相当する。
図1に示すように、壁16の一方の面側には、壁16から所定距離離間して、壁16と平行に化粧板40が配置される。消音装置14は、壁16と化粧板40の間に設置される。
また、消音装置14の化粧板40側には、風量調整部材20が設置されている。風量調整部材20は、従来公知のレジスター等である。
消音装置14は、挿入部26と消音器22とを有する。挿入部26は、両端が開放された筒状の部材で、一方の端面に消音器22が接続されている。また、挿入部26の外径は、管状部材12の内径と略同等で、管状部材12内に挿入されている。すなわち、挿入部26は、挿入部26の中心軸を管状部材12の中心軸と一致させて管状部材内に挿入されている。
図2に、消音器22の、管状部材12の軸方向(以下、単に軸方向ともいう)に垂直な断面図を示す。
消音器22は、軸方向に平行な断面において、軸方向に延在し、管状部材12の外周面に沿って湾曲した略直方体形状で、内部に軸方向に延在する空洞部30を有する。図2に示すように、空洞部30は、軸方向に垂直な断面で見た際に円環状である。
また、消音器22の管状部材12側の面の、軸方向の一方の端部側には、空洞部30と外部とを連通する開口部32を有する。開口部32は、周面方向に沿ったスリット状である。
すなわち、消音器22は、軸方向に平行な断面において、L字型の空間を有する。開口部32は挿入部26の中心軸(管状部材12の中心軸)を向くように配置されている。これにより、開口部32は、消音システム10aにおける管状部材12内に生じる第一共鳴の音場空間に接続されている。音場空間については後に説明する。
なお、以下の説明において、図1に示すようなL字型の空間を有する消音器22をL字型の消音器ともいう。
ここで、図1に示すように、消音器22は、第1部材21aおよび第2部材21bにより構成されている。本発明においては、第1部材21aと第2部材21bとの軸方向の相対位置を調整することで、消音器22の軸方向の長さを調整することができる。
図3に、第1部材21aの斜視図を示す。図4に、第2部材21bの斜視図を示す。
図3に示すように、第1部材21aは、一方の側面(底面)が開放された円筒状の外周部102と外周部102の他方の側面に配置される底面部100とを有する。底面部100の外周部102とは反対側の面の中心には挿入部26が接続されており、挿入部26の内径と同じ直径の開口が形成されている。外周部102の中心軸と挿入部26の中心軸は一致する。
図1に示すように、第1部材21aの外周部102の内径は、管状部材12の内径よりも大きい。
図4に示すように、第2部材21bは、一方の側面が開放された円筒状の外周部106と、外周部106の内径よりも外径が小さく、外周部106と同心円状に配置される円筒状の内周部104と、外周部106および内周部104の他方の側面の外周部106と内周部104との間を閉塞する底面部108とを有する。外周部106の他方の側面と内周部104の他方の側面は、面一に配置されている。外周部106の底面部108からの高さ(軸方向の長さ)は、内周部104の高さよりも高い。
図1に示すように、第2部材21bの外周部106の内径は、第1部材21aの外周部102の外径よりも大きい(略同じである)。また、内周部104の内径は、挿入部26の内径と略同じである。また、内周部104の高さは、第1部材21aの外周部102の高さ(軸方向の長さ)よりも低い。
このような形状の第1部材21aおよび第2部材21bは、図1に示すように、第1部材21aの外周部102を、外周部102の開放面側から第2部材21bの外周部106と内周部104との間に挿入されて、第1部材21aの底面部100と外周部102と第2部材21bの底面部108と内周部104とに囲まれた空間である空洞部30、および、第1部材21aの底面部100と第2部材21bの内周部104との間隙である開口部32を有する消音器22を形成している。
図1に示す例では、第1部材21aの外周部102の開放面側の端面が第2部材21bの底面部108に突き当たる状態にされている。第2部材21bの内周部104の高さは、第1部材21aの外周部102の高さよりも低いので、第2部材21bの内周部104の端面と第1部材21aの底面部100は離間した状態となるため開口部32が形成される。
すなわち、図1に示す例は、消音器22の長さが最も短くなった状態である。以下、この状態を第1の状態ともいう。
ここで、前述のとおり、第1部材21aと第2部材21bとの軸方向の相対位置を調整することで、消音器22の軸方向の長さを調整することができる。
図5に、消音器22の長さを伸ばした状態の消音システム10bを示す。以下、図5に示す状態を第2の状態ともいう。
図5に示す消音システム10bでは、壁16と化粧板40との距離が、図1の例と比較して長い。従って、消音装置14は、壁16と化粧板40との間の距離に合わせて消音器22の長さを調整されている。
具体的には、図5に示すように、第1部材21aの外周部102の開放面側の端面と、第2部材21bの底面部108との間に、両側面が開放された円筒状のスペーサー21cが設置されている。スペーサー21cは、内径および外径が第1部材21aの外周部102と略同じである。また、スペーサー21cの高さ(軸方向の長さ)は壁16と化粧板40との間の距離に応じて適宜選択される。
第1部材21a、第2部材21bおよびスペーサー21cは、本発明における長さ調整部に相当する。
なお、本発明において、『消音装置が壁と化粧板との間に配置される』とは、軸方向において、少なくとも消音器の2/3以上が、壁と化粧板との間に存在することを言う。従って、図1に示すように、消音器22の一部が化粧板40を貫通していてもよい。さらに、消音器22の一部が、化粧板40の、壁16とは反対側の空間に存在していてもよい。また、消音装置14の消音器22以外の部位が、壁と化粧板との間以外の空間に存在していてもよい。例えば、図1に示す例では、消音装置14は挿入部26を有し、挿入部26は、管状部材12内に配置される。
第1部材21aと第2部材21bとの間にスペーサー21cを配置した第2の状態では、第1部材21aの底面部100から第2部材21bの底面部108までの距離が、第1の状態の場合に比べて長くなる。すなわち、第2の状態における消音器22の軸方向の長さが第1の状態に比べて長くなり、また、空洞部30の体積が大きくなる。
このように、消音器22の長さを調整可能とすることで、壁16と化粧板40との間の距離に応じて消音器22の長さ(空洞部30の体積)を最大化することができる。
共鳴型の消音器の場合には、消音器の長さを変えると消音できる周波数帯域が変化してしまう。これに対して、後に詳述するが、本発明における消音器22は、共鳴によって吸音するものではなく、吸収によって吸音するものである。そのため、消音器22の長さを変えても吸音する周波数帯が変わることなく、広い周波数帯域で吸音することができる。また、空洞部30の体積が大きいと防音性能が高くなる。
