JP2005209073A - 運転支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ドライバの個人差や状況による違いまで考慮し、よりきめ細かくドライバに適応し支援することができるようにする。
【解決手段】 この発明の運転支援システムは、ドライバの運転を支援するシステムであり、ドライバに走行ルートを案内するカーナビゲーション部1と、ドライバの動作をモニタリングするドライバモニタリング部2と、車両の外部環境を検出する外部環境検出部3と、車両の状態を検出する車両状態検出部4と、カーナビゲーション部1、ドライバモニタリング部2、外部環境検出部3および車両状態検出部4からの情報に基づいて、運転状況の把握を行い、所定条件の下で指令信号Sを出力する情報処理手段5と、その指令信号Sに基づいて作動しドライバに指令を伝達する情報伝達部6と、を備えることを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】 この発明の運転支援システムは、ドライバの運転を支援するシステムであり、ドライバに走行ルートを案内するカーナビゲーション部1と、ドライバの動作をモニタリングするドライバモニタリング部2と、車両の外部環境を検出する外部環境検出部3と、車両の状態を検出する車両状態検出部4と、カーナビゲーション部1、ドライバモニタリング部2、外部環境検出部3および車両状態検出部4からの情報に基づいて、運転状況の把握を行い、所定条件の下で指令信号Sを出力する情報処理手段5と、その指令信号Sに基づいて作動しドライバに指令を伝達する情報伝達部6と、を備えることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ドライバの運転を支援する運転支援システムに関するものである。
近年、道路交通の様々な問題解決や効率化のために、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)に関する研究が盛んである。その中で、交通事故や渋滞などの本質的な解決に期待されるAVCSS(Advanced Vehicle Control and Safety Systems:先進車両制御安全システム)に関する自動運転や運転支援の研究も盛んに行われている。
特に運転を支援するシステムでは、ドライバの状態や運転行動、走行環境などに基づき種々様々な情報の提供、警告、操作の支援などが考えられている。この情報提供、警告、操作支援などについては、いつ、どのように行えばドライバの受容性が高く、また、その後の運転行動に対する迅速かつ円滑な反応を導き出すことが可能であるかの検討が非常に重要となる。さらに、ドライバの特性は個々で異なり、ドライバの状態も常に変化しているため、このことにも考慮し、ドライバの受容性を含めた最適な反応を導き出すようなシステムの構築が求められている。このようなシステムの設計は非常に困難ではあるが、例えば下記の非特許文献1に開示されているような、ドライバへの適応を目指した運転支援システムとして様々なアプローチによる研究が行われつつある。
津川、加藤:ドライバ適応型運転支援システム:システムの提案と実験、アドバンティシンポジウム2003論文集、pp.5−10(2003)
津川、加藤:ドライバ適応型運転支援システム:システムの提案と実験、アドバンティシンポジウム2003論文集、pp.5−10(2003)
しかし、従来の運転支援システムでは、ドライバの個人差や状況による違いにまで的確に対応したものとは言えないものであった。
この発明は上記に鑑み提案されたもので、ドライバの個人差や状況による違いまで考慮し、よりきめ細かくドライバに適応し支援することができる運転支援システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ドライバの運転を支援する運転支援システムにおいて、ドライバに走行ルートを案内するカーナビゲーション部と、ドライバの動作をモニタリングするドライバモニタリング部と、車両の外部環境を検出する外部環境検出部と、車両の状態を検出する車両状態検出部と、上記カーナビゲーション部、ドライバモニタリング部、外部環境検出部および車両状態検出部からの情報に基づいて、運転状況の把握を行い、所定条件の下で指令信号を出力する情報処理手段と、上記指令信号に基づいて作動しドライバに指令を伝達する情報伝達部と、を備えることