JP2005217244A - 基板処理方法、半導体装置の製造方法、及び水素化処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン損傷が少なく、しかも、PMAよりも短時間で水素化処理を行うことができる基板処理方法を提供する。
【解決手段】水素−水素間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能な光源3から水素ガスを含む雰囲気中に前記光を照射することにより水素原子活性種を生じさせ、この水素原子活性種で水素化被処理基板30を水素化処理する。
【選択図】 図1
【解決手段】水素−水素間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能な光源3から水素ガスを含む雰囲気中に前記光を照射することにより水素原子活性種を生じさせ、この水素原子活性種で水素化被処理基板30を水素化処理する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板を水素化処理する際に好適に用いることができる基板処理方法、半導体装置の製造方法、並びに、前記基板処理方法及び前記半導体装置の製造方法を実施する際等に好適に用いることができる水素化処理装置に関する。
従来、半導体装置の分野では、酸化膜/シリコン界面の特性を向上させるために、酸化膜/シリコン界面のシリコンを水素化処理する、すなわち、酸化膜/シリコン界面のシリコンのダングリングボンドを水素終端することが行われている。
酸化膜/シリコン界面のシリコンを水素化処理する方法としては、PMA(Post Metallization Anneal)を用いたものが知られている。この方法では、シリコンウエハ上に絶縁膜を形成するとともに、この絶縁膜上にアルミニウム電極を形成した基板を用いる。この基板を水素ガスや不活性ガスを含む混合ガス雰囲気で熱処理する。この熱処理により、混合ガス中の水素ガスが水素原子に分解されるとともに、アルミニウムと酸化膜中の水分(H2O)との反応が促進されて水素原子が生じる。このようにして生じた水素原子により酸化膜/シリコン界面のシリコンのダングリングボンドが水素終端される。
また、薄膜半導体素子の製造方法としては、シリコン薄膜の表面を水素プラズマによりプラズマ水素化した後に、シリコン薄膜の表面上に絶縁膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−99321号公報(段落0071〜段落0098、図20及び図21)
しかしながら、PMAを用いた水素化処理方法では、水素化処理に比較的活性の低い水素分子を用いて水素化処理を行うため、処理時間が長いという問題がある。一方、水素プラズマによりプラズマ水素化する方法では、水素プラズマ中のイオンにより、シリコン薄膜表面が損傷されるという問題がある。
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、イオン損傷が少なく、しかも、PMAよりも短時間で水素化処理を行うことができる基板処理方法、半導体装置の製造方法、及び水素化処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る基板処理方法は、水素−水素間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能な光源から水素ガスを含む雰囲気中に前記光を照射することにより水素原子活性種を生じさせ、この水素原子活性種で水素化被処理基板を水素化処理する。
本発明の他の一形態に係る基板処理方法は、水素化被処理基板を水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に設ける工程と、前記水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に水素ガスを水素原子活性種に分解する光を照射する工程とを有して前記水素化被処理基板を水素化処理する。
本発明の一形態に係る基板処理方法及び本発明の他の一形態に係る基板処理方法では、いずれも、光によって水素ガスから水素原子活性種を生じさせ、この水素原子活性種を用いて水素化被処理基板を水素化処理する。つまり、本発明の一形態に係る基板処理方法及び本発明の他の一形態に係る基板処理方法では、水素プラズマを用いることなく、水素化被処理基板を水素化処理することができるため、水素化被処理基板に与えるイオン損傷が無い。しかも、水素原子活性種は水素分子と比べて活性が高いため、PMAよりも短時間で水素化被処理基板を水素化処理することができる。
前記水素化被処理基板としては、例えば、半導体層と、この半導体層上に形成された絶縁膜とを有するものを用いることができる。この場合、水素原子活性種により前記水素化被処理基板を水素化処理することで、前記半導体層と前記絶縁膜との界面におけるダングリングボンドが水素終端される。つまり、このようにすることにより、前記半導体層と前記絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを、イオン損傷が少なく、しかも、PMAよりも短時間で水素終端させることができる。
