JP2005218940A - エアゾール容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 噴射操作後に定量の内容物を継続的に微量噴射するものであって、液溜室(定量室)に内容物が残留せず、また、目視によって噴射操作後の噴射状態や噴射量を確認することができるエアゾール容器を提供する。
【解決手段】 耐圧容器11と、その耐圧容器の開口部に取り付けられるバルブ12と、そのバルブ12に取り付けられた噴射部材13とからなり、噴射部材13が透光性を有する細長管14と、その細長管に取り付けられた微量噴射用の噴射孔27とを備えており、噴射操作後に定量に微量噴射するエアゾール容器10。
【選択図】 図1

Description

本発明はエアゾール容器に関する。さらに詳しくは、容器に充填された内容物(エアゾール組成物)を噴射操作後に定量で、継続的に微量噴射するエアゾール容器に関する。
特開2002−68344号公報 特開2003−320281号公報 特開2000−118580号公報
従来のエアゾール容器は使用者の噴射操作によって所定量あるいは多量の内容物を目的空間内に拡散噴射させることができるため、空間用消臭剤や芳香剤、殺虫剤などの短時間でその内容物の効果を得たい場合に用いられている。しかし、噴射操作を停止させるとその噴射が止まるため、その効果は長く持続しない。また、噴射操作後エアゾール容器のステムを継続的に押圧しつづける噴射部材あるいはバルブを備えたいわゆる全量噴射タイプのエアゾール容器が知られている。これにより使用者の噴射操作後も効果を持続させることができる。このようなものとして、避難した部屋全体に殺虫成分を含む内容物を拡散させる薫蒸タイプのエアゾール容器が知られている。しかし、ステムを継続的に押圧しつづけるため、一度噴射操作を行うと内容物をすべて噴射してしまう。
近年、エアゾール容器は様々な用途に用いられており、様々なエアゾール容器が開発されている。特許文献1には一回の押圧動作で継続して定量の内容物を噴射することができるものが開示されている。このエアゾール容器は内容物を一時蓄える収納室を備え、内容物の収納室への導入量が排出量より大きい噴射部材を取り付けている。これにより、使用者が噴射部材を押圧することにより、エアゾール容器が開放され収納室に内容物が蓄積される。噴射操作後、その蓄積された所定量の内容物は収納部から噴射孔まで連結するディップチューブ(噴出管)を介して継続的に噴射される。しかし、排出量を少なくした場合には、正常に噴射されているかを確認しがたい。さらに、この収納室は内容物の流路外に設けられているため、その収納室内の導出管の届かない部位に蓄積された内容物中の噴射剤が先に排出されて内容物中の原液が収納室内に残留する液残りなどの問題があった。
特許文献2には、押しボタンから手を離した後、一定時間噴射し続ける噴射用押しボタンが開示されている。この噴射用押しボタンは内容物(エアゾール組成物)を滞留させる空間の容積と噴霧口の口径が特定されている。しかし、このものも特許文献1と同様に噴霧口の口径を小さくするなどして噴射量を少なくした場合、正常に噴射されているかを確認しがたく、さらに滞留空間内の内容物中の噴射剤のみが先に噴射され、原液が残留しやすい。
また、特許文献3には通常のエアゾール容器に可撓性のチューブと、そのチューブを収納することができる蓋体とを備えたものが開示されている。これにより、可撓性チューブの長さの範囲で遠隔操作を可能とするものである。
本発明は、噴射操作後に一定量の内容物を継続的に微量噴射するものであって、液溜室(定量)に内容物が残留せず、また、目視によって噴射操作後の噴射状態や噴射量を確認することができるエアゾール容器を提供することを目的としている。
本発明の定量微量噴射エアゾール容器(請求項1)は、耐圧容器と、その耐圧容器の開口部に取り付けられるバルブと、そのバルブに取り付けられる噴射部材とからなるエアゾール容器であって、前記噴射部材が透光性を有する管状の液溜室と、その液溜室に設けられる微量噴射用の噴射孔とを備えており、噴射操作後に定量的に微量噴射することを特徴としている。ここでいう管状の液溜室とは、エアゾール組成物の流路上にある液溜室をいい、エアゾール組成物が滞留しないものである。
