JP2005216454A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度によって変化する消去状態しきい値電圧と書込状態しきい値電圧の平均値にほぼ等しい読み出し電圧を簡単な回路構成により生成させる。
【解決手段】2層ゲート構造のNMOSメモリトランジスタのソースと同電位の電位基準線(4)と、温度変化の小さい基準電圧(Vs)を供給する基準電圧供給線(6)との間に、基準電圧供給線側から第1、第2、第3の抵抗温度係数の異なる3個の抵抗(R1、R2、R3)を直列に接続し、第2、第3の抵抗の相互接続点(7)の電圧(Vr)が第1の基準温度(T1)及び第2の基準温度(T2)において、前記トランジスタの浮遊ゲートに電子が蓄積されている状態のしきい値電圧と蓄積されていない状態のしきい値電圧との平均値に等しくなるように第1、第2、第3の抵抗の値と基準電圧とを決定して読み出し電圧とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、浮遊ゲートと制御ゲートを有する2層ゲート構造の不揮発性半導体メモリセルを使用した不揮発性半導体記憶装置に関し、特にメモリセルのしきい値電圧が温度変化しても読み出し電圧のマージンに大きな変化が生じないようにした不揮発性半導体記憶装置に関する。
電気的に情報の書込み、消去及び読出しが可能な不揮発性半導体メモリセルはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory )として知られており、代表的なものとしてフラッシュメモリ、従来型EEPROMがある。これらのメモリは浮遊ゲートと制御ゲートを有する2層ゲート構造のMOS型トランジスタをメモリセルとして使用している。
情報の書き込みは、消去して電荷を取り去った浮遊ゲートに何らかの手段により新たな電荷を蓄積させるか否かによって行なわれる。例えば、電子を蓄積させた状態をデータ“1 "とすれば、電子が蓄積されていない消去の状態はデータ“0 "となる。
データの読み出しは、浮遊ゲートに電子が蓄積されているか否かによって制御ゲートを基準にしたしきい値電圧が変化することを利用して行なわれる。通常、メモリのドレインに約1V、制御ゲートに数Vの電圧を印加して行ない、メモリがONするか否かによりデータの“0 "、“1 "を判定する。つまり、メモリのしきい値電圧よりも読み出し電圧(読み出し時に制御ゲートに印加する電圧)が高ければメモリはONするので、これを検出してデータ“0 "と判定する。反対に、メモリのしきい値電圧よりも読み出し電圧が低ければ、メモリはOFFとなるのでデータ“1 "と判定する。
このような判定を正確に行なうには、読み出し電圧に対してメモリのしきい値電圧が十分余裕を持って高く、又は低くなっていること、即ち、読み出し電圧マージンが大きいことが重要である。しかし、しきい値電圧は図4に示すように高温ほど小さく、低温ほど大きくなるという温度依存性を持っている。従って、例えば読み出し電圧を、基準温度T1における消去状態しきい値電圧と書き込み状態しきい値電圧との平均値Vrに固定したとすると、温度T2では読み出し電圧のマージンが低下して誤判定が生じやすいという問題がある。
このような問題を解決するには、読み出し電圧にしきい値電圧の温度変化と同程度の温度依存性をもたせればよい。このような読み出し電圧を発生させる方法としては、例えば特許文献1に開示されている方法がある。この方法は、メモリのしきい値電圧の温度変動量とほぼ等しい温度変動量を持つMOSトランジスタを用意し、その発生する電圧と、温度変動量の小さい一定電圧とを加算して読み出し電圧とするものである。
しかし、この方法はメモリのしきい値電圧の温度変動量とほぼ等しい温度変動量を持つMOSトランジスタを準備しなければならない。また、加算する温度変動量の小さい基準電圧の生成回路、2つの電圧の加算回路を必要とするなど回路が複雑になる。