従って、本発明の消音システムにおいては、設置する空間に合わせて消音器22の長さを変えて簡単に設置できる。また、その際、消音性能を最大化するようにすることもできる。例えば、壁16と化粧板40との間の距離が異なる、種々の構成の壁に対して、壁16と化粧板40との間の距離に応じて、消音器22の長さを変えることで種々の構成の壁に設置することが可能である。また、その際、空洞部30の体積を最大化することによって、消音器22による防音性能を最大化することができる。また、消音器22の内部に配置する吸音材24の大きさを調整した消音器22の長さに合わせて変更することによって、防音性能をより高くすることができる。
すなわち、本発明の消音システムは、設置環境に合わせた設計が不要で汎用性が高い。
空洞部30内には、吸音材24が配置されている。吸音材24は、本発明における、音エネルギーを熱エネルギーに変換する変換機構である。なお、変換機構としては、吸音材24に限定はされず、消音器22の壁面近傍における流体の粘性、壁面の凹凸(表面粗さ)、および、微細な貫通孔を複数有するシート状の微細穿孔板等であってもよい。
図6に、消音器の空洞部の深さLdと幅Lwと、開口部の幅Loを説明するための図を示す。
本発明においては、図6に示すように、消音器22の空洞部30内の音波の進行方向における空洞部30の深さをLdとし、管状部材12の軸方向(以下、単に軸方向ともいう)における消音器22の開口部32の幅をLoとすると、空洞部30の深さLdは、開口部32の幅Loよりも大きい。
空洞部30内の音波の進行方向は、シミュレーションにより求めることができる。図6に示す例においは、空洞部30は軸方向に延在しているため、空洞部30内の音波の進行方向は軸方向(図中左右方向)である。従って、空洞部30の深さLdは、軸方向における開口部32の中心位置から空洞部30の遠い側の端面までの長さである。なお、位置によって空洞部30の深さが異なる場合には、空洞部30の深さLdは、各位置での深さの平均値である。また、位置によって開口部32の幅が異なる場合には、開口部32の幅Loは、各位置での幅の平均値である。
また、消音システム10a内における管状部材12内に生じる第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλ(mm)とすると、消音器22の空洞部30の深さLd(mm)は、0.011×λ<Ld<0.25×λを満たす。すなわち、空洞部30の深さはLdは、λ/4よりも小さく、消音器22は、共鳴によって消音するものではない。
前述のとおり、共鳴型の消音器を用いて管状部材の最低共鳴周波数の音を消音する場合には、少なくとも共鳴周波数の波長λの1/4の長さが必要となり、消音器のサイズが大型化してしまう。そのため、高い通気性と防音性能とを両立することが難しいという問題があった。
また、共鳴型の消音器は、特定の周波数(周波数帯域)の音を選択的に消音するものである。そのため、管状部材の共鳴周波数に合わせた設計が必要となり、汎用性が低いという問題があった。
また、管状部材の共鳴は複数の周波数で発生するが、共鳴型の消音器は特定の周波数の音を消音する。そのため、消音対象となる共鳴音は1つの周波数のみとなり、また、共鳴型の消音器が消音する周波数帯域は狭いので、他の周波数の共鳴音は消音できないという問題があった。
これに対して、本発明は、空洞部30と開口部32とを有し、消音器内の音波の進行方向における空洞部30の深さLdが、管状部材の軸方向における開口部の幅Loよりも大きく、管状部材12の第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλとすると、空洞部の深さLdが、0.011×λ<Ld<0.25×λを満たす消音器21を、管状部材12の第一共鳴の音場空間に接続して配置する構成とする。
ここで、消音器22の開口部32の幅Loが空洞部30の深さLdよりも小さいことによって、管状部材12内の音波が消音器22内に流入する際に、音圧を保ったまま気体(空気)分子の移動速度が速くなる。変換機構による音エネルギーから熱エネルギーへの変換効率は、音圧および気体分子の移動速度に依存する。そのため、音圧を保ったまま気体分子の移動速度が速くなることによって、変換機構による音エネルギーから熱エネルギーへの変換効率が高くなる。
この消音の原理は消音器の共鳴を利用しないので、空洞部30の深さLdが管状部材12の第一共鳴の共鳴周波数における波長λの1/4よりも小さくても、高い防音性能を発現することができる。従って、消音器22を小型化して管状部材12の通気性を維持しつつ、高い防音性能を得ることができる。
また、消音器22による消音の原理は、音圧の大きさに依存するので、管状部材12の長さおよび形状等が異なって、問題となる音圧の大きな音波の波長が異なる場合でも、その問題の波長の音波に対して高い防音性能を発現することができ、共鳴型消音器のような管状部材12に合わせた共鳴構造設計が不要であり汎用性が高い。
また、消音器22による消音の原理は消音器の共鳴が主要な消音原理ではないので、広い周波数帯域の音を消音することができる。
また、前述のとおり、消音器22による消音の原理は、管状部材12内の音波が消音器22内に流入する際に、音圧を保ったまま気体(空気)分子の移動速度が速くなることを利用して変換機構による音エネルギーから熱エネルギーへの変換効率を高めるものである。従って、消音器22の長さを変えても共鳴型のように強く吸音する周波数帯が急激に変わることなく、広い周波数帯域で吸音することができる。また、空洞部30の体積が大きいと防音性能が高くなる。従って、壁16と化粧板40との間の距離が異なる、種々の構成の壁に対して、壁16と化粧板40との間の距離に応じて、空洞部30の体積を最大化して、消音器22による防音性能を最大化することができる。すなわち、設置環境に合わせた設計が不要で汎用性が高い。
また、消音器22をL字型の空間を有する形状とすることで、消音器22の実効外径、すなわち、消音システムの外径をより小さくすることができる。なお、実効外径は、円相当直径であり、断面が円形ではない場合、その断面積と同じ円の直径を実効外径とした。
ここで、消音システム10a内における管状部材12の第一共鳴の音場空間について図7を用いて説明する。
図7は、2つの空間を隔てる壁16を貫通して設けられる管状部材12の第一共鳴モードにおける音圧の分布をシミュレーションによって求めたものである。図7からわかるように、管状部材12の第一共鳴の音場空間は、管状部材12内、および、開口端補正距離内の空間である。周知のとおり、開口端補正の距離だけ音場の定在波の腹が管状部材12の外側にはみ出している。なお、円筒形の管状部材12の場合の開口端補正距離は、大凡1.2×管直径で与えられる。
すなわち、本発明の消音システムにおいては、消音器22は、壁16の一方の端面側、すなわち、管状部材12の外側に配置されるので、消音器22の開口部32は開口端補正距離内の空間に配置されて、管状部材12の第一共鳴の音場空間に接続される。
ここで、図8に示すように、消音器22の空洞部30の面積をS0とし、開口部32の面積をS1とすると、開口部32の面積S1は、空洞部30の面積S0よりも小さいのが好ましい。
図8は、消音装置の消音器の空洞部の面積S0と開口部の面積S1とを説明するための図である。
