JP2005213654A - 磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法 - Google Patents

磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
不正複写や不正印刷等による偽造防止や機密情報の漏洩を防止するとともに、機密文書や有価証券等の不正持出し等による盗難防止を可能とするように、識別可能な磁性素子を用紙の面内および厚さの所望の位置に漉き込み可能とする磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法を提供する。
【解決手段】
抄紙機の抄紙網上に紙原料を供給する紙原料供給手段と、前記抄紙網上に磁性材を混入した磁性材溶液を供給する磁性材溶液供給手段と、前記磁性材溶液供給手段による前記抄紙網上における前記磁性材溶液の供給位置を制御する位置制御手段と、前記磁性材溶液供給手段により供給された前記磁性材溶液に含まれる磁性材が前記紙原料供給手段から供給された紙原料により作製される用紙に漉き込まれるように前記紙原料供給手段からの前記紙原料の供給および前記磁性材溶液供給手段からの前記磁性材溶液の供給を制御する供給制御手段とを具備する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法に関し、特に、不正複写や不正印刷等による偽造防止や機密情報の漏洩を防止するとともに、機密文書や有価証券等の不正持出し等による盗難防止を可能とするように、識別可能な磁性素子を用紙の面内および厚さの所望の位置に漉き込み可能とする磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法に関する。
近年、コンピュータや複合機およびネットワークの普及により、情報をネットワークを介して取得し、取得した情報を印刷及び複写することが容易に行なえるようになっている。
情報の中には、特定の者のみが知り得る情報や、機密保持を要するような情報等があり、これらの機密情報が不正に印刷もしくは複写されて機密情報が漏洩することを防止するための情報セキュリティーを強化した種々の装置や方法の提供が望まれている。
また、印刷技術や複写技術の向上により有価証券や証明書等がカラー複写機等を用いて不正に偽造される等の問題も発生しており、これら不正複写による偽造防止を目的とした種々の偽造防止用紙およびその製造方法等が提案されている。
例えば、偽造防止手段の一つとして、紙層間にセキュリティスレッドを挿入して構成された偽造防止用紙や金属色や干渉色等の光輝性を有する色が複写機では再現できないことを利用した偽造防止用紙およびその製造方法等が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、紙層中の所定の位置に反転やねじれを生じることなくセキュリティスレッドを挿入したセキュリティスレッド入り用紙及びその製造方法並びにその製造装置が提案されており、特許文献2には、紙層間に真珠光沢を有する帯状物を挿入し、この帯状物が最外部の紙層の窓開き部から露出するように構成された偽造防止用紙の提案がなされている。
また、特許文献3には、紙層間に圧縮空気を噴射して透かし模様又はストリップあるいは糸が窓状に部分的に露出させた偽造防止用紙の製造方法の発明が示されている。
特開2001−131897号公報 特開平08−311800号公報 特開平11−034474号公報
しかしながら、上記特許文献1乃至3に記載された発明は、いずれも用紙を製造する際に、スレッドや小片、透かし模様等の偽造防止手段を用紙に形成し、これらの偽造防止手段が形成された用紙が不正複写もしくは偽造された場合は、目視により偽造であるか否かを認識可能とするような発明である。
したがって、上記特許文献1乃至3に記載された偽造防止用紙を盗難防止や情報管理を目的とした用紙へ適用しようとした場合は、スレッドや小片、透かし模様等による偽造防止手段を、それぞれ目視による確認作業が必要となり困難がある。
また、目視による確認作業をコンピュータ処理させるような構成とした場合は、用紙に形成された偽造防止手段を検知可能なように構成するためには検知装置等に複雑な処理や装置を付加する必要がある。
そこで、この発明は、不正複写や不正印刷等による偽造防止や機密情報の漏洩を防止するとともに、機密文書や有価証券等の不正持出し等による盗難防止を可能とするように、識別可能な磁性素子を用紙の面内および厚さの所望の位置に漉き込み可能とする磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置において、抄紙機の抄紙網上に紙原料を供給する紙原料供給手段と、前記抄紙網上に磁性材を混入した磁性材溶液を供給する磁性材溶液供給手段と、前記磁性材溶液供給手段による前記抄紙網上における前記磁性材溶液の供給位置を制御する位置制御手段と、前記磁性材溶液供給手段により供給された前記磁性材溶液に含まれる磁性材が前記紙原料供給手段から供給された紙原料により作製される用紙に漉き込まれるように前記紙原料供給手段からの前記紙原料の供給および前記磁性材溶液供給手段からの前記磁性材溶液の供給を制御する供給制御手段とを具備することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記磁性材溶液供給手段は、前記抄紙網上に前記磁性材溶液を噴射する磁性材溶液ノズルを有し、前記位置制御手段は、前記抄紙網上における前記磁性材溶液ノズルの位置を制御することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記磁性材溶液供給手段は、前記抄紙網上にそれぞれ形状の異なる磁性材を混入した複数の磁性材溶液を噴射する複数の磁性材溶液ノズルを有し、前記位置制御手段は、前記抄紙網上における前記複数の磁性材溶液ノズルの位置をそれぞれ制御することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記抄紙網は、所定速度で回転する円筒状の抄紙網からなり、前記紙原料供給手段は、前記円筒状の抄紙網の内壁に前記紙原料を噴射する紙原料ノズルを有し、前記磁性材溶液供給手段は、前記円筒状の抄紙網の内壁に前記磁性材溶液を噴射する磁性材溶液ノズルを有し、前記位置制御手段は、前記円筒状の抄紙網に対する前記磁性材溶液の位置を制御し、前記供給制御手段は、前記紙原料ノズルからの前記紙原料の噴射タイミングおよび前記磁性材溶液ノズルからの前記磁性材溶液の噴射タイミングを制御することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記供給制御手段は、前記紙原料ノズルからの前記紙原料の噴射により前記円筒状の抄紙網の内壁に第1の紙原料層を形成し、該第1の紙原料層の上に前記磁性材溶液ノズルから前記磁性材溶液を噴射することにより該第1の紙原料層上に前記磁性材溶液に含まれる磁性材を配置し、その後、前記紙原料ノズルから前記紙原料の噴射により第2の紙原料層を形成することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記位置制御手段による前記磁性材溶液ノズルの位置制御および前記供給制御手段による前記磁性材溶液ノズルからの前記磁性材溶液の噴射タイミング制御により前記磁性材の用紙上における漉き込み位置を制御することを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項4の発明において、前記磁性材溶液の噴射の前後における前記供給制御手段による前記紙原料ノズルからの前記紙原料の噴射量の制御により前記磁性材の用紙の厚さ方向における漉き込み位置を制御することを特徴とする。
