JP2005208807A - 警報器、当該警報器の制御方法および制御プログラム - Google Patents

警報器、当該警報器の制御方法および制御プログラム Download PDF

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Tatsuo Fujimoto
龍雄 藤本
Kazunari Yamamoto
和成 山本
Toshiyuki Doi
敏行 土井
Kazuyoshi Honda
一賀 本多
Hironobu Kawai
宏宣 河合
Sadataka Yuji
定隆 湯地
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Hochiki Corp
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Abstract

【課題】電池切れを適切に判定して、適切なタイミングで電池切れを報知することを課題とする。
【解決手段】長寿命のリチウム電池13によって駆動し、監視状態で火災を検出して作動する警報器10では、監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における電池の作動時電圧を算出する。そして、算出された作動時電圧が警報器10の作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定し、これよりも低い場合には、電池が切れたものとして、「電池が切れました」や「電圧が低下しています」等のメッセージをスピーカ7から出力する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する警報器、当該警報器の制御方法および制御プログラムに関する。
従来より、オフィスや一般住宅などの監視領域では、電池式の火災警報器やガス漏れ警報器、火災ガス漏れ警報器など、監視状態で火災やガス漏れなどの異常を検出して作動する警報器が広く利用されている。そして、かかる警報器の駆動源としては、1年くらいで交換されるアルカリ電池などが主流であるが、最近では、5年から7年ほど稼働可能な長寿命のリチウム電池なども採用されている。
さらに、このような電池式の警報器においては、電池切れの警報を発するものも一般的であり、例えば、特許文献1(特開平8−180268号公報)では、電池の電圧を検出し、検出値が所定値以下のときに警報を発する警報器が開示されている。
特開平8−180268号公報
ところで、上記した従来の技術は、電池切れの報知が遅れてしまうという問題点があった。これを具体的に説明すると、図12は、長寿命のリチウム電池における使用期間および電圧の関係を示す図であるが、同図に示すように、リチウム電池の電圧は寿命付近で急激に低下していくものであり、しかも、監視状態における電圧(開放電圧)に比較して作動状態(警報を出力している状態など)における電圧(作動時電圧)は一段と低下するものである。すなわち、リチウム電池の寿命付近では、「開放電圧は必要電圧(作動に必要な電圧)を超えるが、作動時電圧は必要電圧よりも低下している状況」が発生するが、この状況で異常が発生しても警報器は一切作動しない。
このようなリチウム電池に対して、上記した従来の技術は、監視状態で開放電圧を検出し、これが必要電圧よりも低下していないかどうかで電池切れを判定するものに過ぎないので、リチウム電池の寿命付近における上記した状況下では、実質的に電池切れ状態(監視状態で異常が発生しても作動しない状態)になっているにもかかわらず、電池切れであると判定することができず、電池切れの報知が遅れてしまうという問題点があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、電池切れを適切に判定して、適切なタイミングで電池切れを報知することができる警報器、当該警報器の制御方法および制御プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する警報器であって、監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における前記電池の作動時電圧を算出する作動時電圧算出手段と、前記作動時電圧算出手段によって算出された作動時電圧が前記作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定する作動時電圧判定手段と、前記作動時電圧判定手段によって作動時電圧が所定の電圧よりも低い旨が判定された場合に、当該作動時電圧の低下を報知する作動時電圧報知手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記作動時電圧算出手段は、前記作動状態として所定の温度下の作動状態を想定し、当該所定の温度下の作動状態における前記電池の作動時電圧を算出し、前記作動時電圧判定手段は、前記作動時電圧が前記所定の温度下の作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、監視状態から起こる動作ごとに各動作による前記電池の予定消費量を記憶する予定消費量テーブルと、所定の動作が起こるたびに前記予定消費量テーブルに記憶された対応する動作の予定消費量を累積加算して各動作による予測総消費量を算出する予測総消費量算出手段と、前記予測総消費量算出手段によって算出された予測総消費量および前記電池の寿命から予め規定された許容消費量に基づいて電池の予測残量を算出する予測残量算出手段と、前記予測残量算出手段によって算出された電池の予測残量を出力する予測残量出力手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記予測残量出力手段は、前記作動時電圧が所定の電圧よりも低い場合には、前記予測残量として残量なしを出力することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、前記動作ごとに所定の期間内で予め許容された許容動作回数を記憶する許容動作回数テーブルと、各動作が起こるたびに対応する動作の動作回数を累積計数して前記所定の期間内における各動作の総動作回数を算出する総動作回数算出手段と、前記総動作回数算出手段によって算出された各動作の総動作回数が前記許容動作回数テーブルに記憶された各動作の許容動作回数を超えたか否かを判定する回数判定手段と、前記回数判定手段によって所定の動作の総動作回数が許容動作回数を超えた旨が判定された場合に、当該動作の許容動作回数を超えた旨を報知する回数報知手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