JP2005213359A - ハイドレート製造装置 - Google Patents

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隆宏 木村
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弘貢 長安
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Abstract

【課題】 コンパクト化が可能で、安価に製作することができ、装置の配置も容易で、脱水効率も向上させることができるハイドレート製造装置を提供する。
【解決手段】 生成容器内で水と天然ガスを反応させてハイドレートを製造するハイドレート製造装置において、上記生成容器を軸心が水平になるように配置して横長の生成容器とし、該生成容器内の天井部より水を噴霧するようにした。
また、生成容器を円筒状の横長とし、ハイドレートを取り込む脱水装置の先端部の開口を、ハイドレートが浮遊する液面近傍の液面下に位置するように配置し、さらに脱水装置をスクリュープレス型脱水装置とし、その配置や傾斜、生成容器内の液面に浮遊するハイドレートの掻寄手段等を工夫した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水と天然ガスを反応させてハイドレートを製造するハイドレート製造装置に関するものである。
現在、メタン等の炭化水素を主成分とする天然ガスの有効利用がなされているが、そのための天然ガスを貯蔵・輸送する方法して、ガス田から採取した天然ガスを液化温度まで冷却し、液化天然ガス(LNG)として貯蔵・輸送する方法が採用されている。
しかしながら、例えば液化天然ガスの主成分であるメタンの場合、液化させるのに−162℃の極低温を要するため、専用の貯蔵設備や専用のLNG輸送船が必要となり、こうした装置等の製造および維持・管理には非常に高いコストを要するため、上記方法に代わる低コストの貯蔵・輸送方法が鋭意研究されてきた。
そのため近年は、特に中小ガス田等において、天然ガスを水和させて固体状態の水和物(天然ガスハイドレート)を生成し、そのハイドレートを固体状態のまま貯蔵・輸送する、あまりコストのかからない方法が検討されている(例えば特許文献1)。
図8は、上記特許文献1にも記載されている従来のハイドレート製造処理プロセスの1例を示す工程図である。
図において、S1は水と天然ガスを氷点よりも高温(0℃〜5℃程度)、かつ大気圧よりも高圧(3MPa程度以上)で反応させてハイドレートを生成する生成工程で、例えばスプレー式の生成反応装置が使用されている。
S2は生成工程S1で生成されたハイドレートと水のスラリーから水を物理的に脱水する物理脱水工程で、例えばスクリュープレス型脱水装置が使用されている。
S3は物理脱水工程S2で物理脱水された後のハイドレートに含まれる残留水を、生成工程S1よりも低温(−5℃〜0℃程度)で天然ガスと反応させて脱水する水和脱水工程で、例えば2軸スクリュー型脱水装置が使用されている。
S4は水和脱水工程S3で水和脱水されたハイドレートを、低圧下でも分解しない氷点以下の温度まで冷却する冷却工程で、例えばスクリューコンベア型冷却装置が使用されている。
S5は冷却工程S4で冷却されたハイドレートを大気圧下に減圧する減圧工程で、例えばバルブ切替減圧装置が使用されている。
S6は減圧工程S5で減圧されたハイドレートを成形する成形工程で、例えば加圧プレス型成形装置が使用されている。
なお、成形工程S6で成形されて固化されたハイドレートは図示せざる輸送容器に収められて冷凍貯蔵され、或いは輸送容器ごと目的地に輸送されて貯蔵され、貯蔵されたハイドレートは必要に応じて分解装置によりガス化され、消費者の元に送られることになる。
図9は図8に示す生成工程S1と物理脱水工程S2の構成を示す説明図である。
図中1は生成反応によりハイドレートを生成させる生成容器で、生成容器1には水配管2を介して図示せざる貯水槽から水が供給されて生成容器1内に液相Lが形成され、水配管2に設けた図示せざる給水ポンプ及びバルブを制御して、液相Lが所定の水位を保つように構成されている。
また、生成容器1にはガス配管3を介して低温・高圧の天然ガスが供給されて生成容器1内に気相Gが形成され、ガス配管3に設けた図示せざる流量制御弁の開度を制御して、気相Gの圧力がハイドレートの生成圧力である3MPa程度以上を維持するように構成されている。
