JP2002135210A - 光波長多重伝送システムおよびsnr改善方法 - Google Patents

光波長多重伝送システムおよびsnr改善方法

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JP2002135210A
JP2002135210A JP2000329261A JP2000329261A JP2002135210A JP 2002135210 A JP2002135210 A JP 2002135210A JP 2000329261 A JP2000329261 A JP 2000329261A JP 2000329261 A JP2000329261 A JP 2000329261A JP 2002135210 A JP2002135210 A JP 2002135210A
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optical
wavelength
light
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transmission line
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Mototaka Kitajima
基孝 北島
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光位相共役器を用いていながら、光位相共役器
の出力光のSNRが劣化することを防止できるように
し、これにより更なる伝送品質の向上を図る。 【解決手段】伝送光信号に生じる非線形光学効果を光位
相共役器を用いて補償するようにした光波長多重伝送シ
ステムにあって、伝送光信号の波長λ1〜λ4と光位相
共役器の励起光の波長λpとを互いに等間隔Δλで配置
した状態から、λpをΔλ′(λ′≠0)だけずらせた
位置に設定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光波長多重伝送シス
テムに関し、特に光位相共役器を用いて非線形光学効果
を補償するようにした光波長多重伝送システムと、この
種のシステムに適用されるSNR改善方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、光ファイバを伝送路として用
いる光ファイバ伝送システムが多く実用化されている。
またEDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)の実用
化に伴って、光ファイバの広い伝送帯域を利用して複数
の異なる波長の光信号を多重し、1本のファイバで伝送
する光波長多重伝送が実用化されている。しかしなが
ら、EDFAにより伝送光信号のパワーを大きくする
と、光ファイバ内での非線形光学効果(自己位相変調や
相互位相変調など)により伝送光信号に周波数チャーピ
ングを生じてしまい、これが光信号の波形歪みを大きく
して長距離伝送を阻む一因となっている。
【0003】この非線形光学効果を補償するために、例
えば文献「XPMによるタイミングジッタ補償の一検
討」(市川 裕一氏ら 山梨大学工学部電気電子システ
ム工学科:電子情報通信学会 信学技報 OCS99-56)で
は、光位相共役器の適用が提案されている。この文献に
は、伝送路の中間点に光位相共役器を設けて伝送光信号
を位相共役光に変換することにより、伝送路の前半で受
けた周波数チャーピングによる波形歪みを伝送路の後半
で補償し得ることが示されている。
【0004】ところで、上記文献による非線形光学効果
の補償方法を光波長多重伝送システムに適用する場合、
光信号と光位相共役器に用いる励起光とを互いに等しい
波長間隔で配置する事が考えられていた。図4(a)に
示すように、例えば4波長を多重するシステムでは光信
号λ1,λ2,λ3,λ4と、λp(光位相共役器にお
ける励起光の波長)とは互いに等しい波長間隔Δλをも
って配置される。
【0005】このような波長配置においては、光位相共
役器により位相共役光に変換された光信号の波長が、光
位相共役器に入る前の別の光信号の波長と一致してしま
う。例えば波長λ1の光信号は、光位相共役器を通過す
ると図4(b)に示すように励起光の波長λpを挟んで
位相共役の関係にある波長λ1′に変換される。ところ
がこの波長λ1′は、やはり信号伝送に使用されている
波長λ4に重なる位置にある。つまり光位相共役器を通
過する前後の波長配置は、互いに重なり合うことにな
る。
