JP2009041891A - 吸音ダクト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる繊維を固めてシート状に成形した吸音材3が整流板として通風路に配置されている吸音ダクト1。
【選択図】図1
Description
このような流れがあるところで使用される消音器の種類は、大きく(a)吸音形、(b)リアクティーブ形、(c)アクティーブ形に大別される。
(a)は、ダクトの内面にグラスウールやロックウールなどの吸音材を貼り付けたり、ダクトの断面を吸音材で仕切るように分散配置するものが知られている。
(b)は、ダクトの途中が太くなっている拡張室形や、位相差で音を打ち消しあうような構造にした干渉形、ヘルムホルツやサイドブランチなどの共鳴形、などが知られている。
(c)は、マイクで拾った音を解析し、逆位相の音を人工的に出して打ち消しあわせるものである。
(a)にあっては、ロックウールやグラスウールは吸音するのに十分な厚みが必要なため、ダクトが狭くなってしまう。特に、分散配置するとダクトの圧力損失が大幅に増大するため、所定の排気性能を確保するためには送風機の出力を上げねばならない。また、排気のガスによっては繊維のバインダーの劣化が著しく進行し、吸音性能が低下する。また、排気風によって繊維が飛散する。
(b)では、ある程度の広いスペースが必要となるので、設置場所に制限が伴い、設置しにくい。
(c)は、技術的に複雑であり、高価である。
この特許文献1には、図8(a)、(b)に正面図および側面図で示される還気ガラリAが記載されている。この還気ガラリはドア位の大きさの板体中央部分が通風ガラリになっており、このガラリに連通する縦長な長方形状通風開口4を裏面に添設している。通風開口4は厚さ50mmのグラスウ−ル5の表面を板状に圧縮成形したアルミ繊維吸音板6で通気路面を覆着構成した奥行き30cmのダクト状である。室内側の空気は還気ガラリの中央から整風翼7で上下方向に振り分けて通気路を長くし、還気ガラリ上下方向へ流れる過程で吸音板6、グラスウ−ル5で通気騒音が吸音、減音されながら還気ガラリの各上下端へ抜け、機械室の還気取入口へ至る。この通気路面に取り込まれ、グラスウ−ル5中から外部へ通気や騒音が漏れることのないように、通風開口4の外装面は鉄板による遮音板8で構成している。
しかし、この構造では、ダクトの内面にある程度の厚さの吸音材が必要になるため、もともと空気の流れに必要な容積に、吸音材部分を加えた容積が必要になるため、構造が大きくなってしまう。また、流れが途中で急に曲がっているような場合、吸音材は流れに対しては何も作用しないので、流れの抵抗が大きいままである。
すなわち本発明は、
(1)シート状の吸音材が整流板として通風路に配置されていることを特徴とする吸音ダクト、
(2)シート状の吸音材が整流板として、通風路のうち、少なくとも流れが乱れる部分に配置されていることを特徴とする吸音ダクト、
(3)前記流れが乱れる部分が、ダクトの湾曲している部位、またはダクトの分岐や合流している部位、またはダクトの断面が急激に拡大や縮小している部位であることを特徴とする、(2)に記載の吸音ダクト、および、
(4)前記シート状の吸音材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる繊維を固めてシート状に成形したものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の吸音ダクト、
を提供するものである。
また、吸音ダクトの中に入れる吸音材は薄いシート状で、ダクト中の流れが乱れる部分に、空気がスムースに流れるように整流板として取り付けられるので、何も無い場合に比べて圧損が低減され、なおかつ、騒音も低減される。
さらに、吸音材がアルミニウム繊維を固めたものであるので、薄いシート状に成形することができ、ダクトの中に入れても大きな圧損の増加が無い。また、アルミニウムであるので軽量で且つ劣化しにくく、実用範囲の熱による性能の低下も無い。
断面が60×60mmの四角形でストレートな形状のダクト2の中に、全長にわたって、ダクト内壁から離れたほぼ断面中央の位置に、シート状の吸音材3を1枚入れている。シート状の吸音材3は、径100μm前後の細いアルミ繊維を不織布状に分散させたものを焼結して一体化した後圧延したもので、板厚は約1mmである。このような構造にすれば、ダクトの一方から他方へ空気(ここでいう空気は、通常の空気や各種排気ガスなどの気体を意味するが、ミストなどの少量の液体または細かい粒子などの固体を含むものであっても良い)が流れる場合、シート状の吸音材の板厚が小さいので、その流れを阻害することがない。また、ダクトの一方に騒音源がある場合、シート状の吸音材とダクト内壁の間で音が反射を繰り返して減衰するので、ダクトの他方から出てくる騒音は低減される。
