JP4226736B2 - エアゾール容器の遅延噴射装置 - Google Patents

エアゾール容器の遅延噴射装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はエアゾール容器の遅延噴射装置に関し、簡単な構造で噴射操作後一定の時間が経過した後にエアゾール内容物の連続噴射が行われるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
人体への接触や吸入などが好ましくない殺虫剤などをエアゾール内容物とする場合には、噴射操作と同時にエアゾール内容物を噴射させずに、一定の退避時間が経過した後に噴射するようにする必要があり、従来から種々の遅延噴射装置が提案されている。
【0003】
例えば実開昭56−80257号に開示されている遅延噴射装置は、エアゾール容器の上部にシリンダを取付け、このシリンダ内にステムを動作させる方向にばねで付勢されたピストンを装着し、ピストンの外周に取付けたOリングとシリンダ内周との摩擦力を利用してピストンがステムを押すまでの退避時間を得るようにしている。
【0004】
また、特開昭62−19275号に開示された遅延噴射装置では、エアゾール容器の上部に固定体を取付け、この固定体内に設けたエアゾール内容物の導入室に制御通路を形成し、制御通路にエアゾール内容物の噴射による圧力で変形する軟質ゴム材や噴射による圧力で膨張するゴム材の風船などの遅延物を取付けておき、この遅延物の変形や破壊によって制御通路が開放されるまでの時間を退避時間とするようにしている。
【0005】
さらに、特開平1−176467号に開示された遅延噴射装置では、上下2室に仕切られた密閉状容器に天板及び底板とわずかな隙間をあけて連通するパイプを取付け、この密閉状容器の下室に高粘度液体を充填し、エアゾール内容物を下室の上部から導入するようにし、エアゾール内容物で高粘度液体をパイプを介して上室に移動させた後、上室の噴射口から噴射させることで遅延時間を得るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の遅延噴射装置では、ばねに抗して加わるOリングの摩擦力を利用して退避時間を得る場合には、部品点数も多く構造が複雑となるという問題がある。
【0007】
また、軟質ゴム材やゴム材の風船などの遅延物の変形や破壊を利用して退避時間を得る場合には、遅延物の断面形状を変形や破壊が起こり易くするなどの必要があり、製造が大変となる問題がある。
【0008】
また、高粘度液体を用いた遅延噴射装置の場合には、構造は比較的簡単であるが、高粘度液体が充填される密閉状容器の下室がパイプ及び噴射口を介して外部に連通しているため、時間の経過とともに、蒸発して少なくなったり、保管状態によっては高粘度液体が下室から移動してしまうという問題がある。
【0009】
この発明はかかる従来技術の有する課題を解決するためになされたもので、簡単な構造で遅延時間を確保できるとともに、遅延液体が保管中に蒸発したり、移動することがないエアゾール容器の遅延噴射装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術が有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載のエアゾール容器の遅延噴射装置は、エアゾール容器の内容物をステムを介して連続噴射させる連続噴射機構を備え、この連続噴射機構で連続噴射された内容物が導入される導入室を前記ステムの外方に設け、この導入室と連通孔を介して連通されるとともに、噴射ノズルに連通する遅延操作室を設け、この遅延操作室の天面に前記噴射ノズルに連通して放射方向の連通溝を形成し、前記遅延操作室と前記導入室とを連通する前記連通孔を当該遅延操作室側から塞ぐとともに、連続噴射された内容物で剥離される遅延シートを粘着剤で取り付け、剥離された前記遅延シートの接触によっても前記連通溝で前記噴射ノズルからの連続噴射を可能に構成したことを特徴とするものである。
【0011】
このエアゾール容器の遅延噴射装置によれば、連続噴射機構で連続噴射された内容物をステムの外方の導入室に導入し、連通孔を介して連通する遅延操作室側から遅延シートを粘着剤で取り付けるようにしており、連通孔からの内容液による粘着剤の溶解や連通孔を介して加わる内容液の圧力で取り付けられた遅延シートが剥離するまでの時間を遅延時間とすることができ、連通孔を遅延シートで塞ぐだけの簡単な構造とすることができる。また、遅延操作室の天面に前記噴射ノズルに連通して放射方向の連通溝を形成するようにしたので、剥離された遅延シートの接触によっても連通溝を介して噴射ノズルからの連続噴射状態を保持することができる。
【0012】
