JP2005213516A - 基材の表面処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基材上に設けられた光重合開始剤を含有する下塗り層の表面に、機能性モノマーを接触させた状態で紫外線を照射することにより、該機能性モノマーのグラフト重合反応を行わせる基材の表面処理方法であって、当該機能性モノマー100重量部に界面活性剤0.01〜100重量部を添加する基材の表面処理方法。
【選択図】 なし
Description
筏義人、機能材料、2,No.7,1,1982/筏義人、工業材料、31,No.7,62,1983
2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン、ベンジルジメチルケタール、メチルフェニルグリオキシレートなどの芳香族カルボニル化合物;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノンなどのアセトフェノン誘導体;4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピルなどのジアルキルアミノ安息香酸エステル類;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイドなどの過酸化物;9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジンなどのアクリジン誘導体;9,10−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェナジンなどのフェナジン誘導体;4,4’,4’’−トリメトキシ−2,3−ジフェニルキノキサリンなどのキノキサリン誘導体;2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィンオキシド、アシルホスフォナ−トなどのアシル化リン化合物等が挙げられる。
本発明の光重合開始剤としては、開裂してラジカルを発生する化合物を用いることが好ましい。上記開裂型の光重合開始剤に、紫外線等の活性光線を照射する方法によれば、短時間の処理で機能性モノマーのグラフト重合が行われる。このため、基材に対して短時間の処理で各種機能を与えることが可能となり、工業的生産において有利である。
本発明の下塗り層としては、上記光重合開始剤と各種材料の混合物を用いることが出来る。本発明の光重合開始剤とともに下塗り層を構成する材料は、光重合開始剤と機能性モノマーの重合の阻害、又は、基材と下塗り層の密着性の低下が問題とならないものであれば、特に限定されるものではない。
ート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。さらに、2官能以上のウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー等を用いることが出来る。
上記光重合開始剤が化学的に結合した高分子からなる下塗り層組成物を、スプレーコート、バーコート、ディッピング、ロールコート、スピンコート等の方法によって基材表面に塗布して、下塗り層を設ける。
機能性モノマーとしては、親水性、撥水性のものがよく知られているが、これらに限られず、グラフト重合を行う重合性不飽和基を有する構造であればよい。本発明は機能性モノマーを限定せず、光重合開始剤を構造中に有する分子を含有する層を介して、基材に直接付与できなかった性能を与えることが出来る。また、無機透明材料からなる基材に分子(VII)の下塗り層を用いる場合等のように、基材の透明性を損なうことなく、各種機能を与えることも出来る。
ことが好ましい。
上記機能性モノマーを下塗り層の表面に接触させた状態で、紫外線等の活性光線を照射してグラフト重合を行わせる。紫外線照射が最も実用的であろう。
ル型にものが挙げられる。上記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩等のアミン塩型、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩型のものが挙げられる。
存在している。
<重合性不飽和基を有する光重合開始剤(化合物(X))の合成>
280cm−1付近のイソシアネート基に由来する吸収は消失し、生成物のウレタン結合中のNH基に由来する吸収が3400cm−1付近(NH伸縮)および1550cm−1付近(NH変角)に観察された。以上のことから生成物が化学式(X)で示される構造を持つことを確認した。
イオン交換水3.5gに2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、以下「親水性モノマーA」という。)1.0g、界面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ナカライテスク社製)0.035gを溶解させ、炭酸ナトリウム0.26gを加えて攪拌し、発生する二酸化炭素を十分に除去して親水性モノマーAの水溶液を調製した。
上記操作によって得られた重合体(XI)1.0gをMEK4.0gに溶解させ、メイヤーバーを用いてアクリル板(三菱レイヨン社製、アクリライトEX、3mm厚)上に塗布した。80℃で2分間乾燥させて、光重合開始部を有する高分子の層(乾燥後の厚さ4.4μm)を設けた。この層を表中、下塗り層1と示す。
上記親水性モノマーAの水溶液0.1mlを、下塗り層上にポッティング塗布し、光源として高圧水銀灯を用いて紫外線を5秒間(1J/cm2)照射して、グラフト重合を行わせた後、流水により表面の余剰付着物を洗い流して乾燥させ、基材に表面処理を施した。