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の構成に加えて、地図情報が格納されている地図情報格納部と、ドライバに関する情報およびルール情報が格納されているドライバおよびルール情報格納部と、を有し、上記情報処理手段は、地図情報格納部の地図情報とドライバおよびルール情報格納部の情報とを参照して、上記運転状況の把握を行う、ことを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、上記した請求項1または2に記載の発明の構成に加えて、上記情報処理手段は、カーナビゲーション部から一時停止位置情報を受けた場合、外部環境検出部から車両前方の障害物情報を受けた場合、また外部環境検出部から前方車両までの距離情報を受けた場合の何れかの場合、上記運転状況の把握に基づいて、この先減速が必要となるという情報を提供するタイミングを決定する情報提供ラインを生成し、その情報提供ラインに基づいて指令信号を出力し、ドライバに一時停止位置、障害物または前方車両に接近している旨を伝える、ことを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、上記した請求項3に記載の発明の構成に加えて、上記情報提供ラインは、一時停止位置、障害物または前方車両に接近している自車両の速度が適正であるか否かを判定する基準となるラインである、ことを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、上記した請求項3または4に記載の発明の構成に加えて、上記情報処理手段は、ドライバの通常の減速度情報およびドライバの通常の反応時間情報に基づいて減速注意指示ラインを生成し、情報提供ラインに基づく指令信号の出力後その減速注意指示ラインに基づいて指令信号を出力し、ドライバに減速が必要である旨を伝える、ことを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、上記した請求項5に記載の発明の構成に加えて、上記減速注意指示ラインは、ドライバが足をブレーキペダルの上に置いているかどうかの情報に応じて生成される、ことを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、上記した請求項3から6の何れかに記載の発明の構成に加えて、上記情報提供ラインおよび減速注意指示ラインは、ドライバの動作情報により判定したドライバの覚醒度合に応じて生成される、ことを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明は、上記した請求項6または7に記載の発明の構成に加えて、上記情報処理手段は、ドライバの緊急時の減速度情報およびドライバの緊急時の反応時間情報に基づいてブレーキ警告ラインを生成し、減速注意指示ラインに基づく指令信号の出力後そのブレーキ警告ラインに基づいて指令信号を出力し、ドライバに速やかなブレーキ操作が必要である旨を伝える、ことを特徴としている。
さらに、請求項9に記載の発明は、上記した請求項8に記載の発明の構成に加えて、上記情報処理手段は、緊急時制動距離情報、路面状況情報に基づいてブレーキ制御支援ラインを生成し、ブレーキ警告ラインに基づく指令信号の出力後そのブレーキ制御支援ラインに基づいて指令信号を出力し、緊急ブレーキ制御を自動で行う、ことを特徴としている。
この発明では、カーナビゲーション情報、ドライバ動作のモニタリング情報、外部環境情報および車両状態検出情報に基づいて把握した運転状況によって、ドライバに指令するようにしたので、ドライバの個人差や状況による違いまで考慮することができ、したがって、よりきめ細かくドライバに適応した、親切ではあるがお節介ではない運転支援を行うことができる。
また、一時停止位置情報、車両前方の障害物情報、また前方車両までの距離情報を受けた場合、この先減速が必要となるという情報を提供するタイミングを決定する情報提供ラインに基づいて、ドライバに指令するようにしたので、的確なタイミングで指令を出すことができる。
また、車両が一時停止位置、障害物または前方車両に接近するに応じて、情報提供ライン、減速注意指示ライン、ブレーキ警告ライン、ブレーキ制御支援ラインを生成するようにしたので、運転状況に応じて順次指令内容が変化し、運転支援をより一層的確なものとすることができる。
