JP2005216881A - 電気二重層コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗工に適した粘度の電極液では電極密度を高くできないという相反する課題を解決し、電極密度を高めて大容量化を図ることが可能な電気二重層コンデンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】活性炭粉末、導電剤粉末及びバインダーを含む分極性電極層2を形成する際に、導電剤粉末として2種類以上の比表面積の異なる導電剤粉末を用いることにより、溶液が覆う導電剤粉末の表面積を小さくして電極液を低粘度化し、電極液中の固形分比を向上させることができるようになるために塗工後の電極密度を向上させて高容量及び高エネルギー密度の電気二重層コンデンサを実現することができるようになる。
【選択図】図1

Description

本発明は各種電子機器や燃料電池車用の回生用や、電力貯蔵用に使用される電気二重層コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
従来の電気二重層コンデンサは特許文献1に記載されたものが知られており、この電気二重層コンデンサでは、大電流で充放電できるパワー用途に適した電気抵抗の小さい電気二重層コンデンサを提供するために、平均粒径が細かいとされる導電剤粉末の平均粒径の1/3以下である0.01〜0.1μmの微細なカーボン粉末を用いると共に、この微細な導電剤粉末をカーボンブラックとし、バインダーをポリビニリデンフルオライドとし、金属箔の集電体をエッチング処理されたアルミニウム箔とし、非水系電解液をプロピレンカーボネートにテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレイトを溶解した電解液としたことを特徴としているものであった。
また、特許文献2に記載された技術では、分極性電極中での活性炭のバインダーとしてカルボキシメチルセルロースや水溶性チキン等の水溶性の多糖類及びその誘導体を用いるものや、特許文献3に記載された技術では、分極性電極中での活性炭のバインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩、メチルセルロース、ヒドロキシチメルセルロース、ラテックス、4フッ化エチレン等を用いることが提案されており、こうした材料をバインダーとして活性炭を金属箔の集電体上に接着させ、分極性電極とすることが開示されている。
特許第3460776号公報 特開平4−88619号公報 特開平11−102843号公報
しかしながら上記従来の電気二重層コンデンサでは、分極性電極中での活性炭のバインダーであるカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシチメルセルロース等の材料は水溶性高分子であるため、活性炭粉末、導電剤粉末及びバインダーと溶媒を混練して電極液を作製する場合に、上記セルロース誘導体材料を用いると高粘度になるため、塗工に適した粘度に調製するためには電極液中の固形分比を低くしなければならないが、このように固形分比を低くすると電極密度が低下してしまい容量を大きくすることができないという相反する問題を有したものであった。
本発明はこのような従来の課題を解決し、電極密度を高めて大容量化を図ることが可能な電気二重層コンデンサ及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明の請求項1に記載の発明は、活性炭粉末、導電剤粉末及びバインダーを含む分極性電極層が金属箔の集電体上に塗工されて形成された分極性電極がその間にセパレータを介在させた状態で一対で巻回、あるいは積層された素子と、この素子を非水系電解液と共に収納した容器と、この容器の開口部を封止した封止部材からなる電気二重層コンデンサにおいて、上記分極性電極層を形成する導電剤粉末が2種類以上の比表面積の異なる導電剤粉末により構成されたというものであり、これにより、導電剤粉末として1種類の比表面積の大きい導電剤粉末のみでなく、比表面積の小さい導電剤粉末を分極性電極中に混在させることによって溶液が覆う導電剤粉末の表面積を小さくして電解液を低粘度化することができるようになり、これにより電解液中の固形分比を向上させて塗工後の電極密度を向上させることが可能になり、さらに分極性電極層に含まれる水が少ないことによって分極性電極層の残留水分が少なくなり、これにより長期の信頼性を向上させることができるようになるという作用効果を有する。