開口部32の面積S1を、空洞部30の面積S0よりも小さくすることで、管状部材12内の音波が消音器22内に流入する際に、音圧を保ったまま気体(空気)分子の移動速度を速くすることができるため、変換機構による音エネルギーから熱エネルギーへの変換効率をより高くすることができる。
ここで、空洞部30の面積S0および開口部32の面積S1はそれぞれ、空洞部30または開口部32を通る管状部材12の中心軸を軸とする円周面における面積である。
なお、管状部材12の半径方向の位置によって空洞部30の面積が異なる場合には、空洞部30の面積S0は、各位置での面積の平均値である。
また、開口部32の面積S1は、開口が最小となる面積である。
気体分子の移動速度を速くする観点では開口部32の面積S1が小さいほど好ましいが、開口部32の面積S1が小さすぎると音波が空洞部30内に流入しにくくなるため防音性能が低くなってしまう。以上の観点から、開口部32の面積S1は空洞部30の面積S0の0.1%<S1/S0<40%が好ましく、0.3%<S1/S0<35%がより好ましく、0.5%<S1/S0<30%がより好ましい。
また、防音性能および通気性の観点から、消音器22の空洞部30の深さLdは、0.011×λ<Ld<0.25×λを満たし、0.016×λ<Ld<0.25×λを満たすのが好ましく、0.021×λ<Ld<0.25×λを満たすのがより好ましい。
また、軸方向に平行な断面において、空洞部30の深さ方向に直交する方向の空洞部30の幅Lw(図6参照)は、0.001×λ<Lw<0.061×λを満たすのが好ましく、0.001×λ<Lw<0.051×λを満たすのが好ましく、0.001×λ<Lw<0.041×λを満たすのがより好ましい。
この点について図9を用いて説明する。
図9は、(空洞部30の深さLd/消音対象の音波の波長λ)と、(空洞部30の幅Lw/消音対象の音波の波長λ)と、気体分子の平均粒子速度vおよび平均音圧Pの乗算値(|v|×|P|)との関係を表すグラフである。(|v|×|P|)は、空洞部30の体積当たりの吸収に比例する値である。
粒子速度vおよび音圧Pは、有限要素法計算ソフトCOMSOL ver5.3(COMSOL社)の音響モジュールを用いて、空洞部30の深さLdと空洞部30の幅Lwとを種々変更して求めた。シミュレーションにおいて壁16と化粧板40とその間の空間との合計長さ(厚み)は200mmとし、内径100mmの管状部材12および消音装置14が貫通する構成とした。
消音器22の空洞部30は軸方向が深さ方向とした。開口部32は管状部材12の周面方向にスリット状に配置した。開口部32の幅は10mmとした。開口部32は軸方向において、空洞部30の壁側の端部に配置した。また、空洞部30内には流れ抵抗13000[Pa・s/m2]の吸音材24が配置されるものとした。
管状部材12の最低共鳴周波数は460Hzである。消音対象の音波の周波数は460Hzとした。
図10に示すように、壁で仕切られた一方の空間の半球状の面から音波を入射させ、他方の空間の半球状の面に到達する音波の単位体積あたりの振幅を求めた。半球状の面は、管状部材の開口面の中心位置を中心とした半径500mmの半球状の面である。入射させる音波は単位体積あたりの振幅を1とした。
図9から、吸収に比例する(|v|×|P|)の値は、空洞部30の幅Lwと深さLdがある範囲で、高くなることがわかる。
また、本発明の消音システムは、消音器22の空洞部30の内壁の表面積Sdに対する開口部32の面積S1の比率S1/Sdを0<S1/Sd<40%とすることで、吸音材24等変換機構の表面積に対して音波が入射する面の面積の割合を小さくして、高い音圧Pを保ったまま吸音材24等の変換機構に流入する音波に対応する気体分子の移動速度を速くして防音性能を高めることができる。
気体分子の移動速度を速くする観点では開口部32の面積S1(比率S1/Sd)は小さいほど好ましいが、開口部32の面積S1が小さすぎると音波が空洞部30内に流入しにくくなるため防音性能が低くなってしまう。以上の観点から、空洞部30の内壁の表面積Sdに対する開口部32の面積S1は0.1%<S1/Sd<40%が好ましく、0.3%<S1/Sd<35%がより好ましく、0.5%<S1/Sd<30%がより好ましい。
なお、空洞部30の内壁の表面積Sdは、分解能を1mmとして測定する。すなわち、1mm未満の凹凸等の微細構造を有する場合には、これを平均化して表面積Sdを求めればよい。
この点について、図10に示すシミュレーションモデルと同様のモデルを用いてシミュレーションを行なった。
空洞部30の深さLdは80mm、幅Lwは10mmとした。
開口部の幅Loを10mm(1cm)〜70mm(7cm)に変更することで、面積比率S1/Sdを5.3%〜54.7%に変更して、それぞれ透過音圧を算出した。図11中面積割合5.3%が1cmに対応し、17.9%が3cmに対応し、25.3%が4cmに対応し、33.8%が5cmに対応し、54.7%が7cmに対応する。なお、透過音圧は、消音器を設置しなかった場合の透過音圧のピーク(第一共鳴周波数の透過音圧)を1として規格化した。消音器を設置しない場合の管状部材内の第一共鳴周波数は460Hzであるので、460Hzにおける透過音圧がピーク音圧である。
結果を図11および図12に示す。
図11は、周波数と透過音圧との関係を表すグラフであり、図12は、開口面積の割合と透過音圧のピークとの関係を表すグラフである。
図11および図12からわかるように、吸音材の体積は同じであるにも関わらず、開口部の面積比率S1/Sdが小さいほど、共鳴周波数の透過音圧は小さくなることがわかる。なお、消音器無しの場合に対して、消音器を設置した場合の共鳴周波数が低周波側にシフトしているのは音波が存在できる体積が増えたためである。
また、音エネルギーを熱エネルギーに変換する変換機構は、前述のとおり、消音器の壁面近傍における流体の粘性、消音器の壁面の凹凸(表面粗さ)、消音器内に配置された吸音材、あるいは、図13および図14に示すような微細な貫通孔64を多数有するシート状の微細穿孔板60等である。変換機構としては、吸音材を用いることが好ましい。
吸音材24および微細穿孔板等の変換機構は、消音器22の空洞部30内の少なくとも一部に配置される構成とすればよい。あるいは、図15に示す消音システム10hのように、吸音材24(変換機構)は消音器22の開口部32の少なくとも一部を覆うように配置される構成としてもよい。
吸音材24は、単位厚さ当たりの流れ抵抗σ1[Pa・s/m2]が(1.25−log(Ld))/0.24<log(σ1)<5.6を満たすことが好ましく、(1.32−log(Ld))/0.24<log(σ1)<5.2]を満たすことがより好ましく、(1.39−log(Ld))/0.24<log(σ1)<4.7を満たすことがさらに好ましい。なお、上記式において、Ldの単位は[mm]であり、logは自然対数である。吸音材の流れ抵抗は、1cm厚の吸音材の垂直入射吸音率を測定し、Mikiモデル(J. Acoust. Soc. Jpn., 11(1) pp.19−24 (1990))でフィッティングすることで評価した。または「ISO 9053」に従って評価してもよい。
