JP4896746B2 - 衛星を利用した移動端末の測位 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に衛星を利用した測位に関するものであり、詳細には、衛星からの信号が受信可能な、地上の通信ネットワークの移動端末の測位に関するものである。
近年、物体、装置、あるいは装置を携行する人物の地理的位置を決定することが、多くの応用分野において関心を集めている。測位を解決する一つの方法は、衛星から出る信号を使って位置を決定することである。そのようなシステムの例として良く知られているのは、世界測位衛星システム(GPS)[1](非特許文献1)と、来るべきガリレオシステムである。衛星から受信した複数の信号に基づく三角測量/三辺測量として特定される座標系に関して位置が与えられる。
GPS受信機を携帯通信システムの移動端末(ユーザ装置、移動局、移動ノード等と呼ぶこともある)に円滑に統合するため、アシステッドGPS(AGPS)[2](非特許文献2)が開発された。概してアシステッドGPSは、検出感度、位置の推定値を取得するまでに要する時間時間、精度、バッテリの節約など、さまざまな点でGPS受信機の性能を高めることを目的としている。これは、移動局の中のGPS受信機から一部の機能をネットワークに移し、GPS受信機自身の中ではGPSタスクのサブセットだけを実行することによって、行われる。
スタンドアロンのGPS受信機は、公称搬送周波数と、信号によって搬送されるデータが変調される規則を除くと、システムについてのそれ以外の情報を持たなくてもGPS衛星信号への完全な同期を行うことができる。そのような受信機は複数の衛星(通常は4個)によって送信された測距信号を測定する。信号は、各衛星について一意であり1ミリ秒毎に繰り返して現れるいわゆるC/Aコード(Coarse/Acquisition code)を含む。C/Aコード上には、20ミリ秒のビット周期を持つ航法データのビットストリーム(navigation data bit stream)が重畳されている。航法データは、送信時の衛星位置の計算を可能にするパラメータと、衛星の時計のオフセットを記述するパラメータとを含む。スタンドアロンのGPS受信機は、通常、受信機の位置の計算より前に航法データのストリーム全体を復号する必要がある。これには相当長い時間がかかることがあり、一定の最小限の信号強度が必要である。受信機は、航法メッセージの復号に要する信号強度よりはるかに低い信号強度でC/Aコードの境界を決定することができる。
GPSを備えた移動端末の測距を容易にするため、AGPSでは、より高速でより信頼できる通信リンク、例えば基地局と移動端末間の無線通信リンク上で、航法データは代わりに支援データとして送信される。支援データは、通常、概算のGPSシステム時刻と、移動端末の概算の位置も含む。(操作モードによっては、移動端末は代わりに、C/Aコードの境界の決定を高速化できる一組のパラメータを受信することがある。)
AGPSには、移動局ベースのAGPS(mobile station based AGPS)と移動局アシストAGPS(mobile station assisted AGPS)の2種類がある。移動局ベースのAGPSにおいては、移動局の位置は、移動局が決定する測距信号測定結果およびネットワークが提供する支援データを用いて移動局の中で計算される。移動局アシストAGPS(ネットワークベースのAGPSと呼ばれることもある)においては、移動局は、受信した測距信号の測定を行って、測定結果をネットワーク内の位置サーバに報告する(移動局は位置サーバから支援データの受信も行う)。移動局がどこに位置しているかに関する報告された測定結果および事前に存在する情報に基づいて、位置サーバが移動局の位置を計算する。
GPSを備えた移動端末の位置を移動局アシストAGPSを用いて計算するための良く知られた先行技術による方法は、一般に、衛星への(不完全な)疑似距離と信号受信時の移動端末クロック測定値(t)とを含む、報告された測定結果に依存する。しかし、tが全然報告されない場合や誤って報告される場合もあり得る。AGPSについての現在最も一般的な標準に準拠している移動端末はtを報告することが義務付けられているが、将来の標準が他の解決法の選択を許容することは十分あり得る。
別の選択肢として、各衛星からの送信時刻(tti)が複数の段階で決められるような解決法もある。まず、ttiのミリ秒未満の部分が、各衛星についてのC/Aコードの境界を見つけることによって決定される。その際には、可能性のあるコード位相とドップラー偏移をすべて試験する相関器が用いられる。その後、ttiのミリ秒部分が再構成される。これには普通、生の航法データビットを残して、受信データが逆拡散される必要がある。その後、TOW(Time of week:1週間における時刻)の再構成が、複数の選択肢の内の一つ、例えば「TOWの直接復調」、「相関技法又はリアルタイムクロックによるTOWの再構成」等を用いて行われる。どの方法が使われたとしても、移動を支援する移動局アシストAGPSは、その後伝搬遅延を補償する必要があり、従って、測定時の概算のGPSシステム時刻を報告する必要がある。補償は、例えば、支援データとして与えられる一部の情報要素に基づいて行うことができる。
測定されたGPSネットワーク時刻を再構成するための要件は、測位機能が、最良の条件でもおよそ−179dBWまで低下することを示唆する。もう1つの欠点は、この種の再構成には時間がかかることである。必要な航法データのビットが受信されるまでにたいてい8秒かかる。
米国特許[3](特許文献1)は、移動端末がGPSネットワーク時刻を知らない状況を扱う手法について説明している。衛星測定の概算の時刻がタイムスタンプとして記される。本当のGPSネットワーク時刻とこの測定時刻との差は、その後の移動端末位置の計算において、未知であるとして扱われる。このため、もう一度衛星測定を追加することが必要となる。すなわち、従来の測位方法に用いられる4度ではなく衛星測定が5度必要となる。
衛星を利用した移動端末の測位についての先行技術による解決策は一般に、性能や精度の限界を伴い、あるいは(又は加えて)複雑な計算を必要とする。測位メカニズムの改善と、特に、測位における適切なエラー訂正(誤差の訂正)が必要とされている。
米国特許第6,430,415号明細書 Navstar GPS Space Segment/Navigation user Interfaces, ICD-GPS-200, Revision IRN-200C-003, 1999年10月11日 3GPP TS 44. 031, v 5.6.0
本発明の一般的な目的は、衛星信号が受信できる移動端末の測位を改善することである。具体的な目的は、AGPSに適したエラー訂正メカニズムを提供することである。もう一つの目的は、移動端末で測定されたパラメータに関する推定または再構成に起因するエラー(誤差)の訂正が可能な、衛星を利用した移動端末の測位を提供することである。さらにもう一つの目的は、合理的な計算複雑性と両立する効率的なエラー訂正が可能な、衛星を利用した移動端末の測位を実現することである。
これらの目的は添付されている請求項に従って実現される。
簡単に述べると、本発明は移動端末の位置を特定する(測位する)ための手順の改善をもたらすものであり、移動端末は、複数の衛星から信号を受信して衛星への疑似距離を測定する。本手順は、移動端末で測定された時刻及び疑似距離のうちの少なくとも一方に関するパラメータのエラー(またはそのようなパラメータの表現においけるエラー)の訂正を含む。主な狙いは、必要なときだけエラー訂正を行い、それによって移動端末の位置を計算する処理の複雑性を最小化する一方で、決定された位置の十分な正確さは実現することである。移動端末の位置は、まず、エラー訂正無しで、または部分的なエラー訂正を伴って、疑似距離に基づいて計算される。その後、位置計算に関連する品質の尺度が決定され、好ましくは移動端末の位置の最小二乗解の残差に基づいて、このパラメータの推定値の品質が所定の品質基準と比較される。所定の品質基準は、例えば、最小損失関数のような適切な品質パラメータにおける所定の閾値であっても良い。所定の品質基準が満たされた場合には、それ以上の計算は必要ない。他方、最初の計算の品質が不十分な場合には、移動端末の位置は、移動端末で測定されその位置の計算に使われた少なくとも一つの時刻/疑似距離に関するパラメータ(またはそのようなパラメータの表現/再構成)におけるエラーの訂正を追加して再計算される。
本発明に従って移動端末の位置を計算(または再計算)するとき、UEの位置およびUEのクロックのバイアスについての未知パラメータに関する一組の非線形方程式が定義される。もし時刻パラメータのエラー訂正が含まれていたら、(例えば各衛星からの信号送信時刻と衛星を利用した測位システムのネットワーク時刻との差として定義された)時刻のオフセットについての未知パラメータも追加される。非線形連立方程式は線形化され、好ましくは加重最小二乗の方法により従来どおり解かれる。
もし測定された疑似距離のうち少なくとも一つが、切り捨てられた端数の疑似距離である場合、計算手順は一般に、移動端末での信号受信時刻のパラメータと概算の移動端末位置とに基づいて、切り捨てられた端数の疑似距離から完全な疑似距離を再構成することを含む。