【0006】ここに、次のような不具合が生じる。すな
わち光位相共役器の出力には、変換前の光信号成分がわ
ずかながら残留している。つまり波長λ1の光信号を光
位相共役器で波長λ′1に変換しても、その出力には波
長λ1の光信号が残っており、これが光信号λ4を変換
した光信号λ4′のノイズとなってしまう。
【0007】すなわち上記の波長配置では、残留する未
変換成分が光位相共役器の出力光のノイズとして混入
し、その結果、各位相共役光のSNR(Signal to Nois
e Ratio)を劣化させてしまうという不具合を生じてい
た。このことは伝送距離の短縮などを余儀なくするの
で、光位相共役器を用いて波形歪みを補償したことの利
点が薄くなってしまうため何らかの対策が望まれてい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来考えられていた光位相共役器を用いた光波長多重伝送
システムでは、光位相共役器を通過する前後の波長配置
が互いに重なり合うようになっていた。また、光位相共
役器の出力には変換前の光信号成分が残留している。こ
れらのことから従来のシステムでは、残留する未変換成
分が光位相共役器の出力光のノイズとして混入し、光位
相共役器の出力光のSNRを劣化させてしまうという不
具合を生じていた。
【0009】本発明は上記事情によりなされたもので、
その目的は、光位相共役器を用いていながら、光位相共
役器の出力光のSNRが劣化することを防止できるよう
にし、これにより更なる伝送品質の向上を図った光波長
多重伝送システムおよびSNR改善方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、それぞれ互いに異なる波長の光信号を出力
する複数の光送信機と、これらの光送信機から出力され
る光信号を波長多重して共通の光伝送路に送出する光波
長多重装置と、励起光源を備えて前記光伝送路の途中に
設けられ、この光伝送路を介して到来する波長多重光に
含まれる各光信号を、それぞれ前記励起光源の波長に対
する位相共役光に変換する光位相共役器と、前記光伝送
路を介して到来した波長多重光を波長分離し、前記複数
の光送信機のそれぞれから出力された光信号の位相共役
光を出力する光波長分離装置と、前記複数の光送信機の
それぞれに対応して設けられ、前記光波長分離装置から
出力される位相共役光をそれぞれ受信する複数の光受信
機とを具備する光波長多重伝送システムにあって、前記
光位相共役器から出力された波長多重光に含まれる各位
相共役光の波長の配置と、当該光位相共役器に到来する
前の波長多重光に含まれる各光信号の波長の配置とを互
いに異ならせるべく、前記複数の光送信機のそれぞれに
割り当てる光信号の波長と、前記光位相共役器の励起光
源の波長とを設定したことを特徴とする。
【0011】波長の配置としては、特に、前記複数の光
送信機のそれぞれに割り当てる光信号の波長のうち前記
励起光の波長に隣接しない光信号の波長間隔を互いにΔ
λとし、前記励起光の波長に隣接する2つの光信号の波
長間隔を2・Δλとし、前記励起光の波長に隣接する光
信号の波長間隔の中央からΔλ′(Δλ′≠0)隔てた
位置に前記励起光の波長を配置すると良い。また特に、
前記光位相共役器を、前記光伝送路の中央に設けると良
い。
【0012】このような手段を講じることにより、光伝
送路の途中で各光送信機から送出された光信号が光位相
共役器により位相共役光に変換され、光伝送路の前半で
受けた非線形光学効果がその後半で補償される。
【0013】このとき、各光送信機から送出された光信
号の波長が光位相共役器により変換されるが、上記の波
長配置とすることで、変換の前後の波長の配置が重なり
合うことを避けることができる。これにより光位相共役
器の出力に残留する未変換成分がその出力光のノイズと
して混入することを防止でき、その結果、光位相共役器
の出力光のSNRの劣化を防ぐことができ、伝送距離の
延長などのメリットを得ることが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0015】図1は、本実施形態に係わる光波長多重伝
送システムの構成を示すブロック図である。ここでも、
4波長を多重するシステムを例としてとりあげる。図1
において光送信機(OS)11〜14は、互いに異なる
波長の光信号λ1〜λ4を出力する。この光信号λ1〜
λ4は、光波長多重装置3で波長多重されたのち光ファ
イバ81に送出され、光位相共役器5に達する。
【0016】光位相共役器5は、光信号λ1〜λ4をそ
