JP2005218281A - 電動アクチュエータの駆動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電動アクチュエータ(DCサーボモータ)の駆動電流IVELを検出すると共に、該駆動電流IVELの平均値IVELaveを算出する。そして、駆動電流IVELの瞬時値が限界値Limt-current#以上である場合、及び、平均値IVELaveが限界値Limt-ave-current#以上である状態が所定時間TMLIMI#以上継続したときに、電動アクチュエータの駆動を強制的に停止させる。
【選択図】 図12
Description
しかし、モータロック電流よりも低い電流が長時間流れた場合に、駆動回路が徐々に発熱することで駆動回路基板の半田部分の熱劣化が進み、これにより、駆動回路の寿命が早まり、また、駆動回路の故障の原因になるという問題があった。
かかる構成によると、電動アクチュエータに流れる駆動電流が閾値を超えて大きくなった過電流通電時に、電動アクチュエータの駆動を停止すると共に、駆動電流の瞬時値が駆動停止を行なうほどに大きくない場合であっても、平均値が閾値を超えるときには、電動アクチュエータの駆動を停止させる。
請求項2記載の発明では、前記瞬時値と比較される閾値として相互に異なる複数の閾値を備え、該複数の閾値と前記瞬時値との比較結果に応じて、前記電動アクチュエータの駆動を停止させるまでの遅延時間を設定し、該遅延時間経過後に前記電動アクチュエータの駆動を停止させる構成とした。
従って、駆動電流が比較的低く、電動アクチュエータの駆動をある程度まで継続させることができるときに、電動アクチュエータの駆動が無用に停止されることがなく、然も、過電流から電動アクチュエータ・駆動回路を保護することができる。
かかる構成によると、電動アクチュエータの駆動電流が大きくなり、及び/又は、比較的小さい駆動電流であっても長時間に渡って駆動電流が流れることで、駆動回路の温度が上昇すると、電動アクチュエータの駆動を停止させる。
図1において、内燃機関101の吸気管102には、スロットルモータ103aでスロットルバルブ103bを開閉駆動する電子制御スロットル104が介装され、該電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して、燃焼室106内に空気が吸入される。
前記排気バルブ107は、排気側カム軸110に軸支されたカム111によって一定のバルブリフト量,バルブ作動角及びバルブタイミングを保って開閉駆動される。
一方、吸気バルブ105側には、吸気バルブ105のバルブリフト量を作動角と共に連続的に可変するVEL(Variable valve Event and Lift)機構112が設けられる。
前記ECM114には、内燃機関101の吸入空気量を検出するエアフローメータ115、アクセル開度を検出するアクセルペダルセンサ116、クランク軸120からクランク回転信号を取り出すクランク角センサ117、スロットルバルブ103bの開度TVOを検出するスロットルセンサ118、内燃機関101の冷却水温度を検出する水温センサ119からの検出信号が入力される。
図2〜図4は、前記VEL機構112の構造を詳細に示すものである。
上記ロッカアーム18,18,リンクアーム25,25,リンク部材26,26が伝達機構を構成する。
また、前記偏心カム15は、カム軸13に対し前記バルブリフター19に干渉しない両外側にカム軸挿通孔15cを介して圧入固定されている。
また、基部18aの外端部に突設された一端部18bには、リンクアーム25の先端部と連結するピン21が圧入されるピン孔18dが貫通形成されている一方、基部18aの内端部に突設された他端部18cには、各リンク部材26の後述する一端部26aと連結するピン28が圧入されるピン孔18eが形成されている。
前記揺動カム20は、図2及び図6,図7に示すように略横U字形状を呈し、略円環状の基端部22にカム軸13が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔22aが貫通形成されていると共に、ロッカアーム18の他端部18c側に位置する端部23にピン孔23aが貫通形成されている。
即ち、図8に示すバルブリフト特性からみると、図2に示すように基円面24aの所定角度範囲θ1がベースサークル区間になり、カム面24bの前記ベースサークル区間θ1から所定角度範囲θ2が所謂ランプ区間となり、更に、カム面24bのランプ区間θ2から所定角度範囲θ3がリフト区間になるように設定されている。
更に、前記リンク部材26は、所定長さの直線状に形成され、円形状の両端部26a,26bには前記ロッカアーム18の他端部18cと揺動カム20の端部23の各ピン孔18d,23aに圧入した各ピン28,29の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔26c,26dが貫通形成されている。