吸音材24としては、特に限定はなく、従来公知の吸音材が適宜利用可能である。例えば、発泡ウレタン、軟質ウレタンフォーム、木材、セラミックス粒子焼結材、フェノールフォーム等の発泡材料および微小な空気を含む材料;グラスウール、ロックウール、マイクロファイバー(3M社製シンサレートなど)、フロアマット、絨毯、メルトブローン不織布、金属不織布、ポリエステル不織布、金属ウール、フェルト、インシュレーションボードおよびガラス不織布等のファイバーおよび不織布類材料;木毛セメント板;シリカナノファイバーなどのナノファイバー系材料;石膏ボード;種々の公知の吸音材が利用可能である。
吸音材24の厚みは空洞部30内あるいは開口部近傍に配置可能であれば限定はない。吸音性能等の観点から、吸音材24の厚みは0.01mm〜500mmが好ましく、0.1mm〜100mmがより好ましい。
微細穿孔板60は、シート状部材62に微細な貫通孔64を多数有するものである。微細穿孔板60は、音波が貫通孔64を通過する際の摩擦によって音エネルギーを熱エネルギーに変換して吸音する。
貫通孔の平均開口径としては、1〜250μmであるのが好ましく、1〜100μmであるのがより好ましい。貫通孔の平均開口率としては、0.1〜20%が好ましく、0.5〜10%がより好ましい。
また、シート状部材62の厚みとしては、5μm〜500μmが好ましく、10μm〜300μmがより好ましい。
なお、貫通孔の平均開口径は、微細穿孔板の一方の面から、高分解能走査型電子顕微鏡(SEM 株式会社日立ハイテクテクノロジーズ製:FE-SEM S-4100)を用いて微細穿孔板の表面を倍率200倍で撮影し、得られたSEM写真において、周囲が環状に連なっている貫通孔を20個抽出し、その開口径を読み取って、これらの平均値を平均開口径として算出する。もし、1枚のSEM写真内に貫通孔が20個未満の場合は、周辺の別の位置でSEM写真を撮影し、合計個数が20個になるまでカウントする。
なお、開口径は、貫通孔部分の面積をそれぞれ計測し、同一の面積となる円に置き換えたときの直径(円相当直径)を用いて評価した。すなわち、貫通孔の開口部の形状は略円形状に限定はされないので、開口部の形状が非円形状の場合には、同一面積となる円の直径で評価した。従って、例えば、2以上の貫通孔が一体化したような形状の貫通孔の場合にも、これを1つの貫通孔とみなし、貫通孔の円相当直径を開口径とする。
これらの作業は、例えば「Image J」(https://imagej.nih.gov/ij/)を用いて、Analyze Particlesにより円相当直径、開口率などを全て計算することができる。
また、平均開口率は、高分解能走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて微細穿孔板の表面を真上から倍率200倍で撮影し、得られたSEM写真の30mm×30mmの視野(5箇所)について、画像解析ソフト等で2値化して貫通孔部分と非貫通孔部分を観察し、貫通孔の開口面積の合計と視野の面積(幾何学的面積)とから、比率(開口面積/幾何学的面積)を算出し、各視野(5箇所)における平均値を平均開口率として算出する。
また、シート状部材62の材料としては、膜状にできる樹脂材料、箔状にできる金属材料、その他繊維状の膜になる材質の材料、不織布、ナノサイズのファイバーを含むフィルム、薄く加工したポーラス材料、薄膜構造に加工したカーボン材料、および、ゴム材料等、薄い構造を形成できる材質又は構造等を挙げることができる。具体的には、金属材料としては、アルミニウム、チタン、ニッケル、パーマロイ、42アロイ、コバール、ニクロム、銅、ベリリウム、リン青銅、黄銅、洋白、錫、亜鉛、鉄、タンタル、ニオブ、モリブデン、ジルコニウム、金、銀、白金、パラジウム、鋼鉄、タングステン、鉛、イリジウム等の各種金属、および、これら金属の合金を挙げることができる。また、樹脂材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリ塩化ビニルデン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルベンテン、COP(シクロオレフィンポリマー)、ポリカーボネート、ゼオノア、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリプロピレン、および、ポリイミド等の樹脂材料等が利用可能である。その他繊維状の膜になる材質の材料としては、例えば紙、および、セルロース等を挙げることができる。薄く加工したポーラス材料としては、例えば薄く加工したウレタン、および、シンサレート等を挙げることができる。さらに、薄膜ガラスなどのガラス材料、CFRP(炭素繊維強化プラスチック:Carbon Fiber Reinforced Plastics)、および、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック:Glass Fiber Reinforced Plastics)のような繊維強化プラスチック材料を用いることもできる。また、ゴム材料としては、例えば、シリコーンゴム、および、天然ゴムをあげることができる。
また、微細穿孔板12の材料として、繊維状の材料を用いる場合には、繊維状のものが重なりあったもの、または繊維が編まれたもの(網)でもよく、平面視した際に繊維間にできる開口の平均開口径が0.1μm以上250μm以下となるようにすれるのが好ましい。
また、微細穿孔板12は、これらの材料からなる膜を積層した構成としてもよい。
また、貫通孔の形成方法は、微細穿孔板の形成材料等に応じて、公知の方法で行えばよい。
例えば、微細穿孔板としてPETフィルム等の樹脂フィルムを用いる場合には、レーザー加工などのエネルギを吸収する加工方法、もしくはパンチング、および、針加工などの物理的接触による機械加工方法で貫通孔を形成することができる。また、微細穿孔板としてアルミニウム等の金属材料を用いる場合には、エッチングなどで貫通孔を形成することができる。
また、図5に示す例では、第1部材21aと第2部材21bとの間にスペーサー21cを配置して、消音器22の長さを調整する構成としたが、これに限定はされない。
例えば、図16に示す消音システム10cのように、第1部材21aの外周部102にリング状のストッパー21dを固定し、このストッパー21dに第2部材21bの外周部106の端面が突き当たるようにして、第1部材21aと第2部材21bとの軸方向における相対位置を調整する。第1部材21aの外周部102上におけるストッパー21dの位置を適宜、変更することで、消音器22の長さを調整することができる。
図16に示す消音システム10cにおいて、第1部材21a、第2部材21bおよびストッパー21dが長さ調整部に相当する。
あるいは、図17に示す消音システム10dのように、第1部材21aと第2部材21bとを所望の相対位置に粘着テープ21eで固定して、消音器22の長さを調整するようにしてもよい。
図17に示す消音システム10dにおいて、第1部材21a、第2部材21bおよび粘着テープ21eが長さ調整部に相当する。