なお、生成容器1の底部と頂部には図示のように水配管4が接続され、その水配管4には図示せざるバルブと共に、水循環ポンプ5、熱交換器6が順次設けられ、生成容器1の頂部から内側に突き出した水配管4の先端には、スプレーノズル7が設けられている。
これにより、生成容器1の底部から抜き出された水は、水循環ポンプ5により循環させられながら熱交換器6により必要な温度まで冷却され、スプレーノズル7により噴霧されてハイドレートが生成されている。
また、液相Lの液面に近い生成容器1の側面には、液面に浮遊するハイドレートと水のスラリーを抜き出すスラリー抜出口8が設けられており、スラリー抜出口8はスラリー配管9を介してスクリュープレス型脱水装置10に接続されている。
このスラリー配管9には図示せざるバルブと共にスラリー抜出ポンプ11が設けられており、生成容器1内の液相Lの液面に浮遊する生成されたハイドレートと水のスラリーをスラリー抜出口8から抜き出して、スクリュープレス型脱水装置10に供給するようになっている。
スクリュープレス型脱水装置10の上流側にある取入口に供給されたハイドレートと水のスラリーは、筒型スクリーン状のろ材12により固形分をスクリーン上に捕集され、駆動部14により駆動されるスクリュー回転軸13によりハイドレート排出口に搬送されると共に、ろ材12により圧搾することで物理的に脱水され、ハイドレート排出管15を介して排出され、図示せざる後段の水和脱水工程S3へ供給されて処理される様になっている。
なお、筒型スクリーン状のろ材12により固形分を分離した後の水は、スクリュープレス型脱水装置10の本体底部より抜き出され、水配管16を介して生成容器1に返送される様になっている。
ところが、上記のように構成された従来のハイドレート製造装置においては、大きな直径の円筒縦型の生成容器1を使用すると、上下両端の鏡板の凹面を入れると高さが高くなり、生成容器1内の体積が大きくなる。また、生成容器1は圧力容器であるため、容器の肉厚が厚くなり、重量が大きく、装置が高価になるという問題があった。
なお、従来のハイドレート製造装置においては、生成容器1により生成されたハイドレートと水のスラリーを、生成容器1とは離れた位置にあるスクリュープレス型脱水装置10に供給するため、スラリー配管9やスラリー抜出ポンプ11、返送用の水配管16等が必要となり、構成装置数が多く高価になるという問題があった。
さらに、生成容器1の液面近傍に脱水装置に送ることができないハイドレートが蓄積することにより、水循環ポンプ、スラリー抜出ポンプの運転が困難になるという問題があった。
特開2003−105362公報(図1、図2)
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、水が天然ガス中に噴霧されてハイドレート化する際の水とガスの接触時間が短くてもハイドレートの生成が瞬時に進む点に着目し、形状を工夫することにより小型化、軽量化を行い、安価に製作することができ、装置の配置も容易なハイドレート製造装置を提供することを課題とするものである。
また、生成容器とスクリュープレス型脱水装置の配置を工夫することにより、構成装置数を減らし、設備費を低減すると共に、生成容器内のハイドレートの蓄積による問題を回避することが可能なハイドレート製造装置を提供することを課題とするものである。
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたもので、特許請求の範囲に記載された各発明は、ハイドレート製造装置として、それぞれ以下の(1)〜(10)に述べる各手段を採用したものである。
(1)第1の手段は、生成容器内で水と原料ガスを反応させてハイドレートを生成させるハイドレート製造装置において、生成容器は垂直断面の断面積より水平断面の断面積の方が大きくなる様に配置し、該生成容器の液相から抽出した水を該生成容器の上面から気相中に噴霧する様にしたことを特徴とするものである。
(2)第2の手段は、第1の手段を採用したハイドレート製造装置において、生成容器の形状が円筒状であることを特徴とするものである。
(3)第3の手段は、第1又は第2の手段を採用したハイドレート製造装置において、水を噴霧する手段としてスプレーノズルを使用したことを特徴とするものである。
(4)第4の手段は、第1ないし第3の手段を採用したハイドレート製造装置において、生成容器の気相と液相の界面(液面)近傍に、ハイドレートを物理的に脱水する脱水装置のハイドレート取り込み口を配置したことを特徴とするものである。
(5)第5の手段は、第4の手段を採用したハイドレート製造装置において、脱水装置を生成容器の横方向に複数個配置したことを特徴とするものである。
