JP2005215471A - 平坦化膜の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板表面の凹凸を平坦化するために、凸部間に充填される平坦化膜において、より基板表面を平坦にした平坦化膜の作製方法を提供する。
【解決手段】 基板1表面の凹凸を平坦化するために凸部間に充填される平坦化膜3の作製方法であって、反応前の膜厚が平坦化膜の膜厚の1.3倍以上となるようにネガ型感光性の高分子材料4を塗布し、高分子材料3のうち凸部間に位置する部分4aを基板側から反応させ、高分子材料の表面側の一部を除去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、平坦化膜の作製方法に係り、特に、パターン等の凸部によって形成された凹凸を平坦化するために凸部間を被膜で充填した平坦化膜の作製方法に関する。
従来、液晶表示素子は、様々な用途において使用されていたが、近年、携帯電話、携帯情報端末、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどの携帯機器用の表示装置として広く採用されている。
図5は、従来のパッシブマトリクス駆動の液晶表示素子の概略断面図である。従来の液晶表示素子101は、前面側の基板110および背面側の基板120をスペーサ130を介して対向して配置し、両基板110,120の周囲をシール131で囲繞し、その間に液晶132を充填した構成であり、前面側の基板110の外側から画像を観察されるようになっている。
前面側の基板110の他の基板120と対向する面には、下地の酸化珪素膜111と、酸化珪素膜111の上に格子状にパターニングされた遮光膜であるブラックマスク112と、ブラックマスク112間を充填する平坦化膜113と、それらの上に縞状にパターニングされた電極114と、表面に位置する配向膜116とが積層形成されている。
また、背面側の基板120の他の基板110と対向する面には、下地の酸化珪素膜121と、酸化珪素膜121の上に縞状にパターニングされた電極124と、電極124の上に配設された絶縁膜125と、表面に位置する配向膜126とが積層形成されている。
このような液晶表示素子101は、縞状の電極114と縞状の電極124とが交差するように配置されており、交差部がドットとして、液晶132に電圧を印加することで画像を表示することができる。
前面側の基板110に形成されたブラックマスク112は、各ドット間における光漏れを防止するために設けられており、縞状の電極114と縞状の電極124との交差部を開口し、隣接する電極間を遮光するように格子状にパターニングされている。このため、ブラックマスク112によって、ドット以外の部分における光漏れなどを防止することができ、液晶表示素子101のコントラストを向上させることができる。
平坦化膜113は、電極114が、ブラックマスク112によって形成された段差によって凹凸形状となり、断線することを防止するため、ブラックマスク112の開口を埋めるために設けられている。
平坦化膜113は、ブラックマスク112をパターニングして形成した後に、透明なネガ型のレジストを全面に塗布し、プリ露光ベークし、基板110の裏面からブラックマスク112をマスクとして露光し、現像し、ポストベークすることで形成されていた。
平坦化膜113の作製方法において、プリ露光ベークしたレジストに対して、露光し、現像し、ポストベークすると、露光処理およびポストベーク処理によってレジストが光重合、熱重合および脱ガスされるため収縮し、また現像処理によって露光されなかったレジストが除去される。この結果、プリ露光ベークしたレジストの膜厚に対して、平坦化膜113の膜厚は薄くなるのである。
図4は、レジストに対する露光量(mJ/cm)とポストベーク後の膜厚の減少率ΔT(%)の関係を示すグラフである。図4において、減少率ΔTは、プリ露光ベークしたレジストの膜厚とポストベーク後の平坦化膜113の膜厚の差を平坦化膜113の膜厚で除したものを百分率で表したものであり、ΔT=(プリ露光ベークしたレジストの膜厚÷平坦化膜113の膜厚−1)×100で求まる。
