JP2016004188A - 露光マスクおよび一括露光方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶表示装置用カラーフィルタの製造において、透明導電膜上に2種のフォトスペーサーを、一括で形成することのできる露光マスクを、面内分布悪化、密着性マージン低下すること無しに、UV照射時間を短縮し、生産効率の向上を可能な露光マスクを提供する。【解決手段】高さの異なる第1フォトスペーサー11および第2フォトスペーサー12を一括露光で形成するために、第1フォトスペーサーおよび第2フォトスペーサーに対応した開口部を持つ露光マスクであって、前記第2フォトスペーサー12を露光する開口部に、i線透過率90%以上,短波長(300〜340nm)透過率1%以下のロングパスフィルター層1またはバンドパスフィルター層2を形成したことを特徴とする露光マスク。【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置用カラーフィルタの製造に関するものであり、特に、透明導電膜上に、2種のフォトスペーサーを形成する際に、1工程で2種のフォトスペーサーを形成することのできる露光マスクに関する。
カラーフィルタを用いた液晶表示パネルは、透明基板上に、ブラックマトリックス、赤画素、緑画素、青画素、更にオーバーコート層、スペーサーが設けられたカラーフィルタと、TFT基板とが貼り合わされた構成になっている。
液晶を挟む透明基板とTFT基板のギャップは数ミクロンであり、ギャップを正確に保つため透明なスペーサーが必要である。
スペーサーとしては,ビーズを用いる方法もあるが、フォトスペーサーをフォトレジストを用い、フォトリソグラフィ法により、例えば、透明基板上に設けられた画素間のブラックマトリックスの位置に、突起部として形成する方法が開発されている。
フォトスペーサーによって基板間のギャップは設定されるが、パネルに通常の荷重が加わった際のフォトスペーサーの変形を少なくし、また、過剰な荷重が加わった際のフォトスペーサーの塑性変形、破壊を防ぐために、フォトスペーサーの密度を高めることが必要になる。
しかし、フォトスペーサーの密度を十分に高くすると塑性変形や破壊は防げるが、パネル内に真空気泡(低温気泡)が発生するといった問題が生じる。
このような,低温気泡の発生を回避し、且つパネルに過剰な荷重が加わった際のフォトスペーサーの塑性変形、破壊を防ぐために、フォトスペーサーの密度を高める技法として、2種のフォトスペーサーを有する液晶表示装置用カラーフィルタが提案されている(特許文献1)。
第一フォトスペーサーは基板間のギャップを設定しており、その高さ(H)は2μm〜5μm程度である。
この第一フォトスペーサーは、パネルに荷重が加わると変形し、荷重が取り除かれると復元する。また,温度による液晶の熱膨張及び熱収縮に追従して変形する弾性を有している。
第二フォトスペーサーは、第一フォトスペーサーより高さの低い(ΔH)フォトスペーサーである。この第二フォトスペーサーは、パネルに過剰な荷重が加わった際に、その荷重を分散させ第一フォトスペーサーの塑性変形、破壊を防ぐためのものである。
しかしながら,高さの異なる2種のフォトスペーサーを形成しようとすると、フォトスペーサー形成工程を2回行う必要があり工程が煩雑化してしまうため、工程の簡素化が必要となる。
カラーフィルタ上に1工程で高さの異なる第1フォトスペーサーと第2フォトスペーサーを一括で形成するためには、第1フォトスペーサーと第2フォトスペーサーの形成速度差
を付与する必要があり、第2フォトスペーサー部にハーフトーン膜による減光部設けた露光マスクを用いることが提案され、ハーフトーン膜としてCr等の金属薄膜が用いられる(特許文献2)。
を付与する必要があり、第2フォトスペーサー部にハーフトーン膜による減光部設けた露光マスクを用いることが提案され、ハーフトーン膜としてCr等の金属薄膜が用いられる(特許文献2)。
図4は、従来のハーフトーンフィルター層3を設けた露光マスクであるハーフトーンマスク8の構成を示しており、紫外および可視領域の透過率が光学ガラスの中で最も優れ合成石英からなるマスク基板4に、フォトスペーサー以外の部分に遮光層5を設け、第1フォトスペーサー11を形成する部分には何も設けずに、第2フォトスペー12形成する部分にハーフトーンフィルター層3が設けられている。
光源には水銀灯が用いられ、i線フィルターにより365nmの光が照射される。
ハーフトーンフィルター層3を設けたハーフトーンマスク8を用いたフォトスペーサーパターンの形成工程は、他のブラックマトリックスやRGB画素の形成工程と比較して、露光時間がかかり、生産効率が著しく低いことが問題となっている。
カラーフィルタを形成するブラックマトリックスやRGB画素のパターン膜厚(高さ)は相当するUV光量を照射することによって形成される。各パターンの生産効率は必要となるUV光量と照射光強度によって求められるUV照射時間に依存する。
第2フォトスペーサー12部を形成するために、ハーフトーンフィルター層3を用いると、ハーフトーンフィルター層3の透過率が15〜35%程度のため、第2フォトスペーサー12を形成のためのUV照射時間は、ハーフトーンフィルター層3を用いない他のブラックマトリックスやRGB画素のパターンの3〜7倍となる。
