JP2005214486A - 冷蔵庫 - Google Patents

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裕樹 丸谷
Kosaku Adachi
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Abstract

【課題】 本発明は、確実に圧縮機の起動を行うことができるとともに、起動時の騒音を防止する冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】 ブラシレスモータ17で回転するレシプロ式の圧縮機16と、この圧縮機16を回転制御する駆動装置32とを有し、この駆動装置32は前記初期位置移動手段66により圧縮機17のピストン107を初期位置に移動させた後に、前記強制転流手段66によりモータ16を高速回転させ、ピストン107が上死点に至るまでに、強制転流から前記速度制御手段56による速度制御に切り替えて駆動させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブラシレスモータで回転するレシプロ式の圧縮機を備えた冷蔵庫に関係し、特に圧縮機の起動制御に関する。
従来より、レシプロ式の圧縮機は冷蔵庫などの冷凍サイクルに採用されている。この種の圧縮機は、モータの回転軸に対し偏心形成されたクランクピンにクランクが接続されており、シリンダ内を摺動するピストンが、このクランクとボールジョイント機構により連結され、モータの回転によりこのピストンがシリンダ内を往復し、冷媒の圧縮と吸込が繰り返されて、冷凍サイクル内の冷媒が循環されるようになっている(例えば、特許文献1)。
一方、このような圧縮機のモータを制御する方法としてベクトル制御が採用されている。このベクトル制御は、三相通電により回転子を回転させているため、誘起電力による位置検出を行うことができず、各相に設けたシャント抵抗間に流れる電流値により位置検出してモータを速度制御している。
一般的に、10Hz/s以上の回転速度に達しないと、正確に回転子の位置を検出できないことから、モータの起動時は、回転子が正常に回転しているものと見做して回転させる強制転流によって40Hz/s程度の加速度で回転させ、一定の回転速度に達した後に速度制御に切り替えるようになっている。なお、先行技術文献ではないが関連する先行出願としては、特願2003−329152号が挙げられる。
特開2003−214343号公報
しかしながら、ピストンが上死点に達するときには、特に回転子にかかる負荷が大きくなるため、位置検出をしない強制転流により回転させると、実際の回転子には遅れが発生し、この結果、回転子のトルクが弱まり、上死点を越えることができず脱調することがあった。
また、一般的に、回転子の速度変化が大きいと振動が発生し、この振動により回転子を固定するフレームがケース本体に衝突してコツコツ音が発生する。この場合、回転子が上死点を越えたとしても、上死点に達する直前と直後では回転子にかかる負荷が大きく相違するため、上死点の前後で回転子に速度変化が生じて、コツコツ音が発生することがあった。
本発明はこの点に着目してなされたもので、確実に圧縮機の起動を行うことができるとともに、起動時の騒音を防止する冷蔵庫を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、ブラシレスモータで回転するレシプロ式の圧縮機と、この圧縮機を回転制御する駆動装置とを有し、この駆動装置は、交流電源を直流電力に変換する整流回路と、この整流回路からの電力を交流電力に変換しモータに電流を供給するインバータ回路と、このインバータ回路を介してモータを初期位置に回転移動させる初期位置移動手段と、前記インバータ回路を介して強制転流によりモータを高速回転させる強制転流手段と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、検出された電流に基づいて前記インバータ回路を制御してモータを速度制御する速度制御手段とを備え、前記圧縮機の起動時は、前記初期位置移動手段により圧縮機のピストンを初期位置に移動させた後に、前記強制転流手段によりモータを高速回転させ、ピストンが上死点に至るまでに、強制転流から前記速度制御手段による速度制御に切り替えて駆動させることを特徴とする。
上記発明によれば、確実に圧縮機の起動を行うことができるとともに、起動時の騒音を防止する冷蔵庫を提供することができる。