れぞれ位相共役光λ1′〜λ4′に変換して光ファイバ
82に送出する。光ファイバ82を介して光波長分離装
置4に達した波長多重光は、光信号λ1′〜λ4′に分
離され、それぞれ光受信機(OR)21〜24に入力さ
れる。
【0017】ここで、好ましくは光ファイバ81と光フ
ァイバ82の長さを等しくする。すなわち光ファイバ8
1と光ファイバ82とからなる光伝送路の中央に光位相
共役器5を設置する。このようにすることで、非線形光
学効果による影響が光ファイバ81と光ファイバ82と
で逆に作用し、かつその量を同じにして互いに打ち消し
あうようにできる。これにより、伝送途中での波形歪み
を抑圧することができる。
【0018】図2は、光位相共役器5の概略構成とその
特性を示す図である。図2(a)に示すように光位相共
役器5は、入力ポート51、出力ポート52、合波器5
3、励起光源54を備える。入力ポート51に入射され
た波長λiの光信号は合波器53に導入され、励起光源
54から出力される波長λpの光信号と合波される。そ
うすると図2(b)に示すように、出力ポート52から、
入力光λiとλpを挟んで互いに鏡像の位置にある光信
号λi*が出力される。ここで、入力光λiと出力光λ
i*とは互いにλpとの波長間隔が等しく、両者は位相
共役の関係にあるという。
【0019】ところで、本実施形態では光信号λ1〜λ
4の配置を、図3に示すように設定した。図3(a)
は、光位相共役器5に入力される波長多重光における波
長配置を示す図であり、本実施形態ではλ1とλ2、お
よびλ3とλ4の波長間隔をΔλとしたが、λ2とλ
p、およびλpとλ3との波長間隔を異ならせ、λ2と
λpとの波長間隔をΔλ+Δλ′、λpとλ3との波長
間隔をΔλ−Δλ′とした。すなわちλpに隣接する波
長λ2,λ3の間隔を2・Δλとし、その中央の周波数
とΔλ′(λ′≠0)だけ離れたところにλpを配置し
た。
【0020】このようにすると、光位相共役器5から出
力される波長多重光における波長配置は、図3(b)に
示すようになる。各波長光(λ1,λ2,λ3,λ4)
はそれぞれ(λ1′,λ2′,λ3′,λ4′)に変換
される。
【0021】図3(b)に示すように、光位相共役器5
から出力される波長多重光における波長配置は、光位相
共役器5に入力される波長多重光における波長配置と重
ならない。これにより光位相共役器5の出力に残留する
未変換成分が、光位相共役器5の出力光に混入すること
を避けることができ、その結果、光位相共役器5の出力
光のSNRが劣化することを防止することが可能にな
る。
【0022】以上をまとめると本実施形態では、伝送光
信号に生じる非線形光学効果を光位相共役器を用いて補
償するようにした光波長多重伝送システムにあって、伝
送光信号の波長λ1〜λ4と光位相共役器5の励起光の
波長λpとを互いに等間隔Δλで配置した状態から、λ
pをΔλ′(λ′≠0)だけずらせた位置に設定するよ
うにした。
【0023】このようにすることで、光位相共役器5の
入力光と出力光の波長分布を重ならないようにでき、光
位相共役器5の出力に残留する未変換成分がその出力に
ノイズとして混入することを防ぐことが可能になる。こ
のことから、光位相共役器を用いていながら、光位相共
役器の出力光のSNRが劣化することを防止できるよう
になるので、伝送距離の延長などを可能にして伝送品質
の更なる向上を図った光波長多重伝送システムを提供す
ることが可能になる。
【0024】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。例えば波長多重する光信号の数は4に
限らず任意で良い。また上記実施形態では、特に勧告
(ITU−T勧告Gシリーズなど)に従い、λpに隣接
しない波長光の間隔を互いに等間隔としたが、これに限
る必要はない。要するに、光位相共役器の前後の波長分
布が重ならないように各波長を設定すれば良い。その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施を
行うことができる。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、光
位相共役器を用いていながら、光位相共役器の出力光の
SNRが劣化することを防止できるようになり、これに
より更なる伝送品質の向上を図った光波長多重伝送シス
テムおよびSNR改善方法を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる光位相共役器を用いた光波長
多重伝送システムの構成を示すブロック図。
