JP2005220153A - 変性ポリオレフィン樹脂組成物エマルジョン - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業環境の安全衛生性に優れ、また省資源に適しており、かつ塗料印刷用インキなどの各種バインダー、プラスチック、ガラス、繊維、ガラス繊維、紙、木、金属、ゴム、合成皮革、不織布、コンクリート等各種基材のコーティング剤、粘着剤、接着剤等と良好な接着性を有するエマルジョンを提供する。
【解決手段】 融解熱量が1J/g以上のピーク、結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体及びその他のポリオレフィン樹脂からなる樹脂組成物100重量部に対して、同一分子内に不飽和基及び極性基を併せ持つ化合物(B1)、及び同一分子内に(OR)で表される基と、特定の官能基から選ばれる二つの官能基とを併せ持つ化合物(B2)から選ばれる化合物0.1〜20重量部、及び有機過酸化物0.01〜20重量部を配合し、変性して得られる変性ポリオレフィン樹脂組成物が水系媒体中に分散してなるエマルジョン。
【選択図】 なし
【解決手段】 融解熱量が1J/g以上のピーク、結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体及びその他のポリオレフィン樹脂からなる樹脂組成物100重量部に対して、同一分子内に不飽和基及び極性基を併せ持つ化合物(B1)、及び同一分子内に(OR)で表される基と、特定の官能基から選ばれる二つの官能基とを併せ持つ化合物(B2)から選ばれる化合物0.1〜20重量部、及び有機過酸化物0.01〜20重量部を配合し、変性して得られる変性ポリオレフィン樹脂組成物が水系媒体中に分散してなるエマルジョン。
【選択図】 なし
Description
本発明は、エマルジョンに関するものである。更に詳しくは、作業環境の安全衛生性に優れ、また省資源に適しており、かつ塗料印刷用インキなどの各種バインダー、プラスチック、ガラス、繊維、ガラス繊維、紙、木、金属、ゴム、合成皮革、不織布、コンクリート等各種基材のコーティング剤、粘着剤、接着剤等と良好な接着性を有するエマルジョンに関するものである。
ポリオレフィン樹脂は、比較的安価で、かつ良好な成形性、耐熱性、耐溶剤性、機械的特性、外観等を有するため、各種成形品に加工され多くの分野で使用されている。さらに、より優れた特長を有する材料を得るために、異種ポリマーとブレンドしてポリマーアロイとすること、各種の無機材料と組み合わせて複合材料とすること、また、金属に積層して積層材料とすること等が知られている。
しかし、ポリオレフィン樹脂は極性基を有さないために、接着性、塗装性、印刷性等に問題が生じたり、無機材料や金属との接着性が良好ではないことがあった。また、極性基を有する異種ポリマー、例えばポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンオキサオド樹脂等のエンジニアリングプラスチックとは相容性が低く、ポリオレフィン樹脂と極性基を有する異種ポリマーをブレンドしたポリマーアロイは、耐衝撃性や機械的強度などが低くいことがあったり、成形品表面剥離を生じたりすることがあった。
そして、上記の問題を解決する方法として、ポリオレフィン樹脂と異種ポリマー、無機材料や金属との接着にエマルジョンを用いることが知られている。
例えば、特開平7−82423号公報には、静置安定性に優れた、また透明性に優れた皮膜を与えるオレフィン系熱可塑性樹脂水性エマルジョンとして、ビニルエステル、α,β−不飽和カルボン酸、α,β−カルボン酸の金属塩およびα、β−不飽和カルボン酸エステルから構成される群から選ばれるモノマーとオレフィンとの共重合体を水および特定の構造式で表される化合物である界面活性剤と共に、該オレフィン系熱可塑性樹脂の融点よりも低くない温度に加熱して溶融し、攪拌後に冷却することにより製造されるオレフィン系熱可塑性水性エマルジョンが記載されている。
例えば、特開平7−82423号公報には、静置安定性に優れた、また透明性に優れた皮膜を与えるオレフィン系熱可塑性樹脂水性エマルジョンとして、ビニルエステル、α,β−不飽和カルボン酸、α,β−カルボン酸の金属塩およびα、β−不飽和カルボン酸エステルから構成される群から選ばれるモノマーとオレフィンとの共重合体を水および特定の構造式で表される化合物である界面活性剤と共に、該オレフィン系熱可塑性樹脂の融点よりも低くない温度に加熱して溶融し、攪拌後に冷却することにより製造されるオレフィン系熱可塑性水性エマルジョンが記載されている。
また、特開平7−173347号公報には、密着性、耐候性、塗膜外観、耐溶剤性等の良好な塗膜を与えるポリオレフィン系樹脂成型物に使用されるコーティング用水分散型ポリオレフィン系樹脂エマルジョン組成物として、ポリオレフィンにα,β−不飽和カルボン酸及び(メタ)アクリル酸エステルモノマー又はその誘導体モノマーを添加し、更にこれらの組成物に反応性オリゴマーを添加するか又は添加することなく共重合してなる樹脂組成物を主成分とする水分散型エマルジョン組成物が記載されている。
そして、特開平8−73600号公報には、高圧乳化法において、層分離、再凝集等の生じない安定した水系ポリオレフィン樹脂エマルジョンとして、特定の構造式で表される繰り返し単位、すなわち、(CH2CH2O)と(CH2CR1HO)の繰り返しから構成される単位と、活性水素基を2個有する有機化合物の残基と、ジカルボン酸類化合物残基またはジイソシアネート化合物の残基とからなる繰り返し単位から構成される水溶性高分子化合物、および特定の構造式で表され、HLBが特定の範囲にある非イオン系界面活性剤を含む水系媒体中に、上記の水溶性高分子化合物と実質的に非相溶系のポリオレフィン樹脂が分散されている水系ポリオレフィン樹脂エマルジョンが記載されている。
かかる背景技術の下、上記の各公報に記載されている水性エマルジョンにおいても、作業環境の安全衛生性、省資源に適していること、接着性については、さらなる改良が求められており、本発明の目的は、作業環境の安全衛生性に優れ、また省資源に適しており、かつ塗料印刷用インキなどの各種バインダー、プラスチック、ガラス、繊維、ガラス繊維、紙、木、金属、ゴム、合成皮革、不織布、コンクリート等各種基材のコーティング剤、粘着剤、接着剤等と良好な接着性を有するエマルジョンを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、本発明が上記の課題を解決できることを見出し、これを完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
下記(A)100重量部に対して、下記(B)0.1〜20重量部及び下記(C)0.01〜20重量部を配合し、変性して得られる変性ポリオレフィン樹脂組成物が水系媒体中に分散してなるエマルジョンに係るものである。
(A):下記(A1)及び(A2)からなるポリオレフィン樹脂組成物
(A1):示差走査熱量計(DSC)で測定した場合に、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク及び結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体であって、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体100〜60重量部
(A2):ポリオレフィン樹脂(但し、オレフィン共重合体(A1)を除く。)0〜40重量部
(B):下記(B1)及び(B2)からなる群から選ばれる少なくともひとつの化合物
(B1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基及び(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物
(B2):同一分子内に(iii)少なくとも1種の(OR)で表される基(ここでRは水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基である。)と、(iv)カルボン酸、酸ハライド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも二つの同一又は相異なる官能基とを併せ持つ化合物
(C):有機過酸化物
すなわち、本発明は、
下記(A)100重量部に対して、下記(B)0.1〜20重量部及び下記(C)0.01〜20重量部を配合し、変性して得られる変性ポリオレフィン樹脂組成物が水系媒体中に分散してなるエマルジョンに係るものである。
(A):下記(A1)及び(A2)からなるポリオレフィン樹脂組成物
(A1):示差走査熱量計(DSC)で測定した場合に、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク及び結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体であって、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体100〜60重量部
(A2):ポリオレフィン樹脂(但し、オレフィン共重合体(A1)を除く。)0〜40重量部
(B):下記(B1)及び(B2)からなる群から選ばれる少なくともひとつの化合物
(B1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基及び(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物
(B2):同一分子内に(iii)少なくとも1種の(OR)で表される基(ここでRは水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基である。)と、(iv)カルボン酸、酸ハライド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも二つの同一又は相異なる官能基とを併せ持つ化合物
(C):有機過酸化物
本発明によれば、作業環境の安全衛生性に優れ、また省資源に適しており、かつ塗料印刷用インキなどの各種バインダー、プラスチック、ガラス、繊維、ガラス繊維、紙、木、金属、ゴム、合成皮革、不織布、コンクリート等各種基材のコーティング剤、粘着剤、接着剤等と良好な接着性を有するエマルジョンを得ることができる。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂組成物(成分(A))は、下記の(A1)及び(A2)からなるポリオレフィン樹脂組成物である。ただし、下記の(A1)と(A2)は、それぞれ異なるものである。
(A1):示差走査熱量計(DSC)で測定した場合に、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク及び結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体であって、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体100〜60重量部
(A2):ポリオレフィン樹脂0〜40重量部
(A1):示差走査熱量計(DSC)で測定した場合に、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク及び結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体であって、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体100〜60重量部
(A2):ポリオレフィン樹脂0〜40重量部
本発明で用いられる成分(A1)は、示差走査熱量計(DSC)で測定した場合に、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク及び結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体であって、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体である。成分(A1)として、上記のオレフィン共重合体を単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピークまたは結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれかを有する場合、得られる変性ポリオレフィン樹脂の生産安定性が劣ることがある。結晶の融解に基づくピークおよび結晶化に基づくピークの測定は、示差走査熱量計(DSC)によって行う測定であって、例えば、示差走査熱量計として、セイコー電子工業社製 DSC220Cを用い、昇温及び降温の過程のいずれも10℃/minの速度で測定を行う。
本発明で用いられる成分(A1)は、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体である。また、必要に応じて、任意に環状オレフィンを共重合しても良い。
そして、本発明で用いられる成分(A1)は、前記の選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体である。炭素数の合計が6未満となるようなオレフィンの組み合わせを選択した場合、得られる変性ポリオレフィン樹脂の生産安定性が劣ることがある。
そして、本発明で用いられる成分(A1)は、前記の選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体である。炭素数の合計が6未満となるようなオレフィンの組み合わせを選択した場合、得られる変性ポリオレフィン樹脂の生産安定性が劣ることがある。
炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、直鎖状及び分岐状のα−オレフィンが挙げられ、直鎖状のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナノデセン、1−エイコセン等が挙げられ、分岐状のα−オレフィンとしては、例えば、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。