そして、従来の平坦化膜113の作製方法において、露光処理は、レジストの光重合が完了するような露光量、例えば200mJ/cmで露光していたため、ΔTは20%程度であった。よって、従来、プリ露光ベークしたレジストは、平坦化膜113の膜厚(即ちブラックマスク112の膜厚と同じ)に比べて20%程度厚くなるように、つまり1.2倍の膜厚に形成されていた。
特開2002−189120号公報
しかしながら、従来の平坦化膜113は、平坦化が充分ではなかった。図6は、従来の液晶表示素子101において、膜厚1μmのブラックマスク112とその間に平坦化膜113を形成した後の前面側の基板110の表面形状を測定した結果である。図6において、横軸は、基板110における位置(mm)を示し、0.165mmまでがブラックマスク112であり、0.165mm以上が平坦化膜113であり、縦軸は膜厚(μm)を示す。
図6に示すように、平坦化膜113の膜厚は、ブラックマスク112の膜厚に比べて厚く形成されており、特に、ブラックマスク112の近傍において大きな突起113aが形成されてしまった。突起113aの高さは1.46μmであり、ブラックマスク112から0.46μmも突出していた。
この突起113aによって、格子状のブラックマスク112に沿って表示ムラが生じ、表示品質を低下させていた。特に、この表示ムラは、基板110,120間の間隔(セルギャップと呼ばれる)が狭い狭ギャップの液晶表示素子において顕著に観察された。
このため、従来は、平坦化膜113を形成した後に、表面を研磨して突起113aを除去したり、ブラックマスク112および平坦化膜113を覆って更にオーバーコート膜を形成したりすることがあった。
本発明は前述した点に鑑みてなされたもので、ブラックマスク間を充填する平坦化膜の突起を小さくして液晶表示素子の表示品質を向上させる平坦化膜の作製方法を提供することを下位の目的とするものであり、更には、基板表面の凹凸を平坦化するために、凸部間に充填される平坦化膜において、より基板表面を平坦にした平坦化膜の作製方法を提供することを上位の目的とするものである。
まず、本発明者らは、従来の液晶表示素子において、平坦化膜113のブラックマスク112の近傍に突起113aが形成される機構を考察した。そして、本発明者らは、従来の平坦化膜113の作製方法において、プリ露光ベークしたレジストが、平坦化膜113の膜厚に比べて20%程度厚くなるように形成され、レジストの光重合が完了するような露光量で露光されていた点に大きな突起が形成される要因を発見したのである。
すなわち、レジストは、ブラックマスク112によって形成された段差を覆って塗布されるので、塗布されたレジストの表面形状は、ブラックマスク112の段差の影響を受けて凹凸が形成される。レジストの凹凸は、レジストが流動性を有するため、ブラックマスク112によって形成される急峻な段差と違って、ブラックマスク112の上の凸部からブラックマスク112間の凹部に向かって徐々に変化している。そして、この状態で、レジストの光重合が完了するような露光量で露光されるため、この凹凸形状が固定されてしまいブラックマスク112の近傍に大きな突起113aが形成されてしまったのである。
そこで、第1の発明の平坦化膜の作製方法は、基板表面の凹凸を平坦化するために凸部間に充填される平坦化膜の作製方法であって、反応前の膜厚が前記平坦化膜の膜厚の1.3倍以上となるようにネガ型感光性の高分子材料を基板上に塗布し、前記高分子材料のうち前記凸部間に位置する部分を高分子材料の前記基板に面する下側から反応させ、前記高分子材料の上側の一部を除去することを特徴とする。