(6)第6の手段は、第4又は第5の手段を採用したハイドレート製造装置において、脱水装置を生成容器の横方向に対して端部に配置したことを特徴とするものである。
(7)第7の手段は、第4ないし第6の手段を採用したハイドレート製造装置において、脱水装置としてスクリュープレス型脱水装置を用い、ハイドレート取り込み口側の端部が下向きになるように傾斜させたことを特徴とするものである。
(8)第8の手段は、第4ないし第7の手段を採用したハイドレート製造装置において、液面に浮遊するハイドレートを捕集し、脱水装置のハイドレート取り込み口に移送させる掻寄手段を設けたことを特徴とするものである。
(9)第9の手段は、第8の手段を採用したハイドレート製造装置において、掻寄手段として、掻寄板が生成容器の横長手方向に往復移動することを特徴とするものである。
(10)第10の手段は、第8の手段を採用したハイドレート製造装置において、掻寄手段として、掻寄板が生成容器の横長手方向に循環移動することを特徴とするものである。
特許請求の範囲に記載の各請求項に係る発明は、上記の(1)〜(10)に記載の各手段を採用しているので、それぞれ以下のような効果を有する。
(1)請求項1に係る発明は上記第1の手段を採用しているので、噴霧に要する面積を確保しつつ、高さを小さくすることができ、生成容器の小型化が可能となる。
(2)請求項2に係る発明は上記第2の手段を採用しているので、円筒状とすることにより、圧力容器である生成容器の肉厚を薄くし、小型化に加えて軽量化を図ることが可能となる。
(3)請求項3に係る発明は上記第3の手段を採用しているので、スプレーノズルにより水を効果的に噴霧することができる。
(4)請求項4に係る発明は上記第4の手段を採用しているので、脱水装置を生成容器付近に設置して、構成装置数を減らすことが可能である。
(5)請求項5に係る発明は上記第5の手段を採用しているので、複数個の脱水装置によりハイドレートと水のスラリーを効率よく脱水することができる。
(6)請求項6に係る発明は上記第6の手段を採用しているので、脱水装置の配置が容易となる。
(7)請求項7に係る発明は上記第7の手段を採用しているので、液面に浮遊しているハイドレートを容易に脱水装置に供給することが可能で、水切りも効果的になされる。
(8)請求項8に係る発明は上記第8の手段を採用しているので、掻寄手段により、生成容器の液面に浮遊しているハイドレートを効果的に脱水装置に供給することができ、液面近傍にハイドレートが蓄積せず、水循環ポンプを安定運転させることが可能となる。
(9)請求項9及び10に係る発明は、それぞれ上記第9及び10の手段を採用しているので、生成容器内の横長手方向に往復移動及び循環移動する掻寄板により、連続的又は間欠的にハイドレートを脱水装置に供給することが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例1〜実施例6に基き説明する。
図1は本発明の実施例1に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。
図中、図9に示す従来のハイドレート製造装置と同じ部分には同一の符号を付し、後段の重複した説明は省略する。
図1において、1は水と原料ガスとしての天然ガスを氷点よりも高温(0℃〜5℃程度)、かつ大気圧よりも高圧(3MPa程度以上)で反応させて、ハイドレートを生成させる円筒状の生成容器であり、生成容器1は垂直断面の断面積より水平断面の断面積の方が大きくなる様に、横長の方向に配置されている。
なお、図1(a)は生成容器1の垂直断面状態を示し、図1(b)は生成容器1の平面状態を示している。
2は水配管で、図示せざる給水ポンプやバルブが設けられおり、図示せざる貯水槽から給水ポンプにより生成容器1内に水が供給され、生成容器1内に形成される液相Lが所定の水位を保つように制御されている。
3はガス配管で、図示せざるガス貯蔵部に貯蔵された低温・高圧の天然ガスは、ガス配管3を介して生成容器1内に供給され、ガス配管3に設けた図示せざる流量制御弁の開度を制御して、生成容器1内に形成される気相Gの圧力が、ハイドレートの生成圧力である3MPa程度以上を維持するように構成されている。
生成容器1の底部には水配管4が接続され、図示せざるバルブと共に、水循環ポンプ5、熱交換器6が順次設けられ、生成容器1の上面18から気相中に、スプレーノズル7を経て、水を噴霧する様に構成されている。
これにより、横長に配置された生成容器1の底部から抽出された液相の水は、水循環ポンプ5により循環させられながら熱交換器6により必要な温度まで冷却され、スプレーノズル7により効果的に噴霧されてハイドレートが効率よく生成されることになる。
