JP2005211957A - レーザ切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融飛散物が切断用開口部に付着して堆積するのを抑制し、その溶融飛散物が被切断物の切断部付近に付着するのを防止する。
【解決手段】支持部材12に形成した切断用開口部14における長手方向に沿った対向面部14aの厚み14cを、0.2mm以上、5mm以下に形成することにより、対向面部14aの面積を小さくし、溶融飛散物が対向面部14aに付着しても、導入される空気の風圧で除去されやすくした。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ切断装置に関するものであり、特に、レーザ光で樹脂シート等の被切断物を切断する際に発生する溶融飛散物が切断用開口部に付着して堆積するのを抑制し、その溶融飛散物が被切断物の切断部付近に直接もしくは二次的に付着するのを防止することが可能なレーザ切断装置に関するものである。
樹脂シート、樹脂フィルム又は樹脂成形品等を切断する一手段として、レーザ切断装置が知られている。このレーザ切断装置を用いて前記被切断物を切断する場合、切断時の高温によりガス及び溶融飛散物が発生し、この溶融飛散物が被切断物の切断部周辺に付着してしまう。
このような溶融飛散物が被切断物の切断部周辺に付着するのを防ぐため、第1の従来技術として、例えば、図6に示すような空気導入型のレーザ切断装置が提案されている。このレーザ切断装置は、下面に樹脂成形品等の被切断物1が接するような凹み2が設けられた上面押さえ治具3と、上面に前記被切断物1が接するような凹み4が設けられた下面押さえ台5とが備えられ、上面押さえ治具3には、レーザ光取り込み口6が形成されるとともに、このレーザ光取り込み口6の側面に空気導入口7が開穿されている。一方、下面押さえ台5には、被切断物1をレーザ光8で切断する際に発生する溶融飛散物を排気する排気口9が設けられている。
そして、被切断物1を切断する場合、空気導入口7に空気を導入するとともに、排気口9から空気を吸引するように空気の流れを作る。次いで、レーザ光8を、シリンドリカルレンズ10及びガラス11を通して、レーザ光取り込み口6より被切断物1の切断部に照射し、被切断物1を切断する。この切断する際に発生したガス及び溶融飛散物は、排気口9から吸引して除去するようにしている。
しかし、上記の空気導入型のレーザ切断装置では、被切断物1をレーザ光8で切断する際に発生したガス及び溶融飛散物が排気口9から排出される際に、これらガス及び溶融飛散物が空気と一緒に輸送されるとともに、この溶融飛散物が被切断物1の切断部位置より下方の排気口9及び下面押さえ台5等に付着して堆積され固化してまう。
また、第2の従来技術として、例えば、次のような二重構造のレーザヘッドを備えたレーザ切断装置が知られている。このレーザ切断装置には、レーザ光を樹脂成形品等の被切断物に照射するレーザ切断ノズルと、このレーザ切断ノズルの外周部に環状空間部を有するように外嵌されて該環状空間部から空気を吸引する空気吸引ノズルとからなる二重構造のレーザヘッドが備えられている。そして、レーザ切断ノズルからのレーザ光により被切断物を切断し、その際に発生するガス及び溶融飛散物を空気吸引ノズルで吸引して除去するようにしている。
しかし、上記二重構造のレーザヘッドを有するレーザ切断装置においても、被切断物をレーザ光で切断する際に発生する溶融飛散物が空気と一緒に環状空間部の部分を通って空気吸引ノズルで吸引されるため、その溶融飛散物が環状空間部に付着して堆積されてしまう。
これらの問題に対し、さらに第3の従来技術として、例えば、次のようなレーザ切断装置が知られている。このレーザ切断装置は、切断用開口部が開口された支持部材上の被切
断物をレーザ光を照射して切断するレーザ照射部と、前記支持部材の下方に配置されて、前記被切断物が切断される際に発生する溶融飛散物を前記切断用開口部を介して空気の吸引により捕集する捕集用容器と、該捕集用容器内に設けられ、前記溶融飛散物に冷却水を噴射して冷却するための冷却水噴射ノズルとを備え、捕集用容器内に導かれた溶融飛散物を冷却水噴射ノズルから噴射される水で冷却して固化し、前記溶融飛散物が被切断物の切断部周辺に付着して固化してしまうのを防止するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記冷却水噴射ノズルを備えたレーザ切断装置においても、被切断物をレーザ光で切断する際に発生する溶融飛散物が空気と一緒に支持部材における切断用開口部の部分を通って捕集用容器に捕集されるため、その溶融飛散物が切断用開口部に付着して堆積されてしまう。
