JP2005220822A - 内燃機関用過給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 無駄な過給アシストを防止して燃費悪化を抑制することができ、実用性に優れた内燃機関用過給システムを提供する。
【解決手段】 本発明の内燃機関用過給システムは、ターボ過給機2と、ターボ過給機2の上流又は下流の吸気管4に設けられた電動コンプレッサ3と、電動コンプレッサ3による過給アシスト要求の有無を判定する過給アシスト要求判定手段とを具備する。そして、この過給アシスト要求判定手段は、アクセル開度に応じて要求燃料噴射量を推定する燃料噴射量推定手段を備える。その推定結果が所定燃料噴射量以上になったときは、電動コンプレッサ3を作動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関用過給システムに関する。
内燃機関用過給システムとして、ターボチャージャーと直列又は並列に電動コンプレッサを接続し、この電動コンプレッサによって過給アシストするものが知られている(例えば特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献2及び特許文献3が存在する。
特表2000−500544号公報 特表2001−509561号公報 特表2001−518590号公報
電動コンプレッサを作動して過給アシストを実施するためには電力を要するので、過給アシストは必要最小限に留め、燃費悪化に配慮する必要がある。
しかしながら、上記特許文献1には、ブースト圧センサ及びスロットルセンサの入力信号を電動コンプレッサの制御に利用し、急加速が予測されるときに電動コンプレッサを作動してターボチャージャーのタイムラグを補償する内燃機関用過給システムが開示されているが、更に具体的な電動コンプレッサの作動及び非作動の条件は開示されていない。このため、無駄な過給アシストが行われ燃費悪化を招くおそれがある。また、上記特許文献1には、ターボ過給機と電動コンプレッサとの接続態様を直列又は並列切り替えることが開示されているが、電動コンプレッサを非作動とする詳細な条件は開示されていない。そのため、例えば電動コンプレッサをチョークさせることなく広範囲で作動させるためには電動コンプレッサの容量を大きなものとする必要がある。その結果、モータ等の駆動装置を大きなものにしなければならず、電動コンプレッサの消費電力が増大し燃費悪化を招くおそれがある。
また、上記のような過給システムを、吸気管に排気ガスを還流する内燃機関に適用する場合には、電動コンプレッサの作動が外乱となって吸気管内の圧力変動が起こり、好適な排気ガスの還流量が得られずに排気エミッションを悪化させるおそれがある。従って、排気ガスの還流と過給アシストとの関係を考慮して、電動コンプレッサの作動条件を定める必要がある。しかしながら、上記特許文献1にはこのような配慮はなされていない。このため、内燃機関用過給システムの適用対象が限られてしまい、システムの実用性に欠けるおそれがある。
そこで、本発明は、無駄な過給アシストを防止して燃費悪化を抑制することができ、実用性に優れた内燃機関用過給システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の内燃機関用過給システムは、吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサによる過給アシスト要求の有無を判定する過給アシスト要求判定手段と、前記過給アシスト要求判定手段が前記過給アシスト要求があると判定した場合に前記電動コンプレッサを作動するように該電動コンプレッサを制御する電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、前記過給アシスト要求判定手段は、アクセル開度に応じて要求燃料噴射量を推定する燃料噴射量推定手段を備え、前記燃料噴射量推定手段の推定結果が所定燃料噴射量以上になることを条件として前記過給アシスト要求があると判定することにより、上記課題を解決する(請求項1)。
機関回転数が上昇すると要求燃料噴射量は減少する特性がある。従って、この発明によれば、アクセル開度に応じて推定される要求燃料噴射量を過給アシスト要求の判断材料としているので、必ずしも電動コンプレッサによる過給アシストを必要としない高回転領域等において無駄な過給アシストを抑制することができる。よって、過給アシストが必要な要求燃料噴射量の範囲の下限値として所定燃料噴射量を定めてこれを過給アシスト要求の判断材料とすれば、過給アシストが必要な適切な時期に過給アシストが実行されることになる。これにより、アクセル開度のみで過給アシスト要求の有無を判断する態様と比べ、無駄な過給アシストを抑制することができる。
また、内燃機関のインジェクタへ最終的に指示される燃料噴射量指令値は、アクセル開度と機関回転数等に基づいて推定された要求燃料噴射量よりも少なめに見積もられている。この燃料噴射量指令値は、加速意思とは直接関係しない排気エミッションの悪化防止等の理由を考慮して決定されている。このため、最終的にインジェクタに指示される燃料噴射量指令値に基づいて加速要求の程度を判定するよりも、要求燃料噴射量に基づいて加速要求の程度を判定するほうが、加速の意思が正確に反映される。従って、この発明によれば、アクセル開度に応じて要求燃料噴射量を推定し、その推定結果により加速要求の程度を判断しているので、的確な時期に過給アシストが行われ、無駄な過給アシストが減少する。
また、本発明の第2の内燃機関用過給システムは、吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサによる過給アシスト要求の有無を判定する過給アシスト要求判定手段と、前記過給アシスト要求判定手段が前記過給アシスト要求があると判定した場合に前記電動コンプレッサを作動するように該電動コンプレッサを制御する電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、前記吸気通路内の圧力を検出又は推定する吸気通路圧力検出手段を更に具備し、前記過給アシスト要求判定手段は、前記吸気通路圧力検出手段の検出結果と、機関回転数及び燃料噴射量に応じて定められる目標圧力とを比較し、これらの差が所定圧力差以上になることを条件として前記過給アシスト要求があると判定することにより、上述した課題を解決する(請求項2)。
目標となる吸気管圧力(過給圧)は、例えば燃料噴射量や機関回転数等の運転条件に応じて好適な値が予め定められている。この目標となる吸気管圧力と現在の圧力との差が大きければ、それだけ過給不足であることが認められる。この発明によれば、このような場合に電動コンプレッサを作動して過給アシストを実行しているので、無駄な過給アシストが減少する。
本発明の第3の内燃機関用過給システムは、吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路への空気の流入及びその禁止を切り替える切替弁と、前記切替弁を開閉する切替弁制御手段と、前記電動コンプレッサの作動状態を作動及び非作動に切り替える電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、作動中の前記電動コンプレッサの過剰なアシストを抑制する過剰アシスト抑制手段を更に具備し、前記過剰アシスト抑制手段が前記過剰なアシストが行われるおそれがあると判断した場合には、前記電動コンプレッサ制御手段は前記電動コンプレッサを非作動とするとともに、前記切替弁制御手段は前記バイパス通路に空気が流入するように前記切替弁を開弁することにより上述した課題を解決する(請求項3)。