、前記電池による駆動開始日から起算して当該警報器の保証期間が経過したか否かを判定する期間判定手段と、前記期間判定手段によって前記保証期間が経過した旨が判定された場合に、当該保証期間が経過した旨を報知する期間報知手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、上記の発明において、前記期間判定手段は、前記保証期間前の所定期間が経過したか否かをさらに判定し、前記期間報知手段は、前記期間判定手段によって前記所定期間が経過した旨が判定された場合に、前記保証期間の経過が近い旨をさらに報知することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、上記の発明において、前記予測残量出力手段は、前記保証期間が経過した場合には、前記予測残量として残量なしを出力することを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する警報器の制御方法であって、監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における前記電池の作動時電圧を算出する作動時電圧算出工程と、前記作動時電圧算出工程によって算出された作動時電圧が前記作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定する作動時電圧判定工程と、前記作動時電圧判定工程によって作動時電圧が所定の電圧よりも低い旨が判定された場合に、当該作動時電圧の低下を報知する作動時電圧報知工程と、を含んだことを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する警報器の制御プログラムであって、監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における前記電池の作動時電圧を算出する作動時電圧算出手順と、前記作動時電圧算出手順によって算出された作動時電圧が前記作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定する作動時電圧判定手順と、前記作動時電圧判定手順によって作動時電圧が所定の電圧よりも低い旨が判定された場合に、当該作動時電圧の低下を報知する作動時電圧報知手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1、9または10の発明によれば、監視状態における電池の開放電圧を用いて電池切れ判定を行うのではなく、作動状態を想定して算出した作動時電圧を用いて電池切れ判定を行うので、電池の寿命付近における「開放電圧は必要電圧(作動に必要な電圧)を超えるが、作動時電圧は必要電圧よりも低下しており、異常が検出されても作動しない状態」に対しても、電池切れであると適切に判定して、適切なタイミングで電池切れを報知することが可能になる。
また、請求項2の発明によれば、作動時電圧が一層低下する低温時を想定して電池切れ判定を行うので、低温時であっても適切なタイミングで電池切れを報知することが可能になる。
また、請求項3の発明によれば、使用状況を加味して予測算出された電池残量を表示等出力するので、利用者は電池切れの時期を使用状況に応じて適切に予測判断することが可能になる。
また、請求項4の発明によれば、予測算出された電池残量に余裕があっても、作動時電圧が低下していれば、電池残量なしとして表示等出力するので、予測算出に生じた誤差が解消され、利用者は誤解なく電池切れを認識することが可能になる。
また、請求項5の発明によれば、監視処理や点検処理の動作回数が通常の想定よりも多い場合に、動作回数の超過を報知するので、利用者は電池の無駄な消費を認識することが可能になる。
また、請求項6の発明によれば、警報器の保証期間が経過した場合に、保証期間の経過を報知するので、保証期間までに電池切れがなくても、保証期間経過後における警報器の使用を防止することが可能になる。
また、請求項7の発明によれば、保証期間前の所定期間の経過も報知するので、利用者は保証期間経過後の使用不可を事前に認識することが可能になる。
また、請求項8の発明によれば、予測算出された電池残量に余裕があっても、保証期間が経過していれば、電池残量なしとして表示等出力するので、利用者は誤解なく警報器の使用不可を認識することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る警報器、当該警報器の制御方法および制御プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本実施例に係る警報器の概要および特徴(1:警報器の概要および特徴)、警報器の構成および処理の流れ(2:警報器の構成、3:警報器による処理)、本実施例に対する種々の変形例(4:他の実施例)を順に説明する。
[1:警報器の概要および特徴]
まず最初に、図1、図2、図3および図4を用いて、本実施例に係る警報器の概要および特徴を説明する。図1は、本実施例に係る警報器の正面の外観構成を示す外観図であり、図2は、本実施例に係る警報器の側面の外観構成を示す外観図であり、図3は、本実施例に係る警報器の内部構成を示すブロック図であり、図4は、本実施例に係る警報器の処理概要を説明するための図である。
本実施例に係る警報器10は、リチウム電池等の長寿命電池によって駆動し、監視領域で発生する火災(煙)に対して検出処理、警報処理および移報処理を実行する煙検知の火災警報器であり、一般住宅の台所や寝室、リビングのほか、オフィスの一室などの比較的に小さな監視領域の壁に、係止部3を介して設置される。
この警報器10には、基本的な処理内容として、図4に示すように、監視処理および点検処理がある。すなわち、警報器10では、監視処理として、監視状態において設置場所で発生した火災を煙検出部11で検出すると作動状態になり、この作動状態において、警報ランプ6を点灯させるとともに、スピーカ7から警報メッセージを出力し、さらに、移報用リード線8を介して他の機器(例えば、隣室の警報器や屋外の火災表示灯など)に移報信号を出力する。
また、警報器10では、点検処理として、監視状態において点検スイッチ12が引かれても擬似的に火災を検出したものとして作動状態になり、この作動状態において、警報ランプ6を点検用として点灯させるとともに、スピーカ7から点検用のメッセージを出力し、さらに、移報用リード線8を介して他の機器に点検用の移報信号を出力する。
そして、本実施例に係る警報器10には、このような基本的な処理内容以外に主たる特徴的な処理内容として、図4に示すように、(1)作動時電圧処理、(2)電池残量処理、(3)動作回数処理、(4)保証期間処理がある。以下に、これらの主たる特徴的な処理内容を簡単に説明する。