選ばれた二種以上のオレフィンの組み合わせの具体例としては、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/1−オクテン、エチレン/1−デセン、エチレン/1−オクタデセン、エチレン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−ブテン、プロピレン/1−ヘキセン、プロピレン/1−オクテン、プロピレン/1−デセン、プロピレン/1−オクタデセン、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン、1−ブテン/1−ヘキセン、1−ブテン/1−オクテン、1−ブテン/1−デセン、1−ブテン/1−オクタデセン、1−ブテン/4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン/1−オクテン、1−ヘキセン/1−デセン、1−ヘキセン/1−オクタデセン、1−ヘキセン/4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン/1−デセン、1−オクテン/1−オクタデセン、1−オクテン/4−メチル−1−ペンテン、1−デセン/1−オクタデセン、1−デセン/4−メチル−1−ペンテン、1−オクタデセン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン、エチレン/プロピレン/1−ヘキセン、エチレン/プロピレン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/1−デセン、エチレン/プロピレン/1−オクタデセン、エチレン/プロピレン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−ブテン/1−ヘキセン、エチレン/1−ブテン/1−オクテン、エチレン/1−ブテン/1−デセン、エチレン/1−ブテン/1−オクタデセン、エチレン/1−ブテン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−ヘキセン/1−オクテン、エチレン/1−ヘキセン/1−デセン、エチレン/1−ヘキセン/1−オクタデセン、エチレン/1−ヘキセン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−オクテン/1−デセン、エチレン/1−オクテン/1−オクタデセン、エチレン/1−オクテン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−デセン/1−オクタデセン、エチレン/1−デセン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−オクタデセン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−ブテン/1−ヘキセン、プロピレン/1−ブテン/1−オクテン、プロピレン/1−ブテン/1−デセン、プロピレン/1−ブテン/1−オクタデセン、プロピレン/1−ブテン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−ヘキセン/1−オクテン、プロピレン/1−ヘキセン/1−デセン、プロピレン/1−ヘキセン/1−オクタデセン、プロピレン/1−ヘキセン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−オクテン/1−デセン、プロピレン/1−オクテン/1−オクタデセン、プロピレン/1−オクテン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−デセン/1−オクタデセン、プロピレン/1−デセン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−オクタデセン/4−メチル−1−ペンテン、1−ブテン/1−ヘキセン/1−オクテン、1−ブテン/1−ヘキセン/1−デセン、1−ブテン/1−ヘキセン/1−オクタデセン、1−ブテン/1−ヘキセン/4−メチル−1−ペンテン、1−ブテン/1−オクテン/1−デセン、1−ブテン/1−オクテン/1−オクタデセン、1−ブテン/1−オクテン/4−メチル−1−ペンテン、1−ブテン/1−デセン/1−オクタデセン、1−ブテン/1−デセン/4−メチル−1−ペンテン、1−ブテン/1−オクタデセン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン/1−ヘキセン、エチレン/プロピレン/1−ブテン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン/1−デセン、エチレン/プロピレン/1−ブテン/1−オクタデセン、エチレン/プロピレン/1−ブテン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−ブテン/1−ヘキセン/1−オクテン、エチレン/1−ブテン/1−ヘキセン/1−デセン、エチレン/1−ブテン/1−ヘキセン/1−オクタデセン、エチレン/1−ブテン/1−ヘキセン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/プロピレン/1−ヘキセン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/1−ヘキセン/1−デセン、エチレン/プロピレン/1−ヘキセン/1−オクタデセン、エチレン/プロピレン/1−ヘキセン/4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
成分(A1)の温度135℃のテトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]としては、生産安定性の観点から、好ましくは0.3〜10dl/gであり、より好ましくは0.5〜7dl/gであり、更に好ましくは0.7〜5dl/gである。
成分(A1)のゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)法によって測定される分子量分布(Mw/Mn)としては、接着性、塗装性、印刷性等の観点から、好ましくは3以下である。
分子量分布はゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法によって測定され、装置としては、たとえば、Waters社製、150C/GPC装置を用いて行う。溶出温度は140℃、使用カラムは、たとえば昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M、分子量標準物質はポリスチレン(たとえば、東ソー社製、分子量68−8,400,000)を用いる。得られたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)から、これらの比(Mw/Mn)を分子量分布として求める。測定サンプルは約5mgの重合体を5mlのo−ジクロロベンゼンに溶解し、約1mg/mlの濃度とする。得られたサンプル溶液の400μlをインジェクションし、溶出溶媒流速は1.0ml/minとし、屈折率検出器にて検出する。
分子量分布はゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法によって測定され、装置としては、たとえば、Waters社製、150C/GPC装置を用いて行う。溶出温度は140℃、使用カラムは、たとえば昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M、分子量標準物質はポリスチレン(たとえば、東ソー社製、分子量68−8,400,000)を用いる。得られたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)から、これらの比(Mw/Mn)を分子量分布として求める。測定サンプルは約5mgの重合体を5mlのo−ジクロロベンゼンに溶解し、約1mg/mlの濃度とする。得られたサンプル溶液の400μlをインジェクションし、溶出溶媒流速は1.0ml/minとし、屈折率検出器にて検出する。
成分(A1)の製造には、狭分子量分布の共重合体が得られる点から、メタロセン系触媒を用いることが好ましい。メタロセン系触媒としては、シクロペンタジエニル骨格を少なくとも1個有する周期表第4族〜第6族の遷移金属錯体を挙げることができる。メタロセン系触媒の具体例としては、たとえば特開平9−12635号公報や特開平9−151205号公報記載のメタロセン系触媒を挙げることができる。
成分(A1)としては、グラフト時のメルトフローレイト(MFR)の変動を抑えると云う観点から、オレフィン共重合体中の立体規則性がアタクチック構造であるオレフィン共重合体が好ましい。オレフィン共重合体中の立体規則性がアタクチック構造であるオレフィン共重合体とは、プロピレン側鎖の配列、プロピレン側鎖と炭素数4〜20のα−オレフィン側鎖の配列、および、炭素数4〜20のα−オレフィン側鎖の配列のいずれもが、アタクチック構造であるオレフィン共重合体である。
そして、成分(A1)であるオレフィン共重合体中の立体規則性をアタクチック構造にするには、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィン、および、必要に応じて加えられる任意の環状オレフィンを、下記(D)と、下記(E)及び/又は下記(F)とを接触させて得られるオレフィン重合用触媒の存在下で共重合することによって製造することができる。
(D):下記一般式[I]〜[III]で表される遷移金属錯体のうちの少なくとも一種
(上記一般式[I]〜[III]においてそれぞれ、M1は元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を示し、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、Jは元素の周期律表の第14族の原子を示す。Cp1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を示す。X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基又は2置換アミノ基を示す。X3は元素の周期律表の第16族の原子を示す。R1、R2、R3、R4、R5及びR6は任意に結合して環を形成してもよい。上記一般式[II]または[III]において、二つのM1、A、J、Cp1、X1、X2、X3、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。)
(E):下記(E1)〜(E3)から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物
(E1):一般式 E1 aAlZ3-aで示される有機アルミニウム化合物
(E2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン
(E3):一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(但し、E1、E2及びE3は、それぞれ炭化水素基であり、E1が複数ある場合、夫々のE1は同じであっても異なっていてもよく、また、夫々のE2は同じであっても異なっていてもよく、夫々のE3は同じであっても異なっていてもよい。Zは水素原子又はハロゲン原子を表し、Zが複数ある場合、夫々のZは同じであっても異なっていてもよい。aは0<a≦3を満足する数を、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)
(F):下記(F1)〜(F3)のいずれかのホウ素化合物
(F1):一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物、
(F2):一般式 G+(BQ4Q5Q6Q7)-で表されるホウ素化合物、
(F3):一般式 (L−H)+(BQ8Q9Q10Q11)-で表されるホウ素化合物
(但し、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1〜Q11はハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、置換シリル基、アルコキシ基又は2置換アミノ基であり、それらは同じであっても異なっていてもよい。G+は無機又は有機のカチオンであり、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+はブレンステッド酸である。)
(上記一般式[I]〜[III]においてそれぞれ、M1は元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を示し、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、Jは元素の周期律表の第14族の原子を示す。Cp1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を示す。X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基又は2置換アミノ基を示す。X3は元素の周期律表の第16族の原子を示す。R1、R2、R3、R4、R5及びR6は任意に結合して環を形成してもよい。上記一般式[II]または[III]において、二つのM1、A、J、Cp1、X1、X2、X3、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。)
(E):下記(E1)〜(E3)から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物
(E1):一般式 E1 aAlZ3-aで示される有機アルミニウム化合物
(E2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン
(E3):一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(但し、E1、E2及びE3は、それぞれ炭化水素基であり、E1が複数ある場合、夫々のE1は同じであっても異なっていてもよく、また、夫々のE2は同じであっても異なっていてもよく、夫々のE3は同じであっても異なっていてもよい。Zは水素原子又はハロゲン原子を表し、Zが複数ある場合、夫々のZは同じであっても異なっていてもよい。aは0<a≦3を満足する数を、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)
(F):下記(F1)〜(F3)のいずれかのホウ素化合物
(F1):一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物、
(F2):一般式 G+(BQ4Q5Q6Q7)-で表されるホウ素化合物、
(F3):一般式 (L−H)+(BQ8Q9Q10Q11)-で表されるホウ素化合物
(但し、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1〜Q11はハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、置換シリル基、アルコキシ基又は2置換アミノ基であり、それらは同じであっても異なっていてもよい。G+は無機又は有機のカチオンであり、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+はブレンステッド酸である。)
以下、本発明で用いられる成分(A1)の製造法について、更に詳しく説明する。
(D)遷移金属錯体について説明する。
遷移金属錯体(D)は一般式[I]、[II]又は[III]で表される。
一般式[I]、[II]又は[III]において、M1で示される遷移金属原子とは、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の第4族の遷移金属元素を示し、たとえばチタニウム原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子などが挙げられる。好ましくはチタニウム原子又はジルコニウム原子である。
(D)遷移金属錯体について説明する。
遷移金属錯体(D)は一般式[I]、[II]又は[III]で表される。
一般式[I]、[II]又は[III]において、M1で示される遷移金属原子とは、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改訂版1989)の第4族の遷移金属元素を示し、たとえばチタニウム原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子などが挙げられる。好ましくはチタニウム原子又はジルコニウム原子である。
一般式[I]、[II]又は[III]においてAとして示される元素の周期律表の第16族の原子としては、たとえば酸素原子、硫黄原子、セレン原子などが挙げられ、好ましくは酸素原子である。
一般式[I]、[II]又は[III]においてJとして示される元素の周期律表の第14族の原子としては、たとえば炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子などが挙げられ、好ましくは炭素原子又はケイ素原子である。
置換基Cp1として示されるシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基としては、たとえばη5−(置換)シクロペンタジエニル基、η5−(置換)インデニル基、η5−(置換)フルオレニル基などである。具体的に例示すれば、たとえばη5−シクロぺンタジエニル基、η5−メチルシクロペンタジエニル基、η5−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5−エチルシクロぺンタジエニル基、η5−n−プロピルシクロペンタジエニル基、η5−イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5−sec−ブチルシクロペンタジエニル基、η5−tert−ブチルシクロぺンタジエニル基、η5−n−ペンチルシクロぺンタジエニル基、η5−ネオペンチルシクロぺンタジエニル基、η5−n−ヘキシルシクロぺンタジエニル基、η5−n−オクチルシクロぺンタジエニル基、η5−フェニルシクロぺンタジエニル基、η5−ナフチルシクロぺンタジエニル基、η5−トリメチルシリルシクロぺンタジエニル基、η5−トリエチルシリルシクロぺンタジエニル基、η5−tert−ブチルジメチルシリルシクロぺンタジエニル基、
η5−インデニル基、η5−メチルインデニル基、η5−ジメチルインデニル基、η5−エチルインデニル基、η5−n−プロピルインデニル基、η5−イソプロピルインデニル基、η5−n−ブチルインデニル基、η5−sec−ブチルインデニル基、η5−tert−ブチルインデニル基、η5−n−ペンチルインデニル基、η5−ネオペンチルインデニル基、η5−n−ヘキシルインデニル基、η5−n−オクチルインデニル基、η5−n−デシルインデニル基、η5−フェニルインデニル基、η5−メチルフェニルインデニル基、η5−ナフチルインデニル基、η5−トリメチルシリルインデニル基、η5−トリエチルシリルインデニル基、η5−tert−ブチルジメチルシリルインデニル基、η5−テトラヒドロインデニル基、
η5−フルオレニル基、η5−メチルフルオレニル基、η5−ジメチルフルオレニル基、η5−エチルフルオレニル基、η5−ジエチルフルオレニル基、η5−n−プロピルフルオレニル基、η5−ジ−n−プロピルフルオレニル基、η5−イソプロピルフルオレニル基、η5−ジイソプロピルフルオレニル基、η5−n−ブチルフルオレニル基、η5−sec−ブチルフルオレニル基、η5−tert−ブチルフルオレニル基、η5−ジ−n−ブチルフルオレニル基、η5−ジ−sec−ブチルフルオレニル基、η5−ジ−tert−ブチルフルオレニル基、η5−n−ペンチルフルオレニル基、η5−ネオペンチルフルオレニル基、η5−n−ヘキシルフルオレニル基、η5−n−オクチルフルオレニル基、η5−n−デシルフルオレニル基、η5−n−ドデシルフルオレニル基、η5−フェニルフルオレニル基、η5−ジ−フェニルフルオレニル基、η5−メチルフェニルフルオレニル基、η5−ナフチルフルオレニル基、η5−トリメチルシリルフルオレニル基、η5−ビス−トリメチルシリルフルオレニル基、η5−トリエチルシリルフルオレニル基、η5−tert−ブチルジメチルシリルフルオレニル基などが挙げられ、好ましくはη5−シクロペンタジエニル基、η5−メチルシクロペンタジエニル基、η5−tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5−インデニル基、又はη5−フルオレニル基である。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、好ましくは塩素原子又は臭素原子であり、より好ましくは塩素原子である。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6におけるアルキル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基又はアミル基である。
これらのアルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基としては、たとえばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基などが挙げられる。
またこれらのアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
またこれらのアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6におけるアラルキル基としては、炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、たとえばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(4,6−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などが挙げられ、より好ましくはベンジル基である。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6におけるアリール基としては、炭素原子数6〜20のアリール基が好ましく、たとえばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、より好ましくはフェニル基である。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6における置換シリル基とは炭化水素基で置換されたシリル基であって、ここで炭化水素基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。かかる炭素原子数1〜20の置換シリル基としては、たとえばメチルシリル基、エチルシリル基、フェニルシリル基などの炭素原子数1〜20の1置換シリル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基などの炭素原子数2〜20の2置換シリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などの炭素原子数3〜20の3置換シリル基などが挙げられ、好ましくはトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、又はトリフェニルシリル基である。
これらの置換シリル基はいずれもその炭化水素基が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらの置換シリル基はいずれもその炭化水素基が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6におけるアルコキシ基としては、炭素原子数1〜20のアルコキシ基が好ましく、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、又はtert−ブトキシ基である。
これらのアルコキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアルコキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6におけるアラルキルオキシ基としては、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基が好ましく、たとえばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などが挙げられ、より好ましくはベンジルオキシ基である。
これらのアラルキルオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアラルキルオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6におけるアリールオキシ基としては、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基が好ましく、たとえばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などが挙げられる。
これらのアリールオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
これらのアリールオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5又はR6における2置換アミノ基とは2つの炭化水素基で置換されたアミノ基であって、ここで炭化水素基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基などの炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜10のアラルキル基などが挙げられる。かかる炭素原子数1〜10の炭化水素基で置換された2置換アミノ基としては、たとえばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、ビス−tert−ブチルジメチルシリルアミノ基などが挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基又はジエチルアミノ基である。これらの2置換アミノ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基又はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
置換基R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、任意に結合して環を形成していてもよい。
好ましいR1としては、アルキル基、アラルキル基、アリール基及び置換シリル基である。
好ましいX1及びX2としては、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基及び2置換アミノ基であり、更に好ましいものとしては、ハロゲン原子及びアルコキシ基である。
好ましいR1としては、アルキル基、アラルキル基、アリール基及び置換シリル基である。
好ましいX1及びX2としては、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基及び2置換アミノ基であり、更に好ましいものとしては、ハロゲン原子及びアルコキシ基である。
一般式[II]又は[III]においてX3として示される元素の周期律表の第16族の原子としては、たとえば酸素原子、硫黄原子、セレン原子などが挙げられ、好ましくは酸素原子である。
一般式[I]で表される遷移金属錯体としては、たとえば、メチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
メチレン(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