基材として、アクリル板に代えて、実施例2はポリカーボネート板(旭ガラス社製、レキサン、3mm厚)、実施例3はポリ塩化ビニル板(三協化成社製、サンプレート、3mm厚)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして基材に表面処理を施した。
親水性モノマー溶液の調製において、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートの添加量を実施例4は0.0005g、実施例5は1.0gとしたこと以外は、実施例1と同様にして基材に表面処理を施した。
親水性モノマー溶液の調製において、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートに代えて、ドデシル硫酸ナトリウム(ナカライテスク社製)0.035gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして基材に表面処理を施した。
親水性モノマー溶液の調製において、実施例1の親水性モノマー溶液Aの配合にジメチルエタノールアミン(ナカライテスク社製)を加えたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして基材に表面処理を施した。ジメチルエタノールアミンの添加量は、実施例7は0.005g、実施例8は0.35gとした。
下塗り層組成物を下記の通りに代えたこと以外は、実施例1と同様にして基材に表面処理を施した。
<下塗り層形成>
実施例1の操作によって得られた重合体(XI)1.0gとウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学社製、U−15HA)1.0gをMEK8.0gに溶解させ、メイヤーバーを用いてアクリル板(三菱レイヨン社製、アクリライトEX、3mm厚)上に塗布した。80℃で2分間乾燥させて、光重合開始部を有する高分子の層を設けた。この層を表中、下塗り層2と示す。
実施例1の親水性モノマーAに代えて、下記の親水性モノマーBを用いたこと以外は、実施例1と同様にして基材に表面処理を施した。
イオン交換水3.5gにアクリル酸(キシダ化学社製、以下「親水性モノマーB」という。)1.0g、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ナカライテスク社製)0.035gを溶解させ、炭酸ナトリウム0.74gを加えて攪拌し、発生する二酸化炭素を十分に除去して親水性モノマーBの水溶液を調製した。
<アルコキシシリル基を有する光重合開始剤(化合物(XII))の合成>
る生成物の反応を完結させた。
上記操作によって得られた化合物(XII)2.1gにエタノール10.4g、テトラエトキシシラン(コルコート社製)2.2g、0.4重量%HCl溶液1.1gを添加して室温で1時間攪拌して下塗り層溶液を調製した。上記下塗り層溶液を、メイヤーバーを用いてガラス板(旭硝子社製、5mm厚)上に塗布した。180℃で30分間加熱硬化させて、乾燥後の厚さ0.5μmの層を設けた。この層を表中、下塗り層3と示す。
イオン交換水2.5gに2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸1.0g、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート0.026g、炭酸ナトリウム0.26gを加えて溶解させた後に、エタノール1.0gを添加して、親水性モノマーAの水溶液を調製した。
上記親水性モノマーAの水溶液0.1mlを、下塗り層上にポッティング塗布した。これに1mm厚のスライドグラスをラミネートした状態で、光源として高圧水銀灯を用いて紫外線を15秒間(3J/cm2)照射した。スライドグラスを取り外し、流水を用いて表面の余剰付着物を洗い流した後に乾燥させ、基材に表面処理を施した。
実施例1で用いた親水性モノマーA溶液0.1mlを、アクリル板上にポッティング塗布した。これに1mm厚のスライドグラスをラミネートした状態で、光源として高圧水銀灯を用いて紫外線を1J/cm2照射した。スライドグラスを取り外し、流水を用いて表面の余剰付着物を洗い流した後に乾燥させ、基材に表面処理を施した。
親水性モノマー溶液の調製において、界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを配合しなかったこと以外は、実施例1、実施例9と同様にして基材に表面処理を施したが、基材に均一に濡れ広がらず、全面処理出来なかった。
表面処理を施した基材の表面に、JIS−K5400に従ってカッターで傷を入れて1mm角の基盤目を100個作り、セロハン粘着テープ(積水化学社製、#252、25mm幅、SP粘着力:750gf/25mm幅)を付着させた。このテープの一端を基材の表面に直角に保ち、瞬間的に剥離して残った基盤目の数を示す。100個の基盤目全てが剥離した状態が0、全て剥離しない状態が100である。
表面処理を施した基材について、室温23℃、湿度50%の室内で、接触角計(協和界面科学社製、CA−X150)を用いて液滴法によって3点測定を行った。平均値を表2に示す。なお、表面に親水性モノマーがグラフト重合される前の下塗り層1(実施例1)に紫外線を1J/cm2照射した基材について、同様に接触角を測定したところ、61.2度であった。