特開平10−320983号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その課題は、温度によって変化する消去状態しきい値電圧と書き込み状態しきい値電圧の平均値にほぼ等しい電圧を簡単な回路構成により生成させ、その電圧を読み出し電圧として使用することで読み出し電圧マージンの温度変化が小さくなるようにした不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、浮遊ゲートと制御ゲートの2層ゲートを有するMOSトランジスタをメモリセルとして使用した不揮発性半導体記憶装置(1)において、メモリセルをなす前記トランジスタのソース電位と同じ電位の電位基準線(4)と該電位基準線の電位を基準に温度変化の小さい基準電圧(Vs)を供給する基準電圧供給線(6)との間に、該基準電圧供給線側から順に第1、第2、第3の抵抗温度係数の異なる3個の抵抗(R1、R2、R3)を直列に接続し、該第2、第3の抵抗の相互接続点(7)の電圧(Vr)が第1の基準温度(T1)及び第2の基準温度(T2)において、同じ基準温度における前記トランジスタの浮遊ゲートに電子が蓄積されている状態のしきい値電圧と蓄積されていない状態のしきい値電圧との平均値に等しくなるように前記第1、第2、第3の抵抗の値と前記基準電圧とを決定して該電圧を前記トランジスタの制御ゲートに読み出し電圧として印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置である。
このような構成の不揮発性半導体記憶装置によれば、読み出し電圧の値が、第1の基準温度T1と第2の基準温度T2において、メモリトランジスタの消去状態におけるしきい値電圧と書き込み状態におけるしきい値電圧との平均値に一致し、それらの基準温度において十分な読み出し電圧マージンが確保される。また、それらの中間温度域においても前記しきい値電圧の平均値に近い読み出し電圧が出力されるため、基準温度T1、T2間においても十分な読み出し電圧マージンが確保される効果を奏する。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記平均値の代わりに、第1の基準温度(T1)においては所定の第1の設定電圧、第2の基準温度(T2)においては所定の第2の設定値に等しくなるように前記第1、第2、第3の抵抗の値と前記基準電圧とを決定することを特徴とする。
このような構成によれば、書き込み、消去動作の繰り返しによるしきい値電圧の変化を見越した読み出し電圧の設定が可能になり、しきい値電圧が変化しても読み出し電圧マージンが確保されるような読み出し電圧の設定が可能になる効果を奏する。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第2、第3の抵抗として抵抗値の温度係数が等しい抵抗を使用することを特徴とする。
このような構成によれば、第1、第2、第3の抵抗の抵抗値、及び前記基準電圧Vsの決定が容易となる上、併せて請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第2、第3の抵抗として抵抗値が等しい抵抗を使用することを特徴とする。
このような構成によれば、第1、第2、第3の抵抗の抵抗値、及び前記基準電圧Vsの決定が容易となる上、併せて請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置において、前記第1の抵抗としてPMOSトランジスタのチャネル抵抗を、第2、第3の抵抗としてポリシリコン抵抗を使用することを特徴とする。
このような抵抗を用いれば、請求項1乃至3に記載の発明において必要な第1、第2、第3の抵抗を容易に実現することができ、それぞれの請求項に記載した発明の効果を奏する。
以下、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、その不揮発性半導体記憶装置1の回路構成を示したものである。この回路は、4個のメモリセルM11、M12、M21、M22からなる2行×2列構成のメモリアレー2の読み出し時の回路構成を示したものである。この回路は、行単位の並列読み出しができるように構成されている。説明を簡単にするため2ビット×2ビット構成の記憶装置にしてあるが、行数、列数を増やすことにより大容量の不揮発性半導体記憶装置に容易に拡張することができる。書き込み及び消去に必要な回路は、本発明のポイントである読み出し電圧生成回路3とは無関係であるため省略してある。