フォトスペーサーを形成するためのUV照射時間を短縮するためには、ハーフトーンフィルター層3の透過率を40〜50%へと向上させることと、i線フィルターを持いずに、300〜340nmの短波長領域の光を利用することが考えられるが、300〜340nmの短波長領域の光は、透過性が低いため、密着性低下によるフォトスペーサー剥がれるという問題が発生する。
液晶表示装置用カラーフィルタの製造において、透明導電膜上に2種のフォトスペーサーを、一括で形成することのできる露光マスクを、面内分布悪化、密着性の低下によるフォトスペーサー剥がれが無く、UV照射時間を短縮し、生産効率の向上を可能な露光マスクを提供すること。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、高さの異なる第1フォトスペーサーおよび第2フォトスペーサーを一括露光で形成するために、第1フォトスペーサーおよび第2フォトスペーサーに対応した開口部を持つ露光マスクであって、
高さの低い前記第2フォトスペーサーを露光する開口部に、i線透過率90%以上、短波長(300〜340nm)透過率1%以下のロングパスフィルター層またはバンドパスフィルター層を形成したことを特徴とする露光マスクである。
高さの低い前記第2フォトスペーサーを露光する開口部に、i線透過率90%以上、短波長(300〜340nm)透過率1%以下のロングパスフィルター層またはバンドパスフィルター層を形成したことを特徴とする露光マスクである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の露光マスクを用いたことを特徴とする一括露光方法である。
高さの異なるフォトスペーサーを一括露光で形成するため露光マスクの、第2フォトスペーサー部を形成する開口部にi線透過率90%以上、短波長(300〜340nm)透過率が1%以下であるロングパスフィルター層を形成することにより、ハーフトーンフィルター層3を設けた場合と比較して、第2フォトスペーサー12部のi線強度が2〜5倍となるため、UV照射時間を短縮することが可能となる。第1フォトスペーサー11部は、365nmの光が、334nm、315nmと同程度照射されているため、フォトスペーサーの剥がれの問題は生じない。
以下本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明のロングパスフィルター層1を設けた露光マスクであるロングパスフィルターマスク6の構成を示しており、マスク基板4である合成石英基板上に第1フォトスペーサー11および第2フォトスペーサー12に対応した開口部を遮光層5により形成し、第2フォトスペーサー12に対応した開口部にロングパスフィルター層1を設けた構成となっている。
バンドパスフィルターマスク7の場合は、第2フォトスペーサー12に対応した開口部に、バンドパスフィルター層2を設けた構成となっている。
図2は、本発明に使用するロングパスフィルターマスク6およびバンドパスフィルターマスク7の透過率分布図であり、350nmより短波長である300〜340nmの光をカットする働きをする。
<ロングパスフィルター層、バンドパスフィルター層>
高屈折率材料と低屈折率材料を交互にコーティングした誘電体多層膜によりバンドパスフィルター層(ロングパスフィルター層)を形成する。高屈折率材料としては、Ti03、Ta2O等をあげることができ、低屈折率材料としては、SiO2、MgF2等をあげることができる。
高屈折率材料と低屈折率材料を交互にコーティングした誘電体多層膜によりバンドパスフィルター層(ロングパスフィルター層)を形成する。高屈折率材料としては、Ti03、Ta2O等をあげることができ、低屈折率材料としては、SiO2、MgF2等をあげることができる。
図3は、本発明で用いたロングパスフィルター透過率、第1フォトスペーサー11部の輝線分布および第2フォトスペーサー12部の輝線分布を示しており、1フォトスペーサー11の形成に、365nm以外の、350nmより短波長の315nmや334nm輝線が使われるが、第2フォトスペーサー12の形成には350nmより短波長の輝線は使われない。
<輝線分布差>
第1フォトスペーサー11部の365nm(i線)強度を100とすると、第1フォトスペーサー11部の350nm以下の、334nmは50、315nmは40であり、バンドパスフィルター層(ロングパスフィルター層)も設けた第2フォトスペーサー12部の365nm(i線)強度は90であり、350nm以下の、334nm、315nmは1である。
第1フォトスペーサー11部の365nm(i線)強度を100とすると、第1フォトスペーサー11部の350nm以下の、334nmは50、315nmは40であり、バンドパスフィルター層(ロングパスフィルター層)も設けた第2フォトスペーサー12部の365nm(i線)強度は90であり、350nm以下の、334nm、315nmは1である。
<実施の形態>
本発明の、i線フィルターを用いずに、第2フォトスペーサー12部に、ロングパスフィルター層を設けた場合、フォトスペーサーレジストの感度特性を同一とすると、第1フォトスペーサー11部の輝線強度を100とすると、第2フォトスペーサー12部の輝線強度は47.3となり、第1フォトスペーサー11部と第2フォトスペーサー12部のi線強度比は100:90となる。
