JP2005212428A - 離型性フィルム、フィルム付き基材とその製造方法および回路基板の製造方法 - Google Patents

離型性フィルム、フィルム付き基材とその製造方法および回路基板の製造方法 Download PDF

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文雄 越後
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忍 増田
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Abstract

【課題】軟化温度の高い樹脂を含浸した凹凸のあるプリプレグに、離型性フィルムを熱ラミネートし、十分な密着性を確保すること。
【解決手段】凹凸のあるプリプレグ201の両面に、ベースフィルム101の片側に熱可塑性樹脂層102を有する離型性フィルム202を熱ラミネートすることにより、熱可塑性樹脂層102の軟化により密着を確保することにより、穴加工、導電性ペースト充填時における剥離やペーストにじみを抑制することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は導電性ペーストにより、少なくとも2層以上の回路パターンを接続してなる回路基板の製造方法、この回路基板の製造方法に好適なフィルム付き基材および離型性フィルムに関するものである。
近年、情報通信をはじめとする電子機器の小型、高密度化に伴い、産業用にとどまらず民生用の分野においても回路基板の多層化が強く要望されるようになってきた。このような回路基板では、複数層の回路パターンの間をインナービアホール接続する接続方法および信頼度の高い構造の新規開発が不可欠になっている。本出願人は、特開平6−268345号により、導電ペーストによるインナービアホール接続した新規な構成の高密度の回路基板とその製造法を提案している。この回路基板の製造方法は、離型性マスクフィルムを備えた被圧縮性を有し不織布と熱硬化性樹脂の複合材からなる多孔質基材に貫通孔を設ける工程と、貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、貫通孔に導電性ペーストを充填した多孔質基材から離型性マスクフィルムを剥離する工程と、多孔質基材の離型性マスクフィルムを剥離した面に金属箔を張り合わせる工程と、金属箔を張り合わせた多孔質基材を加熱加圧して圧縮する行程からなる。
前記特開平6−268345号に記載の発明の工程中で、多孔質基材と離型性マスクフィルムの張り合わせは熱ラミネートで実施している。この場合、多孔質基材に含まれる熱硬化性樹脂を軟化温度以上にすることにより、ラミネート密着性を確保している。
特開平6−268345号公報
前記従来の構成および方法では、多孔質基材の樹脂の軟化を利用している。多孔質基材に含まれる含浸樹脂の軟化温度が高くなると、離型性フィルムを十分に密着させることができなくなる。図7に示す従来の方法によると、図7(a)に示す凹凸を有するプリプレグ301の両面に離型性フィルムを貼り合わせると、図7(b)に示すように、これらの間に隙間ができる。このような状態で貫通孔の形成図7(c)、および導電性ペーストの充填図7(d)を行うと、離型性フィルムの剥離や導電性ペーストのにじみ305が発生する。
また、熱ラミネートの温度を高く設定し、離型性フィルムの熱変形温度より高くして貼り付けると、ラミネート後に歪みが生じ、寸法が不安定となるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、軟化温度の高い樹脂が含浸され、表面に凹凸を有する多孔質基材との密着性を確保した離型性フィルムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の離型性フィルムは、基材の少なくとも片面に設けられ、レーザーにて穴加工された後に、前記基材から剥離される離型性フィルムにおいて、少なくともベースフィルムの片面に熱可塑性樹脂層を備えたことを特徴とするものである。
また、前記ベースフィルムがポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、PTFE、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、全芳香族ポリエステル(LCP)、熱可塑性ポリイミドから選ばれる一つ以上の樹脂を含むフィルムであることを特徴とするものである。
また、前記熱可塑性樹脂層がメチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、トリアセチルセルロース、ニトロセルロースから選ばれる一つ以上の繊維素系樹脂または酢酸ビニル、ポリウレタン、アクリル酸エステル樹脂から選ばれる一つ以上の樹脂を含むことを特徴とするものである。
また、前記熱可塑性樹脂層に無機フィラーを含有することを特徴とするものである。
また、前記離型性フィルムの少なくとも片面に熱硬化樹脂層を有することを特徴とするものである。
前記熱硬化性樹脂層に無機フィラーを含有することを特徴とするものである。
また、離型性フィルムが構成される少なくとも一つ以上の材料が、11μm〜0.2μmの波長の光線に対して光吸収特性を有する材料であることを特徴とするものである。
