JP2005217936A - 波長多重伝送システム、受信装置並びに送信装置及び受信装置の調整方法 - Google Patents

波長多重伝送システム、受信装置並びに送信装置及び受信装置の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、波長多重伝送における波長間の漏話を低減することのできる波長多重伝送システム、当該波長多重伝送システムに適用する受信装置並びに当該波長多重伝送システムに使用する送信装置及び受信装置の調整方法を提供することを目的とする。
【解決手段】光伝送路を介して接続される送信装置及び受信装置を有する波長多重伝送システムであって、前記受信装置は、前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力と前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ合成する差動合成器と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、波長多重した光信号の伝送に使用する波長多重伝送システム、当該波長多重伝送システムに適用する受信装置、並びに波長多重伝送システムに適用する送信装置及び受信装置の調整方法に関する。
図1に一般的な波長多重伝送システムの構成例を示す(例えば、非特許文献1、2、3、4、5、6、7、8参照)。図1は2波長を波長多重した例である。波長多重伝送システム30は送信装置70及び受信装置71からなる。送信装置は入力端子20及び21と、光送信機10及び11と、波長多重フィルタ1とを備える。受信装置71は波長分離フィルタ2と、光受信機15及び16と、出力端子25及び26を備える。
入力端子20及び21から入力された入力信号Sin1及びSin2の2つの信号が、光送信機10及び11によりそれぞれ波長の異なるλ1及びλ2波長の光信号に変換される。光信号に変換された入力信号Sin1及びSin2は波長多重フィルタ1によって波長多重され、光伝送路3により伝送される。伝送された波長多重信号は波長分離フィルタ2によって、それぞれの波長に分離されて、光受信機15及び16で受信され、それぞれ、出力信号Sout01及びSout02が出力端子25及び26から出力される。
このような波長多重伝送システム30では、光伝送路3、波長多重フィルタ1又は波長分離フィルタ2において、波長間の漏話が発生することがある。漏話が発生すると、漏話成分が信号に重畳されるため、信号の劣化につながることとなる(例えば、非特許文献1、2、3、4、5、6、7参照)。
一例として、図2に2波長を波長多重した場合の信号の流れを模式的に示した。入力信号Sin1及びSin2は、波長多重伝送システム30に入力した電気信号である。これらの電気信号はそれぞれ、入力端子20から入力されて光送信機10へ、入力端子21から入力されて光送信機11へ入力される。波長λ1の光信号が光送信機10から出力され、また、波長λ2の光信号が光送信機11から出力される。
波長多重信号の伝送において、波長λ1及び波長λ2の間で漏話がなく、さらに光伝送路の光損失がなければ、光受信機15及び16から出力される出力信号Sout01及びSout02はそれぞれ入力信号Sin1及びSin2となる。しかし、伝送する信号間で漏話がある場合、入力信号Sin1から出力信号Sout02へ漏話信号S12が漏話し、入力信号Sin2から出力信号Sout01へ漏話信号S21が漏話する。S12及びS21は下記のように表される。
Figure 2005217936

Figure 2005217936
ただし、A12は入力信号Sin1から出力信号Sout02へ漏話する漏話率である。A21は入力信号Sin2から出力信号Sout01へ漏話する漏話率である。この結果、波長多重信号の伝送において光損失がないとき、光受信機15及び16から出力される出力信号Sout01及びSout02は次式で算出される。
Figure 2005217936