特開2002−239775号公報(第1頁、図5)。
第1の従来技術においては、被切断物をレーザ光で切断する際に発生した溶融飛散物が被切断物の切断部位置より下方の排気口及び下面押さえ台等に付着して堆積されてしまう。第2の従来技術においては、溶融飛散物が空気と一緒に環状空間部の部分を通って空気吸引ノズルで吸引されるため、その溶融飛散物が環状空間部に付着して堆積されてしまう。また、第3の従来技術においては、捕集用容器内に導かれた溶融飛散物を冷却水噴射ノズルから噴射される水で冷却して固化するようにしているが、溶融飛散物が捕集用容器内に導かれる前に、溶融飛散物が空気と一緒に支持部材における切断用開口部の部分を通るため、その溶融飛散物が、被切断物の切断部に近い切断用開口部に付着して堆積されてしまう。
このように溶融飛散物が、排気口、環状空間部又は切断用開口部等に付着して堆積すると、二次的に被切断物である樹脂成形品等に付着して、その被切断物が不良になる虞がある。したがって、この溶融飛散物を被切断物から頻繁に取り除く作業をする必要があった。
そこで、溶融飛散物が切断用開口部に付着して堆積するのを抑制し、その溶融飛散物が被切断物の切断部付近に付着するのを防止するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、所要長さのスリット状の切断用開口部が開口された支持部材に対し、レーザ照射部が前記切断用開口部の長手方向に沿って移動するように当該レーザ照射部と前記支持部材とを相対的に移動可能に構成し、前記支持部材上に置かれた被切断物の上方から前記レーザ照射部によりレーザ光を照射して当該被切断物を切断するとともに、該切断の際に発生する溶融飛散物を前記切断用開口部を介して空気の吸引により捕集するレーザ切断装置であって、前記切断用開口部における長手方向に沿った対向面部の厚みを0.2mm以上、5mm以下に形成してなるレーザ切断装置を提供する。
この構成によれば、レーザ光で被切断物を切断する際に発生する溶融飛散物を空気の吸引により捕集するとき、その溶融飛散物が切断用開口部の部分を通る。このため、切断用開口部には、溶融飛散物の付着傾向が生じる。これに対し、切断用開口部における対向面部の厚みを5mm以下にすることで、対向面部の面積が小さくなる。このため、溶融飛散物が切断用開口部の対向面部に付着しても、導入された空気の風圧で除去されやすくなり
、切断用開口部の対向面部には、溶融飛散物が堆積しにくくなる。切断用開口部における対向面部の厚みを0.2mm以下にすると、支持部材の機械的強度が不足する場合がある。
請求項2記載の発明は、上記切断用開口部における対向した各面部から当該切断用開口部の長手方向に直交した方向の上記0.2mm以上、5mm以下の厚み部分の長さは、両側それぞれ10mm以上、100mm以下である請求項1記載のレーザ切断装置を提供する。
この構成によれば、上記請求項1記載の発明の切断用開口部における対向面部の厚みが0.2mm以上、5mm以下である部分の長さを両側それぞれ10mm以上にすることで、切断用開口部の下縁に続く支持部材の下面側に、溶融飛散物が付着しにくくなる。前記部分の長さが100mmを超えると、支持部材の機械的強度が不足して被切断物の切断位置がずれる等の虞がある。
請求項3記載の発明は、所要長さのスリット状の切断用開口部が開口された支持部材に対し、レーザ照射部が前記切断用開口部の長手方向に沿って移動するように当該レーザ照射部と前記支持部材とを相対的に移動可能に構成し、前記支持部材上に置かれた被切断物の上方から前記レーザ照射部によりレーザ光を照射して当該被切断物を切断するとともに、該切断の際に発生する溶融飛散物を前記切断用開口部を介して空気の吸引により捕集し、さらに前記切断用開口部内には該切断用開口部に付着した前記溶融飛散物を取り除くスクレーパを前記切断用開口部の長手方向に移動可能に配設してなるレーザ切断装置であって、前記切断用開口部における長手方向に沿った対向各面部と前記スクレーパとの隙間間隔を0.3mm以上、2mm以下に形成してなるレーザ切断装置を提供する。
