JPWO2012086680A1 - 気流を阻害しない防音板 - Google Patents

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Abstract

複数の貫通孔を形成した基板と、中央に前記基盤の貫通孔と略一致する貫通孔を有し、基板からの距離の増大とともに直径が増大する形状の集音部とを有する防音板。前記集音部が前記基板の両面に設けられた前記防音版。あるいは、前記防音板であって、複数の貫通孔を形成した基板と、中空軸部材と、中空軸部材の端部に固定された集音部であって、中央に当該中空軸部材の中空部と略一致する貫通孔を有し、中空軸部材からの距離の増大とともに直径が増大する形状の集音部とを有する減衰エレメントを有し、前記中空軸部材が前記貫通孔と略一致するように基板に設けられた防音版。

Description

本発明は、空気の流通を阻害せず、同時に透過音響エネルギーを有効に低減する防音板に関するものである。
室内や室外からの騒音を防音する方法として壁、扉、窓などで遮断する方法が一般的である。また、騒音が特定の領域内で発生している場合は、該当する領域を密閉する方法がとられる。その為に、扉や窓には密閉性の高いサッシの使用や二重構造にする方法、或いは吸音材料を使用する方法がある。何れにしても、一般には、騒音を発する領域と防音したい領域間では相互間の空気の流通が必然的に遮断されることになっていた。
一方で、気体流通が可能な防音方法としては、特開第2003−21373号公報に見られる外気自然循環による防音・省エネルギー保険居室システムのように、空気流通孔のある箱筒を設け、空気流通孔の中に吸音材を詰め、更に箱内に騒音を軽減する為の複雑な空気流通路を設けた例や、特開平第10−39875公報の遮音材構造および空気調和機の防音構造のように、多孔質の貫通孔に加えて発泡材を使用したものがある。
或いは、エンジンの排気音対策用のマフラーや銃器の発射音を軽減する為の消音器もしくはサイレンサーのような方法もある。特開第2006−250022号公報の内燃機関の排気音低減装置およびそれを用いた排気音の調律方法、では、一定の長さ以上の気体の流通経路を持ち、且つ気体の流れを複雑して遮音効果を上げるものである。
更には、消音スピーカー、若しくはノイズキャンセラーと呼ばれる、騒音の音声信号を操作して消音する方法も知られている。特開第2002−367298号公報のノイズキャンセラー装置及びノイズキャンセル方法にその例が見られる。
特開2003−21373号公報 特開平10−39875号公報 特開2006−250022号公報 特開2002−367298号公報
前記の密閉性の高いサッシや2重構造による窓や扉を設置して、オフィスや居住場所を道路や空港等騒音のある外部と遮断する従来の防音方法では、外気が過ごしやすい温度でも室内を適温にする為の空調が必要となり、地球温暖化を促進する要因となっている電気エネルギー消費を削減することができない。騒音が室内にあり、外部に対して防音したい場合でも同様であり、空調の為の電気エネルギーを消費する。
また、前記の外気自然循環による防音・省エネルギー居室システム(特開2003−21373号公報)では、窓側に設けた空気流通孔のある箱筒内に吸音材を詰める為、充分な自然風の流通が得難く、空調が不要となる程の効果は期待できない。また、複雑な空気流通経路が必要な為、サイズが大きくなり、扉や窓などの広い面積には構造上適用が難しい。更に前記、遮音材構造および空気調和機の防音構造(特許公開平10−39875)と同様、充分な自然風が得られないことに加え、自然光が入る透明な構造にすることができない為に、室内には日中でも照明が必要になり、省エネルギーどころか、逆効果になる可能性もある。
マフラーやサイレンサーは、気体の流れの方向が明確で、且つ自然風でない一定の速さをもつことを前提としていることや、消音の為に気体の流通経路を一定以上の長さにする必要がある為、オフィス及び住居の扉や窓への適用は難しい。
掃除機やコンピュータ等のファンを持つ機器の騒音対策としては、前記の特開第2003−21373公報やマフラー及びサイレンサーの適用が不可能ではないが、これらの装置が機器に較べて大きくなることや、空気の流通を図って機器の温度を一定以下に維持する機能がない為、実際の適用は難しい。コンピュータにおいては、ラック全体を密閉した防音ラックが市販されているが、ラック毎に空調が必要になり、且つ通常の開放型ラックに比較して高価になる為、コンピュータルーム内の全てのラックに適用されることは極めて稀である。また、防音ラックが使用できても、故障時の修理やソフトウェアのインストール時には、扉を開放して作業することになり、防音ラックの効果はなくなる。この場合は、通常のコンピュータルームと同じ環境になり、互いの声が聞き取り難い騒音となる為に作業に著しい支障を起こす。