Figure 2005217936
このように、波長多重伝送信号の波長間で漏話がある場合、出力信号Sout01は入力信号Sin1とともに入力信号Sin2からの漏話信号が重畳されている。同じく出力信号Sout02も、入力信号Sin2とともに入力信号Sin1からの漏話信号が重畳されている。
波長間の漏話の原因には、光伝送路を構成する光ファイバの非線形性によるものとして、誘導ラマン効果(SRS;Stimulated Raman Scattering)、相互位相変調(XPM;Cross Phase Modulation)などがある(例えば、非特許文献2、3、5、7参照。)。
また、波長間の漏話の原因には、光ファイバの非線形性以外にも、波長分離フィルタの波長分離特性が不十分な場合がある(例えば、非特許文献4参照。)。
このような漏話を軽減する方法として、波長多重信号を伝送する際に、隣り合った波長の光信号の偏光方向を直交させることにより漏話を低減するものがある(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この方法は、隣接する波長間にのみ有効であり、隣接しない波長に対しては漏話を低減する効果は得られなかった。
特開平8−18536号公報。 K. Kikushima他著、"Signal crosstalk due to fiber nonlinearlity in wavelength multiplex SCM−AM TV transmission systems"、Optical Fiber Communication Conference(OFC’95)、Post−deadline paper、 PD24、1995年2月〜3月 A.Li他著、"Experimental confirmation of crosstalk due to stimulated Raman scattering in WDM AM−VSB transmission systems"、Electronics Letters、 vol.31、No.18、pp.1538−1539、1995年8月 高知尾、他著、"不等間隔波長配置による10Gb/s、8CH WDM伝送システムの検討"、電子情報通信学会 技術研究報告 CS96−43、pp.19−24、1996年6月 K−P Ho他著、" Demultiplexer crosstalk rejection requirements for hybrid WDM system with analog and digital channels"、IEEE Photonics Technology Letters、Vol.10、No.5、pp.737−739、1998年5月 M.R.Phillips他著、"Crosstalk due to optical fiber nonlinearities in WDM CATV lightwave systems"、IEEE Journal of Lightwave Technology、 Vol.17、No.10、pp.1782−1792、1999年10月 柴田他著、"FM一括変換方式を用いた光映像分配システム"、電子情報通信学会論文誌B、Vol.J.83−B、No.7、pp.948−959、2000年7月 F.Coppimger他著、"Nonlinear Raman crosstalk in a video overlay passive optical networks"、Optical Fiber Communication Conference(OFC’2003)、TuR5、2003年3月 ITU−T標準 G.983.3、"A broadband optical access system with increased service capability by wavelength allocation"、ITU−T
本発明は、波長多重伝送における波長間の漏話を低減し、伝送する信号の劣化を軽減することのできる波長多重伝送システム、当該波長多重伝送システムに適用する受信装置並びに当該波長多重伝送システムに使用する送信装置及び受信装置の調整方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本願発明は、光伝送路を介して接続される送信装置及び受信装置を有する波長多重伝送システムであって、前記送信装置は、N個(但し、Nは2以上の整数である。)の入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信するN個の光送信機と、前記N個の光送信機からのN個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタと、を備え、前記受信装置は、前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力と前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備えることを特徴とする波長多重伝送システムである。
N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な波長多重伝送システムの提供が可能になる。
前記受信装置は、さらに前記差動合成器の前段に、それぞれの光受信機からの出力の遅延時間差を調整する遅延時間調整器を設けたものであることが好ましい。
遅延時間調整器を設けることにより、漏話を低減し、さらに信号の劣化を軽減することのできる波長多重伝送システムの提供が可能になる。
前記N個の光受信機からの出力を合成する比率が、前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しいことが好ましい。
N個の光受信機からの入力信号を変数として、N個の光受信機の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解から求められる分配率で差動合成器で合成する。N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な波長多重伝送システムの提供が可能になる。
本願発明に係る受信装置は、光伝送路を介して送信装置と接続される受信装置であって、波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、
前記波長分離フィルタからのN個(但し、Nは2以上の整数である。)の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力と前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える。
N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な受信装置の提供が可能になる。
前記受信装置は、前記差動合成器の前段に、それぞれの光受信機からの出力の遅延時間差を調整する遅延時間調整器をさらに設けたものであることが好ましい。
N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な受信装置の提供が可能になる。
前記受信装置は、前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記N個の光受信機の出力信号を、前記接続される送信装置に含まれるN個の光送信機への入力信号と、2N個の漏話率とで表した連立方程式の解として得られた係数と略等しくすることが好ましい。
N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な受信装置の提供が可能になる。
本願発明に係る送信装置及び受信装置の調整方法は、入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信するN個(但し、Nは2以上の整数である。)の光送信機と、前記N個の光送信機からのN個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタと、を備える送信装置、及び前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力及び前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の和をそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える受信装置の調整方法であって、光送信機ごとに異なる変調周波数で変調した入力信号を送信し、1の変調周波数について当該変調周波数で入力信号を変調した光送信機と同一の波長の光信号を受信する光受信機からの出力と当該受信機以外のそれぞれの光受信機からの出力との出力比を求めることを光送信機ごとに行う手順と、前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求める手順と、前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しくなるように設定する手順と、を含む。
N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な送信装置及び受信装置の調整方法の提供が可能になる。
本願発明に係る送信装置及び受信装置の調整方法は、入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信するN個(但し、Nは2以上の整数である。)の光送信機と、前記N個の光送信機からのN個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタと、を備える送信装置、及び前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力及び前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の和をそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える受信装置の調整方法であって、1つの変調周波数で変調した入力信号を送信し、当該1つの光送信機を除いて他の光送信機の光信号を遮断し、前記入力信号を変調する光送信機と同一の波長の光信号を受信する光受信機からの出力と当該光受信機以外のそれぞれの光受信機からの出力との出力比を求めることを光送信機ごとに行う手順と、前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求める手順と、前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しくなるように設定する手順と、を含む。
N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な送信装置及び受信装置の調整方法の提供が可能になる。
前記送信装置及び受信装置の調整方法は、それぞれの光送信機からそれぞれの光受信機への信号の遅延時間差をそれぞれの光受信機について行う手順と、前記それぞれの差動合成器におけるそれぞれの光受信機からの出力の合成を前記遅延時間差を補償するように設定する手順と、を含む。