また、このようなエアゾール容器において、前記液溜室が細長管であり、この細長管はその全長が目視できるように配置されているものが好ましい(請求項2)。さらに、噴射操作後の微量噴射時間が3秒以上であるものが好ましい(請求項3)。
本発明のエアゾール容器(請求項1)は、噴射部材が管状の液溜室と、その液溜室に設けられる微量噴射用の噴射孔とを備えているため、エアゾール容器の噴射操作を行うことにより、噴射孔よりエアゾール組成物(原液と噴射剤)が微量噴射される。さらに、液溜室に微量噴射用の噴射孔が設けられているため、噴射中(短い操作時間内)に液溜室全体がエアゾール組成物によって満たされる。ここで噴射操作を停止させてバルブを閉鎖すると、噴射量が非常に少ないこと、さらに液溜室が管状でエアゾール組成物の流路上にあることから、この液溜室全体に満たされたエアゾール組成物は噴射剤がゆっくりと気化し、気化による推進力により微量噴射しながら噴射孔に向かって移動する。そのため、液溜室内はエアゾール組成物の原液のみ残留する液残りが生じることなく全量噴射することができる。つまり、液溜室に満たされたエアゾール組成物が、噴射操作後継続的に微量噴射される。特にエアゾール組成物中の噴射剤の配合量が60重量%以上である場合は管状の液溜室の内径が細くてもエアゾール組成物が液溜室に残留しにくい。このように、このエアゾール容器は、この液溜室が定量室とエアゾール組成物の通路とを兼ねるものである。
また、前記液溜室が透光性を有しているため、噴射状態(噴射された霧)を目視では確認しにくい範囲での微量噴射量であっても、使用者は前述した液溜室内に満たされたエアゾール組成物の流動により目視でその噴射を確認することができ、そのエアゾール組成物の位置により操作後の噴射された量を確認することができる。
このようなエアゾール容器において、前記液溜室が細長管であり、この細長管の全長が目視できるように配置されている場合、細長管内全体を目視することができるため、前述の効果をより効果的に発揮する形態である(請求項2)。
また、噴射操作後の微量噴射時間が3秒以上である場合、噴射操作後少なくとも3秒間内容物の効果を継続させることができ、また細長管内での内容物の移動速度が目視で確認できる程度になる(請求項3)。
次に図面を参照しながら本発明のエアゾール容器を説明する。図1は本発明のエアゾール容器の一実施形態を示す一部側面断面図、図2aは本発明のエアゾール容器に用いられる噴射部材の他の実施形態を示す断面図、図2b、図2c、図2dはその噴射状態を示す側面図、図3aは本発明のエアゾール容器の他の実施形態を示す正面図、図3bはその一部断面側面図、図4は本発明のエアゾール容器のさらに他の実施形態を示す一部断面側面図である。
図1のエアゾール容器10は、耐圧容器11と、その耐圧容器に取り付けられたバルブ12と、そのバルブに取り付けられた噴射部材13とからなる。そしてこのようなエアゾール容器10にエアゾール組成物A(原液と噴射剤)を充填し、エアゾール製品となる。
耐圧容器11は、アルミニウム、ブリキなどの金属板を絞り加工またはインパクト加工などにより胴部と底部とを有する有底筒状に形成する。ついで、その胴部上端にネッキング加工などにより肩部および/または首部を形成し、首部上端にカーリング加工によりビード部を形成している。また、底部は中心に向けてテーパ状に盛り上がる山型に形成している。これにより、内圧に対する容器の耐圧性が高まり変形しにくい。なお、合成樹脂や耐圧ガラスなど、耐圧性を有する他の材質のものを用いてもよい。
バルブ12は、耐圧容器11のビード部にクリンプして固定されるマウンティングカップ15と、そのマウンティングカップの中央に保持される筒状のハウジング16と、そのハウジング内に上下移動自在に収容されるステム孔を有するステム17と、そのステムを常時上向きに付勢するバネ(図示せず)と、前記ステム孔を塞ぐステムラバー(図示せず)と、前記ハウジングの下端から耐圧容器本体の底部に延びているディップチューブ18とからなる従来公知のものである。
