JP2005214995A - デュアルモード表示装置および表示方法 - Google Patents

デュアルモード表示装置および表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 表示駆動回路の構成を簡易化し、かつ表示モード切換電圧の調整を容易にしたデュアルモード表示装置及び表示方法を提供する。
【解決手段】 ディスプレイパネルの表示素子としてデュアルモード表示素子を用いる。また、デュアルモード表示素子をマトリクス駆動するディスプレイパネルのアドレス線駆動回路側において、アドレスラインの走査選択スイッチに縦続して表示モード切換手段を設ける。指令入力に応じて、この表示モード切換手段を制御して選択されたアドレスラインに接続される電位を切り換える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、液晶と有機エレクトロルミネッセンス(以下、単に“有機EL”と称する)の両表示機能を有するデュアルモード表示素子を用いた表示装置及びその表示方法等に関する。
表示素子に印加される電圧の値によって、液晶モードまたは有機ELモードの何れかの表示モードを呈するデュアルモード表示素子が、特許文献1に示されている。
デュアルモード表示素子は、有機EL材料として知られているキャリア輸送材料や有機発光材料に、ネマチック液晶等の液晶材料を混合することにより、若しくはキャリア輸送層や有機発光層に液晶層を積層することにより生成される。デュアルモード表示素子の概略構造を図1に示す。同図からも明らかな如く、同素子は、通常の有機EL素子と同様に透明基板11の上で透明電極12に挟持されたキャリア輸送層13及び有機発光層14から構成されている。
キャリア輸送層13が液晶機能を有する場合、キャリア輸送層13は、ネマチック液晶層に低分子キャリア輸送材料を分散させた少なくとも1層の液晶層で形成され、有機発光層14は、少なくとも1層のポリマー又は、低分子分散ポリマーで形成される。一方、有機発光層14が液晶機能を有する場合、有機発光層14は、ネマチック液晶層を含む少なくとも1層の有機発光材料で形成され、キャリア輸送層13は、少なくとも1層のポリマー又は、低分子分散ポリマーで形成される。なお、キャリア輸送層13及び有機発光層14の双方に液晶層を設ける構造としても良い。
図1に示されるデュアルモード表示素子は、駆動電源15によって印加される電圧に応じてその表示モードが変化する。即ち、素子への印加電圧が有機EL材料の発光開始電圧よりも低い場合は、印加電圧によってキャリア輸送層13又は(及び)有機発光層14に含まれる液晶層のコントラストが変化するので同素子は液晶機能を呈する。一方、印加電圧が発光開始電圧を超えると有機EL素子として自ら発光を開始するため、同素子は有機EL表示素子として機能する。このように、デュアルモード表示素子は、印加電圧によってその表示モードを自由に選択できるので、例えば、周囲の明るさや使用状況、あるいは省電力の必要に応じて表示モードの切り換えが望まれる携帯電話やPOS端末等のディスプレイ表示パネル用の表示素子として適するものである。
特開2002−25779号公報
本発明が解決しようとする課題には、表示素子駆動回路の構成を簡易化し、かつ表示モード切換電圧の調整を容易にしたデュアルモード表示装置及び表示方法を提供することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、有機発光層及びキャリア輸送層の少なくとも一方に液晶層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子と、パネル上において前記有機エレクトロルミネッセンス素子を挟持して互いに交叉して設けられた複数のアドレス線及びデータ線と、前記アドレス線の各々を駆動するアドレス線駆動回路と、タイミング信号に応じて前記データ線の各々を画像データに応じた階調電位で駆動するデータ線駆動回路と、を含むデュアルモード表示装置であって、指令入力に応じてモード指定指令を生成するモード指定指令生成回路を含み、前記アドレス線駆動回路は、前記アドレス線の各々にバイアス電位を供給