本発明で提案する方法は、信号受信時刻のパラメータにおけるエラーの訂正、または少なくとも1つの疑似距離のパラメータにおけるエラーの訂正、あるいはその両方の組み合わせを含むことがある。特に有利な実施形態において、追加的なエラー訂正は、位置計算に関連する2つ以上の品質の尺度についての評価に基づいて、必要だと考えられる程度まで段階的に導入される。段階的なエラー訂正を使った実施形態に従って、測位はまず、移動端末によって報告された信号受信時刻のパラメータが利用可能な場合には、移動端末によって報告された信号受信時刻に基づいて実行される。結果の品質が第1の基準に合致しない場合、測定された受信時刻の中のエラーを訂正するため、例えば送信時刻のオフセットの推定を含む新規の計算が行われる。品質は第2の基準を用いて再度チェックされ、品質が不十分な場合には、今度は疑似距離のエラーの訂正を伴って、また、場合によっては送信時刻のオフセットの推定と組み合わせて、位置が再度再計算される。
本発明は、エラー訂正機能の強化を通じて、移動端末の効率的な測位を可能にし、その結果、一層正確な位置計算が可能になる。高度な解決策は、必要な時だけエラー訂正を行うことを可能にする品質チェックを備えている。このようにして、複雑で時間のかかる計算が回避できることが多くなり、全体のシステム性能も向上する。
本発明の別の態様により、移動端末、測位ノード、及び、移動端末の位置を衛星を利用して決定する手段を備える通信システムが提供される。
本発明およびそのさらなる目的や優位点は、下記の説明および添付した図面を参照することによって最も良く理解できよう。
このセクションの最後に、略語集を掲載している。
以下の詳細な説明において、GPSシステムに実装された実施形態を説明する。しかし、対応する原理が、GLONASSあるいはヨーロッパのGalileo衛星航法システムのような、いかなる衛星を利用した測位システムにも応用できることが、当業者には理解できる。
同様に、以下の詳細説明の中では、WCDMAシステムがモデルシステムとして使われる。しかし、本発明は他の無線通信システムにも応用可能である。本発明が応用可能な他のシステムの排他的でない例は、例えば、CDMA−2000システム、GSMシステム、GSM/GPRSシステム等である。他の無線通信システムに適用される時には、異なる機能の実装が、当該システムの異なる端末やノードにおいて行われることになる。
本明細書において「移動端末」という用語は、無線通信システム内で移動可能なあらゆる種類の端末を意味するのに用いられる。排他的でない例として、セルラ電話、携帯情報端末、ポータブルコンピュータなどがある。
図1は、本発明を使用可能な通信システムの一例を示す概略図である。このシナリオ例において、基本的な無線通信システム110がGPSシステム130と一緒に使用されて、移動局アシストAGPSを形成している。
図1に例示する無線通信システム110は、無線アクセスネットワーク(RAN)(例えばUTRAN)およびコアネットワーク118を含むWCDMAシステムである。RANは、無線に関する機能を実行し、ユーザ装置/移動端末112とそれ以外のネットワークとの間の接続の確立を担う。RANは、通常、ノードBとも呼ばれる非常に多数の基地局(BTS)114と無線ネットワーク制御装置(RNC)116とを含む。各々のBTSは、それぞれの通信範囲内で移動端末にサービス提供し、いくつかのBTSがRNCによって制御される。RNCの主な機能は、周波数、拡散符号またはスクランブリング符号、及び、チャネルの電力レベルを割り当てることである。RNC116は、コアネットワーク118へのアクセスを提供する。コアネットワークは、例えば、交換局、GSM/GPRSコアネットワークにおいて交換局に相当する支援ノードおよびデータベースを含み、また一般的にはマルチメディア処理装置を含む。コアネットワークは外部ネットワーク120(例えばインターネット、PSTN,ISDN、及び、他のPLMN)と通信する。
実際には、多くのWCDMAネットワーク、およびほとんどの他の無線通信ネットワークには、図1の基本的な例よりはるかに複雑な方法で配置された複数のネットワーク要素およびノードがある。
図1において、GPSシステム130が、宇宙船(GPS衛星,SV)、すなわち、通常では衛星132によって表されている。各々のSVはそれぞれの測距信号を送信し、そのような多数の測距信号を用いて、移動端末112または移動端末を持ち運んでいる人の位置が決定できる。
例えば無線通信システム110のコアネットワーク118において測位要求が発生すると、測位要求はRNC116に関連する測位ノード117に提供される。RNC116は移動端末112へと送信される制御信号を通じて、衛星測距信号の測定を命令する。測定命令は、支援データを伴う。支援データは衛星の位置データと衛星の時刻基準データを含み、例えば通信システム110に接続している参照受信機(不図示)経由でRNC116によって引き出されてもよい。そのような参照受信機は1台のユニットとして提供されても良いし、複数の部分に分割されて衛星の時間基準データと衛星の位置データの決定を分離しても良い。支援データは通常、測位ノード117の中で処理される。測位ノードは、例えば、どの衛星が測距信号を検出可能な位置に存在するかを、移動端末112に送信される前に決定できる。
移動端末112は、衛星の測距信号を検出できる受信機を備えており、端末112は支援データを用いて衛星の測距信号への同期と測距信号の測定を円滑に行う。次いで、測定された測距信号は、移動端末112の位置を計算するのに用いられる。「移動局ベースのAGPS」が用いられる場合、測距信号の処理は移動端末の中で行われる。「移動局アシストAGPS」が用いられる場合、測距信号またはそれを表現する情報は、代わりにネットワークノード(通常は例示されたシナリオにおいては測位ノード)へと送信される。ネットワークノードでは、移動端末から報告された測定結果と、移動端末がどこに位置するかに関する事前の情報とに基づいて、測位計算が行われる。図1の例において、測位機能はRNC116に接続した外部の測位ノード117の中で実現される。測位ノードは例えばスタンドアロンAGPS SMLCであっても良い。あるいは、測位機能がRNC116の中または別のネットワークノードの中に組み込まれることも考えられる。
現在のGPS SVは、1575.42 MHzを中心にした帯域を使って測距信号を送信する。信号は、各SVに一意であって、通常は1023チップの長さと1/1.023x10秒のチップ持続時間を持つC/Aコードを含んでいる。C/Aコードは1ミリ秒毎に繰り返す。C/Aコード上には、20ミリ秒のビット周期を持つ航法データのビットストリームが重畳されている。とりわけ、航法データは、信号送信時の衛星の正確な位置の計算を可能にする一連のエフェメリスパラメータを含む。航法データは、多くのサブフレームに分割され、各々は長さが6秒で、各サブフレームは10ワードに分割される。タイムスタンプ、すなわちGPSのTOW、がすべてのサブフレームの2番目のワード(HOW)において送信される。示された時刻が、問題のサブフレームの最後に送信された時刻である。従って、TOWは6秒毎に繰り返される。
各測距信号は基本的に、移動局によって測定されたクロックを定義する。クロックは信号送信の時刻を示す。移動局がGPSシステム時刻を知っている場合、クロックの表示は、時間的遅延、すなわち測距信号を送信中のSVから移動局までの距離を決定するのに直接利用できる。3つの距離を測定し、送信時のGPS衛星の位置についての知識を使うことによって、移動局の位置が三次元で決定される。しかし、通常は、移動局は正確なGPSシステム時刻についての知識を持っていないため、移動局のクロックのバイアスをなくすためもう1つの測定が必要である。
図2は、図1で説明したシステムのさまざまな部分についてクロックの関係を(ミリ秒単位で表して)図解している。SVは正確な原子時計を持っていて、クロックの安定性を維持している。しかし、SVによる送信は、タイミング図200に図解するように、完全にGPSシステム時刻に同期しているわけではない。図2において、シーケンス201は、GPSシステム時刻を表し、シーケンス202はSV1のクロックを表し、シーケンス203はSVN(GPS衛星N)のクロックを表し、シーケンス206は移動端末/UEのクロックを表し、シーケンス204と205はそれぞれ移動端末が受信したSV1乃至SVNからの測距信号の中で読まれたとおりの時刻を表す。タイミング図200を通る垂直線を引くことによって、宇宙のさまざまなポイントで観察されたクロック表示すべてのスナップショットが得られる。GPSシステム時刻201は、地上局のクロックの集合とSVのクロック(SVクロック)の部分集合とに基づく集合平均として定義される。個々のSVクロック202と203およびUEクロック206は、GPSシステム時刻に比べてわずかにオフセットがある。個々のオフセットのモデルは、各SVから航法メッセージの一部として送信される。信号が地表面上の移動端末/UEに到達するとき、信号は遅延されている。遅延は、問題の衛星からUEまでの距離に依存するが、クロックの表示204、205によって示されているように、通常は60−85ミリ秒である。
GPS受信機は、複数の衛星への疑似距離を測定する。(ただし、注意すべきことだが、移動端末に組み込まれているGPS受信機は疑似距離を決めるのに必要な計算のすべてを行う必要はなく、疑似距離を計算/再構成するのに必要な基本的なデータを提供するだけのことが多い)。疑似距離は、次式で表すことができる。

