JP2005208351A - 固体撮像装置およびこれを備えた携帯用電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型化を実現した固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 撮像素子161を搭載した基板106と、レンズ113を移動可能に保持し、脚部111kによって基板106上に立設したレンズユニット101とを有し、基板106とレンズユニット101との間に周辺回路装置160を配置している。従って、基板113のレンズユニット101を設けた側とは反対側に周辺回路装置160を配置するよりも、光軸方向において固体撮像装置の高さを低くすることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 撮像素子161を搭載した基板106と、レンズ113を移動可能に保持し、脚部111kによって基板106上に立設したレンズユニット101とを有し、基板106とレンズユニット101との間に周辺回路装置160を配置している。従って、基板113のレンズユニット101を設けた側とは反対側に周辺回路装置160を配置するよりも、光軸方向において固体撮像装置の高さを低くすることができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、撮像素子を用いて画像を撮影する固体撮像装置に関し、特に、通常撮影機能の他にマクロ(接写)撮像機能を備えた固体撮像装置に関する。
従来から、光学レンズによって被写体像をCCD(電荷結合デバイス)等を備えた撮像素子に結像させる、いわゆるデジタルカメラが広く使用されている。このデジタルカメラには種々のタイプのものが提案されているが、被写体と数十センチメートル以内に近接して撮像する、いわゆるマクロ撮像が容易にできれば、利用価値が高い。マクロ撮像を行うためには、数メートル以上離れた被写体を撮像する場合と比べて、レンズ位置を変更する必要がある。
ところでレンズ位置を変更する手段としては、ネジ機構を用いて手動あるいは電動でレンズホルダを光軸方向に移動させるものや、電磁石を用いてレンズ位置を調整するものが知られている。
電磁石を用いたレンズ位置の調整機構として特許文献1に開示された発明が知られている。この特許文献1に開示されている手段を図11に示す。
すなわちこのレンズの駆動装置は、それぞれコの字断面形状を有するリング状のレンズ枠1と、このコの字断面の凹溝に係合するヨーク2とを有しており、レンズ枠1にはコイル(電磁石)3が配置され、コイル3に対向するようにヨーク2には(永久)磁石4が固定してある。そしてコイル3に電流を流すことによってレンズ枠1を光軸方向へ移動可能としている。
しかし、上記手段を用いてレンズ位置を通常撮像位置とマクロ撮像位置とに切り換える場合には次の問題があった。すなわちレンズ枠1は、コイル3に電流を流すことによって移動させると記載されているが、どのようにして所定のズーム位置あるいは焦点位置にレンズ枠を正確に停止させるのかについては記載されていない。また、所定のズーム位置あるいは焦点位置にレンズ枠1を正確に保持するためには、コイル3に電流を流したままにしておき、磁力を保持しておく必要がある。したがって上記手段では、レンズ枠1を所定位置に保持するためにはコイル3に電流を流しておく必要があり電力の消費が大きくなる。
このような課題を解決することを目的として、本出願人は特願2003−182018号の固体撮像装置を提案している。
ところで、携帯電話等に搭載される固体撮像装置、特にマクロやズーム等のレンズ駆動機構を備えた固体撮像装置には、固体撮像装置の光軸方向の高さを可能な限り低くすることが望まれている。この光軸方向の高さは、レンズや撮像素子を含むレンズユニットの高さはもちろん、撮像素子の信号を処理するDSP(デジタルシグナルプロセッサ)等の周辺回路装置の位置にも左右される。しかしながら特願2003−182018号の固体撮像装置には、DSPの配置についての記載はない。このため、図12に示されるように表面側に固体撮像装置を搭載した基板の裏面側にDSPを配置すると、DSPの厚みによって固体撮像装置の光軸方向の高さが高くなるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、小型化を実現した固体撮像装置およびこれを備えた携帯用電子機器を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載の固体撮像装置は、撮像素子を搭載した基板と、レンズを取り付けたレンズホルダと、前記レンズホルダを移動可能に保持し、前記基板上に立設したホルダと、前記レンズホルダを第1の位置及び該第1の位置から前記レンズの光軸方向へ所定距離だけ移動した第2の位置に駆動する駆動部と、前記基板と前記ホルダとの間、または前記基板と前記駆動部との間に配置された周辺回路装置と、を有することを特徴としている。