また、この発明の請求項2記載のエアゾール容器の遅延噴射装置は、前記請求項1記載の構成に加え、前記遅延操作室に前記噴射ノズルと連通する横孔を形成し、前記遅延操作室の天面を平坦にするとともに、剥離された前記遅延シートの接触によっても前記噴射ノズルからの連続噴射を可能に構成したことを特徴とするものである。
【0013】
このエアゾール容器の遅延噴射装置によれば、遅延操作室に噴射ノズルと連通する横孔を形成して遅延操作室の天面を平坦にするとともに、剥離された遅延シートの接触によっても横孔を介して噴射ノズルからの連続噴射を可能に構成してあり、遅延時間を確保しながら一層確実に連続噴射させることができるようになる。
【0014】
さらに、この発明の請求項3記載のエアゾール容器の遅延噴射装置は、請求項1または2記載の構成に加え、前記連通孔を前記遅延操作室側から塞ぐ前記遅延シートの取付部分を前記粘着剤で接着しない金属板で構成したことを特徴とするものである。
【0015】
このエアゾール容器の遅延噴射装置によれば、連通孔を遅延操作室側から塞ぐ遅延シートの取付部分を粘着剤で接着しない金属板で構成するようにしており、遅延シートの粘着状態を保持して遅延時間を確保しながら一層確実に連続噴射させることができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のエアゾール容器の遅延噴射装置の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1及び図2はこの発明のエアゾール容器の遅延噴射装置の一実施の形態にかかり、図1は静止時の縦断面図、図2は作動時の縦断面図および噴射時の縦断面図である。
【0018】
このエアゾール容器の遅延噴射装置10は、エアゾール容器1のマウンテンカップ2に装着固定されて使用されるものであり、合成樹脂等で作られた略円筒状の固定ハウジング11を備え、その下端部の外筒部分に設けた固定部12を介してエアゾール容器1のマウンテンカップ2に嵌合することで固定される。
【0019】
この固定ハウジング11には、その内周部分に略円筒状の可動ハウジング13が装着され、固定ハウジング11の内周面に沿って可動ハウジング13がその中心軸回りに回動できるようになっている。
【0020】
これら固定ハウジング11と可動ハウジング13との間には、連続噴射状態を保持するための連続噴射機構14が設けられ、固定ハウジング11には、その下端面から中心軸に平行な装着溝15が側面内側の対角位置の2か所に形成されるとともに、装着溝15の上端に連続して螺旋溝で構成された溝カム16が180度ずつ形成されてエアゾール容器1のステム3を押して噴射状態にするのに必要な軸方向ストロークを有して形成される一方、可動ハウジング13には、下端部外周の対角位置にカムフォロアを構成する突起17が形成してある。
【0021】
したがって、固定ハウジング11の装着溝15に沿って可動ハジング13の突起17を軸方向に移動して溝カム16内に位置させた状態で、可動ハウジング13をその中心軸回りに回動することで可動ハウジング13を溝カム16によって下方に移動させることができ、この状態を保持することで、エアゾール容器1のステム3を押して連続噴射状態にすることができる。
【0022】
この可動ハウジング13には、下端が開口した円筒部とこの上方に連続した円錐部からなる第1中空部18と上端が開口した略円筒部からなる第2中空部19を備え、第1中空部18と第2中空部19とが中心部の連通孔20で連通されている。
【0023】
そして、第1中空部18の下端開口を塞ぐようにステム嵌合部材21が取り付けられ、可動ハウジング13と一体とされて導入室22が構成される。
【0024】
このステム嵌合部材21には、ステム3に嵌合装着されるステム嵌合孔23が下面中心部に形成されるとともに、上面に導入室22内の上端部手前まで突き出して導入ノズル部24が形成され、ステム嵌合孔23および導入ノズル部24を貫通して内容物導入路25が形成してある。
【0025】
また、可動ハウジング13の第2中空部の上端開口を塞ぐように噴射ノズル26が取り付けられ、可動ハウジング13と一体とされて遅延操作室27が構成される。
【0026】
この噴射ノズル26には、上面中心部にノズル部28が突き出して設けられ、先端に斜め上方に噴射する噴射口29が2つ形成されるとともに、これら2つの噴射口29に連通する噴射流路30がノズル部28の中心および下面まで貫通して形成してあり、遅延操作室27の天面である噴射ノズル26の下面には、中心部の噴射流路30に連通して放射方向に連通溝31が形成してある。
【0027】
このような可動ハウジング13では、下方の導入室22と上方の遅延操作室27とを連通する連通孔20を遅延操作室27側から塞ぐように、遅延シート32が配置され、粘着剤33で接着しない状態で取り付けてある。