表面処理を施した基材の表面に、黒色マジックインキNo.500で描画して室温で5分間乾燥させた。流水下でキムワイプを用いて払拭し、インキの除去性を評価した結果を表2に示す。評価は次のように行った。
○:容易に除去 △:強くこすれば除去可能 ×:除去不可能
表面処理を施した基材の表面に呼気を吹きかけて、以下の評価を行った。
○:全く曇らない △:若干曇る ×:曇る
親水性モノマー溶液の調製において、架橋剤として実施例12〜16はウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学社製、UA−W2)、実施例17はウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学社製、UA−W1)、実施例18はN,N’−ビスメチレンアクリルアミド(和光純薬社製)を用い、表1に示す配合で親水性モノマー溶液を調製したこと
以外は、実施例2と同様にして基材に表面処理を施した。なお、親水性モノマーとして、実施例12〜14、17、18は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、親水性モノマーA)、実施例15はアクリル酸(キシダ化学社製、親水性モノマーB)、実施例16はN,N’−ジメチルアクリルアミド(興人社製、親水性モノマーC)を用いた。
基材として、アクリル板に代えて、実施例19はポリカーボネート板(旭ガラス社製、レキサン、3mm厚)、実施例20はポリ塩化ビニル板(三協化成社製、サンプレート、3mm厚)を用いたこと以外は、実施例12と同様にして基材に表面処理を施した。
実施例9と同様の下塗り層2、及び、実施例12と同様の親水性モノマーA溶液を用いて基材に表面処理を施した。
実施例11と同様の下塗り層3、及び、実施例12と同様の親水性モノマーA溶液を用いて基材に表面処理を施した。
下記の下塗り層4、及び、実施例12と同様の親水性モノマーA溶液を用いて基材に表面処理を施した。
<下塗り層形成>
多官能(メタ)アクリレート(新中村化学社製、U−15HA)1.0g、テトラヒドロフラン(THF)30gを入れ、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(チバ・ガイギー社製、イルガキュアー2959)0.02gをMEK4.0gに溶解させ、メイヤーバーを用いてアクリル板(三菱レイヨン社製、アクリライトEX、3mm厚)上に塗布した。80℃で2分間乾燥させて、光重合開始部を有する高分子の層(膜厚2μm)を設けた。この層を表中、下塗り層4と示す。
実施例12で用いた親水性モノマーA溶液0.1mlを、アクリル板上にポッティング塗布した。これに1mm厚のスライドグラスをラミネートした状態で、光源として高圧水銀灯を用いて紫外線を1J/cm2 照射した。スライドグラスを取り外し、流水を用いて表面の余剰付着物を洗い流した後に乾燥させ、基材に表面処理を施した。
架橋剤であるウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学社製、UA−W2)の添加量を、比較例5は0.01g、比較例6は4gとしたこと以外は、実施例12と同様にして基材に表面処理を施した。
表面処理を施した基材の表面を、1cmφ単位円あたり500gの荷重をかけた状態で、キムワイプ(十條キンバリー社製)によって100払拭した。上記払拭処理を施した基材表面について、外観および対水接触角評価を行った。外観は、透明平滑なものを○とし、対水接触角は上記と同様にして測定した。
親水性モノマー溶液の調製において、連鎖移動剤としてエタノールを用い、表1に示す配合で2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、親水性モノマーA)の溶液を調製し、実施例1と同様に下塗り層1にグラフト重合を行わせ、基材に表面処理を施した。
親水性モノマー溶液の調製において、連鎖移動剤として実施例25〜28はエタノール、実施例29、30はエチレングリコールを用い、表1に示す配合で親水性モノマー溶液を調製し、実施例11と同様に下塗り層3にグラフト重合を行わせ、基材に表面処理を施した。なお、親水性モノマーとして、実施例25〜26、29、30は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、親水性モノマーA)、実施例27はp−スチレンスルホン酸ナトリウム(和光純薬社製、親水性モノマーD)、
実施例28はビニルスルホン酸ナトリウム(日精化学社製、親水性モノマーE)を用いた。
表面処理を施した基材において、処理を施していない面に冷却水をあてて25℃に保ちつつ、処理面に42℃の水蒸気を3分間あてた場合の曇り止め性(高温部曇り止め性)評価を行った。また、基材を5℃に冷却した後に、20℃、湿度65%の恒温室に取り出した場合の曇り止め性(低温部曇り止め性)評価を行った。評価は、JIS−S4030に添付された判定チャートに従って、以下の4段階評価を行った。
◎:1級 ○:2級 △:3級 ×:4級
親水性モノマー溶液の調製において、解離性の塩として塩化ナトリウムを用い、表1に示す配合で2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、親水性モノマーA)の溶液を調製し、実施例1と同様に下塗り層1にグラフト重合を行わせ、基材に表面処理を施した。
親水性モノマー溶液の調製において、解離性の塩として塩化ナトリウムを用い、表1に示す配合で親水性モノマー溶液を調製し、実施例11と同様に下塗り層3にグラフト重合を