上記構成において、制御軸16の軸心P2と制御カム17の軸心P1との位置関係によって、図6,7に示すように、バルブリフト量が変化することになり、前記制御軸16を回転駆動させることで、制御カム17の軸心P1に対する制御軸16の軸心P2の位置を変化させる。
一方、前記制御軸16の先端に一対のステー123a,123bが固定され、一対のステー123a,123bの先端部を連結する制御軸16と平行な軸周りに、ナット124が揺動可能に支持される。
ここで、ナット124の位置をかさ歯車126に近づける方向が、バルブリフト量が小さくなる方向で、逆に、ナット124の位置をかさ歯車126から遠ざける方向が、バルブリフト量が大きくなる方向となっている。
また、前記制御軸16の外周に突出形成したストッパ部材128が、固定側の受け部材(図示省略)に対してバルブリフトの増大方向及び減少方向の双方で当接することで、制御軸16の回転範囲が規制され、これにより最小バルブリフト量及び最大バルブリフト量が規定されるようになっている。
この図11において、VELコントローラ113には、バッテリ電圧が供給され、電源回路301を介してCPU302に電源が供給される。
また、前記電源回路301からの電源電圧が電源バッファ回路303を介して角度センサ127に供給され、角度センサ127の出力は、入力回路304を介して前記CPU302に読み込まれる。
また、前記DCサーボモータ121(電動アクチュエータ)を駆動するためのモータ駆動回路305が設けられており、該モータ駆動回路305には、前記DCサーボモータ121を正転方向及び逆転方向に駆動するために、前記CPU302から正転方向のパルス幅変調信号PWM,ポート出力及び逆転方向のパルス幅変調信号PWM,ポート出力が入力される。
更に、前記DCサーボモータ121の電流を検出する電流検出回路308が設けられている。
次に、上記構成のVELコントローラ113によるフェイルセーフ処理を、図12のフローチャートに従って説明する。
図12のフローチャートにおいて、まず、ステップS1では、DCサーボモータ121(電動アクチュエータ)の駆動電流IVELを読み込む。
ステップS3では、前記駆動電流IVEL(瞬時値)が限界値Limit-current#(閾値)以上であるか否かを判別する。
ここで、駆動電流IVELが限界値Limit-current#以上であれば、ステップS7へ進んで、過電流異常の判定を行い、リレー回路306をOFFにしてモータ駆動回路305へのバッテリ電圧の供給を遮断するか、及び/又は、パルス幅変調信号PWMを0にすることで、DCサーボモータ121(電動アクチュエータ)を強制的に停止させる。
ステップS4では、平均値IVELaveが限界値Limit-ave-current#(閾値)以上であるか否かを判別する。
そして、平均値IVELaveが限界値Limit-ave-current#以上である場合には、ステップS5へ進んで、過電流タイマーをセットして、平均値IVELaveが限界値Limit-ave-current#以上である状態の継続時間を計測させる。
過電流タイマーによる計測時間が所定時間TMLIMI#以上になっている場合、即ち、平均値IVELaveが限界値Limit-ave-current#以上である状態が所定時間以上継続する場合には、ステップS7へ進んで、過電流異常の判定を行なってDCサーボモータ121(電動アクチュエータ)を強制的に停止させる。
従って、モータ駆動回路305が徐々に発熱して熱劣化が生じることを抑止でき、モータ駆動回路305の寿命を長くすることができる。
図13のフローチャートにおいて、まず、ステップS21では、前記温度センサ311で検出されたモータ駆動回路305の温度TEMPVELを読み込む。
そして、前記モータ駆動回路305の温度TEMPVELが、限界温度Limit-temp#以上であるときには、ステップS23へ進む。
ステップS23では、過電流異常の判定を行い、リレー回路306をOFFにしてモータ駆動回路305へのバッテリ電圧の供給を遮断するか、及び/又は、パルス幅変調信号PWMを0にすることで、DCサーボモータ121(電動アクチュエータ)を強制的に停止させる。
図14のフローチャートは、VELコントローラ113によるフェイルセーフ処理の第3実施形態を示すものである。
次のステップS32では、前記駆動電流IVELが第1限界値Limit-currentA#(第1閾値)以上であるか否かを判別する。
ここで、前記駆動電流IVELが第1限界値Limit-currentA#以上である場合には、ステップS33へ進み、駆動電流IVELが第1限界値Limit-currentA#以上である状態の継続時間を計測させるべく過電流タイマーTime-over-currentをセットする。