以下、図面に基づき本発明の1実施例について説明する。本発明に係る冷蔵庫の縦断面図である図2に示すように、冷蔵庫本体1は断熱箱体2内に、上段から順に、冷蔵室3、野菜室4、切替室5、冷凍室6を有して構成されており、本体1の前面開口部には、上段から順に、各貯蔵室3〜6をそれぞれ開閉自在に閉塞する扉7〜10を設けている。なお、特に図示しないが製氷室を切替室5と併設させている。
冷蔵室3の背面および冷凍室6の背面には、それぞれ冷凍サイクルを構成する冷蔵室用冷却器12(以下、Rエバと称する。)、冷凍室用冷却器14(以下、Fエバと称する。
)を設けており、その上部には、それぞれ冷蔵室用ファン11(以下、Rファンと称する。)、冷凍室用ファン13(以下、Fファンと称する。)を設けている。各ファン11,13が運転されると、Rエバ12およびFエバ14により生成された冷気が各室に供給され、各室の設定温度に応じて冷却を行っている。
本体1の背面底部には機械室15を設けており、内部には圧縮機16および、後述する圧縮機16のモータを制御する駆動装置32などを設けている。図3は、圧縮機16示す縦断面図であり、以下、圧縮機16の構造について説明する。
圧縮機16の密閉ケース101内の上下方向ほぼ中間部には、フレーム102をスプリング102aを介して弾性的に支持しており、このフレーム102の上部側には圧縮機構部103と、下部側にはモータ17とを設けている。また、フレーム102の中心部には枢支用孔102bを設け、主軸である回転軸105を回転自在に嵌め込んでいる。
この回転軸105の上端部には、フレーム102上面に摺動自在に載る鍔部105aを一体に形成し、この鍔部105aの上部には、回転軸105の中心軸に対して偏心させたクランクピン105bを連設している。このため、回転軸105が回転駆動すると、鍔部105aはフレーム102上面に摺接した状態で回転し、クランクピン105bは回転軸105の回転に対して偏心回転するようになっている。
106は、上記圧縮機構部103を構成するシリンダであり、内部をピストン107が摺動自在に往復運動できるようにシリンダ室108を形成している。ピストン107は、クランク109の一端とボールジョイント機構部110を介して連結されており、クランク109の他端111は、クランクピン105bと回転自在に嵌め込まれている。このため、クランクピン105bの偏心回転に伴い、クランク109がボールジョイント機構部110を支点として揺動運動をなすことができ、ピストン107はシリンダ室108において往復運動する。
また、シリンダ106の左端には、弁機構115を設けており、図示しない吸込室と吐出室を介して冷媒ガスを吸い込み、シリンダ室108で圧縮された高圧ガスを冷凍サイクル内に吐出するようになっている。
前記モータ17は、フレーム102から下方に突出する回転軸105に嵌着させた回転子117と、この回転子117の周面と狭小の隙間を介在させ、フレーム102に固定された固定子118とから構成されている。
また、モータ17の説明図である図4に示すように、モータ17は、ブラシレスDCモータであり、三相6スロット4極モータであり、三相6スロットの固定子118の内周側で、4極の回転子117が回転するようになっている。
次に、圧縮機16の動作について説明する。モータ17に通電して回転軸105を回転駆動させると、クランクピン105bが一体に偏心回転する。この偏心回転に応じて、ピストン107がクランク109とボールジョイント機構部110を介して、シリンダ室108内を往復運動する。
また、密閉ケース101内には各エバ12、14で蒸発した冷媒ガスが導かれ、この冷媒ガスは、ピストン107が下死点に向けて移動(吸込工程)すると、弁機構115を介してシリンダ室108に吸い込まれる。
逆にピストン107が上死点に向けて移動(圧縮工程)すると、冷媒ガスは圧縮され、弁機構115を介して吐出管から冷凍サイクルに導かれるようになっている。こうして、モータ17の回転により圧縮工程と吸込工程が繰り返されることによって、冷凍サイクル内の冷媒が循環され、室内を冷却するようになっている。
次に、モータ17を回転制御する駆動装置32について説明する。制御ブロック図を示す図1に示すように、インバータ回路42と、整流回路44と、交流電源46と、PWM形成部48と、AD変換部50と、dq変換部52と、速度検出部54と、速度指令出力部56と、速度PI制御部58と、q軸電流PI制御部60と、d軸電流PI制御部62と、三相変換部64と、初期パターン出力部66より構成されている。