更に、本発明のフィルム付き基材は芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグの少なくとも片面に離型性フィルムを有するものである。
また、上記のプリプレグに含浸された熱硬化性樹脂中に無機フィラーを含有することを特徴とするものである。
また、上記のプリプレグに含まれる芯材が織布または不織布であることを特徴とするものである。
また、上記のプリプレグに含浸された樹脂の軟化温度が、前記離型性フィルムに形成された前記熱可塑性樹脂層の軟化温度より高いことを特徴とするものである。
また、本発明のフィルム付き基材は任意の位置に貫通孔を形成したことを特徴とするものである。
更に、本発明のフィルム付き基材の製造方法は上記の芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグの少なくとも片面に、前記ベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを加熱、加圧し貼り合わせる工程を有することを特徴とするものである。
また、フィルム付き基材の製造方法は上記の芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグと、前記ベースフィルムの片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを貼り合わせる工程において、加熱加圧時の温度が、離型性フィルムの熱可塑性樹脂層の軟化温度より高く、かつプリプレグの熱硬化性樹脂の軟化温度より低いことを特徴とするものである。
更に、本発明の回路基板の製造方法は、上記のベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを、上記の芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに貼り合わせてフィルム付き基材を作成する工程と、上記のフィルム付き基材に孔加工し、その孔に導電体を充填する工程と、離型性フィルムをフィルム付き基材から剥離する工程と、金属箔または所定の導体パターンを芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグ両面に配置し、加熱加圧して両面を電気的に接続する工程と、を含むことを特徴とするものである。
また、本発明の回路基板の製造方法はベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを、上記の芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに貼り合わせ、フィルム付き基材を作成する工程と、フィルム付き基材に孔加工し、その孔に導電体を充填し、フィルム付き基材から離型性フィルムを剥離する工程とを含む回路基板の製造方法であって、離型性フィルムのベースフィルムを剥離した後、熱可塑性樹脂層を剥離することを特徴とするものである。
また、本発明の回路基板の製造方法は、ベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを、上記の芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに貼り合わせ、フィルム付き基材を作成する工程と、フィルム付き基材に孔加工し、その孔に導電体を充填する工程と、離型性フィルムを剥離する工程とを含む回路基板の製造方法であって、プリプレグに含まれる熱硬化性樹脂を離型性フィルムに一部転写する工程を含むことを特徴とするものである。
本発明の離型性フィルムによれば、熱可塑性樹脂層を有することにより、加熱ラミネートを行う際に、離型性フィルムの熱可塑性樹脂層は熱ラミネート時に軟化変形し、凹凸のある多孔質基材に密着することができるため、多孔質基材に含浸された樹脂の軟化温度や基材の凹凸に依存することなく、離型性フィルムを完全に密着させることができる。そのために基材に孔を設け、導電体ペーストを充填する際に、導電性ペーストのにじみが基材の表面を汚染することがなく極めて良好な信頼性を有する回路基板を作成することができる。
また、離型フィルムにより、レーザー等の高エネルギービームによる貫通孔形成時の熱により発生する、離型フィルムの縮退や、はがれ、浮きを防止できる。
また、本発明の離型性フィルムによれば、回路基板の製造工程中の加熱ラミネート工程において、フィルムの寸法変化が少ないだけでなく加熱し易くなりラミネータの消費電力を抑えられるという格別の効果も奏することができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明における離型性フィルムの基本構成図である。図1において、ベースフィルム101は本発明の離型性フィルムの主要構成要であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、PTFE、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、全芳香族ポリエステル(LCP)、熱可塑性ポリイミド等の樹脂フィルムが利用できる。
このフィルムの厚みは3μm〜50μm程度のものが用いられる。厚い方が剛性が高くなり、取り扱い性が向上するが、あまり厚いとラミネートする際に熱が伝わりにくく、また曲げにくくロール状にしにくいため好ましくない場合がある。