噴射部材13は、ポリアミドやポリアセタールなどの合成樹脂製であり、前記バルブ12のステム17と係合するステム係合部20と、吐出孔21と、その吐出孔21とステム係合部20とを連通する噴射部材内通路22とを有する本体23と、その本体に連結され、透光性を有する細長管14とからなる。また、吐出孔21の吐出量(細長管が連結されていない状態、細長管への導入量)は0.1〜10g/s、好ましくは0.2〜7g/sであることが好ましい。
細長管14は、長さが3〜70cm、好ましくは5〜50cmであり、その内径が0.1〜15mmである半透明または透明なポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミドなどの合成樹脂やガラスなどからなる透光性を有するものであり、この細長管14の容積は0.1〜100ml、好ましくは0.5〜50mlである。特に細長管14の内径が一律であるとき、この細長管に満たされたエアゾール組成物は滞留せず、常に噴射孔側に向かって移動しやすくなる。また、内径を噴射孔側に向かって大きくなるテーパ状にしてもよく、小さくなるテーパ状にしてもよい。この細長管14は、その一端を本体23に嵌入することにより本体23と連結している。また、この吐出孔21側の近辺にはリップ25が設けられており、これにより、本体23と細長管14との係合をより強固にすると同時に、これらの間をシールしている。また細長管14の他端は後述する微量噴射用の噴射孔部材26と連結している。このように細長管14の他端を微量噴射用の噴射孔部材26と連結することにより細長管14自体が本願請求項1に記載されている液溜室となる。また、この細長管14は剛性を有している。このように、剛性を有することにより、細長管14に満たされるエアゾール組成物の容量が毎回同じとなり、噴射操作毎に定量の内容物の噴射を実現する。また、細長管が折れ、内容物が滞留することによる、内容物の残留を防止する。しかし、可撓性を有する合成樹脂材料を用いても構わない。また、細長管はその内部が見えるものであればよく、細長管断面の上半分だけを透明または半透明にしても構わない。
噴射孔部材26は、有底筒状のものであり、側面に噴射孔27が設けられており、この噴射孔部材26に細長管14を嵌入することにより噴射孔部材26と細長管14を連結している。噴射孔27を側面に設けているため、細長管14に導入されたエアゾール組成物は、噴射孔部材26の底部に衝突し、その反作用により噴射孔への流量が抑制される。そのため、使用する温度(季節、場所、時間などの環境)によりエアゾール製品の圧力が変化しても、安定な噴射量、噴射時間で噴射することができる。また噴射孔27は、ガラスまたはセラミック材料によるキャピラリーチューブや焼結体等の流量抑制部材を嵌入したものである。また、流量抑制部材を設けずに噴射孔径を0.02〜0.2mm、好ましくは0.03〜0.15mm、特に好ましくは0.05〜0.1mmと小さくしてもよい。この噴射孔27は毎秒の噴射量が0.0001〜0.5g/s、好ましくは0.0005〜0.1g/sであり、噴射部材の吐出孔の吐出量に対して1/4000〜1/4である。噴射孔は噴射孔部材の底部に設けてもよく、また、複数個設けてもよい。また、細長管を有底筒状あるいは先端をヒートシールなどで閉じ、底部や先端付近の側面に噴射孔を設けてもよい。この場合噴射孔部材は不要である。
このエアゾール容器10へのエアゾール組成物の充填方法は、始めに耐圧容器11に原液を充填し、バルブ12をエアゾール容器の開口部に仮載置する。次にバルブ12と耐圧容器11の間から噴射剤を充填する(アンダーカップ充填)。そして、バルブ12を上から押圧し、バルブのマウンティングカップを耐圧容器11のビードにクリンプして固定する。さらに細長管14を取り付けた噴射部材をバルブのステム17に取り付けてエアゾール製品が完成する。