さらに、減速注意指示ラインは、ドライバが足をブレーキペダルの上に置いているかどうかの情報に応じて生成されるので、ドライバの運転操作特性が考慮され、したがって、運転支援を一層きめ細かく的確なものとすることができる。
また、情報提供ラインおよび減速注意指示ラインの生成にあたっては、ドライバの動作情報により判定したドライバの覚醒度合いまで考慮しているので、自車両との距離だけで警告する従来の場合に比べて、より一層きめ細かくドライバに適応した運転支援を行うことができる。
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明の運転支援システムの構成を示すブロック図である。図において、この発明の運転支援システムは、ドライバの運転を支援するシステムであり、ドライバに走行ルートを案内するカーナビゲーション部1と、ドライバの動作をモニタリングするドライバモニタリング部2と、車両の外部環境を検出する外部環境検出部3と、車両の状態を検出する車両状態検出部4と、カーナビゲーション部1、ドライバモニタリング部2、外部環境検出部3および車両状態検出部4からの情報に基づいて、運転状況の把握を行い、所定条件の下で指令信号Sを出力する情報処理手段5と、その指令信号Sに基づいて作動しドライバに指令を伝達する情報伝達部6と、を備えている。
そして、この運転支援システムは、地図情報が格納されている地図情報格納部7と、ドライバに関する情報およびルール情報が格納されているドライバおよびルール情報格納部8とを有し、情報処理手段5は、地図情報格納部7の地図情報と、ドライバおよびルール情報格納部8の情報とを参照して、運転状況の把握を行う。次に図2を参照してさらに詳細に説明する。
図2はこの発明の構成をさらに詳細に示す図である。図に示すように、先ずカーナビゲーション部1は、位置測定部11での高精度位置検出結果を用いて最適ルートの探索を行い、目的地と運行時間を考慮したルートガイダンスを行う。
次にドライバモニタリング部2は、生体センサ、CCDカメラ、レーザセンサ、圧力センサ等を用いてドライバをモニタし、ドライバの足の位置(例えばブレーキにあるか、アクセルにあるか)、手の位置、視線、まばたき、ステアリングホイールの角度、ブレーキペダル踏み度等の検出を行う。
また、外部環境検出部3は、レーザレーダ、ミリ波レーダ、CCDカメラ、スキャニングレーダ、明度センサ等を用いて車両外部の環境、例えば外界状態(外気温度、雨等)、障害物の有無、障害物があればその位置と速度等の検出を行う。
さらに、車両状態検出部4は、各種センサやエンコーダを用いて、車両の挙動や状態、例えば速度、加速度、減速度、ヨーレート、ステアリング角、方向指示器、ワイパー、スロットル開度、ギア位置等の検出を行う。
また、地図情報格納部7とドライバおよびルール情報格納部8とは、ハードディスクのような大容量記憶装置内に構築されている。
地図情報格納部7には、ナビゲーション地図、道路地形、交通標識情報、交通規制情報、踏切情報等が格納され、高精度の地図情報を所有し、例えば10Hzの高更新周期で位置測定部からの位置情報を受けて、随時現在位置を追跡しその情報をカーナビゲーション部1や情報処理手段5に提供している。
ドライバおよびルール情報格納部8には、運転アドバイスルールや規範ドライバモデルが格納され、またドライバ特性(例えばアクセルからブレーキペダルへの足の移動タイミング)、ドライバの年齢、視力、運転経験、ドライバ状態等が格納されている。運転アドバイスルールは、情報提供、注意、警告、制御支援などの運転支援を、運転の様々な情況やドライバの情報などに応じて、どのような支援を優先的に、どのように出力するかを決定するものである。規範ドライバモデルは、例えば、運転教習所の運転指導員が教える模範となるドライバの運転行動をモデル化したものであり、例えばブレーキの開始位置や減速・停止の仕方、車感距離の取り方、左右の確認位置や右左折の方法、ウインカの提示位置などがモデルとして格納されている。また、ドライバ特性、年齢、視力、運転経験、ドライバ状態は、例えば現在運転しているドライバについての情報で、ドライバのブレーキタイミングやブレーキのかけ方など、模範ドライバモデルからのずれを含めた情報や、運転支援のために有用となる、年齢や視力、運転経験、自己申告のドライバ状態などが格納されている。