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、分極性電極層を形成する導電剤粉末の比表面積が5m2/g〜1500m2/gであり、比表面積の小さい導電剤粉末の比表面積が比表面積の大きい導電剤粉末の比表面積の80%以下であるという構成にしたものであり、これにより、良好な導電性を発揮することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、分極性電極層を形成する導電剤粉末がカーボンブラックまたは黒鉛粉末であり、バインダーがカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩、ポリビニールアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ラテックス、4フッ化エチレンのいずれか一種以上の樹脂であり、溶媒が水であるという構成にしたものであり、これにより、上記活性炭粉末、導電剤粉末及びバインダーを含む分極性電極層の結着性を向上させることができると共に、分極性電極層と金属箔の集電体との結着性を向上させることができるという作用効果を有する。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、非水系電解液がプロピレンカーボネートにテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレイトまたはエチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレイトをプロピレンカーボネートに溶解したものであるという構成にしたものであり、これにより、高耐電圧においても長期の信頼性を確保することができるようになるため、高エネルギー密度の電気二重層コンデンサを提供することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項5に記載の発明は、活性炭粉末と、比表面積の異なる2種類以上の導電剤粉末と、バインダーを所望の割合で混合して混練することにより電極液を作製し、続いてこの電極液を金属箔の集電体上に塗布し、これを加熱乾燥することにより分極性電極を形成し、続いてこの分極性電極をその間にセパレータを介在させた状態で一対で巻回、あるいは積層することにより素子を形成し、この素子を非水系電解液と共に容器に収納した後、この容器の開口部を封止するようにした電気二重層コンデンサの製造方法というものであり、この方法により、電極液を低粘度で作製でき、電極液の固形分比を増加させることができるようになるため、電極液作製時間の短縮、塗工後の乾燥条件を緩和することができるようになるという作用効果を有する。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、分極性電極を形成後、分極性電極の密度が0.45g/cm3以上1.5g/cm3以下になるようにプレス加工またはカレンダー加工するようした電気二重層コンデンサの製造方法というものであり、この方法により、分極性電極層の密度を向上して高容量及び高エネルギー密度の電気二重層コンデンサを実現することができるようになると共に、分極性電極層が密に充填されることから導電性を向上させることができるという作用効果を有する。
以上のように本発明による電気二重層コンデンサ及びその製造方法は、活性炭粉末、導電剤粉末及びバインダーを含む分極性電極層を形成する際に、導電剤粉末として2種類以上の比表面積の異なる導電剤粉末を用いることにより、溶液が覆う導電剤粉末の表面積を小さくして電極液を低粘度化し、電極液中の固形分比を向上させることができるようになるために塗工後の電極密度を向上させて高容量及び高エネルギー密度の電気二重層コンデンサを実現することができるようになると共に、分極性電極層に含まれる水が少ないことから分極性電極層の残留水分が少なくなって長期の信頼性を向上させることができるようになる。さらに、製造時間の短縮、乾燥条件の緩和及びプレス条件の緩和等を行うことができるという多くの効果が得られるものである。
(実施の形態)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜6に記載の発明について説明する。
図1(a)、(b)は本発明の実施の形態1による電気二重層コンデンサの構成を示した一部切り欠き斜視図と分極性電極の要部拡大断面図であり、図1において、1は金属箔からなる集電体、2はこの集電体1の表面上に形成された分極性電極層であり、この分極性電極層2が形成された集電体1を分極性電極3という。4はセパレータ、5と6は上記集電体1に接続された外部引き出しリード線、7は上記分極性電極3をその間にセパレータ4を介在させた状態で一対で巻回することにより構成されたコンデンサ素子である。8はこのコンデンサ素子7を電解液と共に収納する有底筒状のアルミニウムケース、9は上記外部引き出しリード線5と6が挿通する貫通孔を備えて上記アルミニウムケース8の開口部を封止した封口材である。
なお、上記分極性電極3に用いられる金属箔の集電体1は、タンタル、アルミニウム、チタン等の弁金属が利用でき、また、これらの元素を含んで弁作用を生じる合金、例えばチタンを含むアルミニウム系合金等も利用できるものであり、最も好ましいのはアルミニウムで、特に高純度アルミニウムが最適である。