モータ17を回転させる場合には、モータ17の三相(u相、v相、w相)の固定子巻線40u、40v、40wにインバータ回路42が三相の駆動電流を流す。このインバータ回路42は、6個のパワースイッチング半導体であるスイッチングトランジスタTr1〜Tr6より構成されたフルブリッジインバータ回路であり、スイッチングトランジスタTr1とTr4、Tr2とTr5、Tr3とTr6にはそれぞれ直列に駆動電流を検知するための検知抵抗R1、R2、R3が接続されている。
整流回路44は商用電源(AC100V)である交流電源46からの交流電圧を整流してインバータ回路42に供給する。
PWM形成部48は、6個のスイッチングトランジスタTr1〜Tr6のゲート端子にPWM信号を出力し、後述する三相の電圧Vu、Vv、Vwに基づいてパルス幅変調を行い、所定のタイミングで各スイッチングトトランジスタTr1〜Tr6をON/OFFする。
AD変換部50は、シャント抵抗R1、R2、R3における電圧値を検知して、各相の電圧値をアナログ値からデジタル値に変換し、三相の駆動電流Iu、Iv、Iwを出力する。
dq変換部52は、AD変換部50から出力された駆動電流Iu、Iv、Iwを、磁束に対応した電流成分であるd軸(direct-axis)の電流Idと、モータ17のトルクに対
応した電流成分であるq軸(quadrature-axis)の電流Iqに変換する。この変換方法は
、(1)式に示すように、三相のIu、Iv、Iwを2相のIα、Iβに変換する。この三相の電流と二相の電流との関係を表したベクトル図が図5である。
Figure 2005214486
次に、このように変換した二相の電流Iα、Iβをq軸電流Iqとd軸電流Idに(2)式を用いて変換する。この二相の駆動電流と変換したq軸電流Iqとd軸電流Idとの関係は図6に示すベクトル図のような関係を有する。
Figure 2005214486
速度検出部54では、検知したq軸電流Iqとd軸電流Idに基づいて、モータ17の回転角θと回転速度ωを検出する。q軸電流とd軸電流に基づいてモータ17の回転子117の位置である回転角θを求め、このθを微分することにより回転速度ωを求める。
冷蔵庫1の主制御部33では、dq変換部52から送られてきたq軸電流Iqに基づいて速度指令信号Sを出力する。
速度指令出力部56は、主制御部33からの速度指令信号Sと、速度検出部54からの回転速度ωに基づいて基準回転速度ωrefを出力する。基準回転速度ωrefは、現在の回転速度ωと共に速度PI制御部58に入力される。
速度PI制御部58では、基準回転速度ωrefと現在の回転速度ωとの差分量に基づいてPI制御を行い、基準q軸電流Irefと基準d軸電流Idrefを出力し、現在のq軸電流Iqと現在のd軸電流Idと共にq軸電流PI制御部60とd軸電流PI制御部62にそれぞれ出力する。
q軸電流PI制御部60およびd軸電流PI制御部62では、それぞれPI制御を行うと共に電流/電圧変換を行い、基準q軸電圧Vqおよび基準d軸電圧Vdを出力する。
三相変換部64では、基準d軸電圧Vdと基準q電圧Vqを、まず二相の電圧に(3)式に基づいて変換する。
Figure 2005214486
この変換された二相の電圧Vα、Vβを、三相の電圧Vu、Vv、Vwに(4)式に基づいて変換する。
Figure 2005214486
この変換された三相の電圧Vu、Vv、Vwを前記したPWM形成部48に出力する。
このような駆動装置32によれば、検知したd軸電流Idとq軸電流Iqに基づいて回転速度を検知し、この回転速度ωと、主制御部からの速度指令信号Sに基づいて速度制御(フィードバック制御)を行い、速度指令信号Sに合わせた回転速度ωrefでモータ17が回転するようにPWM形成部48からのPWM信号をインバータ回路42に出力する。インバータ回路42は、この信号に基づいて、三相の駆動電流をモータ17の三相の固定子巻線40に出力して回転子117の回転を制御している。
そして、初期パターン出力部66には、圧縮機16を起動させる際の回転パターンが設定されており、起動時には、この設定されたパターンに応じて運転を開始するようになっており、定数としては、回転初期位置電流Idinit、Iqinit、始動d軸電流Idinit、始動q軸電流Iqinitが予め設定されている。
次に、圧縮機16の停止状態から運転を開始させる際の起動制御(初期パターン)について、図7〜9を参照して説明する。
圧縮機16を停止状態から通常の速度制御で回転制御するためには、初期位置移動ステップ(初期位置移動手段)と、強制転流ステップ(強制転流手段)と、速度制御ステップ(速度制御手段)とを順次切り替えて行うようになっている。