なお、本実施例における生成容器1は垂直断面の断面積より水平断面の断面積の方が大きくなる様に横長に配置されているが、これは、気相中に噴霧された水がハイドレート化する際の水とガスの接触時間が短くても、ハイドレートの生成が瞬時に進む点に着目したものである。
図2に同一の循環流量、スプレーノズルを用いて気相部の高さを変化させた場合のハイドレート生成量への影響について検討した結果を示す。ここで、気相部の高さが500mmと1250mmでハイドレート生成量はほぼ同じであり、気相部が短い、即ち水とガスの接触時間が短くてもハイドレートの生成が進むことを意味している。
なお、ハイドレートの生成量を増加させるためには、複数個のスプレーノズルを設置すればよいが、スプレーノズルの取り付け間隔が必要となるために、生成容器1の上部に大きな面積を有する必要がある。
そこで生成容器1の配置において、垂直断面より水平断面の方の断面積が大きくなる様な横長の配置をすることにより、上面18の面積を広くしてスプレーノズルの数、噴霧液流量を多くし、同一容積の生成容器と比較して多量のハイドレート生成量を得ることができ、噴霧に要する面積を確保しつつ、高さを小さくすることができるので、生成容器1の小型化が可能となる。
また、横長に配置される生成容器1の断面形状は特に限定されず、四角形でも楕円形でもよいが、本実施例における生成容器1は円筒状の横長に構成されており、同じ肉厚でも円筒状以外の形状のものよりも生成容器1の耐圧性をより高めることができるので、圧力容器である生成容器1の肉厚を薄くし、小型化に加えて軽量化を図ることが可能である。
図3は、本発明の実施例2に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。
図中、図1に示すハイドレート製造装置と同じ部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
本実施例においては、垂直断面の断面積より、水平断面の断面積の方が大きくなる様に横長に配置された円筒状の生成容器1の気相と液相の界面(液面)近傍にスクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17側の端部が下向きになるように角度αだけ傾斜させて配置され、生成容器1とスクリュープレス型脱水装置10が一体的に構成されている。
気相と液相の界面(液面)近傍に設けられたハイドレート取り込み口17から取り込まれた液面に浮遊するハイドレートと水のスラリーは、筒型スクリーン(メッシュ)状のろ材12により固形分をスクリーン上に補集され、スクリュー回転軸13によりハイドレート排出口に搬送されると共に、ろ材12による圧搾により物理的に脱水を行い、脱水されたハイドレートはハイドレート排出管15を介して排出され、図示せざる後段の水和脱水工程又は冷却工程に供給される様に構成されている。
なお、本実施例においては、ハイドレートと水のスラリーはスクリュープレス型脱水装置10により脱水するようにしているが、ハイドレート取り込み口17が、生成されたハイドレートが浮遊する生成容器1内の液面近傍の液面下に位置するように配置して、ハイドレート取り込み口17からハイドレートと水のスラリーを本体内に取り込み、物理的に脱水する手段を備えた脱水装置であれば、スクリュープレス型脱水装置10以外の脱水装置を使用してもよく、そのような機能を備えた脱水装置を新たに設計し、生成容器1と脱水装置を一体化せしめてもよい。
このように生成容器1内の空間を有効に利用して生成容器1と脱水装置を一体化すれば、ハイドレート製造装置をよりコンパクトにすることができる。
本実施例においては、脱水装置を生成容器1近辺に設置することで、図9に示す従来のハイドレート製造装置において必要であった、生成容器1の液面に浮遊するハイドレートと水のスラリーを抜き出すためのスラリー配管9やスラリー抜出ポンプ11等が不要となるため、構成装置数を減らすことが可能となり、設備を簡素化することができる。
また、本実施例においては、脱水装置をスクリュープレス型脱水装置10とし、その軸心を先端部が下向きになるように角度αだけ傾斜させて配置したので、気相と液相の界面(液面)近傍に浮遊しているハイドレートを容易に脱水装置に供給することが可能となり、その傾斜により効果的に水切りがなされ、ハイドレートと水のスラリーをより効率よく物理的に脱水することができるが、上記角度αは、水切りが効果的になされるよう、15度〜45度程度傾斜させることが望ましい。