また、上記金属箔の集電体1は所望の厚みのシートに成形されており、シートの厚みは10μm〜100μmの範囲が採用されるが、巻回する時に箔切れが起こらない引っ張り強度を有し、一定体積のアルミニウムケース8内に多くの活性炭粉末を充填するために、好ましくは15μm〜60μmの金属箔が良い。
また、上記金属箔の集電体1の表面はエッチング等で粗面化されていても良く、例えば、エッチング方法としては酸性溶液中で化学的および/または電気的にエッチングされるものであり、このように金属箔の集電体1の表面をエッチングすることにより、分極性電極層2との接触面積が増し、伝導度を向上させることができるものである。
また、上記分極性電極層2は、活性炭粉末、導電材粉末、バインダー及び溶媒を混練、分散することによりペーストにする工程と、このペーストを金属箔の集電体1に塗布して分散溶媒を除去する工程によって製造されるものである。
また、上記活性炭粉末には、ヤシがら等の植物系、石油コークス系、石炭系、フェノール樹脂系等があり、賦活方法にも溶融KOH賦活法等の薬品賦活法、水蒸気賦活法等があり、種々の活性炭粉末を使用することができる。活性炭粉末は比表面積の大きい方が電気二重層コンデンサの容量を大きくすることができるため、比表面積が1000m2/g以上のものを使用するのが好ましい。ただし、比表面積が大きすぎる活性炭粉末は充填密度が小さく、分極性電極3の単位体積当たりの容量が小さくなるため、3000m2/g以下のものを使用するのが好ましい。
また、導電材粉末としては、カーボンブラック、黒鉛粉末、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアセン等の導電性有機高分子粉末、酸化ルテニウム等の金属酸化物粉末等が使用でき、これらのうち良好な導電性向上効果がある細かい粉末が安価に入手できることからカーボンブラックを使用するのが好ましい。
また、電解液としては、使用電圧が高くできてエネルギー密度の大きい電気二重層コンデンサを得やすいことから、分解電圧が高い非水系電解液を使用するのが良い。この非水系電解液としては、電気二重層コンデンサの使用温度範囲を広く取れ、電気伝導度の大きい電解液を使用するのが好ましい。具体的には、性能的に優れたテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレイトまたはエチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレイトをプロピレンカーボネートに溶解した電解液を使用するのが好ましい。電解液の濃度は良好な電気伝導度が得られるように、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレイトまたはエチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレイトをプロピレンカーボネートに0.5〜1.5Mの濃度になるように溶かしたものを使用するのが好ましい。
また、セパレータとしては、微細な連続気孔を有し、電解液によって変質しない電解液に濡れる各種の絶縁シートを使用することができ、隣接する分極性電極3が互いにショートしないように、隣接する各分極性電極3間の全てに配設されるものである。
また、分極性電極3としては、集電体1の両面に分極性電極層2を塗工したもの、または集電体1の片面に分極性電極層2を塗工したもののいずれであっても良い。電気二重層コンデンサを高容量化するためには、巻回形のコンデンサ素子では巻回する分極性電極3の分極性電極層2が金属箔の集電体1から剥離することがなく、できるだけ厚く両面に塗工することが望ましい。好ましい分極性電極層2の厚みは、片面50μm〜150μm、両面で100μm〜300μmである。また、積層形の場合は分極性電極3を屈曲させる必要がないので、集電体1の両面に分極性電極層2が金属箔の集電体1から剥離しない範囲で厚く塗工した分極性電極3を使用するのが好ましい。
また、分極性電極層2は高容量の電気二重層コンデンサを形成するために、密度が0.45g/cm3以上、1.5g/cm3以下になるようにプレス加工またはカレンダー加工することが好ましい。さらに、分極性電極層2の密度はあまり高くなり過ぎると電解液の含浸が困難になるために0.45g/cm3以上、0.7g/cm3以下がさらに好ましい。