情報処理手段5は、例えば本発明に係るソフトウェアに従って動作するCPUを中心に構成されている。そして、地図情報格納部7とドライバおよびルール情報格納部8とからの情報を参照しつつ、カーナビゲーション部1、ドライバモニタリング部2、外部環境検出部3および車両状態検出部4からの情報に基づいて、運転状況の把握を行い、所定条件の下で指令信号Sを出力する。
この指令信号Sは、ヒューマンマシンインターフェースとしての情報伝達部6に送られる。情報伝達部6は、例えば車両内部に設けられたスピーカ、インジケータ、ディスプレイ、振動素子等や、アクチュエータ(ステアリング、ブレーキ、スロットル)であり、これらの装置や部材を指令信号Sで制御し動作させることで、ドライバに対して、認知誘導、情報提供、注意、警告、制御支援等を行う。
このように、本発明では、カーナビゲーション情報、ドライバ動作のモニタリング情報、外部環境情報および車両状態検出情報に基づいて把握した運転状況によって、ドライバに指令するようにしたので、ドライバの個人差や状況による違いまで考慮することができ、したがって、ドライバに、よりきめ細かく適応した、親切ではあるがお節介ではない運転支援を行うことができるようになる。ドライバの特性は個々で異なり、ドライバの状態も常に変化しているが、このことを考慮に入れた運転支援となるので、ドライバの受容性を含めた最適な反応を導き出すようなシステムとすることができる。
運転における認知、判断、操作の能力は、個々のドライバの特性によって大きく異なっており、概して高齢者の認知、判断、操作における遅れは、若年者のそれらに比べて大きくなる傾向にあり、その正確さも若年者に比べて劣る傾向にあるが、これらの傾向もこの運転支援システムには的確に反映されるようになり、あらゆるドライバに対して適切な運転支援が可能となる。
次に、この発明のより具体的な適用例を図3、図4を用いて説明する。
図3は一時停止位置に車両が接近した場合の運転支援の例を示す図である。図において、横軸は一時停止位置に対する車両の位置を、縦軸は車両の速度をそれぞれ示している。ここでは、一時停止のあるT字路交差点を右折または左折することを想定している。ドライバの運転行動は、ウィンカ(方向指示器)を操作し(図中、方向指示器操作位置)、ブレーキペダルを踏むように足位置を変え(図中P1位置)、一時停止位置で停止するようにブレーキを踏んで減速して、停止することとなる。その後は、左右の確認をして発進となる。
なお、ウィンカの操作タイミングは、車両位置を基準に、操作遅れの場合には、その指摘や警告を与え、さらには目標経路が既知であれば、自動的に支援システムがウィンカ操作することも考えられる。
定常走行状態から、停止位置への接近を順に追って解説する。先ず、この発明では、情報処理手段5は、カーナビゲーション部1から一時停止位置情報を受けた場合、運転状況の把握に基づいて、この先減速が必要となるという情報を提供するタイミングを決定する情報提供ラインL1を生成し、その情報提供ラインL1に基づいて指令信号を出力し、ドライバに一時停止位置に接近している旨を伝える。この情報提供ラインL1は、一時停止位置に接近している自車両の速度が適正であるか否かを判定する基準となるラインであり、速度が常時適正であれば、情報の提供はなされない。また、この情報提供ラインL1はドライバの動作情報により判定したドライバの覚醒度合に応じて設定されるので、所定の領域を形成するようになる。図3においては、車両が一時停止位置に向かい、この情報提供ラインL1を越えて情報提供ラインL1の右側の領域に入ると、この先減速が必要となるという情報が、スピーカ等を通して提供される。車両速度が低速のときは、一時停止位置に寄った位置で情報提供ラインL1を越えるようになる。
続いて、情報処理手段5は、ドライバの通常の減速度情報およびドライバの通常の反応時間情報に基づいて減速注意指示ラインL2を生成し、情報提供ラインL1に基づく指令信号の出力後その減速注意指示ラインに基づいて指令信号を出力し、ドライバに減速が必要である旨を伝える。例えばP1の位置でブレーキペダルへの足位置の踏み替えがあると、ドライバの反応時間t1の間はそのままの速度で走行し、空走距離Lf1となる。その後ブレーキが作用しそのドライバの通常の減速度αnで減速され、最終的に一時停止位置に停止することになる。すなわち、減速注意指示ラインL2の開始位置は、一時停止位置までの距離Lで現すと次式(1)となる。
L=v0*t1+v02/(2*αn) (1)