ρ=c・(t−tti) (1)

ここで、tは信号受信時のUEクロックの表示(図2の206)であり、ttiはi番目のSVの信号送信時の時刻、cは波の伝搬速度である。疑似距離は多数の不安定要因、例えば受信機クロックのバイアス、電離層遅延および対流圏遅延、SVクロックのバイアス、測定エラー(誤差)等により、本当の距離とは異なることがある。本明細書においては、説明を簡明にするために、これらのエラー源の大半の影響は無視されている。上記に挙げたエラー源(例えば、[1]を参照のこと。)の多くを補償するため、既知の先行技術がある。さらに、SVの動きや地球の自転の影響も、これらの影響を扱う方法は当技術分野でよく知られているため、省略する(例えば[1]を参照のこと)。こうして単純化されたモデルでは測定された疑似距離は以下に従う。

ρ=|x(t)−xsi(tti)|+b+e (2)

ここで、x=(x)は、GPSシステム時刻tでの未知の受信機の位置に関する三次元座標を含む行ベクトルである。同様に、xsiはi番目のSVの送信時刻ttiでの座標を含む行ベクトルである。|z|という表記は、かっこ内のベクトル量のノルムを意味する。これは、(zz1/2に等しい。この場合、これは受信機(移動端末)とSVとの間の距離として解釈できる。bは受信機クロックのバイアス(距離として表現される)であり、

b=c・(t−tGPS) (3)

と表現される。ここで、tGPSは、GPSシステム時刻である。また、eは測定エラーである。
SVは通常、3.84km/秒の速度で動いており、従って位置の精度を劣化させるのでない限り、送信時刻はミリ秒レベルで知る必要がある。送信時刻ttiは通常、複数の段階で決定される。第一に、ttiのミリ秒未満の部分は、各SVについてC/Aコードの境界を見つけることによって決定される(図2を参照のこと)。これは、可能性のあるコード位相およびドップラー偏移をすべて試験する相関器を用いて行われる。その後のステップにおいて、送信時刻のミリ秒部分が再構成される必要がある。通常、受信データは逆拡散され、生の航法データビットが残される。その後、TOWの再構成を、複数の技術の選択肢、例えば「TOWの直接復調」、「相関技法又はリアルタイムクロックによる再構成」等によって行うことができる。どの方法が使われようと、移動を支援する移動局アシストAGPSは伝搬遅延を補償する必要があり、従って、測定時の概算のGPSシステム時刻を報告する必要がある。補償は例えば支援データとして提供される情報に基づいて行うことができる。
背景技術のセクションで述べたとおり、測定されたGPSネットワーク時刻を再構成するための要件は、測位機能が、最良の条件でもおよそ−179dBWまで低下することを示唆する。もう1つの欠点は、この種の再構成には時間がかかることである。必要な航法データのビットが受信されるまでにたいてい8秒かかる。C/Aコードのシフトの測定は−185dBWというさらに低い信号強度で行うことが可能であるため、移動端末がTOWを再構成する必要のない解決法が望ましい。
さらに、AGPSの両タイプとも、測距信号に関して測定されたタイミングは1ミリ秒を法として切り捨てられる端数である。1ミリ秒は、300kmの距離に相当する。移動端末自身またはネットワークの位置サーバのどちらにおいて移動端末の位置を計算するときでも、正確な移動端末位置を計算するためには、移動局の位置についての事前の情報および移動局によって決定された測距信号の測定結果を用いて、完全な擬似距離を再構成する必要がある。擬似距離の再構成には一定量の不確実性が伴うため、計算された移動端末の位置にエラーをもたらす可能性がある。
従って、AGPSシステムにおいて、測位目的で衛星の測定を実行するGPSを装備した移動端末は、通常、測定されたGPSネットワーク時刻と、移動端末に関する十分な測位を可能にする各衛星への擬似距離とに関する十分な知識を持っていない。このため、時刻と擬似距離のパラメータを再構成することに解決策(ソリューション)が依存する結果となり、再構成手順が、決定された端末位置にエラーをもたらす。これまでは十分なエラー訂正メカニズムがなく、背景技術のセクションで説明したとおり、衛星を利用した移動端末の測位についての先行技術による解決策は、一般に、性能や精度の限界を伴い、あるいは(又は加えて)複雑な計算を必要とする。
本発明は、移動端末で測定された時間及び擬似距離のパラメータのうちの少なくとも一方に関してエラーを訂正する機能の付いた、進化した測位メカニズムを提供する。主な思想は、基本的に、必要なときだけエラー訂正を行い、それによって移動端末の位置を計算する処理の複雑性を最小化するが、一方では決定されたUEの位置パラメータについて十分な正確さを実現することである。このため、本発明は、移動端末の位置を、まずエラー訂正無し、または部分的なエラー訂正により、すなわち完全なエラー訂正手順のすべての部分を使うことなく、計算することを提案する。その後、結果の品質(すなわち、使用されたパラメータの推定値の品質)が決定され、所定の品質基準、例えば適切な品質パラメータに関する所定の閾値、と比較される。所定の品質基準が満たされた場合には、それ以上の計算は必要ない。他方、最初の計算の品質が不十分な場合には、今度は移動端末で測定されその位置の計算に使われた少なくとも1つのパラメータ(時間/疑似距離)についてのエラー訂正を追加して、移動端末の位置が再計算される。
エラー訂正を「追加」することによって、再計算のステップが、以前の位置計算にはなかった少なくともひとつのエラー訂正のための測定を導入することが理解できよう。言い換えると、再計算のステップは、最初のエラー訂正の測定として、または追加的なエラー訂正の測定として導入された、異なる種類のエラー訂正を含む。追加的なエラー訂正の測定は、計算のステップにおけるこれまでの部分的なエラー訂正の代わりとなるもの、或いは、それと組み合わされたものである。
本発明に従って移動端末の位置を計算(または再計算)するとき、UEの位置およびUEクロックのバイアスについての未知のパラメータを含む非線形連立方程式が定義される。時刻パラメータに関するエラー訂正が含まれている場合は、送信時刻のオフセットについての未知のパラメータが追加される。後者は、決定されたUE位置の次元が1だけ減らされるのでない限り、1つの衛星測定の追加、すなわち1つの非線形方程式の追加が必要だということを示唆する。非線形連立方程式は線形化され、次いで、好ましくは加重最小二乗法という意味で従来の方法に従って解かれる。
本発明に従って行われるエラー訂正は、(所定の品質基準がすでに満足されているのでない限り、)信号受信時刻のパラメータにおけるエラーの訂正、または疑似距離(端数部分であるか否かを問わない)のパラメータにおけるエラーの訂正、あるいはその両方の組み合わせを含むことが可能である。図3Aおよび3Bを参照しながら以下に詳述する一部の好適な実施形態は、エラー訂正に段階的な解決策を用いる。この場合、事前に定義された2以上の品質基準との比較がプロセスの異なる段階で行われることがある。まず、移動端末での信号受信時刻が利用可能な場合には、そのパラメータに基づいて測位が実行される。結果の品質が第1の基準に合致しない場合、信号受信時刻の測定は不要であるような、例えば送信時刻のオフセットの推定を含み得る、新規の計算が行われる。結果の品質が第2の基準を用いて再度チェックされ、品質が不十分な場合には、送信時刻のオフセットの推定に加えて(またはその代わりに)、今度は疑似距離のエラー訂正を伴って位置が再度再計算される。
本発明は、エラー訂正の強化を通じて、移動端末の効率的な測位をもたらし、それにより、一層正確な位置計算をもたらす。エラー訂正方法が導入されると、一般的に、より長い時間がかかる複雑な計算が必要になり、一層の処理能力が必要になる。これはAGPSに関しては、特に問題になる。本発明はこの問題を認識しており、品質の検査を伴う高度な解決策を提供する。この解決策を使用すれば、品質が非常に悪い時だけエラー訂正を実行することが可能である。このようにして、複雑で時間のかかる計算が回避できることが多くなり、全体のシステム性能も改善される。さらに、以下で明らかになるように、本発明で提案する品質の検査により、エラー訂正の際に追加して衛星を測定することが最小限で済む。本発明で提案する解決策は、携帯電話やそれに類似する装置の測位を単純化する方法を常に模索しているAGPSにとって非常に好ましいものである。
以上のことに続いて、本発明は基本的に、エラー訂正の程度と種類に関して、3種類の異なる位置計算を伴う。すなわち、
I)測定された/報告された受信時刻を用いた位置計算
II)推定された送信時刻のオフセットを用いた位置計算
III)疑似距離の外れ値(outlier)の訂正を伴う位置計算
である。
本発明で提案する手順は、個別に行われるまたは以下にその例をあげる方法で組み合わせて行われる、これらの計算メカニズムの一部または全部を使うことが可能である。しかし、発明を完全に理解するため、各種類の計算の原理についてまず例をあげて説明する。
<測定された/報告されたtを用いた位置計算の例(I)>
この計算メカニズムは、移動端末での衛星信号の受信時刻、すなわちtが利用可能であるときに使用可能であり、移動端末またはネットワーク内のどちらかで実行される。後者の場合、衛星の測定を実行する移動端末によって受信時刻がネットワークに報告されることが必要である。
完全な疑似距離が未知の場合、測定された端数の疑似距離から再構成される必要がある。例えば、(例えば、UEアシストAGPSにおいては)移動端末はしばしば、C/Aコードの1周期を法とした端数の擬似距離のみを報告する。すなわち、疑似距離(式(1))におけるコード周期の整数は未知であり、再構成される必要がある。Rが一般に測距信号のタイミングを測定するときに使用される切り捨ての間隔に相当する距離を表すとする。一例として、C/Aコード1周期(1ミリ秒)の切り捨て間隔に相当する距離Rは、

