JP2005215921A - 硬貨選別装置 - Google Patents

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Tetsuya Miyao
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Abstract

【課題】自動販売機の価格上昇を招くことなく、広範囲の利用者が使い易い(いわゆるユニバーサルデザインに対応した)自動販売機の提供を可能とする硬貨選別装置を提供すること。
【解決手段】自動販売機1の外部から受け入れた硬貨を選別し、金種ごとに収容する一方、払出命令に基づいて、前記自動販売機1の外部に硬貨を払い出す硬貨選別装置10において、硬貨を受け入れる硬貨投入口11と、取引中断命令を入力する取引中断指示手段12と、払い出した硬貨を受容する返却口13とを自動販売機1の外表面1aに表出する態様で設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、硬貨選別装置に関し、特に自動販売機に適用する硬貨選別装置に関するものである。
従来、自動販売機に適用する硬貨選別装置(特許文献1参照)は、自動販売機の外扉の外表面(接客面)に配設した硬貨投入口と第1通路を介して接続してあり、硬貨投入口から投入された硬貨は、重力によって当該第1通路を転動又は滑動して硬貨選別装置に受け入れられる。一方、硬貨選別装置と自動販売機の外扉に配設した返却口とは第2通路を介して接続してあり、払出命令又は取引中断命令によって、硬貨選別装置が払い出した硬貨は重力によって当該第2通路を滑動して返却口に受容される。したがって、自動販売機の外扉の外表面に配設した硬貨投入口と硬貨選別装置との間(第1通路)、硬貨選別装置と自動販売機の外扉に配設した返却口との間(第2通路)を硬貨は重力によって搬送される。このため、硬貨投入口と硬貨選別装置との間(第1通路)、硬貨選別装置と返却口との間(第2通路)には落差が必要で、硬貨投入口と返却口との間を大きく開ける必要があった(硬貨投入口と返却口とを500ミリ以上開ける必要があった。)。この結果、自動販売機の利用者は通常姿勢で硬貨投入口から硬貨を投入する一方、屈んだ姿勢で返却口から硬貨を取り出す必要があり、広範囲の利用者(たとえば、身障者)が自動販売機を利用するには、決して使い易いものではなかった。
この問題を解決するために、図4に示すように、硬貨選別装置101の側方にリフタ102を設け、硬貨選別装置101から払い出された硬貨103や選別不良となった硬貨103をリフタ102によって、硬貨投入口104の近傍に配設した返却口105に搬送し、硬貨103の取り出しを可能にしている(例えば、非特許文献1参照)。
特開平6−203253号公報 木村文彦監修,日本自動販売機工業会編纂,「自販機技術総覧」,恒星社厚生閣出版,1998年5月20日,p.54
しかしながら、硬貨選別装置の側方にリフタを設けたのでは、自動販売機の価格上昇の一因となり、自動販売機を設置する設置事業者の負担を増大させることになる。
本発明は、上記実情に鑑みて、自動販売機の価格上昇を招くことなく、広範囲の利用者が使い易い(いわゆるユニバーサルデザインに対応した)自動販売機の提供を可能とする硬貨選別装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る硬貨選別装置は、自動販売機の外部から受け入れた硬貨を選別し、種類ごとに収容する一方、払出命令に基づいて、前記自動販売機の外部に硬貨を払い出す硬貨選別装置において、硬貨を受け入れる硬貨投入口を前記自動販売機の外表面に表出する態様で設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る硬貨選別装置は、自動販売機の外部から受け入れた硬貨を選別し、種類ごとに収容する一方、取引中断命令に基づいて、前記自動販売機の外部に硬貨を払い出す硬貨選別装置において、前記取引中断命令を入力する取引中断指示手段を前記自動販売機の外表面に表出する態様で設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る硬貨選別装置は、自動販売機の外部から受け入れた硬貨を選別し、種類ごとに収容する一方、払出命令又は取引中断命令に基づいて、前記自動販売機の外部に硬貨を払い出す硬貨選別装置において、払い出した硬貨を受容する返却口を前記自動販売機の外表面に表出する態様で設けたことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る硬貨選別装置は、硬貨を受け入れる硬貨投入口を自動販売機の外表面に表出する態様で設けたので、自動販売機の外表面に別途硬貨投入口を設ける必要がないという効果を奏する。また、従来の自動販売機のように、自動販売機の外表面に設けた硬貨投入口から硬貨選別装置に至る通路を必要としないので、返却口を硬貨投入口に近づけることができ、広範囲の利用者が使い易いように配慮した(ユニバーサルデザインに対応した)自動販売機を提供できる。