一方、ノイズキャンセラーは、空気の流通を確保することは可能になるが、装置が複雑である事や、新たな電源回路も必要となる為、製造コストを極限まで削減したい掃除機やコンピュータでは採用が困難となっている。従って、掃除機やコンピュータ単体の騒音対策としては、機器のファン部周辺に排気の流通が可能な布や網目構造の金属板を貼る以外に、有効な対策が殆どとられていない。
本発明は、このような従来の構造が有していた問題を解決しようとするものであり、人工エネルギーの消費がなく、且つ外気との流通を可能にする防音板の実現を目的とするものである。
上記の課題を解決することを目的として、本発明は、
複数の貫通孔を形成した基板と、
中央に前記基盤の貫通孔と略一致する貫通孔を有し、基板からの距離の増大とともに直径が増大する形状の集音部とを有する防音板を提供する。
本発明において基板とは、開口を塞ぐための板状の構造物であり、板ガラス、鉄板、コンクリート板、プレキャストコンクリート板、合板などからなるものであり、一般的に平板上の構造体であるが、開口をふさぐ目的を達成することができれば、板状の形状に限定されるものではなく、材料もまた上記に限定されない。貫通孔とは、基板の一方の側から他方の側に通じる穴であって、一定の直径を有する直線状の貫通孔が最も代表的なものであるが、貫通孔は折れ曲がった形状であってもよく、直径が途中で変化するものであってもよい。基板には複数の貫通孔が形成されるのが一般的であるが、貫通孔が1つである可能性を排除しない。
集音部の、基板面に垂直な外側から見える表面(ここでは、「集音面」と称する)は、カルデラ状あるいはすり鉢状であり、集音部が全体としてこのような形状を有していてもよいが、集音部は全体として例えば円筒状であり、上記集音面がカルデラ状あるいはすり鉢状の凹部を形成する曲面であってもよい。また、集音面の典型的な形状は、基板に垂直な軸を中心とした回転形状であるが、四角垂、六角垂のように、前記軸の周りに角(継ぎ目)のある形状であってもよい。基板からの距離の増大とともに直径が増大する形状とは、円錐状の凹部などが代表的な例であるが、前記軸を含む断面図に示される集音面の形状は、基板から遠ざかるにつれて直系が増大する形状であればどのような曲線であってもよい。
基板と集音部には基板を貫通して基板および集音部の両側の空間を連通させる貫通孔が形成されている結果、本発明にかかる防音板は空気の流通を阻害せず、同時に、後の段落で実験結果に基づいて説明するように顕著な防音効果(音圧レベルの提言効果)を発揮する。
前記集音部は、前記基板の一方の側のみに設けられていてもよいし、前記基板の両側(両面)に設けられていてもよい。音源が防音板の一方の側にのみ存在し、一方から他方に伝播する騒音レベルの低減のみを目的する場合や、基板の一方の面を平滑にする必要がある場合など、集音部を基板の一方の側にのみ設ける必然性がある。
本発明に基づく防音板は、複数の貫通孔を形成した基板と、
中空軸部材と、中空軸部材の端部に固定された集音部であって、中央に当該中空軸部材の中空部と略一致する貫通孔を有し、中空軸部材からの距離の増大とともに直径が増大する形状の集音部とを有する減衰エレメントを有し、
前記中空軸部材が前記貫通孔と略一致するように基板に設けられたものであってもよい。
中空軸部材は、軸に沿って中央に貫通孔を有するパイプ状の部材が最も一般的であるが、断面あるいは中空部の直径が軸に沿って変化するものであってもよい。また、中空軸部材は直線状の部材でなくてもよい。中空軸部材の長さは、必要に応じて適宜決定することができ、実質的に長さがゼロの場合も含まれる。減衰エレメントは中空軸部材および中空軸部材の一端に設けられた集音部によって構成されるものでもよいし、中空部材の両端に設けられた一対の集音部を含むものであってもよい。
前記減衰エレメントは、中空軸と、中空軸の両端に設けられた一対の集音部とを有するものであってもよく、その場合は、防音板を通過する両方向の音圧を低減する。
前記減衰エレメントは、前記基板の一方の側のみに設けられていてもよく、その場合、基板の他方の表面を平滑にすることができる。あるいは、基板の集音部が設けられていない側の面からは中空軸部材が一部突出する構成であってもよい。
本発明にかかる防音板は、前記中空軸が基板を貫通し、中空軸の少なくとも一端に集音部が設けられた構造であってもよい。
前記基板は互いに平行な第1と第2の基板を含み、前記中空軸部材は前記第1と第2の基板を貫通して設けられている構造であってもよい。
前記第1と第2の基板は、同一素材、同一寸法のものであってもよいが、必ずしもこれらに限定されない。第1と第2の基板は、前記中空軸部材によって連結されている構造をとることができる。あるいは、第1と第2の基板は、減衰エレメントによって連結されている構造であってもよい。第1と第2の基板の間には空間が存在してもよいし、当該空間は基板と同一または異なる材料によって充填されて、一体化したものであってもよい。