このように構成されたエアゾール容器10は次のように作用する。このエアゾール組成物を充填したエアゾール製品を用意し、この噴射部材13を押圧し、噴射操作を行う。この噴射操作により噴射部材13と連結しているステム17が一緒に下がり、バルブ12のステム孔が開かれる。これにより、耐圧容器11内のエアゾール組成物はバルブ12、噴射部材内通路22を介して細長管14に至り、噴射孔部材26の噴射孔27から噴射される。そして、噴射孔27からの噴射を確認した後に噴射操作を停止すると、噴射部材内通路22と細長管14内に導入されたエアゾール組成物が噴射孔27から徐々にそして継続的に噴射される。つまり、使用者は噴射操作により任意の量のエアゾール組成物を噴射させることができ、さらに、操作後、細長管の容量分(正確にはステム孔から噴射孔までの容量)を継続的に微量噴射することができる。噴射操作停止後から噴射が停止するまでの噴射継続時間はエアゾール製品の用途や目的などにより異なり、例えばトイレ用消臭剤や芳香剤など用時に効果を得たい場合は、3秒〜5分、さらには5秒〜3分程度が好ましい。また、室内用消臭剤や芳香剤、殺虫剤などの長時間あるいは常時に効果を得たい場合は、30分から1日、さらには1時間〜半日程度が好ましい。
このエアゾール容器11において、噴射孔27とステム17とを連結する細長管14が配置されているため、使用者が噴射操作を停止しバルブを閉じると、細長管内のエアゾール組成物は噴射剤(液化ガス)の気化による推進力によって大気と連通している噴射孔から噴射される。本発明では噴射孔を境界とした大気と細長管との圧力差が大きく、細長管がエアゾール組成物の流路上にあるため、細長管の基部側では液化ガスが液体状態で長く存在している。そのため、細長管中に蓄積されている原液に噴射剤の推進力が伝わりやすく、細長管に原液が残留しにくい。
またエアゾール容器は半透明または透明の細長管を用いているため、この細長管を通して液状のエアゾール組成物が噴射孔側に移動するのを確認することができる。特に噴射された霧を目視で確認しにくい程度の微量噴射(0.01g/s以下)の場合であっても、細長管の内径を小さくすることによりエアゾール組成物の移動を目視で確認することができる。そのため、細長管の噴射部材側のエアゾール組成物の位置を確認することにより、操作後の噴射量と、確認後の噴射時間がわかる。そして、この細長管内のエアゾール組成物が無くなると噴射が停止する。
前記エアゾール組成物としては、有効成分を配合した原液と噴射剤とからなる。また、エアゾール組成物に細長管と異なる色を着色させてもよい。これにより細長管内のエアゾール組成物の移動をより明確に確認することができる。
前記有効成分は、製品の用途(たとえば、消臭剤、芳香剤、清涼化剤、殺菌消毒剤、殺虫剤、害虫忌避剤などの家庭や車内などで使用する空間用製品)や目的などに応じて適宜選択して溶媒に配合される。前記有効成分としては、たとえば、ラウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、茶エキス、酸化銀などの消臭成分、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、感光素、パラクロルメタクレゾール、銀などの殺菌・防腐成分、メントール(l−メントール、dl−メントールなど)、カンフル(d−カンフル、dl−カンフル)などの清涼化成分、ハッカ油、ユーカリ油、オレンジ油、ローズマリー油などの精油成分、N、N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)、カプリル酸ジエチルアミドなどの害虫忌避成分、フタルスリン、イミプロトリン、アレスリン、ペルメトリン、シスメスリン、プロパルスリン、レスメトリン、d−フェノトリン、テフルスリン、ベンフルスリン、ネオピナミンフォルテ、クリスロンフォルテなどの殺虫成分、サイネピリン、ピペロニルブトキサイト、オクタクロロジプロピルエーテルなどの殺虫効力増強成分、天然香料、合成香料などの香料などがあげられる。