この構成によれば、切断用開口部における対向各面部とスクレーパとの隙間間隔を0.3mm以上にすることで、スクレーパが切断用開口部をスムーズに移動して切断用開口部に付着した溶融飛散物が取り除かれる。前記溶融飛散物は粘性物質であることが多く、隙間が狭すぎるとスクレーパの動作不良や破損が生じることがある。前記隙間間隔を2mm以上にすると、溶融飛散物を十分に取り除くことができない場合がある。
請求項4記載の発明は、上記支持部材上に置かれた上記被切断物を真空吸着によって当該支持部材へ固定するように構成した請求項1,2又は3記載のレーザ切断装置を提供する。
この構成によれば、被切断物を支持部材上へ真空吸着によって固定することで、被切断物と支持部材との間に隙間が発生せず、その隙間部分に溶融飛散物が付着するという不具合が生じない。
請求項1記載の発明は、切断用開口部における長手方向に沿った対向面部の厚みを0.2mm以上、5mm以下に形成したので、前記対向面部の面積が小さくなって、溶融飛散物が切断用開口部の対向面部に付着しても、導入された空気の風圧で除去されやすくなる。したがって、溶融飛散物が切断用開口部に付着して堆積するのを抑制することができ、その溶融飛散物が被切断物の切断部付近に直接もしくは二次的に付着するのを防止することができるという利点がある。
請求項2記載の発明は、上記切断用開口部における対向した各面部から当該切断用開口部の長手方向に直交した方向の上記0.2mm以上、5mm以下の厚み部分の長さは、両側それぞれ10mm以上、100mm以下としたので、上記請求項1記載の発明の効果に
加えてさらに、切断用開口部の下縁に続く支持部材の下面側に溶融飛散物が付着して堆積するのを抑制することができるという利点がある。
請求項3記載の発明は、切断用開口部における長手方向に沿った対向各面部とスクレーパとの隙間間隔を0.3mm以上、2mm以下に形成したので、スクレーパが切断用開口部をスムーズに移動して切断用開口部に付着した溶融飛散物を取り除くことができる。したがって、溶融飛散物が切断用開口部に堆積するのを抑制して、その溶融飛散物が被切断物の切断部付近に直接もしくは二次的に付着するのを防止することができるという利点がある。
請求項4記載の発明は、上記支持部材上に置かれた上記被切断物を真空吸着によって当該支持部材へ固定するように構成したので、上記請求項1,2又は3記載の発明の効果に加えてさらに、被切断物と支持部材との間に隙間が生じることがなく、その隙間部分に溶融飛散物が付着して堆積するのを防止することができるという利点がある。
溶融飛散物が切断用開口部に付着して堆積するのを抑制し、その溶融飛散物が被切断物の切断部付近に付着するのを防止するという目的を、支持部材に形成した切断用開口部における対向面部の厚みを0.2mm以上、5mm以下に形成するとともに前記切断用開口部における対向した各面部から当該切断用開口部の長手方向に直交した方向の前記0.2mm以上、5mm以下の厚み部分の長さを、両側それぞれ10mm以上、100mm以下とすることにより実現した。
以下、本発明の実施例1を図面に従って詳述する。図1は、支持部材の斜視図、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、図2の要部拡大断面図、図4は、支持部材の各変形例を示す要部断面図である。
図1〜図3は、本実施例に係るレーザ切断装置における支持部材の構成を示している。図1に示すように、支持部材12は、平面視方形状の板体であり、その素材は、強度を高く保持するために、ベークライト等の合成樹脂、又はステンレス、アルミニウム合金等の金属材料が用いられている。支持部材12上には、図示省略の移送機構により、樹脂シート等の被切断物13が移送されるように構成されており、支持部材12には、その被切断物13の移送方向と直交する方向、即ち被切断物13の幅方向に少なくとも当該被切断物13の幅よりも長いスリット状の切断用開口部14が開口されている。
支持部材12の上方には、支持部材12上に移送された被切断物13に対し切断用レーザ光を鉛直方向上方から照射する図示省略のレーザ照射部が装備されている。該レーザ照射部は、前記切断用開口部14の上方を当該切断用開口部14の長手方向に沿って移動する。なお、レーザ照射部と支持部材12とは、該レーザ照射部が切断用開口部14の長手方向に沿って移動するように、相対的に移動可能に構成されていればよい。また、支持部材12の側面には外部からの空気を導入する空気導入口15が開口され、切断用開口部14に対応した支持部材12の下面位置には、当該切断用開口部14よりも幅広の空気通過用開口部16が開口されている。