イソプロピリデン(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドなどや、これらの化合物のチタニウムをジルコニウム、又はハフニウムに変更した化合物、ジクロライドをジブロミド、ジアイオダイド、ビス(ジメチルアミド)、ビス(ジエチルアミド)、ジ−n−ブトキシド、又はジイソプロポキシドに変更した化合物、(シクロペンタジエニル)を(ジメチルシクロペンタジエニル)、(トリメチルシクロペンタジエニル)、(n−ブチルシクロペンタジエニル)、(tert−ブチルジメチルシリルシクロペンタジエニル)、又は(インデニル)に変更した化合物、(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)を(2−フェノキシ)、(3−メチル−2−フェノキシ)、(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)、(3−フェニル−5−メチル−2−フェノキシ)、(3−tert−ブチルジメチルシリル−2−フェノキシ)、又は(3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)に変更した化合物などといった一般式[I]におけるJが炭素原子である遷移金属錯体ならびに、
ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジメチルシリル(インデニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(インデニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、
ジメチルシリル(フルオレニル)(2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(フルオレニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(1−ナフトキシ−2−イル)チタンジクロライドなどや、これらの化合物の(シクロペンタジエニル)を(ジメチルシクロペンタジエニル)、(トリメチルシクロペンタジエニル)、(エチルシクロペンタジエニル)、(n−プロピルシクロペンタジエニル)、(イソプロピルシクロペンタジエニル)、(sec−ブチルシクロペンタジエニル)、(イソブチルシクロペンタジエニル)、(tert−ブチルジメチルシリルシクロペンタジエニル)、(フェニルシクロペンタジエニル)、(メチルインデニル)、又は(フェニルインデニル)に変更した化合物、(2−フェノキシ)を(3−フェニル2−フェノキシ)、(3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)、又は(3−tert−ブチルジメチルシリル−2−フェノキシ)に変更した化合物、ジメチルシリルをジエチルシリル、ジフェニルシリル、又はジメトキシシリルに変更した化合物、チタニウムをジルコニウム、又はハフニウムに変更した化合物、ジクロライドをジブロミド、ジアイオダイド、ビス(ジメチルアミド)、ビス(ジエチルアミド)、ジ−n−ブトキシド、又はジイソプロポキシドに変更した化合物といった一般式[I]におけるJが炭素原子以外の元素の周期律表の第14族の原子である遷移金属錯体が挙げられる。
一般式[II]で表される遷移金属錯体としては、たとえば、μ−オキソビス{イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、
μ−オキソビス{イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、
μ−オキソビス{イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、
μ−オキソビス{ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、
μ−オキソビス{ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、
μ−オキソビス{ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムクロライド}、μ−オキソビス{ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムメトキシド}などが挙げられる。
一般式[III]で表される遷移金属錯体としては、たとえば、ジ−μ−オキソビス{イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウム}、
ジ−μ−オキソビス{ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタニウム}、ジ−μ−オキソビス{ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウム}などが挙げられる。
上記一般式[I]で表される遷移金属錯体は、たとえばWO97/03992号公開明細書に記載の方法で製造できる。また上記一般式[II]又は[III]で表される遷移金属錯体は、上記一般式[I]で表される遷移金属錯体と1当量又は2当量の水とを反応させることにより製造できる。
(E)アルミニウム化合物について説明する。
アルミニウム化合物(E)としては、下記(E1)〜(E3)から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物である。
(E1):一般式 E1 aAlZ3-aで示される有機アルミニウム化合物
(E2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン
(E3):一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(但し、E1、E2、及びE3は、それぞれ炭化水素基であり、E1が複数ある場合、夫々のE1は同じであっても異なっていてもよく、また、夫々のE2は同じであっても異なっていてもよく、夫々のE3は同じであっても異なっていてもよい。Zは水素原子又はハロゲン原子を表し、Zが複数ある場合、夫々のZは同じであっても異なっていてもよい。aは0<a≦3を満足する数を、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)
アルミニウム化合物(E)としては、下記(E1)〜(E3)から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物である。
(E1):一般式 E1 aAlZ3-aで示される有機アルミニウム化合物
(E2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン
(E3):一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(但し、E1、E2、及びE3は、それぞれ炭化水素基であり、E1が複数ある場合、夫々のE1は同じであっても異なっていてもよく、また、夫々のE2は同じであっても異なっていてもよく、夫々のE3は同じであっても異なっていてもよい。Zは水素原子又はハロゲン原子を表し、Zが複数ある場合、夫々のZは同じであっても異なっていてもよい。aは0<a≦3を満足する数を、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)
E1、E2、又はE3における炭化水素基としては、炭素数1〜8の炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
一般式 E1 aAlZ3-aで示される有機アルミニウム化合物(E1)の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジヘキシルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、ヘキシルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド等を挙げることができる。
好ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、より好ましくは、トリエチルアルミニウム、又はトリイソブチルアルミニウムである。
一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン(E2)、一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で示される構造を有する線状のアルミノキサン(E3)における、E2、E3の具体例としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチル基、ネオペンチル基等のアルキル基を例示することができる。bは2以上の整数であり、cは1以上の整数である。好ましくは、E2及びE3はメチル基、又はイソブチル基であり、bは2〜40、cは1〜40である。
上記のアルミノキサンは各種の方法で作られる。その方法については、公知の方法に準じて作ればよい。たとえば、トリアルキルアルミニウム(たとえば、トリメチルアルミニウムなど)を適当な有機溶剤(ベンゼン、脂肪族炭化水素など)に溶かした溶液を水と接触させて作る。また、トリアルキルアルミニウム(たとえば、トリメチルアルミニウムなど)を結晶水を含んでいる金属塩(たとえば、硫酸銅水和物など)に接触させて作る方法が挙げられる。
(F)ホウ素化合物について説明する。
ホウ素化合物(F)としては、
(F1):一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物、
(F2):一般式 G+(BQ4Q5Q6Q7)-で表されるホウ素化合物、
(F3):一般式 (L−H)+(BQ8Q9Q10Q11)-で表されるホウ素化合物
のいずれかを用いることができる。
ホウ素化合物(F)としては、
(F1):一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物、
(F2):一般式 G+(BQ4Q5Q6Q7)-で表されるホウ素化合物、
(F3):一般式 (L−H)+(BQ8Q9Q10Q11)-で表されるホウ素化合物
のいずれかを用いることができる。
一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物(F1)において、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1〜Q3はハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、置換シリル基、アルコキシ基又は2置換アミノ基であり、それらは同じであっても異なっていてもよい。Q1〜Q3は好ましくは、ハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含む置換シリル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基又は2〜20個の炭素原子を含むアミノ基であり、より好ましいQ1〜Q3はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、又は1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基である。更に好ましくはQ1〜Q4は、それぞれ少なくとも1個のフッ素原子を含む炭素原子数1〜20のフッ素化炭化水素基であり、特に好ましくはQ1〜Q4は、それぞれ少なくとも1個のフッ素原子を含む炭素原子数6〜20のフッ素化アリール基である。
化合物(F1)の具体例としては、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等が挙げられるが、最も好ましくは、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランである。
一般式 G+(BQ4Q5Q6Q7)-で表されるホウ素化合物(F2)において、G+は無機又は有機のカチオンであり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q4〜Q7は上記の(F1)におけるQ1〜Q3と同様である。
一般式 G+(BQ4Q5Q6Q7)-で表される化合物における無機のカチオンであるG+の具体例としては、フェロセニウムカチオン、アルキル置換フェロセニウムカチオン、銀陽イオンなどが、有機のカチオンであるG+としては、トリフェニルメチルカチオンなどがあげられる。G+として好ましくはカルベニウムカチオンであり、特に好ましくはトリフェニルメチルカチオンである。(BQ4Q5Q6Q7)-としては、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボレート、フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどが挙げられる。
これらの具体的な組み合わせとしては、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1’−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、銀テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、最も好ましくは、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
また、一般式(L−H)+(BQ8Q9Q10Q11)-で表されるホウ素化合物(F3)においては、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+はブレンステッド酸であり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q8〜Q11は上記のルイス酸(F1)におけるQ1〜Q3と同様である。
一般式(L−H)+(BQ8Q9Q10Q11)-で表される化合物におけるブレンステッド酸である(L−H)+の具体例としては、トリアルキル置換アンモニウム、N,N−ジアルキルアニリニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアリールホスホニウムなどが挙げられ、(BQ8Q9Q10Q11)-としては、前述と同様のものが挙げられる。