し、かつ前記タイミング信号に応じて前記アドレス線を択一的に選択してこれに前記バイアス電位に代えて前記モード指定指令に応じた大きさの駆動電位を供給することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、有機発光層及びキャリア輸送層の少なくとも一方に液晶層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子と、パネル上において前記有機エレクトロルミネッセンス素子を挟持して互いに交叉して設けられた複数のアドレス線及びデータ線と、前記アドレス線の各々を駆動するアドレス線駆動回路と、タイミング信号に応じて前記データ線の各々を画像データに応じた階調電位で駆動するデータ線駆動回路と、を含む表示装置におけるデュアルモード表示方法であって、指令入力に応じてモード指定指令を生成するステップと、前記アドレス線の各々にバイアス電位を供給し、かつ前記タイミング信号に応じて前記アドレス線を択一的に選択してこれに前記バイアス電位に代えて前記モード指定指令に応じた大きさの駆動電位を供給するステップと、を含むことを特徴とする。
本実施例によるデュアルモード表示素子を用いた表示装置の構成例を図2に示す。本実施例に基づく表示装置は、同図に示される如く、表示パネル10、アドレス線群20、データ線群30、アドレス線駆動回路40、データ線駆動回路50、及びモード指定指令生成回路60から構成されている。
表示パネル10において、アドレス線群20を構成する各々のアドレス線(A1、A2、A3、…)と、データ線群30を構成する各々のデータ線(D1、D2、D3、…)とは互いに交叉して敷設されている。そして、各交叉部毎に、アドレス線とデータ線の各々に接続されたデュアルモード表示素子10aが設けられている。
デュアルモード表示素子10aは、例えば、液晶表示機能を備えた有機EL材料であり、そのキャリア輸送層及び/又は有機発光層に液晶層を組み込むことによって液晶表示機能を有機EL素子に付与したものである。同素子は、アドレス線とデータ線によって印加される電圧値が所定の閾値以下であれば液晶表示機能を呈し、同閾値以上であれば有機EL表示機能を呈する。なお、本実施例では、この閾値電圧を5Vに想定しているが、本発明の実施がかかる事例に限定されるものでないことは言うまでもない。
一方、アドレス線群20を構成する各々のアドレス線(A1、A2、A3、…)はアドレス線駆動回路40に、データ線群30を構成する各データ線(D1、D2、D3、…)はデータ線駆動回路50にそれぞれ接続されている。また、アドレス線駆動回路40は各々のアドレス線毎に走査選択スイッチ40a、及び表示モード切換スイッチ40bを備えており、データ線駆動回路50は各データ線毎に階調電位供給回路50aを備えている。
また、モード指定指令生成回路60は、所定の指令入力に従って液晶表示モードか有機EL表示モードかを指定するモード切換信号を生成する回路である。
次に、図2に基づいて、本実施例による表示装置の動作を説明する。アドレス線駆動回路40に接続されたアドレス線(A1、A2、A3、…)の各々は、通常、スイッチ40aを介して+5Vに接続されており、いわゆる非選択の状態となっている。表示動作が開始されると、図示せぬ制御回路から供給される走査選択信号によって、スイッチ40aが順次走査選択されて、選択されたスイッチ40aにおいてスイッチの切換えが為され、当該スイッチの接点が+5V側からスイッチ40b側に切り換えられる。即ち、走査選択信号に従い、アドレス線群20のうち1つのアドレス線が順次選択され、選択されたアドレス線は、スイッチ40aを介して+5V側からスイッチ40b側に接続される。因みに、図2ではアドレス線A2が選択されており、その他のアドレス線は非選択の状態になっている。
また、アドレス線駆動回路40には、モード指定指令生成回路60からモード切換信号が供給されており、同信号が液晶表示モードを指令する場合には、スイッチ40bがアース電位側に切り換えられ、有機EL表示モードの場合は、同スイッチが−5V側に切り換えられる。図2では、モード指定指令生成回路60から液晶表示モード指令が供給されているものと想定し、スイッチ40bは、アース側に切り換えられている。
