JP2005220791A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイリスタを確実にオフ状態にすることでサイリスタ等の破損を防止し、信頼性の高い内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の、内燃機関用点火装置は、電源回路と、点火用コンデンサと、点火コイルと、サイリスタと、点火時期制御回路と、ゲート電圧抑制回路とを備えている。そして、点火信号が停止している間、ゲート電圧抑制回路がサイリスタのゲートをカソードに接続している。これにより、サイリスタのターンオフ時間を短縮でき、短絡電流によるサイリスタ等の破損を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関用の点火装置に関する。
従来、内燃機関の点火プラグに高電圧を供給する内燃機関用点火装置として、例えば、特開平7−91355号公報に開示されているコンデンサ充放電式点火装置がある。この点火装置は、エキサイタコイルと、整流用ダイオードと、点火用コンデンサと、イグニッションコイルと、点火プラグと、サイリスタと、パルサコイルと、点火時期制御回路とから構成されている。点火用コンデンサは、整流用ダイオードを介してエキサイタコイルの出力電圧によって充電される。点火時期制御回路は、パルサコイルの出力信号に基づいて点火時期を判断してサイリスタにゲート電流を流す。これによりサイリスタがオンして点火用コンデンサに蓄積された電荷が放電される。この点火用コンデンサの放電電流はイグニッションコイルの1次側を流れ、イグニッションコイルの2次側に高電圧が誘起される。この高電圧によって点火プラグは火花放電する。その後、点火時期制御回路は、サイリスタのゲート電流を遮断する。サイリスタは、点火用コンデンサの放電電流が保持電流以下になるとオフする。以降、上記工程を繰返すことにより、点火プラグは継続して火花放電する。
特開平7−91355号公報
しかし、点火時期制御回路がサイリスタのゲート電流を遮断し、サイリスタを流れる点火コンデンサの放電電流が保持電流以下になっても、実際にサイリスタがオフ状態になるまでには若干の時間、すなわち、ターンオフ時間が必要である。これは、サイリスタのアノードからゲートに流れる漏れ電流によってカソードとゲートとの間に一定時間電圧が発生するためである。このターンオフ時間はサイリスタを流れる順方向電流が大きいほど長くなる。点火装置の高出力化を図るために点火コンデンサの放電電流を増加させた場合、サイリスタのターンオフ時間はさらに長くなる。そのため、サイリスタがオフ状態になるまでの期間に点火用コンデンサの充電が開始されると、エキサイタコイルの出力がサイリスタによって短絡されて短絡電流が流れる。そして、この短絡電流による発熱によって整流ダイオードやサイリスタが破損してしまう可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、点火用コンデンサの充電開始までにサイリスタを確実にオフ状態にすることでサイリスタ等の破損を防止し、信頼性の高い内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、サイリスタのゲート電圧を抑えること、又は、点火信号を短くすることにより点火用コンデンサの充電開始までにサイリスタを確実にオフ状態にできることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の内燃機関用点火装置は、電源と、前記電源に接続され前記電源の出力電圧が印加されて充電される点火用コンデンサと、前記点火用コンデンサに接続され前記点火用コンデンサの放電電流によって磁束を発生する1次コイルと前記1次コイルの発生する磁束によって電圧を誘起する2次コイルとを有する点火コイルと、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を前記1次コイルを介して放電させるサイリスタと、前記サイリスタにゲート電流を流すためのパルス状の点火信号を出力する点火時期制御手段とを備えた内燃機関用点火装置において、さらに、前記点火信号が停止した後の前記サイリスタのゲート電圧を抑制するゲート電圧抑制手段を有することを特徴とする。
請求項2に記載の内燃機関用点火装置は、請求項1に記載の内燃機関用点火装置において、さらに、前記ゲート電圧抑制手段は、前記点火信号が停止してから所定の時間経過するまで、前記サイリスタのゲートをカソードに接続していることを特徴とする。