これらの具体的な組み合わせとしては、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、最も好ましくは、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、もしくは、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
共重合に際しては、一般式[I]で表される遷移金属錯体(D)と、上記(E)及び/又は上記(F)とを接触させて得られるオレフィン重合用触媒を用いる。(D)と(E)の2成分を接触させて得られるオレフィン重合用触媒を用いる際は、(E)としては、前記の環状のアルミノキサン(E2)及び/又は線状のアルミノキサン(E3)が好ましい。また他に好ましいオレフィン重合用触媒の態様としては、上記(D)と(E)及び(F)を接触させて得られるオレフィン重合用触媒が挙げられ、その際の該(E)としては前記の(E1)が使用しやすい。
各成分の使用量は通常、(E)/(D)のモル比が0.1〜10000で、好ましくは5〜2000、(F)/(D)のモル比が0.01〜100で、好ましくは0.5〜10の範囲にあるように、各成分を用いることが望ましい。
各成分を溶液状態もしくは溶媒に懸濁状態で用いる場合の濃度は、重合反応器に各成分を供給する装置の性能などの条件により、適宜選択されるが、一般に、(D)が、通常0.01〜500μmol/gで、より好ましくは、0.05〜100μmol/g、更に好ましくは、0.05〜50μmol/g、(E)が、Al原子換算で、通常0.01〜10000μmol/gで、より好ましくは、0.1〜5000μmol/g、更に好ましくは、0.1〜2000μmol/g、(F)は、通常0.01〜500μmol/gで、より好ましくは、0.05〜200μmol/g、更に好ましくは、0.05〜100μmol/gの範囲にあるように各成分を用いることが望ましい。
(A1)を製造するには、たとえば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、又はメチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素を溶媒として用いる溶媒重合、又はスラリー重合、ガス状のモノマー中での気相重合等が可能であり、また、連続重合、回分式重合のどちらでも可能である。重合温度は、−50〜200℃の範囲を取り得るが、特に、−20〜100℃の範囲が好ましく、重合圧力は、常圧〜60kg/cm2Gが好ましい。重合時間は、一般的に、使用する触媒の種類、反応装置により適宜決定されるが、1分間〜20時間の範囲を取ることができる。また、重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加することもできる。
本発明の成分(A2)は、ポリオレフィン樹脂である。(但し、成分(A2)は成分(A1)と異なるものである。)
成分(A2)の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ−1−ブテンなどを挙げることができ、中でもポリプロピレンが好ましい。ポリプロピレンとしては、アイソタクチックのポリプロピレンもしくはシンジオタクチックのポリプロピレンで、ホモタイプやコモノマーを含むランダムタイプ、もしくは、多段重合によるブロックタイプ等が挙げられる。成分(A2)として、上記の重合体を単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
成分(A2)の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ−1−ブテンなどを挙げることができ、中でもポリプロピレンが好ましい。ポリプロピレンとしては、アイソタクチックのポリプロピレンもしくはシンジオタクチックのポリプロピレンで、ホモタイプやコモノマーを含むランダムタイプ、もしくは、多段重合によるブロックタイプ等が挙げられる。成分(A2)として、上記の重合体を単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
成分(A2)として用いられるポリプロピレンの製造には、気相重合法、バルク重合法、溶媒重合法及び任意にそれらを組み合わせた多段重合を採用することができる。
また、成分(A2)として用いられるポリプロピレンの数平均分子量として、好ましくは10,000〜1,000,000である。
なお、成分(A2)としては、該当する市販品を使用することができる。
なお、成分(A2)としては、該当する市販品を使用することができる。
本発明で用いられる成分(B)は、下記(B1)及び(B2)からなる群から選ばれる少なくともひとつの化合物である。
(B1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基及び(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物
(B2):同一分子内に(iii)少なくとも1種の(OR)で表される基(ここでRは水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基である。)と、(iv)カルボン酸、酸ハライド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも二つの同一又は相異なる官能基とを併せ持つ化合物
(B1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基及び(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物
(B2):同一分子内に(iii)少なくとも1種の(OR)で表される基(ここでRは水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基である。)と、(iv)カルボン酸、酸ハライド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも二つの同一又は相異なる官能基とを併せ持つ化合物
(i)少なくとも一種の不飽和基及び(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物における不飽和基は、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合であり、極性基は、ポリアミド樹脂中に含まれるアミド結合、連鎖末端に存在するカルボキシル基、アミノ基と親和性や、化学反応性を示す官能基である。
極性基であるポリアミド樹脂中に含まれるアミド結合、連鎖末端に存在するカルボキシル基、アミノ基と親和性や、化学反応性を示す官能基としては、カルボン酸基、カルボン酸より誘導される基すなわちカルボキシル基の水素原子あるいは水酸基が置換した各種の塩やエステル、酸アミド、酸無水物、イミド、酸アジド、酸ハロゲン化物、あるいはオキサゾリン、ニトリルなどの官能基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、又は、イソシアン酸エステル基などが挙げられ、不飽和基と極性基を併せ持つ化合物すなわち、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸誘導体、不飽和エポキシ化合物、不飽和アルコール、不飽和アミン、不飽和イソシアン酸エステルが用いられる。
具体的には、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、無水マレイン酸とジアミンの反応物たとえば、式
(ただしRは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示される構造を有するもの等が挙げられ、
(ただしRは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示される構造を有するもの等が挙げられ、
また、無水メチルナジック酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水イタコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油、椿油、オリーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油脂類、エポキシ化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エチルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、3−メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オクテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコセン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコリペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジエン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸などの不飽和カルボン酸、あるいはこれらの不飽和カルボン酸のエステル、酸アミドまたは無水物等が挙げられ、
あるいは、アリルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、アリルカルビノール、メチルプロピペニルカルビノール、4−ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−オール、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン−3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,5−ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン−1−オール、一般式CnH2n-5OH、CnH2n-7OH、CnH2n-9OH(ただし、nは正の整数)で示されるアルコール、3−ブテン−1,2−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,6−オクタジエン−4,5−ジオールなどの不飽和アルコール、あるいはこのような不飽和アルコールのOH基が、−NH2基に置き換わった不飽和アミン、あるいはグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
また、ブタジエン、イソプレンなどの低重合(たとえば平均分子量が500から10000ぐらいのもの)あるいは高分子量体(たとえば平均分子量が10000以上のもの)に無水マレイン酸、フェノール類を付加したもの、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水酸基、エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸アリルなどが挙げられる。
本発明における同一分子内に不飽和基と極性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以上、極性基を2個以上(同種又は異種)含んだ化合物も含まれることは、いうまでもなく、また、2種以上の特定化合物を使うことも可能である。これらの内で、好ましくは無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートが用いられる。
同一分子内に(iii)少なくとも1種の(OR)で表される基(ここでRは水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基である。)と、(iv)カルボン酸、酸ハライド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも二つの同一又は相異なる官能基とを併せ持つ化合物としては、アリファティックポリカルボン酸、酸エステル又は酸アミド等が挙げられる。
例えば、一般式(R1O)mR(COOR2)n(CONR3R4)l
(ここで、Rは、線状又は分岐状飽和アリファティック炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜10個の炭素原子を有するものであり、R1は水素、アルキル基、アリール基、アシル基、又はカルボニルジオキシ基で特に好ましくは水素であり、R2は水素、アルキル基、又はアリール基で炭素数1〜20、好ましくは1〜10であり、R3及びR4は水素、アルキル基、又はアリール基で炭素数1〜10、好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜4であり、mは1であり、nは0以上の整数であり、n+lは2以上の整数で、好ましくは2又は3であり、lは0以上の整数であり、(R1O)はカルボニル基のα位又はβ位に位置し、少なくとも2つのカルボニル基の間には、2〜6個の炭素が存在するものである。)によって表される飽和脂肪族ポリカルボン酸及びその誘導体化合物が挙げられる。
(ここで、Rは、線状又は分岐状飽和アリファティック炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜10個の炭素原子を有するものであり、R1は水素、アルキル基、アリール基、アシル基、又はカルボニルジオキシ基で特に好ましくは水素であり、R2は水素、アルキル基、又はアリール基で炭素数1〜20、好ましくは1〜10であり、R3及びR4は水素、アルキル基、又はアリール基で炭素数1〜10、好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜4であり、mは1であり、nは0以上の整数であり、n+lは2以上の整数で、好ましくは2又は3であり、lは0以上の整数であり、(R1O)はカルボニル基のα位又はβ位に位置し、少なくとも2つのカルボニル基の間には、2〜6個の炭素が存在するものである。)によって表される飽和脂肪族ポリカルボン酸及びその誘導体化合物が挙げられる。
