JP2005220804A - リニア圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】低騒音で信頼性の高いリニア圧縮機を提供する。
【解決手段】上スナブバー117は少なくとも表面が固体潤滑材で形成され、電動圧縮要素101は、密閉容器121内に垂直に設けた複数のコイルばね122の両端をそれぞれ密閉容器121と電動圧縮要素101に配設された上スナブバー117と下スナブバー120に挿入されることで密閉容器121内に弾性支持される。これにより上スナブバー117とコイルばね122が電動圧縮要素101の往復運動でこすれても、固体潤滑材の摩擦係数が低いために、こすれで発生する微振動が低減できるために騒音が低減できるほか、コイルばね122がスムーズに滑ることで摩耗が発生することもなく、信頼性の高いリニア圧縮機が提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍冷蔵装置や空調機等に用いられるリニア圧縮機に関するものである。
近年、冷凍機器分野において、低振動化を図る為、取り付けスプリングを使って、電動圧縮要素を密閉容器内に弾性支持したリニア圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来のリニア圧縮機を説明する。
図6は、特許文献1に記載された従来のリニア圧縮機の縦断面図であり、図7は従来のリニア圧縮機の横断面図である。図8は、従来のリニア圧縮機の取り付けスプリングの正面図である。
図6から図8において、従来のリニア圧縮機の電動圧縮要素1は可動子2と固定子3からなるリニアモータ4と、圧縮要素5から形成されている。圧縮要素5を構成するシリンダ6内には可動子2と連結されたピストン(図示せず)が水平方向(A方向)に往復自在に挿入される。
可動子2とピストン(図示せず)からなる可動部7は、板ばね8を介して固定子3に固定されることにより、固定子3と半径方向に一定の隙間を確保しながら水平方向に往復自在に弾性支持される。電動圧縮要素1は、密閉容器9内に垂直に設けた複数の取り付けスプリング10の両端をそれぞれ密閉容器9と電動圧縮要素1に設けたスナブバー11に挿入され、密閉容器9内に弾性支持される。
以上のように構成されたリニア圧縮機について、以下その動作を説明する。
固定子3に交流電源から電流が流れると、可動子2と固定子3の発生する磁界の作用により、可動子2にはA方向への推力が発生し、板ばね8を変形させるとともにその板ばね8の反発力を利用しながら可動部7が共振することで、ピストン(図示せず)はシリンダ6内でA方向の往復運動を繰り返す。
その結果、冷凍システム(図示せず)からの冷媒がピストン(図示せず)の往復動により圧縮され、冷凍システムに吐出される。
その際、可動部7の往復運動により、電動圧縮要素1に、可動部7の往復運動と同方向(A方向)の振動が生じるが、A方向の振動に対して垂直に設けた取り付けスプリング10により、A方向の振動を吸収することで密閉容器9の低振動化を実現している。
特開平9−166072号公報
しかしながら上記従来の構成では、電動圧縮要素1の振動方向と、取り付けスプリング10の伸縮方向はほぼ90度異なるため、電動圧縮要素1の振動に伴いスナブバー11と取り付けスプリング10の内径でこすれが生じる。そして、このこすれが密閉容器9に設けたスナブバー11を加振することになるから、こすれによる微振動がスナブバー11から密閉容器9に伝わり騒音を増大させるという課題を有していた。
さらに、吸入圧力や吐出圧力などの運転条件によっては、電動圧縮要素1の振動が大きくなり、その際に、スナブバー11と取り付けスプリング10の内径のこすれが大きくなることで、スナブバー11や取り付けスプリング10の内径が摩耗し、騒音の増大だけでなく信頼性が低下するといった課題を有していた。