ステップS38では、過電流異常の判定を行い、リレー回路306をOFFにしてモータ駆動回路305へのバッテリ電圧の供給を遮断するか、及び/又は、パルス幅変調信号PWMを0にすることで、DCサーボモータ121(電動アクチュエータ)を強制的に停止させる。
ステップS35では、前記駆動電流IVELが第2限界値Limit-currentB#(第2閾値)以上であるか否かを判別する。
尚、第1限界値Limit-currentA#>第2限界値Limit-currentB#である(図15参照)。
ステップS37では、過電流タイマーTime-over-currentの値が第2所定時間TMLIMB#以上になったか否かを判別し、前記第2所定時間TMLIMB#(第2遅延時間)以上になった時点で、ステップS38へ進む。
上記実施形態によると、駆動電流IVELが第1限界値Limit-currentA#よりも小さく、かつ、第2限界値Limit-currentB#以上であるときには、第1限界値Limit-currentA#以上であるときよりも長い時間DCサーボモータ121の駆動が許容される。
即ち、駆動電流IVELが過電流範囲であっても比較的低いときには、駆動電流が高いときに比べてより長い時間放置しても、DCサーボモータ121,モータ駆動回路305の故障に至ることがないので、DCサーボモータ121の駆動を停止させるまでの時間(遅延時間)を長くして、その間、DCサーボモータ121を通常に駆動させることができるようにする。
尚、限界値Limit-current#として相互に異なる3つ以上の値を設定すると共に、これらに対応して長さの異なる3種類以上の遅延時間を設定させても良いことは明らかである。
また、駆動電流IVELが最も大きな限界値Limit-current#以上であるときに、遅延時間を0として、直ちにDCサーボモータ121の駆動を停止させても良い。
また、DCサーボモータ121(電動アクチュエータ)に流れる駆動電流に相関する値として、電力を検出させるようにしても良い。
(イ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の電動アクチュエータの駆動制御装置において、
前記電動アクチュエータの駆動回路への電源供給を遮断することで、前記電動アクチュエータの駆動を停止することを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。
(ロ)請求項2記載の電動アクチュエータの駆動制御装置において、
前記電動アクチュエータに流れる駆動電流に相関する値の瞬時値が、より高い閾値以上であるときほど、前記遅延時間を短く設定することを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。
(ハ)請求項(ロ)記載の電動アクチュエータの駆動制御装置において、
前記電動アクチュエータに流れる駆動電流に相関する値の瞬時値が、最も高い閾値以上であるときに、前記遅延時間として0を設定し、直ちに前記電動アクチュエータの駆動を停止することを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。
(ニ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の電動アクチュエータの駆動制御装置において、
前記電動アクチュエータが、内燃機関の機関バルブのバルブリフト量を可変にするリフト量可変機構の電動アクチュエータであることを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。
Claims (3)
- 電動アクチュエータの駆動制御装置であって、
前記電動アクチュエータに流れる駆動電流に相関する値の瞬時値及び平均値を検出し、前記瞬時値と平均値との少なくとも一方がそれぞれに対応する閾値以上になったときに、前記電動アクチュエータの駆動を停止することを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。 - 前記瞬時値と比較される閾値として相互に異なる複数の閾値を備え、該複数の閾値と前記瞬時値との比較結果に応じて、前記電動アクチュエータの駆動を停止させるまでの遅延時間を設定し、該遅延時間経過後に前記電動アクチュエータの駆動を停止させることを特徴とする請求項1記載の電動アクチュエータの駆動制御装置。
- 電動アクチュエータと、該電動アクチュエータの駆動回路とを含んで構成される電動アクチュエータの駆動制御装置であって、
前記駆動回路の温度が所定温度以上になったときに、前記電動アクチュエータの駆動を停止させることを特徴とする電動アクチュエータの駆動制御装置。
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