また、請求項8の発明は、磁性材が漉き込まれた用紙の作製方法において、抄紙機の抄紙網上に対する紙原料の供給により第1の紙原料層を形成するステップと、磁性材を混ぜた磁性材溶液を噴射する磁性材溶液ノズルの位置を制御するステップと、前記磁性材溶液ノズルから前記第1の紙原料層上に対する前記磁性材溶液の噴射により前記第1の紙原料層上に該磁性材溶液に含まれる磁性材を配置するステップと、前記磁性材が配置された前記第1の紙原料層上に対する紙原料の供給によりに第2の紙原料層を形成するステップとを具備することを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、前記磁性材溶液ノズルの位置制御および前記磁性材溶液ノズルからの前記磁性材溶液の噴射タイミング制御により前記磁性材の用紙上における漉き込み位置を制御することを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項8の発明において、前記磁性材溶液の噴射の前後における前記供給制御手段による前記紙原料の供給量の制御により前記磁性材の用紙の厚さ方向における漉き込み位置を制御することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項8の発明において、前記磁性材溶液ノズルは、それぞれ形状の異なる磁性材を混入した複数の磁性材溶液を噴射する複数の磁性材溶液ノズルを含み、該複数の磁性材溶液ノズル毎に前記抄紙網上における位置がそれぞれ制御されることを特徴とする。
この発明の磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法によれば、抄紙機の抄紙網上に紙原料を供給する紙原料供給手段と、前記抄紙網上に磁性材を混入した磁性材溶液を供給する磁性材溶液供給手段と、前記磁性材溶液供給手段による前記抄紙網上における前記磁性材溶液の供給位置を制御する位置制御手段と、前記磁性材溶液供給手段により供給された前記磁性材溶液に含まれる磁性材が前記紙原料供給手段から供給された紙原料により作製される用紙に漉き込まれるように前記紙原料供給手段からの前記紙原料の供給および前記磁性材溶液供給手段からの前記磁性材溶液の供給を制御する供給制御手段とを具備するように構成したので、公文書、証券、チケット等の有価証券の偽造防止や盗難防止が容易に実現できるとともに、オフィス等における機密書類の管理や機密情報の管理等のセキュリティの向上及び文書管理の向上となる。
また、磁性材を用紙の面上及び厚さの所望の位置に形成して磁性材が目視可または目視不可の状態で形成できるので機密文書や有価証券等の偽造及び不正複写実施の抑止力となるとともに、用紙に形成される文書構成や図柄等の用途に対応した最適な位置に磁性材を配置形成することが容易にできる。
更に、磁性素子固有が識別可能な複数の磁性素子を用紙に漉き込むことができるので、より多くの情報を磁性素子を介して用紙に付加することができるという効果を奏する。
この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法は、オフィス等における機密書類の管理や機密情報管理、あるいは公文書、証券、チケット等の有価証券の偽造や盗難防止を目的として機密情報を印刷、複写する用紙や有価証券の用紙等に用いられるようなセキュリティペーパーの作製装置および方法として用いられるものである。
ここで言う磁性素子とは、例えば、所定の交番磁界を受けることにより大バルクハウゼン効果や磁歪振動するような特性を有する磁性素子であり、この磁性素子が磁化反転時に検出される急峻なパルス信号や、磁歪振動による電磁波等の信号を検知装置で検知することにより前述したセキュリティペーパー等の用紙に漉き込まれた磁性素子が特定可能とするような磁性素子である。
例えば、前述した検知装置を複写機等に配設し、機密情報が印刷された用紙や有価証券等を複写機で不正に複写しようとした際に、機密情報が印刷された用紙、または有価証券等の用紙に形成された磁性素子の情報を検知装置で読み取り、複写を許可するか否かを判断制御することにより機密情報等の不正複写や有価証券等の偽造を防止することが可能となる。
また、前述した検知装置を機密情報や有価証券等を保管する保管室等の出入り口近傍に設置し、機密文書や有価証券等が不正に持ち出されようとした際には、出入り口近傍に設置された検知装置が機密文書や有価証券等の用紙に形成付与された磁性素子を検知して警報を発するか、もしくは出入り口の扉を閉じるように制御することにより機密情報や有価証券等の不正持ち出しを防止することが可能となる。
この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置および方法は、円網抄紙機や長網抄紙機による抄紙工程において、複数方向から非接触で、遮蔽物があっても読み取り可能な磁性材からなる微細ワイヤーや薄板で構成された磁性素子を混ぜた溶液を噴出する専用ノズルを儲け、この専用ノズルを各抄紙機の抄紙網上の任意の位置に移動制御して専用ノズルから噴出する磁性素子を混ぜた溶液の抄紙網に対する噴射位置および噴射タイミングを制御することで、抄紙された用紙の面内および用紙厚さの任意の位置に前述したように磁性素子を漉き込み可能とするように構成したものである。
この実施例においては、この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製方法を円網抄紙機及び長網抄紙機に適用した場合を想定して説明する。
図1は、この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置の構成の概略図である。
図1(a)は、この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製装置である円網抄紙機100の概略を示した斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示した円網抄紙機100の概略の構成を示した構成図である。
図1(a)及び(b)に示すように、円網抄紙機100は、紙の原料であるパルプを溶かしたパルプ溶液20を抄紙網上に噴きつけて紙を抄紙する円筒形状に形成された金網の円網1と、パルプ溶液20を貯留するパルプ溶液貯留槽2と、磁性材でワイヤー状の微小な微小磁性ワイヤー、または磁性材で微小な薄板状の微小磁性薄板を混ぜ合わせた磁性材溶液30を貯留する磁性材溶液貯留槽3を備えている。