一方、支持部材12の下方には、被切断物13が切断用レーザ光で切断される際に発生して拡散する溶融飛散物及びガスを前記切断用開口部14及び空気通過用開口部16を介して空気の吸引により捕集する図示省略の捕集用容器が配置されている。切断用開口部14の部分及び支持部材12の表面側及び裏面側には、上記溶融飛散物の付着を抑えるため、離型剤として、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン等を材料にした付着
防止膜が被覆されていることが好ましい。
図3は、切断用開口部14の詳細構成を示している。切断用開口部14の部分は、裏面側に形成された段部により所要厚さに薄く形成されている。該切断用開口部14における長手方向に沿った対向面部14a,14aの間隔、即ち、切断用開口部14の開口幅14bは2mm以上、50mm以下であることが好ましい。前記開口幅14bが2mm以下であると、レーザのアシストエアの流れが遮られて前記溶融飛散物が被切断物13に付着する場合がある。前記開口幅14bが50mm以上であると樹脂シート等の被切断物13が自重で撓むなどして切断面の断面形状に問題が生じる場合がある。切断用開口部14の開口幅14bのより好ましい範囲は、3mm以上、40mm以下である。
切断用開口部14における対向面部14aの厚み14cは、0.2mm以上、5mm以下である。前記厚み14cが5mm以下であると、対向面部14aの面積が小さくなるため、付着した前記溶融飛散物が、空気導入口15から導入された空気の風圧で除去されやすくなる。このため、溶融飛散物が対向面部14aに堆積しにくくなる。前記厚み14cが0.2mm以下であると、支持部材12の機械的強度が不足する場合がある。
また、切断用開口部14における対向した各面部14a,14aから当該切断用開口部14の長手方向に直交した方向の前記0.2mm以上、5mm以下の厚み14c部分の長さ14dは、両側それぞれ10mm以上、100mm以下であることが好ましい。前記長さ14dが10mm以下であると、支持部材12に溶融飛散物が付着しやすくなる場合がある。前記長さ14dが100mm以上であると、支持部材12の機械的強度が不足して破損したり、被切断物13の切断位置がずれる等の問題が生じる場合がある。
図4の(a),(b),(c),(d)は、切断用開口部14における下面側形状の各変形例を示している。図4(a)は、下面側形状が階段状斜面17aに形成されている。図4(b)は、下面側形状がテーパ状傾斜面17bに形成されている。図4(c),(d)は、下面側形状が階段状斜面とテーパ状傾斜面とを折衷した折衷形傾斜面17cに形成されている。
このように、切断用開口部14における下面側形状が傾斜面17a,17b又は17cに形成されていても、図4(d)に例示するように、前記0.2mm以上、5mm以下の厚み14c部分の長さ14dは、両側それぞれ10mm以上、100mm以下であることが好ましい。また、図3(c)に示すように、支持部材12の上面と傾斜面17cのなす角θは、45゜以下が好ましい。角θがこれ以上の角度であると、傾斜面17a,17b又は17cの部分に前記溶融飛散物が付着しやすくなる場合がある。角θは30゜以下が特に好ましい。図4の(a)〜(d)の各例に示すように、切断用開口部14における下面側形状を傾斜面17a,17b又は17cにすると、前記溶融飛散物が付着しにくくなるという効果と支持部材12の機械的強度を高めることができるという効果が両立しやすくなる点で好ましい。
上記のような構造を持つ支持部材12上に移送された被切断物13を、切断に際して該支持部材12へ固定する方法としては、一般的には、クランプ機構等が用いられている。しかし支持部材12における対向面部14aの厚み14cが薄い場合、機械的強度が不十分となり、支持部材12がクランプの押し付け圧力で損傷したり、支持部材12が弾性変形して被切断物13との間に隙間が生じ、前記溶融飛散物が付着するという不具合が生じる虞がある。また、支持部材12が弾性変形して被切断物13の位置が変わり、レーザ光の焦点位置からずれることによる切断不具合を生じる虞がある。このため、本実施例では、被切断物13を支持部材12へ固定する方法として、被切断物13を支持部材12の上面に真空吸着する方式を採用している。真空吸着方式を用いると、支持部材12が実質的