(1)作動時電圧処理
図12に例示したように、リチウム電池等の長寿命電池では、監視状態における電圧(開放電圧)に比較して作動状態(警報を出力している状態など)における電圧(作動時電圧)は一段と低下するものである。つまり、リチウム電池の寿命付近では、「開放電圧は必要電圧(作動に必要な電圧)を超えるが、作動時電圧は必要電圧よりも低下している状況」が発生するが、この状況で異常が発生しても警報器は一切作動しない。
そこで、警報器10では、監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における電池の作動時電圧を算出する。そして、算出された作動時電圧が警報器10の作動に必要な所定の電圧(図5−1参照)よりも低いか否かを判定し、これよりも低い場合には、電池が切れたものとして、作動時電圧の低下を報知する。つまり、「電池が切れました」や「電圧が低下しています」等のメッセージをスピーカ7から出力する。
このような作動時電圧処理によって、図12に例示したように、電池の寿命付近における「開放電圧は必要電圧(作動に必要な電圧)を超えるが、作動時電圧は必要電圧よりも低下しており、異常が検出されても作動しない状態」に対しても、電池切れであると適切に判定して、適切なタイミングで電池切れを報知することが可能になる。
ところで、図12に例示するように、作動時電圧は常温時よりも低温時の方が一段と低下するものである。このため、警報器を通年で使用する場合に、常温時の作動時電圧を想定したのでは、「常温時を想定して算出された作動時電圧は必要電圧を超えるが、低温時にある実際の作動時電圧は必要電圧よりも低下している状況」が発生し、上記と同様の問題が生ずることになる。
そこで、警報器10では、上記の作動時電圧処理において、作動状態として所定の温度下(例えば気温ゼロ℃)の作動状態を想定して作動時電圧を算出し、これが所定の温度下(気温ゼロ℃)の作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定する。このような作動時電圧処理によって、低温時であっても適切なタイミングで電池切れを報知することが可能になる。
(2)電池残量処理
上記の作動時電圧処理によって、適切なタイミングで電池切れを報知することは可能になるが、利用者の観点からは、電池が切れたことを適切なタイミングで認識するだけでなく、いつ頃電池が切れるのかを予測判断できることも望ましい。ここで、電池寿命に基づいて駆動開始日から所定期間ごとに一定量ずつ電池残量を減算させて表示出力する手法も考えられるが、電池消費量は所定期間ごとに必ずしも一定量ではなく、使用状況にも左右される(つまり、監視処理や点検処理の動作回数が多ければ電池消費量も多い)ので、この手法では電池残量を正しく表示出力することは困難である。
そこで、警報器10では、監視状態から起こる動作ごとに各動作による電池の予定消費量を予定消費量テーブルに記憶する(図5−2参照)。そして、所定の動作が起こるたびに予定消費量テーブルに記憶された対応する動作の予定消費量を累積加算して各動作による予測総消費量を算出する(図5−3参照)。さらに、算出された予測総消費量を電池の寿命から予め規定された許容消費量(図5−3参照)から減算することで電池の予測残量を算出し、この予測残量を出力する。つまり、図1に例示するように、液晶パネル11上で電池残量を表すバー表示を出力する。このような電池残量処理によって、利用者は電池切れの時期を使用状況に応じて適切に予測判断することが可能になる。
ところで、上記した電池残量の予測算出に誤差が発生すると、作動時電圧が低下して電池切れが生じているのに、電池残量に余裕ありと出力表示される場合もあり、この場合には、電池残量の出力表示を見た利用者において、未だ電池切れが生じていないと誤解されるおそれがある。
そこで、警報器10では、上記の電池残量処理において、予測算出された電池残量に余裕があっても、作動時電圧が低下していれば、残量なしとして電池残量を出力する。このような電池残量処理によって、利用者は誤解なく電池切れを認識することが可能になる。
(3)動作回数処理
上記の電池残量処理によって、使用状況を加味して予測算出された電池残量を表示出力することは可能になるが、利用者の観点からは、いつ頃電池が切れるのかを予測判断できるだけでなく、自己の使用状況が電池の無駄な消費になっていないか、すなわち、監視処理や点検処理の動作回数が通常の想定よりも多くないかを判断できることも望ましい。
そこで、警報器10では、動作ごとに所定の期間内(例えば1ヶ月以内)で予め許容された許容動作回数(これを超えれば保証期間よりも相当前に電池切れになると想定される回数)を許容動作回数テーブルに記憶する(図5−4参照)。そして、各動作が起こるたびに対応する動作の動作回数を累積計数して所定の期間内(例えば1ヶ月以内)における各動作の総動作回数を算出し、これが許容動作回数テーブルに記憶された各動作の許容動作回数を超えたか否かを判定する。
かかる判定の結果、所定の動作の総動作回数が許容動作回数を超えた場合には、動作回数の超過を報知する。つまり、「火災検出動作の回数が多すぎます」や「点検動作の回数が多すぎます」等のメッセージをスピーカ7から出力する。このような動作回数処理によって、利用者は電池の無駄な消費を認識することが可能になる。
(4)保証期間処理
上記の作動時電圧処理によって、電池切れを報知することは可能になるが、利用者の観点からは、電池が切れたかどうかが報知されるだけでなく、警報器の保証期間(特に、火災を検出するための素子の保証期間)が過ぎたかどうかが報知されることも望ましい。つまり、保証期間までに電池切れがなく、保証期間経過後も警報器の使用が継続されることは安全性の観点から問題がある。
そこで、警報器10では、電池による駆動開始日から起算して当該警報器10の保証期間(例えば5年)が経過したか否かを判定し、保証期間が経過した場合には、保証期間の経過を報知する。つまり、「保証期間が経過しました」等のメッセージをスピーカ7から出力する。かかる保証期間処理によって、保証期間までに電池切れがなくても、保証期間経過後における警報器の使用を防止することが可能になる。
また、警報器10では、保証期間処理として、保証期間前の所定期間(例えば保証期間前1ヶ月)が経過したか否かをさらに判定し、これが経過した場合には、保証期間の経過が近い旨をさらに報知する。つまり、「保証期間が近々経過します」等のメッセージをスピーカ7から出力する。このような保証期間処理によって、利用者は保証期間経過後の使用不可を事前に認識することが可能になる。