パルプ溶液貯留槽2及び磁性材溶液貯留槽3の各底面部には、それぞれパルプ溶液攪拌装置21や磁性材溶液攪拌装置31が配設されており、パルプ溶液攪拌装置21は、パルプ溶液貯留槽2内に貯留されたパルプ溶液20を攪拌し、磁性材溶液攪拌装置31は、磁性材溶液攪拌装置31内に貯留された磁性材溶液30を攪拌して、それぞれの溶液を好適な状態で保持する。
パルプ溶液貯留槽2に貯留されたパルプ溶液20は、パルプ溶液供給管4を介してパルプ溶液供給管4の先端部に形成された専用ノズル40から回転している円網1に噴きつけられ、磁性材溶液貯留槽3に貯留された磁性材溶液30は、磁性材溶液供給管5介して磁性材溶液供給管5の先端部に形成された専用ノズル50から回転している円網1に噴きつけられるように構成されている。
円網1は、円網回転駆動装置11によって所定の回転方向へ所定の回転速度で回転するように配設されており、回転している円網1にパルプ溶液20や磁性材溶液30が専用ノズル40及び50を介して噴きつけられて円網1上に磁性材の微小磁性ワイヤー、または微小磁性薄板が漉き込まれた紙が抄紙可能なように構成されている。
パルプ溶液供給管4と磁性材溶液供給管5の各先端部には、それぞれパルプ溶液20を噴射する専用ノズル40または磁性材溶液30を噴射する専用ノズル50が形成されており、パルプ溶液供給管4は、先端部に専用ノズル40が形成された専用ノズル形成管41と本管42とが接続されて構成され、磁性材溶液供給管5は、先端部に専用ノズル50が形成された専用ノズル形成管51と本管52とが接続されて構成されている。
パルプ溶液供給管4の専用ノズル形成管41と本管42とは、ノズル位置制御装置7を介して接続され、ノズル位置制御装置7の制御によって専用ノズル形成管41が円網1の回転面に対して垂直方向(図中の両矢印45参照)に移動可能なように構成され、磁性材溶液供給管5の専用ノズル形成管51と本管52とは、ノズル位置制御装置8を介して接続されてノズル位置制御装置8の制御によって専用ノズル形成管51が円網1の回転面に対して垂直方向(図中の両矢印55参照)に移動可能なように構成されている。
なお、ノズル位置制御装置7及び8は、電動モータ等によって構成されており、高精度で専用ノズル形成管41及び専用ノズル形成管51の移動もしくは伸縮制御を行って各専用ノズル40及び50の位置制御を行う。
また、ノズル位置制御装置7及び8は、それぞれ専用ノズル形成管41、51の移動距離等の距離制御信号をカウンター装置9等に出力し、カウンター装置9は、距離制御信号に基づいて各専用ノズル40及び50の後述する各ストローク回数や現在位置等を検知する。
抄紙する場合は、パルプ溶液供給管4の専用ノズル40からパルプ溶液20を回転する円網1に噴きつけながら専用ノズル40の位置を紙幅に対応して円網1の回転面に対して垂直方向に何回かの往復移動をさせることで、円網1上にパルプ溶液20が多層に積層された紙層12が形成される。
紙に漉き込む磁性材の磁性素子は、磁性材溶液を噴射する専用ノズル50の位置や磁性材溶液30を回転する円網1に噴きつけるタイミングを、パルプ溶液を噴射する専用ノズル40の後述するストローク回数及び噴射時間に対応して制御することにより抄紙された用紙の面内および紙厚の所望の位置に磁性素子を漉き込むことができる。
なお、パルプ溶液20及び磁性材溶液30を各専用ノズル40、50から円網1へ噴きつける噴きつけ制御は、弁開閉制御装置10がカウンター装置9の開閉指示信号に基づいてパルプ溶液供給管4及び磁性材溶液供給管5に配設された開閉弁43、53を開閉制御することにより行われる。
このように構成された円網抄紙機100の動作について具体例を示しながら説明する。
図2は、図1で示した円網抄紙機100を用いて抄紙された用紙の一例を示す図であり、図3は、図2で示した用紙200を抄紙するための円網抄紙機100の動作を説明するための説明図である。
なお、図2において、図2(a)は、用紙200の平面図であり、図2(b)、(c)、(d)は、図2(a)に示した用紙200の平面図に対応して磁性素子210が漉き込まれた紙厚方向の位置の一例を示した図である。
図2(b)、(c)、(d)に示したような紙厚方向の各位置に磁性素子210が漉き込まれた各用紙を説明の便宜上、総称して用紙200として説明する。
また、図3は、パルプ溶液20または磁性材溶液30を噴射する専用ノズル40及び専用ノズル50の移動に伴う円網1に対する各専用ノズル40、50の各位置と円網1上に形成される用紙200との対応関係を示した図である。
図2(b)は、磁性素子210が用紙200の表面近傍に漉き込まれた例であり、図2(c)は、磁性素子210が用紙200の厚み方向の真中近傍に漉き込まれた例であり、図2(d)は、磁性素子210が用紙200の裏面近傍に漉き込まれた例である。
図2及び図3を参照しながら円網抄紙機100の動作について説明する。
図2に示すように、用紙200は、紙幅がW、紙厚がtで、用紙200の一端Aから長さaだけ離れた位置Bに磁性素子210が複数漉き込まれて形成されている。
この紙幅がW、紙厚がtの用紙200を抄紙するために、図3(a)に示すように、磁性材溶液30を噴射する専用ノズル50を抄紙する用紙200の一端Aに対応する位置Aからaだけ離れた位置Bに対応する位置Bへ移動させ、パルプ溶液20を噴射する専用ノズル40を抄紙する用紙200の一端Aに対応する位置Aへ移動させる。
なお、専用ノズル40及び50の位置A及びBへの移動は、ノズル位置制御装置7、8が専用ノズル形成管41、42を円網1の回転方向に対して垂直方向(図中の各両矢印45、55)へ移動させることにより行い、円網1は、既に所定の方向へ所定の回転速度で回転しているものとする。
専用ノズル50が位置Bへ到達し、専用ノズル40が位置Aへ到達すると、弁開閉制御装置10の制御によってパルプ溶液供給管4の開閉弁43が開かれてパルプ溶液20が専用ノズル40から回転する円網1へ噴きつけられる。
そして図3(b)に示すように、パルプ溶液20を専用ノズル40から回転する円網1に向けて噴射した状態で専用ノズル40を位置Aから抄紙する用紙200の紙幅Wに対応する位置D方向へ移動させる。
ここでは、専用ノズル40が位置Aから位置Dまで移動する距離、すなわち抄紙する用紙200の紙幅Wの長さをスクロールといい、この距離を移動することをスクロール移動、スクロール移動した回数のことをスクロール回数という。
パルプ溶液20を回転する円網1に噴きつけた状態で、図2に示したような紙幅がW、紙厚がtの用紙200を抄紙するために必要な専用ノズル40のスクロール回数をT(以下、「全スクロール回数T」という。)とすると、図2(b)に示すような磁性素子210を用紙200の表面近傍に漉き込みたい場合は、専用ノズル40のスクロール回数が1回程度の時に弁開閉制御装置10の制御によって磁性材溶液供給管5の開閉弁53を開け、専用ノズル50から磁性材溶液30を回転する円網1へ噴きつける。
また、図2(c)に示すように、磁性素子210を用紙200の厚み方向の真中近傍に漉き込みたい場合は、専用ノズル40のスクロール回数が全スクロール回数Tの半分程度のスクロール回数に達した時に磁性材溶液供給管5の開閉弁53を開けて専用ノズル50から磁性材溶液30を回転する円網1へ噴射し、図2(d)に示すように、磁性素子210を用紙200の裏面近傍に漉き込みたい場合は、専用ノズル40のスクロール回数が全スクロール回数Tに達する直前程度のスクロール回数に達した時に磁性材溶液供給管5の開閉弁53を開けて専用ノズル50から磁性材溶液30を回転する円網1へ噴射する。