前記水素化被処理基板としては、例えば、シリコン層と、このシリコン層上に形成された酸化シリコン絶縁膜とを有するものを用いてもよい。前記シリコン層は、例えば、単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、微結晶シリコン層、またはアモルファスシリコン層等とすることができる。この場合、水素原子活性種により前記水素化被処理基板を水素化処理することで、前記シリコン層と前記酸化シリコン絶縁膜との界面におけるダングリングボンドが水素終端される。つまり、このようにすることにより、単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、微結晶シリコン層、またはアモルファスシリコン層等といった前記シリコン層と前記酸化シリコン絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを、イオン損傷が少なく、しかも、PMAよりも短時間で水素終端させることができる。
前記光としては、例えば、キセノンエキシマランプから照射された光、クリプトンエキシマランプから照射された光、又はアルゴンエキシマランプから照射された光を用いることができる。このような光を用いることにより、水素ガスを水素原子活性種に分解することができる。
前記水素化被処理基板は、200℃乃至450℃に加熱した状態で水素化処理するのが好ましい。このようにすることにより、水素化被処理基板を水素原子活性種によって良好に水素化処理することができる。
本発明の一形態に係る半導体装置の製造方法は、水素化被処理半導体基板を水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に設ける工程と、前記水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に水素ガスを水素原子活性種に分解する光を照射する工程とを有して前記水素化被処理半導体基板を水素化処理する。
本発明の一形態に係る半導体装置の製造方法では、光によって水素ガスを水素原子活性種に分解し、この水素原子活性種を用いて水素化被処理半導体基板を水素化処理する。つまり、本発明の一形態に係る半導体装置の製造方法では、水素プラズマを用いることなく、水素化被処理半導体基板を水素化処理することができるため、水素化被処理半導体基板に与えるイオン損傷が無い。しかも、水素原子活性種は水素原子と比べて活性が高いため、PMAよりも短時間で水素化被処理半導体基板を水素化処理することができる。
前記水素化被処理半導体基板としては、例えば、半導体層と、この半導体層上に形成された絶縁膜とを有するものを用いることができる。この場合、水素原子活性種により前記水素化被処理半導体基板を水素化処理することで、前記半導体層と前記絶縁膜との界面におけるダングリングボンドが水素終端される。つまり、このようにすることにより、前記半導体層と前記絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを、イオン損傷が少なく、しかも、PMAよりも短時間で水素終端させることができる。
前記水素化被処理半導体基板としては、例えば、シリコン層と、このシリコン層上に形成された酸化シリコン絶縁膜とを有するものを用いてもよい。前記シリコン層は、例えば、単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、微結晶シリコン層、またはアモルファスシリコン層等とすることができる。この場合、水素原子活性種により前記水素化被処理半導体基板を水素化処理することで、前記シリコン層と前記酸化シリコン絶縁膜との界面におけるダングリングボンドが水素終端される。つまり、このようにすることにより、単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、微結晶シリコン層、またはアモルファスシリコン層等といった前記シリコン層と前記酸化シリコン絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを、イオン損傷が無く、しかも、PMAよりも短時間で水素終端させることができる。
前記光としては、例えば、キセノンエキシマランプから照射された光、クリプトンエキシマランプから照射された光、又はアルゴンエキシマランプから照射された光を用いることができる。このような光を用いることにより、水素ガスを水素原子活性種に分解することができる。
前記水素化被処理半導体基板は、200℃乃至450℃に加熱した状態で水素化処理するのが好ましい。このようにすることにより、水素化被処理半導体基板を水素原子活性種によって良好に水素化処理することができる。
本発明の一形態に係る水素化処理装置は、壁を有する気密容器と、水素化被処理基板を支持する支持面を有し、前記気密容器内に設けられた前記水素化被処理基板を支持するための支持台と、前記気密容器の壁に設けられた水素ガスを供給するための水素ガス導入口と、前記気密容器の壁のうちの前記支持面に対向する部分に前記気密容器の壁の一部として設けられた透光性部材からなる光透過窓と、前記気密容器外に設けられ、前記光透過窓を介して前記気密容器内に水素ガスを分解する光を照射する光源とを具備している。
本発明の一形態に係る水素化処理装置では、気密容器内に設けられた支持台によって、水素化被処理基板を支持させることができる。また、本発明の一形態に係る水素化処理装置では、水素ガス導入口を介して気密容器内に水素ガスを供給することで、気密容器内を水素ガスを含む雰囲気とすることができる。しかも、本発明の一形態に係る水素化処理装置は、気密容器外に、気密容器の壁の一部をなす光透過窓を介して、この気密容器内に水素ガスを分解する光を照射する光源を備えている。