また、図9に示す従来のハイドレート製造装置においては、スクリュープレス型脱水装置10によって物理的に脱水された水は、スクリュープレス型脱水装置10の先端側の本体底部より抜き出され、水配管16を介して成形容器1に返送されるようになっているが、本実施例においてはスクリュープレス型脱水装置10の傾斜により、筒形スクリーン(メッシュ)状のろ材12で水切りされた水は、図示せざる脱水ろ液排出口から生成容器1内に流れるため水配管16が不要となり、装置の配置が簡単になると共に、液面近傍を浮遊するハイドレートを効果的に除去することが可能となる。
本実施例においては、横長の生成容器1の長手方向に間隔をおいて、生成容器1の長手方向に対し直角方向に2本以上の物理的に脱水する脱水装置を配置しているが、複数個の脱水装置を生成容器1の横方向に略水平又は多少水平方向に上下するような横並びで配置することにより、ハイドレートと水のスラリーを効率よく脱水することができる。
図4は本発明の実施例3に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。
図中1は垂直断面の断面積より水平断面の断面積の方が大きくなる様に横長に配置された円筒状の生成容器で、図示せざる水配管及びガス配管により供給された水と天然ガスにより液相Lと気相Gが形成され、必要な温度まで冷却された水をスプレーノズル7により効果的に噴霧して、生成容器1内で水と天然ガスを反応させ、ハイドレートを生成させている。
10はスクリュープレス型脱水装置で、生成容器1の横方向の両端部において、横長の生成容器1の長手方向に対し直角方向に配置され、図3に示すようにハイドレート取り込み口17が、生成されたハイドレートが浮遊する液面近傍の液面下に位置するように配置され、かつ、ハイドレート取り込み口17側の端部が下向きになるように角度αだけ傾斜して配置されている。
19は生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、スクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて移送させる掻寄手段で、掻寄板20を取り付けたワイヤ21と、そのワイヤ21の巻き取り及び巻き戻しを行うロール22より構成されており、ロール22を正転及び逆転させることで、掻寄手段19の掻寄板20を生成容器1内の横長手方向の液面に沿って略水平又は多少傾斜した状態で生成容器1の両端部間を往復移動可能とし、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、生成容器1の横方向の両端部に配置されたスクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて交互に移送させるようにしている。
図5は本発明の実施例4に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。
図4に示す実施例3においては、生成容器1の横方向の両端部にそれぞれスクリュープレス型脱水装置10が配置されているが、本実施例においては生成容器1の横方向の一方の端部にのみスクリュープレス型脱水装置10が配置されている。
このように、脱水装置を両端部又は一方の端部に配置するようにすれば、脱水装置の配置が容易となる。
また、本実施例においては、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、スクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて移送させる掻寄手段19は、所定間隔をおいて複数の掻寄板20を取り付けたベルト23と、そのベルト23を駆動するロール24より構成されており、ロール24を時計回りに回転させることで、掻寄手段19の掻寄板20を生成容器1内の横長手方向の液面に沿って略水平又は多少傾斜した状態で生成容器1の両端部間を循環移動可能とし、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、生成容器1の横方向の一方の端部に配置されたスクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて移送させるようにしている。
なお、ベルト23には水の透過が可能なろ材又はフィルタを使用しても良く、ベルト上面を液面より上に配置することにより、噴霧液中のハイドレートスラリーを濃縮した状態で脱水機のハイドレート取り込み口に移送させるようにすることができ、このときはベルト上には掻寄板はなくても構わない。