更に、第1の発明の平坦化膜の作製方法において、前記平坦化膜となる高分子材料として、塗布された後、プレ露光ベークされ、露光され、現像され、ポストベークされることで前記平坦化膜となるレジストを使用し、前記反応前の膜厚が前記プレ露光ベーク後のレジストの膜厚であることが好ましい。
更に、第1の発明の平坦化膜の作製方法において、前記凸部が遮光性材料から形成され、前記凸部をマスクとして前記基板の裏面から前記レジストが露光されることが好ましい。
更に、第1の発明の平坦化膜の作製方法において、前記レジストが、光重合性および熱重合性を有する材料からなることが好ましい。
また、第2の発明の平坦化膜の作製方法は、基板表面の凹凸を平坦化するために凸部間に充填される平坦化膜の作製方法であって、反応前の膜厚が前記平坦化膜の膜厚の1.3倍以上となるように基板上に高分子材料を塗布し、前記高分子材料の前記基板に面する下側から前記高分子材料を反応させ、前記高分子材料の上側の反応が不十分な高分子材料を除去することを特徴とする。
本発明の平坦化膜の作製方法を使用すると、反応前の膜厚が平坦化膜の膜厚の1.3倍以上となるように高分子材料を塗布し、高分子材料のうち凸部間に位置する部分を高分子材料の基板に面する下側から反応させ、高分子材料の上側の一部を除去することで平坦化膜が作製されるため、高分子材料の表面に形成された凹凸形状も除去され、より平坦な表面を得ることが可能となる。その結果、従来行われることがあった平坦化膜を形成した後に、表面を研磨して突起を除去したり、ブラックマスクおよび平坦化膜を覆って更にオーバーコート膜を形成したりする必要が無くなり、工程数を減らすことができた。
また、平坦化膜となる高分子材料として、塗布された後、プレ露光ベークされ、露光され、現像され、ポストベークされることで平坦化膜となるレジストを使用することで、従来よりも小さい露光量でレジストを露光するため、低照度のランプを使用することができ、ランプコストを低減することができる。
更に、凸部を遮光性材料から形成し、凸部をマスクとしてレジストを露光する場合は、マスクが1枚不要になり、位置合わせが必要なくなるので好ましい。
更に、基板が液晶表示素子の一部であり、平坦化膜が、基板表面に設けられたブラックマスクによって形成される段差を平坦化する場合は、平坦化膜の突起に起因して生じるブラックマスクに沿った表示ムラが、従来よりも軽減され、コントラストを向上し高い表示品質の液晶表示素子を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は、基板1表面に形成された凹凸を平坦化する平坦化膜3を作製する工程を示す概略断面図である。
まず、図1(A)に示すように、基板1の表面には、凸部2が設けられており、凸部2の上面と基板1との表面との間で段差が形成されている。基板1としては、ガラス基板、プラスチック基板、石英基板、半導体基板等を用いることができる。なお、高分子材料の硬化方法として裏面露光法を採用する場合は、高分子材料を反応させる光に対して透光性を有する基板が好ましい。
凸部2としては、基板1の表面に被膜を形成し、パターニングすることで形成されることが多いが、基板1の表面の一部をエッチングして除去して形成されることもある。
次に、図1(B)に示すように、段差を覆って平坦化膜3となるネガ型の高分子材料4を基板上に塗布する。高分子材料4は、段差を覆って塗布されるので、段差の上側と下側、図1の場合は凸部2の上面と基板1の表面の両方に形成される。なお、高分子材料4としては、レジストや熱硬化性樹脂を使用することができる。
レジストには、使用する光源の種類により、紫外線である436nmのg線や365nmのi線を用いるフォトレジスト、250nmのXe‐Hgランプ、248nmのKrFエキシマーレーザ、193nmのArFエキシマーレーザを用いる遠紫外線レジスト、波長10〜0.44nmのX線を用いるX線レジスト、10〜50kVの電子線を用いる電子線レジストがあり、高分子レジストおよび無機レジストを含む。