一方、データ線駆動回路50には、所定のタイミングで図示せぬ制御回路から、1ライン分或いは1画面分、若しくは数画面分の画素データ信号が供給される。階調電位供給回路50aは、これに基づいて1ライン分の画素の輝度階調に応じた階調電位を0〜5Vの範囲で生成して、これを各々のデータ線(D1、D2、D3、…)に供給する。
すなわち、図2の表示装置では、アドレス線A2が走査選択信号により選択されており、同ラインに接続されているデュアルモード表示素子10aのアドレス線側は、スイッチ40a及びスイッチ40bを介してアース電位に接続されている。一方、デュアルモード表示素子10aのデータ線側には、データ線駆動回路50から各々のデータ線毎に重畳される画素の階調度に応じた階調電位が0〜5Vの範囲で印加されている。それ故、選択ラインA2に接続されているデュアルモード表示素子10aには、アース電位に対して0〜5Vの範囲で駆動電圧が印加されることになる。そして、かかる駆動電圧は、前述した表示モード弁別の閾値電圧(5V)よりも低いので、これらの素子は液晶表示モードとして機能する。
なお、アドレス線A2以外の非選択ラインは、アドレス線駆動回路40のスイッチ40aを介して、駆動電圧(0〜5V)の最大電位と等しい+5Vに接続されているので、これらの非選択ラインに接続されているデュアルモード表示素子10aに駆動電流が流れることはなく、これらの素子が発光するおそれはない。
一方、モード指定指令生成回路60からモード切換信号として、有機EL表示モードの指令が供給された場合は、アドレス線駆動回路40のスイッチ40bの接点がアース電位側から−5V側に切り換えられる。これによって、選択ラインA2に接続されたデュアルモード表示素子10aは、そのアドレス線側が−5Vの電位となり、そのデータ線側に0〜5Vの階調電位が印加されることになる。即ち、選択ラインA2に接続されたデュアルモード表示素子10aには、結果的に、
(0〜5)V−(−5)V=(5〜10)V
なる電位差が加わることになる。
つまり、選択ラインA2に接続されたデュアルモード表示素子10aは、表示モードの弁別閾値電位である5Vを超えた5〜10Vの電圧で駆動されるため、同素子は有機EL表示モードとして機能する。
なお、有機EL表示モードの場合でも、A2以外の非選択ラインについては、駆動電圧の最大値に等しい5Vの電位がアドレス線駆動回路40のスイッチ40aを介して逆バイアスとして印加されているので、これらのラインに接続されているデュアルモード表示素子10aが発光することはない。
以上に説明したように、本実施例は、有機発光層及びキャリア輸送層の少なくとも一方に液晶層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子10aと、パネル10において前記有機エレクトロルミネッセンス素子を挟持して互いに交叉して設けられた複数のアドレス線群20及びデータ線群30と、前記アドレス線の各々を駆動するアドレス線駆動回路40と、タイミング信号に応じて前記データ線の各々を画像データに応じた階調電位で駆動するデータ線駆動回路50とを含むデュアルモード表示装置であって、データ線駆動回路50は、データ線群30に含まれるデータ線毎に該データ線に重畳される階調電位を供給する階調電位供給回路50aを含み、前記アドレス線駆動回路40は、アドレス線群20に含まれるアドレス線の各々に階調電位と同極性のバイアス電位を供給し、かつ走査信号に応じて前記アドレス線を択一的に選択してこれに前記バイアス電位に代えてモード指定指令に応じた駆動電位を供給する走査選択スイッチ40aと、表示モード切換スイッチ40bと、を含むことを特徴とする。
したがって、本実施例によれば、表示モードに関わりなく、各々のデータ線には階調度に応じた0〜5Vの範囲の駆動電圧を一律に印加すれば良い。つまり、データ線駆動回路50に含まれる階調電位供給回路50a毎に表示モード切換スイッチを設ける必要がなく、データ線駆動回路50の構成を簡略化できる。
一方、アドレス線駆動回路40は、走査選択スイッチ40aと表示モード切換スイッチ40bとの単なるスイッチ同士の従属接続回路のみであるので、容易に構成することができる。