N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な送信装置及び受信装置の調整方法の提供が可能になる。
本発明によると、N個(但し、Nは2以上の整数である。)の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、波長多重伝送における波長間の漏話を低減し、伝送する信号の劣化を軽減することのできる波長多重伝送システム、当該波長多重伝送システムに適用する受信装置並びに当該波長多重伝送システムに使用する送信装置及び受信装置の調整方法を提供することが可能になる。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
波長多重伝送システムの一例について、図3を用いて説明する。図3は、Nを2としたときの波長多重伝送システム31の構成例を説明する図である。
31は波長多重伝送システム、70は送信装置、73は受信装置、3は光伝送路、10及び11は光送信機、1は波長多重フィルタ、20及び21は入力端子、2は波長分離フィルタ、15及び16は光受信機、41は差動合成器、45及び46は分配器、55及び56は差動合成回路、20及び21は入力端子、65及び66は出力端子である。差動合成器41は、分配器45及び46と、差動合成回路55及び56とからなる。
また、波長多重伝送システム31は、光伝送路3を介して接続される送信装置70及び受信装置73を有する波長多重伝送システムであって、送信装置70は、2個の入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信する2個の光送信機10及び11と、2個の光送信機10及び11からの2個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタ1と、を備える。受信装置73は、前記波長多重された光信号を波長分離して2個の光信号を出力する波長分離フィルタ2と、前記波長分離フィルタ2からの2個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力する2個の光受信機15及び16と、前記2個の光受信機15及び16のうちの1つの光受信機からの出力と前記2個の光受信機のうちの他の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える。
光送信機10及び11は、入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号に変換して出力する。それぞれの光送信機から出力する波長が予め決められているものでも、外部から設定することができるものでも良い。波長を可変にすることで、光送信機と光受信機を増設することによって、波長多重信号の波長数を増やすことが可能になる。光送信機10及び11から出力する光信号の偏光を用いて、偏波多重が可能なものでもよい。
波長多重フィルタ1は、複数の波長の光信号を波長多重し、1つの光信号である波長多重信号を出力する。波長多重フィルタ1は、多層膜フィルタ、導波路型フィルタ、カプラー、プリズム等が適用できる。
光伝送路3は、光ファイバ、コネクタ、光スイッチ等から構成される光伝送手段であり、波長多重信号を伝送することができるものである。光伝送手段には、分散補償ファイバ、光増幅器等の光信号補正手段が含まれていても良い。
波長分離フィルタ2は、波長多重信号を波長ごとに分離して出力する。多層膜フィルタ、導波路型フィルタ、カプラー、プリズム等の1つの光を波長ごとに分離できればよい。
光受信機15及び16は、光信号を電気信号に変換する。信号の振幅を所定の振幅に調整することができるものでもよい。また、時間軸の方向を識別して、所定の信号と同期させることができるものでもよい。ただし、受信した光信号の時間軸の方向を識別して、信号を再生するものではない。
差動合成器41は、電気信号を差動合成する分配器45及び46並びに差動合成回路55及び56を備える。分配器45及び46で電気信号を分配し、分配器45及び46で分配された電気信号を差動合成回路55及び56で差動合成する。
分配器45及び46は、電気信号を所定の分配率で分配する。分配機能だけでなく、必要に応じて、増幅機能や減衰機能が備わっているものでもよい。分配した電気信号の極性を反転させることができるものでもよい。
差動合成回路55、56は、複数の電気信号を差動合成する。この差動合成回路は、電気増幅器を備える能動回路でもよいし、電気増幅器を備えない受動回路でもよい。入力された電気信号の極性を反転させることができるものでもよい。
送信装置70の構成について説明する。入力端子20は光送信機10の入力端子に接続される。光送信機10の出力端子は波長多重フィルタ1の入力端子に接続される。入力端子21は光送信機11の入力端子に接続される。光送信機11の出力端子は波長多重フィルタ1の入力端子に接続される。波長多重フィルタ1の出力端子は光伝送路3に接続される。
送信装置70の動作について説明する。入力端子20及び21から入力された入力信号Sin1及びSin2は、光送信機10及び11にそれぞれ入力される。光送信機10は入力信号Sin1を波長λ1の光信号へ変換する。光送信機11は入力信号Sin2を波長λ2の光信号へ変換する。波長多重フィルタ1は、光信号へ変換されたSin1及びSin2を波長多重し、光伝送路3へ波長多重信号を出力する。
受信装置73の構成について説明する。受信装置73は、光伝送路3を介して送信装置70と接続される受信装置であって、波長多重された光信号を波長分離して2個の光信号を出力する波長分離フィルタ2と、波長分離フィルタ2からの2個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力する2個の光受信機15及び16と、前記2個の光受信機15及び16のうちの1つの光受信機からの出力と前記2個の光受信機10及び11のうちの他の1個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器41と、を備える。
波長分離フィルタ2の入力端子は光伝送路3と接続される。光受信機15の入力端子は波長分離フィルタ2に接続される。光受信機16の入力端子は波長分離フィルタ2に接続される。光受信機15及び16は差動合成器41の入力端子に接続される。
分配器45の入力端子は光受信機15の出力端子と接続される。分配器45の出力端子のうち1つは差動合成回路55に接続される。分配器45の出力端子のうち、差動合成回路55に接続されていない端子の1つは差動合成回路56に接続される。分配器46の入力端子は光受信機16の出力端子と接続される。分配器46の出力端子のうち1つは差動合成回路55に接続される。分配器46の出力端子のうち、差動合成回路55に接続されていない端子の1つは差動合成回路56に接続される。
差動合成回路55の入力端子は、分配器45及び46と接続される。差動合成回路56の入力端子は、分配器45及び46と接続される。差動合成回路55の出力端子は出力端子65と接続される。差動合成回路56の出力端子は出力端子66と接続される。
波長分離フィルタ2は光伝送路3で伝送した波長多重信号を波長λ1及びλ2の光信号に分離する。光受信機15は波長分離フィルタ2が分離した波長λ1の光信号を電気信号に変換し、差動合成器41へ出力する。光受信機16は波長分離フィルタ2が分離した波長λ2の光信号を電気信号に変換し、差動合成器41へ出力する。差動合成器41は、光受信機15からの出力信号を差動合成し、出力端子65から出力する。差動合成器41は、光受信機16からの電気信号を差動合成し、出力端子66から出力する。
差動合成器41について図4を用いて詳細に説明する。図4は、図3で説明したN=2の場合の波長多重伝送システム31で伝送される信号について説明する図である。図4では図3と同一又は相当部分には同一符号を付しているので、同じ符号のものについての説明は省略する。
前記2個の光受信機15及び16からの出力を合成する比率が、前記2個の光送信機への入力信号Sin1及びSin2を変数として、前記2個の光受信機の出力信号と、2×2個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた前記2個の光受信機の出力信号の係数と略等しいことが好ましい。
Sin1及びSin2はそれぞれ、入力端子20及び21に入力される入力信号である。Sout01及びSout02はそれぞれ、光受信機15及び16から出力される出力信号である。Sout11及びSout12はそれぞれ、出力端子65及び66から出力される調整出力信号である。
S21は、入力信号Sin2が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout01へ重層される漏話信号である。漏話信号S21は、漏話率A21と入力信号Sin2との積で表される。S12は、入力信号Sin1が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout02へ重層される漏話信号である。漏話信号S12は、漏話率A12と入力信号Sin1との積で表される。
分配器45は、光受信機15からの出力信号Sout01を、1:{A12/(1−A12)}の比率で差動合成回路55及び56に分配する。すなわち、差動合成回路55には出力信号Sout01を、差動合成回路56には{A12/(1−A12)}×Sout01の分配信号を分配する。分配器46は、光受信機16からの出力信号Sout02を{A21/(1−A21)}:1の比率で差動合成回路55及び56に分配する。すなわち、差動合成回路55には{A21/(1−A21)}×Sout02の分配信号を、差動合成回路56には出力信号Sout02を分配する。上記{A12/(1−A12)}及び{A21/(1−A21)}は2個の光送信機への入力信号Sin1及びSin2を変数として、前記2個の光受信機の出力信号と、2×2個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた光受信機の出力信号の係数である。
差動合成回路55は分配器46から分配された分配信号である{A21/(1−A21)}×Sout02の極性を反転させる。さらに差動合成回路55は、分配器45からの出力信号Sout01と極性を反転させた分配信号{A21/(1−A21)}×Sout02とを差動合成する。差動合成回路56は分配器45から分配された分配信号{A12/(1−A12}×Sout01の極性を反転させる。さらに差動合成回路56は、分配器46からの出力信号Sout02と極性を反転させた分配器45からの分配信号{A12/(1−A12)}×Sout01とを差動合成する。出力端子65は、差動合成回路55で差動合成された調整出力信号Sout11を出力する。出力端子66は、差動合成回路56で差動合成された調整出力信号Sout12を出力する。
差動合成器41の機能について説明する。
伝送する信号間で漏話がある場合、入力信号Sin1から出力信号Sout02へ漏話信号S12が漏話し、入力信号Sin2から出力信号Sout01へ漏話信号S21が漏話する。漏話信号S12及びS21は下記のように表される。
Figure 2005217936