この高分子材料4の膜厚(段差の上側と下側で膜厚が異なる場合は、段差の下側の膜厚)は、平坦化膜3の膜厚の1.3倍以上、好ましくは1.3〜2.0倍となるように設計されている。平坦化膜3は、凸部の高さと同じ膜厚に設計されるから、高分子材料4の膜厚は凸部の1.3倍以上となるように設計されていると見ることもできる。高分子材料4としてレジストを用いた場合は、プレ露光ベークした後の膜厚を指す。
そして、図1(C)に示すように、高分子材料4のうち凸部間に位置する部分4aを高分子材料の基板1に面する下側から反応させる。高分子材料4としてレジストを用いた場合は、プレ露光ベークした後の膜厚を考慮して、基板1の裏面からレジストの光重合が完了しない露光量にて露光すればよい。
露光量(mJ/cm)と平坦化膜となった時の膜厚の減少率ΔT(%)の関係が図4に示すようなレジストで、プレ露光ベークした後のレジストの膜厚が1.3倍であった場合、減少率ΔT(%)が30%となるように、即ち45mJ/cmの露光量で露光すればよい。もし、プレ露光ベークした後のレジストの膜厚が1.4倍であれば、減少率ΔT(%)が40%となるように、即ち30mJ/cmの露光量で露光すればよい。
また、レジストを用いた場合に、基板側から反応させる時に、凸部2を遮光性材料から形成した場合は、凸部2をマスクとして裏面露光することができる。このように、凸部2をマスクとして露光すれば、マスクが1枚不要になり、位置合わせが必要なくなるので好ましい。
また、高分子材料4として熱硬化性樹脂を使用した場合は、基板1の裏面側に熱源を配置し、表面側に冷却源を配置して、熱硬化性樹脂の基板側が加熱により硬化され、熱硬化性樹脂の表面側は加熱されにくい条件で熱処理を行えばよい。
最後に、図1(D)に示すように、高分子材料4の上側(表面側)の一部を除去して平坦化膜3を形成する。前述したとおり、高分子材料4は、凸部間に位置する部分の基板1側から反応が進んでおり、表面側は完全には反応が完了していない状態であるから、種々の現像またはエッチング方法により容易に除去することが可能である。
高分子材料4としてレジストを用いた場合は、現像液を用いて現像することにより、表面側の完全に光重合が完了していない領域は部分的に除去され、その後のポストベークによって熱重合して平坦化膜3として固化する。
また、熱硬化性樹脂を使用した場合は、適宜の酸またはアルカリ溶液によるウェットエッチングによって、表面側の反応が不十分な完全に硬化していない領域が除去される。必要であれば、ウェットエッチングした後に残存した平坦化膜3を加熱して、平坦化膜3における熱重合を完全に終わらせて、平坦化膜3を強固にしてもよい。
このように、平坦化膜3は、その前段階である高分子材料4の表面側を除去して得られるので、高分子材料4の表面に形成された凹凸形状も除去され、より平坦な表面を得ることが可能なのである。
図2は、液晶表示素子の前面側の基板10を作製する工程を示す概略断面図であり、本発明の平坦化膜の作製方法を応用した例である。
図2(A)は、前面側の基板10の一方の表面上に下地の酸化珪素膜11と、その上に格子状にパターニングされた遮光膜であるブラックマスク12を形成した状態である。ブラックマスク12は、各ドットの電極間やアクティブマトリクスの能動素子部分を遮光するために設けられている。
図2(A)においては、カーボンブラックを配合したネガ型のアクリル系フォトレジスト(新日鐵化学株式会社製)を塗布し、240秒の室温待機後、80℃×120秒の条件でプレ露光ベークし、液晶表示素子のドット部分以外が開口したマスクを用いて露光量600mJ/cmで露光し、その後、炭酸ソーダ系0.05wt%濃度の現像液(新日鐵化学株式会社製)で現像し、230℃×30分の条件でポストベークを行い膜厚1μmのブラックマスク12を形成した。
次に、図2(B)に示すように、ブラックマスク12によって形成された段差を平坦化するために、ブラックマスク12を覆って平坦化膜となるレジスト14を塗布し、プレ露光ベークを行う。