前記溶媒としては、たとえば、エタノールやイソプロパノールなどの低級アルコール、グリセリンやプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール、精製水、イオン交換水などの水、イソペンタンや灯油、イソパラフィン、流動パラフィンなどの炭化水素、ミリスチン酸イソプロピルやパルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニルなどのエステル油、メチルポリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどのシリコーンオイルなどがあげられ、これらのうち細長管内に残留しにくい点から揮発性を有する低級アルコールや炭化水素、シリコーンオイルが好ましい。
前記原液には、有効成分以外にも、非イオン性界面活性剤やシリコーン系界面活性剤などの界面活性剤、ヒドロキシエチルセルロースやキサンタンガム、カルボキシビニルポリマーなどの増粘剤、クエン酸やトリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンなどpH調整剤などの補助成分を適宜配合することができる。
前記原液は、有効成分や補助成分などを溶媒に溶解あるいは分散させることにより調製することができる。なお、原液としては、配合した成分が溶媒に溶解した均一系が好ましいが、後述する噴射剤に溶解してエアゾール組成物全体として均一系となるものであれば、原液は不均一系でも良い。また、溶媒を用いずに、有効成分のみを原液としても良い。
前記噴射剤としては、たとえば、液化石油ガス、ジメチルエーテル、液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物などの液化ガスを用いることが好ましい。また、低温時も性能を低下させることなく噴射できるように、窒素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス、酸素ガス、圧縮空気などの圧縮ガスを配合しても良い。
前記原液と噴射剤との配合比は、40/60〜1/99(重量比)、さらには30/70〜5/95であることが好ましい。配合比が40/60より大きくなると(原液の配合量が大きくなると)微量噴射したときに噴射された霧が拡がりにくく、有効成分の効果が得られにくい。また、細長管内で原液が残留しやすくなる。一方、配合比が1/99より小さくなると原液(有効成分)の配合量が少なくなり、所望の効果を得るには多量に噴射する必要がある。
図2に示す噴射部材30は、図1の耐圧容器のビード部外周とバルブのステムに取り付けることができるものであり、通常噴射と定量微量噴射と切り替えることができる。この噴射部材30は円筒状の外枠31と、その外枠内の中心に配置され、上下方向に移動自在である押しボタン32と、その押しボタンに取り付けられた切替部材33とからなる。
外枠31は、耐圧容器のビード部と係合する容器係合部34を有しており、下端外周35が耐圧容器の肩部と当接する。
押しボタン32は、バルブのステムと係合するステム係合部36と、切替部材33と係合する吐出孔37と、そのステム係合部と吐出孔とを連通する押しボタン通路38とを有する。
切替部材33は、一端が押しボタンの吐出孔に嵌入される基材39と、その基材に対して90度回動自在となるように装着されるノズル40とからなり、このノズル40は通常噴射と定量微量噴射とを切り替えるスイッチ41と、微量噴射用の噴射孔部材46が取り付けられているノズル本体42とを有している。