請求項3に記載の内燃機関用点火装置は、請求項2に記載の内燃機関用点火装置において、さらに、前記所定の時間は、前記点火信号が停止している時間であることを特徴とする。
請求項4に記載の内燃機関用点火装置は、請求項2乃至3に記載の内燃機関用点火装置において、さらに、前記ゲート電圧抑制手段は、前記サイリスタのゲートとカソードとの間に接続されるスイッチング素子からなることを特徴とする。
請求項5に記載の内燃機関用点火装置は、電源と、前記電源に接続され前記電源の出力電圧が印加されて充電される点火用コンデンサと、前記点火用コンデンサに接続され前記点火用コンデンサの放電電流によって磁束を発生する1次コイルと前記1次コイルの発生する磁束によって電圧を誘起する2次コイルとを有する点火コイルと、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を前記1次コイルを介して放電させるサイリスタと、前記サイリスタにゲート電流を流すためのパルス状の点火信号を出力する点火時期制御手段とを備えた内燃機関用点火装置において、さらに、前記サイリスタと前記点火時期制御手段の間に接続され、前記点火信号のパルス幅を短く成形して前記サイリスタに出力する点火信号波形成形手段を有することを特徴とする。
請求項6に記載の内燃機関用点火装置は、請求項5に記載の内燃機関用点火装置において、さらに、前記点火信号波形成形手段は、カップリングコンデンサを有することを特徴とする。
請求項1に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火信号が停止した後のゲート電圧を抑えることができる。ところで、サイリスタのターンオフ時間は、サイリスタのアノードからゲートに流れる漏れ電流によってカソードとゲートとの間に一定時間電圧が発生することに起因する。そのため、サイリスタにゲート電流を流すための点火信号が停止した後、速やかにゲート電圧を抑えることでサイリスタのターンオフ時間を短縮することができる。これにより、点火用コンデンサの充電時におけるサイリスタによる電源の短絡を防止することができる。従って、電源の短絡電流によるサイリスタの破損が防止され、内燃機関用点火装置の信頼性を向上することができる。
請求項2に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火信号が停止してから所定の時間経過するまで、サイリスタのカソードに対するゲートの電圧をほぼゼロにすることができる。そのため、サイリスタのターンオフ時間がより短縮され、電源の短絡をより確実に防止することができる。従って、電源の短絡電流によるサイリスタの破損がより確実に防止され、内燃機関用点火装置の信頼性をより向上することができる。
請求項3に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火信号が停止している間、サイリスタのカソードに対するゲートの電圧をほぼゼロにすることができる。そのため、サイリスタにノイズが加わってもサイリスタが誤ってオン状態になることはなく、誤動作が防止でき、内燃機関用点火装置の信頼性をさらに向上することができる。
請求項4に記載の内燃機関用点火装置によれば、サイリスタのゲートを確実にカソードに接続することができる。
請求項5に記載の内燃機関用点火装置によれば、サイリスタにゲート電流を流すための
点火信号のパルス幅を短くすることができる。そのため、サイリスタにゲート電流が流れることによってオンしている時間を短くすることができる。これにより、ターンオフ時間をも含めて、サイリスタがオンしてからオフするまでの時間を短縮することができ、点火用コンデンサの充電時におけるサイリスタによる電源の短絡を防止することができる。従って、電源の短絡電流によるサイリスタの破損が防止され、内燃機関用点火装置の信頼性を向上することができる。また、サイリスタと点火時期制御手段の間に点火信号波形成形手段を追加するだけで構成できるため、既存の点火装置へ容易に適用することができる。
請求項6に記載の内燃機関用点火装置によれば、点火信号のパルス幅を確実に短くすることができる。
本実施形態は、本発明に係る内燃機関用点火装置を、二輪車用エンジンの点火プラグに高電圧を供給する点火装置に適用した例を示す。
(第1実施形態)
第1実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を図1に、図1の回路各部における電圧波形を図2に示す。そして、これらの図を参照し、構造、動作、効果の順で具体的に説明する。