なお、専用ノズル50からの磁性材溶液30の噴射時間は、パルプ溶液20を噴射する専用ノズル40のスクロール回数が1回以内に要する時間内であるものとする。
紙幅がW、紙厚がtの紙を抄紙するために必要な専用ノズル40の全スクロール回数Tのパルプ溶液20の噴きつけが終了すると、パルプ溶液20の噴射及び円網1の回転を停止し、円網1を取出して円網1表面に形成された紙層12を円網1から取りはがして紙層12を加圧乾燥させ用紙200が抄紙される。
なお、図2及び図3で示した用紙200の例では、磁性素子210が用紙200平面の一端Aから長さaだけ離れた位置Bに形成するような例を示したが、磁性材溶液30を噴射する専用ノズル50の設定位置を所望の位置に移動させることにより抄紙される紙の紙面平面の一端から所望の位置に形成することができる。
また、パルプ溶液20を噴射する専用ノズル40のスクロールの長さを任意に設定変化することにより任意の紙幅wの紙を抄紙することができる。
このような制御及び動作を行うことにより、円網抄紙機100は、所望の紙幅W、所望の紙厚t、紙表面の一端からの所望の位置B(用紙200の一端Aから長さaだけ離れた位置)、紙厚t方向の所望の位置へ磁性材の微小磁性ワイヤー、または微小磁性薄板の磁性素子が漉き込まれた紙を作成することが可能となる。
前述した実施例1においては、大きさが同一の磁性材でワイヤー状の微小な微小磁性ワイヤー、または形状が同一の磁性材で微小な薄板状の微小磁性薄板で構成された磁性素子を紙平面の任意の位置と紙厚の任意の位置に形成するような識別可能な磁性素子が付与された用紙の製紙方法を適用した円網抄紙機の例を示した。
この実施例においては、実施例1で示した、磁性素子が付与された用紙の製紙方法を適用した円網抄紙機100とは他の一例について説明する。
この実施例においては、大きさの異なる複数の磁性材でワイヤー状の微小な微小磁性ワイヤー、または形状の異なる複数の磁性材で微小な薄板状の微小磁性薄板を紙平面の任意の位置と紙厚の任意の位置に形成可能とする円網抄紙機を例として説明する。
図4は、実施例1とは他の、この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製方法を適用した円網抄紙機の構成の概略図である。
図4(a)は、この発明に係わる円網抄紙機400の概略を示した斜視図であり、図4(b)は、図4(a)に示した円網抄紙機400の概略の構成を示した構成図である。
図4に示すように、円網抄紙機400は、実施例1で示した円網抄紙機100の磁性材溶液を噴射する専用ノズルを複数配設し、磁性材溶液を噴射する各専用ノズルから大きさの異なる複数の磁性材でワイヤー状の微小な微小磁性ワイヤー、または形状の異なる複数の磁性材で微小な薄板状の微小磁性薄板を紙平面の任意の位置と紙厚の任意の位置に形成可能とするように構成した他は、円網抄紙機100と同様に構成されている。
したがって、図4に示した円網抄紙機400においては、説明の便宜上、図1で示した円網抄紙機100と同様に動作する装置等について同一の符号を付し、円網抄紙機100と同様な構成及び動作については、省略または簡略化して説明する。
図4(a)及び(b)に示すように、円網抄紙機400は、紙の紙料であるパルプを溶かしたパルプ溶液20を貯留するパルプ溶液貯留槽2と、所定の大きさの磁性材でワイヤー状の微小な第一微小磁性ワイヤー、または所定の形状の磁性材で微小な薄板状の微小磁性薄板を混ぜ合わせた第一磁性材溶液30を貯留する第一磁性材溶液貯留槽3と、第一磁性材溶液貯留槽3に貯留された第一磁性材溶液30中の第一微小磁性ワイヤー、または第一微小磁性薄板とは、大きさまたは形状が異なる磁性材でワイヤー状の微小な第二微小磁性ワイヤー、または第二微小磁性薄板を混ぜ合わせた第二磁性材溶液310を貯留する第二磁性材溶液貯留槽300を備えている。
パルプ溶液貯留槽2、第一磁性材溶液貯留槽3及び第二磁性材溶液貯留槽300の各底面部には、パルプ溶液攪拌装置21、磁性材溶液攪拌装置31及び310が配設され、これらの各装置21、21、310が各装置に対応した各貯留槽2、3、300に貯留された溶液を攪拌して各溶液を好適な状態に保持している。
各貯留槽2、3、300に貯留された各溶液は、パルプ溶液20がパルプ溶液供給管4の先端部に形成された専用ノズル40を介して、第一磁性材溶液30が第一磁性材溶液供給管5の専用ノズル50を介して、第二磁性材溶液310が第二磁性材溶液供給管540の専用ノズル500を介して各溶液が回転している円網1に噴きつけられるように構成されている。
円網1は、円網回転駆動装置11によって所定の回転方向へ所定の回転速度で回転するように配設されており、回転している円網1にパルプ溶液20や第一磁性材溶液30及び第二磁性材溶液310が各専用ノズル40、50及び500を介して噴きつけられて円網1上に大きさ、または形状の異なる複数の磁性材の微小磁性ワイヤー、または微小磁性薄板が漉き込まれた紙が抄紙可能なように構成されている。
パルプ溶液供給管4は、先端部に専用ノズル40が形成された専用ノズル形成管41と本管42とが接続されて構成され、第一磁性材溶液供給管5は、先端部に専用ノズル50が形成された専用ノズル形成管51と本管52とが接続され、第二磁性材溶液供給管540は、先端部に専用ノズル500が形成された専用ノズル形成管510と本管520とが接続されて構成されている。
また、各供給管4、5、540のそれぞれの本管42、52、520と専用ノズル形成管41、51、510とは、それぞれノズル位置制御装置7、8、80を介して接続され、各ノズル位置制御装置7、8、80の各制御によって各専用ノズル形成管41、51、510が円網1の回転面に対して垂直方向(図中の両矢印45、55、550参照)に移動可能なように構成されている。
各ノズル位置制御装置7、8及び80は、それぞれ各専用ノズル形成管41、51、510の移動距離等の距離制御信号をカウンター装置9等に出力し、カウンター装置9は、距離制御信号に基づいて専用ノズル形成管41、51及び810の先端部に形成された各専用ノズル40、50、500の各ストローク回数や各専用ノズルの現在位置等を検知する。
紙は、パルプ溶液供給管4の専用ノズル40からパルプ溶液20を回転する円網1に噴きつけながら専用ノズル40の位置を円網1の回転面に対して垂直方向に何回かの往復移動させることで、円網1上にパルプ溶液20が多層に積層された紙層12が形成されて抄紙される。
紙に漉き込む磁性材の磁性素子は、第一磁性材溶液30を円網1上に噴射する専用ノズル50及び第二磁性材溶液310を円網1上に噴射する専用ノズル500の位置や各磁性材溶液30、310を噴射するタイミングをパルプ溶液20を円網1上に噴射する専用ノズル40のストローク回数及び時間に対応して制御することにより大きさまたは形状の異なる複数の磁性素子を抄紙された用紙の面内および紙厚の所望の位置に漉き込むことができる。