電動コンプレッサにより過剰なアシストが行われると、燃費悪化を招くばかりでなく、ターボ過給機が過回転したり吸気温度が上昇する。これにより、電動コンプレッサやターボ過給機に対して過大な負荷を課すことになる。この発明によれば、電動コンプレッサによる過剰なアシストが行われることを抑制できるので、内燃機関用過給システムの安全性を高めるとともに燃費悪化を抑制することができる。
本発明の第3の内燃機関用過給システムにおいて、前記ターボ過給機の回転数を検出又は推定するターボ回転数検出手段を更に具備し、前記過剰アシスト抑制手段は、前記ターボ回転数検出手段の検出結果が所定回転数以上になったことを条件として前記過剰なアシストが行われるおそれがあると判断してもよい(請求項4)。この場合は、ターボ過給機の回転数を監視してターボ過給機の過回転を事前に回避し、過剰な過給アシストを抑制することができる。
本発明の第3の内燃機関用過給システムにおいて、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの出口温度を検出又は推定するターボコンプレッサ出口温度検出手段を更に具備し、前記過剰アシスト抑制手段は、前記ターボコンプレッサ出口温度検出手段の検出結果が所定温度以上に上昇したことを条件として前記過剰アシストが行われるおそれがあると判断してもよい(請求項5)。ターボ過給機のコンプレッサの出口温度はターボ過給機の回転数と相関する物理量であるので、ターボ過給機の回転数を直接監視せずにターボ過給機の過回転を事前に回避することができる。
本発明の第4の内燃機関用過給システムは、吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサの作動状態を作動及び非作動に切り替えるように前記電動コンプレッサを制御する電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、排気ガスの一部を前記吸気通路に還流させる排気還流通路と、前記吸気通路に還流させる排気ガスの量を調整する排気還流弁とを更に具備し、前記電動コンプレッサ制御手段は、排気ガスを前記吸気通路に還流させる状態にある場合には前記電動コンプレッサを非作動とすることにより、上述した課題を解決する(請求項6)。
電動コンプレッサを作動すると、吸気系の圧力変動を生じるので排気還流を実施するうえで電動コンプレッサによる過給アシストが外乱となり、効果的な排気還流を妨げるおそれがある。この発明によれば、排気還流を実施するときには電動コンプレッサを非作動として排気ガスの還流が優先されるので、排気エミッションの悪化を抑制することができる。
本発明の第5の内燃機関用過給システムは、吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路への空気の流入及びその禁止を切り替える切替弁と、前記切替弁を開閉する切替弁制御手段と、前記電動コンプレッサの作動状態を作動及び非作動に切り替える電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、作動中の前記電動コンプレッサのチョークの発生を予測するチョーク発生予測手段を更に具備し、前記チョーク発生予測手段が前記チョークの発生を予測した場合には、前記電動コンプレッサ制御手段は前記電動コンプレッサを非作動とするとともに、前記切替弁制御手段は前記バイパス通路に空気が流入するように前記切替弁を開弁することにより、上述した課題を解決する(請求項7)。
電動コンプレッサの作動中に機関回転数が上昇し、電動コンプレッサに吸入される空気量が過剰になると、電動コンプレッサがチョークを起こすおそれがある。電動コンプレッサがチョークした場合、これを作動しても過給の効果はなく、エネルギーの浪費となる。この発明によれば、電動コンプレッサがチョークすることを事前に予測できるので無駄な過給アシストが回避される。しかも、チョークを防止するために電動コンプレッサの容量を大きくする必要がない。これにより、燃費悪化を抑制することができる。更に、チョークの発生を回避することができるので、システムの信頼性が高まる。
本発明の第5の内燃機関用過給システムにおいて、前記電動コンプレッサの下流の前記吸気通路の圧力を検出又は推定する下流吸気圧力検出手段を更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記吸気圧力検出手段の検出結果が所定圧力以下に低下していることを条件として前記チョークの発生を予測してもよい(請求項8)。電動コンプレッサがチョークを起こす場合、この下流圧力が急激に低下する。この態様のように、電動コンプレッサの下流の圧力を監視して、許容できる当該圧力の下限値として所定圧力を定めておけば、効果的に電動コンプレッサのチョークの発生を予測し、これを回避することができる。
本発明の第5の内燃機関用過給システムにおいて、吸入空気の質量流量を検出又は推定する吸入空気量検出手段を更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記電動コンプレッサ又は内燃機関の回転数に基づいて前記電動コンプレッサの限界吸入空気量を推定する限界吸入空気量推定手段を備え、前記吸入空気量検出手段の検出結果を判定値とするとともに、該判定値が前記限界吸入空気量推定手段により推定された限界吸入空気量に達していることを条件として前記チョークの発生を予測してもよい(請求項9)。電動コンプレッサの吸入空気量は、電動コンプレッサの回転数、或いは内燃機関の回転数から算出することができる。従って、電動コンプレッサの回転数、或いは内燃機関の回転数に基づいて、チョークを回避可能な電動コンプレッサの吸入空気量の許容限度を限界吸入空気量として推定し、この推定結果と現在の吸入空気量とを比較することにより、電動コンプレッサのチョークの発生を予測することができる。しかも、エアフロメータ等の吸入空気量検出手段や内燃機関の回転数センサ等は、通常、内燃機関に搭載されている。また、電動コンプレッサの回転数はモータ等の駆動装置から容易に取得できる。従って、この態様によれば、これらのセンサ等を利用して電動コンプレッサのチョークの発生を予測できるので、チョークの発生を予測するために別途圧力センサを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
本発明の第5の内燃機関用過給システムにおいて、前記電動コンプレッサの上流の吸気圧力を検出又は推定する上流吸気圧力検出手段と、前記電動コンプレッサの上流の吸気温度を検出又は推定する上流吸気温度検出手段とを更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記吸気圧力検出手段及び前記吸気温度検出手段の検出結果に基づいて前記吸入空気量検出手段の検出結果を体積流量に変換し、該変換された値を前記判定値として用いてもよい(請求項10)。一般に電動コンプレッサの回転数又は機関回転数から推定される限界空気量は、体積流量として与えられる。一方、エアフロメータ等の吸入空気量検出手段で検出される空気流量は質量流量として検出される。従って、この態様のように、質量流量で検出される吸入空気量を、電動コンプレッサの上流の吸気圧力及び吸気温度に基づいて体積流量に変換して、これを判定値として用いれば、より精度の高いチョークの発生の予測が可能となる。