したがって、本発明の一形態に係る水素化処理装置によれば、支持台に水素化被処理基板を支持させるとともに、気密容器内を水素ガスを含む雰囲気とし、光透過窓を介して光源から気密容器内に水素ガスを分解する光を照射することによって、イオン損傷が少なく、しかも、PMAよりも短時間で、水素化被処理基板を水素化処理することができる。
以下、本発明の基板処理方法の一実施形態、本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態、本発明の水素化処理装置の一実施形態について説明する。
まず、本発明の水素化処理装置の一実施形態を、図1を参照して説明する。図1に示すように、水素化処理装置1は、気密容器例えば真空反応室2、光源3、ランプハウス4、及び、支持台5等を備えている。
真空反応室2は、気密容器からなる。真空反応室2は、底壁11a、上壁11b、底壁11aの周縁と上壁11bの周縁とを繋ぐ周壁11c、及び光透過窓13を有している。底壁11a、上壁11b、及び、周壁11cを形成する材料としては、例えばアルミニウムを用いることができる。
上壁11bには、開口部12が形成されている。この開口部12は、光源3(この光源3については後述する)から照射された光を透過させる光透過窓13により気密に閉塞され、これにより、真空が保たれている。つまり、光透過窓13は、真空反応室2の壁(上壁11b)の一部を構成している。
詳しくは、光透過窓13は、開口部12に嵌め込まれる第1の部分13aと、第1の部分13aの上方に設けられ、第1の部分13aよりも一回り大きく形成された第2の部分13bとが一体に形成されてなる。すなわち、光透過窓13は、断面略T字状に形成されており、第2の部分13bは、第1の部分13aの周面よりも外方に張り出す張り出し部14を有している。
上壁11bと光透過窓13との封止機構は、上壁11bの上面に設けられた溝15と、Oリング16とを有している。溝15は、上壁11bの上面に、開口部12を囲むように設けられている。Oリング16は、例えばゴム材料等により形成されている。この封止機構は、溝15にOリング16を設けることで構成されている。
開口部12は、光透過窓13と封止機構とによって気密に閉塞されている。詳しくは、開口部12には、光透過窓13の第1の部分13aが嵌合している。また、Oリング16は、第2の部分13bの張り出し部14と上壁11bとの間に配置されて、光透過窓13と上壁11bとの間をシールしている。
なお、光透過窓13は、例えば、合成石英により形成することができるが、光透過窓13は、合成石英に限定されるものではなく、水素ガスを分解するための光(光源3から発せられる光)に対して光学的に透明な部材により形成すればよい。
また、真空反応室2を構成する底壁11a、上壁11b、周壁11c、及び、光透過窓13は、真空反応室2の内部を真空状態にまで減圧することが可能な強度に設定されている。図1中符号17は、真空排気口を示している。この真空排気口17は、真空反応室2の例えば底壁11aに設けられている。真空反応室2の内部は、この真空排気口17を介して、真空ポンプ18と連通されている。したがって、真空反応室2内の空気は、真空ポンプ18を駆動させることで、真空排気口17を介して外部に排気される。
図1中符号19は、水素化処理するための水素ガスを真空反応室2内に供給するための水素ガス導入口を示している。真空反応室2の内部は、この水素ガス導入口19を介して、水素ガスを収容する水素ガスシリンダ(図示せず)と連通されている。これにより、水素ガスシリンダ内の水素ガスは、所望とするときに所望とする期間、水素ガス導入口19を介して真空反応室2内に導入される。
図1中符号20は、パージガス導入口を示している。真空反応室2の内部は、このパージガス導入口20を介して、パージガスを収容するパージガスシリンダ(図示せず)と連通されている。これにより、パージガスシリンダ内のパージガスが、水素ガスを真空反応室2内に供給する前に、パージガス導入口20を介して真空反応室2内に導入される。パージガスとしては、例えば、窒素ガスや、アルゴンガス等の不活性ガスを用いることができる。
光源3としては、水素ガスを分解する光、すなわち、水素(H)−水素(H)間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能なものを用いている。このような光源3としては、例えば、キセノンエキシマランプ、クリプトンランプ、又はアルゴンエキシマランプが挙げられる。
すなわち、H−H間の結合エネルギーは432.07kJ/mol(約103.23kcal/mol)であることが知られている(出典:化学便覧基礎編II、p.II−301、日本化学会編、丸善株式会社)。
一方、光のエネルギーEは、以下の(1)式から求められる。
E=hν=h・c/λ [J] …(1)
h:プランク定数(約6.626×10−34J・s)
ν:振動数
c:真空中の光の速さ(約2.998×108m・s−1)
λ:波長
また、1molあたりのエネルギーEmは、以下の(2)式から求められる。
h:プランク定数(約6.626×10−34J・s)
ν:振動数
c:真空中の光の速さ(約2.998×108m・s−1)
λ:波長
また、1molあたりのエネルギーEmは、以下の(2)式から求められる。
Em=NA×E [J/mol] …(2)
NA:アボガドロ数(約6.022×1023mol−1)