Figure 2005217936
A12は入力信号Sin1から出力信号Sout02へ漏話する漏話率である。A21は入力信号Sin2から出力信号Sout01へ漏話する漏話率である。このように、伝送する信号間で漏話がある場合、出力信号Sout01は入力信号Sin1とともに入力信号Sin2からの漏話信号S21が重畳されている。同じく出力信号Sout02も、入力信号Sin2とともに入力信号Sin1からの漏話信号S12が重畳されている。このとき、光受信機15及び16から出力される出力信号Sout01及びSout02は、下記のように表される。
Figure 2005217936

Figure 2005217936
差動合成回路55は、分配器45からの出力信号Sout01と極性を反転させた分配器46からの分配信号{A21/(1−A21)}×Sout02とを差動合成する。この結果、差動合成回路55で差動合成されて出力端子65から出力される調整出力信号Sout11は次式で表せる。
Figure 2005217936
出力信号Sout01及びSout02は数式7及び8で表されることから、それらを数式9に代入すると下記のようになる。
Figure 2005217936
差動合成回路56は、分配器46からの出力信号Sout02と極性を反転させた分配器45からの分配信号{A12/(1−A12)}×Sout01とを差動合成する。この結果、差動合成回路56で合成されて出力端子65から出力される調整出力信号Sout12は次式で表せる。
Figure 2005217936
出力信号Sout01及びSout02は数式7及び8で表されることから、それらを数式11に代入すると下記のようになる。
Figure 2005217936
数式10から、調整出力信号Sout11は、入力信号Sin1だけから構成されており、漏話信号S21に含まれる成分である入力信号Sin2を除去することができた。また、数式12から、調整出力信号Sout12は、入力信号Sin2だけから構成されており、漏話信号S12に含まれる成分である入力信号Sin2が除去することができた。
このように、数式7及び数式8は、入力信号Sin1、Sin2を2つの変数とする線形の連立方程式と捉えれば、掃き出し法により入力信号Sin1及びSin2を変数として解き、入力信号Sin1及びSin2を光受信機から出力された出力信号Sout01及びSout02を用いて表すことができる。
すなわち、連立方程式の一般的解法である掃き出し法を、分配器と差動合成回路で実行することにより、漏話信号の成分が重畳された光受信機からの出力信号Sout01及びSout02から、漏話信号が重畳されていない入力信号Sin1及びSin2を復元することができる。
なお、差動合成回路55及び56で行った極性の反転は、分配器45及び46でおこなってもよい。
また、光受信機15及び16からの出力を合成する比率は、N個の光送信機への入力信号Sin1及びSin2を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数そのものでなくてもよい。伝送中の損失などの出力信号ごとの相違が補正できるようにしてもよい。
以上説明したように、前記N個の光受信機15及び16からの出力を合成する比率が、前記N個の光送信機への入力信号Sin1及びSin2を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しいことにより、N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な波長多重伝送システム及び受信装置の提供が可能になる。
<実施形態2>
波長多重伝送システムの一例について、図5を用いて説明する。図5は、Nを3としたときの波長多重伝送システム33の構成例を説明する図である。
33は波長多重伝送システム、72は送信装置、75は受信装置、3は光伝送路、10、11及び12は光送信機、1は波長多重フィルタ、20、21及び22は入力端子、2は波長分離フィルタ、15、16及び17は光受信機、42は差動合成器である。差動合成器42は、分配器45、46及び47と、差動合成回路55、56及び57とからなる。
上記の機能は、実施形態1で説明したのと同様である。
また、波長多重伝送システム33は、光伝送路3を介して接続される送信装置72及び受信装置75を有する波長多重伝送システムであって、送信装置72は、3個の入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信する3個の光送信機10、11及び12と、3個の光送信機10、11及び12からの3個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタ1と、を備え、受信装置75は、前記波長多重された光信号を波長分離して3個の光信号を出力する波長分離フィルタ2と、前記波長分離フィルタからの3個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力する3個の光受信機15、16及び17と、前記3個の光受信機15、16及び17のうちの1つの光受信機15からの出力と前記3個の光受信機のうちの他の2個の光受信機16及び17からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える。
送信装置72について説明する。入力端子20は光送信機10の入力端子に接続される。光送信機10の出力端子は波長多重フィルタ1の入力端子に接続される。入力端子21は光送信機11の入力端子に接続される。光送信機11の出力端子は波長多重フィルタ1の入力端子に接続される。入力端子22は光送信機12の入力端子に接続される。光送信機12の出力端子は波長多重フィルタ1の入力端子に接続される。波長多重フィルタ1の出力端子は光伝送路3に接続される。
送信装置72の動作について説明する。入力端子20、21及び22から入力された入力信号Sin1、Sin2及びSin3は、光送信機10、11及び12にそれぞれ入力される。光送信機10は入力信号Sin1を波長λ1の光信号へ変換する。光送信機11は入力信号Sin2を波長λ2の光信号へ変換する。光送信機12は入力信号Sin3を波長λ3の光信号へ変換する。波長多重フィルタ1は、光信号へ変換されたSin1、Sin2及びSin3を波長多重し、光伝送路3へ波長多重信号を出力する。
受信装置75について説明する。
受信装置75は、光伝送路を介して送信装置と接続される受信装置であって、波長多重された光信号を波長分離して3個の光信号を出力する波長分離フィルタと、波長分離フィルタからの3個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力する3個の光受信機15、16及び17と、前記3個の光受信機15、16及び17のうちの1つの光受信機からの出力と前記3個の光受信機のうちの他の2個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える。
波長分離フィルタ2の入力端子は光伝送路3と接続される。光受信機15、16及び17の入力端子は波長分離フィルタ2に接続される。光受信機15、16及び17は差動合成器42の入力端子に接続される。
分配器45の入力端子は光受信機15の出力端子と接続される。分配器46の入力端子は光受信機16の出力端子と接続される。分配器47の入力端子は光受信機17の出力端子と接続される。分配器45の3つの出力端子、分配器46の3つの出力端子及び分配器47の3つの出力端子は、それぞれ差動合成回路55、56及び57に接続される。
差動合成回路55の3つの入力端子は、分配器45、46及び47と接続される。差動合成回路56の3つの入力端子は、分配器45、46及び47と接続される。差動合成回路57の3つの入力端子は、分配器45、46及び47と接続される。差動分配回路55の出力端子は出力端子65と接続される。差動分配回路56の出力端子は出力端子66と接続される。差動分配回路57の出力端子は出力端子67と接続される。