【0028】
したがって、導入室22内に連続噴射されて内容物が導入されても、連通孔20を塞ぐ遅延シート32が剥離されるまでの間、噴射ノズル26から噴射が開始されることがなく、遅延時間を確保することができるようになる。
【0029】
この遅延シート32の剥離は、連通孔20からの内容液により粘着剤33が溶解されることや連通孔20を介して加わる内容液の圧力の相互作用によって起こったり、あるいは溶解と圧力とのいずれか一方の作用で起こる。
【0030】
この遅延シート32としては、例えばABSや塩化ビニールなどの合成樹脂、あるいはステンレスやブリキなどの金属、紙などその他の材料のシートを用いることができ、内容物によって変質したり、内容物の圧力で破損しない材料のものを用いるようにすれば良い。
【0031】
また、粘着剤33としては、接着せずに粘着状態を保持できるものを用い、例えば内容物にエタノールまたはDMEを含む場合には、粘着剤33としてアクリル系粘着剤を用いてアクリル系樹脂の遅延シート32を粘着状態で取り付けることで、内容物によって粘着剤33を溶解することができ、これによって遅延シート32を剥離させることができる。
【0032】
なお、粘着剤33としては、アクリル系粘着剤のほか、天然ゴム系、合成ゴム系、酢酸ビニール樹脂系、塩化ビニール樹脂系の粘着剤を使用することができる。
【0033】
そして、遅延時間は、連通孔20の大きさと遅延シール32の大きさなどによって定まり、例えば連通孔20の直径を4mmとした場合に、遅延シール32の直径を13mm、14mm、15mm、16mmと変化させた場合の遅延時間を求めた実験結果を表1に示した。
【0034】
【表 1】
Figure 0004226736
【0035】
同表から明らかなように、実験結果にバラツキはあるものの、遅延シート32の直径が大きくなれば噴射が開始されるまでの遅延時間が長くなることが分かる。
【0036】
このように構成したエアゾール容器の遅延噴射装置10では、内容物を遅延噴射させる場合には、エアゾール容器1に取り付けてある固定ハウジング11に対して可動ハウジング13をその中心軸回りに回動し、連続噴射機構14を構成する溝カム16と突起17とによって可動ハウジング13を下降させ、可動ハウジング13と一体のステム嵌合部材21のステム嵌合孔23に嵌合されたステム3を押し下げることで、内容物の噴射が開始される状態にする(図2(a)参照)。
【0037】
この噴射開始状態では、ステム3から噴射された内容物がステム嵌合部材21の内容物導入路25を介して導入ノズル部24の先端から導入室22内に導入され、連通孔22が遅延シール32で塞がれていることから、導入室22内に流入し続け、内部圧力が高まるとともに、内容物が一杯になると、連通孔20を介して内容物が遅延シート32を取り付けている粘着剤33と接触し、内容物による粘着剤33の溶解と内容物の圧力とで遅延シート32の中心部を剥離させ、次第に周囲に剥離が進行していく。
【0038】
そして、遅延シート32を取り付けている粘着剤33の接着力の弱い方に向かって遅延シート32の剥離が進み、外周縁まで進行すると、連通孔20から流入した内容物が遅延操作室27を介して連通溝31、噴射流路30に至り、噴射ノズル26の上端の噴射口29から連続噴射される(図2(b)参照)。
【0039】
これにより、可動ハウジング13を回動して連続噴射状態にした後、遅延シート32が剥離されるまでの間、連続噴射が開始されず遅延時間を得て連続噴射状態にすることができる。
【0040】
そして、剥離された遅延シート32が噴射ノズル26の底面に接触して噴射流路30を塞ぐ恐れもあるが、この底面(遅延操作室27の天面)に連通溝31が放射状に形成してあるので、連通溝31を介して内容物が噴射流路30に流入し、連続噴射状態を保持することができる。
【0041】
このエアゾール容器の遅延噴射装置10によれば、導入室22と遅延操作室27を連通する連通孔20を遅延シート32で塞ぐようにし、これを剥離させるまでの時間を遅延時間とするようにしたので、構造が簡単で部品点数も少なく、制作が容易でコスト低減を図ることができる。
【0042】
また、このエアゾール容器の遅延噴射装置10では、遅延シート32を含む構成部品の全てを合成樹脂製とすることができ、廃棄処分の際に分解して分別する必要がなく、そのまま廃棄することができる。
【0043】
さらに、遅延時間の調整も遅延シート32の直径を変えることなどで簡単に行うことができ、遅延操作室27の底面の遅延シート32が粘着状態で取り付けられる部分の大きさを大きくしておけば、遅延シート32の直径を適宜選択するだけで対応することができる。
【0044】
