JP2005208722A - 会計情報システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 会計をユーザが望む条件で行うことができ、特に複数の会社を連結する際に会社をまたいだ自由な組み合わせで合算を行うことができる会計情報システムを提供することである。
【解決手段】 仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記実在会社についての会計データの入力を受付ける入力手段と、前記仮想会社を構成する実在会社についての情報を格納するデータベースおよび前記会計データを格納するデータベースを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶してある前記仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記会計データに基づいて、該仮想会社についての前記所定の書式の帳票を作成する所定帳票作成手段とを備えた。
【選択図】 図2

Description

本発明は会計情報システムに関し、詳しくは、会社等の会計業務をコンピュータで自動化する会計情報システムに関する。
会社等の組織においてはその経理部等において会計業務が行われる。この会計業務としては、従来からよく知られているように、会計情報を会社等の経営に反映させるための管理会計や、商法、証券取引法、税法といった法律に基づいて行わなければならない財務会計がある。
また、従来日本の会計基準が会社等の経営の実態を正しく反映していないといわれてきたことに対して、グローバルスタンダードとされる欧米の会計基準を手本にした会計基準とするよう会計基準の見直しと改正(一般にいう会計ビッグバン)が進められてきた。
この会計ビッグバンにより、親会社/子会社等の関連会社間での連結会計、連結管理といった連結重視の流れが生じてきた。
一方、従来の会計情報システムとしては、非特許文献1に記載のように、財務会計で求められる、たとえば連結子会社の試算表の合算などの機能を備えることが提案されていた。
田宮治雄、榊俊作編著、「会計情報システム設計ハンドブック」、初版、株式会社中央経済社、平成10年5月30日、91頁−107頁
ところが、たとえば非特許文献1に記載のような従来の会計情報システムにおいては、財務会計を行うための機能を備えることについては提案されているものの、管理会計のための従来より柔軟な連結管理を行うことについては何等開示されていないものであった。
このため、従来の会計情報システムでは、経営トップの意思決定に利用するための管理会計を、ユーザが望む様々な条件で行うことができず、使い勝手の悪いものであった。
特に、事業の分野別に経営状況を知るためには、連結する各会社ごとの事業所、部門等の詳細レベルにおいて、会社をまたいだ自由な組み合わせで合算を行うような機能の提供が望まれる。
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、会計をユーザが望む条件で行うことができ、特に複数の会社を連結する際に会社をまたいだ自由な組み合わせで合算を行うことができる会計情報システムを提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために、会計データに基づいて所定の書式の帳票を作成する会計情報システムにおいて、仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記実在会社についての会計データの入力を受付ける入力手段と、前記仮想会社を構成する実在会社についての情報を格納するデータベースおよび前記会計データを格納するデータベースを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶してある前記仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記会計データに基づいて、該仮想会社についての前記所定の書式の帳票を作成する所定帳票作成手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、請求項1に記載の発明において、前記会計データが仕訳明細であることを特徴とする。
また本発明は、請求項1に記載の発明において、前記所定の書式の帳票が財務諸表であることを特徴とする。
また本発明は、請求項1に記載の発明において、前記所定の書式の帳票が合計残高試算表、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、販売管理費明細書、補助科目集計表、部門別集計表および月次推移表であることを特徴とする。
また本発明は、請求項1に記載の発明において、前記実在会社の事業所および部門のそれぞれにそれぞれを識別するための所定のコードが割り振られ、前記仮想会社を構成する実在会社についての情報が、前記仮想会社を構成する構成要素を前記所定のコードで示す仮想会社定義表を有することを特徴とする。