粘着テープ21eとしては、遮音テープ(大建工業株式会社製 粘着遮音シート 100N等)、クラフトテープ(積水化学工業株式会社製 No.500 K51X13など)、布テープ(積水化学工業株式会社製 布テープNo.600M等)、金属テープ(アルミ、銅、ステンレス、など)、養生テープ(ニチバン株式会社製 養生用布テープ108-30など)、カプトンテープ(東レ・デュポン株式会社製 カプトン(登録商標)等)等の市販の粘着テープを用いることができる。
また、図18に示す消音システム10eでは、第1部材21aの外周部102の外周面に非貫通の穴部21fが複数、軸方向に設けられている。また、第2部材21bの外周部106の内周面の先端側(底面部108とは反対側)には突起部21gが設けられている。突起部21gが1つの穴部21fに嵌合することで、第1部材21aと第2部材21bとの軸方向における相対位置を調整する。突起部21gが嵌合する穴部21fを変えることで、消音器22の長さを調整することができる。
図18に示す消音システム10eにおいて、第1部材21a、第2部材21b、孔部21fおよび突起部21gが長さ調整部に相当する。
図19に示す消音システム10fでは、軸方向の長さが長い吸音材24を用いて、第1部材21aの底面部100と第2部材21bの底面部108とをそれぞれ吸音材24に接触させることで、第1部材21aの底面部100と第2部材21bの底面部108との間の距離、すなわち、第1部材21aと第2部材21bとの軸方向における相対位置を調整する。軸方向の長さの異なる吸音材24を用いることで、消音器22の長さを調整することができる。
図19に示す消音システム10fにおいて、第1部材21a、第2部材21bおよび吸音材24が長さ調整部に相当する。
図20に示す消音システム10gにおいては、第1部材21aの外周部102の外周面に雄ネジが形成されており、第2部材21bの外周部106の内周面に雌ネジが形成されており、雄ネジと雌ネジを噛み合わせることによって、第1部材21aと第2部材21bとの軸方向における相対位置を調整する。ネジ部21hの嵌合長さを変えることで、消音器22の長さを調整することができる。
図20に示す消音システム10gにおいて、第1部材21a、第2部材21bおよびネジ部21hが長さ調整部に相当する。
また、図1に示す例では、1つの消音器22を有する構成としたが、これに限定はされず、軸方向に2以上の消音器22を有する構成としてもよい。例えば、図21に示す消音システム10iのように、軸方向に2つの消音器22を配置した構成としてもよい。
図21に示す消音システム20iにおいて、消音装置14は、軸方向に挿入部26と、消音器22aと、消音器22bとを有する。消音器22aおよび消音器22bは、第1部材23aと第2部材23bと第3部材23cとによって構成されている。
具体的には、第1部材23aは、第1部材21aと同様の形状で、外周部の内径が第2部材23bおよび第3部材23cの外周部の外径よりも大きい(略同じである)。第2部材23bおよび第3部材23cは、第2部材21bと同様の形状で、外周部の外径が第1部材23aの外周部の内径よりも小さい。また、第1部材23aの外周部の高さ(軸方向の長さ)は、第2部材23bの外周部の高さ、および、第3部材23cの外周部の高さの合計と略同じである。また、第2部材23bおよび第3部材23cはいずれも、内周部の高さが外周部の高さよりも低い形状である。
第2部材23bおよび第3部材23cは、軸方向にこの順に第1部材23aの外周部内に挿入されている。図21に示す状態では、第2部材23bは、第2部材23bの外周部が第1部材23aの底面部に突き当たるように配置され、第3部材23cは、第3部材の外周部が第2部材23bの底面部の外側面に突き当たるように配置されている。これにより、第1部材23aの底面部と第2部材23bの外周部と底面部と内周部とによって囲まれる空洞部30aが形成され、第1部材23aの底面部と第2部材23bの内周部との間に開口部32aが形成されて消音器22aが構成される。また、第2部材23bの底面部と第3部材23cの外周部と底面部と内周部とによって囲まれる空洞部30bが形成され、第2部材23bの底面部と第3部材23cの内周部との間に開口部32bが形成されて消音器22bが構成される。
このように構成される消音器22aおよび消音器22bは、第1部材23a、第2部材23bおよび第3部材23cの軸方向の相対位置を調整することで、軸方向の長さを調整することができる。従って、軸方向に複数の消音器を有する場合にも、壁16と化粧板40との間の距離に合わせて消音器の長さを調整して消音器を配置することができる。
第1部材23a、第2部材23bおよび第3部材23cの軸方向の相対位置の調整方法としては、前述と同様の方法を用いることができる。
すなわち、例えば、図22に示す消音システム10jのように、第1部材23aの底面部と第2部材23bの外周部の端面との間に、両側面が開放された円筒状のスペーサー23dを設置することで消音器22aの長さを調整し、第2部材23bの底面部と第3部材23cの外周部の端面との間に、両側面が開放された円筒状のスペーサー23eを設置することで消音器22bの長さを調整することができる。
あるいは、図23に示す消音システム10kのように、消音器22bの内部に配置される吸音体24bとして軸方向の長さが長い吸音体を用いて、第2部材23bの底面部と第3部材23cの底面部とをそれぞれ吸音材24bに接触させることで、第2部材23bの底面部と第3部材23cの底面部との間の距離、すなわち、第2部材23bと第3部材23cとの軸方向における相対位置を調整して、消音器22bの長さを調整することができる。
なお、2以上の消音器を有する場合には、少なくとも1つの消音器の長さが調整可能であればよく、また、複数の消音器の長さが調整可能な場合には、全ての消音器の長さをそれぞれ調整してもよく、あるいは、少なくとも1つの消音器の長さを調整するのみであってもよい。
また、複数の消音器を有する構成の場合には、それぞれの空洞部内に配置される吸音材の音響特性は同じであっても異なっていてもよい。
例えば、図21に示す消音システム10iにおいては、消音器22aの空洞部30aに配置される吸音材24aと、消音器22bの空洞部30bに配置される吸音材24bとの吸音特性が互いに異なっていてもよい。
また、消音器および挿入部を有する消音装置を管状部材内に挿入して設置する構成とすることで、既存の換気口および空調ダクト等に大規模な工事等を行うことなく簡易に設置することが可能となる。従って、消音器が劣化あるいは破損した時の交換が簡易である。また、住宅の換気スリーブなどに使用する場合は、コンクリート壁の貫通穴径を変える必要がなく施工が簡易である。また、リノベーション時に後付けで設置することが簡易である。
なお、図1に示す例では、消音装置14の挿入部26を管状部材12内に挿入して、消音装置14を管状部材12の開口部に配置する構成としたが、これに限定はされない。
例えば、図24に示す消音システム10nのように、消音装置14が挿入部を有さず、壁16に接着剤等で貼り付ける構成としてもよい。