に変形しないため、上記のような不具合が生じない。
次に、上述のように構成されたレーザ切断装置の作用を説明する。樹脂シート等の被切断物13が、移送機構により支持部材12上に移送される。そして、所定の切断長さ分だけ送り出されると、レーザ照射部が切断用開口部14の上方を当該切断用開口部14の長手方向に沿って移動しながら、被切断物13に対し切断用レーザ光が鉛直方向上方から照射されて切断が行われる。該被切断物13が切断用レーザ光で切断される際、溶融飛散物及びガスが発生し、これらの溶融飛散物及びガスが前記切断用開口部14から空気通過用開口部16を介して空気の吸引により捕集用容器に引き込まれる。
このように、被切断物13を切断用レーザ光で切断する際に発生する溶融飛散物が空気の吸引により捕集されるとき、その溶融飛散物が切断用開口部14の部分を通る。このため、切断用開口部14には、溶融飛散物の付着傾向が生じる。これに対し、切断用開口部14における対向面部14aは、厚み14cが5mm以下に形成されていることで、対向面部14aの面積が小さくなっている。このため、溶融飛散物が切断用開口部14の対向面部14aに付着しても、空気導入口15から導入された空気の風圧で除去されやすくなり、切断用開口部14の対向面部14aには、溶融飛散物が堆積しにくくなる。
また、前記切断用開口部14における対向面部14aの厚み14cが0.2mm以上、5mm以下である部分の長さ14dは、両側それぞれ10mm以上に形成されている。このため、切断用開口部14の下縁に続く支持部材12の下面側に、溶融飛散物が付着しにくくなる。さらに、被切断物13は、支持部材12上へ真空吸着によって固定されているため、被切断物13と支持部材12の上面との間には隙間が発生せず、その隙間部分に溶融飛散物が付着するという不具合が生じない。
上述したように、本実施例に係るレーザ切断装置においては、切断用開口部14における対向面部14aの厚み14cを5mm以下に形成したことで、該対向面部14aの面積が小さくなって、溶融飛散物が切断用開口部14の対向面部14aに付着しても、導入された空気の風圧で除去されやすくなる。したがって、溶融飛散物が切断用開口部14に付着して堆積するのを抑制することができ、その溶融飛散物が被切断物13の切断部付近に直接もしくは二次的に付着するのを防止することができる。
また、切断用開口部14における前記0.2mm以上、5mm以下の厚み14c部分の長さ14dを10mm以上としたことで、切断用開口部14の下縁に続く支持部材12の下面側に溶融飛散物が付着して堆積するのを抑えることができる。さらに支持部材12上の被切断物13を真空吸着によって当該支持部材12へ固定するようにしたことで、被切断物13と支持部材12との間に隙間が生じることがなく、その隙間部分に溶融飛散物が付着して堆積するのを防止することができる。
本発明の実施例2を図5を用いて説明する。図5は、支持部材12における切断用開口部14の部分の断面を示している。本実施例では、切断用開口部14内に、該切断用開口部14に付着した前記溶融飛散物を取り除くスクレーパ18が、前記切断用開口部14の長手方向に移動可能に配設されている。スクレーパ18の材質としては、ゴム質、合成樹脂製等が好ましい。中でも溶融飛散物が付着しないという点でシリコーン系樹脂、フッソ系樹脂が特に好ましい。
そして、前記切断用開口部14における対向各面部14a,14aとスクレーパ18との隙間間隔gは、両側それぞれ0.3mm以上、2mm以下に形成することが好ましい。隙間間隔gを0.3mm以上にすることで、スクレーパ18が切断用開口部14をスムー
ズに移動して該切断用開口部14に付着した溶融飛散物を取り除くことができる。前記隙間間隔gを2mm以上にすると、溶融飛散物を十分に取り除くことができない場合がある。スクレーパ18の最上部の位置は、支持台開口部端面14aの最上部より下で、最下部より上であるのが好ましい。
次に本実施例の作用及び効果を、本実施例の具体例を比較例と比較することにより説明する。
(具体例)
まず、本実施例の具体例を述べる。