また本発明は、会計データに基づいて所定の書式の帳票を作成するためコンピュータで動作する会計情報処理プログラムにおいて、コンピュータを、仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記実在会社についての会計データの入力を受付ける入力手段として機能させるプログラムと、記憶手段に予め記憶してある前記仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記会計データに基づいて、該仮想会社についての前記所定の書式の帳票を作成する所定帳票作成手段として機能させるプログラムとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、会計をユーザが望む条件で行うことができ、特に複数の会社を連結する際に会社をまたいだ自由な組み合わせで合算を行うことができる会計情報システムを提供することができる。
すなわち、本発明によれば、親会社/子会社/連結全体での制度連結会計管理単位だけでなく、事業所や部門など異なる会社をまたいだ自由な区分け条件での会計管理単位で財務諸表等の各種帳票を作成することができ、仮想的なグループ会社を会計管理単位としたりと柔軟な帳票作成が可能で、管理会計に有効な会計情報システムを提供することができる。
以下、本発明による実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明による会計情報システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
この会計情報システムは、たとえば会社の営業部門や製造部門等の現業部門からの売上情報や売上原価の情報などの会計情報に基づいて作成された仕訳明細から、コンピュータを用いて、財務諸表等、すなわち、合計残高試算表、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、販売管理費明細書、補助科目集計表、部門別集計表、月次推移表などの各帳票を作成するものである。
従来の会計情報システムでは、このような財務諸表等を作成する際、商法、証券取引法、税法といった法律に基づいて作成が義務付けられた内容、すなわち、実際に存在する会社についてのものであったり、法律で定められた関連会社等の連結についてのものを作成することしかできないものであった。
本実施の形態の会計情報システムでは、仮想会社という考えを導入し、複数の実際の会社の所定の事業所であったり、部門であったりを、ユーザが望む条件で連結し、その連結仮想会社についての財務諸表等を作成することができるようにしたものである。
図1に示すように、本実施の形態の会計情報システムは、サーバーコンピュータ1とプリンタ2とパソコン3とパソコン4とをネットワーク5で接続して構成される。
なお、本実施の形態の会計情報システムは、図1のようなネットワーク構成を採用しているが、本発明はこれに限られるものではなく、スタンドアロンで動作するコンピュータにおいて処理実行するものであってもかまわない。
図1において、ネットワーク5は、たとえばイーサネット(登録商標)やトークンリング等のLANやそのほかインターネットなど、また有線、無線を問わず、また通信プロトコルも問わず、どのようなネットワークでもかまわない。ネットワーク5に接続された各装置のそれぞれには、予めネットワーク上のアドレスが設定されており、各装置はこのアドレスによって識別され、ネットワーク5に接続された他の装置との通信を行う。
プリンタ2は、ネットワーク5に接続された各装置からの指示によって帳票等を印刷可能な装置である。
サーバーコンピュータ1は、たとえば、電子計算機室などに設置され、本実施の形態の会計情報システムのソフトウェアプログラム(会計情報処理プログラム)を保持し、これを実行する。
パソコン3はたとえば現業部門に設置され、パソコン4はたとえば経理部に設置される。
このパソコン3や4は、サーバーコンピュータ1と通信し、操作者から会計情報システムのソフトウェアプログラムを起動する指示が入力される。またパソコン3や4からは売上情報や売上原価の情報などの会計情報またはこれに基づいた仕訳明細が入力される。したがって、本実施の形態では、このパソコン3や4の会計情報システムのソフトウェアプログラム(会計情報処理プログラム)を保持し、これを実行する。
図2は、図1に示した会計情報システムの機能構成を示すブロック図である。
なお、以下においてDBはデータベースの略である。
図2に示すように、会計情報システム10は、入出力部11と合算会社変換マスタDB12と会計データ13と合算会社データ作成部14と帳票出力部15とを有して構成される。
入出力部11は、たとえばパソコン3や4に設けられた、入力のためのキーボードやマウス等であり、出力のためのディスプレイ装置(CRT、LCD等)等である。