まず、図1を参照して具体的構造について説明する。図1に示すように、内燃機関用点火装置1は、電源回路2(電源)と、点火用コンデンサ3と、点火コイル4と、点火プラグ5と、サイリスタ6と、パルサコイル7と、点火時期制御回路8(点火時期制御手段)と、サイリスタ駆動用トランジスタ9と、ゲート電圧抑制回路10(ゲート電圧抑制手段)とから構成されている。
電源回路2は、エキサイタコイル2aと、整流用ダイオード2bとから構成されている。エキサイタコイル2aは、エンジンに配設された磁石式発電機に巻装されているコイルであり、エンジンの回転数に同期した交流電圧を出力する。このエキサイタコイル2aの一端は車体に接地され、他端は整流用ダイオード2bに接続されている。整流用ダイオード2bは、エキサイタコイル2aの発生する交流電圧を整流し、後述する点火用コンデンサ3を充電するための整流素子である。この整流用ダイオード2bのアノードはエキサイタコイル2aに、カソードは点火用コンデンサ3にそれぞれ接続されている。
点火用コンデンサ3は、点火エネルギーを蓄積するための大容量のコンデンサである。この点火用コンデンサ3の一端は電源回路2の出力端、つまり、整流用ダイオード2bのカソードに、他端は後述する点火コイル4にそれぞれ接続されている。
点火コイル4は、1次コイル4aと、2次コイル4bとを有するトランスであり、1次コイル4aにコンデンサの放電電流が流れることによって2次コイル4bに高電圧を誘起する。この1次コイル4aの一端は点火コンデンサに接続され、他端は車体に接地されている。また、2次コイル4bの一端は後述する点火プラグ5に接続され、他端は1次コイル4aの他端と同様に車体に接地されている。
点火プラグ5は、中心電極5aと、接地電極5bとを備えており、2次コイル4bに誘起される高電圧によって火花放電する。この点火プラグ5の中心電極5aは2次コイル4bに接続され、接地電極5bは車体に接地されている。
サイリスタ6は、点火用コンデンサ3に蓄積された電荷を1次コイル4aを介して放電させるためのスイッチング素子であり、ゲートに信号が入力されゲート電流が流れることにより、アノードからカソードに向かって電流が流れるようになる。このサイリスタ6のアノードは点火用コンデンサ3の一端が接続されている電源の出力端、つまり、整流用ダイオード2bのカソードに接続されている。サイリスタ6のカソードは車体に接地され、ゲートは後述するサイリスタ駆動用トランジスタ9に接続されている。
パルサコイル7は、エンジンに配設され、エンジンのクランクシャフトの回転位置に応じてパルス信号を出力するコイルである。このパルサコイル7の一端は車体に接地され、他端は点火時期制御回路8に接続されている。
点火時期制御回路8は、パルサコイル7のパルス信号に基づいて点火プラグ5の点火時期を決定し、点火のための点火信号を出力する回路であり、例えば、マイクロコンピュータ等によって構成されている。この点火時期制御回路8の入力端はパルサコイル7に、出力端はサイリスタ駆動用トランジスタ9にそれぞれ接続されている。
サイリスタ駆動用トランジスタ9は、点火信号に基づいてサイリスタ6のゲートに電圧を印加し、ゲート電流を供給するスイッチング素子である。このサイリスタ駆動用トランジスタ9のベースは点火時期制御回路8の出力端に、エミッタは回路用電源Vccに、コレクタはサイリスタ6のゲートにそれぞれ接続されている。ここで、回路用電源Vccは、サイリスタを制御及び駆動するための直流電源であり、電源回路2とは別に設けられている。サイリスタ駆動用トランジスタ9は、点火時期制御回路8の点火信号に基づいてオン又はオフすることによりサイリスタ6のゲート電流を制御する。
ゲート電圧抑制回路10は、PNP型の第1のトランジスタ10aとNPN型の第2のトランジスタ10bとから構成され、サイリスタ6のゲートをカソードに接続する回路である。第1のトランジスタ10aのベースはサイリスタ6のゲートに、エミッタは点火時期制御回路8の出力端にそれぞれ接続されている。また、第1のトランジスタ10aのコレクタは第2のトランジスタ10bのベースに接続されている。さらに、第2のトランジスタ10bのコレクタとエミッタはサイリスタ6のゲートとカソードにそれぞれ接続されている。
次に、図1及び図2を参照して具体的動作について説明する。ここで、図2におけるa、b、c、dの波形は、図1における点火用コンデンサ3の一端にあるa点、点火時期制御回路8の出力端にあるb点、ゲート電圧抑制回路10の第2のトランジスタ10bのベースにあるc点、サイリスタ6のゲートにあるd点の車体に対する電圧波形をそれぞれ示している。