あるいは、図25に示す消音システム10pのように、消音装置14の挿入部26の内径を壁16に配置された管状部材12の外径と略同じ径として、消音装置14の挿入部26内に管状部材12を挿入して、消音装置14を設置する構成としてもよい。挿入部26は、管状部材12と壁16との間に配置される。
あるいは、図26に示す消音システム10qのように、消音装置14の挿入部26の内径を管状部材12の外径よりも大きくして、挿入部26が壁16内に配置される構成としてもよい。
図24〜図26に示すような構成にすることにより、挿入部26を管状部材12に挿入することによる開口率の低下を抑制でき、管状部材12の通気性を向上できる。
なお、図24〜図26においては、消音器の長さを調整する機構(第1部材、第2部材等)の図示は省略した。以下、図27〜図34においても同様である。
なお、図25および図26に示すように、挿入部26を壁16内に配置する構成とする場合には、挿入部26の大きさおよび形状に合わせて、壁16に挿入部26を配置するための溝を形成すればよい。あるいは、壁16を作製する際に、あらかじめ消音装置14(および管状部材12)を設置しておき、コンクリートを流し込んで壁16を作製してもよい。
また、消音システムは、管状部材のいずれか一方の端面に設置されるカバー部材および他方の端部に設置される風量調整部材の少なくとも一方を有していてもよい。カバー部材は、換気口および空調用ダクト等に設置される従来公知の、ルーバ、ガラリ等である。また、風量調整部材は、従来公知のレジスター等である。
また、カバー部材および風量調整部材は、管状部材の消音装置が設置された側の端面に設置されてもよいし、消音装置が設置されていない側の端面に設置されてもよい。
また、例えば、図1に示すように、風量調整部材20が消音装置14側に設置される場合には、軸方向から見た際に、風量調整部材20が消音装置14を全て覆うように設置されるのが好ましい。カバー部材が消音装置14側に設置される場合も同様である。
また、図1に示す例においては、消音装置14は化粧板40側の端面が、化粧板40の壁12とは反対側の面と面一に配置される構成とした。すなわち、化粧板40に形成される貫通孔を消音装置14の外径と略同じにして、化粧板40の貫通孔に消音装置14を挿通させる構成としたが、図27に示すように、消音装置14は化粧板40側の端面が、化粧板40の壁12側の面よりも壁16側に配置される構成としてもよい。あるいは、図1に示す例では、消音装置14は化粧板40側の端面と、化粧板40の壁12とは反対側の面とが面一となる構成としたが、これに限定はされず、消音装置14の一部が、化粧版40がある平面上に存在する構成であってもよい。
化粧板40の貫通孔に消音装置14を挿通させる構成とすることで、消音装置の設置、交換等が容易になる点で好ましい。
消音装置14の消音器22は、サイズが大きいほど消音性能が高くなる。
ここで、図1に示すように、消音装置14は化粧板40側の端面が、化粧板40の壁12とは反対側の面と面一に配置される構成の場合には、消音器22のサイズが大きいと、化粧板40側にレジスターのような風量調整部材20を設置しても、室内から化粧板40に形成した貫通孔(消音装置14と化粧板40との境界)が視認されてしまうおそれがある。従って、図28に示すように、風量調整部材20と化粧板40および消音装置14との間に、境界カバー42を設置するのが好ましい。これにより、室内側(風量調整部材20側)から見た際に、図29に示すように、化粧板40の貫通孔が境界カバー42によって隠れるので、意匠性を高めることができる。
なお、図28に示す例では、消音装置14と境界カバー42とを別部材としたが、消音装置14と境界カバー42を一体的に形成してもよい。すなわち、消音装置14にフリンジを設けてもよい。
また、図1等に示す例においては、消音装置14の内径は、管状部材12と略同じ径で一様としたが、これに限定はされない。図30に示す消音システム10rのように、消音器22部分の内径を挿入部26の内径よりも大きく、すなわち、管状部材12の内径よりも大きくしてもよい。
消音器22部分の内径を管状部材12の内径よりも大きくすることで、管状部材12の径よりも大きい径の管状部材用の、大きな風量調整部材20を用いることができる。大きな風量調整部材20を用いることで、化粧板40の貫通孔が風量調整部材20によって隠れるので、意匠性を高めることができる。
また、図31に示す消音システム10sのように、消音装置14と風量調整部材20とを一体化してもよい。
図1等に示すように、市販のレジスター等の風量調整部材20は、差込部を有し、差込部を消音装置14に差し込んで設置される。しかしながら、市販のレジスターの差し込み部は、接続時の剛性および密閉性確保のため、長さが5cm程度あり、消音装置14の設計が制限されるおそれがある。これに対して、図31のように、消音装置14と風量調整部材20とを一体化することで、消音装置14の設計自由度が高くなり、また、施工も簡易化される点で好ましい。
なお、消音システムが、カバー部材および風量調整部材を有する場合には、管状部材内に生じる第一共鳴は、カバー部材、風量調整部材および消音装置を含む消音システムにおける管状部材の第一共鳴である。従って、消音器の空洞部の長さLdは、カバー部材、風量調整部材および消音装置を含む消音システムにおける管状部材の第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長λの1/4よりも短い。
消音器22および消音装置14の形成材料としては、金属材料、樹脂材料、強化プラスチック材料、および、カーボンファイバ等を挙げることができる。金属材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、マグネシウム、タングステン、鉄、スチール、クロム、クロムモリブデン、ニクロムモリブデン、および、これらの合金等の金属材料を挙げることができる。また、樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリアミドイド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリイミド、および、トリアセチルセルロース等の樹脂材料を挙げることができる。また、強化プラスチック材料としては、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)、および、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastics)を挙げることができる。
ここで、消音器22および消音装置14は、排気口等に利用可能な点から、難燃材料より耐熱性の高い材料からなることが好ましい。耐熱性は、例えば、建築基準法施行令の第百八条の二各号を満たす時間で定義することができる。建築基準法施行令の第百八条の二各号を満たす時間が5分間以上10分間未満の場合が難燃材料であり、10分間以上20分間未満の場合が準不燃材料であり、20分間以上の場合が不燃材料である。ただし耐熱性は各分野ごとで定義されることが多い。そのため、消音システムを利用する分野に合わせて、消音器22および消音装置14を、その分野で定義される難燃性相当以上の耐熱性を有する材料からなるものとすればよい。