スイッチ41は下部が円筒状であり、ノズル本体と係合するノズル係合部45を有しており、上部が円柱状であり、ノズル40の回動軸となっている。また、スイッチ41の上部には、スイッチの軸線と垂直方向に貫通し、スイッチの上部円柱の直径上に形成される通常噴射通路43と;その通常噴射通路の周りに環状に設けられた溝44aと、スイッチの上端から溝44aまでスイッチの軸線方向に延びるスイッチ内上通路44bと、スイッチの下端から溝44aまでスイッチの軸線方向に延びるスイッチ内下通路44cとからなる微量噴射通路とを有している。なお、通常噴射通路43の先端には孔径が0.2〜1.0mmの噴射孔43aを有する円筒状の噴射孔部材43bが装着されている。そして、この通常噴射通路43と微量噴射通路とは互いに独立である。この噴射孔はストレート形状でもよく、テーパ状でもよい。また、メカニカルブレークアップ機構を設けてもよい。
ノズル本体42は合成樹脂やガラス製の透明または半透明なものであり、先端には微量噴射用の噴射孔47を有する噴射孔部材46が設けられている。その他の構成は図1のエアゾール容器の細長管と実質的に同じである。このノズル本体42内の容量は、エアゾール容器のステムからノズルのスイッチまでの容量より大きく設けられている。
このように構成されているため、ノズル40の先端が下を向いている場合、基材内通路39aは、スイッチの通常噴射通路43を介して噴射孔部材43bの噴射孔43aまで連通する。それに対して、ノズルを90度回動させて、ノズル40を水平に向かせた場合、基材内通路39aは、スイッチの微量噴射通路(44a、44b、44c)を介してノズル本体内から噴射孔部材46の噴射孔47まで連通する。
そのため、この噴射部材30をエアゾール容器に取り付けて、ノズル40の先端が下を向いた状態で押しボタン32を押圧すると(噴射操作)、エアゾール組成物はバルブのステムから押しボタン内通路38、基材内通路39aを介して通常噴射通路43に流れ、噴射孔43aから通常噴射される(図2b参照)。また、この状態からノズルが水平に向くように90度回動させて噴射操作を行うと、エアゾール組成物はバルブのステムから押しボタン通路38、基材内通路39aを介して微量噴射通路(44a、44b、44c)に流れ、ノズル内を満たす。ノズルが満たされると噴射孔部材46の噴射孔47から微量噴射が開始される(図2c参照)。そして、噴射操作をやめるとノズル内のエアゾール組成物が継続して微量定量噴射される。このものはノズル40内を目視することにより噴射操作後の噴射状態や噴射量を確認することができる。また、噴射操作後すぐにノズル40を下に向けるとスイッチ内上通路44bからノズル内に満たされた定量のエアゾール組成物を短時間で噴射させることができる。
この噴射部材は外枠を半透明な材質で構成するなど、全体的に半透明にすることが望ましい。
図3のエアゾール容器50は、円柱状の噴射部材51と、その噴射部材の上面に渦巻状に巻いて配置されている細長管52とを備えており、他の構成は図1のエアゾール容器10と実質的に同じものである。
噴射部材51は、底部中心に設けられたバルブのステム17と係合するステム係合部53と、天部中心に設けられた吐出孔54と、そのステム係合部と吐出孔とを連通する噴射部材通路55とからなる。また、噴射部材51の上面にはその側縁に沿って形成される壁56が形成されている。
細長管52は、可撓性のチューブを渦巻状に巻いた透明または半透明のものであり、噴射部材51の吐出孔54と係合している渦巻中心に配置された一方の端部58と、噴射孔57を備えている渦巻の最外層に配置された他方の端部59とからなる。噴射孔57は他方の端部59に嵌入されている図1と実質的に同じ流量抑制部材からなる。このように巻きつけることにより液溜室の容量を増やすことができる。また、細長管52を平面状に巻きつけることにより、細長管52内の内容物が自重に逆らって移動しないためスムーズに流動する。また、このときこの細長管52は垂直方向には重ならないものとする。これにより細長管の全体をエアゾール容器の上から目視することができ、細長管内の内容物の噴射状況および流動状態を確認することができる。この細長管52は渦巻状に巻いた後、噴射部材51と糊などを用いて固定してもよい。固定することにより細長管52が噴射部材51から外れることを防止する。