前記基板は互いに平行な第1と第2の基板を含み、前記集音部は2つの基板の外に突出しないよう第1と第2の基板の表面の間に収容されていてもよい。この場合は、防音板の片面あるいは両面を平滑な表面にすることができる。
前記集音部の形状は、球面状、楕円面状、パラボリック、円錐状の何れかであるのが好適であるが、形状はこれらの何れかに限定されない。また、基板面に垂直な軸を含む断面は、基板からの距離が増大した場合に直径が増大する曲線であってもよいが、基板からの距離がさらに増大すると逆に直径が減少する曲線、つまり、集音面が口の小さな花瓶状の空間を形成する形状であってもよい。
前記集音部の形状は、2次元における円弧、楕円、放物線、双曲線、直線を二次元面と垂直方向に移動させた軌跡からなる3次元面であって、縁部は矩形であってもよい。さらには、前記移動は二次元面と垂直方向に直線的な移動ではなく、曲線状の移動で有ってもよい。集音面は、例えば、4つの平面によって構成される倒立した四角垂、六角垂、八角錐等の形状であってもよいし、基板の面と垂直な軸を含む平面で切った断面に現れる集音面の斜面は、直線ではなく外側に膨らんだ曲線状、あるいは内側に膨らんだ曲線状であってもよい。さらに、集音面の、基板の面と平行な面で切った断面の形状は、円であってもよいが、多角形あるいは、外に膨らんだ多角形、うちの膨らんだ多角形であってもよい。
前記集音部は、互いの縁部が接して基板の面積を実質的にすべて覆うように設けられていてもよい。特に、集音面の基板の面と平行な面で切った断面の形状が長方形または正方形の場合、集音部は基板の面積を実質的にすべて覆うように設けることが容易である。
上記の効果に加えて、本発明にかかる防音板によれば、自然風を含めた気体の流通が穴あり防音板を通して可能になり、窓や扉に適用する場合は、外気が過ごしやすい温度でも必要であった空調が不要となり、年間を通して大幅な省エネルギー効果を得ることができる。
自然風を含めた気体の流通が穴あり防音板を通して可能になり、窓や扉に適用する場合は、外気が過ごしやすい温度でも必要であった空調が不要となり、年間を通して大幅な省エネルギー効果を得ることができる。
掃除機やコンピュータ等のファン部からでる騒音も、ファン部周辺に取り付けるだけの簡単な構造で、機器の温度を一定に保ちながら防音が可能になる。この為、掃除機を稼働中に電話やテレビの音声が聞けるようになるだけでなく、幼児の話し声や異変を知らせる声も聞き取れるレベルまで騒音を下げることが可能になり、家庭内の安全性を大幅に向上させることができる。

また、コンピュータに適用した場合には、防音ラックが不要になり、機器の温度を一定に保つ為に必要であった防音ラック内の空調用エネルギーが不要になる。更に、騒音の為に支障をきたしていたコンピュータルーム内の作業性も格段に向上する。掃除機やコンピュータ等のファン部からでる騒音も、ファン部周辺に取り付けるだけの簡単な構造で、機器の温度を一定に保ちながら防音が可能になる。

また、コンピュータに適用した場合には、防音ラックが不要になり、機器の温度を一定に保つ為に必要であった防音ラック内の空調用エネルギーが不要になる。更に、騒音の為に支障をきたしていたコンピュータルーム内の作業性も格段に向上する。
本発明にかかる防音板はさらに、ディーゼルエンジン、発電機、工作機械、圧延装置等の騒音源を含む産業用機器を設置した場合に、騒音源に対して必要な給排気のための気流を容易に確保し、同時に十分な防音効果を発揮して作業員の作業環境の工場あるいは外部に対する騒音の減少を図ることができる。
本発明の第1実施例に基づく穴あき基板 本発明の第1実施例に基づく減衰エレメントの概念図 本発明の第1実施例に基づく防音板の概念図 本発明に基づく減衰エレメントの断面図(概念) 本発明の第2実施例に基づく穴あき基板 本発明の第2実施例に基づく穴あき基板の構造を示す概念図 本発明の第2実施例に基づく穴あき基板正面および断面図 本発明の第3実施例に基づく防音版の概念図 本発明による防音効果を示すグラフ(実際の交通騒音) 本発明による防音効果を示すグラフ(スピーカによる交通騒音の再生) 本発明による防音効果を示すグラフ(楽器の音) 本発明による防音効果を示すグラフ(航空機の騒音) 本発明による防音効果を示すグラフ(音圧レベルの経時変化) 掃除機騒音に対する防音効果テストの実験構成 本発明による防音効果を示すグラフ(掃除機に設けた防音板) 本発明による空気の流通効果を示すグラフ(掃除機背面温度) ラックマウント型コンピュータ騒音に対する防音効果テストの実験構成 本発明による防音効果を示すグラフ(ラックマウント型コンピュータ) 本発明による空気の流通効果を示すグラフ(ラックマウント型コンピュータ) オフィスでのサッシ窓における防音効果テストの実験構成 本発明による防音効果を示すグラフ(オフィスでのサッシ窓との比較) 本発明による空気の流通効果を示すグラフ(オフィスでのサッシ窓との比較) 本発明における形状の効果を示すグラフ(集音部の有無等) 本発明における形状の効果を示すグラフ(穴径比) 本発明による防音効果を示す周波数分布図(航空機の騒音) 本発明による防音効果を示す周波数分布図(交通騒音) 本発明による防音効果を示すグラフ(周波数別入力)