また、本発明の請求項2に係る硬貨選別装置は、取引中断命令を入力する取引中断指示手段を自動販売機の外表面に表出する態様で設けたので、自動販売機の外表面に別途取消ボタン又は返却レバー等の取引中断指示手段を配設する必要がないという効果を奏する。また、取引中断命令を直接硬貨選別装置に伝達するので、自動販売機の外表面に配設した返却レバーから各種機械部品を経由して取引中断命令を伝達する必要がなく、小さな操作力によって取引中断命令を入力できる。このため、広範囲の利用者が使い易いように配慮した(ユニバーサルデザインに対応した)自動販売機を提供できる。
また、本発明の請求項3に係る硬貨選別装置は、払い出した硬貨を受容する返却口を自動販売機の外表面に表出する態様で設けたので、自動販売機の外表面に別途返却口を設ける必要がないという効果を奏する。また、従来の自動販売機のように、硬貨選別装置から自動販売機の外表面に設けた返却口に至る通路を必要としないので、返却口を硬貨投入口に近づけることができ、広範囲の利用者が使い易いように配慮した(ユニバーサルデザインに対応した)自動販売機を提供できる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る硬貨選別装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は本発明の実施例に係る硬貨選別装置を適用した自動販売機の外観を示す正面図、図2は図1に示した自動販売機の構成を示すブロック図、図3は本発明の実施例に係る硬貨選別装置を示す斜視図である。
図1に示すように、自動販売機1は、硬貨投入口11と、取引中断指示手段12と、返却口13とを備えた本発明の実施例に係る硬貨選別装置10と、金額表示器3と、選択ボタン4と、商品取出口6とを有している。
そして、これら、硬貨選別装置10,金額表示器3,選択ボタン4は、自動販売機1の内部に配設した主制御部2に接続してある。主制御部2は、自動販売機1の制御を司るものであり、商品取出口6に商品を搬出する商品搬出装置5にも接続してある。
硬貨選別装置10は、自動販売機1の外部から受け入れた硬貨を選別し、種類(金種)ごとに収容する一方、払出命令又は取引中断命令に基づいて、自動販売機1の外部に硬貨を払い出すものであって、上述した、硬貨投入口11,取引中断指示手段12,返却口のほか、制御部15を有している。
硬貨投入口11は、外部から硬貨を受け入れる部分であり、図1に示すように、自動販売機1に硬貨選別装置10を取り付けた場合に、自動販売機1の外表面(接客面)1aに表出する。
取引中断指示手段12は、たとえば、ボタン形状を有する取消ボタン14であって、取引中断命令を入力する部分である。この取引中断指示手段12も硬貨投入口と同様に、自動販売機1に硬貨選別装置10を取り付けた場合に、自動販売機1の外表面(接客面)1aに表出する。なお、取引中断指示手段12は取消ボタン14に限られるものではなく、レバー形状を有する返却レバーであってもよい。
返却口13は、払出命令又は取引中断命令、すなわち、釣銭の払出命令又は投入された硬貨の返却命令、に基づいて硬貨選別装置10から払い出された硬貨を受容する部分である。返却口13も、硬貨投入口11あるいは取引中断指示手段12と同様に、自動販売機1に硬貨選別装置10を取り付けた場合に、自動販売機1の外表面(接客面)1aに表出する。
制御部15は、硬貨投入口11から投入された硬貨を選別・検知し、計数する一方、釣銭の払い出し、投入金の返却するものであり、取消ボタン14と電気的に接続してある。また、制御部15は硬貨投入口11から投入された硬貨の合計金額情報を算出可能である。
金額表示器3は、硬貨選別装置10に投入された硬貨の合計金額を表示するものであり、主制御部2が硬貨選別装置10の制御部15から伝達された合計金額情報を金額表示器3に表示する。
選択ボタン4は、購入する商品を選択入力するものであり、商品の価格以上の価値を有する硬貨が硬貨選別装置10に投入されたことを条件に選択可能となる。商品搬出装置5は、選択された商品を商品取出口6に搬出するものである。
上述した実施例に係る硬貨選別装置10を適用した自動販売機によれば、硬貨投入口11から投入した硬貨は、受け入れ可能な硬貨であるか、受け入れ不能な硬貨であるか選別され、受け入れ可能な硬貨は種類(金種)ごとに硬貨選別装置10内に収納し、受け入れ不能な硬貨は返却口13に返却される。