また、図32に示す消音システム10tのように、各消音器22の開口部32が、音波は透過し、空気(風)は遮蔽する防風用フィルム44によって覆われているのが好ましい。
消音器22の空洞部30内に空気が流入可能な構成の場合には、直管の場合に比べて、消音システム全体としての圧力損失が大きくなる。そのため、通気量が少なくなってしまうおそれがある。これに対して、各消音器22の開口部32を防風用フィルム44で覆う構成とすることで、防風用フィルム44が音波を透過するため、消音器22による消音の効果は得られ、かつ、防風用フィルム44が空気を遮蔽するため、空洞部30内に空気が流入するのを抑制して圧力損失を低減することができる。
防風用フィルム44は、非通気のフィルムであってもよく、通気性の低いフィルムであってもよい。
非通気の防風用フィルム44の材料としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などのアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリアミドイド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン、ポリブチレンテレフタラート、ポリイミド、トリアセチルセルロース等の樹脂材料、が利用可能である。
低通気性の防風用フィルム44の材料としては、上記樹脂からなる多孔質フィルム、不織布(レジンボンド不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、ナノファイバー不織布)、織布、紙等が利用可能である。
防風用フィルム44の厚みは、材質にもよるが、1μm〜500μmが好ましく、3μm〜300μmがより好ましく、5μm〜100μmがより好ましい。
また、本発明の消音システムにおいて、他の市販の防音部材を有していてもよい。
例えば、図33に示す消音システム10uのように、管状部材12の一方の端部には、本発明における消音装置14が配置され、管状部材12の内部には、内挿型消音器50が配置される構成としてもよい。
また、図34に示す消音システム10vのように、管状部材12の一方の端部には、本発明における消音装置14が配置され、管状部材12の他方の端部には、野外設置型の防音フード52が配置される構成としてもよい。
あるいは、管状部材12の一方の端部には、本発明における消音装置14が配置され、管状部材12の内部には、内挿型消音器50が配置され、管状部材12の他方の端部には、野外設置型の防音フード52が配置される構成としてもよい。
このように、他の防音部材と組み合わせることで、より広い帯域で高い防音性能を得られる。
内挿型消音器50としては、種々の公知の防音スリーブが利用可能である。例えば、株式会社新協和製:防音スリーブ(SK-BO100等)、大建プラスチックス株式会社製:防音スリーブ(100NS2等)、西邦工業株式会社製 自然換気用サイレンサー(SEIHO NPJ100等)、株式会社ユニックス製:サイレンサー(UPS100SA等)、株式会社建友製:サイレントスリーブP(HMS-K等)等を用いることができる。
野外設置型の防音フード52としては、種々の公知の防音スリーブが利用可能である。例えば、株式会社ユニックス製:防音フード(SSFW-A10M等)、株式会社シルファー製:防音型フード(BON-TS等)等を用いることができる。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[シミュレーション]
まず、本発明の消音システムについてシミュレーションを行なった結果を説明する。
シミュレーションは、有限要素法計算ソフトCOMSOL ver5.3(COMSOL社)の音響モジュールを用いて行なった。
[参考例]
まず、リファレンスとして、消音器を設置しない場合の管状部材を透過する音波についてシミュレーションを行なった。シミュレーションにおいて壁16と化粧板40とその間の空間との合計長さ(厚み)は200mmとし、内径100mmの管状部材12が貫通する構成とした。シミュレーションによって、管状部材を透過して一方の空間から他方の空間に伝搬する音波の音圧(透過音圧)と周波数との関係を算出した。結果を図35に示す。なお、透過音圧は、第一次共鳴周波数の透過音圧を1として規格化した値である。
図35に示すように、消音器を設置しない場合には、管状部材に生じる共鳴の共鳴周波数で透過音圧が高くなっている。第一共鳴周波数は630Hz、第二共鳴周波数は1340Hz、第三共鳴周波数は2140Hzである。
[実施例1]
次に、実施例1として、図10に示すように、壁16と化粧板40との間の空間の化粧板40側に消音器22を配置した構成についてシミュレーションを行なった。
なお、図10は消音器22を1つ配置した例であるが、以下のシミュレーションにおいては消音器22は軸方向に2つ配置した。壁16側の消音器を消音器22aとし、化粧板40側の消音器を消音器22bとする。
消音器22aおよび消音器22bは、L字型の消音器であり、周面方向において管状部材12の外周面の全周に沿った円環状であり、開口部32が周面方向に沿ったスリット状に形成された形状である。また、消音器22aおよび消音器22bの空洞部30内には吸音材24が配置される構成とした。
消音器22aの空洞部30の幅Lwは18mm、長さLd1は40mmとし、軸方向の開口部32の幅Loは15mmとした。すなわち、空洞部30の深さLdは32.5mmである。
消音器22bの空洞部30の幅Lwは18mmとし、軸方向の開口部32の幅Loは空洞部30の長さに連動して変化するとした。これは図5に示すように、消音器22の長さを調整する際に、第2部材21bの位置を変えた場合に、開口部32の幅が広がるためである。
なお、消音器22aおよび消音器22b共に、開口部32は軸方向において、空洞部30の壁側の端部に配置した。
また、吸音材24は、消音器22aおよび消音器22bそれぞれの空洞部30の全域に充填されるものとした。吸音材24の流れ抵抗は40000[Pa・s/m2]とした。以下の実施例においても特に記載がない場合は、吸音材24は空洞部30の全域に充填されるものとし、吸音材24の流れ抵抗は40000[Pa・s/m2]としてシミュレーションを行った。
消音器22bの空洞部30の長さLd1を、40mm(開口幅Lo=10mm)、50mm(開口幅Lo=20mm)、60mm(開口幅Lo=30mm)としてそれぞれシミュレーションを行なった。
結果を図35に示す。なお、透過音圧は、リファレンスの第一次共鳴周波数の透過音圧を1として規格化した値である。
また、図36には、周波数帯域(オクターブバンド周波数)ごとに透過損失の平均値を求めた結果を示す。