さらに、警報器10では、かかる保証期間処理に関連して、上記の電池残量処理の一環として、予測算出された電池残量に余裕があっても、保証期間が経過していれば、残量なしとして電池残量を出力する。このような電池残量処理によって、利用者は誤解なく警報器の使用不可を認識することが可能になる。
[2:警報器の構成]
次に、図1、図2および図3を用いて、本実施例に係る警報器10の構成を説明する。この警報器10の外観は、図1および図2に例示するように、表カバー1および裏カバー2からなる筐体(各種の電子回路やリチウム電池13などが内蔵された筐体)として形成され、その筐体の上部(裏カバー2の上面)には、壁掛け用の取付穴4を備えた係止部3が一体的に形成されている。そして、監視領域の壁面に取り付けたビス5に対して、係止部3の取付穴4を嵌め入れることで警報器10が設置される。
また、表カバー1の上部には、皿状に突出した煙検出部(チャンバー収容部)11が形成され、煙検出部11の周囲には、複数の煙流入口が設けられている。さらに、表カバー1の下部には、警報を出力するための警報ランプ6およびスピーカ7と、電池13の消費状態を表す液晶パネル9が形成されている。また、警報器10本体の下部には、警報点検や警報停止に使用する点検スイッチ12が形成され、さらに、警報器10の内部からは、移報信号を他の機器に出力するための移報用リード線8が引き出されている。
このような外観を備える警報器10の内部は、図3に例示するように、煙検出部11と、点検スイッチ12と、電池13と、表示出力部14と、音声出力部15と、移報出力部16と、記憶部17と、時計18と、制御部(CPU)20とを備えて構成される。
このうち、煙検出部11は、監視領域における火災の発生を検出する処理部である。具体的には、赤外線LEDおよびフォトダイオードを用いて火災時に発生する煙の濃度を検出し、その数値からなる検出信号を制御部20に出力する。なお、煙濃度の感知手法は、必ずしも光電式感知に限定されるものではなく、いわゆるイオン化式感知などの他手法を任意に採用してもよい。
点検スイッチ12は、警報点検や警報停止を受け付ける手段である。具体的には、監視時に点検スイッチ12が引かれると、点検処理として、警報ランプ6を点検用として点灯させるとともに、スピーカ7から点検用のメッセージを出力し、さらに、移報用リード線8を介して他の機器に点検用の移報信号を出力する。また、警報出力時に点検スイッチ12が引かれると、制御部20は警報の出力を停止するように制御する。
電池13は、警報器10を駆動するための駆動源であり、具体的には、リチウム電池などの長寿命電池が用いられる。なお、この電池13は、図12に例示するような、電圧および使用期間に関する特性を備える。
時計18は、年月日時を計時する計時手段であり、警報器10が機能を発揮する上で必要な時間を計時するが、特に本発明に密接に関連するものとして、動作回数処理における累積期間(毎1ヶ月)の計時、保証期間処理における保証期間(電池による駆動開始日から5年)の計時、同じく保証期間前の所定期間(保証期間前1ヶ月)の計時などを行う。
警報ランプ6は、表示出力部14の制御に基づいて点灯または点滅することによって、警報器10による火災検出状態を周囲に報知する赤色LEDなどの表示灯手段である。そして、表示出力部14は、制御部20からの指示に応じて、警報ランプ6を点灯または点滅させるとともに、後述する液晶パネル9の表示を制御する処理部である。
液晶パネル9は、表示出力部14の制御に基づいて電池の予測残量を出力する出力手段であり、具体的には、図1に例示するように、電池の予測消費量に応じて電池残量を表すバーを徐々に減少させて表示することで電池の予測残量を出力する(例えば、電池使用開始時に5つのバー表示を行っておいて、5分の1を消費するごとにバー表示を一つずつ消していく等である)。なお、液晶パネル9は、特許請求の範囲に記載の「予測残量出力手段」に対応する。
スピーカ7は、音声出力部15の制御に基づいて警報メッセージやブザー音を監視領域に出力する出力手段であり、警報器10による火災検出状態を周囲に報知する他に、特に本発明に密接に関連するものとして、作動時電圧処理における電圧低下の報知(例えば「電池が切れました」等のメッセージ出力)、動作回数処理における動作回数超過の報知(例えば「火災検出動作の回数が多すぎます」や「点検動作の回数が多すぎます」等のメッセージ出力)、保証期間処理における保証期間経過の報知(例えば「保証期間が経過しました」等のメッセージ出力)、同じく保証期間処理における保証期間間近の報知(例えば「保証期間が近々経過します」等のメッセージ出力)を行う。
そして、音声出力部15は、制御部20からの指示に応じて、上記のメッセージやブザー音をスピーカ7から出力する処理部である。なお、スピーカ7は、特許請求の範囲に記載の「作動時電圧報知手段」、「回数報知手段」および「期間報知手段」に対応する。
移報用リード線8は、警報器10と他の機器(例えば、隣室の警報器や屋外の火災表示灯など)とを通信可能に接続するための接続手段である。そして、移報出力部16は、制御部20からの指示に応じて、火災検出時に移報用リード線8を介して他の機器に移報信号を出力する処理部である。
記憶部17は、制御部20による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する格納手段(記憶手段)であり、火災発生の判断に用いる閾値濃度や、火災発生の際に実行する警報処理内容および移報処理内容を規定したテーブルの他に、特に本発明に密接に関連するものとして、図5−1〜図5−4に例示するような、必要電圧テーブル17aと、予定消費量テーブル17bと、許容消費量テーブル17cと、許容動作回数テーブル17dとを備える。なお、予定消費量テーブル17bは、特許請求の範囲に記載の「予定消費量テーブル」に対応し、許容動作回数テーブル17dは、特許請求の範囲に記載の「許容動作回数テーブル」に対応する。
このうち、必要電圧テーブル17aは、制御部20による作動時電圧処理に用いる情報を記憶する手段であり、具体的には、図5−1に例示するように、気温ゼロ℃下における警報器10の作動に必要とされる必要電圧を記憶して構成される。なお、かかる必要電圧は、作動時電圧処理で算出された作動時電圧との比較判定に用いられる。
予定消費量テーブル17bは、制御部20による電池残量処理に用いる情報を記憶する手段であり、具体的には、図5−2に例示するように、火災検出時動作や点検時動作など、監視状態から起こる動作ごとに、各動作による電池の予定消費量(消費電流)を記憶して構成される。なお、かかる予定消費量は、電池残量処理における予測総消費量の算出に用いられる。