また、本発明の好ましい電気二重層コンデンサでは、金属箔に塗工された分極性電極層2が導電剤粉末の一部として比表面積の大きいカーボン粉末を20〜80重量%、さらに好ましくは30〜50重量%含むものである。比表面積の大きいカーボン粉末の混入量が少ないと分極性電極層2の電気抵抗の低減効果が小さく、80重量%より多くしても分極性電極層2の電気抵抗の低減効果がそれ以上増えないと共に、電極液の低粘度効果もほとんど得られない。また、カーボン粉末の比表面積は良好な電気抵抗を確保するために5m2/g〜1500m2/gであることが望ましい。さらに、比表面積の小さいカーボン粉末の比表面積は電極液の低粘度効果を十分確保できるように比表面積の大きいカーボン粉末の比表面積の80%以下であることが望ましい。比表面積の小さいカーボン粉末の比表面積は比表面積の大きいカーボン粉末の比表面積の50%以下であることがさらに望ましい。
また、本発明の電気二重層コンデンサでは、導電性粉末にカーボンブラックを使用するのが好ましく、このカーボンブラックには良好な導電性付与効果があり、比較的入手が容易である。カーボンブラックには、チャンネルブラック、フォーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンプラック、ケッチェンブラック等の種類があり、いずれも好ましく使用できるものである。
バインダーには取り扱い易い水系のバインダーを用いることが好ましい。バインダーの配合量が多いと分極性電極層2の電気抵抗が大きくなるので、少量の配合でも分極性電極材料の保持力が大きいものが望ましい。この条件を満たすバインダーとして、特にカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩、ラテックス、4フッ化エチレンを使用するのが好ましい。
比表面積の大きいカーボン粉末は、通常、一次粒子が凝集したストラクチャー構造を形成しており、上記ストラクチャー構造が発達しているほど良好な導電性を示すことが知られているので、上記ストラクチャー構造を破壊しないように混練、分散を行わなければならない。また、比表面積の小さいカーボン粉末の場合には、凝集塊となっているカーボン粉末を一次粒子に分散することにより導電性が良好になることが知られている。そのため、比表面積の小さいカーボン粉末を十分分散することが重要である。
比表面積の小さいカーボン粉末は、活性炭粉末、比表面積の大きいカーボン粉末、バインダー及び溶媒と一緒に分散しても十分な分散効果が得られる場合には、上記分極性電極材料と一緒に混練、分散を行う。また、十分な分散効果が得られない場合には、ミル中で分散した状態のスラリーを準備し、このスラリーを活性炭粉末、比表面積の大きいカーボン、バインダー及び溶媒によるペーストと混合し、混練して塗工用のペーストとする。
以下、実施の形態1の具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
金属箔の集電体として厚み30μmの高純度アルミニウム箔(Al:99.99%以上)を使用し、塩酸系のエッチング液中で電解エッチングしてアルミニウム箔の表面を粗面化した。次に、このアルミニウム箔の表面に分極性電極層を形成した。この分極性電極層の形成は平均粒径5μmの活性炭粉末と、導電性粉末として比表面積70m2/gのカーボンブラックを70%、比表面積35m2/gのカーボンブラックを30%の割合で混合したものを用い、カルボキシメチルセルロース(以下、CMCという)を溶解した水溶性バインダー溶液、ポリテトラフルオロエチレンのエマルジョン溶液を20:4:2:1の重量比に混合して混練機で十分に混練して電極液を作製し、その後、このペーストをアルミニウム箔の表面に塗布して100℃の大気中で乾燥して分極性電極を形成した。
次に、この分極性電極をロースプレス機を用いて5t/cmの線圧でプレスを行った後、この分極性電極層が形成されたアルミニウム箔を30mm×400mmの寸法に切断して2枚1組の分極性電極を得た。
次に、この分極性電極のアルミニウム箔に外部引き出しリード線を接続し、2枚の分極性電極をその間に厚さ50μmのセパレータを介在させて巻回することによりコンデンサ素子を得た。
次に、プロピレンカーボネートにテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレイトを溶解した電解液を上記コンデンサ素子に含浸させ、このコンデンサ素子を有底筒状のアルミニウムケース内に挿入し、このアルミニウムケースの開口部を封口材により封止して巻回形の電気二重層コンデンサを作製した。
(実施例2)
上記実施例1において、分極性電極層を形成する導電性粉末として、比表面積が70m2/gのカーボンブラックを50%、比表面積35m2/gのカーボンブラックを50%の割合で混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして巻回形の電気二重層コンデンサを作製した。
(実施例3)
上記実施例1において、分極性電極層を形成する導電性粉末として、比表面積が70m2/gのカーボンブラックを70%、比表面積が20m2/gのカーボンブラックを30%の割合で混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして巻回形の電気二重層コンデンサを作製した。