4個のメモリセルM11、M12、M21、M22は、浮遊ゲートと制御ゲートの2層ゲートを有するNチャネル型のMOSトランジスタである。各メモリセル(以下、メモリトランジスタともいう。)M11、M12、M21、M22のソースは、電位基準線4に共通に接続した上で接地されている。1行目のメモリトランジスタM11、M12のゲートは共通に接続され、アナログスイッチS10を介して読み出し電圧生成回路3の出力電圧である読み出し電圧Vrの印加を受ける。同じように2行目のメモリトランジスタM21、M22のゲートも共通に接続され、アナログスイッチS20を介して読み出し電圧Vrの印加を受ける。
1列目のメモリトランジスタM11、M21のドレインは、それぞれアナログスイッチS11、S12を介して抵抗R10に接続されている。抵抗R10の他端には電源電圧Vdが供給されている。同じように2列目のメモリトランジスタM21、M22のドレインも、それぞれアナログスイッチS21、S22を介して抵抗R20に接続されている。抵抗R20の他端にも電源電圧Vdが供給されている。抵抗R10とアナログスイッチS11の共通接続点は、センスアンプQ1の反転入力端子に接続されている。同じように、抵抗R20とアナログスイッチS21の共通接続点は、センスアンプQ2の反転入力端子に接続されている。センスアンプQ1、Q2の非反転入力端子には基準電圧Vref が入力されている。基準電圧Vref の値は、電源電圧Vdの約1/2に設定してある。なお、電源電圧Vd、基準電圧Vref は共に、電位基準線4の電位を基準として与えられる。
1行目のメモリトランジスタM11、M21の記憶データを読み出す際には、アナログスイッチS10及びS11、S21を共にON状態とする。このとき、メモリトランジスタM11、M21のドレインには、それぞれ抵抗R10、R20を介して電源電圧Vdが印加される。同時に、ゲートには読み出し電圧Vrが共通に印加される。読み出し電圧Vrの値が、メモリトランジスタM11、M12のそれぞれのしきい値電圧より大きい場合にはそのメモリトランジスタはON状態となり、小さい場合にはOFF状態となる。
ON状態となったメモリトランジスタのドレイン電圧は電位基準線4の電位近くまで低下するため、対応するセンスアンプの出力は“High" レベルとなる。反対に、OFF状態のメモリトランジスタに対応するセンスアンプの出力は“ Low" レベルとなる。このようにしてセンスアンプQ1、Q2の出力OUT1、OUT2の電圧レベルにより、メモリトランジスタM11、M12に記憶されているデータが並列読み出しされる。2行目のメモリトランジスタM21、M22の記憶データも同様にして読み出される。
ところで、ここで問題となるのは読み出し電圧Vrの値である。読み出し電圧マージンを大きくとるためには、読み出し電圧Vrを消去状態におけるしきい値電圧と書き込み状態におけるしきい値電圧との丁度中間の値、即ち、平均値に設定することが好ましい。しかし、「背景技術」の項で説明したように、しきい値電圧は温度が上昇するに従って低下する。従って、読み出し電圧マージンを十分に確保するためには、読み出し電圧Vrの値も温度が上昇するに従って同じような温度依存性でもって低下させてやる必要がある。
そのような温度依存性を持たせるために、本実施形態では図1中に示したような読み出し電圧生成回路3を用いて読み出し電圧Vrを生成させる。読み出し電圧生成回路3は、基準電圧生成回路5と第1の抵抗R1、第2の抵抗R2、第3の抵抗R3により構成される。基準電圧生成回路5は、電源電圧Vddの供給を受けて、電位基準線4との間に温度依存性の小さい基準電圧Vsを生成させる。基準電圧生成回路5の出力線(基準電圧供給線)6と電位基準線4との間には、基準電圧生成回路5側から順に抵抗R1、R2、R3が直列に接続され、出力である読み出し電圧Vrは抵抗R2とR3の相互接続点7から取り出される。