許容消費量テーブル17cは、制御部20による電池残量処理に用いる情報を記憶する手段であり、具体的には、図5−3に例示するように、電池の寿命から予め規定された許容消費量(これを超えれば電池切れになると想定される消費量)を記憶するとともに、電池残量処理で累積加算されて算出された予測総消費量を記憶して構成される。なお、かかる許容消費量および予測総消費量は、電池残量処理における電池の予測残量の算出に用いられる。
許容動作回数テーブル17dは、制御部20による動作回数処理に用いる情報を記憶する手段であり、具体的には、図5−4に例示するように、火災検出時動作や点検時動作など、監視状態から起こる動作ごとに、所定の期間内(1ヶ月以内)で予め許容された許容動作回数(これを超えれば保証期間よりも相当前に電池切れになると想定される回数)を記憶するとともに、動作回数処理で所定の期間内(1ヶ月以内)に累積加算されて算出された総動作回数を記憶して構成される。なお、かかる許容動作回数および総動作回数は、動作回数処理における両者の比較判定に用いられる。
さらに、記憶部17は、上記したテーブル17a〜17dの他に、特に本発明に密接に関連するものとして、制御部20による保証期間処理に用いる保証期間(電池による駆動開始日から5年)や保証期間前の所定期間(保証期間前1ヶ月)の情報も記憶する。
図3に戻って、制御部20は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、検出処理部22や警報処理部23、移報処理部24といった基本的な処理部の他に、特に本発明に密接に関連するものとしては、作動時電圧処理部24と、電池残量処理部25と、動作回数処理部26と、保証期間処理部27とを備える。
なお、作動時電圧処理部24は、特許請求の範囲に記載の「作動時電圧算出手段」、「作動時電圧判定手段」および「作動時電圧報知手段」に対応する。また、電池残量処理部25は、特許請求の範囲に記載の「予測総消費量算出手段」、「予測残量算出手段」および「予測残量出力手段」に対応する。また、動作回数処理部26は、特許請求の範囲に記載の「総動作回数算出手段」、「回数判定手段」および「回数報知手段」に対応する。さらに、保証期間処理部27は、特許請求の範囲に記載の「期間判定手段」および「期間報知手段」に対応する。
かかる制御部20のうち、検出処理部21は、煙検出部11から入力された検出信号(煙濃度)に基づいて火災の有無を判断する処理部である。具体的には、監視状態において煙検出部11から煙濃度が入力された場合に、これを記憶部17に記憶された閾値濃度と比較することによって、火災発生の有無を判断し、火災が発生したと判断すると、警報処理部22、移報処理部23、電池残量処理部25および動作回数処理部26に火災信号を出力する。また、監視状態において点検スイッチ12が引かれた場合には、点検信号を警報処理部22、移報処理部23、電池残量処理部25および動作回数処理部26に出力する。
警報処理部22は、検出処理部21からの火災信号に基づいて火災発生の警報を行う処理部である。具体的には、検出処理部21から火災信号が入力された場合に、記憶部17に記憶された警報処理内容を実行するように、表示出力部14および音声出力部15を制御することで、所定の音声メッセージおよびブザー音をスピーカ7から出力するとともに、警報ランプ7を点灯または点滅させる。また、検出処理部21から点検信号が入力された場合には、警報ランプ6を点検用として点灯させるとともに、スピーカ7から点検用のメッセージを出力する。
移報処理部23は、検出処理部21からの火災信号に基づいて火災発生の移報を行う処理部である。具体的には、検出処理部21から火災信号が入力された場合に、記憶部17に記憶された移報処理内容を実行するように、移報処理部16を制御することで、移報用リード線8から他の機器(例えば、隣室の警報器や屋外の火災表示灯など)に移報信号を出力する。また、検出処理部21から点検信号が入力された場合には、点検用の移報信号を同様に出力する。
作動時電圧処理部24、電池残量処理部25、動作回数処理部26、保証期間処理部27は、上記の「警報器の概要および特徴」で簡単に説明した作動時電圧処理、電池残量処理、動作回数処理、保証期間処理をそれぞれ行う処理部である。これらの各部の処理内容については、警報器10による処理として以下に詳細に説明する。
[3:警報器による処理]
続いて、図6〜9を用いて、警報器10による処理として、(1)作動時電圧処理部24による作動時電圧処理、(2)電池残量処理部25による電池残量処理、(3)動作回数処理部26による動作回数処理、(4)保証期間処理部27による保証期間処理をそれぞれ説明する。
(1)作動時電圧処理部24による作動時電圧処理
図6は、作動時電圧処理の流れを示すフローチャートである。同図に示すように、作動時電圧処理部24は、時計18を参照して所定の算出タイミング(例えば、毎日定時または1時間毎など)が到来した場合には(ステップS601肯定)、監視状態において警報器10の作動状態を想定し、当該作動状態における電池の作動時電圧を算出する(ステップS602)。
つまり、作動時電圧処理部24は、作動状態として所定の温度下(気温ゼロ℃)の作動状態を想定し、当該温度下の作動状態における電池の作動時電圧を算出するが、具体的な算出手法としては、監視状態において気温ゼロ℃下の作動状態と同様の高電流を流し、その時の電圧を算出する手法や、監視状態において気温ゼロ℃下の作動状態と同様の高負荷を接続し、その時の電圧を算出する手法などが用いられる。
続いて、作動時電圧処理部24は、ステップS602で算出した作動時電圧が必要電圧テーブル17aに記憶した必要電圧よりも低いか否かを判定する(ステップS603)。この判定において、必要電圧以上である場合には(ステップS603否定)、上記のステップS601からの処理を繰り返す。
これとは反対に、必要電圧よりも低い場合には(ステップS603肯定)、作動時電圧処理部24は、スピーカ7を介して作動時電圧の低下を報知する(ステップS604)。つまり、「電池が切れました」や「電圧が低下しています」等のメッセージをスピーカ7から出力する。
上記した一連の処理によれば、監視状態における電池の開放電圧を用いて電池切れ判定を行うのではなく、作動状態を想定して算出した作動時電圧を用いて電池切れ判定を行うので、電池の寿命付近における「開放電圧は必要電圧(作動に必要な電圧)を超えるが、作動時電圧は必要電圧よりも低下しており、異常が検出されても作動しない状態」に対しても、電池切れであると適切に判定して、適切なタイミングで電池切れを報知することが可能になる。
また、作動時電圧が一層低下する低温時を想定して電池切れ判定を行うので、低温時であっても適切なタイミングで電池切れを報知することが可能になる。
(2)電池残量処理部25による電池残量処理