キセノンエキシマランプは、172nmにピークを有している。すなわち、キセノンエキシマランプの波長λは、172×10−9mであるため、キセノンエキシマランプの光のエネルギーEは、(1)式より、約1.155×10−18Jとなる。したがって、キセノンエキシマランプの1molあたりの光のエネルギーは、(2)式より、約696kJ/mol(約166kcal/mol)となる。
NA:アボガドロ数(約6.022×1023mol−1)
キセノンエキシマランプは、172nmにピークを有している。すなわち、キセノンエキシマランプの波長λは、172×10−9mであるため、キセノンエキシマランプの光のエネルギーEは、(1)式より、約1.155×10−18Jとなる。したがって、キセノンエキシマランプの1molあたりの光のエネルギーは、(2)式より、約696kJ/mol(約166kcal/mol)となる。
クリプトンエキシマランプは146nmにピークを有している。すなわち、クリプトンエキシマランプの波長λは、146×10−9mであるため、クリプトンエキシマランプの光のエネルギーEは、(1)式より、約1.361×10−18Jとなる。したがって、クリプトンエキシマランプの1molあたりの光のエネルギーは、(2)式より、約819kJ/mol(約196kcal/mol)となる。
アルゴンエキシマランプは、126nmにピークを有している。すなわち、アルゴンエキシマランプの波長λは、126×10−9mであるため、アルゴンエキシマランプの光のエネルギーは、(2)式より、約944kJ/mol(約225kcal/mol)となる。
したがって、キセノンエキシマランプ、クリプトンエキシマランプ、及びアルゴンエキシマランプから発せられる光のエネルギーは、H−H間の結合エネルギーよりも大きい。本実施形態では、光源3は、2本の直管状のキセノンエキシマランプ21a,21bと、リフレクタ22a,22bとを有している。
光源3を収容するランプハウス4は、真空反応室2の上方に設けられている。キセノンエキシマランプ21a,21bは、このランプハウス4内において、互いに平行に配置されている。キセノンエキシマランプ21a,21bの上方には、これらキセノンエキシマランプ21a,21bを上方から覆うようにリフレクタ22a,22bが夫々設けられている。リフレクタ22a,22bは、キセノンエキシマランプ21a,21bの長手方向に沿って設けられている。リフレクタ22a,22bは、キセノンエキシマランプ21a,21bから発せられた光を支持台5の方向に導く機能を有している。これにより、キセノンエキシマランプ21a,21bから発せられた光は、直接的或いはリフレクタ22a,22bにより反射されて間接的に下方に出射され、光透過窓13を透過して、真空反応室2内に照射される。
ところで、キセノンエキシマランプ21a,21bから発せられる光は、酸素分子を酸素原子活性種に分解することが可能である。そのため、キセノンエキシマランプ21a,21bから発せられる光は、大気圧の場合、数mmの空気層が存在するだけで、空気層中の酸素分子を分解しながらこの空気層に吸収されてしまう。したがって、水素化処理装置1では、ランプハウス4を、その内部が気密となるように形成するとともに、このランプハウス4内に、キセノンエキシマランプ21a,21bから発せられる波長が172nmの光を吸収しないガス、例えば窒素ガスを略大気圧となるように満たしている。図1中符号23はガス流通口23を示している。このガス流通口23を介してランプハウス4内にランプハウス4の外部から窒素ガスが供給されるとともに、このガス流通口23を介してランプハウス4内の窒素ガスがランプハウス4の外部に排出されるようになっている。
真空反応室2内には、水素化被処理基板(以下、単に基板という)30を定められた位置に載置する支持台5が設けられている。支持台5内には、加熱装置24、例えば、ヒータが設けられている。この加熱装置24は、基板30の温度を所望の温度とするためのものである。このようにして、水素化処理装置1が構成されている。
次に、基板30の水素化処理方法(基板処理方法)、及び、半導体装置の製造方法について説明する。
まず、基板30を用意する。基板30としては、例えば、(100)面の比抵抗が10〜20Ωcmの直径6インチの円板状のP導電型の単結晶シリコン(Si)ウエハ31上に酸化シリコン膜32が形成されたものを用いることができる(図2参照)。酸化シリコン絶縁膜32は、第1の酸化シリコン絶縁膜32aと第2の酸化シリコン絶縁膜32bとを有している。酸化シリコン絶縁膜32は、例えは、単結晶Siウエハ31を1%のフッ酸で洗浄し、さらに、純粋洗浄と乾燥とを行い、その後、この単結晶Siウエハ31を光酸化することで、この単結晶シリコンウエハ31上に第1の酸化シリコン絶縁膜32aを形成するとともに、PE−CVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)により、第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に第2の酸化シリコン絶縁膜32bを積層させることで形成することができる。第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に第2の酸化シリコン絶縁膜32bを積層させると、酸化シリコン絶縁膜32へのトンネル電流が低減させることができるので好ましい。以下、単結晶Siウエハ31の(100)面上に上記酸化シリコン絶縁膜32が形成されたものを基板30と称する。すなわち、本実施形態の基板30は、半導体層としての単結晶Siウエハ31と、絶縁膜としての酸化シリコン絶縁膜32とを有する。つまり、この基板30は、水素化被処理基板であって、水素化被処理半導体基板でもある。