図35および図36に示すように、本発明の実施例は、リファレンスに対して、共鳴周波数での透過音圧が低くなっていることがわかる。また、空洞部30の深さLdが深いほど(消音器の長さが長いほど)、透過音圧が低くなることがわかる。従って、壁16と化粧板40との間に配置する消音器の長さを、壁16と化粧板40との間の距離に合わせて調整して最大化することで、防音性能を最大化することができることがわかる。
次に、消音器22の空洞部30内に配置される吸音材24の流れ抵抗についてシミュレーションを行なった結果について説明する。
実施例1のモデルにおいて、吸音材24の流れ抵抗を種々変更してシミュレーションを行なった結果を図37に示す。空洞部の深さLdは80mm、空洞部の幅Lwは10mm、開口部の幅Loは10mm、面積割合S1/Sdは5.5%、軸方向における開口部の位置は中央である。
図37から流れ抵抗には最適な範囲があることがわかる。これは、流れ抵抗が大きくなりすぎると吸音材24内を通過しにくくなり、吸音材24による音エネルギーから熱エネルギーへの変換効率が低くなってしまうためである。
また、以上のシミュレーション結果に基づいて、空洞部30の深さLdと吸音材の流れ抵抗との組み合わせに対して、透過音圧を測定した結果を図38および図39に示す。図38は、空洞部30の深さLdが10mm(1cm)〜140mm(14cm)それぞれの場合の、吸音材24の流れ抵抗と透過音圧のピーク値との関係を表すグラフである。図39は、空洞部30の深さLdと吸音材24の流れ抵抗に対する透過音圧のピーク値を表すグラフである。
図38および図39に示すように、吸音材24の流れ抵抗は、空洞部30の深さLdに応じて好適な範囲があることがわかる。この結果から、本発明の共鳴音を選択的に吸音する効果が表れる流れ抵抗の範囲は、(log(0.1×Ld)−1.25)/0.24<log(σ1)<5.6が好ましく、(log((0.1×Ld))−1.32)/0.24<log(σ1)<5.2がより好ましく、(log((0.1×Ld))−1.39)/0.24<log(σ1)<4.7がさらに好ましい。なお、上記式において、Ldの単位は[mm]であり、流れ抵抗σ1の単位は[Pa・s/m2]であり、logは自然対数である。
以上の結果より本発明の効果は明らかである。
10a〜10v 消音システム
12 管状部材
14 消音装置
16 壁
18 カバー部材
20 風量調整部材
21a、23a 第1部材
21b、23b 第2部材
21c、23d、23e スペーサー
21d ストッパー
21e 粘着テープ
21f 穴部
21g 突起部
21h ねじ部
22、22a、22b 消音器
23c 第3部材
24、24a、24b 吸音材
26 挿入部
30、30a、30b 空洞部
32、32a、32b 開口部
40 化粧板
42 境界カバー
44 防風用フィルム
50 内挿型消音器
52 防音フード
60 微細穿孔板
62 シート部材
64 貫通孔
100、108 底面部
102、106 外周部
104 内周部

Claims (11)

  1. 壁を貫通して設置された管状部材に、前記管状部材を通過する音を消音する消音装置が設置された消音システムであって、
    前記消音装置は、前記壁の一方の端面側に配置され、空洞部および前記空洞部と外部とを連通する開口部を有する1以上の消音器を有し、
    前記消音器の開口部の少なくとも1つは、前記消音システム内における前記管状部材の第一共鳴の音場空間に接続されており、
    前記消音器の前記空洞部内の少なくとも一部に、または、前記消音器の前記開口部の少なくとも一部を覆う位置に、音エネルギーを熱エネルギーに変換する変換機構が配置されており、
    前記消音器内の音波の進行方向における前記空洞部の深さLdは、前記管状部材の軸方向における前記開口部の幅Loよりも大きく、
    前記消音装置を含む前記消音システムにおける前記管状部材の第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλとすると、前記空洞部の深さLdは、0.011×λ<Ld<0.25×λを満たし、
    前記消音装置は、前記管状部材の軸方向における前記消音器の長さを調整可能な長さ調整部を有する消音システム。
  2. 前記壁の一方の面側に前記壁と平行に化粧板が配置されており、
    前記消音装置は、前記壁と前記化粧板との間に配置され、
    前記管状部材の軸方向における前記消音器の長さは、前記長さ調整部によって、前記壁と前記化粧板との間の距離に合わせて調整されている請求項1に記載の消音システム。
  3. 前記消音装置は、複数の消音器を有し、
    複数の前記消音器は、前記管状部材の軸方向に配列されており、
    軸方向に配列された前記消音器の合計長さが、前記長さ調整部によって、前記壁と前記化粧板との間の距離に合わせて調整されている請求項2に記載の消音システム。
  4. 前記長さ調整部は、軸方向に配列された前記消音器それぞれの長さを調整可能である請求項3に記載の消音システム。
  5. 前記管状部材の軸方向に平行な断面において、前記消音器は、軸方向に延在する前記空洞部と、前記空洞部の軸方向に平行な面の、軸方向の一方の端部側に前記開口部を有するL字型の形状を有し、
    軸方向における前記空洞部の長さが、前記空洞部の深さLdである請求項1〜4のいずれか一項に記載の消音システム。
  6. 前記消音器の前記開口部は、前記管状部材の中心軸側を向いて配置されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の消音システム。
  7. 前記消音装置は、前記管状部材に接続される筒状の挿入部を有し、
    前記挿入部は、中心軸を前記管状部材の中心軸に一致させて配置されており、
    前記消音器は、前記挿入部の一方の端面に接続されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の消音システム。
  8. 前記管状部材の軸方向に平行な断面において、前記空洞部の深さ方向に直交する方向の前記空洞部の幅Lwは、0.001×λ<Lw<0.061×λを満たす請求項1〜7のいずれか一項に記載の消音システム。
  9. 前記変換機構は、吸音材であり、
    前記吸音材の流れ抵抗σ1は、(1.25−log(0.1×Ld))/0.24<log(σ1)<5.6を満たす請求項1〜8のいずれか一項に記載の消音システム。
  10. 前記消音器の前記空洞部は、前記管状部材の中心軸に垂直な断面で見た際に、円環状であり、
    前記消音器の前記開口部は、前記空洞部の周方向に沿ってスリット状に形成されている請求項1〜9のいずれか一項に記載の消音システム。
  11. 前記管状部材のいずれか一方の端部に設置されるカバー部材と、
    前記管状部材の他方の端部に設置される風量調整部材と、を有し、
    前記消音装置、前記カバー部材および前記風量調整部材を含む消音システムにおける前記管状部材の第一共鳴の共鳴周波数における音波の波長をλとすると、前記空洞部の深さLdはλ/4よりも短い請求項1〜10のいずれか一項に記載の消音システム。
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