図7は、電池残量処理の流れを示すフローチャートである。同図に示すように、電池残量処理部25は、監視状態から火災検出時動作や点検時動作の動作が行われた場合に(ステップS701肯定)、つまり、検出処理部21から火災信号または点検信号が入力されると、対応する動作の予定消費量を累積加算して各動作による予測総消費量を算出する(ステップS704)。
具体的には、電池残量処理部25は、検出処理部21から火災信号が入力された場合には、予定消費量テーブル17bに記憶された火災検出時動作の予定消費量を、許容消費テーブル17cに記憶された予測総消費量に累積加算し、また、検出処理部21から点検信号が入力された場合には、予定消費量テーブル17bに記憶された点検時動作の予定消費量を、許容消費テーブル17cに記憶された予測総消費量に累積加算する。
続いて、電池残量処理部25は、算出された予測総消費量および許容消費テーブル17cに記憶された許容消費量に基づいて電池の予測残量を算出し(ステップS705)、算出された予測電池残量を液晶パネル11に表示出力する。具体的には、予測総消費量を許容消費量から減算することで電池の予測残量を算出し、図1に例示するように、この予測残量を出力する(例えば、電池使用開始時に5つのバー表示を行っておいて、予測残量が5分の1になれば、一つのバー表示のみを行う)。
ここで、上記のステップS701の処理に戻ると、電池残量処理部25は、検出処理部21から火災信号または点検信号の入力がない場合には(ステップS701否定)、作動時電圧処理において「作動時電圧が必要電圧よりも低い」とされたか否か(ステップS702)、後述する保証期間処理において「保証期間が経過した」とされたか否か(703)、さらには、ステップS701に戻って、検出処理部21から火災信号または点検信号が入力されたか否か(ステップS701)を繰り返して判定する。
そして、作動時電圧処理において「作動時電圧が必要電圧よりも低い」とされた場合には(ステップS702肯定)、電池残量処理部25は、ステップS706で予測算出された電池残量に余裕があっても、予測電池残量としてゼロを表示出力する(ステップS707)。つまり、液晶パネル11のバー表示をなし(ゼロ)にする。
同様に、電池残量処理部25は、保証期間処理において「保証期間が経過した」とされた場合にも(ステップS703肯定)、予測電池残量としてゼロを表示出力する(ステップS707)。つまり、液晶パネル11のバー表示をなし(ゼロ)にする。
上記した一連の処理によれば、使用状況を加味して予測算出された電池残量を表示等出力するので、利用者は電池切れの時期を使用状況に応じて適切に予測判断することが可能になる。
また、予測算出された電池残量に余裕があっても、作動時電圧が低下していれば、電池残量なしとして表示等出力するので、予測算出に生じた誤差が解消され、利用者は誤解なく電池切れを認識することが可能になる。
同様に、予測算出された電池残量に余裕があっても、保証期間が経過していれば、電池残量なしとして表示等出力するので、利用者は誤解なく警報器の使用不可を認識することが可能になる。
(3)動作回数処理部26による動作回数処理
図8は、動作回数処理の流れを示すフローチャートである。同図に示すように、動作回数処理部26は、検出処理部21から火災信号または点検信号が入力された場合に(ステップS801肯定)、対応する動作の動作回数を累積計数して所定の期間内(例えば1ヶ月以内)における各動作の総動作回数を算出する(ステップS802)。
具体的には、動作回数処理部26は、検出処理部21から火災信号が入力された場合には、許容動作回数テーブル17dに記憶された火災検出時動作の総動作回数を累積計数し、また、検出処理部21から点検信号が入力された場合には、許容動作回数テーブル17dに記憶された点検時動作の総動作回数を累積計数する。なお、動作回数処理部26は、許容動作回数に対応する所定の期間(例えば1ヶ月)ごとに、総動作回数をゼロにリセットする。
続いて、動作回数処理部26は、各動作の総動作回数が許容動作回数テーブル17dに記憶された各動作の許容動作回数を超えたか否かを判定する(ステップS803)。この判定において、許容動作回数を超えていない場合には(ステップS803否定)、上記のステップS801からの処理を繰り返す。
これとは反対に、許容動作回数を超えた場合には(ステップS803肯定)、動作回数処理部26は、スピーカ7を介して動作回数の超過を報知する(ステップS804)。つまり、「火災検出動作の回数が多すぎます」や「点検動作の回数が多すぎます」等のメッセージをスピーカ7から出力する。
上記した一連の処理によれば、監視処理や点検処理の動作回数が通常の想定よりも多い場合に、動作回数の超過を報知するので、利用者は電池の無駄な消費を認識することが可能になる。
(4)保証期間処理部27による保証期間処理
図9は、保証期間処理の流れを示すフローチャートである。同図に示すように、保証期間処理部27は、警報器10の電源がオン状態になると(ステップS901肯定)、つまり、電池13の駆動が開始されると、時計18を参照して、警報器10の保証期間前の所定期間(例えば保証期間前1ヶ月)が経過したか否かを繰り返して判定する(ステップS902)。
そして、この保証期間前の所定期間が経過した場合には(ステップS902肯定)、保証期間処理部27は、保証期間の経過が近い旨をスピーカ7から報知する(ステップS903)。つまり、「保証期間が近々経過します」等のメッセージをスピーカ7から出力する。
続いて、保証期間処理部27は、警報器10の保証期間(例えば5年)が経過したか否かを繰り返して判定し(ステップS904)、保証期間が経過した場合には(ステップS903肯定)、保証期間の経過をスピーカ7から報知する(ステップS904)。つまり、「保証期間が経過しました」等のメッセージをスピーカ7から出力する。
上記した一連の処理によれば、警報器10の保証期間が経過した場合に、保証期間の経過を報知するので、保証期間までに電池切れがなくても、保証期間経過後における警報器の使用を防止することが可能になる。
また、保証期間前の所定期間の経過も報知するので、利用者は保証期間経過後の使用不可を事前に認識することが可能になる。
[4:他の実施例]
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下に示すように、(1)作動時電圧処理、(2)電池残量処理、(3)動作回数処理、(4)報知・出力、(5)他の警報器、(6)システム構成等、にそれぞれ区分けして異なる実施例を説明する。
(1)作動時電圧処理