ここで、v0:進入速度(m/s)、t1:ドライバの反応時間(s)、αn:減速度(m/s2)である。ドライバによって、通常の減速度αnが異なり、また、反応時間t1も異なり、さらにドライバの動作情報により判定したドライバの覚醒度合に応じて設定されるので、この減速注意指示ラインL2の場合も、上記の情報提供ラインL1の場合と同様に、所定の領域を形成する。
また、ドライバの運転操作として、足位置をブレーキペダル上に置く動作が必要であるため、これをドライバモニタによって検出することで、支援のレベルを上下することも可能となる。例えば、情報提供の時点で早期に足位置の変化が検出されれば、減速注意指示を抑制し(減速注意指示ラインL2を図3で右側に移行させ)、また、足位置の変化がまったく無い場合には、減速注意指示を早めに行い(減速注意指示ラインL2を図3で左側に移行させ)、次の警告に早く移行することが考えられる。
次に、情報処理手段5は、ドライバの緊急時の減速度情報およびドライバの緊急時の反応時間情報に基づいてブレーキ警告ラインL3を生成し、減速注意指示ラインL2に基づく指令信号の出力後そのブレーキ警告ラインL3に基づいて指令信号を出力し、ドライバに速やかなブレーキ操作が必要である旨を伝える。このブレーキ警告は、緊急時の制動距離:Le(m)と空走距離:Lf2(m)を加えた距離までの領域に設定している。この部分でも、ドライバの状態や覚醒度合いによって、Lf2を変化させることが可能である。
最後に、情報処理手段5は、緊急時制動距離情報、路面状況情報に基づいてブレーキ制御支援ラインL4を生成し、ブレーキ警告ラインL3に基づく指令信号の出力後そのブレーキ制御支援ラインL4に基づいて指令信号を出力し、緊急ブレーキ制御を自動で行う。このブレーキ制御支援ラインL4は、停止位置での停止に最低必要な距離である緊急時の制動距離:Le(m)を基準としている。
本来、車両重量やタイヤの摩耗などによって、距離の差が生ずるが、簡易的に以下の式(2)で示すことができる[13]。
Le=v2/(2*g*μ) (2)
ここで、v:速度(m/s)、g:重力加速度(m/s2)、μ:路面とタイヤの摩擦係数である。図3における緊急減速度αeはg*μとなる。路面とタイヤの摩擦係数は、乾燥路面では0.8程度であるが、雨の降り始めは、泥や埃の湿った年度の高い水膜により、摩擦係数が急激に0.4程度にまで小さくなることが知られている。その後は、泥や埃が洗い流された状態の路面では、0.55〜0.6程度になるとされている。雨量と摩擦係数の関係は必ずしも明確ではないが、水のたまった路面を高速走行するとハイドロ・プレーニング現象が起き制動距離が延びることが知られている。そこで運転支援システムの構成例に示すように、ワイパーのスイッチと連動し、この値を適当に変化させることで、環境状況の変化に対応することができる。最後は緊急ブレーキ制御を自動で行うことになる。
上記の説明では、車両が一時停止位置で停止する場合の運転支援について説明したが、他の場合、例えば車両の前方に障害物があり、その手前で停止する必要がある場合や、図4に示すように自車と前方車両との距離が接近する場合にも、同様にこの運転支援システムを適用することができる。図3の一時停止位置で停止する場合との相違点は、カーナビゲーションや地図情報などからの位置情報ではなく、先行車との距離情報や相対速度の情報を用いて運転を支援している点で、先行車との距離と速度、ドライバの操作情況や状態などに応じて、運転支援を行うものである。
以上述べたように、この発明では、カーナビゲーション情報、ドライバ動作のモニタリング情報、外部環境情報および車両状態検出情報に基づいて把握した運転状況によって、ドライバに指令するようにしたので、ドライバの個人差や状況による違いまで考慮することができ、したがって、よりきめ細かくドライバに適応した、親切ではあるがお節介ではない運転支援を行うことができる。
また、一時停止位置情報、車両前方の障害物情報、また前方車両までの距離情報を受けた場合、この先減速が必要となるという情報を提供するタイミングを決定する情報提供ラインに基づいて、ドライバに指令するようにしたので、的確なタイミングで指令を出すことができる。
また、車両が一時停止位置、障害物または前方車両に接近するに応じて、情報提供ラインL1、減速注意指示ラインL2、ブレーキ警告ラインL3、ブレーキ制御支援ラインL4を生成するようにしたので、運転状況に応じて順次指令内容が変化し、運転支援をより一層的確なものとすることができる。
