JP2005221331A - Gps受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】地上波デジタル放送とGPSを併用することにより、GPS測位精度を改善するGPS受信機を提供することにある。
【解決手段】地上波デジタル放送の電波を受信する地上波デジタル放送受信手段と、受信した放送電波のフレーム信号から基準クロックを校正する基準クロック校正手段と、GPS受信機の存在するエリアをカバーする地上波デジタル放送局を特定する放送局特定手段と、受信した放送電波のフレーム信号の伝送遅延時間を検出して、地上波デジタル放送局とGPS受信機との距離を推定する距離推定手段と、GPS受信機から地上波デジタル放送局までの距離とGPS衛星までの距離とに基づいてGPS受信機の位置を特定する位置特定手段とを有することを特徴とするGPS受信機。
【選択図】図1

Description

本発明はカーナビゲーションや携帯電話等に利用されるGPS受信機に関する。
GPS(Global Positioning System)衛星は、軌道高度約2万km(周回周期11時間58分2秒)、軌道傾斜角55度の地球周回衛星で、合計24機以上打ち上げられており、地球上のあらゆる時刻、場所で必ず4機以上が観測可能であるが、GPSによる測位は、それらのうち観測可能な複数GPS衛星までの距離を測定することにより、三角測量の原理によって行われる。各GPS衛星からは、L1及びL2帯と呼ばれる2種類の搬送波信号が送信されており、このうち民間に開放されている精度の比較的荒い測距信号(以下C/Aコード:Coarse Acquisitionコード)は、スペクトラム拡散技術によりL1帯の搬送波に位相変調されて送られている。
図7にGPS信号の説明図を示す。
GPS衛星では、衛星固有のC/Aコードを生成し(図7(a))、それに搬送波(図7(b))を掛け合わせて、送信している(図7(c))。このC/Aコードは1023Bitの周期的信号である。従って受信機側でこのコードを復調すれば、C/Aコードの先頭の受信時刻が分かり、従って送信時刻が分かっているとすればその時刻差から衛星までの距離が推定できる。
しかし実際には様々な要因で誤差が生じる。例えば、
(1)受信機の環境により、捕捉できるGPS衛星が限られている。
(2)受信機が送信側衛星群と時刻同期していない。従来は、次のように時刻情報を求めていた。すなわち、空間上の1点は3つの独立変数によって決定できるため、必要な方程式も3つとなり、従って3つの衛星までの距離から計算できる。同様にして、時刻が未知の場合は4つの独立変数を求めればよく、従って4つ以上の衛星から4つ以上の方程式を用いて求めている。
(3)GPS信号を復調するには搬送波を除去するスペクトラム逆拡散処理が必要となるが、除去するにはその搬送波周波数を精度良く推定する必要がある。誤差の要因として、衛星の移動によるドップラーシフト、受信機の基準クロック精度、受信機の移動によるドップラーシフトが挙げられる。従来は、衛星の移動によるドップラーシフト量を衛星軌道から予測したり、ドップラーシフト量をシーケンシャルサーチしたり、FFT解析を行ったり、近隣基準局から何らかの手段で衛星の移動によるドップラーシフト量の情報を得るなどで対応している。
(4)衛星から送信された電波は、地上に辿り着くまでに対流圏や電離層を通るため伝播速度が変化し、測位精度に悪影響がでる。これらの影響は、ある程度モデル化されており、さらにその補正係数がGPS信号に重畳されているため、従来は、GPS信号を復調することによって補正している。
(5)GPS信号自体、強度が微弱なため、受信機の環境に影響を受けやすい。従来は、受信強度の対ノイズ比を高めるため、信号を重畳するなど種々の工夫を行い対応している。
(例えば特許文献1参照)
特開2000−249753
しかし、従来の方法にはそれぞれ効率や精度の面で問題が残っている。(1)に挙げた捕捉可能な衛星の数については、従来の方法では避けられない問題である。(2)の受信機時刻同期については、求める独立変数は少なければ少ないほど計算時間と計算規模が少なく済むのは明らかであり、また同期を前提とすることでGPSコード相関処理においてコードチップ移相範囲を限定できるため高速処理が可能となる。また(3)に挙げたドップラーシフトについては、従前の方法ではドップラーシフトをサーチするための計算コストが高く、従って高い精度で推定することが困難であり、誤差のひとつの要因となっていた。また(4)については、補正する内容から明らかなように、正確なモデル化は不可能であり、これも残留誤差の原因となる。また(5)についても従来の方法では避けられない問題である。