エンジンが回転するとエキサイタコイル2aはその回転に同期して交流電圧を発生し、パルサコイル7はクランクシャフトの回転位置に応じたパルス信号を出力する。エキサイタコイル2aの発生した交流電圧の正の半サイクルは、整流用ダイオード2bを介して点火用コンデンサ3に印加されて点火用コンデンサ3が充電される。この点火用コンデンサ3の電圧は、エキサイタコイル2aの出力電圧の上昇に伴いt0から時間の経過とともに増加し、エキサイタコイル2aの発生する最大電圧で保持されている。
そして、点火時期制御回路8は、パルサコイル7のパルス信号に基づいて点火プラグ5の点火時期を決定し、t1でLowレベルの点火信号を出力する。この点火信号はサイリスタ駆動用トランジスタ9のベースに印加され、サイリスタ駆動用トランジスタ9はオン状態となる。そのため、サイリスタ6のゲートは回路用電源によりHighレベルとなる。これにより、サイリスタ6にゲート電流が流れてサイリスタ6はオン状態となり、点火用コンデンサ3に蓄積された電荷が瞬時に放電される。そして、点火用コンデンサ3の電圧はほぼゼロになる。この点火用コンデンサ3の放電電流は点火コイル4の1次コイル4aを流れ、2次コイル4bに高電圧が誘起される。この高電圧が点火プラグ5の接地電極5bと中心電極5aとの間に印加され、点火プラグ5は火花放電する。
点火時期制御回路8は、点火用コンデンサ3の放電に充分な時間が経過した後、t2で点火信号をHighレベルにする。これにより、サイリスタ駆動用トランジスタ9はオフ状態となる。ゲート電圧抑制回路10を構成する第1のトランジスタ10aは、点火時期制御回路8の出力がHighレベルであり、かつ、サイリスタ6のゲート電圧がLowレベルであるときにオン状態となる。このとき、ゲート電圧抑制回路10を構成する第2のトランジスタ10bのベースは点火時期制御回路8によりHighレベルとなる。これにより、第2のトランジスタ10bがオン状態となりサイリスタ6のゲートをカソードに接続する。つまり、ゲート電圧制御回路は、t2でサイリスタ6のゲートをカソードに接続する。この状態は、点火時期制御回路8が次の点火信号を出力するまで継続される。
その後、t3で点火用コンデンサ3の充電が開始され、以降、上記工程を繰返すことにより、点火プラグ5は継続して火花放電する。
最後に、具体的効果について説明する。第1の実施形態によれば、内燃機関用点火装置1は、点火信号が停止している間、サイリスタ6のカソードに対するゲートの電圧をほぼゼロにすることができる。これにより、サイリスタ6のターンオフ時間を短縮することができ、点火用コンデンサ3の充電時におけるサイリスタ6によるエキサイタコイル2aの短絡を防止することができる。従って、エキサイタコイル2aの短絡電流による整流用ダイオード2bやサイリスタ6の破損が防止され、内燃機関用点火装置1の信頼性を向上することができる。また、点火信号が停止している間、サイリスタ6にノイズが加わってもサイリスタ6が誤ってオン状態になることはなく、誤動作が防止でき、内燃機関用点火装置1の信頼性をさらに向上することができる。さらに、内燃機関用点火装置1は、サイリスタ6のゲートとカソードとの間に接続される第2のトランジスタ10bを有しており、サイリスタ6のゲートを確実にカソードに接続することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を図3に、図3の回路各部における電圧波形を図4に示す。ここでは、第1実施形態における内燃機関用点火装置との相違部分についてのみ説明し、共通する部分ついては、必要とされる箇所以外説明を省略する。なお、前記実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明する。
まず、図3を参照して具体的構造について説明する。図3に示すように、内燃機関用点火装置1は、電源回路2(電源)と、点火用コンデンサ3と、点火コイル4と、点火プラグ5と、サイリスタ6と、パルサコイル7と、点火時期制御回路8(点火時期制御手段)と、点火信号波形成形回路11(点火信号波形成形手段)とから構成されている。