例えば、本実施例では、必要電圧テーブル17aに気温ゼロ℃を想定した必要電圧を記憶する場合を説明したが(図5−1参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、他の気温(警報器10が設置される環境の最低気温)を想定した必要電圧を記憶してもよく、さらには、図10−1に例示するように、複数の温度ごとに必要電圧を記憶し、利用者にいずれかを選択させるようにしてもよい。
(2)電池残量処理
また、本実施例では、予定消費量テーブル17bに単に動作ごとの予定消費量を記憶する場合を説明したが(図5−2参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、作動時間の長短で消費量が変化することを考慮して、図10−2に例示するように、作動時間ごとに予定消費量を記憶し、いずれの作動時間に渡って動作したかも加味して予定消費量を算出するようにしてもよい。
また、本実施例では、火災検出時に単一の動作を行う警報器10に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、火災検出時の動作を作動レベル、移報レベル、連動レベル等で細かく区分けして行う警報器については、図11−1に例示するように、各レベルの動作ごとに予定消費量を記憶し、いずれのレベルで動作したかも加味して予定消費量を算出するようにしてもよい。
また、本実施例では、異常検出として火災検出のみを行う警報器10に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、火災検出の他に、ガス検出やCO検出も行う警報器については、図11−2に例示するように、火災検出時動作、ガス検出時動作、CO検出時動作ごとに予定消費量を記憶し、いずれの異常を検出して動作したかも加味して予定消費量を算出するようにしてもよい。
(3)動作回数処理
また、本実施例では、所定の期間内における各動作の総動作回数を算出する場合を説明したが、これだけでなく、駆動開始時からの総動作回数をリセットなしで算出・記憶・出力するようにしてもよい。つまり、保証期間経過前に電池切れが生じた場合には、動作回数が多すぎたのか、若しくは、そもそも機器に欠陥があったのか等が原因として考えられるが、上記のように、駆動開始時からの総動作回数を算出・記憶・出力することで、かかる原因の究明に役立てることができる。
(4)報知・出力
また、本実施例では、スピーカ7を介して、電圧低下、動作回数超過、保証期間経過、保証期間間近などの各種報知を行う場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ランプやLED、液晶パネル等の出力手段を介して報知する場合にも同様に適用することができる。
また、本実施例では、液晶パネル11に電池残量を常時表示している場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、所定のボタンが押下された場合に一定期間だけ表示するなど、必ずしも常に電池残量を出力していなくてもよい。
さらに、本実施の形態では、電池残量を液晶パネル11上でバー表示によって出力する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ランプやLEDの点滅間隔、複数あるランプやLEDの点灯個数などによって、電池残量を表現・出力してもよく、さらには、スピーカ7によって電池残量を出力してもよい。また、警報ランプ6による表示は、2色LEDを用いることで、火災検出時には赤色表示させ、電池の作動電圧が必要電圧よりも低い場合には緑色表示させるようにしてもよい。
(5)他の警報器
上記の実施例では、壁掛け用の火災警報器に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、長寿命の電池によって駆動するものであれば、壁掛け用以外の天井設置型の警報器にも同様に適用することができ、さらには、火災とガス漏れ(炭化水素ガス)を検出する警報器や、ガス漏れのみを検出する警報器などにも同様に適用することができる。
さらに、火災やガス漏れという異常を検出する警報器に本発明を適用する場合に限定されるものではなく、長寿命の電池によって駆動し、監視領域の異常(例えば、侵入など)を検出して作動する警報器であれば、本発明を同様に適用することができる。
(6)システム構成等
また、図3に示した警報器10の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
さらに、警報器10にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現される必要は必ずしもなく、電気回路などによるハードウェアとして実現してもよい。
また、上記の実施例で説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(特に、各テーブルに規定した情報)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
なお、上記の実施例で説明した各種の処理方法(作動時電圧処理、電池残量処理、動作回数処理、保証期間処理などの方法)は、あらかじめ用意されたプログラムを警報器としてのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、警報器としてのコンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上のように、本発明に係る警報器、当該警報器の制御方法および制御プログラムは、長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する場合に有用であり、特に、電池切れを適切に判定して、適切なタイミングで電池切れを報知することに適する。
本実施例に係る警報器の正面の外観構成を示す外観図である。 本実施例に係る警報器の側面の外観構成を示す外観図である。 本実施例に係る警報器の内部構成を示すブロック図である。 本実施例に係る警報器の処理概要を説明するための図である。 必要電圧テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 予定消費量テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 許容消費量テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 許容動作回数テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 作動時電圧処理の流れを示すフローチャートである。 電池消費量処理の流れを示すフローチャートである。 動作回数処理の流れを示すフローチャートである。 保証期間処理の流れを示すフローチャートである。 必要電圧テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 予定消費量テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 予定消費量テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 予定消費量テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。 リチウム電池における使用期間および電圧の関係を示す図である。