本発明の第5の内燃機関用過給システムにおいて、前記電動コンプレッサの下流の吸気温度を検出又は推定する下流吸気温度検出手段を更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記吸気温度検出手段の検出結果が所定温度以上になったことを条件として前記チョークの発生を予測してもよい(請求項11)。チョークが発生しそうになると、電動コンプレッサの下流の吸気温度は次第に上昇する。従って、この態様によればチョークの発生を回避するために許容できる温度範囲の上限値として所定温度を定めることにより、電動コンプレッサのチョークの発生を予測することができる。また、この態様において、電動コンプレッサがターボ過給機のコンプレッサの上流に位置する構成とした場合には、前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気温度検出手段の検出結果と大気温度との差が所定温度差以上になったことを条件として前記チョークの発生を予測することが好ましい(請求項12)。また、電動コンプレッサがターボ過給機のコンプレッサの下流に位置する構成とした場合には、前記電動コンプレッサの下流の吸気温度を検出又は推定する下流吸気温度検出手段と、前記電動コンプレッサの上流の吸気温度を検出又は推定する上流吸気温度検出手段とを更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気温度検出手段の検出結果と前記上流吸気温度検出手段の検出結果との差が所定温度差以上になったことを条件として前記チョークの発生を予測することが好ましい(請求項13)。これらの所定温度差は、チョークの発生を回避するために許容できる温度差の範囲の上限値として定めればよい。
また、本発明の第5の内燃機関用過給システムにおいて、電動コンプレッサの入口圧力を検出又は推定する圧力検出手段を更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記圧力検出手段の検出結果が所定圧力以下になったことを条件として前記チョークの発生を予測してもよい(請求項14)。この態様において、電動コンプレッサがターボ過給機のコンプレッサの上流に位置する場合には、電動コンプレッサの入口圧力を検出又は推定する圧力検出手段を更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記圧力検出手段の検出結果と大気圧力との差が所定圧力差以下になったことを条件として前記チョークの発生を予測することが好ましい(請求項15)。この場合、大気圧力との差を判定値として用いているので、例えば高地においても正確なチョークの予測が可能となる。また、電動コンプレッサがターボ過給機のコンプレッサの下流に位置する場合には、前記電動コンプレッサの下流の前記吸気通路の圧力を検出又は推定する下流吸気圧力検出手段と、前記電動コンプレッサの入口圧力を検出又は推定する入口圧力検出手段とを更に具備し、前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気圧力検出手段の検出結果と前記入口圧力検出手段の検出結果との差が所定圧力差以下になったことを条件として前記チョークの発生を予測することがより好ましい(請求項16)。これらの所定圧力差は、チョークの発生を回避するために許容できる圧力差の範囲の上限値として定めればよい。
以上説明したように本発明によれば、無駄な過給アシストを防止して燃費悪化を抑制することができ、実用性に優れた内燃機関用過給システムを提供することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る内燃機関用過給システムを図1〜図16を参照しながら説明する。図1は本実施形態の全体構成を示す概略図である。本過給システムは内燃機関としてのディーゼルエンジン(以下エンジンと称することがある)1に適用され、ターボ過給機2と、電動コンプレッサ3とを備えている。ターボ過給機2は周知のように吸入した空気を圧縮するコンプレッサ2aとコンプレッサ2aを駆動させるためのタービン2bとを有している。コンプレッサ2aは、吸気通路としての吸気管4に設けられている。また、タービン2bは排気管5に設けられている。ターボ過給機2は、排気管5を流れる排気ガスによってタービン2bを回転してコンプレッサ2aを駆動する。これにより、所望の過給圧を得ることができる。
一方、電動コンプレッサ3はターボ過給機2の上流側の吸気管4に設けられている。電動コンプレッサ3はその駆動装置として電気モータ3aを備えている。電気モータ3aは図示しない電源に接続されている。電気モータ3aを駆動することにより、電動コンプレッサ3は作動し、吸気管4内の空気を圧縮することができる。
ターボ過給機2と電動コンプレッサ3とを作動することにより、所望の過給圧を得ることができる。ターボ過給機2は上述したように排気ガスのエネルギーを利用しているため、所望の過給圧が得られるまでにタイムラグを生じる(いわゆるターボラグ)。特に、低速走行時に急加速が要求された場合に顕著である。そこで、このターボラグを補償し、所望の過給圧が得られるまでターボ過給機をアシストすべく電動コンプレッサ3により過給アシストが行われる。
また、本過給システムにおいては、電動コンプレッサ3を迂回するバイパス通路6が設けられている。バイパス通路6の途中には、バイパス通路6への空気の流入及びその禁止を切り替える切替弁としてのバイパス弁7が設けられている。バイパス弁7は電動コンプレッサ3が作動中の場合には基本的に閉弁され、バイパス通路6への空気の流入が禁止される。従って、電動コンプレッサ3の上流側の空気は全て電動コンプレッサ3に導かれる。一方、電動コンプレッサ3が非作動の場合には基本的に開弁され、バイパス通路6へ空気が導かれる。バイパス弁7はソレノイド等でリニアに駆動してもよいが、開弁及び閉弁を切り替えることができればよい。また、図2(A)及び(B)に示したように、バイパス弁7として、電動コンプレッサ3の下流の圧力Pと、バイパス通路6の入口の圧力Pとの圧力のバランスで駆動するシャッターバルブを備えてもよい。この場合はバイパス弁7の制御が不要となるので、構造をシンプルにできる。
図1に示したように、ターボ過給機2のコンプレッサ2aの下流側の吸気管4には、コンプレッサ2aにより圧縮された空気を冷却するためにインタークーラ8が設けられている。これにより過給効率を高めることができる。さらに、上記と同様の理由から電動コンプレッサ3とターボ過給機2のコンプレッサ2aの間の吸気管4にインタークーラ9が設けられている。このインタークーラ9を設けることにより、更なる過給効率の向上を図ることができるが、常に設ける必要はない。また、電動コンプレッサ3の上流側の吸気管4には吸入空気の異物を除去するエアクリーナ10が設けられている。
また、電気モータ3aは発熱するため冷却することが好ましい。この場合、空冷では冷え難くく電動コンプレッサ3の作動時間が限定されるおそれがある。そこで、例えば図3に示したように、電気モータ3aの周囲を、ラジエータ11により冷却水Wを循環させる冷却システムを採用してもよい。このラジエータ11はエンジン1に用いられるものと兼用してもよいが、エンジン1の冷却水は温度が高いので電動コンプレッサ3のために別途用意したほうがなお好ましい。この場合の冷却水Wの温度は30℃程度がよい。さらに、このラジエータ11をターボ過給機2のコンプレッサ2aの冷却に用いることもできる。このように構成すれば、重大な問題となるコーキング対策として非常に有効である。
以上の構成により、電動コンプレッサ3が作動中のときは、エアクリーナ10を通過した吸入空気は、電動コンプレッサ3にて圧縮された後、ターボ過給機2のコンプレッサ2aに導かれて更に圧縮されて所望の過給圧によりエンジン1に導かれる。
図1に示したように、本実施の形態に係るエンジン1は排気エミッションの対策としてEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気ガス再循環)システム12が採用されている。このEGRシステム12は、排気還流通路13を備え、この排気還流通路13の途中に、還流される排気ガスを冷却するEGRクーラ14及び排気ガスの還流量を調整するEGR弁15をそれぞれ含む。排気還流通路13の入口側は、ターボ過給機2のタービン2bの下流の排気管5に接続され、出口側は上述したバイパス弁7の上流側の吸気管4に接続されている。これにより、排気ガスの一部を吸気管4に還流することができる。このようなEGRシステム12の配置はいわゆるロープレッシャーループと称されている。なお、排気還流通路13の出口側の接続部を図1に示した位置としたのは、吸気管4の他の場所よりも負圧になり易く排気還流の実施に適しているためである。また、この出口側の接続部よりも上流側の吸気管4には、スロットル弁16が設けられている。このスロットル弁16は、吸入空気量を調整することができ、排気還流率(EGR率)を調整するために用いることができる。従って、スロットル弁16は、その開度をリニアに変更することができるように、ソレノイド等にて駆動されている。なお、上記EGR率は次式で定義される。