R=c・10−3 (4)

である。
従って、

ρ=kR+v (5)

となる。ここで、vは報告された測定であり、0≦v<Rを満たす。また、整数kは再構成される必要がある。再構成は以下のように行われる。UEに関する事前情報である位置xu0および概算の時刻tは既知であると仮定する。
まず、予測された疑似距離を、

ρ’=|xsi−xu0| (6)

のように決める。
SVの位置xsiは、例えば時刻t−77ミリ秒で計算されてもよい。これは通常、疑似距離の再構成という目的には十分である。式(2)の使用により、式(5)に従う「再構成された疑似距離」は、

R+v=|x−xsi|+b+e
=ρ’+b+|x−xsi|−ρ’+e=ρ’+b+Δ+e (7)

を満たすことが分かる。
ここで、kは整数であり、vは0≦v<Rを満たし、Δ=|x−xsi|−ρ’はSV#i(i番目の衛星)の初期距離に関する不確実性である。もし式(7)の中のD、b、及び、eが小さいなら、単純にこれらの項はゼロであると仮定し、すべてのiについて結果としての式(7)を最も良く満たす整数kを決定してもよい。整数kは最終的に四捨五入される必要がある。Dとeは(量子化の間隔Rに比べると)小さいと推定するのは合理的だが、式(7)におけるクロックのバイアスbはほぼR程度であるか、Rより大きい可能性もあり、再構成エラーにつながることもある。しかし、位置計算の本質的な課題は、相対的な疑似距離(すなわち、ρ−ρの差)が正確に再構成されることである。なぜなら、いかなるありふれた再構成エラーも、位置計算の関数におけるクロックのバイアスパラメータbによって吸収されるからである。再構成された疑似距離間の差ρ−ρは、次式を満たす。

R+v−kR+v=ρ’+Δ’+b+e−ρ’−Δ’−b−e
=ρ’+Δ’+e−ρ’−Δ’−e (8)

ここで、i=2,・・・,nであり、nはSVの番号である。なお、クロックのバイアスbは式(8)から消去されている。式(8)はn−1の等式を定義するが、未知のkがn個ある。従って、代わりに式(7)を使って、

=round{(ρ’−v)/R} (9)

となるようにkを定義する。
そして、式(8)にkを挿入し、

=round{(ρ’−ρ’−v+kR−v)/R} (10)

を得る。
式(7)の再構成された疑似距離を用いて、SVの信号送信時刻を推定できる。式(1)からは、

ti=t−ρ/c (11)

が得られる。
次に、そのときのSVの位置を計算する。これは、[1]に記載されている標準式を用いて実行できる。得られた座標は、転送時間の間の地球の自転について補償する必要がある。よく知られた式が[1]に掲載されている。転送時間はおよそr/cである。得られたSVの座標は一般にECEF座標で表される。しかし、位置計算には、例えば、HDOPのような精度測定を計算するときや、地平座標だけが必要なときには、局所的な接線座標系を使った方が便利である。従って、SVの位置座標は、概算のUE位置を中心とした、単位ベクトルがそれぞれ東、北、上を指している座標系に変換される。そのような変換を行う方法は当業者に良く知られている。
次に、疑似距離の測定式(2)を、

ρ=|1・x−X|+b1−e (12)

のようにベクトル形式で表す。
ここで、rは再構成された疑似距離を含む長さnの列ベクトルであり、1は要素として1だけを含む長さnの列ベクトルである。Xは、i番目の行が、送信時刻ttiにおけるi番目のSVの座標xsiを含む行列式である。ここでは括弧内の行列式Zの各行についてノルム|Z|が計算されると想定されている。
未知のパラメータxおよびbの最初の推定値近傍のテイラー級数展開は、

ρ=|1・x−X|+b+e
=|1・xu0−X|+b+G((x−xu0)b)+v (13)

で表現可能である。ここで、Gはパラメータxおよびbに関する疑似距離の導関数を含む幾何学行列であり、vは測定エラーの項eと高次テイラー級数の項との和である。ここで、

=|xu0−xsi| (14)

であるとする。
そして、Gはi行が

Gi=[(xu0-xsi)/ri (yu0-ysi)/ri (zu0-zsi)/ri 1] (15)

に等しい行列式である。
式(13)に対する最小二乗解は、

(xu b)T=(xu0 b0)T+(GTG)-1GT(ρ-|1n・xu0-Xs|-b01n) (16)

に等しい。
この最小二乗解の最小損失関数値は、

V=(ρ-|1n・xu0-Xs|-b01n)T(I-G(GTG)-1GT)(ρ-|1n・xu0-Xs|-b01n) (17)

である。
最小損失関数値は、更新されたパラメータ推定値に基づいて予測された疑似距離が、測定された疑似距離にどの程度合致するかの尺度である。従って、パラメータ推定値の質の指標/尺度として使うことができ、従って、位置計算の質の指標として使うことができる。
式(16)の解は、重み付けされていない最小二乗解である。すなわち、最小化手順においてすべての測定が等しい重要度を付与されている。しかし、もし疑似距離測定の精度がそれぞれ異なるのなら、正確な測定に一層の重みを置くほうが一般に望ましい。加重最小二乗解は以下で与えられる。疑似距離測定の共分散行列が、

P=E{ee} (18)

あるとする。ここでE{}は括弧内の量の期待値であり、eは測定エラーである。次に、式(13)に対する加重最小二乗解は、

(xu b)T=(xu0 b0)T+(GTP-1G)-1GTP-1(ρ-|1n・xu0-Xs|-b01n) (19)

である。
この場合、最小損失関数値の品質基準の例は、

V=(ρ-|1n・xu0-Xs|-b01n)T(P-1-P-1G(GTP-1G)-1GTP-1)(ρ-|1n・xu0-Xs|-b01n)
(20)

になる。
測定エラーについての根底にある仮定が正しければ、Vはn−mの自由度を持つχ分布に従って分布する。ここで、nは疑似距離測定の数であり、mは推定されたパラメータの数である。(測定され報告されたtを用いた説明例の中では、x、 y、 z、bが推定されるのだから、m=4である。)この知識は、不確実性の尺度を定義するため、および、下記により詳細に説明する本発明の特定の実施形態に従う測定データ内の外れ値の存在をテストするために、使用可能である。
一般に、式(19)を解くことを数回繰り返すことが必要かもしれない。その場合、各ステップは、パラメータベクトルが一点に収束するまで、直近のパラメータ推定値に基づいて新規のG行列を使用する。
<推定されたτを用いた位置計算の例(II)>
今度は、正確な測定時刻tが位置計算のために利用できない状況に目を向ける。これは例えば、UEアシストAGPSにおいて、tパラメータがUEからネットワークに報告されていない場合に発生する。あるいは、測定が誤っている(精度が低すぎる)と推定される場合、UEがtを使用/測定しないことを選択したり指示されたりした場合もある。そのような場合には、本発明は、想定される信号送信時刻ttiの中で定数のオフセットτを推定するために冗長な測定を使用する計算メカニズムを提案する。
正確な測定時刻tが利用できないときには、式(11)を用いて十分な精度を持つ送信時刻ttiを再構成することができない。その代わり、数秒間違っている可能性がある精度のより低いtの値を初期値として使用する。それから、再構成の必要がある疑似距離が、報告された端数の疑似距離、初期位置xu0、および初期tを用いて、例えば式(4)乃至(7)に従って再構成される。その後、式(11)からttiの初期値を決めることができる。
名目GPS時刻ttiにおけるSVの位置は、その後、標準的なGPSの公式を用いて決定できる。例えば[1]を参照されたい。SVの位置座標の時間に関する微分によって3次元の速度ベクトルが得られる。微分は従来どおりの直接的な方法で実行できる。得られた座標はECEF座標として表される。続いて行う位置計算を単純化するため、前に例にあげた位置計算のときのように、位置ベクトルおよび速度ベクトルは、局所的な接線座標系に変換されることが望ましい。従って、局所的な接線座標系におけるSVの動きの線形モデルが、

si(tti+τ)=xsi(tti)+vxsi(tti)・τ (21)
si(tti+τ)=ysi(tti)+vxsi(tti)・τ (22)
si(tti+τ)=zsi(tti)+vxsi(tti)・τ (23)

のように得られる。
次に、測定式(2)が、

ρ=|1・x−X(τ)|+b+e (24)

のようにベクトル形式で表される。
ここで、rは疑似距離を含む長さnの列ベクトルであり、1は要素として1だけを含む長さnの列ベクトルである。X(τ)は、i番目の行が、時刻tti+τにおけるi番目のSVの座標xsiを含む行列式である。ここでは括弧内の行列式Zの各行についてノルム|Z|が計算されると想定されている。
未知のパラメータx、τおよびbの最初の推定値xu0、bおよびτの近傍の式(24)のテイラー級数展開は、

ρ=|1・x−X(τ)|+b+e=|1・xu0−X(τ)|+
+H・((x−xu0)τ−τb−b+v (25)

で表されてもよい。
Hは、パラメータx、τおよびbに関する疑似距離の導関数を含む幾何学行列である。ここで、

=|xu0−xsi(τ)| (26)