次に、このような構成の読み出し電圧生成回路3の下で、メモリトランジスタのしきい値電圧の温度変化にほぼ追随して読み出し電圧Vrが変化するような回路定数の決定の仕方について説明する。メモリアレー2に使用しているメモリトランジスタの消去状態しきい値電圧、及び書き込み状態しきい値電圧は、それぞれ図2中の曲線10、11のように変化する。従って、その2つのしきい値電圧の平均値である平均しきい値電圧は、同じ図2中の曲線12のように温度上昇に従って低下する。
温度(第1の基準温度)T1における平均しきい値電圧曲線12上の点をA1、温度(第2の基準温度)T2における点をA2とし、A1点、A2点の電圧(平均しきい値電圧)をそれぞれV1、V2とする。また、温度T2は温度T1より温度差t℃だけ高い温度とする。
A1点、A2点の間における平均しきい値は、図2中の平均しきい値電圧曲線12に示すような曲線を描いて変化する。読み出し電圧Vrはこの平均しきい値電圧曲線12に一致して変化することが理想である。しかし、その曲線に完全に一致させることは困難であるため、本実施形態では読み出し電圧Vrの値が、温度T1においてV1、温度T2においてV2となるように回路定数を決定する。即ち、読み出し電圧Vrの温度変化を表わす読み出し電圧曲線13がA1点、A2点を通過するように回路定数を決定する。そのように回路定数を決定すれば、温度T1と温度T2の間において読み出し電圧Vrは平均しきい値電圧曲線12に殆ど一致するような曲線を描いて変化し、読み出し電圧Vrと平均しきい値電圧との差は小さな値となるからである。
温度T1、T2間における平均しきい値電圧の平均温度係数をm〔V/℃〕とする。また、抵抗R1、R2、R3の温度T1における抵抗値をそれぞれR1、R2、R3とし、それら抵抗値の温度T1、T2間における平均温度係数をそれぞれa1、a2、a3〔V/℃〕とする。このように定義すると、温度T2における平均しきい値電圧V2、抵抗R1、R2、R3の値は次のように表わされる。
温度T2における平均しきい値電圧V2=(1+m・t)・V1
温度T2における抵抗R1の値=(1+a1・t)・R1
温度T2における抵抗R2の値=(1+a2・t)・R2
温度T2における抵抗R3の値=(1+a3・t)・R3
温度T1及びT2において読み出し電圧Vrの値が平均しきい値電圧V2に一致するための条件は、次の2式で表わされる。
V1=Vs・R3/(R1+R2+R3) (1)式
(1+m・t)・V1=Vs・(1+a3・t)・R3/((1+a1・t)・R1
+(1+a2・t)・R2+(1+a3・t)・R3)
この2式より次の条件が導き出される。
m・(a1・R1+a2・R2+a3・R3)・t−a3・(R1+R2+R3)
+(m+a1)・R1+(m+a2)・R2+(m+a3)・R3=0 (2)式 即ち、この(2)式が満足されるように抵抗R1、R2、R3の抵抗材料及び各抵抗値を決定すれば、読み出し電圧Vrの値は温度T1、T2においてそれぞれ平均しきい値電圧V1、V2に一致することになる。
(2)式は一般的すぎてこの式から抵抗R1、R2、R3の値を決定することは容易でないため、制約条件を追加して抵抗R1、R2、R3の値を決定する。
制約条件として、抵抗R2、R3には同じ抵抗材料を使用することとする。即ち、
a2=a3
また、
R2+R3=2R
とおくと、(2)式より次の関係が導かれる。
R1/2R=−m・(1+a3・t)/(m・(1+a1・t)+a1−a3)
(3)式
この式の左辺は正数でなければならないので、右辺も正数である必要がある。従って、温度係数m、a1、a2、a3と温度差tには、(3)式の右辺を正にする関係が存在することが必要条件となる。
ここで、
R1/2R=1/β (4)式
とおくと、(1)、(4)式より抵抗R2、R3は次のように計算される。
R2=R1・(β−(1+β)・V1/Vs) (5)式
R3=R1・(1+β)・V1/Vs (6)式
この(5)、(6)式において、βの値は温度係数m、a1、a2、a3と温度差tの値が決まれば(3)、(4)式を使用して計算できる定数である。また、V1は温度T1におけるメモリトランジスタの2つのしきい値電圧の平均値であり既知である。従って、抵抗R1の抵抗値と基準電圧Vsの値を決めれば、抵抗R2、R3の抵抗値はそれぞれ(5)式、(6)式により決定されることになる。次にその数値例をあげる。
〔数値例1〕
m=−0.002 〔V/℃〕
a1=0.05 〔V/℃〕