以下、本発明を実施するための形態について、必要に応じて図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下に記載する本発明の実施例は本発明の理解を助けるために例示するものであって、本発明は以下に記載する実施例、実験例あるいは実施形態に限定されるものではない。
以下に、本件発明の第1の実施例について記載する。
図1は、本願発明に基づく防音板200を構成する基板10を示す概念図である。ここでは、基板10は、2列に設けられた12個の貫通孔20を有する。参考までに各寸法を記載すれば、基板10は図面上横方向の寸法は300mm〜450mm、貫通孔20の直径は15〜40mm、穴のピッチは60〜180mm程度である。貫通孔20はその名のとおり、基板10を貫通する開口である。
一方、図2は、本願発明に基づく減衰エレメント100を図示する概念図である。減衰エレメント100は中空軸部材110とその両端部に設けられた一対の集音部120を有する。集音部120の凹面部は集音面122を形成している。図2では見えないが、中空軸部材110の中央部には軸に沿って貫通孔130が形成されている。集音面122にも底部に貫通孔130が形成されており、結果的に減衰エレメント100には中空軸部材110の軸に沿った貫通孔130が形成されている。図2においては、中空軸部材110の外径は集音部120の最大直径の1/2程度であるが、この比率は、必要に応じて、あるいは設計の最適化のために設定することができる。一般には、中空軸部材外形の集音部最大直径に対する比率は、1/8〜1/1程度の範囲であることが望ましい。また、これに限定されるものではないが、例えば、減衰エレメント100の材質はアクリル、軸方向の長さは5〜100mm、集音部120の厚さは1〜10mm程度、貫通孔20の直径は10〜50mm程度である。
図3に、基板10に対して減衰エレメント100を取り付けた防音板200を示す。基板10に対して一方の集音部120の縁部を接着してあるので、減衰エレメント100は全体として基板10の一方の側にのみ存在する。この場合の、基板10に形成した貫通孔20の直径は、集音部120の最大径よりも小さければよく、必ずしも集音部120あるいは中空軸部材110に形成した貫通孔130と同一の直径である必要は無い。
この構造を有する防音板200に対して、空気の流れおよび音の伝播を模式的に図示したものが図4である。左側から流れてくる気流は集音面122によって集められて貫通孔130を通って防音板200の反対側へと通過する。一方、左方向から防音板200に到達する音波の大部分は集音部120の集音面122によって反射され、相互に干渉するが、ごく一部は貫通孔130を通って反対側に到達する。さらに、貫通孔130への入口と出口位置で断面の急激な変化に伴う音波の反射、減衰が起きる。
図5は、本発明に基づく防音板200の第2の実施例における2重基板30を図示するものである。第2の実施例は、図6に示すように、基板10が第1と第2の基盤10および上下板32と側面版34とから構成される組み立て体である点において、第1の実施例とは異なる。2重基板30の間は、空間でも良いし、防音材等他の材質が充填されている構造でも良いし、さらには、同一材料で充填されていても良い。同一材料が充填された場合には、2重基板ではなく、全体として二重基板とその間の空間を含めた厚さを有する肉厚の一枚の基板に相当する。
さらに、図6、7に示すように、第2の実施例210においては、減衰エレメント100が基板10の厚みの中に完全に埋没している点が異なる。すなわち、減衰エレメント100の2つの集音部120の外縁部は、基板10の表面位置と実質的に同じ位置に来るように固定されている。減衰エレメント100の形状自体は、第1の実施例と同じである。
図8は、本発明の第3の実施例220を示すものである。第3の実施例では、中空軸部材110に相当する円筒部材112のみを基板10の一方の側に固定した。つまり、パラボラ形状の集音部はない。
[実験結果]
以下では、実施例1〜3に対して行った実験結果について記載する。