なお、パルプ溶液20、第一磁性材溶液30及び、第二磁性材溶液310を各専用ノズル40、50、500から円網1へ噴きつける噴きつけ制御は、弁開閉制御装置10がカウンター装置9の開閉指示信号に基づいてパルプ溶液供給管4及び各磁性材溶液供給管5、540に配設された開閉弁43、53、530を開閉制御することにより行われる。
このように構成された円網抄紙機400の動作について具体例を示しながら説明する。
図5は、この発明に係わる円網抄紙機400を用いて抄紙された用紙の一例を示す図であり、図6は、図5で示した紙500を抄紙するための円網抄紙機400の動作を説明するための説明図である。
なお、図5において、図5(a)は、紙500の平面図であり、図5(b)、(c)、(d)は、図5(a)に示した紙500の平面図に対応して大きさ、または形状の異なる複数の磁性素子1L520、2L521が漉き込まれた紙厚方向の位置の一例を示した図である。
なお、磁性素子1L及び2Lの各数値は、大きさや形状の異なる磁性素子を区別するために記したものであり、倍数を示すものではない。
また、図6は、パルプ溶液20、第一、第二の各磁性材溶液30、310を噴射する各専用ノズル40、50、500の移動位置と円網1上に形成される紙500との対応関係を示した図である。
図5(b)は、各磁性素子1L520、2L521が紙500の表面近傍に漉き込まれた例であり、図5(c)は、磁性素子1L520、2L521が紙500の厚み方向の真中近傍に漉き込まれた例であり、図5(d)は、磁性素子1L520、2L521が紙500の裏面近傍に漉き込まれた例である。
図5及び図6を参照しながら円網抄紙機400の動作について説明する。
図5に示すように、紙500は、紙幅がW、紙厚がtで、紙500の一端Aから長さaだけ離れた位置Bに磁性素子1L520が複数漉き込まれ、一端Aから長さbだけ離れた位置Cに磁性素子2L521が複数漉き込まれて形成されている。
この紙幅がW、紙厚がtの紙500を抄紙するために、図6(a)に示すように、第一磁性材溶液30を噴射する専用ノズル50を抄紙する紙500の一端Aに対応する位置Aからaだけ離れた位置Bに対応する位置Bへ移動させ、第二磁性材溶液310を噴射する専用ノズル500を抄紙する紙500の一端Aに対応する位置Aからbだけ離れた位置Cに対応する位置Cへ移動させ、パルプ溶液20を噴射する専用ノズル40を抄紙する用紙200の一端Aに対応する位置Aへ移動させる。
なお、専用ノズル40、50及び500の位置A、B及びCへの移動は、ノズル位置制御装置7、8及び80が専用ノズル形成管41、42及び510を円網1の回転方向に対して垂直方向(図中の各両矢印45、55、550)へ移動させることにより行い、円網1は、既に所定の方向へ所定の回転速度で回転しているものとする。
第一磁性材溶液30を噴射する専用ノズル50が位置Bへ、第二磁性材溶液310を噴射する専用ノズル500が位置Cへ、パルプ溶液20を噴射する専用ノズル40が位置Aへそれぞれ到達すると、弁開閉制御装置10の制御によってパルプ溶液供給管4の開閉弁43が開かれてパルプ溶液20が専用ノズル40から回転する円網1へ噴きつけられる。
そして図6(b)に示すように、パルプ溶液20を専用ノズル40から回転する円網1に向けて噴射した状態で専用ノズル40を位置Aから抄紙する紙500の紙幅Wに対応する位置Dへ移動させる。
パルプ溶液20を回転する円網1に噴きつけた状態で、図5に示したような紙幅がW、紙厚がtの紙500を抄紙するために必要な専用ノズル40のスクロール回数を全スクロール回数Tとすると、図5(b)に示すような磁性素子520を紙500の表面近傍に漉き込みたい場合は、専用ノズル40のスクロール回数が1回程度の時に弁開閉制御装置10の制御によって第一磁性材溶液供給管5及び第二磁性材溶液供給管540の開閉弁53及び530を開け、専用ノズル50及び500から第一磁性材溶液30及び第二磁性材溶液310を回転する円網1へ噴きつける。
また、図5(c)に示すように、磁性素子1L520及び2L521を紙500の厚み方向の真中近傍に漉き込みたい場合は、専用ノズル40のスクロール回数が全スクロール回数Tの半分程度のスクロール回数に達した時に第一磁性材溶液供給管5及び第二磁性材溶液供給管540の開閉弁53及び530を開けて専用ノズル50及び500から第一磁性材溶液30及び第二磁性材溶液310を回転する円網1へ噴射し、図5(d)に示すように、磁性素子1L520及び2L521を紙500の裏面近傍に漉き込みたい場合は、専用ノズル40のスクロール回数が全スクロール回数Tに達する直前程度のスクロール回数に達した時に第一磁性材溶液供給管5及び第二磁性材溶液供給管540の開閉弁53及び530を開けて専用ノズル50及び500から第一磁性材溶液30及び第二磁性材溶液310を回転する円網1へ噴射する。
なお、専用ノズル50及び500の各専用ノズルから第一及び第二の各磁性材溶液30、310を噴射する時間は、パルプ溶液20を噴射する専用ノズル40のスクロール回数が1回以内に要する時間内であるものとする。
紙幅がW、紙厚がtの紙を抄紙するために必要な専用ノズル40の全スクロール回数Tのパルプ溶液20の噴きつけが終了すると、パルプ溶液20の噴射及び円網1の回転を停止し、円網1を取出して円網1表面に形成された紙層12を円網1から取りはがして紙層12を加圧乾燥させ紙500が抄紙される。
なお、図5及び図6で示した紙500の例では、磁性素子1L520及び2L521が紙500平面の一端Aからの長さがそれぞれa及びbだけ離れた位置B及びCに形成するような例を示したが、第一及び第二の各磁性材溶液30、310を噴射する専用ノズル50及び500それぞれの設定位置を所望の位置に移動させることにより抄紙される紙の紙面平面の一端から所望の位置にそれぞれの磁性素子1L520及び2L521を形成することができる。
また、パルプ溶液20を噴射する専用ノズル40のスクロールの長さを任意に設定変化することにより任意の紙幅wの紙を抄紙することができる。
このような制御及び動作を行うことにより、円網抄紙機400は、所望の紙幅W、所望の紙厚t、紙表面の一端からの所望の位置B、C(紙500の一端Aから長さa及びbだけ離れた位置)、紙厚t方向の所望の位置へ磁性材の微小磁性ワイヤー、または微小磁性薄板の磁性素子が漉き込まれた紙を作成することが可能となる。
前述した実施例1及び2においては、この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製方法を円網抄紙機に適用した例を示した。
この実施例においては、この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製方法を長網抄紙機に適用した場合の例を想定して説明する。
図7は、この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製方法を適用した長網抄紙機700の概略を示した斜視図である。