であるとすると、Hはi番目の行が次式に等しい行列式である。

Hi=[(xu0-xsi0))/ri (yu0-ysi0))/ri (zu0-zsi0))/ri {vxsi0)・(xu0-
xsi0))+vysi0)・(yu0-ysi0))+vzsi0)・(zu0-zsi0))}/ri 1] (27)
移動端末の位置は、式(24)に対する加重最小二乗解を用いて与えられることが望ましい。すなわち、

(xu τb)T=(xu0 τ0b0)T+(HTP-1H)-1HTP-1(ρ-|1n・xu0-Xs0)|+b01n) (28)

であり、最小損失関数値の形式による品質基準は、

V=(ρ-|1n・xu0-Xs0)|+b01n)T(P-1-P-1H(HTP-1H)-1HTP-1)(ρ-|1n・xu0-Xs0)|+b01n)
(29)
となる。
前述同様に、式(28)を解くことは、パラメータベクトルが一点に収束するまで繰り返す必要があることが多い。
<外れ値の訂正を伴う位置計算の例(III)>
移動端末が非常に大きなエラーを伴う疑似距離を測定したり、または報告したり、或いは、測定及び報告したりすることがときどき発生する。比較的大きなエラーに関連する測定を、外れ値と呼ぶことがある。これは、本明細書の中でそのような誤りのある値/パラメータを意味するのに使われる用語である。外れ値による疑似距離の確率は、AGPSの操作モードでは特に高い。なぜなら、普通は、AGPSには推定した疑似距離の妥当性チェックがないからである。さらに、AGPS受信機は通常、比較的低い信号レベルで測距信号を測定するため、誤った相関ピークを選択するリスクが大きい。これらの理由から、受信した疑似距離測の定において、AGPSの位置計算機能が外れ値を検出できることが望ましい。
本発明の特に有利な実施形態によって、報告/測定された疑似距離が悪いことに起因する測位エラーの訂正メカニズムが提供される。提案する外れ値検出のためのスキームは、例えば式(29)または式(20)のどちらか関係がある方の損失関数値Vのような、パラメータ推定値の質の尺度に基づいている。パラメータ推定値の質は、外れ値の疑似距離があるかどうかを見るために、適切な品質基準(例えば、パラメータ推定の質の測定のための閾値)と対照してチェックされる。
損失関数値を品質の尺度にする例において、品質基準は、理想的なケースでは損失関数がどのように分布すべきかについての知識に基づいて有利に決定できる。上述したように、理想的には、Vはn−mの自由度を持つχ分布に従って分布する。ここで、nは疑似距離の測定の数であり、mは推定パラメータの数である。(式(20)の例では、m=4だが、式(29)の例では追加パラメータτがあるためm=5である。)失敗の警告(false alarm)に関する望ましい確率に基づいて、この分布に関係する閾値が選択される。報告されたVの値がV>Vthrである場合、すなわちパラメータ推定値の品質が低すぎる場合、位置計算に使われた疑似距離の測定の集合の中に少なくとも1つの外れ値が存在するという結論になる。
本発明による外れ値検出および訂正は、例えば、反復計算手順を含むことができる。その中では位置計算がn回繰り返される。nは疑似距離の測定値の数である。そしてその場合、k番目の反復において、k番目の疑似距離は位置計算から除外される。得られたn個すべての解の品質が評価され、k番目の反復で最高品質が達成されたと仮定し、また、結果の品質が受け入れ可能と考えられたと仮定すると、k番目の測定値が誤りであるという結論が出される。k番目の測定値を除外した位置計算に基づいて、測位要求を行っているノードに戻される最終的な位置が決定される。
外れ値訂正によって、移動端末の測位の精度を大幅に高めることができる。外れ値の排除は通常、例えば式(28)に従って、位置の追加計算を多数含むことになるため、この手順の本当の利益は、外れ値の擬似距離の訂正を上記の品質チェックと組み合わせることによって得られる。追加計算は従って、事前設定された品質基準に基づいて決定される、外れ値の訂正が必要な場合に限定される。
図3Aは、本発明の実施形態の例に従う無線通信ネットワーク内の移動端末の位置を決定する方法を示すフローチャートである。この位置計算例は、誤った受信時刻tのリスクと外れ値の疑似距離ρのリスクの両方を、好ましい段階的な手順の中で説明している。手順は最初、移動端末で測定された各衛星信号の受信時刻tが位置測定に利用可能かどうかによって2種類の異なる経路をとる。ネットワークベースのシナリオ(移動局アシストAGPS)では、これは移動端末によってtがネットワークに報告されたかどうかをステップS1の手順が尋ねることを意味する。位置計算が移動端末(移動局アシストAGPS)で実行されるシナリオにおいては、受信時刻tは常に移動端末での測定に利用可能である。そうは言っても、移動端末がtを測定/使用しないことを選択する場合があるかもしれないため、これはステップS1で取り扱う。
従って、ステップS1は、tが移動端末によって報告されるかどうか(移動局アシストAGPS)または移動端末で測定されるかどうか(移動局ベースのAGPS)をチェックする。もしそうでない場合(NOの場合)は、直ちに移動端末の位置がステップS4’に従う送信時刻のオフセットの推定を使って計算される。しかし、tが利用可能な場合は、例えば上記の式(19)で概略が説明されているように、報告された/測定されたtを使ってステップS2に従って、まず位置が計算される。ステップS3では、ステップS2の結果の品質が、ここでは損失関数の基準で例示されている所定の品質基準と対照してチェックされる。そして、ステップS2からの端末位置についての損失関数値Vが決定され、所定の閾値Vthr1と比較される。所定の品質基準が満たされた場合、例えば結果としての損失関数値Vが閾値Vthr1より小さい場合は、ステップS2からの移動端末位置が最終位置となり、それ以降のエラー制御は不要である。位置は通常、不確実性の範囲と共に報告される。他方、結果としての損失関数値Vが所定の閾値より大きい場合、これは報告されたtが間違っているか、疑似距離ρの測定値の中に外れ値があるか、あるいはその両方か、ということを意味する。手順は続行され、例えば疑似距離の外れ値訂正(ステップS4)あるいは送信時刻のオフセットτの推定(ステップS4’)の形で追加されたエラー訂正を伴って移動端末の位置を再計算する。例えば、ステップS4’は、上記の式(28)で概説したように実行できるし、他方、ステップS4は、tを用いて計算した位置を使って図4に関連して述べる疑似距離の外れ値訂正のための反復計算手順を使うことができる。
ステップS5において、ステップS4またはS4’で計算/再計算された端末位置の品質が決定され、ここでは損失関数の別の最大閾値Vthr2として例示される所定の品質基準と対照してチェックされる。パラメータ推定値の品質がVthr2より小さい場合には、得られた位置が不確実性の範囲と共に報告され、手順はステップS5の後で終了されてもよい。そうではなく、損失関数が所定の閾値より大きい場合には、測定時刻または疑似距離のパラメータに考慮が必要なエラーがまだ存在すると推定される。その場合、移動端末の位置は、ステップS6で疑似距離のデータ中の外れ値の訂正と組み合わせて送信時刻のオフセットのパラメータ(tのエラーを補償するためのパラメータ)を使って再計算される。ステップS6の位置計算は、例えば、τを使って位置を計算する図4の例のような、疑似距離の外れ値の訂正のための反復計算手順を含んでもよい。
上述の手順に代わる選択肢として、ステップS3の品質基準が満たされない場合に直接ステップS6に行くことも可能である。これは、図3Aにおいて点線矢印で示されている。位置計算の品質が不十分だと分かった時点ですぐに両タイプのエラー訂正を組み合わせて実行することも十分可能だが、そのような実施形態は一般に、位置計算に関する計算負荷の増加につながり、ステップS4,S4’における個別の計算以上の衛星の測定が必要になる。従って、上述のように、エラー訂正を段階的に導入する方が通常は好ましい。
加えて、本発明の特に有利な実施形態に従って、エラー訂正をさらなるサブステップに分割することが提案されている。これを、図3AのポイントAとポイントBの間に挿入される代替用の下位手順(sub-procedure)として図3Bのフローチャートに図解する。ステップS4−1およびS4−1’はそれぞれ、ステップS4およびS4’にそれぞれ直接対応している(図3A)。しかし、その後の品質チェックで(ステップS4−2/S4−2’)品質が不十分だと分かった場合、他のエラー訂正タイプを使って位置が再計算される(ステップS4−3/S4−3’)。他のエラー訂正タイプとは、疑似距離の外れ値の訂正(tによって)が最初に使われた場合には送信時間のオフセットの推定を使った再計算であり、逆の場合も同様である。これらの実施形態に従うと、ステップS6(図3A)の複合エラー訂正は、tまたは疑似距離の外れ値におけるエラー訂正を使った個別メカニズムのいずれも単独では十分な品質を実現できない場合にだけ使われる。そのような場合、第3の品質基準との比較が行われる。第3の品質基準は、例示されたVthr2としての第2の基準に等しいこともあれば異なることもあり、その基準が満たされないならば第3の再計算が続くこともある。
注意すべきことだが、外れ値の訂正ステップS4−1、S4−3’はtを用いて実行されるため、図3Bの実施形態はtが利用可能な(報告された/測定された)場合、すなわち、ステップS1(図3A)の「YES経路」に相当するシナリオのみに適用される。
疑似距離の外れ値の訂正(図3AのステップS4、S6、および図4BのステップS4−1、S4−3’)を含む本発明による位置計算は、例えば図4の例の手順のような反復計算手順を含んでもよい。外れ値の訂正は、移動端末の位置x(k=l, 2,.., n)の計算を伴うn個の場合を含む。ここで、nは利用可能な疑似距離の測定値の数(ステップS6−1)である。ステップS6−1の計算は、k番目の場合にk番目の疑似距離の測定値が位置計算から除外されるように実行される。この位置計算関数は、例えば式(19)に従ってtを使うか、または送信時刻のオフセットの推定値τも含む(すなわち、測定した/再構成したtおよび例えば式(28)を用いたρにおけるエラー訂正の組み合わせを含む)かのどちらかである。ステップS6−2において、パラメータ推定品質は計算された位置xについて決定される。ステップS6−3は、利用可能な疑似距離パラメータがもっとあるかどうか尋ねる。もしもっとあれば、kが1ずつ増加し、ステップS6−1およびS6−2が次の疑似距離についても反復される。もし利用可能な疑似距離がすべて使用されたのであれば(k=n)、手順は、決定されたパラメータ推定値品質の評価を続ける(ステップS6−4、S6−5、S6−7)。これによって比較的高品質が得られれば、それは除外された疑似距離が外れ値である印であると解釈される。外れ値の疑似距離が検出されれば、この疑似距離は測定集合から除外され、最終的な端末位置の決定には含まれない。損失関数の閾値を使った例において、n回の計算の成果はn個の損失関数値Vである。これらのn個の損失関数値のうち最小の損失関数値minVが閾値Vthrより小さい場合、外れ値がうまく検出され除去されたと結論付けられる(S6−5、S6−6)。そうでなければ、外れ値は除去できなかったと結論付けられ、それによって通常は、すべての利用可能な疑似距離によって計算された位置が使用される(S6−7、S6−8)。手順は終了され、得られた位置が好ましくは不確実性の範囲と共に報告される。