単結晶Siウエハ31の(100)面を上側、すなわち、光源3側に向けた状態で、前記基板30を真空反応室2内の支持台5上に載置する。温度を上げた加熱装置24により、基板温度を200℃乃至450℃、例えば300℃に加熱する。真空ポンプ18により、真空反応室2を真空度2×10−4Paに排気する。その後、水素ガス導入口19から真空反応室2内に水素ガスを導入し、真空反応室2内の圧力を665Paに保持する。その後、光源3を点灯させる。これにより、光源3から発せられる光は、光透過窓13を透過して、真空反応室2内に照射される。
上述のように、光源3から発せられる光の1molあたりのエネルギーは約696kJ/molであり、H−H間の結合エネルギー(432.07kJ/mol)よりも大きい。そのため、光源3から水素ガスを含む雰囲気中に前記光を照射することにより、水素ガスが直接的且つ効率よく分解される。すなわち、水素ガスのH−H間の結合が照射された光により切断されて、反応性の高い水素原子活性種が生じる((3)式参照)。
H2+hν→2H* …(3)
H*:水素原子活性種
生成した水素原子活性種は、基板30を水素化処理する。すなわち、生成した水素原子活性種は、基板30の表面から酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面に向けて拡散し、酸化シリコン絶縁膜32との界面におけるシリコンのダングリングボンドを水素終端させる。
H*:水素原子活性種
生成した水素原子活性種は、基板30を水素化処理する。すなわち、生成した水素原子活性種は、基板30の表面から酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面に向けて拡散し、酸化シリコン絶縁膜32との界面におけるシリコンのダングリングボンドを水素終端させる。
生成した水素原子活性種(2H*)は、水素分子(H2)と比べて活性が高い、すなわち、高エネルギー状態にある。したがって、酸化シリコン絶縁膜32とSiウエハ31との界面の水素化処理をPMAよりも短時間に行うことができる。しかも、PMAでは、基板温度を300℃乃至500℃程度といった温度で水素化処理を行う必要があるが、本実施形態の基板処理方法では、200℃乃至450℃の基板温度で基板30を水素化処理することができる。したがって、本実施形態の基板処理方法では、PMAと比べて基板温度を低温化させることができる。言い換えれば、本実施形態の基板処理方法では、PMAと比べて低い基板温度で、酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面の水素化処理を行うことができる。しかも、本実施形態の基板処理方法では、水素プラズマが発生しないため、Siウエハのイオン損傷を無くすことができる。
本実施形態の基板処理方法で水素化処理した基板30の酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面の特性を以下のようにして評価した。
まず、以下のような4種類((1)〜(4))の基板30を2つずつ(計8つ)用意した。
まず、以下のような4種類((1)〜(4))の基板30を2つずつ(計8つ)用意した。
(1)単結晶Siウエハ31の(100)面上に、PE−CVDによって酸化シリコン絶縁膜32(膜厚30nm)を形成してなる基板30(つまり、単結晶Siウエハ31を光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜32aの膜厚は0nm、第2の酸化シリコン絶縁膜32bの膜厚は30nm)
(2)単結晶Siウエハ31の(100)面上に、単結晶Siウエハ31を光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜32a(膜厚1nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜32b(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜32を形成してなる基板30
(3)単結晶Siウエハ31の(100)面上に、単結晶Siウエハ31を光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜32a(膜厚2nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜32b(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜32を形成してなる基板30
(4)単結晶Siウエハ31の(100)面上に、単結晶Siウエハ31を光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜32a(膜厚3nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜32b(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜32を形成してなる基板30
(2)〜(4)の基板30のように、第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に第2の酸化シリコン絶縁膜32bを積層させると、上述したように、トンネル電流が低減し、酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面の界面準位密度が測定し易くなる。