図7に示すように、長網抄紙機700は、エンドレス状に巻回された長網71が図示せぬ駆動モータの駆動軸と嵌合されたプーリー76とプーリー77を介して所定方向(図中の矢印79)へ所定速度で移動可能なように配置され、長網71上の所定位置に所定間隔で離間されて配置された製紙原料を供給するパルプ溶液20を貯留する複数のパルプ溶液貯留槽72−1、72−2、・・・72−n(以下、「72−n」という。)と、所定の大きさの磁性材でワイヤー状の第一微小磁性ワイヤーを混ぜ合わせた溶液、または所定の形状の磁性材で微小な薄板状の第一微小磁性薄板を混ぜ合わせた溶液の第一磁性材溶液が貯留された図示せぬ第一磁性材溶液貯留槽から供給された第一磁性材溶液を長網71上に噴きつける専用ノズル75と、第一磁性材溶液貯留槽に貯留された第一磁性材溶液中の第一微小磁性ワイヤーとは大きさが異なる磁性材でワイヤー状の微小な第二微小磁性ワイヤーを混ぜ合わせた溶液、または第一微小磁性薄板とは形状が異なる磁性材で微小な薄板状の第二微小磁性薄板を混ぜ合わせた溶液の第二磁性材溶液が貯留された図示せぬ第二磁性材溶液貯留槽から供給された第二磁性材溶液を長網71上に噴きつける専用ノズル750とを備えている。
パルプ溶液貯留槽72−nの底面部の図示せぬ各吐出口からは紙の紙料であるパルプ溶液20が長網71上に供給され、例えばパルプ溶液貯留槽72−1の吐出口から供給されたパルプ溶液20の第一紙料は、長網71の移動とともに専用ノズル75及び750の直下へ搬送され、各専用ノズル75及び750から第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液が第一紙料上に吹き付けられる。
長網71上に二層で形成されたパルプ溶液20の第一紙料と第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液は、更に長網71の移動とともにパルプ溶液貯留槽72−nの吐出口の直下に搬送され、パルプ溶液貯留槽72−nの吐出口から紙の紙料であるパルプ溶液20の第二紙料が第一紙料と第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液の二層で形成された紙層上に供給されて複数層の紙層が形成されて長網抄紙機700から排出される。
なお、専用ノズル75及び750は、それぞれ長網71の移動方向及び長網71の移動方向とは直交する方向へ自在に移動可能に配設されており、専用ノズル75及び750は、それぞれ独立して抄紙する紙層に対応して複数のパルプ溶液貯留槽72−nとの間、または長網71の移動方向とは直交する方向で任意の位置に移動可能なように構成されている。
また、長網抄紙機700は、抄紙したい紙の厚さに対応してパルプ溶液貯留槽72−nが複数配設されており、各パルプ溶液貯留槽72−nの吐出口の大きさは、抄紙したい紙幅Wに対応して任意に長網71の移動方向とは直交する方向に変更可能なように構成されている。
長網71の下面には、テーブルロール78が配置されており、テーブルロール78は、長網71を支持するとともに長網71上に供給されたパルプ溶液20や第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液から水分を脱水させて紙がシート状に形成されるように構成されている。
このように構成された長網抄紙機700の動作について具体例を示しながら説明する。 図8は、この発明に係わる長網抄紙機700を用いて抄紙された用紙の一例を示す図であり、図9は、図8で示した紙800を抄紙するための長網抄紙機700の動作を説明するための説明図である。
なお、図8において、図8(a)は、紙800の平面図であり、図8(b)、(c)、(d)は、図8(a)に示した紙800の平面図に対応して大きさまたは形状の異なる複数の磁性素子2M810、3M811が漉き込まれた紙厚方向の位置の一例を示した図である。
また、磁性素子2M及び2Mの各数値は、大きさや形状の異なる磁性素子を区別するために記したものであり、倍数を示すものではない。
また、図9(a)、(b)、(c)は、磁性素子2M810、3M811を図8(b)、(c)、(d)に示した紙厚方向の任意の位置に形成する場合の長網71上に供給する複数のパルプ溶液貯留槽72−nと、第一、第二の各磁性材溶液を噴射する75、750の移動位置の対応関係を示した図である。
図8(b)は、磁性素子2M810、3M811が紙800の表面近傍に漉き込まれた例であり、図8(c)は、磁性素子2M810、3M811が紙800の厚み方向の真中近傍に漉き込まれた例であり、図8(d)は、磁性素子2M810、3M811が紙800の裏面近傍に漉き込まれた例である。
図9(a)は、 図8(b)で示した紙800の表面近傍に磁性素子2M810、3M811を漉き込む場合の複数のパルプ溶液貯留槽72−nと、第一、第二の各磁性材溶液を噴射する専用ノズル75、750の位置関係を示す図であり、図9(b)は、 図8(c)で示した紙800の厚み方向の真中近傍に磁性素子2M810、3M811を漉き込む場合の複数のパルプ溶液貯留槽72−nと、第一、第二の各磁性材溶液を噴射する専用ノズル75、750の位置関係を示す図、図9(c)は、 図8(d)で示した紙800の裏面近傍に磁性素子2M810、3M811を漉き込む場合の複数のパルプ溶液貯留槽72−nと、第一、第二の各磁性材溶液を噴射する専用ノズル75、750の位置関係を示す図である。
図8及び図9を参照しながら長網抄紙機700の動作について説明する。
図8に示すように、紙800は、紙幅がW、紙厚がtで、紙800の一端Aから長さaだけ離れた位置Bに磁性素子2M810が複数漉き込まれ、一端Aから長さbだけ離れた位置Cに磁性素子3M811が複数漉き込まれて形成されている。
紙幅がW、紙厚がtの紙800を抄紙するために、図9(a)に示すように、パルプ溶液20を貯留した複数のパルプ溶液貯留槽72−nの各吐出口を抄紙する紙幅wに対応した大きさに絞り込むとともに、第一磁性材溶液を噴射する専用ノズル75及び第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル750を各磁性素子2M810及び3M811を紙800の紙厚方向の漉き込みたい紙層に対応した複数のパルプ溶液貯留槽72−nとの間に移動させる。
例えば、紙厚がtの紙800を抄紙するための紙層の数(以下、「紙層数」という、)をsとすると、パルプ溶液20を貯留したs個のパルプ溶液貯留槽72−nの各吐出口を抄紙する用紙の用紙幅wに対応した大きさに絞り、図8(b)に示すように、磁性素子2M810及び3M811を紙800の表面近傍に漉き込みたい場合は、紙層数sに対応して長網71上にs−1層のパルプ溶液20の紙層を形成した後に、第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射可能なように、s−1個目のパルプ溶液貯留槽72−nとs個目のパルプ溶液貯留槽72−nとの間に第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射する各専用ノズル75及び750を配置するように移動させる。
各専用ノズル75及び750がs−1個目のパルプ溶液貯留槽72−nとs個目のパルプ溶液貯留槽72−nとの間に到達すると、第一磁性材溶液を噴射する専用ノズル75を抄紙する用紙800の一端Aに対応する位置Aからaだけ離れた位置Bに対応する位置Bへ移動させ、第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル750を抄紙する用紙800の一端Aに対応する位置Aからbだけ離れた位置Cに対応する位置Cへ移動させる。