このエアゾール容器50は、噴射部材51あるいは細長管52を上から押圧することにより噴射操作を行うことができる。
エアゾール容器50では、液溜室として可撓性のチューブを用いたが、渦巻状の通路を有する円板状の液溜室を噴射部材の上面に設置してもよい。この液溜室は合成樹脂を射出成形することによって生成することができる。このように本願の請求項1にいう管状液溜室とはエアゾール組成物の流路上にある液溜室をいい、エアゾール組成物が滞留しないものである。
図4のエアゾール容器60は、円錐状の噴射部材61と、その噴射部材の側面に巻いて配置された可撓性の細長管62とからなり、他の構成は図1のエアゾール容器10と実質的に同じものである。
噴射部材61は、底部中心に設けられたステム17と係合するステム係合部63と、下部側面に設けられた吐出孔64と、ステム係合部と吐出孔とを連結する噴射部材内通路65とからなる。また、底部側縁には押圧部66が設けられている。
細長管62は、可撓性のチューブを噴射部材の側面に円錐状に巻いた透明または半透明のものであり、噴射部材61の吐出孔63と係合している一方の端部67と、噴射孔68を備えている円錐の頂点に配置された他方の端部69とからなる。噴射孔68は図2のエアゾール容器と同様に流量抑制部材が嵌入されている。このように構成されているため図2のエアゾール容器30と同様に、液溜室(細長管)の容量を増やすことができ、かつ、その液溜室(細長管)内の内容物の流動状態を確認することができる。また、このように円錐状に細長管は巻かれているため、側面からも細長管内を目視することができ好ましい。また、この細長管42も噴射部材41に固定されているのが好ましい。
本発明のエアゾール容器の一実施形態を示す一部側面断面図である。 図2aは本発明のエアゾール容器に用いられる噴射部材の他の実施形態を示す断面図であり、図2b、図2c、図2dは図2aの噴射状態を示す側面図である。 図3aは本発明のエアゾール容器の他の実施形態を示す正面図であり、図3bはその一部断面側面図である。 図4は本発明のエアゾール容器のさらに他の実施形態を示す一部断面側面図である。
符号の説明
10 エアゾール容器
11 耐圧容器
12 バルブ
13 噴射部材
14 細長管
15 マウンティングカップ
16 ハウジング
17 ステム
18 ディップチューブ
20 ステム係合部
21 吐出孔
22 噴射部材内通路
23 本体
25 リップ
26 噴射孔部材
27 噴射孔
30 噴射部材
31 外枠
32 押しボタン
33 切替部材
34 容器係合部
35 外周
36 ステム係合部
37 吐出孔
38 押しボタン内通路
39 基材
39a 基材内通路
40 ノズル
41 スイッチ
42 ノズル本体
43 通常噴射通路
43a 噴射孔
43b 噴射孔部材
44a 溝
44b スイッチ内上通路
44c スイッチ内下通路
45 ノズル係合部
46 噴射孔部材
47 噴射孔
49 天部
50 エアゾール容器
51 噴射部材
52 細長管
53 ステム係合部
54 吐出孔
55 噴射部材内通路
56 壁
57 噴射孔
58 一方の端部
59 他方の端部
60 エアゾール容器
61 噴射部材
62 細長管
63 ステム係合部
64 吐出孔
65 噴射部材内通路
66 押圧部
67 一方の端部
68 噴射孔
69 他方の端部

Claims (3)

  1. 耐圧容器と、その耐圧容器の開口部に取り付けられるバルブと、そのバルブに取り付けられる噴射部材とからなるエアゾール容器であって、
    前記噴射部材が透光性を有する管状の液溜室と、
    その液溜室に設けられる微量噴射用の噴射孔とを備えており、
    噴射操作後に定量的に微量噴射するエアゾール容器。
  2. 前記液溜室が細長管であり、この細長管の全長が目視できるように配置されている請求項1記載のエアゾール容器。
  3. 噴射操作後の微量噴射時間が3秒以上である請求項1記載のエアゾール容器。
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