本発明の離型性フィルムは、前記ベースフィルム101の片側に熱可塑性樹脂層102を設けている。この熱可塑性樹脂層102には、メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、トリアセチルセルロース、ニトロセルロースから選ばれる繊維素系樹脂または酢酸ビニル、ポリウレタン、アクリル酸エステル樹脂等の合成樹脂等を利用することができる。この熱可塑性樹脂層102は、塗工、ラミネート等の既存の方法により形成する事ができる。また、本発明の離型性フィルムを構成する熱可塑性樹脂層は、必要に応じてその表面をシリコン処理等の離型処理することができる。
熱可塑性樹脂層の厚みは3μm〜20μmであることが望ましい。これはあまり薄すぎるとプリプレグ表面の凹凸を吸収しきれず、また厚すぎると熱可塑性樹脂を軟化させるのに大量の熱エネルギーを要し不経済であるだけでなく、厚み方向に熱の伝わり方が不均一になりやすく、全面を完全に密着させることが難しいためである。
さらに熱可塑性樹脂層102には、必要に応じて無機フィラーを添加することができる。添加可能な無機フィラーとしては、SiO、TiO、Al、BaSO、Fe、MgO、ZnO、CaCO、Al(OH)、Mg(OH)などを用いることができる。
熱可塑性樹脂層に無機フィラーを添加することにより、更なる剛性向上と熱伝導性の確保ができるという効果がある。添加量としては熱硬化性樹脂中に30vol.%程度混入することが望ましい。この添加量は多いと剛性向上や、熱伝導率の向上には効果的であるが、多すぎると熱硬化性樹脂層が脆くなり割れてしまったり、粉塵が発生するといった問題がある。逆に少なすぎると剛性向上や、熱伝導率の向上という効果をなさなくなる。
図2は、本発明の実施の形態1における離型性フィルムの構成図である。図2においてベースフィルム101および熱可塑性樹脂層102は、図1の構成と同じであり、熱可塑性樹脂層102の反対面に熱硬化性樹脂層103を設けている。この熱硬化性樹脂層103には、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ケイ素樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などから選ばれる熱硬化性樹脂を利用することができる。
ベースフィルムに熱硬化性樹脂層103を設けることにより、本離型フィルムを用いた回路基板の製造工程において、レーザー等の高エネルギービームによる貫通孔形成時の熱により発生する、離型フィルムの縮退や、はがれ、浮きを防止できる。
この熱硬化性樹脂層は厚いほど剛性が高くなりしわの発生を抑えたり、寸法変化を抑えたりという効果が絶大であるが、あまり厚くなり過ぎると加熱工程にて熱可塑性樹脂層に熱が伝わりにくくなるため、適切な厚さにコントロールすることが重要である。この厚みは0.5μm〜3.0μmの範囲にすることが好ましい。熱硬化性樹脂の厚みをこの範囲にすると、しわの入りにくさおよび寸法変化の抑制と加熱時の熱の伝わり易さを適切にバランスすることができる。
また、熱硬化性樹脂層103には、必要に応じて無機フィラーを添加することが望ましい。添加可能な無機フィラーとしては、SiO、TiO、Al、BaSO、Fe、MgO、ZnO、CaCO、Al(OH)、Mg(OH)などを用いることができる。
熱硬化性樹脂層に無機フィラーを添加することにより更なる剛性向上が可能となるという効果がある。添加量としては熱硬化性樹脂中に30vol.%程度混入することによりこの効果は発現させることができる。
またこの無機フィラーの添加により、剛性が向上し、しわが入りにくくなり、寸法安定性が向上するだけでなく、熱が伝わり易くなり、加熱ラミネート工程が容易になるという効果も発現できる。この場合は熱硬化性樹脂層の厚みを無機フィラーがない場合と比較して大きくすることができ、更なる剛性および寸法安定性の向上が図れると同時に、加熱ラミネートも低温、短時間行うことができ、ラミネータの消費電力を削減できるため生産効率も向上する。
また、無機フィラーの添加により熱が伝わり易くなるため、無機フィラーが無い場合と比較して熱可塑性樹脂に加わる熱が安定し、安定した貼り付けが可能となるため、さらに高精度な、例えばビア径100μm以下という基板の作成が容易となり、製造上の歩留まりも向上する。
また、無機フィラーの添加により熱が伝わり易くなるため、熱硬化性樹脂層の厚みを大きくでき、更に剛性や取り扱い易さおよび寸法安定性が向上する。
また、熱硬化性樹脂層の厚みを大きくすることができるだけでなく、熱硬化性樹脂層の厚みをシビアにコントロールする必要が無くなり、加熱ラミネート工程において貼り付け性能のよい離型性フィルムを容易に得ることができる。
かかる構成によれば、図5の様に凹凸を持つプリプレグ201の両面に本発明の離型性フィルム202を配し、ラミネートロール210により加熱加圧して貼り合わせることができる。この場合、図3に示すように、本発明の離型性フィルム202に設けた熱可塑性樹脂層102をプリプレグ201側に配置する。ラミネート時の熱により、熱可塑性樹脂層102が軟化、変形することにより、プリプレグ201の表面凹凸に沿って密着し、本発明のフィルム付き基材を得ることができる。
このときの加熱条件としては、用いている熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度で加熱することが望ましい。