専用ノズル75が位置Bへ、専用ノズル750が位置Cへそれぞれ到達すると、所定方向へ移動している長網71上に、長網71の移動方向に対して上流部に配設された、例えばs−1個の複数のパルプ溶液貯留槽72−nの各吐出口から紙の原料であるパルプ溶液20が長網71上に順次供給されてs−1層のパルプ溶液20の紙層が形成される。
長網71上にパルプ溶液20がs−1層に形成された紙層は、長網71の移動に伴って第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射する各専用ノズル75及び750直下に搬送されて各専用ノズル75及び750から第一磁性材溶液または第二磁性材溶液が噴きつけられる。
s−1層の紙層上に噴きつけられた第一磁性材溶液または第二磁性材溶液は、更に長網71の移動に伴ってs層目のパルプ溶液の紙層を形成するs個目のパルプ溶液貯留槽72−nの吐出口直下に搬送され、s個目のパルプ溶液貯留槽72−nの吐出口からパルプ溶液20が供給されてs層目のパルプ溶液の紙層が形成されて排紙される。
なお、専用ノズル75及び750の移動は、図示せぬ各専用ノズル75及び750のノズル位置制御装置によって移動制御される。
また、図8(c)に示すように、磁性素子2M810及び3M811を紙800の厚み方向の真中近傍に漉き込みたい場合は、紙層数sに対応して長網71上にs層の半分程度の紙層を形成した後に、第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射可能なように、s/2個目のパルプ溶液貯留槽72−nとs/2+1個目のパルプ溶液貯留槽72−nとの間に第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル75及び750を移動させ、第一磁性材溶液を噴射する専用ノズル75を抄紙する紙800の一端Aに対応する位置Aからaだけ離れた位置Bに対応する位置Bへ移動させ、第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル800を抄紙する紙800の一端Aに対応する位置Aからbだけ離れた位置Cに対応する位置Cへ移動させる。
専用ノズル75が位置Bへ、専用ノズル750が位置Cへそれぞれ到達すると、所定方向へ移動している長網71上に、例えばs/2個の複数のパルプ溶液貯留槽72−nの各吐出口から紙の紙料であるパルプ溶液20が長網71上に順次供給されてs/2層の紙層が形成される。
長網71上にs/2層のパルプ溶液20で形成された紙層は、長網71の移動に伴って第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル75及び750直下に搬送されて各専用ノズル75及び750から第一磁性材溶液または第二磁性材溶液が噴きつけられる。
s/2層目のパルプ溶液の紙層上に噴きつけられた第一磁性材溶液または第二磁性材溶液は、長網71の移動に伴ってs/2+1層目の紙層を形成するパルプ溶液貯留槽72−nの吐出口直下及びs層目の紙層を形成するパルプ溶液貯留槽72−nの吐出口直下に搬送され、パルプ溶液貯留槽72−nの吐出口からパルプ溶液20が供給されたs層の紙層が形成されて排紙される。
図8(d)に示すように、磁性素子2M810及び3M811を紙800の裏面近傍に漉き込みたい場合は、紙層数sに対応して長網71上に1層程度の紙層を形成した後に、第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射可能なように、長網71の移動方向に対して最上流部に配設されたパルプ溶液貯留槽72−nと最上流部の次の上流部に配置されたパルプ溶液貯留槽72−nとの間に第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル75及び750を移動させ、第一磁性材溶液を噴射する専用ノズル75を抄紙する用紙800の一端Aに対応する位置Aからaだけ離れた位置Bに対応する位置Bへ移動させ、第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル750を抄紙する用紙800の一端Aに対応する位置Aからbだけ離れた位置Cに対応する位置Cへ移動させる。
専用ノズル75が位置Bへ、専用ノズル750が位置Cへそれぞれ到達すると、所定方向へ移動している長網71上に、例えば長網71の移動方向に対して最上流部に配設されたパルプ溶液貯留槽72−nの吐出口から紙の原料であるパルプ溶液20が長網71上に供給されて1層目のパルプ溶液の紙層が形成される。
長網71上の1層目のパルプ溶液20が形成された紙層は、長網71の移動に伴って第一磁性材溶液及び第二磁性材溶液を噴射する専用ノズル75及び750直下に搬送されて各専用ノズル75及び750から第一磁性材溶液または第二磁性材溶液が噴きつけられる。
1層の紙層上に噴きつけられた第一磁性材溶液または第二磁性材溶液は、長網71の移動に伴って2層目の紙層を形成するパルプ溶液貯留槽72−nの吐出口直下及びs層目の紙層を形成するパルプ溶液貯留槽72−nの各吐出口直下に順次搬送され、各パルプ溶液貯留槽72−nの各吐出口からパルプ溶液20が順次供給されたs層の紙層が形成されて排紙される。
なお、図8及び図9で示した用紙800の例では、磁性素子810及び811が紙800平面の一端Aからの長さがそれぞれa及びbだけ離れた位置B及びCに形成するような例を示したが、第一及び第二の各磁性材溶液を噴射する専用ノズル75及び750それぞれの設定位置を所望の位置に移動させることにより抄紙される紙の紙面平面の一端から所望の位置にそれぞれの磁性素子を形成することができる。
また、長網抄紙機700は、パルプ溶液20を複数のパルプ溶液貯留槽72に貯留して各パルプ溶液貯留槽72の吐出口から長網71上に供給するように構成された例で示したが、パルプ溶液20を一つの貯留槽に貯留し、噴出口の大きさが自在に変更可能な専用ノズルを複数長網上に配設するような構成としてもよい。
また、第一及び第二の各磁性材溶液を噴射する専用ノズル75及び750を紙幅及び紙厚を任意に変更可能な専用ノズルを有する第一のパルプ溶液貯留槽と第二のパルプ溶液貯留槽との間に配設し、磁性素子を形成する紙厚方向の任意位置に対応して第一及び第二のパルプ溶液貯留槽の専用ノズルの大きさを変更可能に構成して紙厚方向の任意位置に磁性素子を形成するようにしてもよい。
以上説明したような制御及び動作を行うことにより、長網抄紙機700は、所望の紙幅W、所望の紙厚t、紙表面の一端からの所望の位置B、C(紙700の一端Aから長さa及びbだけ離れた位置)、紙厚t方向の所望の位置へ磁性材の微小磁性ワイヤー、または微小磁性薄板の磁性素子が漉き込まれた紙を作成することが可能となる。