初期位置移動ステップでは、主制御部33から圧縮機16の駆動指令が初期パターン出力部66に出力されると、この初期パターン出力部66が速度PI出力部に所定時間、例えば3秒間に亙って回転初期位置電流Idinit、Iqinitを徐々に増加させて、回転子117を初期位置に回転移動させる。
この場合、回転子117を初期位置に停止させておく必要があるため、回転初期位置電流Iqinitはゼロとしている。
また、初期位置は、図8に示すようにピストン107の圧縮上死点−下死点を結ぶ線を基準としてθinitをほぼ45°回転させた位置としていることが好ましい。これは、例えば、本実施例のように三相4極のモータ17であると、圧縮機16を停止させた時の回転子117の停止位置によって初期位置が180°変わるため、どちら側からでも確実に始動できるようにするためである。すなわち、例えば、θinitをほぼ0°とすると上死点の直前からモータ17を開始させることがあり、起動を開始して回転子117のトルクが十分に得られる前に上死点の直前から回転させると、この上死点では回転子117にかかるトルクが大きいことから、上死点を乗り越えることができず、脱調する恐れがあるからである。
なお、2極3スロットのように、初期位置を確実に特定できる場合には、θinitを0°として、図7に示すように下死点の近傍に初期位置を設定してもよい。
次に強制転流ステップでは、初期位置移動ステップ後に、予め設定した速度、ここでは150Hz/sとなるように加速回転させる。具体的には、固定した始動d軸電流を出力し、位置検出ができないことから回転子117が正常に回転しているものと見做して加速回転させる。したがって、速度制御、すなわちq軸方向の制御は行っておらず、始動q電流Iqinitはゼロとしている。そして、回転子117が、予め設定されているパターン上、速度制御への切替速度、ここでは10Hz/sに到達するまで強制転流を行う。
次に速度制御ステップでは、強制転流ステップにおいて、予め設定されている切替速度、ここでは回転子117を回転させたと見做して、上述したように検知したd軸電流Idとq軸電流Iqに基づいて回転速度(回転子117の回転位置)を検知し、この回転速度ωと、主制御部からの速度指令信号Sに基づいて速度制御(フィードバック制御)を行い、速度指令信号Sに合わせた回転速度ωrefでモータ17が回転するようにPWM形成部48からのPWM信号をインバータ回路42に出力する。インバータ回路42は、この信号に基づいて、三相の駆動電流をモータ17の三相の固定子巻線40に出力して、回転子117の回転制御を行うようになっている。
ここで、従来と本発明の強制転流の相違点について説明する。従来の強制転流では、40Hz/s程度の加速度になるように回転子を低速で加速させていた。これは、一般的に商用電源の周波数が50Hz又は60Hzであることから、回転子の速度もほぼこれに順ずることが適当とされ、また、一般常識として、加速度を高くするほど回転子に遅れが発生し、起動失敗する確率が高くなるという観念があったからである。
さて、回転子の速度が切替速度に到達したものと見做すときには、上記したように低速で加速させると、回転子はほぼ2回転する。この場合、回転子が1回転目の上死点を越えたとしても、圧縮工程を経ているため圧縮機の吸込側と吐出側との配管内で圧力差が生じ、2回転目の上死点では、回転子に掛かる負荷が1回転目よりも大きくなるため、回転子のトルクが及ばず、脱調することがある。もちろん、圧縮機の吸込側と吐出側との配管内で圧力差が生じている場合には、1回転目の上死点において脱調することもある。
また、一般に、回転子の速度変化量が大きいと振動が発生し易くなるため、回転子を保持するフレームが本体と衝突してコツコツ音が生じることが知られているが、上死点の前後、すなわち圧縮工程と吸込工程とではピストンにかかる負荷が異なるにも拘わらず、強制転流では一律に回転子を回転させようとするため、回転子に大きな速度変化が生じ、上記した騒音が生じる。
そこで、強制転流においては脱調の生じやすい上死点、本発明では、一回目の上死点を越えるまでに、強制転流から速度制御に切り替えることにより、回転子の脱調や騒音を防止することができる。
具体的には、上記した初期位置からでは、実験により約150Hz/s以上の加速度であれば、図9に示すように上死点に達するまでに、回転子117を切替速度まで到達させることができることを確認した。しかしながら、単に回転速度を速くしても、指令速度に対して回転子117の回転に遅れが発生して脱調する恐れがあるため、出願人は、一般の冷蔵庫の冷凍サイクルに接続した東芝キヤリア社製の圧縮機(DZ99YE)を用いて、圧力差があって外気温が高く起動失敗が起こりやすい条件(低圧側と高圧側との圧力差を0.3MPa、外気温を35℃)で、適宜選択した強制転流時初期速度における起動失敗回数を計測した。