符号の説明
1 表カバー
2 裏カバー
3 係止部
4 取付穴
5 ビス
6 警報ランプ
7 スピーカ
8 移報用リード線
9 液晶パネル
10 警報器
11 煙検出部
12 点検スイッチ
13 電池(リチウム電池)
14 表示出力部
15 音声出力部
16 移報出力部
17 記憶部
17a 必要電圧テーブル
17b 予定消費量テーブル
17c 許容消費量テーブル
17d 許容動作回数テーブル
20 制御部
21 検出処理部
22 警報処理部
23 移報処理部
24 作動時電圧処理部
25 電池残量処理部
26 動作回数処理部
27 保証期間処理部

Claims (10)

  1. 長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する警報器であって、
    監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における前記電池の作動時電圧を算出する作動時電圧算出手段と、
    前記作動時電圧算出手段によって算出された作動時電圧が前記作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定する作動時電圧判定手段と、
    前記作動時電圧判定手段によって作動時電圧が所定の電圧よりも低い旨が判定された場合に、当該作動時電圧の低下を報知する作動時電圧報知手段と、
    を備えたことを特徴とする警報器。
  2. 前記作動時電圧算出手段は、前記作動状態として所定の温度下の作動状態を想定し、当該所定の温度下の作動状態における前記電池の作動時電圧を算出し、
    前記作動時電圧判定手段は、前記作動時電圧が前記所定の温度下の作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の警報器。
  3. 監視状態から起こる動作ごとに各動作による前記電池の予定消費量を記憶する予定消費量テーブルと、
    所定の動作が起こるたびに前記予定消費量テーブルに記憶された対応する動作の予定消費量を累積加算して各動作による予測総消費量を算出する予測総消費量算出手段と、
    前記予測総消費量算出手段によって算出された予測総消費量および前記電池の寿命から予め規定された許容消費量に基づいて電池の予測残量を算出する予測残量算出手段と、
    前記予測残量算出手段によって算出された電池の予測残量を出力する予測残量出力手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の警報器。
  4. 前記予測残量出力手段は、前記作動時電圧が所定の電圧よりも低い場合には、前記予測残量として残量なしを出力することを特徴とする請求項3に記載の警報器。
  5. 前記動作ごとに所定の期間内で予め許容された許容動作回数を記憶する許容動作回数テーブルと、
    各動作が起こるたびに対応する動作の動作回数を累積計数して前記所定の期間内における各動作の総動作回数を算出する総動作回数算出手段と、
    前記総動作回数算出手段によって算出された各動作の総動作回数が前記許容動作回数テーブルに記憶された各動作の許容動作回数を超えたか否かを判定する回数判定手段と、
    前記回数判定手段によって所定の動作の総動作回数が許容動作回数を超えた旨が判定された場合に、当該動作の許容動作回数を超えた旨を報知する回数報知手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の警報器。
  6. 前記電池による駆動開始日から起算して当該警報器の保証期間が経過したか否かを判定する期間判定手段と、
    前記期間判定手段によって前記保証期間が経過した旨が判定された場合に、当該保証期間が経過した旨を報知する期間報知手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の警報器。
  7. 前記期間判定手段は、前記保証期間前の所定期間が経過したか否かをさらに判定し、
    前記期間報知手段は、前記期間判定手段によって前記所定期間が経過した旨が判定された場合に、前記保証期間の経過が近い旨をさらに報知することを特徴とする請求項6に記載の警報器。
  8. 前記予測残量出力手段は、前記保証期間が経過した場合には、前記予測残量として残量なしを出力することを特徴とする請求項6または7に記載の警報器。
  9. 長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する警報器の制御方法であって、
    監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における前記電池の作動時電圧を算出する作動時電圧算出工程と、
    前記作動時電圧算出工程によって算出された作動時電圧が前記作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定する作動時電圧判定工程と、
    前記作動時電圧判定工程によって作動時電圧が所定の電圧よりも低い旨が判定された場合に、当該作動時電圧の低下を報知する作動時電圧報知工程と、
    を含んだことを特徴とする警報器の制御方法。
  10. 長寿命の電池によって駆動し、監視状態で異常を検出して作動する警報器の制御プログラムであって、
    監視状態において作動状態を想定し、当該作動状態における前記電池の作動時電圧を算出する作動時電圧算出手順と、
    前記作動時電圧算出手順によって算出された作動時電圧が前記作動に必要な所定の電圧よりも低いか否かを判定する作動時電圧判定手順と、
    前記作動時電圧判定手順によって作動時電圧が所定の電圧よりも低い旨が判定された場合に、当該作動時電圧の低下を報知する作動時電圧報知手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする警報器の制御プログラム。
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