図3A(及び図3B)の段階的に導入されたエラー訂正は非常に有利である。なぜなら、計算および測定の負荷の増加を最小限に留めて、計算を受け入れ可能な複雑度に維持しながら、より正確な測位を提供するからである。反復的な外れ値の拒絶手順に関する計算が追加されるのは、例えば、悪い結果は誤った受信時刻に起因するという可能性が既にチェックされ除外された場合に限定することが可能である。
背景技術のセクションで述べたとおり、[3]は、真のGPSネットワーク時刻と衛星の測定による概算の時刻との差を、移動端末の位置を計算する際に追加の未知数として用いることによって、移動端末がGPSネットワーク時刻を知らない状況を扱う手法について説明している。これには、衛星の測定がさらにもう1度必要になるため、結果として、処理時間と電力に関して多くを要する計算が必要になる。[3]に従えば、この種の拡張処理が常用され、移動端末及びセルラネットワークのうちの少なくとも一方の測位機能に多大な要求を突きつけることになろう。本発明は、位置計算に品質チェックを導入することによって、もっと適切な測位機能が実現できることを認識している。本発明で提案する解決策は、エラー訂正に関する多様なニーズを区別し、状況に応じて異なる度合いのエラー訂正/パラメータ推定を適用する。従って、計算に追加する複雑性を最小限度にとどめつつ、十分な測位精度を実現する。本発明の品質チェックは、疑似距離の測定値の外れ値を訂正する機能を含むことによって、さらに測位を向上させることもできる。
図3A(および図3B)に従って本発明を実施するのは非常に好ましいが、当業者であれば他のフローシーケンスも可能であることはすぐに分かる。外れ値の訂正および送信時刻のオフセットの推定に関する各ステップは、例えば並行して実行できる。さらに、ステップS3やS5(およびS4―2、S4―2’)そしてS6における品質基準は、等しくても(Vthr1=Vthr2)異なっていても(Vthr1≠Vthr2)良いし、固定であっても可変であっても良い。損失関数を持つ例において、少なくとも自由度が異なる計算については異なる品質基準を用いるほうが一般に適切であろう。
外れ値の訂正にも多様な修正が可能である。1つの選択肢は、1つの測定値を除外して位置計算の結果を連続的に評価して行き、所定の品質基準に合致するまで反復手順を続けることであろう。そうすれば図4の反復ループは評価ステップS6−4、S6−5、S6−7も含むことになる。他の実施形態においては、基準が満たされた後であっても手順を継続して、可能なら品質をさらに高めても良い。外れ値の訂正は1つの測定値を除去することに限定しても良いし、十分な数の衛星の測定値がある場合には複数の外れ値の疑似距離を除去できるようにしても良い。
場合によっては、本発明の好適な実施形態、例えば図3AのステップS6に従って必要とされるすべての試験を行うのに十分な疑似距離の測定値がないこともありうる。その場合には、位置パラメータの空間を2次元位置(地球接線座標系のx座標とy座標)へと減らすことで、統合性を維持し、tの欠落した測定値に対処し、不確実性の範囲に関して信頼できる推定値を提供することが適切であろう。移動端末の位置の計算に送信時刻のオフセットの推定が含まれるとき、端末が3次元で決定されるには通常は5つの衛星測定値が必要である(そして、追加して外れ値のエラー訂正を行うにはさらに測定値が必要である)。2次元の位置決定の場合には、すなわち、通常はわずかな差異しかない垂直のz座標を省略することによって、測定されたtのエラー訂正が必要なときでさえ、4つの衛星の測定値で十分であろう。
図5は、本発明による移動端末の典型的なハードウェア実装を図解する概略ブロック図である。移動端末500は、GPS RFフロントエンド510、測位モジュール/プロセッサ520、セルラ通信モジュール530(セルラRFモジュール532およびセルラベースバンドプロセッサ534を備えている)、および、それぞれセルラネットワークとGPSシステムとの通信のためのアンテナ512、536から成る。セルラ通信モジュール530は、セルラネットワークから支援データを受信する。支援データは可視衛星用のエフェメリスとクロック訂正値、概算の(おおよその)UE位置、および概算のGPSシステム時刻から成っても良い。あるいは、支援データは、相関処理を支援するためだけの明確な支援情報を含んでいても良い。どちらの場合にも、支援データは測位モジュール520に送信される。通信モジュール530は、GPS RFフロントエンド510と測位モジュール520に参照クロックを提供する。RFフロントエンドモジュール510は、測位モジュール520によって制御される。
測位モジュール520は、通信モジュール530から測位要求を受信すると、GPS信号のサンプルを収集するようRFフロントエンドモジュール510に指示する。GPS RFフロントエンド510は、アンテナ512を通じてGPS周波数帯を受信し、信号をベースバンドにダウンコンバートし、信号を同相(I)成分と直交(Q)成分に分離し、信号をサンプリングしてデジタル形式に変換し、そしてI/Qインタフェースを通じてこれらを測位モジュール520に出力する。測位モジュールは受信したI、Qデータをメモリ524に保存し、データを十分収集した後、DSP(デジタル信号プロセッサ)526内で相関動作が生じる。相関器はCPU522によって制御され、CPU522は今度は支援データを使って必要な相関検出動作の量を減らす。十分なC/Aコード境界が検出されたとき、またはタイマーがタイムアップしたとき、測位モジュール520は測定された端数の疑似距離を通信モジュール530に出力する。通信モジュール530は、位置計算のため測定値をセルラネットワークに送信する(移動局アシストAGPS)。あるいは、CPU522において、利用可能なエフェメリスとクロック訂正パラメータ、概算のGPSシステム時刻およびUEの概算の位置を用いて位置が計算されても良い(移動局ベースのAGPS)。
セルラネットワーク内の測位機能については、RNCに関連する(または非WCDMAシステムではRNCに相当するネットワーク機能に関連する)測位ノード(図1の117)があることが好ましい。測位ノードはRNCに接続した外部ノードであっても良いし、RNCノード内に組み込まれていても良い。測位ノードは、測位要求を受信するように適合されていることが望ましく、移動端末からの衛星測定の指示に関連しても良い。そのような測定指示は一般に測位ノード内で処理される支援データを伴う。
移動局アシストAGPSについては、測位ノードが、さらに、移動端末(またはその代替物)から発せられる測距信号を受信する手段、および移動端末から報告された測定結果および移動端末位置についての事前情報に基づいて移動端末の位置を計算する処理手段とを含むことが望ましい。測位のためのネットワーク機能の少なくとも一部が別の物理的ネットワークノード上に分散されている実施形態も、本発明の範囲に入る。例えば、支援データの処理、および移動端末の位置の計算をそれぞれ行う別個の処理手段があるかもしれない。
さらなるエラー訂正が適用されるべきかどうかを決定するため本発明に従って用いられる所定の品質基準は、主に最小損失関数の閾値として例示された。他の実施形態では、最小損失関数以外の品質基準を使ってもよい。品質基準は、例えば残差分散または残差共分散に基づく、移動端末の位置を提供する最小二乗解の残差に関連することが望ましいが、他の基準を使っても良い。基本的には、位置計算に影響を及ぼす予測されたパラメータと測定されたパラメータ(例えば、時刻または擬似距離のパラメータ)との間の適合に関する適切な尺度であれば、何を使っても良い。
さらに、品質基準は必ずしも不変の閾値として表される必要はなく、例えば、位置計算手順における過去の結果に依存して、あるいは決定された場所/位置に関して求められる精度に対して直接的または間接的に影響する要因に依存して変化しても良い。適切な品質基準を決めるときには、測位精度と計算上の複雑度の間に二律背反があり、往々にして、単純な閾値こそが最も適切な選択である。
本発明について特定の実施形態を例として参照しながら説明してきたが、開示された特徴と同等の物や当業者には明白な修正や変化形も本発明が対象とすることは強調すべきである。従って、本発明の請求範囲は、添付の請求項によってのみ限定される。
<略語>
AGPS Assisted Global Positioning System
C/A Coarse/Acquisition
CPU Central Processing Unit
DSP Digital Signal Processor
ECEF Earth-Centered Earth-Fixed
GPRS General Packet Radio Service
GPS Global Positioning System
GSM Global System for Mobile communication
HDOP Horizontal Dilution Of Precision
HOW Hand-Over Word
ISDN Integrated Services Digital Network
MS Mobile Station
PLMN Public Land Mobile Network
PSTN Public Switched Telephone Network
RAN Radio Access Network
RF Radio Frequency
SMLC Serving Mobile Location Center
SV Space Vehicle
TOW Time Of Week
UE User Equipment
UTRAN Universal Terrestrial Radio Access Network
<参考文献>
[1] Navstar GPS Space Segment/Navigation user Interfaces, ICD-GPS-200, Revision IRN-200C-003, 1999年10月11日
[2] 3GPP TS 44. 031, v 5.6.0
[3] 米国特許6,430,415 B1, Qualcomm Inc.
本発明を利用可能な通信システムの一例の概略図である。 本発明を利用可能な通信システムの一例におけるクロックの関係を図解するタイミング図である。 本発明の実施形態の一例による無線通信ネットワークにおいて移動端末の位置を決定する方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の一例による無線通信ネットワークにおいて移動端末の位置を決定する方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の一例において使用される擬似距離の外れ値の訂正のための、反復(繰り返し)計算手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の一例による移動端末の概略ブロック図である。