この結果、図10に示すように、40Hz/sの加速度から60Hz/sにかけて起動成功の確率は低くなっていくが、90Hz/sあたりから急激に起動成功確率が高くなり、120Hz/sから170Hz/sにかけてはほぼ成功確率が100%となった。また、170Hz/s2からは成功確率が低下していることが分かる。
このため、150Hz/s前後の加速度で回転子117を回転させると、成功確率が極めて高く、本実施例の初期位置から強制転流を開始させても、1回目の上死点に到達するまでに、速度制御に切り替えることができるため、確実に圧縮機16の起動時における脱調や騒音を防止することができる。
さらに、上死点と下死点を結ぶ線を基準として40°から50°回転した位置を初期位置とすれば、3相6スロット4極モータのように初期位置を一箇所に特定できない場合であっても、初期位置から上死点までに一定距離を確保することができ、もって、上死点に到達するまでに確実に強制転流から速度制御に切り替えることができる。
なお、上述した構成は、本発明の一実施例であり種々の変更が可能である。例えば、本実施例では、1シリンダの圧縮機について説明したが、低段側と高段側の圧縮部を有するいわゆる2段圧縮機においても適用可能である。2段圧縮機においては、低段側と高段側の圧縮部をそれぞれ交互に圧縮工程と吸込工程を行うが、低段側の圧縮よりも高段側の圧縮の方がピストンにかかる負荷が大きいため、高段側の圧縮時を上死点とすることにより、起動時の脱調や騒音を防止することができる。
また、本実施例では、初期位置を上死点と下死点を結ぶ線を基準として40°から50°回転した位置としているが、下死点など適宜変更してもよく、この場合、120Hz/s〜170Hz/sの範囲内であれば、強制転流の速度も変更することが好ましい。
さらに、本実施例では、ベクトル制御を用いて説明したが、言うまでもなく通常のインバータ制御でも、同様の効果を奏することができる。
本発明は、確実に圧縮機の起動を行うことができるとともに、起動時の騒音を防止する冷蔵庫を提供ができ、様々な冷蔵庫に適応可能である。
本発明の制御ブロック図である。 本発明の冷蔵庫を示す縦断面図である。 本発明の圧縮機を示す縦断面図である。 図3の圧縮機のモータを示す説明図である。 三相からαβ変化を行うベクトル図である。 αβからdq変化を行うベクトル図である。 図3の圧縮機の回転子が下死点にいる位置を示す説明図である。 図3の圧縮機の回転子が初期位置にいる位置を示す説明図である。 図3の圧縮機の回転子が速度制御に切り替わる位置を示す説明図である。 強制転流時の回転子速度と起動の成功確率を示すグラフである。
符号の説明
1…冷蔵庫本体 16…圧縮機 17…モータ
32…駆動装置 33…主制御部 42…インバータ回路
48…PWM形成部 52…dq変換部 64…三相変換部
66…初期パターン出力部 107…ピストン

Claims (3)

  1. ブラシレスモータで回転するレシプロ式の圧縮機と、この圧縮機を回転制御する駆動装置とを有し、この駆動装置は、交流電源からの交流電源を整流する整流回路と、この整流回路からの交流電力を直流電力に変換しモータに電流を供給するインバータ回路と、このインバータ回路を介してモータを初期位置に回転移動させる初期位置移動手段と、前記インバータ回路を介して強制転流によりモータを高速回転させる強制転流手段と、前記モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、検出された電流に基づいて前記インバータ回路を制御してモータを速度制御する速度制御手段とを備え、前記圧縮機の起動時は、前記初期位置移動手段により圧縮機のピストンを初期位置に移動させた後に、前記強制転流手段によりモータを高速回転させ、ピストンが上死点に至るまでに、強制転流から前記速度制御手段による速度制御に切り替えて駆動させることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 強制転流手段は、モータを150〜170Hz/sの加速度で回転させることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 初期位置は、上死点と下死点を結ぶ線を基準として40〜50°回転した位置であることを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
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