点火信号波形成形回路11は、サイリスタ6と点火時期制御回路8の間に接続され、点火時期制御回路8から出力される点火信号のパルス幅を短く成形してサイリスタ6に出力する回路である。この点火信号波形成形回路11は、カップリングコンデンサ11aと、抵抗11bと、トランジスタ11cと、ダイオード11dとから構成されている。カップリングコンデンサ11aの一端は抵抗11bを介して回路用電源に接続されるとともに、トランジスタ11cを介して車体に接地されている。また、他端はサイリスタ駆動用トランジスタ9のベースに接続されるとともに、ダイオード11dを介して回路用電源に接続されている。抵抗11bの一端は回路用電源に、他端はカップリングコンデンサ11aの一端にそれぞれ接続されている。トランジスタ11cのベースは点火時期制御回路8に、コレクタはカップリングコンデンサ11aの一端にそれぞれ接続され、エミッタは車体に接地されている。ダイオード11dのアノードはカップリングコンデンサ11aの他端に、カソードは回路用電源にそれぞれ接続されている。
サイリスタ駆動用トランジスタ9は、点火信号波形成形回路11によってパルス幅を短く成形された点火信号に基づいてサイリスタ6のゲートに電圧を印加し、ゲート電流を供給するスイッチング素子である。このサイリスタ駆動用トランジスタ9のベースは点火信号波形成形回路11の出力端、つまり、ダイオード11dのアノードが接続されたカップリングコンデンサ11aの他端に、エミッタは回路用電源に、コレクタはサイリスタ6のゲートにそれぞれ接続されている。
次に、図3及び図4を参照して具体的動作について説明する。ここで、図4におけるa、b、c、d、eの波形は、図3における点火用コンデンサ3の一端にあるa点、点火時期制御回路8の出力端にあるb点、カップリングコンデンサ11aの一端にあるc点、カップリングコンデンサ11aの他端にあるd点、サイリスタ6のゲートにあるe点の車体に対する電圧波形をそれぞれ示している。
エンジンが回転するとエキサイタコイル2aはその回転に同期して交流電圧を発生し、パルサコイル7はクランクシャフトの回転位置に応じたパルス信号を出力する。エキサイタコイル2aの発生した交流電圧の正の半サイクルは、整流用ダイオード2bを介して点火用コンデンサ3に印加されて点火用コンデンサ3が充電される。この点火用コンデンサ3の電圧は、エキサイタコイル2aの出力電圧の上昇に伴いt0から時間の経過とともに増加し、エキサイタコイル2aの発生する最大電圧で保持されている。
そして、点火時期制御回路8は、パルサコイル7のパルス信号に基づいて点火プラグ5の点火時期を決定し、点火コンデンサを放電するのに充分なt1〜t3の期間Highレベルの点火信号を出力する。この点火信号はトランジスタ11cのベースに印加され、トランジスタ11cはオン状態となりカップリングコンデンサ11aの一端(c点)を接地する。そのため、抵抗11bを介して回路用電源Vccで充電されてHighレベルとなっていたカップリングコンデンサ11aの一端は、瞬時にLowレベルになる。その後、カップリングコンデンサ11aは抵抗11bを介して再び回路用電源Vccで充電され、その一端の電圧は、カップリングコンデンサ11aと抵抗11bとで決まる時定数に基づいて漸次上昇しt2でHighレベルに達する。一方、カップリングコンデンサ11aの他端(d点)の電圧もt1でLowレベルとなり、その後漸次上昇しt2でHighレベルに達する。ところで、カップリングコンデンサ11aの容量と抵抗11bの抵抗値は、t1〜t2の時間が点火信号のパルス幅であるt1〜t3の時間より充分短くなるような最適な値に設定されている。このカップリングコンデンサ11aの電圧はサイリスタ駆動用トランジスタ9のベースに印加される。サイリスタ駆動用トランジスタ9は、t1〜t2の期間カップリングコンデンサ11aの電圧の大きさに応じた電圧をサイリスタ6のゲートに印加する。サイリスタ6のゲート電圧は、t1〜t2の期間Highレベルから漸次減少していく。そのため、サイリスタ6のアノードからゲートに流れる漏れ電流によって発生するゲート電圧が重畳されても、点火用コンデンサ3の充電か開始されるt5より充分前のt4でゲート電圧はほぼゼロになる。
サイリスタ6にゲート電圧が印加されてゲート電流が流れるとサイリスタ6はオン状態となり、点火用コンデンサ3に蓄積された電荷が瞬時に放電され、点火用コンデンサ3の電圧はほぼゼロになる。この点火用コンデンサ3の放電電流は点火コイル4の1次コイル4aを流れ、2次コイル4bに高電圧が誘起される。この高電圧が点火プラグ5の接地電極5bと中心電極5aとの間に印加され、点火プラグ5は火花放電する。その後、t5で点火用コンデンサ3の充電が開始され、以降、上記工程を繰返すことにより、点火プラグ5は継続して火花放電する。