EGR率=排気ガス量/(新気量 + 排気ガス量)
以上のように構成された本実施形態の過給システムは主にエンジン1の燃料噴射量等を制御するエンジンコントロールユニット(ECU)17により制御される。ECU17はマイクロプロセッサ、ROM及びRAM等の周辺機器を備えたコンピュータユニットとして構成されている。ECU17は後述する各種センサの入力情報に基づいて、電動コンプレッサ3及びバイパス弁7をそれぞれ制御する。
図1に示したように、本実施形態に係る過給システムは、アクセルの開度及びその変化量を検出するアクセル開度センサ20、機関回転数を検知する回転数センサ21、エンジン1の図示しない吸気マニホールド内に設けられ、吸気管4内の圧力(過給圧)を検出する吸気通路圧力検出手段としての過給圧センサ22、ターボ過給機2のコンプレッサ2aとインタークーラ8との間の吸気管4内の吸気温度を検出するターボコンプレッサ出口温度検出手段としての温度センサ23、ターボ過給機2の回転数を検出するターボ回転数検出手段としてのターボ回転数センサ24、電動コンプレッサ3の下流の吸気管の圧力を検出する下流吸気圧力検出手段としての圧力センサ25、吸気管4内に流入する空気の質量流量を検出する吸入空気量検出手段としてのエアフロメータ26、エアフロメータ26に内蔵され、吸気管に流入する空気の圧力を検出する上流吸気圧力検出手段としての圧力センサ26a、エアフロメータ26に内蔵され、吸気管4に流入する空気の温度を検出する上流吸気温度検出手段としての温度センサ26b、電動コンプレッサ3とインタークーラ9との間の吸気管4に設けられ、電動コンプレッサ3の下流の吸気温度を検出する下流吸気温度検出手段としての温度センサ27、電動コンプレッサ3の入口近傍に設けられ、電動コンプレッサ3へ吸入する空気の圧力を検出する入口圧力検出手段としての圧力センサ28、をそれぞれ備えている。これらの各種センサは、以下に説明する制御態様に応じて適宜に利用される。なお、これらの各種センサは検出対象となる物理量そのものを検出するセンサでも良いし、この物理量を推定するものでも良い。
図4は、本実施形態に係る過給システムの制御ルーチンの概要を示したフローチャートである。本制御ルーチンはECU17のROM等に格納されたプログラムに従って所定間隔で繰り返し実行される。本制御ルーチンをECU17に実行させることにより、ECU17は、過給アシスト要求判定手段、電動コンプレッサ制御手段、燃料噴射量推定手段、切替弁制御手段、過剰アシスト抑制手段、チョーク発生予測手段、及び限界空気量推定手段としてそれぞれ機能する。
図4に示したように、ECU17は、まずステップS1において電動コンプレッサ3が非作動(OFF)状態にあるか否かを判定する。ステップS1において電動コンプレッサ3が非作動状態であると肯定判定されたときは、ECU17はステップS2に処理を進め、電動コンプレッサ3の作動開始条件が成立しているか否かを判定する。電動コンプレッサ3の作動開始条件が成立していない場合には、今回のルーチンを終える。一方、この作動開始条件が成立していると判定された場合には、ECU17は、ステップS3において電気モータ3a(図1参照)に電圧を印加して電動コンプレッサ3を作動させる(電動コンプレッサ作動制御)。そして、図1に示したバイパス弁7を閉じてバイパス通路6への空気の流入を禁止する(切替弁閉制御)。更に、上述したスロットル弁16を全開にして(スロットル弁開制御)、今回のルーチンを終了する。これにより、電動コンプレッサ3の過給アシストが実現される。また、ステップS3において電動コンプレッサ3を作動する場合にはバイパス弁7を閉じているので、吸入空気がパイパス通路6を逆流することが防止できる。
一方、ステップS1において、電動コンプレッサ3が作動状態にあると否定判定された場合には、ECU17は処理をステップS4に進める。ステップS4では、電動コンプレッサ3の非作動条件が成立しているか否かを判定する。この条件が成立していない場合は、今回のルーチンを終了する。一方、この非作動条件が成立している場合には、ECU17は処理をステップS5に進め、電気モータ3aへの電力の供給を停止して電動コンプレッサ3を非作動とする(電動コンプレッサ非作動制御)。そして、図1に示したバイパス弁7を開き、バイパス通路6に空気が流入するように制御する(切替弁開制御)。電動コンプレッサ3を非作動とするときには、これを迂回してバイパス通路6に吸入空気を導くことができるので、電動コンプレッサ3が吸気抵抗となることを防止できる。なお、スロットル弁16に対してはエンジン1の運転状態に応じて通常行われる制御を実行する(成り行き制御)。上記ステップS3及びステップS5をECU17が実行することにより、ECU17は電動コンプレッサ制御手段及び切替弁制御手段としてそれぞれ機能する。
次に、上記ステップS2における電動コンプレッサ3の作動開始条件の成立の判断の詳細について図5及び図6を参照しながら説明する。本実施形態において、ECU17は、加速要求の程度に応じて上記作動開始条件の成否を判断し、以下に説明する処理を実行することにより過給アシスト要求判定手段として機能する。なお、加速要求の程度は、アクセル開度センサ20の出力値のみで判断することもできるが、本実施形態の第1の態様は、アクセル開度に応じて要求燃料噴射量を推定し、その推定結果が所定燃料噴射量以上になることを条件として過給アシスト要求があると判断し、上記作動開始条件の成立を肯定するものである。
具体的には、図5に示したように、ECU17は、まずステップS201においてアクセル開度センサ20及び回転数センサ21(図1参照)の出力値を参照し、アクセル開度及び機関回転数の値を取得する。次に、ステップS202において、予めアクセル開度及び機関回転数に関連付けて要求燃料噴射量を実験的に求め、これをECU17のROMに格納しておいた燃料噴射量マップに基づいて、要求燃料噴射量の値を推定する。このステップS202を実行することによりECU17は燃料噴射量推定手段として機能する。
続くステップS203においては、ECU17はこの推定された燃料噴射量が所定燃料噴射量以上であるか否かを判断する。このステップS203で肯定判定された場合には、上記作動開始条件の成立が肯定され(ステップS204)、図4に示したステップS3において電動コンプレッサ作動制御及び切替弁閉制御が実行される。
一方、ステップS203で否定判定された場合には、上記作動開始条件の成立が否定される(ステップS205)。この所定燃料噴射量は、電動コンプレッサ3による過給アシストが必要な要求燃料噴射量の範囲の下限値として定めておく。これにより、過給アシストが必要な適切な時期に過給アシストが実行される。よって、アクセル開度のみで過給アシスト要求の有無を判断する態様と比べ、無駄な過給アシストを抑制することができる。また、この要求燃料噴射量の値は、排気エミッション悪化防止等の観点から補正され、最終的にインジェクタに指示される燃料噴射量指令値とは異なり、加速の意思が正確に反映される値である。従って、的確な時期に過給アシストを行うことができる。
次に、本実施形態の第2の態様は、過給圧センサ22(図1参照)の検出結果と、機関回転数及び燃料噴射量に応じて定められる目標圧力とを比較し、これらの差が所定圧力差以上になることを条件として過給アシスト要求があると判断し、上記作動開始条件の成立を肯定するものである。