さらに、減速注意指示ラインL2は、ドライバが足をブレーキペダルの上に置いているかどうかの情報に応じて生成されるので、ドライバの運転操作特性が考慮され、したがって、運転支援を一層きめ細かく的確なものとすることができる。
また、情報提供ラインL1および減速注意指示ラインL2の生成にあたっては、ドライバの動作情報により判定したドライバの覚醒度合いまで考慮しているので、自車両との距離だけで警告する従来の場合に比べて、より一層きめ細かくドライバに適応した運転支援を行うことができる。
1 カーナビゲーション部
2 ドライバモニタリング部
3 外部環境検出部
4 車両状態検出部
5 情報処理手段
6 情報伝達部
7 地図情報格納部
8 ドライバおよびルール情報格納部
11 位置測定部
L1 情報提供ライン
L2 減速注意指示ライン
L3 ブレーキ警告ライン
L4 ブレーキ制御支援ライン
2 ドライバモニタリング部
3 外部環境検出部
4 車両状態検出部
5 情報処理手段
6 情報伝達部
7 地図情報格納部
8 ドライバおよびルール情報格納部
11 位置測定部
L1 情報提供ライン
L2 減速注意指示ライン
L3 ブレーキ警告ライン
L4 ブレーキ制御支援ライン
Claims (9)
- ドライバの運転を支援する運転支援システムにおいて、
ドライバに走行ルートを案内するカーナビゲーション部と、
ドライバの動作をモニタリングするドライバモニタリング部と、
車両の外部環境を検出する外部環境検出部と、
車両の状態を検出する車両状態検出部と、
上記カーナビゲーション部、ドライバモニタリング部、外部環境検出部および車両状態検出部からの情報に基づいて、運転状況の把握を行い、所定条件の下で指令信号を出力する情報処理手段と、
上記指令信号に基づいて作動しドライバに指令を伝達する情報伝達部と、
を備えることを特徴とする運転支援システム。 - 地図情報が格納されている地図情報格納部と、
ドライバに関する情報およびルール情報が格納されているドライバおよびルール情報格納部と、を有し、
上記情報処理手段は、地図情報格納部の地図情報とドライバおよびルール情報格納部の情報とを参照して、上記運転状況の把握を行う、請求項1に記載の運転支援システム。 - 上記情報処理手段は、カーナビゲーション部から一時停止位置情報を受けた場合、外部環境検出部から車両前方の障害物情報を受けた場合、また外部環境検出部から前方車両までの距離情報を受けた場合の何れかの場合、上記運転状況の把握に基づいて、この先減速が必要となるという情報を提供するタイミングを決定する情報提供ラインを生成し、その情報提供ラインに基づいて指令信号を出力し、ドライバに一時停止位置、障害物または前方車両に接近している旨を伝える、請求項1または2に記載の運転支援システム。
- 上記情報提供ラインは、一時停止位置、障害物または前方車両に接近している自車両の速度が適正であるか否かを判定する基準となるラインである、請求項3に記載の運転支援システム。
- 上記情報処理手段は、ドライバの通常の減速度情報およびドライバの通常の反応時間情報に基づいて減速注意指示ラインを生成し、情報提供ラインに基づく指令信号の出力後その減速注意指示ラインに基づいて指令信号を出力し、ドライバに減速が必要である旨を伝える、請求項3または4に記載の運転支援システム。
- 上記減速注意指示ラインは、ドライバが足をブレーキペダルの上に置いているかどうかの情報に応じて生成される、請求項5に記載の運転支援システム。
- 上記情報提供ラインおよび減速注意指示ラインは、ドライバの動作情報により判定したドライバの覚醒度合に応じて生成される、請求項3から6の何れかに記載の運転支援システム。
- 上記情報処理手段は、ドライバの緊急時の減速度情報およびドライバの緊急時の反応時間情報に基づいてブレーキ警告ラインを生成し、減速注意指示ラインに基づく指令信号の出力後そのブレーキ警告ラインに基づいて指令信号を出力し、ドライバに速やかなブレーキ操作が必要である旨を伝える、請求項6または7に記載の運転支援システム。
- 上記情報処理手段は、緊急時制動距離情報、路面状況情報に基づいてブレーキ制御支援ラインを生成し、ブレーキ警告ラインに基づく指令信号の出力後そのブレーキ制御支援ラインに基づいて指令信号を出力し、緊急ブレーキ制御を自動で行う、請求項8に記載の運転支援システム。
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