特に、潤滑油を用いないオイルレス仕様のリニア圧縮機の場合は、スナブバー11や取り付けスプリング10の内径に潤滑油が介在しないため滑りが悪くなり、オイルを有するリニア圧縮機よりもこすれによる微振動が生じやすいので、騒音や信頼性がさらに悪化するといった課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、スナブバーと取り付けスプリングの内径がこすれても振動が発生しにくく、かつ、摩耗を起こしにくいことで摩耗に伴う騒音の増大を防止し、低振動、低騒音で、高い信頼性を備えたリニア圧縮機の提供を目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のリニア圧縮機は、電動圧縮要素を密閉容器内に複数のコイルばねで弾性的に支持し、コイルばねの内径部を保持するスナブバーを電動圧縮要素と密閉容器の少なくとも一方に形成するとともに、スナブバーの少なくとも表面は固体潤滑材料で構成したもので、コイルばねとスナブバーのこすれが発生した場合でも、スナブバー表面が摩擦係数の低い固体潤滑材料で形成されているため、スナブバーの表面をコイルばねがスムーズに滑ることで、リニア圧縮機の騒音源となるこすれやきしみによる微振動が低減し、かつ、摩耗係数が低いために摩耗の発生を低減できるという作用を有する。
本発明のリニア圧縮機は、スナブバーと取り付けスプリングの内径がこすれても振動が発生しにくく、かつ、摩耗を起こしにくいことで摩耗に伴う騒音の増大がなく、高い信頼性を備えたリニア圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、固定子および可動子からなるリニアモータと、圧縮室を形成するシリンダと、前記可動子と連結され、前記シリンダ内を往復動するピストンと、前記可動子と前記固定子とを連結するばねとを備えた電動圧縮要素を密閉容器内に複数のコイルばねで弾性的に支持し、前記コイルばねの内径部を保持するスナブバーを前記電動圧縮要素と前記密閉容器の少なくとも一方に形成するとともに、前記スナブバーの少なくとも表面は固体潤滑材料で構成したもので、コイルばねとスナブバーの微小こすれが発生した場合でも、スナブバー表面の摩擦係数が低いためにスナブバーの表面をコイルばねがスムーズに滑ることで、リニア圧縮機の騒音源となるこすれやきしみによる微振動が低減し、かつ、スナブバーとコイルばね間の摩耗が少なく、摩耗に伴う騒音の増大がなく、信頼性の高いリニア圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の固体潤滑材料をPTFE(4フッ化エチレン)または、PBT(ポリブチレンテレフタレート)または、PBN(ポリブチレンナフタレート)または、PPS(ポリフェニレンサルファイド)で形成することにより、これらの固体潤滑材料の固有の特性として振動の減衰効果が得られるから、請求項1の効果に加えて、コイルばねとスナブバー以外の部位で発生した微振動についても減衰することができ、固体中を伝播する微振動を密閉容器へ伝えることなく、騒音の低い圧縮機を提供できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明の固体潤滑材料を二硫化モリブデンで形成することにより、二硫化モリブデンの劈開による潤滑効果が得られ、請求項1に記載の発明の効果に加えて、別部品の固体潤滑材料を準備する必要がないため、安価で組み立てやすいリニア圧縮機を提供できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3に記載の発明において、密閉容器内に潤滑油を含まないことにより、コイルばねとスナブバーのこすれの微振動を低減する潤滑油が介在しないから微振動の発生が助長され騒音が増大するが、スナブバーの表面が、固体潤滑材もしくはPBT(ポリブチレンテレフタレート)または、PBN(ポリブチレンナフタレート)または、PPS(ポリフェニレンサルファイド)もしくは二硫化モリブデンで形成されているので、摺動状態を改善する潤滑油以外のこれらの材料によってスナブバーの表面をコイルばねがスムーズに滑ることができる。
そのため、潤滑油が無いリニア圧縮機においても、リニア圧縮機の騒音源となる微振動が低減でき、騒音の低いリニア圧縮機を提供できる。
さらに、コイルばねとスナブバーのこすれが大きくなった場合に発生しやすいスナブバーやコイルばねの摩耗は、スナブバー表面が固体潤滑材もしくはPBT(ポリブチレンテレフタレート)または、PBN(ポリブチレンナフタレート)または、PPS(ポリフェニレンサルファイド)もしくは二硫化モリブデンで形成されているので、摺動状態を改善する潤滑油がなくても摩擦係数が低い状態でのスナブバーとコイルばねのこすれとなるため、ナブバーやコイルばねの摩耗の発生を低減でき、信頼性の高いリニア圧縮機を提供できる。
以下、発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるリニア圧縮機の縦断面図、図2は同実施の形態におけるリニア圧縮機の要部拡大図、図3は同実施の形態におけるリニア圧縮機のスナブバーの断面図である。