(実施例4)
上記実施例1において、分極性電極層を形成する導電性粉末として、比表面積が70m2/gのカーボンブラックを50%、比表面積が20m2/gのカーボンブラックを50%の割合で混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして巻回形の電気二重層コンデンサを作製した。
(比較例1)
上記実施例1において、分極性電極層を形成する導電性粉末として、比表面積が70m2/gのカーボンブラックを用いた以外は実施例1と同様にして巻回形の電気二重層コンデンサを作製した。
このようにして得られた本実施の形態の実施例1〜4、ならびに比較例1の電極液の粘度及び巻回形の電気二重層コンデンサを2.2V低電圧で1時間充電した後、100mA定電流で放電したときの直流抵抗を測定した結果を(表1)に示す。
Figure 2005216881
なお、電極液の粘度は振動式粘度計により25℃の条件で測定した。また、直流抵抗の試験個数は各50個であり、直流抵抗はその平均値で示した。
(表1)から明らかなように、本発明の実施例1〜4の電極液の粘度は、比較例1の電極液に比べて低粘度であることが分かる。また、実施例1〜4の巻回形の電気二重層コンデンサの直流抵抗は比較例1の巻回形の電気二重層コンデンサの直流抵抗とほぼ等しい値であった。
本発明による電気二重層コンデンサ及びその製造方法は、電解液を低粘度化して電解液中の固形分比を向上させることにより塗工後の電極密度を向上させて高容量及び高エネルギー密度の電気二重層コンデンサを実現することができるようになると共に、長期の信頼性を向上させることができるようになるという効果を有し、小型高容量化が要望される分野等に有用である。
(a)本発明の実施の形態1による巻回形の電気二重層コンデンサの構成を示した一部切り欠き斜視図、(b)同分極性電極の要部拡大断面図
符号の説明
1 集電体
2 分極性電極層
3 分極性電極
4 セパレータ
5、6 外部引き出しリード線
7 コンデンサ素子
8 アルミニウムケース
9 封口材

Claims (6)

  1. 活性炭粉末、導電剤粉末及びバインダーを含む分極性電極層が金属箔の集電体上に塗工されて形成された分極性電極がその間にセパレータを介在させた状態で一対で巻回、あるいは積層された素子と、この素子を非水系電解液と共に収納した容器と、この容器の開口部を封止した封止部材からなる電気二重層コンデンサにおいて、上記分極性電極層を形成する導電剤粉末が2種類以上の比表面積の異なる導電剤粉末により構成された電気二重層コンデンサ。
  2. 分極性電極層を形成する導電剤粉末の比表面積が5m2/g〜1500m2/gであり、比表面積の小さい導電剤粉末の比表面積が比表面積の大きい導電剤粉末の比表面積の80%以下である請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
  3. 分極性電極層を形成する導電剤粉末がカーボンブラックまたは黒鉛粉末であり、バインダーがカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩、ポリビニールアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ラテックス、4フッ化エチレンのいずれか一種以上の樹脂であり、溶媒が水である請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
  4. 非水系電解液がプロピレンカーボネートにテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレイトまたはエチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレイトをプロピレンカーボネートに溶解したものである請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
  5. 活性炭粉末と、比表面積の異なる2種類以上の導電剤粉末と、バインダーを所望の割合で混合して混練することにより電極液を作製し、続いてこの電極液を金属箔の集電体上に塗布し、これを加熱乾燥することにより分極性電極を形成し、続いてこの分極性電極をその間にセパレータを介在させた状態で一対で巻回、あるいは積層することにより素子を形成し、この素子を非水系電解液と共に容器に収納した後、この容器の開口部を封止するようにした電気二重層コンデンサの製造方法。
  6. 分極性電極を形成後、分極性電極の密度が0.45g/cm3以上1.5g/cm3以下になるようにプレス加工またはカレンダー加工するようにした請求項5に記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
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