基板10に設けた貫通孔20の直径は40mm、25mm、15mmであり、実施例では12個の貫通孔20を形成した。第1と第2の基盤10は厚さ0.8mmで横450mm×縦150mmのアクリル板でできている。実施例で使用した連結する中空軸部材110は、アクリル製で、直径が25mm、18mm、10mmで長さ10mmであり、各々前記10の20の直径より小さくなっている。集音部120は前記貫通孔と隙間なく密着させる為の形状で、軸方向の長さは3mmである。但し、より透明度を上げたい場合はガラス製で作成することも可能であるし、貫通孔やパイプの断面形状を円形から多角形にすることも可能である。板やパイプ、及びその隙間に吸音素材を使用することで、更に防音効果を上げることもできる。
本発明に基づく防音板200を、窓や扉、或いは騒音を発生する機器に設置する。本件発明の場合には、基板10(実施例2の場合には中空軸部材110で接続された一対の基板10)に貫通孔20が形成されている為、外気や機器の排気が自由に流通でき、防音された場所の温度が外気と隔離されることがなく、エントロピー増大の法則に従って外気温度と中和された温度に近づく。この為に居住空間や温度上昇を嫌う機器に対して、常時空調を施す必要がなくなり、大幅な省エネルギーを行うことができる。
図14は、本発明構造を実施した実験装置の例である。ボックス300の前面開口310には、前記の防音板200、若しくは穴の無い2重の基板10をはめ込み、前面開口部との隙間をガムテープで密閉した。ボックス300の中には音源として、スピーカである音源320を入れて、各種騒音を再生した。音源320とアンプとの接続配線はボックス300の背面から通し、この隙間もガムテープで密閉し、道路で採取した車両騒音を鳴らした。音源320から発生する音の大きさは100.7dBである。穴径を変えた防音板200穴無し2重基板10を入れ替えて、各板の外側30cmの地点で音を測定した。
図17は、図14に示したものとほぼ同様に実験装置であるが、スピーカに代えて音源320としてはラックマウント型コンピュータである音源352を設置した点が異なる。防音板200および開口のない2重板330の設置については同様である。
図20は、オフィスにおける防音および風通しを実験するための構成を示す図である。実際のオフィスにおいて窓のサッシを一部3つの防音板200によって置き換えて、内外の騒音を測定した。
以下に実験結果を示す。
以下に示す表においては、実施例1または2に示した防音板200を新防音板と称する場合がある。密閉2重板とは、図14等に示した、孔のない単なる2重の板である。また、防音板200に入力される騒音を防音板200の直前で測定したものを音源と表現した。
図9は、基板10の貫通孔20の直径を0(穴無)〜40mm、中空軸部材110の貫通孔130の直径を10〜25mmとし、音源として交通騒音を用いて、図14に示した構成によって測定した結果である。ここで、新防音板としては実施例2の防音板を用いた。ただし、掃除機に変えてスピーカによって交通騒音を再生してテストを行った。
図9に図示されているように交通騒音の音源に対して、第2の実施例の構造(新防音板)、比較例(密閉2重板)ともに22dB以上の防音効果を発揮している。この効果は、図10に示す鉄道騒音をスピーカで再生した場合にも同様である。音源が楽器(ピアノ、ベースおよびドラム)の場合には、図11に図示するように、比較例である密閉2重板による防音効果が若干低下して音源との差が15dB程度になるが、本件発明の実施例2の防音板はこの場合にも22dBの防音効果が得られる。さらに、航空機の離陸時の音源を用いた図12の場合は、実施例2、比較例の密閉2重板ともに30dB以上の防音効果を発揮した。つまり、本発明の実施例2の防音板の防音効果は、密閉2重板と同等以上である。
図13は、交通騒音の場合を例に、音源と防音板を通した騒音の音圧レベルの経時変化を示したグラフである。図13に示されているように、音源の音圧レベルにかかわらず常に22dB強の防音効果が得られている。
すなわち、上記の測定結果は、本件発明の実施例2による防音効果は、開口のない密閉2重板と同等以上であることを明瞭に示すものである。
図14は、掃除機に対する防音効果を確認するために行った実験装置の構成を示す概念図である。音源である音源320をボックス300に収容して、前面開口310に防音板200を装着した場合と密閉2重板330を装着した場合での、ボックス300外部での騒音レベルを測定した。また、併せて、音源320前面での温度を測定することで空気の流通効果を評価した。