図1から図3において、電動圧縮要素101は、可動子102と固定子103からなるリニアモータ104と、圧縮要素105から形成されている。圧縮要素105を構成するシリンダ106内には、可動子102と連結されたピストン107が水平方向に往復自在に挿入される。吸入室108および吐出室109を形成するシリンダヘッド部110は、バルブプレート111を介してシリンダ106に固定されており、ピストン107、シリンダ106、バルブプレート111により圧縮室112が画定される。
シリンダ106には、一端がピストン107の外周面に複数個開口し、他端が吐出室109に開口するガスベアリング113を有している。
可動子102とピストン107からなる可動部114は、可動子102と固定子103を連結する部材である板ばね116を介して固定子103に固定されることにより、固定子103と半径方向に一定の隙間を確保しながら水平方向に往復自在に弾性支持される。
密閉容器121内に電動圧縮要素101を弾性支持するために、密閉容器121内に垂直に設けた複数のコイルばね122の内径部を保持するスナブバーとして、上スナブバー117と下スナブバー120を備えている。
上スナブバー117は、インジェクション成型された樹脂部118をスナブバーコア119外周に圧入固定することで形成され、この樹脂部118は固体潤滑材料である。下スナブバー120は、鉄系の材料で形成される。そして、電動圧縮要素101は、密閉容器121内に設けたコイルばね122の両端をそれぞれ密閉容器121と電動圧縮要素101に配設された上スナブバー117と下スナブバー120に挿入することで、密閉容器121内に弾性支持される。
なお、ガスベアリング113を備えているためにピストン107とシリンダ106の摺動部は基本的に非接触となるため、本実施の形態におけるリニア圧縮機は、潤滑油を使用しないオイルレスの仕様となっている。
以上のように構成されたリニア圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
交流電源から電流が固定子103に流れると、可動子102と固定子103の発生する磁界の作用により可動子102の軸方向への推力が発生し、この推力は板ばね116を変形させるとともにその板ばね116の反発力を利用しながら可動子102が共振することで可動部114は効率よくピストン107の往復動方向に往復振動を繰り返す。
冷凍システム(図示せず)からの冷媒は、一旦吸入室108に入りその後、シリンダ106とピストン107から形成された圧縮室112に吸入され、圧縮された冷媒は、一旦吐出室109内に吐出された後、吐出管(図示せず)を介して冷凍システムに吐出される。
また、圧縮された冷媒の一部は、吐出室109からガスベアリング113を介してシリンダ106の内壁から噴出されるが、この噴出した冷媒のガス膜の剛性がピストン107を支持することで、ピストン107とシリンダ106の摺動部は接触することがなく、摺動部を持たずに可動部114を支持する板ばね116とも相まって、潤滑油の潤滑を必要とせず、また摺動損失もほとんど発生しない。
一方、冷媒の圧縮の際、可動部114は往復運動するため、電動圧縮要素101は密閉容器121内に配設したコイルばね122をピストン107の往復動方向に変形させながら振動を繰り返すことになる。
その際、電動圧縮要素101の振動方向と、コイルばね122の伸縮方向はほぼ90度異なるため、コイルばね122のピストン107往復動方向の変形に起因して、コイルばね122とスナブバーコア119に圧入した樹脂部118の外周とを摺動することになる。
しかしながらが、樹脂部118は自己潤滑性を有する固体潤滑材であるため、潤滑油が付着しない、潤滑状態が悪い条件下においても、コイルばね122と上スナブバー117の摩擦係数を低く抑えることが可能になり、従って摺動によって発生するコイルばね122と上スナブバー117間のこすれやきしみによる微振動の発生を低減することができる。
また、コイルばね122と上スナブバー117間のこすれ振動以外の微振動が電動圧縮要素101で発生しても、樹脂部118は振動の減衰効果が金属に比べて大きいために、密閉容器121に微振動を伝えにくくすることができる。
さらに、圧縮条件により電動圧縮要素101のアンバランスが大きくなり、電動圧縮要素101の振動が大きくなった場合においても、樹脂部118の自己潤滑性によりコイルばね122と樹脂部118の滑りがスムーズであるため、コイルばね122と樹脂部118のこすれによる摩耗を低減することができる。