(2)単結晶Siウエハ31の(100)面上に、単結晶Siウエハ31を光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜32a(膜厚1nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜32b(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜32を形成してなる基板30
(3)単結晶Siウエハ31の(100)面上に、単結晶Siウエハ31を光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜32a(膜厚2nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜32b(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜32を形成してなる基板30
(4)単結晶Siウエハ31の(100)面上に、単結晶Siウエハ31を光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜32a(膜厚3nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜32b(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜32を形成してなる基板30
(2)〜(4)の基板30のように、第1の酸化シリコン絶縁膜32a上に第2の酸化シリコン絶縁膜32bを積層させると、上述したように、トンネル電流が低減し、酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面の界面準位密度が測定し易くなる。
(1)〜(4)の各々2つの基板30のうちの一方を、上述した基板処理方法にて水素化処理した。つまり、(1)〜(4)の各々2つの基板30のうちの一方は、水素化処理を施した後の状態となり、(1)〜(4)の各々2つの基板30のうちの他方は、水素化処理を施す前の状態となる。
水素化処理を施す前の基板30((1)〜(4)の基板30の他方)と、水素化処理を施した基板30((1)〜(4)の基板30の一方)とに夫々について、ゲート電極33を形成し、半導体装置としてのMOS素子40を形成した(図4参照)。ゲート電極33は、酸化シリコン絶縁膜32上、すなわち、第2の酸化シリコン絶縁膜32b上にアルミニウム膜をスパッタ法により形成するとともに、このアルミニウム膜をフォトリソグラフィー法により所定のパターンにパターニングすることで形成した。これらのMOSトランジスタ素子40について、酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面の界面準位密度を各々測定した。
図3に示すように、本実施形態の基板処理方法を用いて基板30に水素化処理を施すと、前記処理を施す前と比べて、第1の酸化シリコン絶縁膜32aとSiウエハ31の(100)面との界面の界面準位密度が1桁〜2桁程度低下(1/10〜1/100程度に低下)し、界面特性が改善されることがわかった。
また、単結晶Siウエハの(111)面についても同様の評価を行った。すなわち、以下のような4種類((5)〜(8))の基板を2つずつ(計8つ)用意した。
(5)単結晶Siウエハの(111)面上に、PE−CVDによって酸化シリコン絶縁膜(膜厚30nm)を形成してなる基板(つまり、単結晶Siウエハを光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜の膜厚は0nm、第2の酸化シリコン絶縁膜の膜厚は30nm)
(6)単結晶Siウエハの(111)面上に、単結晶Siウエハを光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜(膜厚1nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜を形成してなる基板
(7)単結晶Siウエハの(111)面上に、単結晶Siウエハを光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜(膜厚2nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜を形成してなる基板
(8)単結晶Siウエハの(111)面上に、単結晶Siウエハを光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜(膜厚3nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜を形成してなる基板
(5)〜(8)の各々2つの基板のうちの一方を、上述した基板処理方法にて水素化処理した。つまり、(5)〜(8)の各々2つの基板のうちの一方は、水素化処理を施した後の状態となり、(5)〜(8)の各々2つの基板のうちの他方は、水素化処理を施す前の状態となる。
(6)単結晶Siウエハの(111)面上に、単結晶Siウエハを光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜(膜厚1nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜を形成してなる基板