具体的には、飽和脂肪族ポリカルボン酸のエステル化合物、アミド化合物、無水物、水加物及び塩などを示す。飽和脂肪族ポリカルボン酸として、クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸などである。これらの化合物の詳細は、公表特許公報昭61−502195号公報に開示されている。
成分(B)の添加量は、成分(A)100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。添加量が過少であると成分(A)へのグラフト量が低下して十分な接着強度は得られないことがある。また、添加量が過多になると樹脂中の未反応の成分(B)が多くなり、十分な接着強度は得られないことがある。
本発明の成分(C)は、有機過酸化物であり、グラフト量を向上させるという観点や、樹脂の分解を防止するという観点から、好ましくは半減期が1分となる分解温度が50〜210℃である有機過酸化物である。また、これらの有機過酸化物は分解してラジカルを発生した後、ポリプロピレン系樹脂からプロトンを引き抜く作用を有することが好ましい。
半減期が1分となる分解温度が50〜210℃である有機過酸化物としては、ジアシルパーオキサイド化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化合物、アルキルパーエステル化合物、パーカボネート化合物等が挙げられる。具体的には、ジセチルパーオキシジカルボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカルボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカルボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカルボネート、ジイソプロピルパーオキシジカルボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジミリスチルパーオキシカルボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルネオデカノエート、α―クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブテン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ベルオキシ)バレラート、ジ−t−ブチルベルオキシイソフタレート、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等があげられる。また、これらの有機過酸化物で好ましいのはジアルキルパーオキサイド化合物、ジアシルパーオキサイド化合物、パーカボネート化合物、アルキルパーエステル化合物である。
成分(C)の添加量は、成分(A)100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部である。
本発明における成分(A)には、必要に応じて、スチレンやジビニルベンゼン等のビニル芳香族化合物を併用することが好ましい。ビニル芳香族化合物の添加量は、成分(A)100重量部に対して0〜15重量部であり、好ましくは0〜7重量部である。また、一般に成分(A)に添加される公知の物質、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、中和剤等をさらに配合することも可能である。
変性ポリオレフィン組成物の製造方法は、公知の各種方法を採用することができる。例えば有機溶剤に溶解した状態や、水性懸濁液中もしくは気相下で変性させる方法や、押出機を用いて溶融混練する方法があげられる。特に経済性を考えると溶融混練する方法が好ましい。
溶融混練する方法は、樹脂同士あるいは樹脂と固体もしくは液体の添加物を混合するための公知の各種方法を採用することができる。好ましい例としては、各成分の全部もしくはいくつかを組み合わせて別々にヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等により混合して均一な混合物とした後、該混合物を溶融混練する等の方法を挙げることができる。溶融混練の手段としては、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸又は二軸の押出機等を用いる従来公知の混練手段を広く採用することができる。
特に好ましいのは、一軸又は二軸押出機を用い、予め十分に予備混合した成分(A)、成分(B)、成分(C)を押出機の供給口より供給して混練を行う方法である。なぜなら、本方法では連続生産が可能であり、生産性が向上するからである。
押出機の溶融混練を行う部分の温度(例えば、押出機ならシリンダー温度)は、グラフト量を向上させるという観点や樹脂の分解を防止するという観点から、通常50〜300℃であり、好ましくは80〜270℃である。
押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半より後半の温度を高めた設定にすることが好ましい。溶融混練時間は、十分なグラフト量を得るという観点や、樹脂の分解を防止するという観点から、通常0.1〜30分間であり、特に好ましくは0.5〜5分間である。
特に好ましいのは、一軸又は二軸押出機を用い、予め十分に予備混合した成分(A)、成分(B)、成分(C)を押出機の供給口より供給して混練を行う方法である。なぜなら、本方法では連続生産が可能であり、生産性が向上するからである。
押出機の溶融混練を行う部分の温度(例えば、押出機ならシリンダー温度)は、グラフト量を向上させるという観点や樹脂の分解を防止するという観点から、通常50〜300℃であり、好ましくは80〜270℃である。
押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半より後半の温度を高めた設定にすることが好ましい。溶融混練時間は、十分なグラフト量を得るという観点や、樹脂の分解を防止するという観点から、通常0.1〜30分間であり、特に好ましくは0.5〜5分間である。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂組成物水性エマルジョンの製造方法としては、特に限定されず、例えば、公知の乳化方法である高圧乳化法、反転乳化法、超音波乳化法、溶剤乳化法などのいずれの方法を採用してもよい。
例えば、高圧乳化法を採用する場合は、変性ポリオレフィン樹脂組成物をベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、キシレン等の溶剤に溶解した後、圧力条件にて高圧乳化機を用いて乳化した後、減圧下で溶剤を除去すればよい。
例えば、高圧乳化法を採用する場合は、変性ポリオレフィン樹脂組成物をベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、キシレン等の溶剤に溶解した後、圧力条件にて高圧乳化機を用いて乳化した後、減圧下で溶剤を除去すればよい。
乳化剤としては、特に限定されることはなく、例えば、アニオン系乳化剤、カチオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤を単独又は2種以上を混合して用いることができる。例としてはα−オレフィンスルホン化物、アルキルサルフェート、アルキルフェニルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルサルフェートのスルホコハク酸のハーフエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸の金属塩、ロジン石鹸等のアニオン系乳化剤や、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン系乳化剤を例示でき、これらの1種を単独または2種以上を混合して使用できる。
このほか必要に応じて、成膜助剤、分散安定剤、増粘剤、防腐剤、染料、顔料、殺菌剤、濡れ剤等を添加してもよい。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂組成物が水系媒体中に分散してなるエマルジョンから得られる変性ポリオレフィン樹脂組成物の皮膜は、優れた接着性を有するため、塗料印刷用インキなどの各種バインダー、プラスチック、ガラス、繊維、ガラス繊維、紙、木、金属、ゴム、合成皮革、不織布、コンクリート等各種基材のコーティング剤、粘着、接着剤等に有用である。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂組成物水性エマルジョンから得られる変性ポリオレフィン樹脂組成物エマルジョンの接着性評価は、ポリプロピレン板やフィルム上に、はけやコーティング機を用いて塗布した後、60℃〜120℃のオーブンで1分〜1時間加熱乾燥して皮膜を得る。得られた皮膜にカッターナイフ等で碁盤の目状に切り傷を入れた後、テープ等で皮膜に貼り付けた後、引っ張り試験機等で引き剥がすことで接着強度や剥離状態を目視評価することができる。またはポリプロピレン板やフィルム上に、はけやコーティング機を用いて塗布した後、ポリプロピレン板やフィルムを貼り付け、60℃〜120℃のオーブンで1分〜1時間加熱乾燥して接着する。この接着物を引っ張り試験機等で引き剥がすことで接着強度や剥離状態を目視評価することができる。
以下、製造例および実施例により、本発明を説明する。
[I]測定方法
測定は、下記のとおりに行った。
[I]測定方法
測定は、下記のとおりに行った。
(1)非晶性プロピレン系重合体の単量体単位組成
核磁気共鳴装置(Bruker社製 商品名AC−250)を用いて、13C−NMRスペクトルの測定結果に基づき算出した。具体的には、13C−NMRスペクトルにおいて、プロピレン単量体単位由来のメチル炭素のスペクトル強度と1−ブテン単量体単位由来のメチル炭素スペクトルとの強度比からプロピレン単量体単位と1−ブテン単量体単位のそれぞれの含有量(単位:モル%)を求め、組成比を算出した。
核磁気共鳴装置(Bruker社製 商品名AC−250)を用いて、13C−NMRスペクトルの測定結果に基づき算出した。具体的には、13C−NMRスペクトルにおいて、プロピレン単量体単位由来のメチル炭素のスペクトル強度と1−ブテン単量体単位由来のメチル炭素スペクトルとの強度比からプロピレン単量体単位と1−ブテン単量体単位のそれぞれの含有量(単位:モル%)を求め、組成比を算出した。
(2)極限粘度([η]、単位:dl/g)
135℃において、ウベローデ粘度計を用いて行った。テトラリン単位体積あたりの非晶性プロピレン系重合体の濃度cが、0.6、1.0、1.5mg/mlである非晶性プロピレン系重合体のテトラリン溶液を調整し、135℃における極限粘度を測定した。それぞれの濃度で3回繰り返し測定し、得られた3回の値の平均値をその濃度での比粘度(ηsp)とし、ηsp/cのcをゼロ外挿した値を極限粘度[η]として求めた。
135℃において、ウベローデ粘度計を用いて行った。テトラリン単位体積あたりの非晶性プロピレン系重合体の濃度cが、0.6、1.0、1.5mg/mlである非晶性プロピレン系重合体のテトラリン溶液を調整し、135℃における極限粘度を測定した。それぞれの濃度で3回繰り返し測定し、得られた3回の値の平均値をその濃度での比粘度(ηsp)とし、ηsp/cのcをゼロ外挿した値を極限粘度[η]として求めた。
(3)示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製DSC220C:入力補償DSC)を用い、以下の条件で測定した。なお、測定の標準物質にはインジウムを用いた。
(i)試料約5mgを室温から30℃/分の昇温速度で200℃まで昇温し、昇温完了後、5分間保持した。
(ii)次いで、200℃から10℃/分の降温速度で−100℃まで降温し、降温完了後、5分間、保持した。
(iii)次いで、−100℃から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温した。
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製DSC220C:入力補償DSC)を用い、以下の条件で測定した。なお、測定の標準物質にはインジウムを用いた。
(i)試料約5mgを室温から30℃/分の昇温速度で200℃まで昇温し、昇温完了後、5分間保持した。
(ii)次いで、200℃から10℃/分の降温速度で−100℃まで降温し、降温完了後、5分間、保持した。
(iii)次いで、−100℃から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温した。
(4)MFR(単位:g/10分)
JIS K7210に従って、温度230℃、荷重21.2Nで測定した。
JIS K7210に従って、温度230℃、荷重21.2Nで測定した。
(5)グラフト量(単位:重量%)
サンプル1.0gをキシレン10mlに溶解した。サンプルの溶液をメタノール300mlに攪拌しながら滴下してサンプルを再沈殿させて回収した。回収したサンプルを真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ100μmのフィルムを作成した。この作成したフィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1730cm-1付近の吸収からグラフト量を定量した。
サンプル1.0gをキシレン10mlに溶解した。サンプルの溶液をメタノール300mlに攪拌しながら滴下してサンプルを再沈殿させて回収した。回収したサンプルを真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ100μmのフィルムを作成した。この作成したフィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1730cm-1付近の吸収からグラフト量を定量した。
[I]重合用触媒の調製
(1)遷移金属錯体(ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド)の合成