図3は、本発明の吸音ダクト1の第3実施形態の全体斜視図を示すものである。
これはダクト2の断面が円形の場合で、本実施態様ではダクトの直径を60mmとしている。シート状の吸音材3をダクトより小さい半径の円筒にし、ダクトの全長にわたって、同心円状に設置している。これにより、断面が四角形の場合と同様の効果が得られる。シート状吸音材については、半径違いのものを複数枚入れ子状に設置すれば、さらに吸音効果は増大する。
図5は、本発明の吸音ダクト1の第5実施形態の全体斜視図を示すものである。
ダクト2の途中の湾曲部分に沿うように、ダクト内に設置される吸音材3も湾曲し、湾曲部位のみに配置されている。本構造にすれば、中を流れる空気が、湾曲部のところでシート状の吸音材3に誘導されて整流されスムースに流れることになる。そのため、ダクト内壁にぶつかって乱流を引き起こし圧力損失が増大するようなことがない。つまり、本構造にすれば、騒音が低減できる上に、圧力損失も低減できる。
ダクト2の湾曲部位だけでなくストレート部位にもシート状の吸音材3が設置されている。これにより、吸音材の面積が増えるので、さらに吸音効果が増大する。
図7は、本発明の吸音ダクト1の第7実施形態の全体斜視図を示すものである。
ダクト2の断面が円形で、途中で曲げられている。シート状の吸音材3は、ダクトより小さい半径で、ダクトと同じように湾曲する円筒であり、同心円状にダクトに沿うように設置されている。これにより、ダクト断面が四角形の場合と同じように、騒音が低減できる上に、整流作用により圧力損失も低減できる。
金属繊維シートの空隙率は好ましくは20〜50%の範囲内であり、また、単位面積当たりの質量(目付け量)は好ましくは500〜3000g/m2の範囲内である。このような好ましい条件を満たすアルミニウム繊維焼結不織布としては、例えば、「フルポーラス」(登録商標、古河スカイ株式会社製)などを挙げることができる。
また、吸音材には設置場所における流れや環境による劣化に耐えることが必要で、そのために金属繊維に吸音性能が低下しない範囲で塗装したり、耐食性の皮膜を付与することができる。金属繊維がアルミニウムあるいはアルミニウム合金の場合は、表面にアルマイト処理やベーマイト処理を施して耐食性を向上させることができる。また、アルミニウムあるいはアルミニウム合金の材質は、量産性、加工性、吸音性能などを考慮して決定されるのが望ましい。
使用したダクトは、断面が60×60mmの四角形で、途中で1か所90°に曲がっている(図4参照)。ダクトの中に配置するシート状の吸音材は1種類で、径100μm前後の細いアルミニウム繊維を不織布状に分散させたものを焼結して一体化した後圧延したもので、板厚は約1mmである。このシート状の吸音材の配置位置は、図4〜6に示すように「直線部位のみ」、「湾曲部位のみ」、「直線部位と湾曲部位の両方」、の3種類とした。それぞれの位置で、シート状の吸音材の枚数を「1枚」、「2枚」、「3枚」と変えて測定した。すなわち、測定した条件は、吸音材種類1×配置位置3×枚数3=9条件であり、表1中に実施例1〜実施例9として記載した。
なお、従来例1は、ウレタン系の吸音材とし、ダクトの湾曲部内壁の外側曲面部分に貼り付けたものである。比較例1〜3は、板厚1mmのアルミニウム板をシート状の吸音材と同じ形状に成形したもので、実施例1〜3と同じようにダクト内に配置した。
圧力損失の測定では、風量測定専用の風洞にダクトを取り付け、風量0.5m3/分を流した場合の、ダクト両端の圧力値から圧力損失を求め、ダクト内に吸音材等を何も設置しない状態からどれだけ変化したかを比較し、その割合を表1に示した。マイナスの値が大きいほど、圧力損失が低減されたといえる。
2 ダクト
3 吸音材
Claims (4)
- シート状の吸音材が整流板として通風路に配置されていることを特徴とする吸音ダクト。
- シート状の吸音材が整流板として、通風路のうち、少なくとも流れが乱れる部分に配置されていることを特徴とする吸音ダクト。
- 前記流れが乱れる部分が、ダクトの湾曲している部位、またはダクトの分岐や合流している部位、またはダクトの断面が急激に拡大や縮小している部位であることを特徴とする、請求項2に記載の吸音ダクト。
- 前記シート状の吸音材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる繊維を固めてシート状に成形したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸音ダクト。
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