波長分離フィルタ2は光伝送路3で伝送した光信号を波長λ1とλ2とλ3とに分離する。光受信機15は波長分離フィルタ2が分離した波長λ1の光信号を電気信号に変換し、差動合成器42へ出力する。光受信機16は波長分離フィルタ2が分離した波長λ2の光信号を電気信号に変換し、差動合成器42へ出力する。光受信機17は波長分離フィルタ2が分離した波長λ3の光信号を電気信号に変換し、差動合成器42へ出力する。差動合成器42は、光受信機15からの電気信号を差動合成し、出力端子65から出力する。差動合成器42は、光受信機16からの出力信号を差動合成し、出力端子66から出力する。差動合成器42は、光受信機17からの出力信号を差動合成し、出力端子67から出力する。
差動合成器42について図6を用いて詳細に説明する。図6は図5で説明したNを3としたときの波長多重伝送システム33で伝送される信号について説明する図である。
前記3個の光受信機15、16及び17からの出力を合成する比率が、前記3個の光送信機への入力信号Sin1、Sin2及びSin3を変数として、前記N個の光受信機75の出力信号Sout01、Sout02及びSout03と、2×3個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた前記3個の光受信機の出力信号の係数と略等しいことが好ましい。
入力信号Sin1、Sin2及びSin3はそれぞれ、入力端子20、21及び22に入力される電気信号である。Sout01、Sout02及びSout03はそれぞれ、光受信機15、16及び17から出力される出力信号である。Sout11、Sout12及びSout13はそれぞれ、出力端子65、66及び67から出力される調整出力信号である。
S12は、入力信号Sin1が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout02へ重層される漏話信号である。漏話信号S12は、漏話率A12と入力信号Sin1との積で表される。S13は、入力信号Sin1が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout03へ重層される漏話信号である。漏話信号S13は、漏話率A13と入力信号Sin1との積で表される。
漏話信号S21は、入力信号Sin2が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout01へ重層される漏話信号である。漏話信号S21は、漏話率A21とSin2との積で表される。S23は、入力信号Sin2が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout03へ重層される漏話信号である。漏話信号S23は、漏話率A23とSin2との積で表される。
S31は、入力信号Sin3が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout01へ重層される漏話信号である。漏話信号S31は、漏話率A31と入力信号Sin3との積で表される。S32は、入力信号Sin3が波長多重フィルタ1、波長分離フィルタ2及び光伝送路3を伝送される間に出力信号Sout02へ重層される漏話信号である。漏話信号S32は、漏話率A32と入力信号Sin3との積で表される。
分配器45は、光受信機15からの出力信号Sout01を、1:{A12/(1−A12−A13)}:{A13/(1−A12−A13)}の比率で差動合成回路55、56及び57に分配する。すなわち、差動合成回路55へは出力信号Sout01を、差動合成回路56へは{A12/(1−A12−A13)}×Sout01の分配信号を、差動合成回路57へは{A13/(1−A12−A13)}×Sout01の分配信号を出力する。
分配器46は、光受信機16からの出力信号Sout02を、{A21/(1−A21−A23)}:1:{A23/(1−A21−A23)}の比率で差動合成回路55、56及び57に分配する。すなわち、差動合成回路55へは{A21/(1−A21−A23)}×Sout02の分配信号を、差動合成回路56へは出力信号Sout02を、差動合成回路57へは{A23/(1−A21−A23)}×Sout02の分配信号を出力する。
分配器47は、光受信機17からの出力信号Sout03を、{A31/(1−A13−A32)}:{A32/(1−A31−A32)}:1の比率で差動合成回路55、56及び57に分配する。すなわち、差動合成回路55へは{A31/(1−A31−A32)}×Sout03の分配信号を、差動合成回路56には{A32/(1−A31−A32)}×Sout03の分配信号を、差動合成回路57には出力信号Sout03を出力する。
上記の分配する比率{A12/(1−A12−A13)}、{A13/(1−A12−A13)}、{A21/(1−A21−A23)}、{A23/(1−A21−A23)}、{A31/(1−A31−A32)}、{A32/(1−A31−A32)}は、3個の光送信機への入力信号Sin1、Sin2及びSin3を変数として、前記3個の光受信機の出力信号と、2×3個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた光受信機の出力信号の係数である。
差動合成回路55は分配器46及び47から分配された分配信号の極性を反転させる。さらに差動合成回路55は、分配器45からの出力信号Sout01と極性を反転させた分配器46及び47からの分配信号とを差動合成する。
差動合成回路56は分配器45及び47から分配された分配信号の極性を反転させる。さらに差動合成回路56は、分配器46からの出力信号Sout02と極性を反転させた分配器45及び47からの分配信号とを差動合成する。
差動合成回路57は分配器45及び47から分配された分配信号の極性を反転させる。さらに差動合成回路57は、分配器47からの出力信号Sout03と極性を反転させた分配器46及び47からの分配信号とを差動合成する。
出力端子65は、差動合成回路55で差動合成された調整出力信号Sout11を出力する。出力端子66は、差動合成回路56で差動合成された調整出力信号Sout12を出力する。出力端子67は、差動合成回路57で差動合成された調整出力信号Sout13を出力する。
差動合成器42の機能について説明する。
伝送する信号間で漏話がある場合、各出力信号へ漏話する漏話信号は下記のように表される。
Figure 2005217936
A12は入力信号Sin1から出力信号Sout02へ漏話する漏話率である。A13は入力信号Sin1から出力信号Sout03へ漏話する漏話率である。A21は入力信号Sin2から出力信号Sout01へ漏話する漏話率である。A23は入力信号Sin2から出力信号Sout03へ漏話する漏話率である。A31は入力信号Sin3から出力信号Sout01へ漏話する漏話率である。A32は入力信号Sin3から出力信号Sout02へ漏話する漏話率である。
このように、波長多重伝送信号の波長間で漏話がある場合、出力信号Sout01は入力信号Sin1とともに入力信号Sin2及びSin3からの漏話信号S21及びS31が重畳されている。出力信号Sout02は入力信号Sin2とともに入力信号Sin1及びSin3からの漏話信号S12及びS32が重畳されている。出力信号Sout03は入力信号Sin3とともに入力信号Sin1及びSin2からの漏話信号S13及びS23が重畳されている。このとき、光受信機15、16及び17から出力される出力信号Sout01、Sout02及びSout03は、下記のように表される。
Figure 2005217936