請求項1記載の発明は、基板とホルダとの間、または基板と駆動部との間に周辺回路装置を配置している。従って、ホルダ等を含むレンズユニットを設けた側とは反対側に周辺回路装置を配置するよりも、光軸方向において固体撮像装置の高さを低くすることができる。
請求項2記載の固体撮像装置は、請求項1記載の固体撮像装置において、前記ホルダまたは前記駆動部は、前記周辺回路装置に当接していることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、ホルダまたは駆動部を周辺回路装置に当接させている。レンズユニットや駆動部の重みによってホルダや駆動部を支持する部材にかかる負荷を周辺回路装置によって軽減させ、レンズユニットを基板上に安定して立設させることができる。
請求項3記載の固体撮像装置は、請求項2記載の固体撮像装置において、前記駆動部が、前記ホルダに連結して配置された電磁駆動部であることを特徴としている。
請求項3記載の発明では、レンズユニットとホルダに連結した電磁駆動部の重みによってホルダにかかる負荷を周辺回路装置によって軽減させることができる。従って、ホルダを基板上に安定して立設させることができる。
請求項4記載の固体撮像装置は、請求項2記載の固体撮像装置において、前記駆動部が、前記ホルダの外周部に配置されたレンズ位置調整部材であることを特徴としている。
請求項4記載の発明では、レンズユニットとレンズ位置調整部材の重みによってホルダにかかる負荷を周辺回路装置によって軽減させることができる。従って、ホルダを基板上に安定して立設させることができる。
また、請求項5に記載の携帯用電子機器は、請求項1乃至4のいずれかに記載の固体撮像装置を備えることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、光軸方向の高さを低くした固体撮像装置を備えることにより、省スペースを実現した携帯用電子機器を提供できる。
本発明は、基板とホルダとの間、または基板と駆動部との間に周辺回路装置を配置したため、固体撮像装置を小型化することができる。
次に、添付図面を参照しながら本発明の最良の実施例を説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら本実施例の構成を説明する。なお、図1には、本発明の固体撮像装置の上面図が示され、図2には、図1に示すAA線で切断した切断面の形状が示されている。
本実施例の固体撮像装置は、図2に示すようにCCD等からなる撮像素子161を搭載した基板106と、この基板106に搭載されて撮像素子161に被写体像を結像するレンズ113を保持するレンズユニット101とを有している。レンズユニット101は、撮像素子161を包囲するように基板106に固定されるホルダ111と、レンズ113を保持しレンズ113の光軸方向に移動自在となるようにホルダ111に係合するレンズホルダ112と、このレンズホルダ112を、第1の位置及びこの第1の位置からレンズ113の光軸方向へ所定距離だけ移動した第2の位置に駆動する電磁駆動手段(駆動部)とを備えている。
レンズホルダ112は、中空の略円筒形状であって、その中心軸上にレンズ113をレンズキャップ114によって装着している。またレンズホルダ112には円筒状の案内溝112aが形成してあって、この案内溝112aにホルダ111の上部を形成する円筒部111jが係合し、光軸方向へ移動自在になっている。また第1の位置は、通常撮像領域に位置する被写体像を撮像する通常撮像位置であって、第2の位置は、近距離撮像領域に位置する被写体像を撮像するマクロ撮像位置に設定してある。
さて、電磁駆動手段は、電磁石103と、この電磁石103への通電によって磁化される第1の磁性体133、134と、この第1の磁性体133、134に対して光軸方向に対向する第2の磁性体104と、第1の磁性体133、134と第2の磁性体104との間においてレンズホルダ112の外周に沿って設けられた永久磁石102とを備えている。以下説明を容易にするため、永久磁石102、電磁石103、第1の磁性体133、134及び第2の磁性体104の順に説明する。