行わせ、基材に表面処理を施した。なお、親水性モノマーとして、実施例33、34は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、親水性モノマーA)、実施例35はp−スチレンスルホン酸ナトリウム(和光純薬社製、親水性モノマーD)、実施例36はビニルスルホン酸ナトリウム(日精化学社製、親水性モノマーE)、実施例37は2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド(共栄化学社製、DQ−100、親水性モノマーF)を用いた。
解離性の塩である塩化ナトリウムを添加しなかったこと以外は、実施例31、実施例37と同様にして基材に表面処理を施した。
以下の操作による界面活性剤を含有する下塗り層1、及び、表1に示す配合で調製した親水性モノマーの溶液を用いてグラフト重合を行わせ、基材に表面処理を施した。なお、親
水性モノマーとして、実施例38、39は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、親水性モノマーA)、実施例40はアクリル酸(キシダ化学社製、親水性モノマーB)を用いた。
<下塗り層形成>
実施例1で得られた重合体(XI)1.0gをMEK4.0gに溶解させ、更に界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウム(ナカライテスク社製)を実施例38、実施例40は50mg、実施例39は100mg加えたものを、メイヤーバーを用いてアクリル板(三菱レイヨン社製、アクリライトEX、3mm厚)上に塗布した。80℃で2分間乾燥させて、光重合開始部を有する高分子の層(乾燥後の厚さ4.4μm)を設けた。
界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウム50mgに代えて、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ナカライテスク社製)50mgを用いたこと以外は、実施例38と同様にして基材に表面処理を施した。
以下の操作による界面活性剤を含有する下塗り層3、及び、表1に示す配合で調製した親水性モノマーの溶液を用いてグラフト重合を行わせ、基材に表面処理を施した。なお、親水性モノマーとして、実施例42は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(日東化学社製、TBAS−Q、親水性モノマーA)、実施例43はポリエチレングリコール#400ジアクリレート(共栄化学社製、ライトアクリレートPEG−A、親水性モノマーG)を用いた。
上記操作によって得られた化合物(XII)2.1gにエタノール10.4g、テトラエトキシシラン(コルコート社製)2.2g、0.4重量%HCl溶液1.1gに、さらにドデシル硫酸ナトリウム水溶液(400mg/3ml蒸留水)を添加して室温で1時間攪拌して下塗り層溶液を調製した。上記下塗り層溶液を、メイヤーバーを用いてガラス板(旭硝子社製、5mm厚)上に塗布した。180℃で30分間加熱硬化させて、乾燥後の厚さ0.5μmの層を設けた。
下塗り層組成物に界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムを添加しなかったこと以外は、実施例38、実施例42、実施例43と同様にして基材に表面処理を施した。
Claims (7)
- 基材上に設けられた光重合開始剤を含有する下塗り層の表面に、機能性モノマーを接触させた状態で紫外線を照射することにより、該機能性モノマーのグラフト重合反応を行わせる基材の表面処理方法であって、当該機能性モノマー100重量部に界面活性剤0.01〜100重量部を添加することを特徴とする基材の表面処理方法。
- 基材上に設けられた光重合開始剤を含有する下塗り層の表面に、機能性モノマーを接触させた状態で紫外線を照射することにより、該機能性モノマーのグラフト重合反応を行わせる基材の表面処理方法であって、当該機能性モノマー100重量部に第三アミン化合物0.01〜50重量部を添加することを特徴とする基材の表面処理方法。
- 基材上に設けられた光重合開始剤を含有する下塗り層の表面に、機能性モノマーを接触させた状態で紫外線を照射することにより、該機能性モノマーのグラフト重合反応を行わせる基材の表面処理方法であって、当該機能性モノマーに連鎖移動剤を添加することを特徴とする基材の表面処理方法。
- 基材上に設けられた光重合開始剤を含有する下塗り層の表面に、機能性モノマーを接触させた状態で紫外線を照射することにより、該機能性モノマーのグラフト重合反応を行わせる基材の表面処理方法であって、当該下塗り層に界面活性剤を添加することを特徴とする基材の表面処理方法。
- 光重合開始剤が、次の一般式(II)
- 光重合開始剤が、一般式(III)で表される構造と、一般式(IV)で表される構造とを有する化合物又は該化合物の加水分解物であることを特徴とする、請求項1、2、3、4又は5記載の基材の表面処理方法。
- 下塗り層が、光重合開始剤100重量部に分子内に二以上の不飽和性基を有する(メタ)アクリレート20〜300重量部を加えてなるものであることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5又は6記載の基材の表面処理方法。
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