具体的には、図6に示したように、ECU17は、まずステップS211において過給圧センサ22(図1参照)の出力値を参照し、吸気管4内の圧力、即ち過給圧の値を取得する。次に、ステップS212において、回転数センサ21(図1参照)の出力値を参照して、機関回転数の値を取得する。続いて、ステップS213において、燃料噴射量の値を取得する。燃料噴射量の値は、上述した燃料噴射量マップを参照してアクセル開度と機関回転数の値から推定すればよい。
次に、ステップS214において、ECU17はステップS212及びS213にて取得した機関回転数及び燃料噴射量の値から、目標圧力としての吸気通路圧力(過給圧)を定める。この態様では、予め機関回転数及び燃料噴射量に関連付けて目標圧力を実験的に求め、これをECU17のROMに格納しておいた目標圧力マップに基づいて目標圧力を推定している。続くステップS215では、ステップS211で取得した過給圧の値と、ステップS214で定めた目標圧力との差を求める。次に、ステップS216にて当該差が所定圧力差以上であるか否かを判断する。このステップS216で肯定判定された場合に上記作動開始条件の成立が肯定される(ステップS217)。一方、ステップS216で否定判定された場合には、上記作動開始条件は否定される(ステップS218)。目標圧力と現在の圧力の差が大きいほど過給不足であるので、この所定圧力差は電動コンプレッサ3による過給アシストが必要となる圧力差の範囲の下限値として定めておく。これにより、過給アシストが必要な適切な時期に、電動コンプレッサ3による過給アシストが実行される。
次に、図4に示したステップS4における電動コンプレッサ3の非作動条件の成立の判断の詳細について説明する。本実施の形態では、電動コンプレッサ3による過剰なアシストの防止、EGRシステムとの関係、及び電動コンプレッサのチョーク発生の防止の各観点から、ECU17は上記非作動条件の成否を判定する。
即ち、図7に示したように、ECU17は、ステップS401において、過剰アシストが行われるおそれがあるか否かを判断し、ステップS402において、排気ガスを還流させる状態にあるか否かを判断し、ステップS403において、電動コンプレッサ3がチョークするおそれがあるか否かを判断する。これらのうち少なくとも一つが肯定された場合は、上記非作動条件の成立が肯定され(ステップS404)、図4に示したように電動コンプレッサ非作動制御及び切替弁開制御が実行される。一方、これらの全てが否定された場合には、上記非作動条件の成立は否定され(ステップS405)、電動コンプレッサ3による過給アシストが続行される。以下、図7に示した各判断ステップS401〜403のより具体的な実施態様を図8〜図16を参照しながら説明する。
図8及び図9に示したように、ECU17は電動コンプレッサ3による過剰なアシストを防止する観点から、過剰なアシストが行われるおそれがあると判断した場合には上記非作動条件の成立を肯定する。電動コンプレッサ3により過剰なアシストが行われると、燃費悪化を招くばかりでなく、ターボ過給機2が過回転したり吸気温度が上昇する。これにより、電動コンプレッサ3やターボ過給機2に対して過大な負荷を課すことになるためである。ECU17がこれらの図に示した処理を実行することにより、ECU17は過剰アシスト抑制手段として機能する。
具体的には、図8に示したように、ECU17はステップS411においてターボ回転数センサ24(図1参照)の出力値を参照してターボ過給機2の回転数を取得する。次にステップS412において、ターボ過給機2の回転数が所定回転数以上であるか否かを判断する。このステップS412で肯定判定された場合には、過剰アシストが行われるおそれがあると判断され(ステップS413)、上記非作動条件の成立が肯定される(図7ステップS404)。これにより、ターボ過給機2の回転数を監視してターボ過給機の過回転を事前に回避し、過剰な過給アシストを抑制することができる。この所定回転数は、ターボ過給機2の過回転を防止する観点から、ターボ過給機2の回転数の許容範囲の上限値として定められている。一方、ステップS412で否定判定された場合には、過剰アシストが行われるおそれはないと判断され(ステップS414)、図7に示したステップS402の判断に進む。
また、ターボ過給機2の過回転は、ターボ過給機2のコンプレッサ2aの下流の吸気温度で監視することもできる。この吸気温度はターボ過給機2の回転数と相関する物理量であるため、ターボ過給機2の回転数を直接監視しなくてもよい。具体的には、図9に示したように、ECU17は、まずステップS415において温度センサ23(図1参照)の出力値を参照してターボ過給機2の下流の吸気温度を取得する。次にステップS416において、ステップS415にて取得した吸気温度が所定温度以上であるか否かを判定する。この所定温度は、ターボ過給機2の回転数の許容範囲に対応する吸気温度の許容範囲の上限値として与えられている。従って、ステップS416にて所定温度以上であると肯定された場合には、過剰アシストが行われるおそれがあると判断され(ステップS417)、上記非作動条件の成立が肯定される(図7ステップS404)。一方、ステップS416で否定判定された場合には、過剰アシストが行われるおそれはないと判断され(ステップS418)、図7に示したステップS402の判断に進む。
図10に示したように、ECU17はEGRシステム12との関係を考慮して、排気ガスを還流させる状態にある場合には上記非作動条件の成立を肯定する。電動コンプレッサ3を作動すると、吸気系の圧力変動を生じるので排気還流を実施する際に電動コンプレッサによる過給アシストが外乱となり、効果的な排気還流を妨げるおそれがあるためである。
具体的には、ECU17は図10に示したように、まずステップS421において回転数センサ21(図1参照)の出力値を参照して機関回転数の値を取得する。続くステップS422において燃料噴射量の値を取得する。燃料噴射量の値は、上述した燃料噴射量マップを参照してアクセル開度と機関回転数の値から推定すればよい。次に、ECU17は、ステップS423において、機関回転数と燃料噴射量とに基づいて排気還流の実施領域及び不実施領域を定め、予めECU17のROMに格納しておいたマップを参照する。そして、ステップS421及びS422で取得した機関回転数及び燃料噴射量の値から排気還流の実施領域に入っているか否かを判定する。
ステップS423にて排気還流の実施領域に入っていると肯定判定された場合には、排気ガスを還流させる状態にあると判断され(ステップS424)、上記非作動条件の成立が肯定される(図7ステップS404)。一方、ステップS423において否定判定された場合には、排気ガスを還流させる状態にないと判断され(ステップS425)、図7に示したステップS403の判断に進む。なお、本実施形態では機関回転数と燃料噴射量とに基づいて排気還流の実施領域及び不実施領域を定めたマップを用いて、排気ガスを還流させる状態にあるか否かを判定したが、EGR弁15(図1参照)に、例えばこのリフト量を検出するセンサを設け、このセンサの出力値に基づいて排気ガスを還流させる状態にあるか否かを判定してもよい。
また、本実施形態では、図1に示したように、EGRシステム12としてロープレッシャーループの配置を採用しているが、システムの配置に限定されない。従って、図11に示したように、EGRシステム12として、ターボ過給機2のタービン2bの上流の排気管5からコンプレッサ2aの下流の吸気管に排気ガスを還流させるハイプレッシャーループの配置を採用してもよい。なお、図11において、図1に示したものと同一の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