Figure 2005217936

Figure 2005217936
差動合成回路55は、分配器45からの出力信号Sout01と極性を反転させた分配器46及び47からの分配信号{A21/(1−A21−A23)}×Sout02及び{A31/(1−A31−A32)}×Sout03とを差動合成する。この結果、差動合成回路55で合成されて出力端子65から出力される調整出力信号Sout11は次式で表せる。
Figure 2005217936
各出力信号Sout01、Sout02及びSout03はそれぞれ、数式14、15及び17で表されることから、それらを数式17に代入すると下記のようになる。
Figure 2005217936
漏話率は1より小さいので、漏話率を2乗した値はさらに1より小さく、1に比べて無視できると近似すれば、数式18は次式のように近似できる。
Figure 2005217936

数式19において、入力信号Sin1、Sin2及びSin3の信号強度がほぼ同じ場合、第2項及び第3項は第1項に比べて無視できるほど十分小さいと近似できる。したがって、
Figure 2005217936
数式20から、調整出力信号Sout11は、入力信号Sin1だけから構成されており、漏話信号に含まれる成分である入力信号Sin2及びSin3を除去することができた。このように、漏話信号の成分が重畳された光受信機の出力信号から、漏話信号が重畳されていない入力信号Sin1を復元することができる。
同様にして、差動合成回路56から出力される調整出力信号Sout12は下記のように近似できる。
Figure 2005217936
数式21から、調整出力信号Sout12は、入力信号Sin2だけから構成されており、漏話信号に含まれる成分である入力信号Sin1及びSin3を除去することができた。このように、漏話信号の成分が重畳された光受信機の出力信号から、漏話信号が重畳されていない入力信号Sin2を復元することができる。
同様にして、差動合成回路57から出力される調整出力信号Sout13は下記のように近似できる。
Figure 2005217936
数式22から、調整出力信号Sout13は、入力信号Sin3だけから構成されており、漏話信号に含まれる成分である入力信号Sin1及びSin2を除去することができた。このように、漏話信号の成分が重畳された光受信機の出力信号から、漏話信号が重畳されていない入力信号Sin3を復元することができる。
なお、数式14、15及び16は、入力信号Sin1、Sin2及びSin3を3つの変数とする線形の連立方程式と捉えれば、掃き出し法により入力信号Sin1、Sin2及びSin3を変数として解き、入力信号Sin1、Sin2及びSin3を光受信機から出力された出力信号Sout01、Sout02及びSout03を用いて表すことができる。
このことから、入力信号Sin1、Sin2及びSin3の信号強度がほぼ同じでない場合でも、また漏話率を2乗した値を1に比べて無視できるほど十分小さいと近似できない場合であっても、連立方程式の一般的解法である掃き出し法を、分配器と差動合成器により実行することにより、漏話信号の成分が重畳された光受信機からの出力信号Sout01、Sout02及びSout03から、漏話信号が重畳されていない入力信号Sin1、Sin2及びSin3を復元することができる。
光伝送路3に損失がある場合も、3つの波長それぞれに対して、損失が同じ場合には、図5に示す構成で、分配器45、46及び47には上述の分配器と同じ分配の比率で漏話信号の成分を除去することができる。
また、光受信機15、16及び17からの出力を合成する比率は、N個の光送信機への入力信号Sin1、Sin2及びSin3を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数そのものでなくてもよい。伝送中の損失などの出力信号ごとの相違が補正できるようにしてもよい。
さらに、波長が4波以上の波長多重伝送システムにおいても、同様にして、漏話信号低減できるように、掃き出し法によって分配器の比率を求めた分配器を用いて差動合成することにより、漏話信号からの成分を低減することができる。
なお、差動合成回路55、56及び57で行った極性の反転は、分配器45、46及び47で行ってもよい。
以上説明したように、N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能な波長多重伝送システム及び受信装置の提供が可能になる。
<実施形態3>
波長多重伝送システムの他の一例について、図7を用いて説明する。図7は、Nを3としたときの波長多重伝送システム34の構成例を説明する図である。
本発明に係る備わる受信装置は、さらに前記差動合成器の前段に、それぞれの光受信機からの出力の遅延時間差を調整する遅延時間調整器を設けている。
遅延時間差は波長分散や回路特性のばらつき等によって生じる。遅延時間差が生じると、各出力信号の時間軸の方向にずれが生じる。差動合成器42で差動合成する際には、この時間軸の方向のずれを調整し、同じ入力信号からの漏話信号を低減することが好ましい。
図7において、34は波長多重伝送システム、72は送信装置、77は受信装置、3は光伝送路、10、11及び12は光送信機、1は波長多重フィルタ、20、21及び22は入力端子、2は波長分離フィルタ、15、16及び17は光受信機、42は差動合成器である。差動合成器42は、分配器45、46及び47と、差動合成回路55、56及び57とからなる。送信装置72は、光送信機10、11及び12と、波長多重フィルタ1とを備える。受信装置77は、波長分離フィルタ2と、光受信機15、16及び17と、差動合成器42とを備える。
図7に示した波長多重伝送システム34は、図5で説明した波長多重伝送システム33とほぼ同様のシステムである。波長多重伝送システム34では、波長多重伝送システム33で示した差動合成器42の前段に遅延時間調整器35が配置されている。
上記の遅延時間調整器35を除く構成要素の機能及び配置は、実施形態1及び実施形態2で説明したと同様である。
光受信機15、16及び17の出力端子はそれぞれ遅延時間調整器35の入力端子に接続される。遅延時間調整器35の出力端子はそれぞれ差動合成回路45、46及び47に接続される。遅延時間調整器35は、伝送する信号の遅延時間差を解消するものであればよい。
波長多重伝送システム34の動作は遅延時間調整器35を除いて図1で説明したものと同様である。遅延時間調整器35に関係する動作について説明する。
光受信機15は入力信号Sin1からの光信号を電気信号に変換して出力信号Sout01を出力する。光受信機16は入力信号Sin2からの光信号を電気信号に変換して出力信号Sout02を出力する。光受信機17は入力信号Sin3からの光信号を電気信号に変換して出力信号Sout03を出力する。光受信機15、16及び17は、遅延時間調整器35へ各出力信号を出力する。
出力信号Sout01、Sout02及びSout03の遅延時間差を遅延時間調整器35でそれぞれの遅延時間差を調整する。遅延時間調整器35は、遅延時間差を調整した出力信号Sout01、Sout02及びSout03をそれぞれ分配器45、46及び47に出力する。これにより、遅延時間差が調整され、同期された出力信号Sout01、Sout02及びSout03を用いて差動合成器42で合成することが可能になる。
差動合成器42での構成及び機能は実施形態2で説明したのと同様である。これにより、調整出力信号Sout11、Sout12及びSout13から漏話信号に含まれる成分をより正確に除去することができる。
したがって、漏話を低減し、さらに信号の劣化を軽減することのできる受信装置及び波長多重伝送システムの提供が可能になる。
<実施形態4>
本発明に係る送信装置及び受信装置の調整方法は、波長多重伝送システムでの漏話信号を測定し、測定された漏話信号から波長多重伝送で生じた漏話を除去する方法である。
送信装置及び受信装置の調整方法の一例について、図8を用いて説明する。図8は、Nを2としたときの送信装置及び受信装置の調整方法について説明する図である。また図8に示した波長伝送システム31は、図3で説明した波長伝送システム31と同様の構成、配置及び機能を有する。
ただし、本実施形態では、光送信機10及び11はさらに所定の変調周波数で変調した入力信号を送信することができるものであってもよい。また、図8に示したSin1及びSin2は、各光送信機10及び11で変調する周波数f1及びf2で変調した入力信号を示す。
光送信機ごとに異なる変調周波数で変調した入力信号を送信し、1の変調周波数について当該変調周波数で入力信号を変調した光送信機と同一の波長の光信号を受信する光受信機からの出力と当該受信機以外のそれぞれの光受信機からの出力との出力比を求めることを光送信機ごとに行う。
送信装置70の調整方法について説明する。発振器でアナログの入力信号を発生させ、光送信機10及び11に入力する。光送信機10は周波数f1の周波数に変調し、周波数f1を有する入力信号Sin1を発生させる。光送信機10はさらに入力信号Sin1を波長λ1の光信号に変換し、波長多重フィルタ1へ出力する。光送信機11は周波数f2の周波数に変調し、周波数f2を有する入力信号Sin2を発生させる。光送信機11はさらにSin2を波長λ2の光信号に変換し、波長多重フィルタ1へ出力する。波長多重フィルタ1は、入力された入力信号Sin1及びSin2を波長多重して波長多重信号を光伝送路3へ出力する。
受信装置73の調整方法について説明する。波長分離フィルタ2で送信装置70から送信された波長多重信号を波長ごとに分離する。すなわち、波長λ1の光信号を分離し、光受信機15に出力する。波長λ2の光信号を分離し、光受信機16に出力する。
光受信機15で光信号を電気信号へ変換し、出力信号Sout01を出力する。光受信機16で光信号を電気信号へ変換し、出力信号Sout02を出力する。出力信号Sout01及びSout02の出力を周波数ごとに測定する。
出力信号Sout01及びSout02の周波数成分の例を図9に示した。図9は出力信号Sout01及びSout02の出力を周波数ごとに同時に測定した測定結果の例である。横軸は周波数、縦軸は出力強度を表す。図9(a)は出力信号Sout01を、図9(b)は出力信号Sout02を示す。
漏話があれば、出力信号Sout01及びSout02ともに、周波数f1及びf2に信号出力が検出される。出力信号Sout01で得られる周波数f1の信号は、周波数f1で変調した入力信号Sin1の光送信機10と同一の波長λ1の光信号を受信したものである。Aは出力信号Sout01に含まれる周波数f1の出力の大きさを示す。出力信号Sout01で得られる周波数f2の信号は、入力信号Sin2からの漏話信号を受信したものである。Bは出力信号Sout01に含まれる周波数f2の出力の大きさを示す。同様に、出力信号Sout02で得られる周波数f2の信号は、周波数f2で変調した入力信号Sin2の光送信機11と同一の波長λ2の光信号を受信したものである。Cは出力信号Sout02に含まれる周波数f1の出力の大きさを示す。出力信号Sout02で得られる周波数f2の信号は、入力信号Sin1からの漏話信号を受信したものである。Dは出力信号Sout02に含まれる周波数f2の出力の大きさを示す。これらの信号出力から、1の変調周波数をf1としたとき、前記出力比となるC/Aが求められる。また、1の変調周波数をf2としたとき、前記出力比となるD/Bが求められる。
ここで、入力信号Sin1及びSin2に対する出力の大きさA,B、C及びDの比を求め、前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求める。
入力信号Sin1及びSin2の出力信号Sout01及びSout02は、実施形態1で説明したように、次式で表せる。
Figure 2005217936

Figure 2005217936
入力信号Sin1、Sin2及びSin3を変数として、以下連立方程式を解いていく。数式23の変数Sin1の係数を1になるよう、数式23の両辺に{1/(1−A12)}をかける。
Figure 2005217936
このようにしてできた数式25を用いて、数式24の変数Sin1の係数が0になるよう数式25から変数Sin1を表し、それを数式24に代入する。
数式25から変数Sin1を表すと、
Figure 2005217936
数式26を数式24に代入する。
Figure 2005217936

数式27を整理すると、
Figure 2005217936
数式27から、変数Sin2の係数を1になるように数式28の両辺を{(1−A21)−A12×A21/(1−A12)}で割ると、
Figure 2005217936
数式29を整理して、
Figure 2005217936

さらに整理して、
Figure 2005217936

このようにして、変数Sin2は解けた。
次に数式31を数式26に代入して、
Figure 2005217936
数式32を整理すると、
Figure 2005217936
さらに整理すると、
Figure 2005217936
さらに整理すると、
Figure 2005217936
さらに整理すると、
Figure 2005217936
さらに整理すると、
Figure 2005217936