さらに、表示装置に含まれる電源回路も、従来必要とされた10Vの電圧が不要とされるので、その小型化及び小容量化を進めることができる。
また、デュアルモード表示素子が液晶表示モードから有機EL表示モードに切り替わる閾値電圧には、一般に、同素子の製造プロセスにおける各種パラメータの変動によってバラツキが生ずることが多い。このような場合に、本実施例では、アドレス線駆動回路40の選択ラインにスイッチ40bを介して供給される−5Vの電圧値を、例えば、アドレス線駆動回路40に含まれる可変抵抗Rによって調整することにより容易に対応することが可能となる。
図1は、デュアルモード表示素子の概略構造を示す構成図である。 図2は、本発明によるデュアルモード表示素子を用いた表示装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 表示パネル
10a デュアルモード表示素子
11 透明基板
12 透明電極
13 キャリア輸送層
14 有機発光層
15 駆動電源
20 アドレス線
30 データ線
40 アドレス線駆動回路
40a 走査選択スイッチ
40b 表示モード切換スイッチ
50 データ線駆動回路
50a 階調電位供給回路
60 モード指定指令生成回路

Claims (5)

  1. 有機発光層及びキャリア輸送層の少なくとも一方に液晶層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子と、パネル上において前記有機エレクトロルミネッセンス素子を挟持して互いに交叉して設けられた複数のアドレス線及びデータ線と、前記アドレス線の各々を駆動するアドレス線駆動回路と、タイミング信号に応じて前記データ線の各々を画像データに応じた階調電位で駆動するデータ線駆動回路と、を含むデュアルモード表示装置であって、
    指令入力に応じてモード指定指令を生成するモード指定指令生成回路を含み、
    前記アドレス線駆動回路は、前記アドレス線の各々にバイアス電位を供給し、かつ前記タイミング信号に応じて前記アドレス線を択一的に選択してこれに前記バイアス電位に代えて前記モード指定指令に応じた大きさの駆動電位を供給することを特徴とするデュアルモード表示装置。
  2. 前記アドレス線駆動回路は、前記駆動電位を自在に調整し得ることを特徴とする請求項1に記載のデュアルモード表示装置。
  3. 前記アドレス線駆動回路は、前記モード指定指令に応じて前記駆動電位を設定するモード指定スイッチと、前記タイミング信号に応じて前記駆動電位を前記アドレス線に択一的に供給する走査選択スイッチと、を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデュアルモード表示装置。
  4. 前記モード指定スイッチは、前記モード指定指令が液晶動作モード指定の場合に前記駆動電位を前記階調電位の基準電位とし、前記モード指定指令が有機エレクトロルミネッセンス動作モード指定の場合に前記駆動電位を前記階調電位に対して逆極性とすることを特徴とする請求項3に記載のデュアルモード表示装置。
  5. 有機発光層及びキャリア輸送層の少なくとも一方に液晶層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子と、パネル上において前記有機エレクトロルミネッセンス素子を挟持して互いに交叉して設けられた複数のアドレス線及びデータ線と、前記アドレス線の各々を駆動するアドレス線駆動回路と、タイミング信号に応じて前記データ線の各々を画像データに応じた階調電位で駆動するデータ線駆動回路と、を含む表示装置におけるデュアルモード表示方法であって、
    指令入力に応じてモード指定指令を生成するステップと、
    前記アドレス線の各々にバイアス電位を供給し、かつ前記タイミング信号に応じて前記アドレス線を択一的に選択してこれに前記バイアス電位に代えて前記モード指定指令に応じた大きさの駆動電位を供給するステップと、を含むことを特徴とするデュアルモード表示方法。
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