本発明の平坦化膜の作製方法において、平坦化膜となるレジスト14は、プレ露光ベーク後の膜厚が、ポストベークして平坦化膜13となった時の膜厚の1.3倍以上、好ましくは1.3〜2.0倍となるように設定されている。つまり、ブラックマスク12の膜厚が1μmだった場合、ブラックマスク12による段差を平坦化するための平坦化膜13の膜厚も1μmとなるように設定されるので、プレ露光ベーク後のレジスト14の膜厚は、1.3μm以上、好ましくは1.3〜2.0μmとなるように設定される。
平坦化膜となるレジスト14としては、光照射によって溶けにくくなるネガ型のレジストが用いられる。また、平坦化膜となるレジスト14として透明な材料を使用すれば、白黒表示の液晶表示素子が得られるが、液晶表示素子をカラー表示とするために、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色した平坦化膜を用いることも可能である。
図2(B)においては、平坦化膜13の膜厚の1.36倍となるように膜厚1.36μmの透明なネガ型のアクリル系フォトレジスト(新日鐵化学株式会社製)を塗布し、270秒の室温待機後、80℃×120秒の条件でプレ露光ベークした。
そして、ブラックマスク12間のみレジスト14が残存するように、レジスト14に対して基板側から露光処理を行う。露光処理において、レジスト14の光重合が完了しない露光量にて露光する。露光量(mJ/cm)と平坦化膜となった時の膜厚の減少率ΔT(%)の関係が図4に示すようなレジスト14であった場合は、プレ露光ベーク後のレジスト14の膜厚を考慮して減少率ΔT(%)を決定し、その露光量で露光すればよい。
この露光処理は、図2(C)に示すように、ネガ型のレジスト14に対して基板10の裏面から光を照射して、ブラックマスク12をマスクとしてレジスト14を露光する裏面露光が、マスク数の低減とマスクの位置合わせが不要な点において好適である。
図2(C)においては、プレ露光ベーク後のレジスト14の膜厚が1.36μmであるから、減少率ΔT(%)が36%となるように30mJ/cmで露光した。
その後、露光したレジスト14を現像し、ポストベークして平坦化膜13を完成させる。現像およびポストベークによって、減少率ΔT(%)だけレジスト14の膜厚は減少するため、結局完成した平坦化膜13の膜厚はちょうど段差分の厚みとなる。
図2(D)においては、炭酸ソーダ系0.05wt%濃度の現像液(新日鐵化学株式会社製)で現像し、230℃×30分の条件でポストベークを行って平坦化膜13を形成した。
図3は、このようにして平坦化膜13が得られた前面側の基板10の表面形状を測定した結果である。図3において、横軸は、基板110における位置(mm)を示し、0.257mmまでがブラックマスク12であり、0.257mm以上が平坦化膜13であり、縦軸は膜厚(μm)を示す。
図3に示すように、平坦化膜13の膜厚は、ブラックマスク12近傍の突起13aにおいて1.16μmであり、ブラックマスク12から0.16μmだけしか突出していない。更に、突起以外の平坦化膜13の膜厚は、ブラックマスク12と同じ1μmであった。
比較例1として、平坦化膜となるレジストを1.2倍の膜厚に形成し、200mJ/cmで露光した以外は同じ条件で平坦化膜を形成した場合、平坦化膜の膜厚は、ブラックマスク近傍の突起において1.46μm、突起以外において1μmという結果であった。比較例1では、200mJ/cmという光重合が完了する露光量で露光したため、ブラックマスク近傍において大きな突起が形成されてしまった。
また、比較例2として、平坦化膜となるレジストを1.2倍の膜厚に形成し、30mJ/cmで露光した以外は同じ条件で平坦化膜を形成した場合、平坦化膜の膜厚は、ブラックマスク近傍の突起において0.9μm、突起以外において0.7μmという結果であった。比較例2では、30mJ/cmという光重合が完全には完了しない露光量で露光したが、平坦化膜となるレジストを1.2倍の膜厚でしか形成していなかったので、ブラックマスクよりもブラックマスク近傍の突起及び平坦化膜が低くなってしまった。