次に図6は本発明の実施例5に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。
図4に示す実施例3においては、スクリュープレス型脱水装置10が生成容器1の横方向の両端部において、横長の生成容器1の長手方向に対し直角方向に配置されているが、本実施例においてはスクリュープレス型脱水装置10が横長の生成容器1の長手方向に沿って生成容器1の両端部に配置され、ハイドレート取り込み口17が、生成されたハイドレートが浮遊する液面近傍の液面下に位置するように配置され、かつその軸心は先端部が下向きになるように角度αだけ傾斜して配置されている。
また、本実施例においては、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、スクリュープレス型脱水装置10の先端部のハイドレート取り込み口17に向けて移送させる掻寄手段19は、生成容器1内の液面に沿って略水平又は多少傾斜した状態で横長の生成容器1の横長手方向に配置されたガイドレール25と、ガイドレール25に沿って往復移動可能な掻寄板20より構成されており、図示せざる駆動手段により掻寄板20をガイドレール25に沿って往復移動させることにより、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、生成容器1の横方向の両端部に配置されたスクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて移送させるようにしている。
駆動手段としては、ガイドレールに沿って設置された油圧シリンダを油圧ポンプで作動させる方法がある。
図7は本発明の実施例6に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。
図6に示す実施例5においては、生成容器1の横方向の両端部にそれぞれスクリュープレス型脱水装置10が配置されているが、本実施例においては生成容器1の横方向の一方の端部にのみスクリュープレス型脱水装置10が配置されている。
また、本実施例においては、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、スクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて移送させる掻寄手段19は、図5に示す掻寄手段19と同様に所定間隔をおいて複数の掻寄板20を取り付けたエンドレスのベルト23と、そのベルト23を駆動するロール24より構成されており、ロール24を時計回りに回転させることで、掻寄手段19の掻寄板20を生成容器1内の横長手方向の液面に沿って略水平又は多少傾斜した状態で液内を循環移動可能とし、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートを、生成容器1の横方向の一方の端部に配置されたスクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて移送させるようにしている。
このように、上記実施例3〜6においては、生成容器1内の液面に浮遊する生成されたハイドレートは、掻寄手段19の掻寄板20により捕集してスクリュープレス型脱水装置10のハイドレート取り込み口17に向けて移送させることができるので、ハイドレートの生成状況に応じて掻寄手段19を間欠的又は連続的に駆動し、その駆動速度を最適にすることで、生成容器1の液面に浮遊するハイドレートを効果的に脱水装置に供給し、脱水することができる。
また、上記実施例3〜6においては、掻寄手段19の掻寄板20により生成されたハイドレートを移送した後の液面に、ハイドレートのほとんどない液面を作ることができるので、液面近傍にハイドレートが蓄積せず、水循環ポンプを安定運転させることが可能となる。
なお、上記実施例3〜6においては、掻寄手段19は駆動手段等も含めて生成容器1内に収容せしめ、生成容器1に高いシール性を持たせているが、シール性に問題がなければ掻寄手段19の駆動手段を生成容器1の外部に設けるようにしてもよい。
また、生成容器1と脱水装置は一体化することにより、生成容器1内の空間を有効に利用してハイドレート製造装置をよりコンパクトにしているが、脱水装置の交換や故障時における分解修理等のために、生成容器と脱水装置を分離可能に構成してもよい。