合算会社変換マスタDB12は、実在の会社のうちのどの会社どの事業所どの部門を連結して財務諸表等を作成する対象の仮想会社とするかを定義するものであり、たとえばサーバーコンピュータ1の記憶手段に記憶される。
会計データ13は、財務諸表等を作成するための元データであり、たとえば、サーバーコンピュータ1の記憶手段に、実在の各会社についてのデータが仕訳明細DB13a、仕訳明細DB13b、仕訳明細DB13cとして記憶される。
合算会社データ作成部14は、たとえば会計情報システムのソフトウェアプログラムがサーバーコンピュータ1で実行されて実現されるものであり、入出力部11からの指示により、合算会社変換マスタDB12や会計データ13に基づいて財務諸表等を作成する。これが所定帳票作成手段である。
帳票出力部15は、たとえば会計情報システムのソフトウェアプログラムがサーバーコンピュータ1で実行されて実現されるものであり、合算会社データ作成部14によって作成された財務諸表等の帳票を、プリンタ2にて印刷出力したり、パソコン3や4にて表示出力する。
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図3は、図1や図2に示した会計情報システムの動作のフローチャートを示す図である。
まず操作者は、サーバーコンピュータ1の記憶手段に仕訳明細DB13a〜13cを作成するために、入出力部11から仕訳入力を行う(A−1)。
次に操作者は、サーバーコンピュータ1の記憶手段に合算会社変換マスタDB12を作成するために、入出力部11から合算条件入力を行う(A−2)。
ステップ(A−1)とステップ(A−2)の実行順序は変わってもかまわないことはいうまでもない。
次に操作者は入出力部11から合算処理開始指示の入力を行う(A−3)。これを受けたサーバーコンピュータ1では、仕訳明細DB13a〜13cや合算会社変換マスタDB12に基づいた合算処理を開始する(A−4)。この仮想会社合算処理について、以下に図4を参照して詳細に説明する。
図4は、図3のステップ(A−4)の仮想会社合算処理のフローチャートを示す図である。
サーバーコンピュータ1では、まず、すでに作成してある仕訳明細DB13a〜13cや合算会社変換マスタDB12を記憶手段から読み出す(B−1、B−2)。
ここで、合算会社変換マスタDB12の一例を示して説明する。
図5は、図2に示した合算会社変換マスタDBに含まれる、連結対象となる実在会社のそれぞれに対し他と識別可能なコードを定めた表である連結対象会社組織定義表を示す図である。
この連結対象会社組織定義表は、合算会社変換マスタDB12に含め、図3のステップ(A−2)のタイミングで作成してもよいが、合算会社変換マスタDB12以外のものとして予め作成しておき、たとえばサーバーコンピュータ1の記憶手段に記憶しておくようにしてもよい。
図5の連結対象会社組織定義表では、会社コードと事業所コードと部門コードとを設け、これらによって、各会社、各事業所、各部門がユニークに識別可能なようにされている。
たとえば、図5においては、AA社には会社コード「100」が割り当てられ、AA社の東京本社には事業所コード「001」が割り当てられ、AA社のシステム1部には部門コード「1」が割り当てられている。
なお、本実施の形態では、連結する仮想会社の指定をする際に、各会社のすべての事業所を表すためには事業所コードとして「ALL」を用いるようにしており、また、各会社の部門を問わない場合には部門コード「*」を用いるようにしている。
また、仕訳明細DB13a〜13cの各仕訳明細は、それぞれ、図5に示したような会社コード、事業所コード、部門コードを付加して入力してあり、どの仕訳明細がどの会社のもの、どの事業所のもの、どの部門のものであるか識別可能なようにしてある。
図6は、図2に示した合算会社変換マスタDBに含まれる、仮想会社が実在会社のどのような組み合わせで構成されるものであるかを定義する仮想会社定義表の一例を示す図である。
図6の例では、仮想会社コード「800」の仮想A社という会社を定義している。
図6の1行目のレコードでは、図5に示した会社コード「100」AA社の事業所コード「001」東京本社を、仮想会社コード「800」仮想A社の事業所コード「001」東京に割り当てている。
また、図6の2行目のレコードでは、図5に示した会社コード「101」AB社の事業所コード「001」東京を、仮想会社コード「800」仮想A社の事業所コード「001」東京に割り当てている。
さらに、図6の3行目のレコードでは、図5に示した会社コード「102」AC社の事業所コード「001」東京本社を、仮想会社コード「800」仮想A社の事業所コード「001」東京に割り当てている。
すなわち、図6のように定義することによって、すべての関連会社の東京にある事業所の経営状況を判断する資料として、関連グループの経営トップの意思決定に役立てることができる。
図7は、図2に示した合算会社変換マスタDBに含まれる、仮想会社が実在会社のどのような組み合わせで構成されるものであるかを定義する仮想会社定義表の図6とは別の例を示す図である。
図7の例でも、仮想会社コード「800」の仮想A社という会社を定義している。