以上のように、本発明の方法によって形成された平坦化膜13は、従来の平坦化膜に比べてブラックマスク12の近傍に形成される突起を小さくすることができ、表面をより平坦にすることができた。更に、本発明の方法は、従来よりも小さい露光量でレジストを露光するため、低照度のランプを使用することができ、ランプコストを低減することができる。
更に、液晶表示素子を構成するために、前面側の基板10に縞状にパターニングされた電極および配向膜を形成する。また、背面側の基板は、表面上に下地の酸化珪素膜と、縞状にパターニングされた電極と、絶縁膜と配向膜とを形成する。そして、スペーサを間に介して、前面側の基板および背面側の基板を電極が交差するように対面させ、両基板の周囲をシールで囲繞し、その間に液晶を充填して液晶表示素子を作製する。
この液晶表示素子においては、平坦化膜の突起に起因して生じる格子状のブラックマスクに沿った表示ムラが、従来よりも軽減され、コントラストが向上し表示品質を高めることができた。特に狭ギャップの液晶表示素子において、突起に起因して生じる表示ムラを低減し、コントラストを向上させることができた。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更をすることができる。例えば、上記実施態様では、液晶表示素子として、パッシブマトリクス駆動の液晶表示素子を用いて説明したが、アクティブマトリクス駆動の液晶表示素子に対しても、本発明の平坦化膜の作製方法を適用できることは明らかである。更に、以上においては、液晶表示素子のブラックマスク間を充填する平坦化膜に応用することを重点的に説明したが、本発明の平坦化膜の作製方法がそれに限定されるものではなく、種々の素子の段差を平坦化するために適用することができる。
本発明の平坦化膜を作製する工程を示す概略断面図 液晶表示素子の前面側基板を作製する工程を示す概略断面図 本発明を実施した液晶表示素子の前面側基板の表面形状の測定結果 レジストに対する露光量(mJ/cm)とポストベーク後の膜厚の減少率ΔT(%)の関係を示すグラフ 従来の液晶表示素子の概略断面図 従来の液晶表示素子の前面側基板の表面形状の測定結果
符号の説明
1 基板
2 凸部
3 平坦化膜
4 高分子材料

Claims (5)

  1. 基板表面の凹凸を平坦化するために凸部間に充填される平坦化膜の作製方法であって、
    反応前の膜厚が前記平坦化膜の膜厚の1.3倍以上となるようにネガ型感光性の高分子材料を基板上に塗布し、
    前記高分子材料のうち前記凸部間に位置する部分を高分子材料の前記基板に面する下側から反応させ、
    前記高分子材料の上側の一部を除去することを特徴とする平坦化膜の作製方法。
  2. 前記平坦化膜となる高分子材料として、塗布された後、プレ露光ベークされ、露光され、現像され、ポストベークされることで前記平坦化膜となるレジストを使用し、前記反応前の膜厚は前記プレ露光ベーク後のレジストの膜厚である請求項1に記載の平坦化膜の作製方法。
  3. 前記凸部は遮光性材料から形成され、前記凸部をマスクとして前記基板の裏面から前記レジストが露光される請求項2に記載の平坦化膜の作製方法。
  4. 前記レジストは、光重合性および熱重合性を有する材料からなる請求項2または3に記載の平坦化膜の作製方法。
  5. 基板表面の凹凸を平坦化するために凸部間に充填される平坦化膜の作製方法であって、
    反応前の膜厚が前記平坦化膜の膜厚の1.3倍以上となるように基板上に高分子材料を塗布し、
    前記高分子材料の前記基板に面する下側から前記高分子材料を反応させ、前記高分子材料の上側の反応が不十分な高分子材料を除去することを特徴とする平坦化膜の作製方法。
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