a2=a3=0.0005 〔V/℃〕
t=100 〔℃〕
V1=1 〔V〕
Vs=3 〔V〕
R1=5 〔kΩ〕
とした場合には、(5)、(6)式より、
R2=58 〔kΩ〕
R3=31 〔kΩ〕
となる。
なお、このように抵抗R1の値と基準電圧Vsの値を先に決定して求めた抵抗R2、R3の値が実現困難な抵抗値となった場合には、抵抗R1の値または基準電圧Vsの値に変更を加えて実現可能な抵抗値になるように調整を行なう。
また、このように基準電圧Vsの値を先に決定し、その値に基づいて抵抗R2、R3の値を決める方式を採用する場合には、基準電圧Vsとして図1中の電源電圧Vdd、即ち、メモリセルの記憶データを読み出す際にメモリセルに印加する電圧をそのまま使用してもよい。そのように電源電圧Vddを基準電圧Vs として使用すれば、基準電圧生成回路5を設ける必要がなくなる。
また、上述のように抵抗R1の値と基準電圧Vsの値を先に決定し、その値に基づいて抵抗R2、R3の値を決定する方法の代わりに次のようにして決めてもよい。基準電圧Vsの値を先に決定することをせず、代わりに R2=R3 の制約条件を与えて抵抗R2、R3の値及び基準電圧Vsの値を決めるようにする。この場合の抵抗R2、R3の値及び基準電圧Vsの値は次式で計算される。
R2=R3=0.5・β・R1 (7)式
Vs=2・(1+1/β)・V1 (8)式
〔数値例2〕
m=−0.002 〔V/℃〕
a1=0.05 〔V/℃〕
a2=a3=0.0005 〔V/℃〕
t=100 〔℃〕
V1=1 〔V〕
R1=5 〔kΩ〕
R2=R3
とした場合には、(7)、(8)式より、
R2=R3=45 〔kΩ〕
Vs=2.1 〔V〕
となる。
この場合も抵抗R2、R3の値または基準電圧Vsの値が実現困難な数値となった場合には、抵抗R1の値に変更を加えて実現可能な数値になるように調整を行なう。
この他、R2=0 の制約条件を与えて、即ち、抵抗R1、R3のみで構成できるように抵抗R1、基準電圧Vsの値を決定してもよいことは言うまでもない。
なお、数値例1、2で取り上げた抵抗値の温度係数0.0005〔V/℃〕の抵抗は、例えばポリシリコン抵抗で実現することができる。ポリシリコンは、不純物濃度を変更することで抵抗値、温度係数をある程度任意に調整できるからである。また、温度係数0.05〔V/℃〕の抵抗は、PMOSトランジスタのチャネル抵抗で実現可能である。PMOSトランジスタのチャネル抵抗及びその温度係数は、チャネル幅、チャネル長さ、チャネル領域不純物濃度、ゲートバイアス電圧等を変更することでかなり任意に調整できるからである。
PMOSトランジスタとポリシリコン抵抗を用いた場合の読み出し電圧生成回路3の構成例を図3に示す。図中の温度依存性の小さい基準電圧生成回路5は、例えばバンドギャップ基準電圧生成回路で実現することができる。
このように本実施形態の不揮発性半導体記憶装置1では、読み出し電圧Vrの値が、第1の基準温度T1と第2の基準温度T2において、メモリトランジスタの消去状態におけるしきい値電圧と書き込み状態におけるしきい値電圧との平均値に一致するように読み出し電圧生成回路3を構成した。従って、それらの基準温度において十分な読み出し電圧マージンが確保されるのみならず、それらの中間温度域においても理想とする読み出し電圧に近い読み出し電圧が出力されることとなる。これにより、基準温度T1、T2間においても十分な読み出し電圧マージンが確保される効果を奏する。また、本実施形態の場合は、「背景技術」で述べた従来技術のように、メモリトランジスタのしきい値電圧の温度変動量とほぼ等しい温度変動量を持つMOSトランジスタを準備する必要がない利点がある。
(変形実施態様)
以上、説明してきた実施形態では読み出し電圧Vrの値が、温度(第1の基準温度)T1においてはその温度における平均しきい値電圧に一致し、温度(第2の基準温度)T2においてはその温度における平均しきい値電圧に一致するように読み出し生成回路3の回路定数を設定するようにしてきた。
しかし、あらゆる場合にこのように平均しきい値電圧に一致するように読み出し電圧Vrを設定しておくことが最善とは限らない。例えば、しきい値電圧は書き込み、消去動作の繰り返しによって変化する。そして、その繰り返し動作による書き込み状態しきい値電圧と消去状態しきい値電圧の変化の程度は同じではない。