次に、この発明のエアゾール容器の遅延噴射装置の他の一実施の形態について、図3により説明するが、既に説明した実施の形態と同一部分には同一記号を記し説明は省略する。
【0045】
このエアゾール容器の遅延噴射装置40では、固定部12を介してエアゾール容器1のマウンテンカップ2に嵌合固定される固定ハウジング11に連続噴射機構14を介して連続噴射状態に保持される可動ハウジング41は、略中空円筒状とされ、中空部が下端部から段差を介して4段階に細くなる第1中空部42、第2中空部43、第3中空部44、及び上端の第4中空部45で構成され、わずかの高さの第3中空部44の底部を塞ぐように金属板の逆U字状の金属カップ46が取り付けられ、金属カップ46の中心部に連通孔47が形成され、上方の第3中空部44および第4中空部45とこれより下方の第1中空部42および第2中空部43とが連通されている。
【0046】
そして、第1中空部42の下端開口を塞ぐようにステム嵌合部材21が取り付けられ、可動ハウジング41と一体とされて導入室22が構成される。
【0047】
また、可動ハウジング41の第4中空部45の上端開口を塞ぐように噴射ノズル26が取り付けられ、可動ハウジング41と一体とされて遅延操作室27が構成される。
【0048】
この噴射ノズル26には、上面中心部にノズル部28が突き出して設けられ、先端に斜め上方に噴射する噴射口29が2つ形成されるとともに、これら2つの噴射口29に連通する噴射流路30がノズル部28の中心から側方の横孔48に貫通して形成してあり、遅延操作室27の天面である噴射ノズル26の下面は平坦に形成してある。
【0049】
このような可動ハウジング41では、下方の導入室22と上方の遅延操作室27とを連通する金属カップ46に形成した連通孔47を遅延操作室27側から塞ぐように、遅延シート32が配置され、粘着剤33で接着しない状態で取り付けてある。
【0050】
なお、他の構成は、既に説明した上記実施の形態と同一であるので説明は省略する。
【0051】
このようなエアゾール容器の遅延噴射装置40によっても同様に、連続噴射機構14で連続噴射操作をした後、遅延シート32が剥離されるまでの間を遅延時間として遅延噴射することができる。
【0052】
このエアゾール容器の遅延噴射装置40によれば、導入室22と遅延操作室27を連通する金属カップ46に形成した連通孔47を遅延シート32で塞ぐようにし、これを剥離させるまでの時間を遅延時間とするようにしたので、構造が簡単で部品点数も少なく、製作が容易でコスト低減を図ることができる。
【0053】
また、このエアゾール容器の遅延噴射装置40では、遅延シート32を金属カップ46に粘着剤33を介して取り付けるようにしたので、粘着剤33と金属カップ46とが母材(ここでの金属カップ46)を溶融させた接着状態になることがなく、安定した遅延時間を確保することができる。
【0054】
さらに、このエアゾール容器の遅延噴射装置40では、噴射ノズル26の2つの噴射口29に連通する噴射流路30を中心から側方の横孔48に連通させて形成し、遅延操作室27の天面である噴射ノズル26の下面を平坦に形成したので、横孔48が剥離した遅延シート32で塞がれることがなく、連続噴射状態を確保できるとともに、遅延シート32が剥離されて行くときに、遅延操作室27の天面である噴射ノズル26の平坦な下面に沿うように押さえられて剥離することになり、安定した状態で遅延シート32を剥離させることができる。
【0055】
そして、これらのエアゾール容器の遅延噴射装置10,40は、エアゾール容器1に内容物として操作者が接触したり、吸入することが好ましくないもの、例えば殺虫剤、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防虫剤のいずれかが充填されたエアゾール製品の遅延噴射装置として使用される。
【0056】
また、内容物によっては金属製のエアゾール容器に直接充填すると、エアゾール容器自体を腐蝕するなどの恐れがある場合には、樹脂バックなどで二重構造とされたエアゾール容器が用いられ、特に腐蝕性の強い内容物の場合には、エアゾール容器のバルブが取付けられるマウンテンカップ部分にも合成樹脂カバーを取付けて直接内容物が金属と接触しないようにしたエアゾール容器を使用するようにする。
【0057】
なお、上記実施の形態では、溝カムと突起とで構成した連続噴射機構を備える場合で説明したが、これに限らず、ステムを押し込んだ状態をストッパで保持するものなど他の連続噴射機構を用いることもできる。
【0058】
【実施例】
次に、この発明のエアゾール容器の遅延噴射装置が用いられるエアゾール製品の処方例(内容物の成分)を表2に示す。
【0059】