Claims (31)

  1. セルラ通信ネットワーク(110)において、衛星を利用した測位システム(130)の衛星(132)から信号を受信する手段を備える移動端末(112;500)の位置を決定する方法であって、
    前記移動端末において、複数の衛星から信号を受信するステップと、
    前記移動端末において、信号受信時刻における前記複数の衛星への擬似距離を測定するステップと、
    前記測定された擬似距離を示すパラメータに基づいて、前記移動端末の位置を計算するステップ(S2;S4’)と、
    前記位置の計算に関する品質の尺度を判定するステップと、
    前記判定された品質の尺度を第1の所定の品質基準と比較するステップ(S3;S5)と、
    前記品質の尺度が前記第1の所定の品質基準を満たさない場合に、前記移動端末において測定されたパラメータを示す少なくとも1つのパラメータにおける誤差に対する追加的な訂正を伴って、前記移動端末の前記位置を再計算するステップ(S4;S4’;S4−1;S4−1’;S6)と、
    を備え、
    前記計算するステップ(S2)は、前記移動端末(112;500)において測定された信号受信時刻に関するパラメータを使用し、
    前記再計算するステップ(S4’;S4−1’;S6)における前記追加的な訂正は、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いて前記信号受信時刻に関するパラメータにおける誤差を訂正することを伴う
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記再計算するステップ(S4’;S4−1’)における前記位置の再計算に関する品質の尺度を判定するステップと、
    前記再計算に関する前記判定された品質の尺度を第2の所定の品質基準と比較するステップ(S5;S4−2’)と、
    前記品質の尺度が前記第2の所定の品質基準を満たさない場合に、擬似距離の外れ値の訂正に関する反復計算手順において前記移動端末の前記位置の第2の再計算(S6;S4−3’)を実行するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の方法。
  3. セルラ通信ネットワーク(110)において、衛星を利用した測位システム(130)の衛星(132)から信号を受信する手段を備える移動端末(112;500)の位置を決定する方法であって、
    前記移動端末において、複数の衛星から信号を受信するステップと、
    前記移動端末において、信号受信時刻における前記複数の衛星への擬似距離を測定するステップと、
    前記測定された擬似距離を示すパラメータに基づいて、前記移動端末の位置を計算するステップ(S2;S4’)と、
    前記位置の計算に関する品質の尺度を判定するステップと、
    前記判定された品質の尺度を第1の所定の品質基準と比較するステップ(S3;S5)と、
    前記品質の尺度が前記第1の所定の品質基準を満たさない場合に、前記移動端末において測定されたパラメータを示す少なくとも1つのパラメータにおける誤差に対する追加的な訂正を伴って、前記移動端末の前記位置を再計算するステップ(S4;S4’;S4−1;S4−1’;S6)と、
    を備え、
    前記計算するステップ(S2)は、前記移動端末(112;500)において測定された信号受信時刻に関するパラメータを使用し、
    前記再計算するステップ(S4;S4−1;S6)における前記追加的な訂正は、擬似距離の外れ値の訂正に関する反復計算手順を通して、前記移動端末(112;500)において測定された前記擬似距離における誤差を訂正することを伴う
    ことを特徴とする方法。
  4. 前記再計算するステップ(S4;S4−1)における前記位置の再計算に関する品質の尺度を判定するステップと、
    前記再計算に関する前記判定された品質の尺度を第2の所定の品質基準と比較するステップ(S5;S4−2)と、
    前記品質の尺度が前記第2の所定の品質基準を満たさない場合に、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いた前記信号受信時刻における誤差の訂正を伴って、前記移動端末の前記位置の第2の再計算(S6;S4−3)を実行するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. 前記第2の再計算(S4−3;S4−3’)に関する品質の尺度を判定するステップと、
    前記第2の再計算に関する前記判定された品質の尺度を第3の所定の品質基準と比較するステップ(S5)と、
    前記品質の尺度が前記第3の所定の品質基準を満たさない場合に、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いた訂正を、擬似距離の外れ値の訂正に関する反復計算手順を通して誤差の訂正と組み合わせて、前記移動端末の前記位置の第3の再計算(S6)を実行するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項又はに記載の方法。
  6. 前記擬似距離の外れ値の訂正に関する反復計算手順は、前記信号受信時刻を示すパラメータにおける誤差を訂正するための、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いた位置計算を伴うことを特徴とする請求項又はに記載の方法。
  7. 前記擬似距離の外れ値の訂正に関する反復計算手順(S6;S4−1;S4−3’)においては、
    1度に1つの擬似距離の測定値を除外して、前記移動端末の前記位置を繰り返し計算するステップ(S6−1)と、
    各々の計算された位置に関する品質の尺度を判定するステップ(S6−2)と、
    前記判定された品質の尺度を評価するステップ(S6−4,S6−5,S6−7)であって、比較的品質が高いということは、前記除外された擬似距離が外れ値であるということを示すステップと、
    前記評価するステップにおいて外れ値の擬似距離が検出された場合に、前記外れ値の擬似距離を取り除き、前記外れ値の擬似距離を除外して計算された位置を移動端末の位置として使用するステップ(S6−6)と、
    が順次実行されることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記送信時刻のオフセットのパラメータは、前記複数の衛星(132)それぞれからの信号送信時刻と、前記衛星を利用した測位システム(130)のネットワーク時刻との間の時刻の差を示すことを特徴とする請求項1、2、及び4乃至のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記品質の尺度は、前記移動端末の位置に関する最小二乗解の残差を用いて決定された前記パラメータの推定値の品質に関する尺度であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記測定された擬似距離のうちの少なくとも1つが切り捨てられた端数の擬似距離である場合に、前記移動端末(112;500)における信号受信時刻に関するパラメータ、及び概算の移動端末位置に基づいて、前記切り捨てられた端数の擬似距離から完全な擬似距離を再構成することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記計算するステップ及び前記再計算するステップそれぞれにおいては、
    少なくとも前記移動端末の位置及び前記移動端末のクロックのバイアスに関する未知のパラメータを持つ非線形の連立方程式を定義するステップと、
    前記衛星の動きが名目の衛星位置及び速度ベクトルを持つ線形なものとしてモデル化するように、前記連立方程式を線形化するステップと、
    前記移動端末の位置に関する前記連立方程式を解くステップと、
    が順次実行されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 測定された擬似距離、及び前記移動端末(112;500)における信号受信時刻に関するパラメータに基づいて決定された、衛星の送信時刻を用いて、前記複数の衛星(132)それぞれに関する名目の衛星位置を決定するステップと、
    2つの水平座標及び1つの垂直座標を持つ、局所的な接線座標系における前記衛星位置を表現するステップと、
    を備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. セルラ通信ネットワーク(110)における、自分の位置を決定する手段を備える移動端末(112;500)であって、
    衛星を利用した測位システム(130)における複数の衛星(132)から信号を受信する手段(510;512)と、
    信号受信時刻における前記複数の衛星への擬似距離を測定する手段(520)と、
    前記測定された擬似距離を示すパラメータに基づいて、前記移動端末の位置を計算する手段(522)と、
    前記位置の計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記判定された品質の尺度を第1の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第1の所定の品質基準を満たさない場合に、前記移動端末において測定されたパラメータを示す少なくとも1つのパラメータにおける誤差に対する追加的な訂正を伴って、前記移動端末の前記位置を再計算する手段と、
    を備え、
    前記計算する手段は、前記移動端末(112;500)において測定された信号受信時刻に関するパラメータを使用し、
    前記再計算する手段は、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いて前記信号受信時刻に関するパラメータにおける誤差を訂正する手段を伴う
    ことを特徴とする移動端末。
  14. 前記位置の再計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記再計算に関する前記判定された品質の尺度を第2の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第2の所定の品質基準を満たさない場合に、反復的に擬似距離の外れ値を訂正する手段を伴う、前記移動端末(112;500)の前記位置について第2の再計算をする手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の移動端末。
  15. セルラ通信ネットワーク(110)における、自分の位置を決定する手段を備える移動端末(112;500)であって、
    衛星を利用した測位システム(130)における複数の衛星(132)から信号を受信する手段(510;512)と、
    信号受信時刻における前記複数の衛星への擬似距離を測定する手段(520)と、