永久磁石102は、この永久磁石102の内周に装着された磁性体からなるリング部材121を介してマグネットホルダ115に装着されている。なおマグネットホルダ115は、レンズホルダ112の外周に螺合している。また永久磁石102は、永久磁石102の円周方向に2分割した領域がN極とS極となるように磁化してある。すなわち図3に示すように、まず電磁石等の着磁装置192によってリング部材を直径方向に磁化すると、円周方向を2分割した領域毎に、外周側と内周側とに異なる磁極が着磁される。次にこの着磁した永久磁石102の内側に、磁性体のリング部材121を装着すると、内周側に閉磁路(図示せず)が形成され、永久磁石102の内側の磁束の漏れを防止できる。
一方、電磁石103は、図1および図2に示すように中空の略円筒のボビン131と、このボビン131に巻設した電気コイル132とを備えており、電気コイル132は、基板106に設けられた端子部132aを介して切り換え手段(図示せず)に接続されている。そしてボビン131の内周には、矩形断面形状の細長い一対の第1の磁性体133、134の一端部が挿入されており、それぞれの他端部はレンズ113の光軸を中心とする半円弧状に延伸し、ホルダ111上に配置されている。
図4、5を参照しながら第1の磁性体133、134のホルダ111上への配置についてより詳細に説明する。なお、図4及び図5には、固体撮像装置を図1に示すBB線で切断した切断面の形状が示され、特に、レンズホルダ112を前述した第1の位置と第2の位置に移動させた状態が示されている。図4及び図5に示すようにホルダ111の外周には水平フランジ部111aが形成されており、この水平フランジ部111aの上部には光軸を中心とする複数の位置決め部111e、111fが形成されている。そして位置決め部111e、111fの外周には、永久磁石102の円周上2分割されたN極及びS極領域にそれぞれ下方から対向する位置において、溝111g、111hが形成してある。そして溝111g、111hには、第1の磁性体133、134が挿入されており、位置決め部111e、111f及び溝111g、111hによって第1の磁性体133、134がホルダ111に位置決めされる。
次に第2の磁性体104について説明する。図1に示すように第2の磁性体104は、中心に開口穴を有する円板形状であって、この円板の外周には外側に突出する3つの突起部104bが円周方向に沿って等間隔に設けてある。一方ホルダ111の水平フランジ部111aの外周部には円筒部111bが形成してあり、この円筒部111bには第1の磁性体133、134をホルダ111上に配置するための開口111iが形成されている。また円筒部111bの上端面111cには、円周方向に沿って等間隔の3個所において、円周方向に沿って光軸方向の高さが変化する斜面部111dがそれぞれ形成してある。そして第2の磁性体104は、その3つの突起部104bが斜面部111dにそれぞれ当接するようにしてホルダ111の円筒部111bに装着されている。したがって第2の磁性体104をホルダ111の円筒部111bに組み付ける際に、この第2の磁性体104を円周方向に回転させることによって、第2の磁性体104の光軸方向の高さが変化するので、第2の磁性体104の光軸方向位置、すなわちレンズホルダ112のマクロ撮像位置の初期設定を行うことができる。
次にホルダ111の構成について図6を参照しながら説明する。図6には、ホルダ111の構成を説明するために、固体撮像装置からレンズホルダ112と第2の磁性体104を取り除いた構成が示されている。ホルダ111の外周部である水平フランジ部111aの上部には、第1の磁性体133、134の配置位置を決定する位置決め部111e、111fが形成されている。位置決め部111e,111fの外側には、溝部111g,111h(図4、5参照)が形成されており、この溝部111g,111hに第1の磁性体133、134が挿入されている。溝部111g,111hに挿入された第1の磁性体133、134は位置決め部111e,111fによって水平フランジ部111a上での位置が決められる。また水平フランジ部111aの最も外側には、円筒部111bが形成してあり、固体撮像装置の側面部となる。
また、ホルダ111の中央部には、レンズ113によって集光された光を撮像素子161に導くための開口部151が形成されている。開口部151の周囲には、この開口部151を取り囲むように円筒部111jが形成されている。円筒部111jは、図2に示すようにレンズホルダ112の案内溝112aと係合する。