本発明の、i線フィルターを用いずに、第2フォトスペーサー12部に、ロングパスフィルター層を設けた場合、フォトスペーサーレジストの感度特性を同一とすると、第1フォトスペーサー11部の輝線強度を100とすると、第2フォトスペーサー12部の輝線強度は47.3となり、第1フォトスペーサー11部と第2フォトスペーサー12部のi線強度比は100:90となる。
尚、365nm(i線)強度に関しては、バンドパスフィルター層を用いた場合とロングパスフィルター層を用いた場合とは同じであり、同じ露光時間の短縮が可能である。
この時、第1フォトスペーサー11部に照射される365nmの輝線強度は、52.63であり、透過性の低い300〜340nmの短波長領域の光を含むが、第2フォトスペーサー12部の輝線はi線のみとなる。
<比較の形態1>
i線フィルターを用いずに、第2フォトスペーサー12部にハーフトーンフィルター層を設けた場合、第1フォトスペーサー11部の輝線強度を100で、ハーフトーンフィルター層を設けた場合は、透過率が15〜35%程度であるハーフトーンフィルター層の最高透過率のモノを用いても、第2フォトスペーサー12部の輝線強度は35となり、1.35倍の露光量が必要となる。
i線フィルターを用いずに、第2フォトスペーサー12部にハーフトーンフィルター層を設けた場合、第1フォトスペーサー11部の輝線強度を100で、ハーフトーンフィルター層を設けた場合は、透過率が15〜35%程度であるハーフトーンフィルター層の最高透過率のモノを用いても、第2フォトスペーサー12部の輝線強度は35となり、1.35倍の露光量が必要となる。
<比較の形態2>
従来の、i線フィルターを用い、第2フォトスペーサー12部にハーフトーンフィルター層を設けると、i線フィルターを用いることにより、輝線強度は半減するので、第2フォトスペーサー12部の輝線強度は17.5となり、3.5倍の露光量が必要となる。
従来の、i線フィルターを用い、第2フォトスペーサー12部にハーフトーンフィルター層を設けると、i線フィルターを用いることにより、輝線強度は半減するので、第2フォトスペーサー12部の輝線強度は17.5となり、3.5倍の露光量が必要となる。
以上のように、高さの異なる第1フォトスペーサーおよび第2フォトスペーサーを一括露光で形成するために、高さの低い第2フォトスペーサーに対応した開口部に、ハーフトーンフィルター層3の替わりに、ロングパスフィルター層1あるいはバンドパスフィルター層2を用いることにより、従来より行われてるハーフトーンフィルター層を設ける方法に対して、本発明により、1/3の露光時間で製造することが可能となる。
第2フォトスペーサー12部の輝線分布はi線のみであるため、目的の高さを形成する際のi線照射量はハーフトーンマスクを用いた場合と同等となりフォトスペーサー剥がれの問題は生じない。
1・・・ロングパスフィルター層
2・・・バンドパスフィルター層
3・・・ハーフトーンフィルター層
4・・・マスク基板
5・・・遮光層
6・・・ロングパスフィルターマスク
7・・・バンドパスフィルターマスク
8・・・ハーフトーンマスク
9・・・液晶基板
10・・・フォトスペーサーレジスト
11・・・第1フォトスペーサー
12・・・第2フォトスペーサー
13・・・UV光
2・・・バンドパスフィルター層
3・・・ハーフトーンフィルター層
4・・・マスク基板
5・・・遮光層
6・・・ロングパスフィルターマスク
7・・・バンドパスフィルターマスク
8・・・ハーフトーンマスク
9・・・液晶基板
10・・・フォトスペーサーレジスト
11・・・第1フォトスペーサー
12・・・第2フォトスペーサー
13・・・UV光
Claims (2)
- 高さの異なる第1フォトスペーサーおよび第2フォトスペーサーを一括露光で形成するために、第1フォトスペーサーおよび第2フォトスペーサーに対応した開口部を持つ露光マスクであって、
高さの低い前記第2フォトスペーサーを露光する開口部に、i線透過率90%以上、短波長(300〜340nm)透過率1%以下のロングパスフィルター層またはバンドパスフィルター層を形成したことを特徴とする露光マスク。 - 請求項1に記載の露光マスクを用いたことを特徴とする一括露光方法。
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JP2014125137A JP2016004188A (ja) | 2014-06-18 | 2014-06-18 | 露光マスクおよび一括露光方法 |
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CN107300836A (zh) * | 2017-08-16 | 2017-10-27 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 曝光方法和曝光装置 |
CN109581756A (zh) * | 2018-12-24 | 2019-04-05 | 惠科股份有限公司 | 曝光装置及间隔物的制作方法 |
CN109801559A (zh) * | 2019-03-29 | 2019-05-24 | 上海天马微电子有限公司 | 显示面板及显示装置 |
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2014
- 2014-06-18 JP JP2014125137A patent/JP2016004188A/ja active Pending
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