(a)1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノールの合成
窒素雰囲気下、撹拌機を備えた500ml4つ口フラスコ中で、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール20.1g(123mmol)をトルエン150mlに溶かし、続いてtert−ブチルアミン25.9ml(18.0g、246mmol)を加えた。この溶液を−70℃に冷却し、そこへ臭素10.5ml(32.6g、204mmol)を加えた。この溶液を−70℃に保ち、2時間撹拌した。その後、室温まで昇温し、1回につき、10%希塩酸100mlを加えて、3回洗浄した。洗浄後得られる有機層を、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、エバポレーターを使用して溶媒を除去した後、シリカゲルカラムを用いて精製し、無色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール 18.4g(75.7mmol)を得た。収率は、62%であった。
(1)遷移金属錯体(ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド)の合成
(a)1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノールの合成
窒素雰囲気下、撹拌機を備えた500ml4つ口フラスコ中で、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール20.1g(123mmol)をトルエン150mlに溶かし、続いてtert−ブチルアミン25.9ml(18.0g、246mmol)を加えた。この溶液を−70℃に冷却し、そこへ臭素10.5ml(32.6g、204mmol)を加えた。この溶液を−70℃に保ち、2時間撹拌した。その後、室温まで昇温し、1回につき、10%希塩酸100mlを加えて、3回洗浄した。洗浄後得られる有機層を、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、エバポレーターを使用して溶媒を除去した後、シリカゲルカラムを用いて精製し、無色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール 18.4g(75.7mmol)を得た。収率は、62%であった。
(b)1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼンの合成
窒素雰囲気下、撹拌機を備えた100ml4つ口フラスコ中で、上記(a)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール13.9g(57.2mmol)をアセトニトリル40mlに溶かし、続いて水酸化カリウム3.8g(67.9mmol)を加えた。更に、ヨウ化メチル17.8ml(40.6g、286mmol)を加え、12時間撹拌を続けた。その後、エバポレーターで溶媒を除去し、残さにヘキサン40mlを加え、ヘキサン可溶分を抽出した。抽出は3回繰り返した。抽出分から溶媒を除去し、淡黄色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン 13.8g(53.7mmol)を得た。収率は、94%であった。
窒素雰囲気下、撹拌機を備えた100ml4つ口フラスコ中で、上記(a)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノール13.9g(57.2mmol)をアセトニトリル40mlに溶かし、続いて水酸化カリウム3.8g(67.9mmol)を加えた。更に、ヨウ化メチル17.8ml(40.6g、286mmol)を加え、12時間撹拌を続けた。その後、エバポレーターで溶媒を除去し、残さにヘキサン40mlを加え、ヘキサン可溶分を抽出した。抽出は3回繰り返した。抽出分から溶媒を除去し、淡黄色のオイルである1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン 13.8g(53.7mmol)を得た。収率は、94%であった。
(c)(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシランの合成
テトラヒドロフラン(31.5ml)、ヘキサン(139ml)及び上記(b)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン(45g)からなる溶液に、−40℃で、n−ブチルリチウムの1.6モル/リットルのヘキサン溶液(115ml)を20分かけて滴下した。得られた混合物を−40℃にて1時間保温した後、テトラヒドロフラン(31.5ml)を滴下した。
ジクロロジメチルシラン(131g)及びヘキサン(306ml)からなる溶液中に、−40℃で、上で得た混合物を滴下した。得られた混合物を室温まで2時間かけて昇温し、更に室温にて12時間撹拌した。
反応混合物から減圧下にて溶媒及び余剰のジクロロジメチルシランを留去し、残さからヘキサンを用いてヘキサン可溶分を抽出し、得られたヘキサン溶液から溶媒を留去して、淡黄色オイル状の(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン 41.9gを得た。収率は、84%であった。
テトラヒドロフラン(31.5ml)、ヘキサン(139ml)及び上記(b)で合成した1−ブロモ−3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン(45g)からなる溶液に、−40℃で、n−ブチルリチウムの1.6モル/リットルのヘキサン溶液(115ml)を20分かけて滴下した。得られた混合物を−40℃にて1時間保温した後、テトラヒドロフラン(31.5ml)を滴下した。
ジクロロジメチルシラン(131g)及びヘキサン(306ml)からなる溶液中に、−40℃で、上で得た混合物を滴下した。得られた混合物を室温まで2時間かけて昇温し、更に室温にて12時間撹拌した。
反応混合物から減圧下にて溶媒及び余剰のジクロロジメチルシランを留去し、残さからヘキサンを用いてヘキサン可溶分を抽出し、得られたヘキサン溶液から溶媒を留去して、淡黄色オイル状の(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン 41.9gを得た。収率は、84%であった。
(d)(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランの合成
上記(c)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン(5.24g)及びテトラヒドロフラン(50ml)からなる溶液中に、−35℃にて、テトラメチルシクロペンタジエニル リチウム(2.73g)を添加し、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温にて10時間撹拌した。
得られた反応混合物から減圧下に溶媒を留去し、残さから、ヘキサンを用いてヘキサン可溶分を抽出し、得られたヘキサン溶液から減圧下に溶媒を留去して、黄色オイル状の(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン 6.69gを得た。収率は、97%であった。
上記(c)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)クロロジメチルシラン(5.24g)及びテトラヒドロフラン(50ml)からなる溶液中に、−35℃にて、テトラメチルシクロペンタジエニル リチウム(2.73g)を添加し、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温にて10時間撹拌した。
得られた反応混合物から減圧下に溶媒を留去し、残さから、ヘキサンを用いてヘキサン可溶分を抽出し、得られたヘキサン溶液から減圧下に溶媒を留去して、黄色オイル状の(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン 6.69gを得た。収率は、97%であった。
(e)ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドの合成
上記(d)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン(10.04g)とトルエン(100ml)とトリエチルアミン(6.30g)とからなる溶液に、−70℃で、n−ブチルリチウムの1.63モル/リットルのヘキサン溶液(19.0ml)を滴下し、その後、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温で12時間保温した。
窒素雰囲気下に0℃で、四塩化チタニウム(4.82g)のトルエン溶液(50ml)に、上で得られた混合物を滴下し、その後、1時間かけて室温まで昇温した後、10時間加熱還流した。
反応混合物を濾過し、濾液から溶媒を留去し、残さをトルエン−ヘキサン混合溶媒から再結晶して、橙色柱状結晶のジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド(下記化学式)を3.46gを得た。収率は、27%であった。
スペクトルデータは次のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) δ 0.57(s,6H)、1.41(s,9H)、2.15(s,6H)、2.34(s,6H)、2.38(s,3H)、7.15(s,1H)、7.18(s,1H)
13C−NMR(CDCl3) δ 1.25、14.48、16.28、22.47、31.25、36.29、120.23、130.62、131.47、133.86、135.50、137.37、140.82、142.28、167.74
マススペクトル(CI、m/e)458
上記(d)で合成した(3−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルフェニル)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン(10.04g)とトルエン(100ml)とトリエチルアミン(6.30g)とからなる溶液に、−70℃で、n−ブチルリチウムの1.63モル/リットルのヘキサン溶液(19.0ml)を滴下し、その後、2時間かけて室温まで昇温し、更に室温で12時間保温した。
窒素雰囲気下に0℃で、四塩化チタニウム(4.82g)のトルエン溶液(50ml)に、上で得られた混合物を滴下し、その後、1時間かけて室温まで昇温した後、10時間加熱還流した。
反応混合物を濾過し、濾液から溶媒を留去し、残さをトルエン−ヘキサン混合溶媒から再結晶して、橙色柱状結晶のジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド(下記化学式)を3.46gを得た。収率は、27%であった。
スペクトルデータは次のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) δ 0.57(s,6H)、1.41(s,9H)、2.15(s,6H)、2.34(s,6H)、2.38(s,3H)、7.15(s,1H)、7.18(s,1H)
13C−NMR(CDCl3) δ 1.25、14.48、16.28、22.47、31.25、36.29、120.23、130.62、131.47、133.86、135.50、137.37、140.82、142.28、167.74
マススペクトル(CI、m/e)458
[II]オレフィン共重合体(A1)の重合
攪拌機を備えた100LのSUS製重合器中で、プロピレンと1−ブテンとを、分子量調節として水素を用い、以下の方法で連続的に共重合させて、本発明の非晶性プロピレン系重合体にあたるプロピレン−1−ブテン共重合体を得た。
重合器の下部から、重合溶媒としてのヘキサンを100L/時間の供給速度で、プロピレンを24.00Kg/時間の供給速度で、1−ブテンを1.81Kg/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
重合器の上部から、重合器中の反応混合物が100Lの量を保持するように、反応混合物を連続的に抜き出した。
重合器の下部から、重合触媒の成分として、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005g/時間の供給速度で、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.298g/時間の供給速度で、トリイソブチルアルミニウムを2.315g/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
共重合反応は、重合器の外部に取り付けられたジャケットに冷却水を循環させることによって、45℃で行った。
重合器の上部から連続的に抜き出された反応混合物に少量のエタノールを添加して重合反応を停止させた後、脱モノマー及び水洗浄をし、次いで、大量の水中でスチームによって溶媒を除去することによって、プロピレン−1−ブテン共重合体(A1)を得、これを80℃で1昼夜減圧乾燥した。該共重合体の生成速度は7.10Kg/時間であった。
得られたプロピレン−1−ブテン共重合体(A1)の物性評価結果を表1に示した。
攪拌機を備えた100LのSUS製重合器中で、プロピレンと1−ブテンとを、分子量調節として水素を用い、以下の方法で連続的に共重合させて、本発明の非晶性プロピレン系重合体にあたるプロピレン−1−ブテン共重合体を得た。
重合器の下部から、重合溶媒としてのヘキサンを100L/時間の供給速度で、プロピレンを24.00Kg/時間の供給速度で、1−ブテンを1.81Kg/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
重合器の上部から、重合器中の反応混合物が100Lの量を保持するように、反応混合物を連続的に抜き出した。