【図2】 光位相共役器5の概略構成とその特性を示す
図。
【図3】 本発明の実施形態に係わる光波長多重伝送シ
ステムにおける波長の配置を示す図。
【図4】 光位相共役器を用いた光波長多重伝送システ
ムにおける従来の波長の配置を示す図。
【符号の説明】
11〜14…光送信機(OS) 21〜24…光受信機(OR) 3…光波長多重装置 4…光波長分離装置 5…光位相共役器 51…入力ポート 52…出力ポート 53…合波器 54…励起光源 81,82…光ファイバ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ互いに異なる波長の光信号を出
    力する複数の光送信機と、 これらの光送信機から出力される光信号を波長多重して
    共通の光伝送路に送出する光波長多重装置と、 励起光源を備えて前記光伝送路の途中に設けられ、この
    光伝送路を介して到来する波長多重光に含まれる各光信
    号を、それぞれ前記励起光源の波長に対する位相共役光
    に変換する光位相共役器と、 前記光伝送路を介して到来した波長多重光を波長分離
    し、前記複数の光送信機のそれぞれから出力された光信
    号の位相共役光を出力する光波長分離装置と、 前記複数の光送信機のそれぞれに対応して設けられ、前
    記光波長分離装置から出力される位相共役光をそれぞれ
    受信する複数の光受信機とを具備し、 前記光位相共役器から出力された波長多重光に含まれる
    各位相共役光の波長の配置と、当該光位相共役器に到来
    する前の波長多重光に含まれる各光信号の波長の配置と
    を互いに異ならせるべく、前記複数の光送信機のそれぞ
    れに割り当てる光信号の波長と、前記光位相共役器の励
    起光源の波長とを設定したことを特徴とする光波長多重
    伝送システム。
  2. 【請求項2】 前記複数の光送信機のそれぞれに割り当
    てる光信号の波長のうち前記励起光の波長に隣接しない
    光信号の波長間隔を互いにΔλとし、前記励起光の波長
    に隣接する2つの光信号の波長間隔を2・Δλとし、 前記励起光の波長に隣接する光信号の波長間隔の中央か
    らΔλ′(Δλ′≠0)隔てた位置に前記励起の光波長
    を配置したことを特徴とする光波長多重伝送システム。
  3. 【請求項3】 前記光位相共役器を、前記光伝送路の中
    央に設けたことを特徴とする請求項1に記載の光波長多
    重伝送システム。
  4. 【請求項4】 それぞれ互いに異なる波長の光信号を出
    力する複数の光送信機と、 これらの光送信機から出力される光信号を波長多重して
    共通の光伝送路に送出する光波長多重装置と、 励起光源を備えて前記光伝送路の途中に設けられ、この
    光伝送路を介して到来する波長多重光に含まれる各光信
    号を、それぞれ前記励起光源の波長に対する位相共役光
    に変換する光位相共役器と、 前記光伝送路を介して到来した波長多重光を波長分離
    し、前記複数の光送信機のそれぞれから出力された光信
    号の位相共役光を出力する光波長分離装置と、 前記複数の光送信機のそれぞれに対応して設けられ、前
    記光波長分離装置から出力される位相共役光をそれぞれ
    受信する複数の光受信機とを具備した光波長多重伝送シ
    ステムに適用され、 前記光位相共役器から出力された波長多重光に含まれる
    各位相共役光の波長の配置と、当該光位相共役器に到来
    する前の波長多重光に含まれる各光信号の波長の配置と
    を互いに異ならせるべく、前記複数の光送信機のそれぞ
    れに割り当てる光信号の波長と、前記光位相共役器の励
    起光源の波長とを設定することを特徴とするSNR改善
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016218173A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 日本電信電話株式会社 位相共役光変換器及びそれを用いた光伝送システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016218173A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 日本電信電話株式会社 位相共役光変換器及びそれを用いた光伝送システム

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