図15は、ボックス300の前面開口310を開放した場合と、第1の実施例による防音板200を装着した場合、防音板200に代えて開口の無い密閉2重板(密閉2重板)で前面開口310を塞いだ場合のボックス300前面の騒音を測定した結果である。前面開口310を開放した場合のボックス300前面の騒音が98dBであったのに対して、実施例2および前面を開口の無い2重板(密閉2重板)で塞いだ場合ともに約77dBと、20dB強の防音効果が発揮されている。すなわち、この実験においても、前面開口310に第2の実施例を設置した場合の防音効果は、開口のない2重板(密閉2重板)と完全に同等あるいはそれ以上である。
その際の電気掃除機前面での温度を測定した結果を図16に示す。外気温度が21.7°Cであったのに対して、実施例2の場合には29.8°C、前面開口310を密閉2重板で塞いだ場合は32.9°Cであった。前面開口310を開放した場合の26.5°Cに比較すれば、実施例2の場合には温度がやや高くなっているものの、顕著な上昇というほどではなく、十分な換気が行われていることが示されている。これに対して前面開口310を密閉2重板で塞いだ場合は、当然ながら換気が行われないためにボックス300内部の温度上昇は顕著である。
すなわち、実施例2の防音板200は、開口の無い密閉2重板と同等以上の防音性能を有しかつ、前面を全面開口した場合に近い換気を実現することができている。
図17は、電気掃除機に代えてラックマウント型コンピュータをボックス350に収容して、同様にボックス前面352に防音板200を設置した場合、開口の無い密閉2重板でボックス前面352を塞いだ場合について騒音と温度を測定した実験系を示す図である。
この場合にも、図18に示すように、本件発明の実施例2による防音効果は14dBであり、開口の無い密閉2重板でボックス前面352を完全に閉じた場合以上の防音効果があることが示された。
この場合の温度上昇を図19に示す。室温が21.7°Cであったのに対して、352を完全に開放した場合とボックス前面352に防音板200を設置した場合はいずれも26.1°Cであり、温度上昇はごくわずかである。これに対して、ボックス前面352を開口の無い密閉2重板で塞いだ場合には温度が27.1°Cまで上昇している。つまり、本実験においても、本発明の実施例2の構造においては、温度上昇抑制効果はボックス前面352の全面開放に匹敵する。
さらに、オフィス建物の窓に本発明の実施例1に基づく防音板200を設置して室外の騒音がどの程度防音されるかを計測した。図20はその際の計測系の概念を示す図である。
図21に窓の外と内での騒音レベル測定結果を示す。窓外の騒音レベルが70.7dBであったのに対して、サッシ窓を完全に閉め切った場合の室内騒音レベルは57.7dBに低下する。これに対して、本発明の実施例1による防音板200を窓に設けた場合、驚くべきことにサッシ窓を完全に閉め切ったよりも防音効果が大きく、室内の騒音レベルは54.9dBに低下した。
図22は、上記の状態で長時間測定した室温を示したグラフである。外気温が21.9°Cであったのに対して、サッシ窓を閉め切った場合の室温は24.7°Cまで上昇したが、本発明の実施例1を用いた場合には室温は22.5°C間でしか上昇しておらず、外気温に対する温度上昇はごくわずかである。
一方、図23は、本発明の第1の実施例による防音板の集音部の形状を変化させて防音効果を測定した結果である。音源の騒音レベルが109dB、開口の無い密閉2重板を通した騒音レベルが78.81dBであったのに対して、本発明の実施例1による場合(新防音板)は78.52dB、実施例2による場合(2重構造新防音板)は78.09dBであり、いずれも開口の無い密閉2重板以上の防音効果を発揮している。実施例1においては基板に設けた穴の直径は40mm、円筒パイプの穴の直径は15mmであった。グラフに示すパイプなし穴径15およびパイプ有り穴径15はいずれも板の穴、円筒パイプともに穴の直径が15mmである。
図24は、集音面の最大直径と貫通孔の直径を変数(穴径比)として実施例1による防音効果を測定した結果を示す。穴径比が150%から400%になるに従って防音効果は大きくなることが読み取れる。
図25は、開口の無い2重密閉板と実施例1(グラフでは「新防音板」と記載)の航空機騒音に対する騒音低減効果を周波数レベルで比較したものである。図25に示されているように、実施例1の効果は100Hz以下の低周波数および、1000Hz以上の中高周波数において顕著である。この傾向は、図26に示す交通騒音を対象とした場合も同様である。
これに対して、図27は、4種の周波数を有する正弦波に対する防音効果を比較したものである。図25、26に示されていたのと同様に、正弦波に対しても、100Hz、1000Hz、および5000Hzに対する低減効果が大きいが、500Hzに対して低減効果が顕著ではなかった。
防音板及び円筒パイプはアクリル製、扇形パイプはシリコンゴム製若しくはアクリル、又は粉体成型品にゴム塗装したものでテストを行った。扇形パイプをアクセル製の硬質なものでMAX音圧を測定したところ、シリコンゴム製とは大差がないことは確認することができた。上記以外の材質、例えばコンクリート、鉄、ポリカーボネート、ポリエチレン等のプラスチック系材料であっても前記同様の効果を期待することができる。