    前記測定された擬似距離を示すパラメータに基づいて、前記移動端末の位置を計算する手段(522)と、
    前記位置の計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記判定された品質の尺度を第1の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第1の所定の品質基準を満たさない場合に、前記移動端末において測定されたパラメータを示す少なくとも1つのパラメータにおける誤差に対する追加的な訂正を伴って、前記移動端末の前記位置を再計算する手段と、
    を備え、
    前記計算する手段は、前記移動端末(112;500)において測定された信号受信時刻に関するパラメータを使用し、
    前記再計算する手段は、反復的に擬似距離の外れ値を訂正することを通して、前記移動端末(112;500)において測定された前記擬似距離における誤差を訂正する手段を伴う
    ことを特徴とする移動端末。
  16. 前記位置の再計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記再計算に関する前記判定された品質の尺度を第2の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第2の所定の品質基準を満たさない場合に、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いた前記信号受信時刻における誤差の訂正を伴って、前記移動端末の前記位置について第2の再計算をする手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の移動端末。
  17. 前記第2の再計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記第2の再計算に関する前記判定された品質の尺度を第3の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第3の所定の品質基準を満たさない場合に、送信時刻のオフセットのパラメータを用いた誤差の訂正を、反復的に擬似距離の外れ値を訂正することと組み合わせたものを含む、前記移動端末の前記位置について第3の再計算をする手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項14又は16に記載の移動端末。
  18. 前記反復的に擬似距離の外れ値を訂正することは、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いた位置の計算をする手段を伴うことを特徴とする請求項14又は15に記載の移動端末。
  19. 前記擬似距離の外れ値の訂正に関する反復計算をする手段は、順次実行される、
    1度に1つの擬似距離の測定値を除外して、前記移動端末の前記位置を繰り返し計算する手段と、
    各々の計算された位置に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記判定された品質の尺度を評価する手段であって、比較的品質が高いということは、前記除外された擬似距離が外れ値であるということを示す手段と、
    前記評価する手段で外れ値の擬似距離が検出された場合に、前記外れ値の擬似距離を取り除き、前記外れ値の擬似距離を除外して計算された位置を移動端末の位置として使用する手段と、
    を含むことを特徴とする請求項14乃至18のいずれか1項に記載の移動端末。
  20. 前記品質の尺度は、前記移動端末の位置に関する最小二乗解の残差に基づくことを特徴とする請求項13乃至19のいずれか1項に記載の移動端末。
  21. 前記移動端末(112;500)における信号受信時刻に関するパラメータ、及び概算の移動端末位置に基づいて、測定されて切り捨てられた端数の擬似距離から完全な擬似距離を再構成する手段をさらに備えることを特徴とする請求項13乃至20のいずれか1項に記載の移動端末。
  22. セルラ通信ネットワークにおける、衛星を利用した測位システム(130)の衛星(132)から信号を受信する手段を備える移動端末(112;500)の位置を決定する手段を備える、前記セルラ通信ネットワーク(110)における測位ノード(117)であって、
    前記移動端末から、複数の衛星に対して測定された擬似距離であって測定時刻に関連する擬似距離に関するパラメータを受信する手段と、
    前記測定された擬似距離を示すパラメータに基づいて、前記移動端末の位置を計算する手段と、
    前記位置の計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記判定された品質の尺度を第1の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第1の所定の品質基準を満たさない場合に、前記移動端末において測定されたパラメータを示す少なくとも1つのパラメータにおける誤差に対する追加的な訂正を伴って、前記移動端末の前記位置を再計算する手段と、
    を備え、
    前記計算する手段は、前記移動端末(112;500)から報告された信号受信時刻に関するパラメータを使用し、
    前記再計算する手段は、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いて前記信号受信時刻に関するパラメータにおける誤差を訂正する手段を伴う
    ことを特徴とする測位ノード。
  23. 前記位置の再計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記再計算に関する前記判定された品質の尺度を第2の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第2の所定の品質基準を満たさない場合に、反復的に擬似距離の外れ値を訂正する手段を伴う、前記移動端末(112;500)の前記位置について第2の再計算をする手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の測位ノード。
  24. セルラ通信ネットワークにおける、衛星を利用した測位システム(130)の衛星(132)から信号を受信する手段を備える移動端末(112;500)の位置を決定する手段を備える、前記セルラ通信ネットワーク(110)における測位ノード(117)であって、
    前記移動端末から、複数の衛星に対して測定された擬似距離であって測定時刻に関連する擬似距離に関するパラメータを受信する手段と、
    前記測定された擬似距離を示すパラメータに基づいて、前記移動端末の位置を計算する手段と、
    前記位置の計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記判定された品質の尺度を第1の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第1の所定の品質基準を満たさない場合に、前記移動端末において測定されたパラメータを示す少なくとも1つのパラメータにおける誤差に対する追加的な訂正を伴って、前記移動端末の前記位置を再計算する手段と、
    を備え、
    前記計算する手段は、前記移動端末(112;500)において測定された信号受信時刻に関するパラメータを使用し、
    前記再計算する手段は、反復的に擬似距離の外れ値を訂正することを通して、前記移動端末(112;500)において測定された前記擬似距離における誤差を訂正する手段を伴う
    ことを特徴とする測位ノード。
  25. 前記位置の再計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記再計算に関する前記判定された品質の尺度を第2の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第2の所定の品質基準を満たさない場合に、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いた前記信号受信時刻における誤差の訂正を伴って、前記移動端末の前記位置について第2の再計算をする手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項24に記載の測位ノード。
  26. 前記第2の再計算に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記第2の再計算に関する前記判定された品質の尺度を第3の所定の品質基準と比較する手段と、
    前記品質の尺度が前記第3の所定の品質基準を満たさない場合に、送信時刻のオフセットのパラメータを用いた誤差の訂正を、反復的に擬似距離の外れ値を訂正することと組み合わせたものを含む、前記移動端末の前記位置について第3の再計算をする手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項23又は25に記載の測位ノード。
  27. 前記反復的に擬似距離の外れ値を訂正することは、追加的な未知のパラメータとして送信時刻のオフセットのパラメータを用いた位置の計算をする手段を伴うことを特徴とする請求項23又は24に記載の測位ノード。
  28. 前記擬似距離の外れ値の訂正に関する反復計算をする手段は、順次実行される、
    1度に1つの擬似距離の測定値を除外して、前記移動端末の前記位置を繰り返し計算する手段と、
    各々の計算された位置に関する品質の尺度を判定する手段と、
    前記判定された品質の尺度を評価する手段であって、比較的品質が高いということは、前記除外された擬似距離が外れ値であるということを示す手段と、
    前記評価する手段で外れ値の擬似距離が検出された場合に、前記外れ値の擬似距離を取り除き、前記外れ値の擬似距離を除外して計算された位置を移動端末の位置として使用する手段と、
    を含むことを特徴とする請求項23乃至27のいずれか1項に記載の測位ノード。
  29. 前記品質の尺度は、前記移動端末の位置に関する最小二乗解の残差に基づくことを特徴とする請求項22乃至28のいずれか1項に記載の測位ノード。
  30. 前記移動端末(112;500)における信号受信時刻に関するパラメータ、及び概算の移動端末位置に基づいて、測定されて切り捨てられた端数の擬似距離から完全な擬似距離を再構成する手段をさらに備えることを特徴とする請求項22乃至29のいずれか1項に記載の測位ノード。
  31. セルラ通信ネットワーク(110)において、衛星を利用した測位システム(130)の衛星(132)から信号を受信する手段を備える移動端末(112;500)の位置を決定する手段を備える通信システムであって、
    請求項22乃至30のいずれか1項に記載の測位ノードを備える
    ことを特徴とする通信システム。
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