このようにして、変数Sin1は解けた。
以上述べたように、N個の光受信機からの入力信号を変数として、N個の光受信機の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求めることができる。
前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しくなるように設定する。
数式31及び37から、漏話信号を除去し、入力信号Sin1を出力信号Sout01及びSout02から再生するには、出力信号Sout01に(1−A21)/(1−A21−A12)を掛けたものから、出力信号Sout02にA21/(1−A21−A12)を掛けたものが引かれるように図8における差動合成回路55に入力すれば漏話信号の成分を除去できる。
すなわち、分配器45及び46において、1/(1−A21−A12)で増幅して、次のように差動合成すればよい。出力信号Sout01に分配器45の比率(1−A21)をかけたものから、出力信号Sout02に分配器46の比率A21を掛けたものが引かれるようにして、差動合成回路55に入力する。出力信号Sout02に分配器46の比率(1−A12)を掛けたものから、出力信号Sout01に分配器45の比率A12をかけたものが引かれるように、差動合成回路56に入力する。
これは、差動合成回路55だけを考えれば、出力信号Sout01に分配器45の比率1を掛けたものから、出力信号Sout02に分配器46の比率{A21/(1−A21)}を掛けたものが引かれるように、差動合成回路55に入力すればよいことになる。
また、差動合成回路56の方だけを考えれば、差動合成回路55と同様に、出力信号Sout02に分配器46の比率1を掛けたものから出力信号Sout01に分配器45の比率{A12/(1−A12)}を掛けたものが引かれるように、差動合成回路56に入力すればよいことになる。
すなわち、光受信機15から出力された出力信号Sout01を、分配器45で、1:{A21/(1−A21)}の比率で分配し、それぞれを差動合成回路55及び56へ入力し、光受信機16から出力された出力信号Sout02を、分配器46で、{A12/(1−A12)}:1の比率で分配し、それぞれを差動合成回路55及び56へ入力すればよい。
さらに、分配率A12及びA21は1に比べて無視できるほど十分に小さいと近似できる。すなわち、入力信号Sin1は(1−A21)×Sin1と、入力信号Sin2は(1−A21)×Sin2と等しいと近似できる。このため、光受信機15で測定された周波数f1の出力は入力信号Sin1と等しく、光受信機16で測定された周波数f2の出力は入力信号Sin2と等しいと近似できる。これにより、数式1で定義される漏話率A21は前述の図9で説明した出力比C/A、漏話率A12は前述の出力比B/Dとすることができる。したがって、前記出力比により、各分配器での分配率を設定することができる。
さらに分配率A12及びA21は1に比べて無視できるほど十分に小さいと近似すると、分配器で分配する比率をさらに単純化することもできる。すなわち、光受信機15から出力された出力信号Sout01を、分配器45で、1:A21の比率で分配し、それぞれを差動合成回路55及び56へ入力し、光受信機16から出力された出力信号Sout02を、分配器46で、A12:1の比率で分配し、それぞれを差動合成回路55及び56へ入力してもよい。
上記はNを2としたときの例であるが、Nが2以上の整数であれば成り立つ。
以上説明したように、漏話率を測定して差動合成器での分配率を設定し、N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能になる。
<実施形態5>
本発明に係る送信装置及び受信装置の調整方法は、波長多重伝送システムでの漏話信号を測定し、測定された漏話信号から波長多重伝送で生じた漏話を除去する方法である。
送信装置及び受信装置の調整方法の一例について、前述の図8を用いて説明する。図8は、Nを2としたときの送信装置及び受信装置の調整方法について説明する図である。また図8に示した波長伝送システム31は、図3で説明した波長伝送システム31と同様の構成、配置及び機能を有する。
ただし、本実施形態では、図8に示したSin1及びSin2は、各光送信機10及び11で変調する周波数f1及びf2で変調した入力信号を示す。
本発明に係る送信装置及び受信装置の調整方法は、入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信するN個(但し、Nは2以上の整数である。)の光送信機と、前記N個の光送信機からのN個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタと、を備える送信装置、及び前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力及び前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の和をそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える受信装置の調整方法である。
さらに本発明に係る送信装置及び受信装置の調整方法は、1つの変調周波数で変調した入力信号を送信し、当該1つの光送信機を除いて他の光送信機の光信号を遮断し、前記入力信号で変調する光送信機と同一の波長の光信号を受信する光受信機からの出力と当該受信機以外のそれぞれの光受信機からの出力との出力比を求めることを光送信機ごとに行う手順と、前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求める手順と、前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しくなるように設定する手順と、を含む。
送信装置70の調整方法について説明する。発振器でアナログの入力信号を発生させ、光送信機10に入力する。光送信機10は周波数f1の周波数に変調し、周波数f1を有する入力信号Sin1を発生させる。光送信機10はさらに入力信号Sin1を波長λ1の光信号に変換し、波長多重フィルタ1へ出力する。光送信機10が光信号を出力するとき、光送信機11は光信号を出力しない。光送信機11は周波数f2の周波数に変調し、周波数f2を有する入力信号Sin2を発生させる。光送信機11はさらにSin2を波長λ2の光信号に変換し、波長多重フィルタ1へ出力する。光送信機11が光信号を出力するとき、光送信機10は光信号を出力しない。波長多重フィルタ1は、入力された入力信号Sin1及びSin2を波長多重して波長多重信号を光伝送路3へ出力する。
光送信機10から光信号を出力した場合について、受信装置73の調整方法について説明する。波長分離フィルタ2で送信装置70から送信された波長多重信号を波長ごとに分離する。すなわち、波長分離フィルタ2は波長λ1の光信号を分離し、光受信機15に出力する。波長分離フィルタ2は波長λ2の光信号を分離し、光受信機16に出力する。
光受信機15で光信号を電気信号へ変換し、出力信号Sout01を出力する。光受信機16で光信号を電気信号へ変換し、出力信号Sout02を出力する。出力信号Sout01及びSout02の出力を測定する。出力信号Sout01及びSout02から、周波数f1の信号出力が検出される。この結果、信号出力から、1の変調周波数f1のときの、入力信号を変調する光送信機と同一の波長の光信号を受信する光受信機からの出力と光受信機以外のそれぞれの光受信機からの出力との出力比を求めることができる。
また、1つの光送信機11を除いて他の光送信機10の光信号を遮断し、周波数f2に入力信号Sin2を変調する光送信機11と同一の波長λ2の光信号を受信する光受信機46からの出力と光受信機46以外のそれぞれの光受信機45からの出力との出力比を送信機ごとに求めることができる。
前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求める。
出力信号Sout01で得られる周波数f1の信号出力は、周波数f1で変調した入力信号Sin1の光送信機10と同一の波長λ1の光信号を受信したものとほぼ同じである。出力信号Sout02で得られる周波数f1の信号出力は、入力信号Sin1から出力信号Sout02への前述の漏話信号S12である。したがって数式1より漏話率A12を測定することができる。漏話率A21についても同様に測定できる。
当該連立方程式及びその解法は実施形態4で示したで説明したとおりである。実施形態4のようにして、数式23及び24を入力信号Sin1及びSin2を変数として解くことができる。このようにして、N個の光受信機からの入力信号を変数として、N個の光受信機の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求めることができる。
前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しくなるように設定する。
当該手順は実施形態4で説明したとおりである。
以上説明したように、漏話率を測定して差動合成器での分配率を設定し、N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力とN個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成することで、漏話信号による成分を相殺することができる。したがって、漏話を低減し、信号の劣化を軽減することが可能になる。
当該送信装置及び受信装置の調整方法は、それぞれの光送信機からそれぞれの光受信機への信号の遅延時間差をそれぞれの光受信機について行う手順と、前記それぞれの差動合成器におけるそれぞれの光受信機からの出力の合成を前記遅延時間差を補償するように設定する手順と、を含むことが好ましい。
前述の実施形態3で説明した図7を用いて説明する。図7は、Nを3としたときの波長多重伝送システム34の構成例を説明する図である。図7に示されている構成及び機能は前述の図7で説明したのと同様である。
波長分離フィルタ2は光伝送路3で伝送した波長多重信号を波長λ1、λ2及びλ3の光信号に分離する。光受信機15は波長分離フィルタ2が分離した波長λ1の光信号を電気信号に変換し、出力信号Sout01を遅延時間調整器35へ出力する。光受信機16は波長分離フィルタ2が分離した波長λ2の光信号を電気信号に変換し、出力信号Sout02を遅延時間調整器35へ出力する。光受信機17は波長分離フィルタ3が分離した波長λ3の光信号を電気信号に変換し、出力信号Sout03を遅延時間調整器35へ出力する。
出力信号Sout01、Sout02及びSout03の遅延時間差を遅延時間調整器35でそれぞれの遅延時間差を調整する。遅延時間調整器35は、遅延時間差を調整した出力信号Sout01、Sout02及びSout03をそれぞれ分配器45、46及び47に出力する。これにより、遅延時間差が調整され、同期された出力信号Sout01、Sout02及びSout03を用いて差動合成器42で合成することが可能になる。
差動合成器42での構成及び機能は実施形態2で説明したのと同様である。これにより、調整出力信号Sout11、Sout12及びSout13から漏話信号に含まれる成分をより正確に除去することができる。
したがって、漏話を低減し、さらに信号の劣化を軽減することのできる受信装置及び波長多重伝送システムの提供が可能になる。
本発明は、受信装置で電気信号を差動合成するだけで漏話を低減できる波長多重伝送システムであって、顧客のニーズに応じて随時漏話を低減することが可能な波長多重伝送システムを提供できる。
波長多重伝送システムの従来の構成を示した模式図である。 従来の波長多重伝送システムにおける信号の流れを説明する図である。 本発明の波長多重伝送システム31の構成例を説明する図である。 本発明の波長多重伝送システム31で伝送される信号について説明する図である。 本発明の波長多重伝送システム33の構成例を説明する図である。 本発明の波長多重伝送システム33で伝送される信号について説明する図である。 本発明の波長多重伝送システム34の構成例を説明する図である。 本発明の送信装置及び受信装置の調整方法について説明する図である。 本発明の出力信号の出力を周波数ごとに同時に測定した測定結果の例である。
符号の説明
1 波長多重フィルタ
2 波長分離フィルタ
3 光伝送路
10、11、12 光送信機
15、16、17 光受信機
41、42 差動合成器
35 遅延時間調整器
70、72 送信装置
71、73、75、77 受信装置
30、31、33、34 波長多重伝送システム
20、21、22 入力端子
25、26、65、66、67 出力端子
45、46、47 分配器
55、56、57 差動合成回路
Sin1、Sin2、Sin3 入力信号
Sout01、Sout02、Sout03 出力信号
Sout11、Sout12、Sout13 調整出力信号
S12、S13、S21、S23、S31、S32 漏話信号
λ1、λ2、λ3 波長
f1、f2 周波数
A 出力信号Sout01における周波数f1の信号の強度
B 出力信号Sout01における周波数f2の漏話信号の強度
C 出力信号Sout02における周波数f1の漏話信号の強度
D 出力信号Sout02における周波数f2の信号の強度