以下ではさらに、実施例2の構造について行った種々に実験結果である。実験条件の詳細については前記実施例1に対する実験と同様である。実験に用いた構造の各種寸法を表1に示す。
Figure 2012086680
それぞれの構造形状での防音効果を表2に示す。
Figure 2012086680
表2の番号0は前記穴無し2重構造板であり、外気との流通が遮断される2重窓を想定したものである。番号1から6は貫通孔があり、貫通孔間をパイプで連通した前記穴あり防音板であり、番号7から9は貫通孔間に連通するパイプがない穴あり2重構造板である。表から、貫通孔間にパイプを連通した穴あり防音板全てにおいて、穴無し2重構造板以上の防音効果のあることがわかる。貫通孔を連通するパイプがない場合は、穴無し2重構造板以上の効果はない。
実験構成は図14と同様であり、音源として市販の電気掃除機を、前記スピーカーの代わりに、排気口が前面窓に向くように音源箱に挿入した。スピーカーの実施例と同様に、前記穴あり防音板か、穴無し2重構造板をはめ込み、隙間をガムテープで密閉した。掃除機との電源コードは音源箱の背面から通し、この隙間もガムテープで密閉した。騒音測定は排気口から出口方向30cmの地点で行った。また、掃除機の運転開始から5分後の音源箱内の温度を測定した。使用した穴あり防音板は、穴径(外側×内側=40×25)、パイプ径18mmである。室温は21.8℃であった。測定結果を表3に示す。
Figure 2012086680
この場合でも、穴あり防音板には、穴無し2重構造板と同等かそれ以上の防音効果が見られる。掃除機のように、ファンのある機器は稼動時の温度を一定に保つことが重要となるが、穴無し2重構造板はふた開放時に比べ6.4°C高いのに対し、穴あり防音板では3.3°Cのみの上昇となっており、機器の温度上昇を抑えながら防音効果が得られることが明らかである。
本発明構造装置をファンの排気口周辺に磁石やマジックテープ(登録商標)で簡単に取り外しができるようにすれば、個々の掃除機用に製造する必要が無くなり、安価に提供が可能となる。
次に、図20に示す実験構成と同様に、穴あり防音板をオフィスの窓に設置した。横1400mm×縦1800mmのサッシ窓の右片側に、防音板200を縦方向に3個設置した。使用した穴あり防音板の穴径は、窓外側×内側=40×25mm、パイプ径は18mmである。穴あり防音板とサッシとの隙間はガムテープで密閉した。
騒音測定は、サッシ窓、若しくは穴あり防音板から部屋側10cmの位置で、1時間に6回行った。各測定値の最大値の平均と最大値を表4にまとめた。また、それを表5にグラフとしてまとめた。最大値の平均とは、測定毎の最大値の全平均を意味し、最大値とは全測定間の最大値を意味する。温度はサッシ窓の外側10cmの地点と、サッシ窓及び穴あり防音板から室内方向に10cmの地点で測定した。
Figure 2012086680
Figure 2012086680
防音板200ではサッシ窓の外に較べて、15dB以上の明らかな防音効果が確認できる。温度もサッシ窓遮蔽時に比較して、明らかに外気温度に近くなっており、空気の流通による温度中和の生じていることがわかる。実際の体感では自然な風を感じることができる為か、測定温度以上の涼しさや開放感も感じられた。この時の外気風量は殆ど感じられない程度の微風であった。室内温は24.9℃と、空調を必要とするぎりぎりの温度であったが、本発明の防音板を設置した窓際の席ではその必要性を感じなかった。
穴あり防音板の設置面積を大きくすることで、更に外気温との差を縮めることができる。また、サッシ窓と併用すれば、空調が必要な場合にはサッシ窓を遮蔽し、不要な場合にはサッシを開放することで、手軽に空調エネルギーを削減することが可能となる。
図17にしたがってコンピュータに適用した。ラックマウント型コンピュータのファン部の周りに設置した枠に、穴あり防音板または穴無し2重構造板を取り付けた。隙間はガムテープで密閉した。コンピュータは24時間運転を継続している。測定値はファン部から排気方向10cmの地点での10分間の音の最大値と、枠内のファン部横5cm地点の温度である。測定結果を表6に示す。
Figure 2012086680
他の実施例と同様、穴あり防音板は、穴無し2重構造板と同等かそれ以上の防音効果がある。また、ファン周辺の温度も開放時と同じであり、空気の流通が充分にあることを確認できる。
通常、ラックマウント型コンピュータは共通のラックに収納する設計になっており、ファン部周辺の形状も同じものが多い為、本発明構造を大量に生産することができ、安価に提供することが可能となる。