本発明の目的は、地上波デジタル放送とGPSを併用することにより、GPS測位速度と測位精度を改善するGPS受信機を提供することにある。
本発明のGPS受信機は、複数のGPS衛星から受信した電波を基準クロックに同期して復調処理を行うことでGPS衛星までの距離を取得し、取得された距離に基づいてGPS受信機の位置を推定するGPS受信機であって、地上波デジタル放送の電波を受信する地上波デジタル放送受信手段と、受信した放送電波のフレーム信号から基準クロックを校正する基準クロック校正手段と、GPS受信機の存在するエリアをカバーする地上波デジタル放送局の位置を特定する放送局位置特定手段と、受信した放送電波のフレーム信号の伝送遅延時間を検出して、地上波デジタル放送局とGPS受信機との距離を推定する距離推定手段と、GPS受信機から地上波デジタル放送局までの距離とGPS受信機からGPS衛星までの距離とに基づいてGPS受信機の位置を特定する位置特定手段とを有する構成である。
この構成により、基準クロックの精度が向上するため、GPS測位におけるサーチレンジを狭められ、測位速度が向上できるほか、地上波デジタル放送局によりあたかも衛星が1つ増えたようにみえるため、測位精度を向上できる。
また、基準クロック校正手段は、受信した放送電波の連続するフレーム信号間の時間間隔を基準クロックにて計測し、計測された時間と時間間隔の理論時間との差に基づいて基準クロックを校正する構成である。
この構成により、基準クロックの精度が向上するため、GPS測位におけるサーチレンジを狭められ、測位速度が向上できるほか、測位精度が向上する。
また、放送局位置特定手段は、サービス領域内のGPS受信機の位置を検出する無線基地局からGPS受信機の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得された位置情報と受信した放送電波とに基づいて、地上波デジタル放送局の位置を特定する放送局特定手段とを有する構成である。
この構成により、無線基地局のエリアにあるGPS受信機の大まかな位置がわかるので、そのエリアをカバーする地上波デジタル放送局の特定ができる。
また、距離推定手段は、地上波デジタル放送局とGPS受信機位置との間の距離が分かっている場所にて放送電波のフレーム信号の第1の受信時刻を記憶しておき、別の場所で、それ以降に受信するフレーム信号の第2の受信時刻を記憶し、第1の受信時刻から計算された受信フレーム信号の理論受信時刻と記憶された第2の受信時刻との差に光速を乗じ、先の距離を加えることにより地上波デジタル放送局とGPS受信機との距離を推定する構成である。
この構成により、地上波デジタル放送局とGPS受信機との伝送遅延時間が判明するので、距離を計測できる。
また、距離推定手段は、受信した放送電波のフレーム信号から取得した送信時刻とフレーム信号の受信時刻との差から、地上波デジタル放送局とGPS受信機間の距離を推定する構成である。
この構成により、地上波デジタル放送局とGPS受信機との伝送遅延時間が判明するので、距離を計測できる。
本発明によれば、GPS受信機の現在位置の高速高精度な測位が可能である。
図1に実施例のGPS受信機の構成図を示す。
本発明によるGPS受信機1は、地上波デジタル放送が、信号強度がGPSに比べて遥かに強い、電離層や対流圏などの影響を全く受けない、という距離測定のための電波としては理想的な面を持っていることを利用しているものである。
GPS受信機1は、地上波デジタル放送アンテナ2、OFDM復調部3、データ取得部4、制御部5、GPSアンテナ6、基準クロック部10、TS解析部11、フレーム送信時刻取得部12、測位演算部13、GPS復調相関処理部14、メモリ15、無線部16より構成される。
OFDM復調部3は、放送信号からトランスポートストリームのフレームを抽出する。
データ取得部4のDIOは、地上波デジタル放送からデータを抽出する。またデータ取得部4のADCは、GPS信号のアナログデジタル変換を行う。
制御部5は、GPS受信機1の全体制御を行う。
基準クロック部10は、GPS受信機1のための基準のクロックである。
TS解析部11は、トランスポートストリームの中から時刻推定のための部分を取得する。