図12〜図16に示したように、ECU17は電動コンプレッサ3のチョーク発生防止の観点から、チョークの発生が予測される場合には上記非作動条件の成立を肯定する。電動コンプレッサの作動中に機関回転数が上昇し、電動コンプレッサに吸入される空気量が過剰となると、電動コンプレッサがチョークを起こすおそれがある。電動コンプレッサがチョークした場合、これを作動しても過給アシストの効果はなく、エネルギーの浪費となるためである。ECU17が図12〜図16に示した処理を実行することにより、ECU17はチョーク発生予測手段として機能する。具体的には、以下に説明する処理を実行することにより、電動コンプレッサのチョークの発生を予測することができる。
図12に示したように、ECU17はステップS431において、圧力センサ25(図1参照)の出力値を参照して、電動コンプレッサ3の下流の吸気圧力を取得する。次にステップS432において、ステップS431にて取得した吸気圧力が所定圧力以下に低下しているか否かを判定する。この所定圧力は、チョークを回避できる許容圧力範囲の下限値として定めておく。従って、ステップS432においてこの所定圧力以下に低下している場合には、チョークの発生が予測されると判断し(ステップS433)、上記非作動条件の成立が肯定される(図7ステップS404)。一方、ステップS432において否定判定された場合は、チョークの発生が予測されないと判断し(ステップS434)、上記非作動条件の成立が否定される(図7ステップS405)。
また、他の態様として、図13に示したように、ECU17はステップS435において、電気モータ3a(図1参照)から電動コンプレッサ3の回転数を取得する。次に、ステップS436において、エアフロメータ26(図1参照)の出力値を参照して吸入空気の質量流量を取得する。続くステップS437では、ステップS435で取得した回転数から電動コンプレッサの限界吸入空気量を推定する。このステップS437をECU17が実行することにより、ECU17は限界吸入空気量推定手段として機能する。
具体的には、図14に示したように、電動コンプレッサ3の回転数に応じてチョークが発生する限界吸入空気量を定めることができる。即ち、電動コンプレッサ3がチョークしそうになると(図中チョーク発生領域に近づくと)、電動コンプレッサ3の出口に対する入口の圧力比が1に近づいてくるので、予めこの付近の電動コンプレッサの回転数に対応した空気流量を限界吸入空気量として定めておき、これをマップとしてECU17のROMに格納しておく。そして、このマップとステップS435で取得した回転数から限界吸入空気量を推定することができる。なお、この限界吸入空気量の推定に際し、上記と同様の手法でエンジン1の機関回転数に基づいて限界吸入空気量を推定してもよい。機関回転数は、回転数センサ21(図1参照)より取得することができる。
図13に戻り、続くステップS438では、ステップS436において取得した空気流量を判定値とし、この判定値とステップS437で推定した限界吸入空気量とを比較して、この限界吸入空気量に達しているか否かを判断する。このステップS438で肯定判定されたときは、チョークの発生が予測されると判断し(ステップS439)、上記非作動条件の成立が肯定される(図7ステップS404)。一方、ステップS435において否定判定された場合は、チョークの発生が予測されないと判断し(ステップS440)、上記非作動条件の成立が否定される(図7ステップS405)。
図13に示す処理に用いられるセンサ類は、通常、車両に搭載されている。また、電動コンプレッサ3の回転数は電気モータ3aから容易に取得できる。従って、この態様のように、これらのセンサ類を利用して電動コンプレッサのチョークの発生を予測すれば、チョークの発生を予測するために別途圧力センサ等を設ける必要がないので、コストを低減することができる。
なお、図13に示した処理において、ステップS436で取得した空気流量を体積流量に変換し、これをステップS438における判定値として用いてもよい。一般に、電動コンプレッサ3の回転数又は機関回転数から推定される限界吸入空気量は、体積流量として与えられる。一方、エアフロメータ26で検出される空気流量は質量流量として検出される。従って、質量流量で検出される吸入空気量を、電動コンプレッサ3の上流の吸気圧力及び吸気温度に基づいて質量流量に変換して、これを判定値として用いれば、より精度の高いチョークの発生の予測が可能となる。具体的には、ECU17は圧力センサ26a及び温度センサ26b(図1参照)の出力値を参照して、電動コンプレッサ3の上流の圧力及び温度の値を取得する。そして、これらの値を周知の計算式に代入し、エアフロメータ26で検出された空気流量を質量流量に変換すればよい。
また、更なる他の態様として、図15に示したように、ECU17はステップS441において、温度センサ27(図1参照)の出力値を参照して電動コンプレッサ3の下流の吸気温度の値を取得する。次に、ステップS442において、ECU17はステップS441にて取得した吸気温度の値が所定温度以上であるか否かを判定する。チョークが発生しそうになると、電動コンプレッサ3の下流の吸気温度は次第に上昇する。この所定温度はチョークの発生を回避するために許容できる温度範囲の上限値として定めておく。従って、ステップS442において所定温度以上であると肯定判定された場合には、電動コンプレッサ3のチョークの発生が予測されると判断し(ステップS443)、上記非作動条件の成立が肯定される(図7ステップS404)。一方、ステップS438において否定判定されたときは、電動コンプレッサ3のチョークの発生が予測されないと判断し(ステップS444)、上記非作動条件の成立が否定される(図7ステップS405)。
なお、図15に示した態様の変形例として、ステップS441にて取得した温度の値と大気温度との差を算出し、その差が所定温度差以上になるか否かを判定して、チョークの発生を予測してもよい。この変形例によれば、大気温度の変化を考慮することになるので、より正確にチョークの発生を予測することができる。この大気温度はエアフロメータ26に内蔵された温度センサ26b(図1参照)の出力値より取得することができる。また、この所定温度差は、チョークの発生を回避するために許容できる温度差の範囲の上限値として定めればよい。
また、更なる他の態様として、ECU17は図16に示したように、ステップS445において圧力センサ28(図1参照)の出力値を参照して、電動コンプレッサ3の入口圧力の値を取得する。次に、ステップS446において、ECU17はステップS445にて取得した入口圧力の値が所定圧力以下であるか否かを判定する。チョークが発生しそうになると、電動コンプレッサ3の入口の圧力は次第に低下してゆく。この所定圧力はチョークの発生を回避するために許容できる入口圧力の下限値として定めておく。従って、ステップS446にて肯定判定されたときは、チョークの発生が予測されると判断し(ステップS447)、上記非作動条件の成立が肯定される(図7ステップS404)。一方、ステップS440において否定判定されたときは、チョークの発生が予測されないと判断し(ステップS448)、上記非作動条件の成立が否定される(図7ステップS405)。
なお、図16に示した態様の変形例として、ステップS445にて取得した入口圧力の値と大気圧との差を算出し、この差が所定圧力差以下になるか否かを判定して、チョークの発生を予測してもよい。この変形例によれば、大気圧との差を求めてチョークの発生の判断基準としているので、大気圧の変動を考慮した判断が可能となる。従って、例えば高地においても正確なチョークの予測が可能となる。この大気圧はエアフロメータ26に内蔵された圧力センサ26a(図1参照)の出力値より取得することができる。また、この所定圧力差は、チョークの発生を回避するために許容できる圧力差の範囲の下限値として定めればよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る内燃機関用過給システムについて説明する。本実施形態は、図17に示したように、ターボ過給機2のコンプレッサ2aの下流側の吸気管4に電動コンプレッサ3を配置したものである。また、EGRシステム12として、ハイプレッシャーループが採用されている。このため、スロットル弁16が電動コンプレッサ3の下流側の排気管4に設けられている。他の構成及び本実施形態に係る過給システムの基本的な作用は上記第1実施形態と同様である。また、電動コンプレッサ3の作動及び非作動の制御についても、第1実施形態において説明したものを基本的にそのまま実施することができる。従って、第1実施形態と共通する構成には同一の符号を付すこととし、第1実施形態の説明と重複する説明は省略する。以下、本第2実施形態と相違する部分について説明する。