被切断物13 :アクリル樹脂製シート、1mm厚み、切断幅1m
レーザ装置 :レーザ出力800ワット、アシストガス圧2,5kg
f/cm
切断速度 :12m/min
支持部材12の材料 :ベークライト
切断用開口部14の厚み14c:2.0mm
切断用開口部14の長さ14d:50mm
切断用開口部14の開口幅14b:10mm
スクレーパ18の寸法 :ブレードの厚み9mm、高さ3mm
スクレーパ18の材質 :シリコーン樹脂
スクレーパ18の作動頻度 :1時間ごと
スクレーパ18の移動速度 :5m/min
隙間g :0.5mm
以上の条件で、上記アクリル樹脂製シートを8時間に1600枚切断したが、切断用開口部14の付近には、アクリル樹脂製シート切断の妨げとなるような溶融飛散物は付着しなかった。
(比較例)
支持部材12における切断用開口部14の寸法を厚み14c=6.0mmとし、スクレーパを作動させなかった以外の条件は上記具体例と同様にしてアクリル樹脂製シートの切断を行った。その結果、切断開始後、約1時間、200枚を切断した時点で切断用開口部14における対向面部14a,14aの部分に溶融飛散物が厚さ1mmで付着し、その溶融飛散物が切断したアクリル樹脂製シートの切断面に付着する不具合が発生した。この付着した溶融飛散物を除去して作業を再開したが、同様の現象が繰り返され、8時間に500枚しか切断することができなかった。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
本発明の実施例1に係るレーザ切断装置における支持部材の斜視図。 図1のA−A線断面図。 図2の要部拡大断面図。 本発明の実施例1における支持部材の各変形例を示す要部断面図。 本発明の実施例2の要部断面図。 従来の空気導入型のレーザ切断装置の断面図。
符号の説明
12 支持部材
13 被切断物
14 切断用開口部
14a 対向面部
14c 対向面部の厚み
14d 切断用開口部の長さ
15 空気導入口
18 スクレーパ

Claims (4)

  1. 所要長さのスリット状の切断用開口部が開口された支持部材に対し、レーザ照射部が前記切断用開口部の長手方向に沿って移動するように当該レーザ照射部と前記支持部材とを相対的に移動可能に構成し、前記支持部材上に置かれた被切断物の上方から前記レーザ照射部によりレーザ光を照射して当該被切断物を切断するとともに、該切断の際に発生する溶融飛散物を前記切断用開口部を介して空気の吸引により捕集するレーザ切断装置であって、
    前記切断用開口部における長手方向に沿った対向面部の厚みを0.2mm以上、5mm以下に形成してなることを特徴とするレーザ切断装置。
  2. 上記切断用開口部における対向した各面部から当該切断用開口部の長手方向に直交した方向の上記0.2mm以上、5mm以下の厚み部分の長さは、両側それぞれ10mm以上、100mm以下であることを特徴とする請求項1記載のレーザ切断装置。
  3. 所要長さのスリット状の切断用開口部が開口された支持部材に対し、レーザ照射部が前記切断用開口部の長手方向に沿って移動するように当該レーザ照射部と前記支持部材とを相対的に移動可能に構成し、前記支持部材上に置かれた被切断物の上方から前記レーザ照射部によりレーザ光を照射して当該被切断物を切断するとともに、該切断の際に発生する溶融飛散物を前記切断用開口部を介して空気の吸引により捕集し、さらに前記切断用開口部内には該切断用開口部に付着した前記溶融飛散物を取り除くスクレーパを前記切断用開口部の長手方向に移動可能に配設してなるレーザ切断装置であって、
    前記切断用開口部における長手方向に沿った対向各面部と前記スクレーパとの隙間間隔を0.3mm以上、2mm以下に形成してなることを特徴とするレーザ切断装置。
  4. 上記支持部材上に置かれた上記被切断物を真空吸着によって当該支持部材へ固定するように構成したことを特徴とする請求項1,2又は3記載のレーザ切断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015051447A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 グンゼ株式会社 レーザ切断装置及びレーザ切断方法

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