フレーム送信時刻取得部12は、取得されたトランスポートストリームの部分からフレーム送信時刻を取得し制御部5に提供する。
測位演算部13は、GPS受信機1の位置計算を行う。
GPS復調相関処理部14は、ダウンコンバート部7、データ取得部4、ベースバンド復調部8、コード相関部9より構成され、GPS信号の復調処理を行う。
ダウンコンバート部7は、中間周波数に変換する。
ベースバンド復調部8は、搬送波を除去する。
コード相関部9は、コード位相を検出する。
メモリ15は、全国の地上波デジタル放送局の放送局名とその位置を無線基地局と対応させて記憶している。
無線部16は、携帯電話などの無線基地局との通信を行う。
動作概要としては、地上波デジタル放送信号を地上波デジタル放送アンテナ2を介して受信し、OFDM復調部3で伝送フレームを検出し、データ取得部4を介して制御部5に送る。またTS解析部11及びフレーム送信時刻取得部12によりフレームの送信時刻を取得する。
一方、GPS信号は、GPSアンテナ6を介してダウンコンバート部7で適切な中間周波数に変換した後、データ取得部4を介してベースバンド復調部8で搬送波を除去し、コード相関部9でコード位相を検出し、それを制御部5に送る。
そして制御部5は、測位演算部13により位置計算を行い、GPS受信機1の位置を特定する。
以下に詳細を説明する。
図2にGPS受信機の処理の流れ図を示す。
まず基準クロック10を校正する。データ取得部4にはサンプリングレートを決定するための基準クロック10が供給されている。GPS測位を開始する前及び開始直後は、GPS受信機1の基準クロック10はGPS衛星のクロックに対して誤差を持っているため、それを校正する目的で、データ取得部4によりデータを取得し地上波デジタル信号のフレームの所定位置についてのフレーム間の間隔時間(サンプル数)を制御部5で測定し(S1ステップ)、GPS受信機1の基準クロックに対して修正を加える。
図3に基準クロックの校正の説明図を示す。
具体的には、まず放送電波のフレーム送信間隔は予め決まっているため、フレーム間の間隔時間の理論値Tが決まる。次に、基準クロックによる計測値を取得する。すなわち、基準クロック時間をtとし、フレーム間隔のサンプル数nを取得すると、フレーム間隔の測定時間T1が、T1=t×nの計算で出るので、理論値の時間Tと比較する(S2ステップ)。
次に、その差分がある場合は、両者の差から校正値(T1−T)/nを求め、基準クロック時間を校正する(S3ステップ)。
または、安定して良好なGPS測位が行えるようになっているときには、GPS測位から得られる時刻を用いて基準クロック10を校正してもよい。
次に、制御部5では、GPS受信機1のあるエリアをカバーする地上波デジタル放送局を特定するため、予めGPS受信機1のメモリ15に全国の地上波デジタル放送局の放送局名及びその位置と対応する無線基地局のエリア情報を格納しておく。またはそれらのデータをネットワーク上のデータベース上に書き込んでおきGPS受信機1に取りこめるようにしておいてもよい。
図4に放送局特定の説明図を示す。
図4(a)に放送局と基地局について示す。
まず、大まかなGPS受信機1の位置を取得する。
このため、GPS受信機1の無線部16から、GPS受信機1の識別情報を無線基地局Aに送付する。無線基地局Aは、その情報を受信してGPS受信機1が無線基地局AのエリアA内に存在することを認識する。そして、その情報を無線基地局Aの管理サーバに登録するとともに、GPS受信機1に管理サーバから位置情報を送り返す。その位置情報は、無線部16を経由してGPS受信機1に取り込まれる(S4ステップ)。
無線基地局Aは、携帯電話機、PHS等の無線基地局を利用するものでもよい。
または、GPS衛星を使用して測位した大まかな位置結果を用いてもよい。
そして、この取得した大まかな位置をもとに、この位置のエリアをカバーする地上波デジタル放送局の名前と位置をメモリ15の中から検索して特定する(S5ステップ)。
図4の例では、無線基地局から取得した位置情報がエリア名Aのため、図4(b)のテーブルに示すように放送局名がSで位置Xにあることが判明する。
または、図示していないが、無線基地局からのエリアAの大まかな位置情報をもとに、ネットワーク上に設置されたデータベースにアクセスして、放送局を検索し、地上波デジタル放送局の名前と位置を取得する方法もある。
次に、地上波デジタル放送局とGPS受信機1間との距離を求める。