(7)単結晶Siウエハの(111)面上に、単結晶Siウエハを光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜(膜厚2nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜を形成してなる基板
(8)単結晶Siウエハの(111)面上に、単結晶Siウエハを光酸化してなる第1の酸化シリコン絶縁膜(膜厚3nm)と、PE−CVDにより第1の酸化シリコン絶縁膜上に形成された第2の酸化シリコン絶縁膜(膜厚30nm)との積層膜からなる酸化シリコン絶縁膜を形成してなる基板
(5)〜(8)の各々2つの基板のうちの一方を、上述した基板処理方法にて水素化処理した。つまり、(5)〜(8)の各々2つの基板のうちの一方は、水素化処理を施した後の状態となり、(5)〜(8)の各々2つの基板のうちの他方は、水素化処理を施す前の状態となる。
水素化処理を施す前の基板((1)〜(4)の基板30の他方)と、水素化処理を施した基板((1)〜(4)の基板30の一方)とに夫々について、アルミニウムからなるゲート電極を形成し、半導体装置としてのMOS素子を形成した。これらMOSトランジスタ素子について、酸化シリコン絶縁膜/Siウエハ界面の界面準位密度を測定した。
図3に示すように、本実施形態の基板処理方法を用いて基板に水素化処理を施すと、前記処理を施す前と比べて、酸化シリコン絶縁膜と単結晶Siウエハの(111)面との界面の界面準位密度が1桁〜2桁程度低下(1/10〜1/100程度に低下)し、界面特性が改善されることがわかった。
なお、ここでは、単結晶シリコンウエハ31の代表的な(100)面及び(111)面について、酸化シリコン絶縁膜/Siウエハ界面の特性を評価したが、他の結晶面についても同様の効果が得られると推測される。
以上のように、本実施形態の基板処理方法によれば、H−H間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能な光源3から水素ガスを含む雰囲気中に前記光を照射することにより水素原子活性種を生じさせ、この水素原子活性種で基板30を水素化処理するため、イオン損傷が少なく、しかも、PMAよりも早く水素化処理することができる。
この際、光源3として、キセノンエキシマランプ21a,21bを用いることで、水素ガスのH−H間の結合を切断して、水素原子活性種を生じさせることができる。
さらに、本実施形態の基板処理方法によれば、半導体層としてのSiウエハ31と、このSiウエハ31上に形成された絶縁膜としての酸化シリコン絶縁膜32とを有する基板30を水素原子活性種により水素化処理することで、低温でイオン損傷が無く、酸化シリコン絶縁膜32との界面におけるSiのダングリングボンドを水素終端させることができる。しかも、酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面の界面準位密度を低下させ、界面特性を改善することができる。
しかも、本実施形態の基板処理方法によれば、200℃乃至450℃の基板温度で、この基板30を水素化処理することができる。すなわち、PMAと比べて低い基板温度で、酸化シリコン絶縁膜32/Siウエハ31界面の水素化処理を行うことができる。
なお、光源3は、キセノンエキシマランプを有するものに限定されるものではない。光源3は、水素−水素間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能な光源であればよく、このような光源を用いることで、水素ガスのH−H間の結合を切断して、水素原子活性種を生じさせることができる。水素−水素間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能な光源としては、キセノンエキシマランプの他、クリプトンエキシマランプ、又はアルゴンエキシマランプ等を好適に用いることができる。
また、基板30は、半導体層と、この半導体層上に形成された絶縁膜とを有するものに限定されない。また、基板30として、半導体層と、この半導体層上に形成された絶縁膜を有するものを用いる場合、上記実施形態のように、半導体ウエハ上に絶縁膜を形成したものに限定されない。このような基板としては、ガラス基板、石英ガラス基板、セラミックス基板、樹脂基板、或いはシリコンウエハ等の上に、多結晶シリコン等の半導体層と絶縁膜とを順不同で積層させたものでもよい。或いは、前記基板としては、ガラス基板、石英ガラス基板、セラミックス基板、樹脂基板、或いはシリコンウエハ等の上に、半導体層と絶縁膜とが順不同で積層されてなる部分を有する回路素子や回路素子の一部を形成したものを用いてもよい。
さらに、半導体層31は、単結晶シリコンからなる層に限定されるものではなく、半導体からなる層であればよい。もちろん、半導体層31は、レーザ結晶化や固相結晶化等により形成した多結晶シリコンとしてもよい。また、本発明の基板処理方法は、微結晶シリコン、アモルファスシリコン等を有する基板の水素化処理にも適用できる。
また、絶縁膜32は、酸化シリコンからなる膜に限定されるものではなく、絶縁物からなる膜であればよい。さらに、本実施形態では、MOS素子40の製造方法を例示したが、本発明の半導体装置の製造方法は、トランジスタ、ダイオード、薄膜トランジスタ等、種々の半導体装置の製造方法(水素化処理)としても適用可能である。
3…光源、 30…基板(水素化被処理基板、水素化被処理半導体基板)、 31…単結晶シリコンウエハ(半導体層、シリコン層)、 32…酸化シリコン絶縁膜(絶縁膜)、 40…MOS素子(半導体装置)