ここで、本発明で用いられるプリプレグ201は芯材と熱硬化性樹脂より構成される。芯材にはガラス繊維などの無機繊維または、アラミド、液晶ポリマー、PTFEなどの有機繊維による織布または不織布が用いられる。熱硬化性樹脂にはフェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ケイ素樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリイミド樹脂などを利用することができ、芯材と複合化され、半硬化状態になっている。ここで、熱硬化性樹脂中に、SiO、TiO、Al、BaSO、Fe、MgO、ZnO、CaCO、Al(OH)、Mg(OH)などの無機フィラーを必要に応じて添加することができる。
また、図4に示すフィルム付き基材の任意の場所に、必要に応じて貫通孔203を形成することができる。貫通孔203の形成方法はドリル加工、レーザー加工など公知の加工法により実施することができる。この時、離型性フィルム202に熱硬化性樹脂層103があると、離型性フィルム202の剛性が高くなり、熱による寸法変化を起こしにくくなるので好ましい。
また、レーザーによる穴加工を行う場合、離型性フィルム202を構成するベースフィルム101、熱可塑性樹脂層102、熱硬化性樹脂層103の少なくとも一つに波長が11.0μmから0.2μmの範囲の光を吸収する光吸収剤を添加することが好ましい。
光吸収剤としては、紫外線吸収剤(JF−77:城北化学工業製:添加量1重量部)を本実施の形態では用いたが、その他の材料としては、ベンゾトリアゾール類やベンゾフェノン類などをはじめとする公知の紫外線吸収剤を用いることができる。
ベンゾトリアゾール類からなる紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−6’−t−ブチル−4’−メチル−2,2’−メチレンビスフェノール等がある。
ベンゾフェノン類からなる紫外線吸収剤としては、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−ベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシ−ベンゾフェノン等がある。
これらを用いて、紫外線領域以下の波長のレーザー光に対する光吸収性を備えることが可能となる。
この光吸収剤はベースフィルム、熱可塑性樹脂層、熱硬化性樹脂層の少なくとも一つの層に1〜10重量%程度を入れることが好ましい。
本発明の離型性フィルムおよびフィルム付き基材を用いた回路基板の製造方法を図6に示す。
図6(a)に示すようにプリプレグ201の上下の両面に本発明の離型フィルム202を配置し、プリプレグ201の両面に本発明の離型性フィルム202(プリプレグ側に熱可塑性樹脂層を配置)を貼り合わせ、図6(b)に示すフィルム付き基材を得る。
次に図6(c)に示すように、フィルム付き基材に炭酸ガスレーザーを用いて貫通孔303を形成した。
次に図6(d)に示すように、スクリーン印刷の手法を用いて貫通孔303に導電性ペースト304を充填した。
次に図6(e)に示すように、両面の離型性フィルム202を剥離する。この場合、離型性フィルムを構成する外側の層から順次剥離することにより、導電性ペースト充填量の減少を抑制することができる。この剥離の際に、離型性フィルム側にプリプレグの樹脂が一部転写してもかまわない。
次に図6(f)に示すように、両面に電解銅箔305を配置する。これを真空熱プレスする事により、図6(g)に示す両面接続体を得ることができる。
最後に図6(h)に示すように、両面の銅箔をフォトリソ、エッチングにより所望の回路パターン306を形成することにより、両面基板を得ることができる。
また、図6の(h)に示す両面基板をコアとして、導電性ペーストが充填されたプリプレグ図6(e)を両面に配置し、さらにその外側に電解銅箔を配置して図6(f)〜(h)と同様の真空熱プレス、フォトリソ、エッチングを繰り返すことにより多層基板を製造することができる。
本発明の離型性フィルム、フィルム付き基材を用いることにより、凹凸を有するプリプレグとの十分な密着性を確保することが可能となり、導電性ペーストによる層間接続を実現する高精度な回路基板を得ることができる。
本発明にかかる離型性フィルムは、凹凸を持つ軟化温度の高い絶縁基材との熱ラミネートにおいて優れた密着性を示し、その後の穴加工や導電性ペースト印刷等において安定したものづくりが可能となる。本発明は導電性ペースト接続による回路基板だけでなく、他の方式による回路基板製造にも応用できる。
本発明における離型性フィルムの基本構成断面図 本発明の実施の形態1における離型性フィルムの構成断面図 本発明の実施の形態1におけるフィルム付き基材の構成断面図 本発明の実施の形態1におけるフィルム付き基材の構成断面図 本発明の実施の形態1におけるフィルム付き基材の製造方法を示す断面図 本発明の実施の形態1における回路基板の製造方法を示す断面図 従来の回路基板の製造方法を示す断面図
符号の説明
101 ベースフィルム
102 熱可塑性樹脂層
103 熱硬化性樹脂層
201 プリプレグ(多孔質基材)
202 本発明の離型性フィルム
203 貫通穴
210 ラミネートロール
204 導電性ペースト
205 銅箔
206 回路パターン
301 プリプレグ(多孔質基材)
302 従来の離型性フィルム
303 加工穴
304 導電性ペースト
305 導電性ペーストにじみ

Claims (17)