このエアゾール容器の遅延噴射装置が用いられるエアゾール容器の内容物としては、操作者が接触したり、吸入することが好ましくなく、噴射操作後退避する必要があるものが充填され、殺虫剤としては、例えば表1中にそれぞれの成分(重量%)の一例を示す空間用殺虫剤1、ゴキブリ用殺虫剤2、園芸用殺虫剤3、不快害虫用殺虫剤5が充填され、また、消臭剤としては、例えば表1中に成分(重量%)の一例を示す室内用消臭剤4が充填され、さらに、防黴剤としては、例えば表1中に成分(重量%)の一例を示す防黴剤6が充填される。
【0060】
【表 2】
Figure 0004226736
【0061】
このような各処方例のエアゾール製品1〜6では、十分な退避時間を確保して噴射が開始されたので、操作者が内容物に接触したり、吸引することがなかった。
【0062】
【発明の効果】
以上実施の形態とともに具体的に説明したように、この発明の請求項1記載のエアゾール容器の遅延噴射装置によれば、連続噴射機構で連続噴射された内容物をステムの外方の導入室に導入し、連通孔を介して連通する遅延操作室側から遅延シートを粘着剤で取り付けるようにしたので、連通孔からの内容液による粘着剤の溶解や連通孔を介して加わる内容液の圧力で取り付けられた遅延シートが剥離するまでの時間を遅延時間とすることができ、連通孔を遅延シートで塞ぐだけの簡単な構造とすることができる。また、遅延操作室の天面に前記噴射ノズルに連通して放射方向の連通溝を形成するようにしたので、剥離された遅延シートの接触によっても連通溝を介して噴射ノズルからの連続噴射状態を保持することができる。
【0063】
また、この発明の請求項2記載のエアゾール容器の遅延噴射装置によれば、遅延操作室に噴射ノズルと連通する横孔を形成して遅延操作室の天面を平坦にするとともに、剥離された遅延シートの接触によっても横孔を介して噴射ノズルからの連続噴射を可能に構成したので、遅延時間を確保しながら一層確実に連続噴射させることができる。
【0064】
さらに、この発明の請求項3記載のエアゾール容器の遅延噴射装置によれば、連通孔を遅延操作室側から塞ぐ遅延シートの取付部分を粘着剤で接着しない金属板で構成するようにしたので、遅延シートの粘着状態を保持して遅延時間を確保しながら一層確実に連続噴射させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のエアゾール容器の遅延噴射装置の一実施の形態にかかる静止時の縦断面図である。
【図2】この発明のエアゾール容器の遅延噴射装置の一実施の形態にかかる作動時の縦断面図および噴射時の縦断面図である。
【図3】この発明のエアゾール容器の遅延噴射装置の他の一実施の形態にかかる静止時の縦断面図である。
【符号の説明】
1 エアゾール容器
2 マウンテンカップ
3 ステム
10 エアゾール容器の遅延噴射装置
11 固定ハウジング
12 固定部
13 可動ハウジング
14 連続噴射機構
15 装着溝
16 溝カム
17 突起(カムフォロア)
20 連通孔
21 ステム嵌合部材
22 導入室
23 ステム嵌合孔
24 導入ノズル部
25 内容物導入路
26 噴射ノズル
27 遅延操作室
28 ノズル部
29 噴射口
30 噴射流路
31 連通溝
32 遅延シート
33 粘着剤
40 エアゾール容器の遅延噴射装置
41 可動ハウジング
42 第1中空部
43 第2中空部
44 第3中空部
45 第4中空部
46 金属カップ
47 連通孔
48 横孔

Claims (3)

  1. エアゾール容器の内容物をステムを介して連続噴射させる連続噴射機構を備え、この連続噴射機構で連続噴射された内容物が導入される導入室を前記ステムの外方に設け、この導入室と連通孔を介して連通されるとともに、噴射ノズルに連通する遅延操作室を設け、この遅延操作室の天面に前記噴射ノズルに連通して放射方向の連通溝を形成し、前記遅延操作室と前記導入室とを連通する前記連通孔を当該遅延操作室側から塞ぐとともに、連続噴射された内容物で剥離される遅延シートを粘着剤で取り付け、剥離された前記遅延シートの接触によっても前記連通溝で前記噴射ノズルからの連続噴射を可能に構成したことを特徴とするエアゾール容器の遅延噴射装置。
  2. 前記遅延操作室に前記噴射ノズルと連通する横孔を形成し、前記遅延操作室の天面を平坦にするとともに、剥離された前記遅延シートの接触によっても前記噴射ノズルからの連続噴射を可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器の遅延噴射装置。
  3. 前記連通孔を前記遅延操作室側から塞ぐ前記遅延シートの取付部分を前記粘着剤で接着しない金属板で構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のエアゾール容器の遅延噴射装置。
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