最後に、具体的効果について説明する。第2の実施形態によれば、内燃機関用点火装置1は、サイリスタ6にゲート電流を流すための点火信号のパルス幅を短くすることができる。そのため、サイリスタ6にゲート電流が流れることによってオンしている時間を短くすることができる。これにより、ターンオフ時間をも含めて、サイリスタ6がオンしてからオフするまでの時間を短縮することができ、点火用コンデンサ3の充電時におけるサイリスタ6によるエキサイタコイル2aの短絡を防止することができる。従って、エキサイタコイル2aの短絡電流による整流用ダイオード2aやサイリスタ6の破損が防止され、内燃機関用点火装置1の信頼性を向上することができる。また、サイリスタ6と点火時期制御回路8の間に点火信号波形成形回路11を追加するだけで構成できるため、既存の点火装置へ容易に適用することができる。さらに、内燃機関用点火装置1は、カップリングコンデンサ11aを有しており、点火信号のパルス幅を確実に短くすることができる。
第1実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を示す。 図1の回路各部における電圧波形を示す。 第2実施形態における内燃機関用点火装置の回路図を示す。 図3の回路各部における電圧波形を示す。
符号の説明
1 ・・・ 内燃機関用点火装置
2 ・・・ 電源回路(電源)
2a ・・・ エキサイタコイル
2b ・・・ 整流用ダイオード
3 ・・・ 点火用コンデンサ
4 ・・・ 点火コイル
4a ・・・ 1次コイル
4b ・・・ 2次コイル
5 ・・・ 点火プラグ
5a ・・・ 中心電極
5b ・・・ 接地電極
6 ・・・ サイリスタ
7 ・・・ パルサコイル
8 ・・・ 点火時期制御回路
9 ・・・ サイリスタ駆動用トランジスタ
10 ・・・ ゲート電圧抑制回路(ゲート電圧抑制手段)
10a ・・・ 第1のトランジスタ
10b ・・・ 第2のトランジスタ
11 ・・・ 点火信号波形成形回路(点火信号波形成形手段)
11a ・・・ カップリングコンデンサ
11b ・・・ 抵抗
11c ・・・ トランジスタ
11d ・・・ ダイオード

Claims (6)

  1. 電源と、前記電源に接続され前記電源の出力電圧が印加されて充電される点火用コンデンサと、前記点火用コンデンサに接続され前記点火用コンデンサの放電電流によって磁束を発生する1次コイルと前記1次コイルの発生する磁束によって電圧を誘起する2次コイルとを有する点火コイルと、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を前記1次コイルを介して放電させるサイリスタと、前記サイリスタにゲート電流を流すためのパルス状の点火信号を出力する点火時期制御手段とを備えた内燃機関用点火装置において、
    さらに、前記点火信号が停止した後の前記サイリスタのゲート電圧を抑制するゲート電圧抑制手段を有することを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記ゲート電圧抑制手段は、前記点火信号が停止してから所定の時間経過するまで、前記サイリスタのゲートをカソードに接続していることを特徴とする請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  3. 前記所定の時間は、前記点火信号が停止している時間であることを特徴とする請求項2記載の内燃機関用点火装置。
  4. 前記ゲート電圧抑制手段は、前記サイリスタのゲートとカソードとの間に接続されるスイッチング素子からなることを特徴とする請求項2乃至3記載の内燃機関用点火装置。
  5. 電源と、前記電源に接続され前記電源の出力電圧が印加されて充電される点火用コンデンサと、前記点火用コンデンサに接続され前記点火用コンデンサの放電電流によって磁束を発生する1次コイルと前記1次コイルの発生する磁束によって電圧を誘起する2次コイルとを有する点火コイルと、前記点火用コンデンサに蓄積された電荷を前記1次コイルを介して放電させるサイリスタと、前記サイリスタにゲート電流を流すためのパルス状の点火信号を出力する点火時期制御手段とを備えた内燃機関用点火装置において、
    さらに、前記サイリスタと前記点火時期制御手段の間に接続され、前記点火信号のパルス幅を短く成形して前記サイリスタに出力する点火信号波形成形手段を有することを特徴とする内燃機関用点火装置。
  6. 前記点火信号波形成形手段は、カップリングコンデンサを有することを特徴とする請求項5記載の内燃機関用点火装置。
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