  1. 基材の少なくとも片面に設けられ、レーザーにて穴加工された後に、前記基材から剥離される離型性フィルムにおいて、少なくともベースフィルムの片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルム。
  2. 前記ベースフィルムがポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、PTFE、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、全芳香族ポリエステル(LCP)、熱可塑性ポリイミドから選ばれる一つ以上の樹脂を含むフィルムである請求項1に記載の離型性フィルム。
  3. 前記熱可塑性樹脂層がメチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、トリアセチルセルロース、ニトロセルロースから選ばれる一つ以上の繊維素系樹脂または酢酸ビニル、ポリウレタン、アクリル酸エステル樹脂から選ばれる一つ以上の樹脂を含む請求項1に記載の離型性フィルム。
  4. 前記熱可塑性樹脂層に無機フィラーを含有する請求項1〜3に記載の離型性フィルム。
  5. 前記離型性フィルムの少なくとも片面に熱硬化樹脂層を有する請求項1〜4に記載の離型性フィルム。
  6. 前記熱硬化性樹脂層に無機フィラーを含有する請求項5に記載の離型性フィルム。
  7. 請求項1から6までに記載の離型性フィルムにおいて、構成される少なくとも一つ以上の材料が、11μm〜0.2μmの波長の光線に対して光吸収特性を有する材料である請求項1〜6に記載の離型性フィルム。
  8. 芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグの少なくとも片面に請求項1〜7に記載の離型性フィルムを有するフィルム付き基材。
  9. 前記プリプレグに含浸された前記熱硬化性樹脂中に無機フィラーを含有することを特徴とする請求項8に記載のフィルム付き基材。
  10. 前記プリプレグに含まれる前記芯材が織布または不織布である請求項8または9に記載のフィルム付き基材。
  11. 前記プリプレグに含浸された樹脂の軟化温度が、前記離型性フィルムに形成された前記熱可塑性樹脂層の軟化温度より高い請求項8〜10に記載のフィルム付き基材。
  12. 任意の位置に貫通孔を形成した請求項8〜11に記載のフィルム付き基材。
  13. 前記芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグの少なくとも片面に、前記ベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを加熱、加圧し貼り合わせる工程を有するフィルム付き基材の製造方法。
  14. 前記芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグと、前記ベースフィルムの片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを貼り合わせる工程において、加熱加圧時の温度が、離型性フィルムの熱可塑性樹脂層の軟化温度より高く、かつプリプレグの熱硬化性樹脂の軟化温度より低いフィルム付き基材の製造方法。
  15. 前記ベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを、前記芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに貼り合わせ、フィルム付き基材を作成する工程と、前記フィルム付き基材に孔加工し、前記孔に導電体を充填する工程と、前記離型性フィルムを前記フィルム付き基材から剥離する工程と、金属箔または所定の導体パターンを前記芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグ両面に配置し、加熱加圧して両面を電気的に接続する工程と、を含む回路基板の製造方法。
  16. 前記ベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを、前記芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに貼り合わせ、フィルム付き基材を作成する工程と、前記フィルム付き基材に孔加工し、前記孔に導電体を充填し、前記フィルム付き基材から前記離型性フィルムを剥離する工程とを含む回路基板の製造方法において、前記離型性フィルムのベースフィルムを剥離した後、熱可塑性樹脂層を剥離する工程を有する請求項15に記載の回路基板の製造方法。
  17. 前記ベースフィルムの少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を備えた離型性フィルムを、前記芯材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグに貼り合わせ、フィルム付き基材を作成する工程と、前記フィルム付き基材に孔加工し、前記孔に導電体を充填する工程と、前記離型性フィルムを剥離する工程とを含む回路基板の製造方法において、前記プリプレグに含まれる熱硬化性樹脂を離型性フィルムに一部転写する工程を含む請求項15または16に記載の回路基板の製造方法。
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