復調部3で復調されたトランスポートストリームは、TS解析部11に送られる。同ストリームに送信フレームの時刻同期情報あるいは絶対時刻情報が重畳されているかを確認する(S6ステップ)。重畳されている場合には、その情報からフレーム送信時刻を取得し、GPS受信機1でフレームを受信した時刻との差から、地上波デジタル放送局とGPS受信機1間の距離を算出する。具体的には、GPS受信機1が受信したフレームの中から取得した放送局のフレーム送信時刻がt1で、GPS受信機1が放送局からのフレームを受信した時刻がt2ならば、(t2−t1)×光速により、距離を計算できる(S7ステップ)。
一方、トランスポートストリームにフレームの時刻情報が重畳されていないか利用できない場合の距離取得方法は、次のようにする(S8ステップ)。
図5に放送局と受信機の距離測定の説明図を示す。
一度位置の分かっている位置Aでフレームの例えば先頭位置の時刻と地上波デジタル放送局までの距離を記憶しておく。それ以降は、新しい位置Bで受信したフレームの先頭位置の実際の受信時刻と理論受信時刻との時間差に光速を乗じ、先の距離に加えることにより、その新しい位置Bでの放送局とGPS受信機1との距離が推定できる。
理論受信時刻とは、位置Aで測定した例えばフレームの先頭位置の受信時刻に基づいて、新しい位置Bで受信したフレームの先頭位置の時刻を計算で算出した値をいう。
例えば、位置Aと地上波デジタル放送局までの距離をL1とし、位置Aでの受信フレームの受信時刻をtとする。場所を移動して位置Bで測定を行ったところ、受信フレームの先頭時刻がTだったとする。そして、光速をCとし、1フレームの送信に必要な時間、すなわちフレームの先頭が出現する時間間隔をDとする。1フレームは、300km程度である。
仮に場所を移動していないとすると、フレーム先頭はいつも同じ周期で出されているため、(T−t)は、必ずDの整数倍となる。このときは、Tは、理論受信時刻と一致していることを示す。すなわち、T=t+D×n(nは整数)となる。
しかし、場所を移動すると、それだけ時間差が生じる。すなわち、T−(理論受信時刻:t+D×n)=ずれた時間差となる。式を変形して示すと、(T−t)/Dの小数部分が、そのずれた時間差/Dを示すものであるということになる。従って、このずれた時間差×Cがずれた距離L3、すなわち放送局方向から遠ざかった、または近づいた距離ということになるので、最終的な放送局までの位置L2は、L1+L3ということになる。
このとき、(T−t)/Dの小数点が著しく0に近いか、1に近いかのどちらかになっているはずであり、1に近い場合は、1からその数を引いた分だけ近づいている、ということを示す。また、0に近い場合は、その数だけ遠ざかっていることを示す。
次に、GPS衛星とGPS受信機1間の距離を求める(S9ステップ)。
このとき、先に推定した地上波デジタル放送局までの距離と、携帯電話や無線LANなどを使用して基地局から取得したGPS受信機1の存在するエリアとから得られるGPS受信機1の位置とを用いることで、GPS衛星とGPS受信機1間の距離を求めるときに、ドップラーシフトやC/Aコード位相のサーチレンジを絞ることができるので、高速な復調と相関処理が行える。
GPS信号の復調相関処理部14の各部には基準クロック10が供給されている。ベースバンド復調部8ではGPS信号の搬送波を除去するが、そのために、搬送波周波数を制御部5で予測し、その周波数をベースバンド復調部8にセットする。ベースバンド復調部8ではその周波数の搬送波の複製を受信信号に掛け合わせる。またコード相関部9ではC/Aコードの位相サーチが行われる。制御部5でコード位相を予測し、その位相をコード相関部9にセットする。コード相関部9ではその位相をもつC/Aコードの複製と受信信号の相関を計算する。そして、取得されたデータを基にGPS衛星とGPS受信機1間の距離を求める。このとき、基準クロック10が正確でないとこれらの処理が正確に行えないが、前述の基準クロックの校正手段により校正されているので、正確な処理が行える。
次に、地上波デジタル放送の送信局までの距離の測定結果と、各GPS衛星までの距離の測定結果とから受信機位置を特定する(S10ステップ)。その方法は2つある。
第1の方法は、位置測定前に既に受信機時刻が正確であることが分かっている場合や、利用できるGPS衛星の配置がよく個数も多い場合は、GPS衛星による位置演算時に地上波デジタル放送の放送局までの距離をその距離に拘束したり、重み付けを増やす。