本実施形態では、ターボ過給機2のコンプレッサ2aの下流側に電動コンプレッサ3が配置されているため、図15に示した態様の変形例として、ステップS441にて取得した電動コンプレッサ3の下流の吸気温度の値と、電動コンプレッサ3とインタークーラ8との間の吸気温度との差を算出し、その差が所定温度差以上になるか否かを判定して、チョークの発生を予測することが好ましい。電動コンプレッサ3及びインタークーラ8間の吸気温度は、この温度を取得するための温度センサ29を設け(図17参照)、この出力値より取得することができる。また、この所定温度差は、チョークの発生を回避するために許容できる温度差の範囲の上限値として定めればよい。
また、本実施の形態では、図16に示した態様の変形例として、ステップS445にて取得した電動コンプレッサ3の入口圧力の値に代えて、電動コンプレッサ3の出口圧力とターボ過給機2のコンプレッサ2aの出口圧力との差を算出し、この差が所定圧力差以下になるか否かを判定して、チョークの発生を予測してもよい。電動コンプレッサ3の出口圧力は、圧力センサ25(図17)の出力値より取得することができる。また、ターボ過給機2のコンプレッサ2aの出口圧力は、圧力センサ23(図17参照)の出力値より取得することができる。この態様において上記所定圧力差は、チョークの発生を回避するために許容できる圧力差の範囲の下限値として定めればよい。
以上本発明の内燃機関用過給システムについて、第1及び第2実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されない。例えば、第1及び第2の実施形態においては、本発明の過給システムの適用対象としてディーゼルエンジン1としたが、内燃機関の形式は問わない。従って、本発明を火花点火式のガソリンエンジンに適用してもよいし、他のガソリンエンジンに適用してもよい。
また、第1及び第2実施形態においては、EGRシステム12が適用されたエンジン1を例に挙げて説明したが、本発明の第4の過給システム以外においては、EGRシステム12の有無を問わず本発明を適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る過給システムの全体構成を示す概略図。 バイパス弁の一例を示した図。 電気モータの周囲をラジエータにより冷却水を循環させる冷却システムの構成図。 第1実施形態に係る過給システムの制御ルーチンの概要を示したフローチャート。 作動開始条件の成否を判断する処理の第1の態様を示したフローチャート。 作動開始条件の成否を判断する処理の第2の態様を示したフローチャート。 非作動条件の成否を判断する処理を示したフローチャート。 過剰アシストの有無を判断する処理を示したフローチャート。 過剰アシストの有無を判断する他の処理を示したフローチャート。 EGRを実施する状態にあるか否かを判断する処理を示したフローチャート。 EGRシステムを他の配置例とした第1実施形態に係る過給システムの全体構成を示す概略図。 電動コンプレッサのチョークの発生を予測する処理を示したフローチャート。 電動コンプレッサのチョークの発生を予測する他の処理を示したフローチャート。 電動コンプレッサの吸入空気流量と圧力比との関係を示した図。 電動コンプレッサのチョークの発生を予測する他の処理を示したフローチャート。 電動コンプレッサのチョークの発生を予測する他の処理を示したフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る過給システムの全体構成を示す概略図。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン
2 ターボ過給機
2a コンプレッサ
2b タービン
3 電動コンプレッサ
3a 電気モータ
4 吸気管(吸気通路)
6 バイパス通路
7 バイパス弁(切替弁)
13 EGR管(排気還流通路)
14 EGR弁(排気還流弁)
17 ECU
22 過給圧センサ(吸気通路圧力検出手段)
23 温度センサ(ターボコンプレッサ出口温度検出手段)
24 ターボ回転数センサ(ターボ回転数検出手段)
25 圧力センサ(下流吸気圧力検出手段)
26 エアフロメータ(吸入空気量検出手段)
26a 圧力センサ(上流吸気圧力検出手段)
26b 温度センサ(上流吸気温度検出手段)
27 温度センサ(下流吸気温度検出手段)
28 圧力センサ(入口圧力検出手段)

Claims (16)

  1. 吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサによる過給アシスト要求の有無を判定する過給アシスト要求判定手段と、前記過給アシスト要求判定手段が前記過給アシスト要求があると判定した場合に前記電動コンプレッサを作動するように該電動コンプレッサを制御する電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、
    前記過給アシスト要求判定手段は、アクセル開度に応じて要求燃料噴射量を推定する燃料噴射量推定手段を備え、前記燃料噴射量推定手段の推定結果が所定燃料噴射量以上になることを条件として前記過給アシスト要求があると判定することを特徴とする内燃機関用過給システム。
  2. 吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサによる過給アシスト要求の有無を判定する過給アシスト要求判定手段と、前記過給アシスト要求判定手段が前記過給アシスト要求があると判定した場合に前記電動コンプレッサを作動するように該電動コンプレッサを制御する電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、
    前記吸気通路内の圧力を検出又は推定する吸気通路圧力検出手段を更に具備し、
    前記過給アシスト要求判定手段は、前記吸気通路圧力検出手段の検出結果と、機関回転数及び燃料噴射量に応じて定められる目標圧力とを比較し、これらの差が所定圧力差以上になることを条件として前記過給アシスト要求があると判定することを特徴とする内燃機関用過給システム。
  3. 吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路への空気の流入及びその禁止を切り替える切替弁と、前記切替弁を開閉する切替弁制御手段と、前記電動コンプレッサの作動状態を作動及び非作動に切り替える電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、
    作動中の前記電動コンプレッサの過剰なアシストを抑制する過剰アシスト抑制手段を更に具備し、
    前記過剰アシスト抑制手段が前記過剰なアシストが行われるおそれがあると判断した場合には、前記電動コンプレッサ制御手段は前記電動コンプレッサを非作動とするとともに、前記切替弁制御手段は前記バイパス通路に空気が流入するように前記切替弁を開弁することを特徴とする内燃機関用過給システム
  4. 前記ターボ過給機の回転数を検出又は推定するターボ回転数検出手段を更に具備し、