Claims (9)

  1. 光伝送路を介して接続される送信装置及び受信装置を有する波長多重伝送システムであって、
    前記送信装置は、N個(但し、Nは2以上の整数である。)の入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信するN個の光送信機と、
    前記N個の光送信機からのN個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタと、を備え、
    前記受信装置は、前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、
    前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、
    前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力と前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備えることを特徴とする波長多重伝送システム。
  2. 前記受信装置は、さらに前記差動合成器の前段に、それぞれの光受信機からの出力の遅延時間差を調整する遅延時間調整器を設けたことを特徴とする請求項1に記載の波長多重伝送システム。
  3. 前記N個の光受信機からの出力を合成する比率が、
    前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の波長多重伝送システム。
  4. 光伝送路を介して送信装置と接続される受信装置であって、
    波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、
    前記波長分離フィルタからのN個(但し、Nは2以上の整数である。)の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、
    前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力と前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の一部の和とをそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える受信装置。
  5. 前記差動合成器の前段に、それぞれの光受信機からの出力の遅延時間差を調整する遅延時間調整器をさらに設けたことを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
  6. 前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、
    前記N個の光受信機の出力信号を、前記接続される送信装置に含まれるN個の光送信機への入力信号と、2N個の漏話率とで表した連立方程式の解として得られた係数と略等しくすることを特徴とする請求項4又は5に記載の受信装置。
  7. 入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信するN個(但し、Nは2以上の整数である。)の光送信機と、前記N個の光送信機からのN個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタと、を備える送信装置、及び
    前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、
    前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力及び前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の和をそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える受信装置の調整方法であって、
    光送信機ごとに異なる変調周波数で変調した入力信号を送信し、1の変調周波数について当該変調周波数で入力信号を変調した光送信機と同一の波長の光信号を受信する光受信機からの出力と当該受信機以外のそれぞれの光受信機からの出力との出力比を求めることを光送信機ごとに行う手順と、
    前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求める手順と、
    前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しくなるように設定する手順と、を含む送信装置及び受信装置の調整方法。
  8. 入力信号をそれぞれ異なる波長の光信号で送信するN個(但し、Nは2以上の整数である。)の光送信機と、前記N個の光送信機からのN個の光信号を波長多重して出力する波長多重フィルタと、を備える送信装置、及び
    前記波長多重された光信号を波長分離してN個の光信号を出力する波長分離フィルタと、
    前記波長分離フィルタからのN個の光信号をそれぞれ受信して出力信号を出力するN個の光受信機と、前記N個の光受信機のうちの1つの光受信機からの出力及び前記N個の光受信機のうちの他の(N−1)個の光受信機からの出力の和をそれぞれ差動合成する差動合成器と、を備える受信装置の調整方法であって、
    1つの変調周波数で変調した入力信号を送信し、当該1つの光送信機を除いて他の光送信機の光信号を遮断し、前記入力信号を変調する光送信機と同一の波長の光信号を受信する光受信機からの出力と当該光受信機以外のそれぞれの光受信機からの出力との出力比を求めることを光送信機ごとに行う手順と、
    前記N個の光送信機への入力信号を変数として、前記N個の光受信機の出力信号と、2N個の漏話率との関係を表した連立方程式の解を求める手順と、
    前記N個の光受信機からの出力を合成する比率を、前記連立方程式の解として得られた前記N個の光受信機の出力信号の係数と略等しくなるように設定する手順と、を含む送信装置及び受信装置の調整方法。
  9. それぞれの光送信機からそれぞれの光受信機への信号の遅延時間差をそれぞれの光受信機について行う手順と、
    前記それぞれの差動合成器におけるそれぞれの光受信機からの出力の合成を前記遅延時間差を補償するように設定する手順と、を含む請求項7又は8に記載の送信装置及び受信装置の調整方法。


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