図6に放送局とGPS衛星による特定位置の説明図を示す。
具体例を挙げると、例えばGPS衛星による距離測定を行ってGPS受信機1の位置を求めた後に、その位置から最も近い位置で地上波デジタル放送の放送局までの距離が一致する点を最終的な測位結果とするなどである。すなわちGPSによる測定位置結果のエリアXと特定されている放送局からの距離Nとの交差する破線の部分に位置を特定できる。これにより測位精度を改善できる。
第2の方法は、受信機時刻が正確でない場合や、利用可能な衛星配置が悪かったり個数が少なかったりする場合は、地上波デジタル放送送信局を1つの衛星と見立てて方程式を解くことにより、従来は測位できなかった状態や、精度が悪かった状態でも、精度良く測位できる。具体的には従来の手段が使える。最も簡単なのは以下の方法である。
まず、受信機クロック誤差が地上波デジタル放送の距離に与える影響がGPS衛星の場合と同じとする。この場合は、トランスポートストリーム等にフレーム送信時刻情報が重畳されているような場合に相当する。
受信機Xrと衛星Xsの3次元座標位置を数式1に示すように定義する。
ただし、便宜上衛星番号i=1 番目を地上波デジタル放送のデータとする。またTは転置行列であることを示す。
Figure 2005221331

また、bを受信機のクロックずれに相当する距離誤差とすると、基本的には数式2に示す非線形方程式を解けば受信機位置は求まる。すなわち受信機Xrと衛星Xs(i)との擬似距離rp(i)は、数式2に示すようになる。
Figure 2005221331


但し、厳密解が得られないので、以下の数式3のように線形化をする。
Figure 2005221331












以上の計算により、GPSの擬似距離と地上波デジタル放送の距離の両方から高精度な受信機位置が求まる。
以上の実施例1を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)複数のGPS衛星から受信した電波を基準クロックに同期して復調処理を行うことでGPS衛星までの距離を取得し、取得された距離に基づいてGPS受信機の位置を推定するGPS受信機であって、地上波デジタル放送の電波を受信する地上波デジタル放送受信手段と、受信した放送電波のフレーム信号から基準クロックを校正する基準クロック校正手段と、GPS受信機の存在するエリアをカバーする地上波デジタル放送局の位置を特定する放送局位置特定手段と、受信した放送電波のフレーム信号の伝送遅延時間を検出して、地上波デジタル放送局とGPS受信機との距離を推定する距離推定手段と、GPS受信機から地上波デジタル放送局までの距離とGPS受信機からGPS衛星までの距離とに基づいてGPS受信機の位置を特定する位置特定手段とを有することを特徴とするGPS受信機。
(付記2)基準クロック校正手段は、受信した放送電波の連続するフレーム信号間の時間間隔を基準クロックにて計測し、計測された時間と時間間隔の理論時間との差に基づいて基準クロックを校正することを特徴とする付記1記載のGPS受信機。
(付記3)放送局位置特定手段は、サービス領域内のGPS受信機の位置を検出する無線基地局からGPS受信機の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得された位置情報と受信した放送電波とに基づいて、地上波デジタル放送局の位置を特定する放送局特定手段とを有することを特徴とする付記1記載のGPS受信機。
(付記4)距離推定手段は、地上波デジタル放送局とGPS受信機位置との間の距離が分かっている場所にて放送電波のフレーム信号の第1の受信時刻を記憶しておき、別の場所で、それ以降に受信するフレーム信号の第2の受信時刻を記憶し、第1の受信時刻から計算された受信フレーム信号の理論受信時刻と記憶された第2の受信時刻との差に光速を乗じ、先の距離を加えることにより地上波デジタル放送局とGPS受信機との距離を推定することを特徴とする付記1記載のGPS受信機。
(付記5)距離推定手段は、受信した放送電波のフレーム信号から取得した送信時刻とフレーム信号の受信時刻との差から、地上波デジタル放送局とGPS受信機間の距離を推定することを特徴とする付記1記載のGPS受信機。
(付記6)放送局位置特定手段は、GPS信号から求めた比較的精度の荒い測位結果を用いるGPS位置情報取得手段と、取得された位置情報と受信した放送電波とに基づいて、地上波デジタル放送局の位置を特定する放送局特定手段とを有することを特徴とする付記1記載のGPS受信機。