この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製方法を適用した円網抄紙機の構成概略図 この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の一例を示す図 図2で示した用紙200を作製するための円網抄紙機100の動作説明図 図1で示した円網抄紙機100とは他の円網抄紙機400の構成概略図 図2で示した用紙とは他の用紙の一例を示す図 図5で示した用紙500を作製するための円網抄紙機400の動作説明図 この発明に係わる磁性素子が漉き込まれた用紙の作製方法を適用した長網抄紙機の構成概略図 図2で示した用紙とは他の用紙の一例を示す図 図8で示した用紙800を作製するための長網抄紙機700の動作説明図
符号の説明
1 円網
2 パルプ溶液貯留槽(円網抄紙機用)
3 磁性材溶液貯留槽
4 パルプ溶液供給管
5、540 磁性材溶液供給管
7 ノズル位置制御装置
8 ノズル位置制御装置
9、90 カウンター装置
10、60 弁開閉制御装置
11 円網回転駆動装置
20 パルプ溶液
21 パルプ溶液攪拌装置
30 磁性材溶液(第一磁性材溶液)
300 磁性材溶液(第二磁性材溶液)
31、310 磁性材溶液攪拌装置
40 専用ノズル(パルプ溶液用)
41 専用ノズル形成管(パルプ溶液用)
42 本管(パルプ溶液用)
43 開閉弁(パルプ溶液用)
50、500 専用ノズル(磁性材溶液用)
51、510 専用ノズル形成管(磁性材溶液用)
52、520 本管(磁性材溶液用)
53、530 開閉弁(磁性材溶液用)
71 長網
72−n(n=1、2、・・・n) パルプ溶液貯留槽(長網抄紙機用)
75 専用ノズル(第一磁性材溶液用)
750 専用ノズル(第二磁性材溶液用)
76、77 プーリー(長網抄紙用)
78 テーブルロール
100、400 円網抄紙機
200、500、800 用紙
210、520、521、810、811 磁性素子
700 長網抄紙機

Claims (11)

  1. 抄紙機の抄紙網上に紙原料を供給する紙原料供給手段と、
    前記抄紙網上に磁性材を混入した磁性材溶液を供給する磁性材溶液供給手段と、
    前記磁性材溶液供給手段による前記抄紙網上における前記磁性材溶液の供給位置を制御する位置制御手段と、
    前記磁性材溶液供給手段により供給された前記磁性材溶液に含まれる磁性材が前記紙原料供給手段から供給された紙原料により作製される用紙に漉き込まれるように前記紙原料供給手段からの前記紙原料の供給および前記磁性材溶液供給手段からの前記磁性材溶液の供給を制御する供給制御手段と
    を具備することを特徴とする磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置。
  2. 前記磁性材溶液供給手段は、
    前記抄紙網上に前記磁性材溶液を噴射する磁性材溶液ノズル
    を有し、
    前記位置制御手段は、
    前記抄紙網上における前記磁性材溶液ノズルの位置を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置。
  3. 前記磁性材溶液供給手段は、
    前記抄紙網上にそれぞれ形状の異なる磁性材を混入した複数の磁性材溶液を噴射する複数の磁性材溶液ノズル
    を有し、
    前記位置制御手段は、
    前記抄紙網上における前記複数の磁性材溶液ノズルの位置をそれぞれ制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置。
  4. 前記抄紙網は、
    所定速度で回転する円筒状の抄紙網からなり、
    前記紙原料供給手段は、
    前記円筒状の抄紙網の内壁に前記紙原料を噴射する紙原料ノズル
    を有し、
    前記磁性材溶液供給手段は、
    前記円筒状の抄紙網の内壁に前記磁性材溶液を噴射する磁性材溶液ノズル
    を有し、
    前記位置制御手段は、
    前記円筒状の抄紙網に対する前記磁性材溶液の位置を制御し、
    前記供給制御手段は、
    前記紙原料ノズルからの前記紙原料の噴射タイミングおよび前記磁性材溶液ノズルからの前記磁性材溶液の噴射タイミングを制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置。
  5. 前記供給制御手段は、
    前記紙原料ノズルからの前記紙原料の噴射により前記円筒状の抄紙網の内壁に第1の紙原料層を形成し、該第1の紙原料層の上に前記磁性材溶液ノズルから前記磁性材溶液を噴射することにより該第1の紙原料層上に前記磁性材溶液に含まれる磁性材を配置し、その後、前記紙原料ノズルから前記紙原料の噴射により第2の紙原料層を形成する
    ことを特徴とする請求項4記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置。
  6. 前記位置制御手段による前記磁性材溶液ノズルの位置制御および前記供給制御手段による前記磁性材溶液ノズルからの前記磁性材溶液の噴射タイミング制御により前記磁性材の用紙上における漉き込み位置を制御する
    ことを特徴とする請求項4記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置。
  7. 前記磁性材溶液の噴射の前後における前記供給制御手段による前記紙原料ノズルからの前記紙原料の噴射量の制御により前記磁性材の用紙の厚さ方向における漉き込み位置を制御する
    ことを特徴とする請求項4記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製装置。
  8. 抄紙機の抄紙網上に対する紙原料の供給により第1の紙原料層を形成するステップと、
    磁性材を混ぜた磁性材溶液を噴射する磁性材溶液ノズルの位置を制御するステップと、
    前記磁性材溶液ノズルから前記第1の紙原料層上に対する前記磁性材溶液の噴射により前記第1の紙原料層上に該磁性材溶液に含まれる磁性材を配置するステップと、
    前記磁性材が配置された前記第1の紙原料層上に対する紙原料の供給によりに第2の紙原料層を形成するステップと
    を具備することを特徴とする磁性材が漉き込まれた用紙の作製方法。
  9. 前記磁性材溶液ノズルの位置制御および前記磁性材溶液ノズルからの前記磁性材溶液の噴射タイミング制御により前記磁性材の用紙上における漉き込み位置を制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製方法。
  10. 前記磁性材溶液の噴射の前後における前記供給制御手段による前記紙原料の供給量の制御により前記磁性材の用紙の厚さ方向における漉き込み位置を制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製方法。
  11. 前記磁性材溶液ノズルは、それぞれ形状の異なる磁性材を混入した複数の磁性材溶液を噴射する複数の磁性材溶液ノズルを含み、
    該複数の磁性材溶液ノズル毎に前記抄紙網上における位置がそれぞれ制御される
    ことを特徴とする請求項8記載の磁性材が漉き込まれた用紙の作製方法。
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