上記実験の結果、以下のような傾向を読み取ることができる。すなわち、板の穴径/「円筒パイプ」の穴径(穴径比)、が150〜400%の範囲で、比率が高くなる程防音効果が大きい。板の穴面積/板の総面積、の比(開口率)は、4%〜30%で効果が見られた。アールはR/パイプ外形比=1.25〜0.5がよい。実際には外形40mmの場合にRは20〜40mm(半径)でテストしている。「円筒パイプ」のみの場合でも多少の防音効果が見られるが、その効果は小さい。板に前述の穴を開けただけでも多少の防音効果が見られるが、その効果は小さい等である。
騒音の種類は、自動車音が集音されている交通騒音、ジェット機のエンジン音(離陸時)、鉄道車両の通過音、及びピアノ、ベース、ドラムで構成される音楽について採取したものを、各々80〜120dBに調整し、スピーカを使用しテストした。結果は全てにおいて、(若干の差異はあるものの)、同様の効果が認められた。
テストは、アクリル及び表面をゴム塗装したもので行った。これら以外のガラス、PET樹脂等のプラスチックでも同様の効果が得られると考える。但し、窓に設置する場合には採光効果も得たいので、透明若しくは着色された半透明の材質である方が望ましいと考える。また、条件によっては基板にコンクリート、鉄筋コンクリート、鋼鉄等重量及び音波減衰能力の大きな材料を使うことが好適な場合があり、その場合に減衰エレメントが基板から突出しないように基板内に埋め込むことが好適な場合がある。また、この場合にも2重基板あるいは減衰エレメントを埋設する厚みを有する基板を用いることが好ましい場合がある。ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリアクリレート等のプラスチック系部材を用いることができることは言うまでもない。
また、形状に関しては、
1)1枚の板に開けられた直径15mm以上40mm以下の複数の穴の各々に、「扇形の空洞パイプ」をつけた空気の流通効果がある防音板。「扇形の空洞パイプ」とは、直径10mm以上30mm以下で長さ5mm以上の「円筒パイプ」の両端にアール(なだらかな曲線)をもった、広い方の直径が15mm以上40mm以下の「ラッパ状パイプ(朝顔管形状)」であり、この片端を前述の板の穴に接続する。
2)上記の板に取り付けられた「扇形の空洞パイプ」のもう一方の端を、前述と同様の板に開けられた穴に取り付け、板間の隙間を密閉した2重構造の防音板の場合も、同様の効果が得られると考えられる。
10、30 基板
20 貫通孔
32 上下板
34 側面板
100 減衰エレメント
110 中空軸部材
120 集音部
122 集音面
130 貫通孔
200 防音板

Claims (11)

  1. 複数の貫通孔を形成した基板と、
    中央に前記基盤の貫通孔と略一致する貫通孔を有し、基板からの距離の増大とともに直径が増大する形状の集音部とを有する防音板。
  2. 前記集音部が前記基板の両面に設けられた請求項1に記載の防音版。
  3. 複数の貫通孔を形成した基板と、
    中空軸部材と、中空軸部材の端部に固定された集音部であって、中央に当該中空軸部材の中空部と略一致する貫通孔を有し、中空軸部材からの距離の増大とともに直径が増大する形状の集音部とを有する減衰エレメントを有し、
    前記中空軸部材が前記貫通孔と略一致するように基板に設けられた請求項1または2に記載の防音版。
  4. 前記減衰エレメントは、中空軸部材と、中空軸部材の両端に設けられた一対の集音部とを有する請求項3に記載の防音版。
  5. 前記減衰エレメントが前記基板の一方の側に設けられた請求項3または4に記載の防音版。
  6. 前記中空軸部材が基板を貫通し、中空軸部材の少なくとも一端に集音部が設けられた請求項3ないし5の何れかに記載の防音版。
  7. 前記基板は互いに平行な第1と第2の基板を含み、前記中空軸部材は前記第1と第2の基板を貫通して設けられている請求項1ないし6の何れかに記載の防音版。
  8. 前記基板は互いに平行な第1と第2の基板を含み、前記集音部は2つの基板の外に突出しないよう第1と第2の基板の表面の間に収容される請求項1ないし7の何れかに記載の防音版。
  9. 前記集音部の形状は、球面状、楕円面状、パラボリック、円錐状の何れかである請求項1ないし8の何れかに記載の防音版。
  10. 前記集音部の形状は、2次元における円弧、楕円、放物線、双曲線、直線を二次元面と垂直方向に移動させた軌跡からなる3次元面であって、縁部は矩形である請求項1ないし9の何れかに記載の防音版。
  11. 前記集音部は、互いの縁部が接して基板の面積を実質的にすべて覆うように設けられた請求項10に記載の防音版。
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