そして、受け入れ可能な硬貨を硬貨選別装置10内に収納すると、硬貨選別装置10の制御部15は当該硬貨の価値分の金額を加算して、投入した硬貨の合計金額を自動販売機1の主制御部2に伝達する。主制御部2はこの合計金額を金額表示器3に表示する。投入した硬貨の合計金額が購入する商品の価格と同一あるいはそれ以上となった場合には、主制御部2は選択ボタン4の選択を有効なものとする。
そして、選択ボタン4から購入する商品を選択すると、主制御部2は、商品搬出装置5により、選択した商品を商品取出口6に搬出する。ここで、投入した硬貨の合計金額が購入した商品の価格と同一の場合には、商品取引を終了する。一方、投入した硬貨の合計金額が購入した商品の価格を上回る場合には、主制御部2がその上回る分を算出し、上回る分に相当する硬貨の払出を硬貨選別装置10に指示する。硬貨選別装置10はその上回る分の価値に相当する硬貨を釣銭として払い出し、返却口13に放出して、商品取引を終了する。
一方、選択ボタン4から購入する商品を選択することなく、取消ボタン14(取引中断指示手段12)を押下した場合には、硬貨選別装置10は、自動販売機1の主制御部2に取引中断指示命令を伝達するとともに、利用者が投入した硬貨を返却口13に放出して、取引を中断する。
本発明の実施例に係る硬貨選別装置10は、硬貨を受け入れる硬貨投入口11を自動販売機1の外表面1aに表出する態様で設けたので、自動販売機1の外表面1aに別途硬貨投入口を設ける必要がない。また、従来の自動販売機のように、自動販売機の外表面に設けた硬貨投入口から硬貨選別装置に至る通路を必要としないので、返却口13を硬貨投入口11に近づけることができ(返却口13と硬貨投入口11との距離を300ミリ程度にできる)、広範囲の利用者が使い易いように配慮した(ユニバーサルデザインに対応した)自動販売機1を提供できる。
また、取引中断命令を入力する取消ボタン14(取引中断指示手段12)を自動販売機1の外表面1aに表出する態様で設けたので、自動販売機1の外表面1aに別途取消ボタン又は返却レバー等の取引中断指示手段を配設する必要がない。また、取引中断命令を直接硬貨選別装置に伝達するので、自動販売機の外表面に配設した返却レバーから各種機械部品を経由して取引中断命令を伝達する必要がなく、小さな操作力によって取引中断命令を入力できる。このため、広範囲の利用者が使い易いように配慮した(ユニバーサルデザインに対応した)自動販売機1を提供できる。
また、払い出した硬貨を受容する返却口13を自動販売機1の外表面1aに表出する態様で設けたので、自動販売機1の外表面1aに別途返却口を設ける必要がない。また、従来の自動販売機のように、硬貨選別装置から自動販売機の外表面に設けた返却口に至る通路を必要としないので、返却口13を硬貨投入口11に近づけることができ(返却口13と硬貨投入口11との距離を300ミリ程度にできる)、広範囲の利用者が使い易いように配慮した(ユニバーサルデザインに対応した)自動販売機1を提供できる。
以上のように、本発明に係る硬貨選別装置は、自動販売機に有用であり、特に、広範囲の利用者が使用できるように配慮した自動販売機に適している。
本発明の実施例に係る硬貨選別装置を適用した自動販売機の外観を示す正面図である。 図1に示した自動販売機の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係る硬貨選別装置を示す斜視図である。 従来の技術に係る硬貨選別装置を説明する斜視図である。
符号の説明
1 自動販売機
1a 自動販売機の外表面
2 主制御部
3 金額表示器
4 選択ボタン
5 商品搬出装置
6 商品取出口
10 硬貨選別装置
11 硬貨投入口
12 取引中断指示手段
13 返却口
14 取消ボタン
15 制御部

Claims (3)

  1. 自動販売機の外部から受け入れた硬貨を選別し、種類ごとに収容する一方、払出命令に基づいて、前記自動販売機の外部に硬貨を払い出す硬貨選別装置において、
    硬貨を受け入れる硬貨投入口を前記自動販売機の外表面に表出する態様で設けたことを特徴とする硬貨選別装置。
  2. 自動販売機の外部から受け入れた硬貨を選別し、種類ごとに収容する一方、取引中断命令に基づいて、前記自動販売機の外部に硬貨を払い出す硬貨選別装置において、
    前記取引中断命令を入力する取引中断指示手段を前記自動販売機の外表面に表出する態様で設けたことを特徴とする硬貨選別装置。
  3. 自動販売機の外部から受け入れた硬貨を選別し、種類ごとに収容する一方、払出命令又は取引中断命令に基づいて、前記自動販売機の外部に硬貨を払い出す硬貨選別装置において、
    払い出した硬貨を受容する返却口を前記自動販売機の外表面に表出する態様で設けたことを特徴とする硬貨選別装置。
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