(付記7)位置特定手段は、GPS衛星による距離測定を行って求めたGPS受信機の位置と、距離推定手段により求めたGPS受信機から地上波デジタル放送の放送局までの距離とが一致する位置をGPS受信機の位置とする決定する位置決定手段を有することを特徴とする付記1記載のGPS受信機。
(付記8)地上波デジタル放送局とGPS受信機との間の距離と、サービス領域内のGPS受信機の位置を検出する無線基地局から取得したGPS受信機の位置情報とからGPS受信機の存在する範囲を特定することにより、GPS信号復調の際に必要となるサーチレンジを狭めることを特徴とするGPS受信機。
(付記9)地上波デジタル放送局を1つの衛星と見立て、地上波デジタル放送局とGPS受信機との間の距離とGPS信号から得た各GPS衛星までの擬似距離との両方から、GPS受信機位置を特定することを特徴とするGPS受信機。
本発明は、GPS受信機による位置を推定する装置を提供する用途に適用できる。
実施例のGPS受信機の構成図 実施例のGPS受信機の処理の流れ図 基準クロックの校正の説明図 放送局特定の説明図 放送局と受信機の距離測定の説明図 放送局とGPSによる位置特定の説明図 GPS信号の説明図
符号の説明
1 GPS受信機
2 地上波デジタル放送アンテナ
3 OFDM復調部
4 データ取得部
5 制御部
6 GPSアンテナ
7 ダウンコンバート部
8 ベースバンド復調部
9 コード相関部
10 基準クロック部
11 TS解析部
12 フレーム送信時刻取得部
13 測位演算部
14 GPS復調相関処理部
15 メモリ
16 無線部

Claims (5)

  1. 複数のGPS衛星から受信した電波を基準クロックに同期して復調処理を行うことでGPS衛星までの距離を取得し、取得された距離に基づいてGPS受信機の位置を推定するGPS受信機であって、
    地上波デジタル放送の電波を受信する地上波デジタル放送受信手段と、
    受信した放送電波のフレーム信号から基準クロックを校正する基準クロック校正手段と、
    GPS受信機の存在するエリアをカバーする地上波デジタル放送局の位置を特定する放送局位置特定手段と、
    受信した放送電波のフレーム信号の伝送遅延時間を検出して、地上波デジタル放送局とGPS受信機との距離を推定する距離推定手段と、
    GPS受信機から地上波デジタル放送局までの距離とGPS受信機からGPS衛星までの距離とに基づいてGPS受信機の位置を特定する位置特定手段とを有することを特徴とするGPS受信機。
  2. 基準クロック校正手段は、受信した放送電波の連続するフレーム信号間の時間間隔を基準クロックにて計測し、計測された時間と時間間隔の理論時間との差に基づいて基準クロックを校正することを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。
  3. 放送局位置特定手段は、サービス領域内のGPS受信機の位置を検出する無線基地局からGPS受信機の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    取得された位置情報と受信した放送電波とに基づいて、地上波デジタル放送局の位置を特定する放送局特定手段とを有することを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。
  4. 距離推定手段は、地上波デジタル放送局とGPS受信機位置との間の距離が分かっている場所にて放送電波のフレーム信号の第1の受信時刻を記憶しておき、別の場所で、それ以降に受信するフレーム信号の第2の受信時刻を記憶し、第1の受信時刻から計算された受信フレーム信号の理論受信時刻と記憶された第2の受信時刻との差に光速を乗じ、先の距離を加えることにより地上波デジタル放送局とGPS受信機との距離を推定することを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。
  5. 距離推定手段は、受信した放送電波のフレーム信号から取得した送信時刻とフレーム信号の受信時刻との差から、地上波デジタル放送局とGPS受信機間の距離を推定することを特徴とする請求項1記載のGPS受信機。















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