従って、コイルばね122と樹脂部118のこすれによる微振動の発生が低減できるだけでなく、微振動を減衰することにより密閉容器121への微振動を伝わりにくくできるので騒音を低く抑えることが可能となる。また、コイルばね122と樹脂部118の摩耗の発生を抑えることが可能となり、信頼性の高いリニア圧縮機を提供できる。
なお、本実施の形態においては固体潤滑材料としてPBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いて説明したが、同様の固体潤滑性と振動減衰性を有するPTFE(4フッ化エチレン)または、PBN(ポリブチレンナフタレート)または、PPS(ポリフェニレンサルファイド)を用いても同様の低騒音と高信頼性を得ることができる。
すなわち、樹脂部118がPTFE(4フッ化エチレン)または、PBN(ポリブチレンナフタレート)または、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などのは自己潤滑性を有する固体潤滑材であるため、潤滑油が付着しない、潤滑状態が悪い条件下においても、コイルばね122と上スナブバー117の摩擦係数を低く抑えることが可能になり、コイルばね122と上スナブバー117間のこすれやきしみによる微振動の発生を低減することができる。
また、コイルばね122と上スナブバー117間のこすれ振動以外の微振動が電動圧縮要素101で発生しても、樹脂部118は振動の減衰効果が金属に比べて大きいために、密閉容器121に微振動を伝えにくくすることができる。
さらに、圧縮条件により電動圧縮要素101のアンバランスが大きくなり、電動圧縮要素101の振動が大きくなった場合においても、樹脂部118の自己潤滑性によりコイルばね122と樹脂部118の滑りがスムーズであるため、コイルばね122と樹脂部118のこすれによる摩耗を低減することができる。
なお、本実施の形態においては、オイルレスのリニア圧縮機にて説明したため、コイルばね122と上スナブバー117の摺動状態を改善する潤滑油はないが、オイルインのリニア圧縮機についても、固体潤滑材料である樹脂部118とコイルばね122の摺動が潤滑油によってさらにスムーズになるため、さらに騒音が低く信頼性の高いリニア圧縮機を提供することができる。
さらに、本実施の形態においては、上スナブバー117のみに固体潤滑材料を設けたが、下スナブバー120に固体潤滑材料を設けても同様の効果が得られる。
すなわち、可動部114は往復運動し、コイルばね122をピストン107の往復動方向に変形させながら振動を繰り返す際、コイルばね122のピストン107往復動方向の変形に起因して、コイルばね122と下スナブバー120とが摺動することになる。
しかしながらが、下スナブバー120が自己潤滑性を有する固体潤滑材であるため、潤滑油が付着しない、潤滑状態が悪い条件下においても、コイルばね122と上スナブバー120の摩擦係数を低く抑えることが可能になり、摺動によって発生するコイルばね122と下スナブバー120間のこすれやきしみによる微振動の発生を低減することができる。
また、コイルばね122と下スナブバー120間のこすれ振動以外の微振動が電動圧縮要素101で発生しても、下スナブバー120は振動の減衰効果が金属に比べて大きいために、密閉容器121に微振動を伝えにくくすることができる。
さらに、圧縮条件により電動圧縮要素101のアンバランスが大きくなり、電動圧縮要素101の振動が大きくなった場合においても、樹脂部118の自己潤滑性によりコイルばね122と樹脂部118の滑りがスムーズであるため、コイルばね122と樹脂部118のこすれによる摩耗を低減することができる。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2におけるリニア圧縮機の縦断面図、図5は同実施の形態におけるリニア圧縮機のスナブバーの断面図である。
なお、実施の形態1と同一構成については同一符号を付し詳細な説明を省略する。
図4および5において、スナブバーとして上スナブバー150と下スナブバー120があり、上スナブバー150は鉄系の材料で形成され、外周に二硫化モリブデン層151のコーティングをショットブラストなどで施したものであり、上スナブバー150とコイルばね122の接触部に二硫化モリブデン層151が介在している。
電動圧縮要素101は、密閉容器121内に垂直に設けた複数のコイルばね122の両端を、それぞれ密閉容器121と電動圧縮要素101に配設された上スナブバー150と下スナブバー152に挿入されることで、密閉容器121内に弾性支持される。