この場合、読み出し電圧Vrの値をメモリセル製作直後のしきい値電圧の平均値に設定しておいたのでは、しきい値電圧の変化により読み出し電圧マージンが小さくなる場合がある。こうした点を考慮すると、書き込み、消去動作を所定回数実行した後のしきい値電圧を予想し、その所定回数実行した時点での読み出し電圧マージンが最適になるように、読み出し電圧Vrの値を予め設定しておく方が好ましいともいえる。この場合の読み出し電圧Vrの値は、メモリセル製作直後のしきい値電圧の平均値より少し外れた値となる。
このようにするには、第1の基準温度T1においては上記のような点を考慮した所定の第1の設定電圧、第2の基準温度T2においては所定の第2の設定値に等しくなるように回路定数を決定する。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の回路構成例である。 読み出し電圧をしきい値電圧の平均値に近似させる考え方の説明図である。 読み出し電圧生成回路の構成例である。 メモリトランジスタのしきい値電圧の温度変化を説明する図である。
符号の説明
図面中、1は不揮発性半導体記憶装置、2はメモリアレー、3は読み出し電圧生成回路、4は電位基準線、5は基準電圧生成回路、6は基準電圧供給線、7は相互接続点、M11、M12、M21、M22はメモリセル(メモリトランジスタ、Nチャネル型MOSトランジスタ)、R1は第1の抵抗、R2は第2の抵抗、R3は第3の抵抗、T1は第1の基準温度、T2は第2の基準温度、Vrは読み出し電圧、Vsは基準電圧を示す。

Claims (5)

  1. 浮遊ゲートと制御ゲートの2層ゲートを有するMOSトランジスタをメモリセルとして使用した不揮発性半導体記憶装置(1)において、メモリセルをなす前記トランジスタのソース電位と同じ電位の電位基準線(4)と該電位基準線の電位を基準に温度変化の小さい基準電圧(Vs)を供給する基準電圧供給線(6)との間に、該基準電圧供給線側から順に第1、第2、第3の抵抗温度係数の異なる3個の抵抗(R1、R2、R3)を直列に接続し、該第2、第3の抵抗の相互接続点(7)の電圧(Vr)が第1の基準温度(T1)及び第2の基準温度(T2)において、同じ基準温度における前記トランジスタの浮遊ゲートに電子が蓄積されている状態のしきい値電圧と蓄積されていない状態のしきい値電圧との平均値に等しくなるように前記第1、第2、第3の抵抗の値と前記基準電圧とを決定して該電圧を前記トランジスタの制御ゲートに読み出し電圧として印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記平均値の代わりに、第1の基準温度(T1)においては所定の第1の設定電圧、第2の基準温度(T2)においては所定の第2の設定値に等しくなるように前記第1、第2、第3の抵抗の値と前記基準電圧とを決定することを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記第2、第3の抵抗として抵抗値の温度係数が等しい抵抗を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記第2、第3の抵抗として抵抗値が等しい抵抗を使用することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記第1の抵抗としてPMOSトランジスタのチャネル抵抗を、第2、第3の抵抗としてポリシリコン抵抗を使用することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置。

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JP2011187104A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Renesas Electronics Corp 不揮発性半導体記憶装置及び不揮発性半導体記憶装置の制御方法

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