図7の1行目のレコードでは、図5に示した会社コード「100」AA社のすべての事業所の部門コード「4」営業部を、仮想会社コード「800」仮想A社の部門コード「1」営業部に割り当てている。
また、図7の2行目のレコードでは、図5に示した会社コード「101」AB社のすべての事業所の部門コード「2」営業部を、仮想会社コード「800」仮想A社の部門コード「1」営業部に割り当てている。
さらに、図7の3行目のレコードでは、図5に示した会社コード「102」AC社のすべての事業所の部門コード「1」営業部を、仮想会社コード「800」仮想A社の部門コード「1」営業部に割り当てている。
すなわち、図7のように定義することによって、すべての関連会社の営業部に関する経営状況を判断する資料として、関連グループの経営トップの意思決定に役立てることができる。
図4のステップ(B−3)では、合算会社データ作成部14によって、上述のような合算会社変換マスタDB12に登録されている条件で、仕訳明細DB13a〜13cの各仕訳明細の中から該当するデータを抽出し、合算会社変換マスタDB12の仮想会社定義表で定義されている仮想会社についての財務諸表等の帳票を作成し、帳票出力部15で出力する。
本発明による会計情報システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示した会計情報システムの機能構成を示すブロック図である。 図1や図2に示した会計情報システムの動作のフローチャートを示す図である。 図3のステップ(A−4)の仮想会社合算処理のフローチャートを示す図である。 図2に示した合算会社変換マスタDBに含まれる、連結対象となる実在会社のそれぞれに対し他と識別可能なコードを定めた表である連結対象会社組織定義表を示す図である。 図2に示した合算会社変換マスタDBに含まれる、仮想会社が実在会社のどのような組み合わせで構成されるものであるかを定義する仮想会社定義表の一例を示す図である。 図2に示した合算会社変換マスタDBに含まれる、仮想会社が実在会社のどのような組み合わせで構成されるものであるかを定義する仮想会社定義表の図6とは別の例を示す図である。
符号の説明
1 サーバーコンピュータ
2 プリンタ
3 パソコン
4 パソコン
5 ネットワーク
10 会計情報システム
11 入出力部
12 合算会社変換マスタDB
13 会計データ
13a〜13c 仕訳明細DB
14 合算会社データ作成部
15 帳票出力部

Claims (6)

  1. 会計データに基づいて所定の書式の帳票を作成する会計情報システムにおいて、
    仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記実在会社についての会計データの入力を受付ける入力手段と、前記仮想会社を構成する実在会社についての情報を格納するデータベースおよび前記会計データを格納するデータベースを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶してある前記仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記会計データに基づいて、該仮想会社についての前記所定の書式の帳票を作成する所定帳票作成手段と
    を備えたことを特徴とする会計情報システム。
  2. 前記会計データが仕訳明細であることを特徴とする請求項1に記載の会計情報システム。
  3. 前記所定の書式の帳票が財務諸表であることを特徴とする請求項1に記載の会計情報システム。
  4. 前記所定の書式の帳票が合計残高試算表、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、販売管理費明細書、補助科目集計表、部門別集計表および月次推移表であることを特徴とする請求項1に記載の会計情報システム。
  5. 前記実在会社の事業所および部門のそれぞれにそれぞれを識別するための所定のコードが割り振られ、
    前記仮想会社を構成する実在会社についての情報が、前記仮想会社を構成する構成要素を前記所定のコードで示す仮想会社定義表を有することを特徴とする請求項1に記載の会計情報システム。
  6. 会計データに基づいて所定の書式の帳票を作成するためコンピュータで動作する会計情報処理プログラムにおいて、
    コンピュータを、仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記実在会社についての会計データの入力を受付ける入力手段として機能させるプログラムと、記憶手段に予め記憶してある前記仮想会社を構成する実在会社についての情報および前記会計データに基づいて、該仮想会社についての前記所定の書式の帳票を作成する所定帳票作成手段として機能させるプログラムと
    を備えたことを特徴とする会計情報処理プログラム。
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