以上のように構成されたリニア圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
冷媒の圧縮の際、可動部114の往復振動によりアンバランスが発生するため、電動圧縮要素101は密閉容器121内に配設したコイルばね122をピストン107の往復運動方向に変形させながら振動を繰り返すことになる。
その際、電動圧縮要素101の振動方向と、コイルばね122の伸縮方向はほぼ90度異なるため、コイルばね122のピストン107往復動方向の変形に起因して、コイルばね122と上スナブバー150外周の二硫化モリブデン層151とが摺動することになる。
しかしながらが、二硫化モリブデン層151は、二硫化モリブデン層151自身の劈開による固体潤滑作用にために、潤滑油が付着しない過酷な潤滑状態下においても摩擦抵抗を低く抑えることが可能になり、摺動によって発生するコイルばね122と上スナブバー150間の微振動の発生を低減することができる。
さらに、冷媒の圧縮条件により電動圧縮要素101のアンバランスが大きくなり、電動圧縮要素101の振動が大きく、コイルばね122と上スナブバー150外周の二硫化モリブデン層151との摺動が大きくなった場合においても、二硫化モリブデン層151自身の劈開により、コイルばね122と上スナブバー150の滑りがスムーズであるから、コイルばね122と上スナブバー150のこすれによる摩耗を低減することができる。
従って、コイルばね122と上スナブバー150のこすれによる微振動の発生が低減できるので、騒音を低く抑えることが可能となる。また、コイルばね122と上スナブバー150の摩耗の発生を抑えることが可能となり、信頼性の高いリニア圧縮機を提供できる。
なお、本実施の形態においては、オイルレスのリニア圧縮機にて説明したため、コイルばね122と上スナブバー150の摺動状態を改善する潤滑油はないが、オイルインのリニア圧縮機についても、二硫化モリブデン層151とコイルばね122の摺動が潤滑油によってさらにスムーズになるため、さらに騒音が低く信頼性の高いリニア圧縮機を提供することができる。
なお、本実施の形態においては、上スナブバー117のみに固体潤滑材料を設けたが、実施の形態1で詳細に説明した通り、下スナブバー120に固体潤滑材料を設けても同様の効果が得られる。
以上のように、本発明にかかるリニア圧縮機は、スナブバーと取り付けスプリングの内径がこすれても振動が発生しにくく、かつ、摩耗を起こしにくいことで摩耗に伴う騒音の増大がなく、高い信頼性を確保することが可能となるので、冷凍冷蔵庫用途だけでなく空調用途などにも適用することができる。
実施の形態1におけるリニア圧縮機の縦断面図 同実施の形態におけるリニア圧縮機の要部拡大図 同実施の形態におけるリニア圧縮機のスナブバーの断面図 実施の形態2におけるリニア圧縮機の縦断面図 同実施の形態におけるリニア圧縮機のスナブバーの断面図 従来のリニア圧縮機の縦断面図 従来のリニア圧縮機の横断面図 従来のリニア圧縮機の取り付けスプリングの正面図
符号の説明
101 電動圧縮要素
102 可動子
103 固定子
104 リニアモータ
106 シリンダ
107 ピストン
112 圧縮室
116 板ばね
117,150 上スナブバー
118 樹脂部
120 下スナブバー
121 密閉容器
122 コイルばね
151 二硫化モリブデン層

Claims (4)

  1. 固定子および可動子からなるリニアモータと、圧縮室を形成するシリンダと、前記可動子と連結され、前記シリンダ内を往復動するピストンと、前記可動子と前記固定子とを連結するばねとを備えた電動圧縮要素を密閉容器内に複数のコイルばねで弾性的に支持し、前記コイルばねの内径部を保持するスナブバーを、前記電動圧縮要素と前記密閉容器の少なくとも一方に形成するとともに、前記スナブバーの少なくとも表面は固体潤滑材料で構成したリニア圧縮機。
  2. 固体潤滑材料は、PTFE(4フッ化エチレン)または、PBT(ポリブチレンテレフタレート)または、PBN(ポリブチレンナフタレート)または、PPS(ポリフェニレンサルファイド)である請求項1に記載のリニア圧縮機。
  3. 固体潤滑材料は二硫化モリブデンである請求項1に記載のリニア圧縮機。
  4. 前記密閉容器内に潤滑油を含まない請求項1から3のいずれか一項に記載のリニア圧縮機。
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