重合器の下部から、重合触媒の成分として、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005g/時間の供給速度で、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.298g/時間の供給速度で、トリイソブチルアルミニウムを2.315g/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
共重合反応は、重合器の外部に取り付けられたジャケットに冷却水を循環させることによって、45℃で行った。
重合器の上部から連続的に抜き出された反応混合物に少量のエタノールを添加して重合反応を停止させた後、脱モノマー及び水洗浄をし、次いで、大量の水中でスチームによって溶媒を除去することによって、プロピレン−1−ブテン共重合体(A1)を得、これを80℃で1昼夜減圧乾燥した。該共重合体の生成速度は7.10Kg/時間であった。
得られたプロピレン−1−ブテン共重合体(A1)の物性評価結果を表1に示した。
製造例1
[IV]変性ポリオレフィン樹脂組成物の製造
上記[II]で得られたオレフィン共重合体(A1)100重量部に、無水マレイン酸5重量部、1,3−ビス(t−ブチル パーオキシイソプロピル)ベンゼン0.15重量部、ジセチル パーオキシジカルボネート0.50重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.3重量部、スチレンモノマー4重量部を添加して十分に予備混合後に東洋精機社製ラボプラストミルの供給口より供給して溶融混練を行い、サンプルを得た。なお、押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半は180℃で5分混練後、260℃に昇温して5分間溶融混練を行った。
[IV]変性ポリオレフィン樹脂組成物の製造
上記[II]で得られたオレフィン共重合体(A1)100重量部に、無水マレイン酸5重量部、1,3−ビス(t−ブチル パーオキシイソプロピル)ベンゼン0.15重量部、ジセチル パーオキシジカルボネート0.50重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.3重量部、スチレンモノマー4重量部を添加して十分に予備混合後に東洋精機社製ラボプラストミルの供給口より供給して溶融混練を行い、サンプルを得た。なお、押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半は180℃で5分混練後、260℃に昇温して5分間溶融混練を行った。
製造例2
[III]ポリオレフィン樹脂組成物の作成
ポリオレフィン樹脂(A2)として、プロピレン−エチレン共重合体(住友化学工業(株)製 商品名ノーブレンS131、MFR=1.5)15重量%と、成分(A1)として上記[II]で得られた成分(A1)85重量%とを、バンバリー混練機で溶融混練し、ポリオレフィン樹脂組成物(A)を得た。
[III]ポリオレフィン樹脂組成物の作成
ポリオレフィン樹脂(A2)として、プロピレン−エチレン共重合体(住友化学工業(株)製 商品名ノーブレンS131、MFR=1.5)15重量%と、成分(A1)として上記[II]で得られた成分(A1)85重量%とを、バンバリー混練機で溶融混練し、ポリオレフィン樹脂組成物(A)を得た。
[IV]変性ポリオレフィン樹脂組成物の製造
上記[III]で得られたポリオレフィン樹脂組成物(A)100重量部に、無水マレイン酸1.0重量部、1,3−ビス(t−ブチル パーオキシイソプロピル)ベンゼン0.15重量部、ジセチル パーオキシジカルボネート0.50重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.3重量部を添加して十分に予備混合後に二軸押出機の供給口より供給して溶融混練を行い、サンプルを得た。なお、押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半は180℃、後半は260℃と温度を高めた設定にして溶融混練を行った。
上記[III]で得られたポリオレフィン樹脂組成物(A)100重量部に、無水マレイン酸1.0重量部、1,3−ビス(t−ブチル パーオキシイソプロピル)ベンゼン0.15重量部、ジセチル パーオキシジカルボネート0.50重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.3重量部を添加して十分に予備混合後に二軸押出機の供給口より供給して溶融混練を行い、サンプルを得た。なお、押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半は180℃、後半は260℃と温度を高めた設定にして溶融混練を行った。
実施例1
製造例1と2で得られた変性ポリオレフィン樹脂組成物100重量部にトルエン50部を加えて100℃で加熱約1時間溶解する。次に乳化剤としてアニオン系乳化剤(第一工業製薬株式会社製 商品名ハイテノールS、固形分50%)を固形分換算で3部及び脱イオン水120部を添加し、75℃で1時間撹拌し予備乳化を行なう。更に上記予備乳化物を高圧乳化機(マントンガウリン社製)により30MPaの圧力で高圧乳化して乳化物を得る。ついで減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、70℃、130hPaの条件下に6時間減圧蒸留を行うことで変性ポリオレフィン樹脂組成物のエマルジョンを得ることができる。
製造例1と2で得られた変性ポリオレフィン樹脂組成物100重量部にトルエン50部を加えて100℃で加熱約1時間溶解する。次に乳化剤としてアニオン系乳化剤(第一工業製薬株式会社製 商品名ハイテノールS、固形分50%)を固形分換算で3部及び脱イオン水120部を添加し、75℃で1時間撹拌し予備乳化を行なう。更に上記予備乳化物を高圧乳化機(マントンガウリン社製)により30MPaの圧力で高圧乳化して乳化物を得る。ついで減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、70℃、130hPaの条件下に6時間減圧蒸留を行うことで変性ポリオレフィン樹脂組成物のエマルジョンを得ることができる。
実施例2
200L耐圧オートクレーブ中に、製造例1と2で得られた変性ポリオレフィン樹脂組成物18kgと、脱イオン水40kgとエチレンオキシド15モル不加物であるポリオキシエチレン牛脂脂肪酸アミド2kgを仕込み密閉する。次にオートクレーブ内を150℃に昇温して150rpmで30分撹拌した後、室温まで冷却して変性ポリオレフィン樹脂組成物のエマルジョンを得ることができる。
200L耐圧オートクレーブ中に、製造例1と2で得られた変性ポリオレフィン樹脂組成物18kgと、脱イオン水40kgとエチレンオキシド15モル不加物であるポリオキシエチレン牛脂脂肪酸アミド2kgを仕込み密閉する。次にオートクレーブ内を150℃に昇温して150rpmで30分撹拌した後、室温まで冷却して変性ポリオレフィン樹脂組成物のエマルジョンを得ることができる。
Claims (8)
- 下記(A)100重量部に対して、下記(B)0.1〜20重量部及び下記(C)0.01〜20重量部を配合し、変性して得られる変性ポリオレフィン樹脂組成物が水系媒体中に分散してなるエマルジョン。
(A):下記(A1)及び(A2)からなるポリオレフィン樹脂組成物
(A1):示差走査熱量計(DSC)で測定した場合に、結晶の融解に基づく融解熱量が1J/g以上であるピーク及び結晶化に基づく結晶化熱量が1J/g以上であるピークのいずれをも有しないオレフィン共重合体であって、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体100〜60重量部
(A2):ポリオレフィン樹脂(但し、オレフィン共重合体(A1)を除く。)0〜40重量部
(B):下記(B1)及び(B2)からなる群から選ばれる少なくともひとつの化合物
(B1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基及び(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物
(B2):同一分子内に(iii)少なくとも1種の(OR)で表される基(ここでRは水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基である。)と、(iv)カルボン酸、酸ハライド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも二つの同一又は相異なる官能基とを併せ持つ化合物
(C):有機過酸化物 - オレフィン共重合体(A1)として、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布(Mw/Mn)が3以下であるオレフィン共重合体を用いる請求項1記載のエマルジョン。
- オレフィン共重合体(A1)として、下記(D)と、下記(E)及び/又は下記(F)とを接触させて得られるオレフィン重合用触媒の存在下に、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα-オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフィンであって、選ばれたオレフィンの炭素数の合計が6以上である二種以上のオレフィンを共重合して得られるオレフィン共重合体を用いる請求項1又は2記載のエマルジョン。
(D):下記一般式[I]〜[III]で表される遷移金属錯体のうちの少なくとも一種
(上記一般式[I]〜[III]においてそれぞれ、M1は元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を示し、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、Jは元素の周期律表の第14族の原子を示す。Cp1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を示す。X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基又は2置換アミノ基を示す。X3は元素の周期律表の第16族の原子を示す。R1、R2、R3、R4、R5及びR6は任意に結合して環を形成してもよい。上記一般式[II]または[III]において、二つのM1、A、J、Cp1、X1、X2、X3、R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。)
(E):下記(E1)〜(E3)から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物
(E1):一般式 E1 aAlZ3-aで示される有機アルミニウム化合物
(E2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン
(E3):一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3 2で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(但し、E1、E2及びE3は、それぞれ炭化水素基であり、E1が複数ある場合、夫々のE1は同じであっても異なっていてもよく、また、夫々のE2は同じであっても異なっていてもよく、夫々のE3は同じであっても異なっていてもよい。Zは水素原子又はハロゲン原子を表し、Zが複数ある場合は、夫々のZは同じであっても異なっていてもよい。aは0<a≦3を満足する数を、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)
(F):下記(F1)〜(F3)のいずれかのホウ素化合物
(F1):一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物、
(F2):一般式 G+(BQ4Q5Q6Q7)-で表されるホウ素化合物、
(F3):一般式 (L−H)+(BQ8Q9Q10Q11)-で表されるホウ素化合物
(但し、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1〜Q11はハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、置換シリル基、アルコキシ基又は2置換アミノ基であり、Q1〜Q11は同じであっても異なっていてもよい。G+は無機又は有機のカチオンであり、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+はブレンステッド酸である。) - 一般式[I]〜[III]におけるAが、酸素原子である遷移金属錯体を用いて得られるオレフィン系共重合体を用いる請求項3記載のエマルジョン。
- 一般式[I]〜[III]におけるR1が、アルキル基、アラルキル基、アリール基又は置換シリル基である遷移金属錯体を用いて得られるオレフィン系共重合体を用いる請求項3記載のエマルジョン。
- 一般式[I]〜[III]におけるX1及びX2が、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基又は2置換アミノ基である遷移金属錯体を用いて得られるオレフィン系共重合体を用いる請求項3記載のエマルジョン。
- アルミニウム化合物(E)として、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム又はメチルアルミノキサンを用いて得られるオレフィン系共重合体を用いる請求項3記載のエマルジョン。
- ホウ素化合物(F)として、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はトリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いて得られるオレフィン系共重合体を用いる請求項3記載のエマルジョン。
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- 2004-02-03 JP JP2004026448A patent/JP2005220153A/ja active Pending
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