Claims (14)
- 水素−水素間の結合エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射可能な光源から水素ガスを含む雰囲気中に前記光を照射することにより水素原子活性種を生じさせ、この水素原子活性種で水素化被処理基板を水素化処理することを特徴とする基板処理方法。
- 水素化被処理基板を水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に設ける工程と、
前記水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に水素ガスを水素原子活性種に分解する光を照射する工程と
を有して前記水素化被処理基板を水素化処理することを特徴とする基板処理方法。 - 前記水素化被処理基板は、半導体層と、この半導体層上に形成された絶縁膜とを有しており、前記水素原子活性種により前記水素化被処理基板を水素化処理することで、前記半導体層と前記絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを水素終端させることを特徴とする請求項1又は2記載の基板処理方法。
- 前記水素化被処理基板は、シリコン層と、このシリコン層上に形成された酸化シリコン絶縁膜とを有しており、前記水素原子活性種により前記水素化被処理基板を水素化処理することで、前記シリコン層と前記酸化シリコン絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを水素終端させることを特徴とする請求項1又は2記載の基板処理方法。
- 前記シリコン層は、単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、微結晶シリコン層またはアモルファスシリコン層であることを特徴とする請求項4記載の基板処理方法。
- 前記光は、キセノンエキシマランプから照射された光、クリプトンエキシマランプから照射された光、又はアルゴンエキシマランプから照射された光であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1記載の基板処理方法。
- 前記水素化被処理基板を200℃乃至450℃に加熱した状態で水素化処理することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1記載の基板処理方法。
- 水素化被処理半導体基板を水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に設ける工程と、
前記水素ガス又は水素ガスを含む雰囲気中に水素ガスを水素原子活性種に分解する光を照射する工程と
を有して前記水素化被処理半導体基板を水素化処理することを特徴とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記水素化被処理半導体基板は、半導体層と、この半導体層上に形成された絶縁膜とを有しており、前記水素原子活性種により前記水素化被処理半導体基板を水素化処理することで、前記半導体層と前記絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを水素終端させることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
- 前記水素化被処理半導体基板は、シリコン層と、このシリコン層上に形成された酸化シリコン絶縁膜とを有しており、前記水素原子活性種により前記水素化被処理半導体基板を水素化処理することで、前記シリコン層と前記酸化シリコン絶縁膜との界面におけるダングリングボンドを水素終端させることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
- 前記シリコン層は、単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、微結晶シリコン層またはアモルファスシリコン層であることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
- 前記光は、キセノンエキシマランプから照射された光、クリプトンエキシマランプから照射された光、又はアルゴンエキシマランプから照射された光であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記水素化被処理半導体基板を200℃乃至450℃に加熱した状態で水素化処理することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1記載の半導体装置の製造方法。
- 壁を有する気密容器と、
水素化被処理基板を支持する支持面を有し、前記気密容器内に設けられた前記水素化被処理基板を支持するための支持台と、
前記気密容器の壁に設けられた水素ガスを供給するための水素ガス導入口と、
前記気密容器の壁のうちの前記支持面に対向する部分に前記気密容器の壁の一部として設けられた透光性部材からなる光透過窓と、
前記気密容器外に設けられ、前記光透過窓を介して前記気密容器内に水素ガスを分解する光を照射する光源と
を具備してなることを特徴とする水素化処理装置。
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2004
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