    前記過剰アシスト抑制手段は、前記ターボ回転数検出手段の検出結果が所定回転数以上になったことを条件として前記過剰なアシストが行われるおそれがあると判断する、ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用過給システム。
  5. 前記ターボ過給機の前記コンプレッサの出口温度を検出又は推定するターボコンプレッサ出口温度検出手段を更に具備し、
    前記過剰アシスト抑制手段は、前記ターボコンプレッサ出口温度検出手段の検出結果がが所定温度以上に上昇したことを条件として前記過剰アシストが行われるおそれがあると判断する、ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用過給システム
  6. 吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサの作動状態を作動及び非作動に切り替えるように前記電動コンプレッサを制御する電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、
    排気ガスの一部を前記吸気通路に還流させる排気還流通路と、前記吸気通路に還流させる排気ガスの量を調整する排気還流弁とを更に具備し、
    前記電動コンプレッサ制御手段は、排気ガスを前記吸気通路に還流させる状態にある場合には前記電動コンプレッサを非作動とすることを特徴とする内燃機関用過給システム。
  7. 吸気通路に設けられたコンプレッサ及び排気通路に設けられたタービンを有するターボ過給機と、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流又は下流の前記吸気通路に設けられた電動コンプレッサと、前記電動コンプレッサを迂回するバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路への空気の流入及びその禁止を切り替える切替弁と、前記切替弁を開閉する切替弁制御手段と、前記電動コンプレッサの作動状態を作動及び非作動に切り替える電動コンプレッサ制御手段と、を具備する内燃機関用過給システムにおいて、
    作動中の前記電動コンプレッサのチョークの発生を予測するチョーク発生予測手段を更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段が前記チョークの発生を予測した場合には、前記電動コンプレッサ制御手段は前記電動コンプレッサを非作動とするとともに、前記切替弁制御手段は前記バイパス通路に空気が流入するように前記切替弁を開弁することを特徴とする内燃機関用過給システム。
  8. 前記電動コンプレッサの下流の前記吸気通路の圧力を検出又は推定する下流吸気圧力検出手段を更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気圧力検出手段の検出結果が所定圧力以下に低下していることを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
  9. 吸入空気の質量流量を検出又は推定する吸入空気量検出手段を更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記電動コンプレッサ又は内燃機関の回転数に基づいて前記電動コンプレッサの限界吸入空気量を推定する限界吸入空気量推定手段を備え、前記吸入空気量検出手段の検出結果を判定値とするとともに、該判定値が前記限界吸入空気量推定手段により推定された限界吸入空気量に達していることを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
  10. 前記電動コンプレッサの上流の吸気圧力を検出又は推定する上流吸気圧力検出手段と、前記電動コンプレッサの上流の吸気温度を検出又は推定する上流吸気温度検出手段とを更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記上流吸気圧力検出手段及び前記上流吸気温度検出手段の検出結果に基づいて前記吸入空気量検出手段の検出結果を体積流量に変換し、該変換された値を前記判定値として用いる、ことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関用過給システム。
  11. 前記電動コンプレッサの下流の吸気温度を検出又は推定する下流吸気温度検出手段を更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気温度検出手段の検出結果が所定温度以上になったことを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
  12. 前記電動コンプレッサは、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流の前記吸気通路に設けられており、
    前記電動コンプレッサの下流の吸気温度を検出又は推定する下流吸気温度検出手段を更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気温度検出手段の検出結果と大気温度との差が所定温度差以上になったことを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
  13. 前記電動コンプレッサは、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの下流の前記吸気通路に設けられており、
    前記電動コンプレッサの下流の吸気温度を検出又は推定する下流吸気温度検出手段と、前記電動コンプレッサの上流の吸気温度を検出又は推定する上流吸気温度検出手段とを更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気温度検出手段の検出結果と前記上流吸気温度検出手段の検出結果との差が所定温度差以上になったことを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
  14. 電動コンプレッサの入口圧力を検出又は推定する入口圧力検出手段を更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記入口圧力検出手段の検出結果が所定圧力以下になったことを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
  15. 前記電動コンプレッサは、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの上流の前記吸気通路に設けられており、
    電動コンプレッサの入口圧力を検出又は推定する入口圧力検出手段を更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記入口圧力検出手段の検出結果と大気圧力との差が所定圧力差以下になったことを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
  16. 前記電動コンプレッサは、前記ターボ過給機の前記コンプレッサの下流の前記吸気通路に設けられており、
    前記電動コンプレッサの下流の前記吸気通路の圧力を検出又は推定する下流吸気圧力検出手段と、前記電動コンプレッサの入口圧力を検出又は推定する入口圧力検出手段とを更に具備し、
    前記チョーク発生予測手段は、前記下流吸気圧力検出手段の検出結果と前記入口圧力検出手段の検出結果との差が所定圧力差以下になったことを条件として前記チョークの発生を予測する、ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関用過給システム。
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