以上、本発明を図1〜図7に示す実施例1〜6に基いて説明したが、本発明によれば従来の生成容器の気相Gの高さを単に低くしてコンパクト化を図るよりも更にコンパクト化が可能で、装置を安価に製作することができ、装置の配置も容易で、構成装置数を減らすこともでき、実用上極めて有効なハイドレート製造装置を提供することができる。
ただし本発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、生成容器の個数や配置、使用する脱水装置や掻寄手段の構成及び駆動手段等は、要求される処理能力や付加的機能等に応じ、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてもよいことはいうまでもない。
本発明の実施例1に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施例に係るハイドレート製造装置の気相部高さとハイドレート生成量を示す説明図である。 本発明の実施例2に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施例3に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施例4に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施例5に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施例6に係るハイドレート製造装置の構成を示す説明図である。 従来のハイドレート製造処理プロセスの1例を示す工程図である。 図8に示す生成工程S1と物理脱水工程S2の構成を示す説明図である。
符号の説明
1 生成容器
2 水配管
3 ガス配管
4 水配管
5 水循環ポンプ
6 熱交換器
7 スプレーノズル
8 スラリー抜出口
9 スラリー配管
10 スクリュープレス型脱水装置
11 スラリー抜出ポンプ
12 ろ材
13 スクリュー回転軸
14 駆動部
15 ハイドレート排出管
16 水配管
17 ハイドレート取り込み口
18 上面
19 掻寄手段
20 掻寄板
21 ワイヤ
22 ロール
23 ベルト
24 ロール
25 ガイドレール
G 気相
L 液相
α 角度
S1 生成工程
S2 物理脱水工程
S3 水和脱水工程
S4 冷却工程
S5 減圧工程
S6 成形工程

Claims (10)

  1. 生成容器内で水と原料ガスを反応させてハイドレートを生成させるハイドレート製造装置において、生成容器は垂直断面の断面積より水平断面の断面積の方が大きくなる様に配置し、該生成容器の液相から抽出した水を該生成容器の上面から気相中に噴霧する様にしたことを特徴とするハイドレート製造装置。
  2. 請求項1に記載のハイドレート製造装置において、生成容器の形状が円筒状であることを特徴とするハイドレート製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載のハイドレート製造装置において、水を噴霧する手段としてスプレーノズルを使用したことを特徴とするハイドレート製造装置。
  4. 請求項1ないし3に記載のハイドレート製造装置において、生成容器の気相と液相の界面(液面)近傍に、ハイドレートを物理的に脱水する脱水装置のハイドレート取り込み口を配置したことを特徴とするハイドレート製造装置。
  5. 請求項4に記載のハイドレート製造装置において、脱水装置を生成容器の横方向に複数個配置したことを特徴とするハイドレート製造装置。
  6. 請求項4又は5に記載のハイドレート製造装置において、脱水装置を生成容器の横方向に対して端部に配置したことを特徴とするハイドレート製造装置。
  7. 請求項4ないし6に記載のハイドレート製造装置において、脱水装置としてスクリュープレス型脱水装置を用い、ハイドレート取り込み口側の端部が下向きになるように傾斜させたことを特徴とするハイドレート製造装置。
  8. 請求項4ないし7に記載のハイドレート製造装置において、液面に浮遊するハイドレートを補集し、脱水装置のハイドレート取り込み口に移送させる掻寄手段を設けたことを特徴とするハイドレート製造装置。
  9. 請求項8に記載のハイドレート製造装置において、掻寄手段として、掻寄板が生成容器の横長手方向に往復移動することを特徴とするハイドレート製造装置。
  10. 請求項8に記載のハイドレート製造装置において、掻寄手段として、掻寄板が生成容器の横長手方向に循環移動することを特徴とするハイドレート製造装置。
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