また、図4及び図5に示すようにホルダ111は、撮像素子161の周囲を取り囲む脚部111kによって基板106上に立設している。この脚部111kは、レンズホルダ112に保持されたレンズ113の位置決めを行う際に、ホルダ111の高さを決める基準となる。
脚部111kによってできた基板106とホルダ111の水平フランジ部111aとの間のスペースには、図2に示すように周辺回路装置160が挿入されている。本実施例では、周辺回路装置160としてDSP(Digital Signal Processor)が配置されているが、DSP以外の回路素子を配置することも可能である。DSPは、撮像素子161で得られた信号を画像信号に変換するための素子である。
DSPは比較的大きな素子であるため、図12に示すように基板の裏面側に設けた場合に、光軸方向の高さが高くなり、固体撮像装置を小型化することができないという問題がある。特に本実施例のようにレンズ113の駆動機構を備え、携帯電話等の小型機器に搭載される固体撮像装置においては、光軸方向の高さは可能な限り低くくすることが望まれている。本実施例のように基板106と水平フランジ部111aとの間のスペースに、周辺回路装置160を配置することで、光軸方向の高さを低くすることが可能となる。
また、図2に示すように周辺回路装置160の上面と、ホルダ111の水平フランジ部111aの下面とは当接している。高画素に対応するためにレンズ113を複数枚設けたレンズホルダ112や、電磁駆動手段を備え、レンズホルダ112の位置を第1の位置及び第2の位置に移動可能なレンズユニット101は、撮像素子161に比べてレンズユニット101の寸法が大きく、レンズホルダ112を支えるホルダ111への負荷が大きい。本実施例のように周辺回路装置160上にホルダ111の水平フランジ部111aを当接させることで、ホルダ111の脚部111kにかかる負荷を軽減させることができる。従って、基板106上にレンズユニット101を安定して立設させることができる。
また、周辺回路装置160は、図7に示すように電磁石103側に設けることもできる。電磁石103の下側に周辺回路装置160を配置し、電磁石103の下面と周辺回路装置160の上面とを当接させる。したがって、電磁石103を支持する端子部132aにかかる負荷を周辺回路装置160によって軽減できる。また、電磁駆動手段としての第1の磁性体133、134は、図1に示すようにボビン131から水平フランジ部111aの外周部へと配置され、この第1の磁性体133、134によってホルダ111と電磁石103とが連結されている。このため、ホルダ111の中央部に設けた脚部111kにかかる負荷は大きい。そこで、周辺回路装置160の上に電磁石103を配置し、周辺回路装置160と電磁石103とを当接させることで、ホルダ111の脚部111kにかかる負担をさらに軽減させることができる。また、図8に示すように電磁石103の下面と水平フランジ部111aの下面の位置が揃うように電磁石103の取付を調整して、電磁石103と水平フランジ部111aとの下側に周辺回路装置160を配置してもよい。これによってレンズユニットをさらに安定して基板106上に立設させることができる。
次に上述した固体撮像装置の作用を説明する。電磁石103に電流を流し、それぞれの一端部がボビン131内に挿入された一対の第1の磁性体133、134がそれぞれN極とS極とに磁化すると、一対の第1の磁性体133、134と、この第1の磁性体133、134にそれぞれ対向する永久磁石102のN極とS極とが同じ磁極である場合には、図4に示すように、永久磁石102を上方に反発させて第2の磁性体104に当接させる。永久磁石102は、マグネットホルダ115によってレンズホルダ112に固定されているので、レンズホルダ112は第2の位置であるマクロ撮影位置に移動する。この状態で電磁石103に流れる電流を切ると、永久磁石102自体の磁力によって永久磁石102が第2の磁性体104の当接面に吸着保持される。このようにしてレンズホルダ112がマクロ撮像位置に駆動保持される。
なお、本実施例においては、通常撮像位置におけるレンズホルダ112の保持力がマクロ撮像位置におけるレンズホルダ112の保持力よりも大きくなっている。すなわち、永久磁石102と一対の第1の磁性体133、134との間に作用する吸着力が、永久磁石102と第2の磁性体104との間に作用する吸着力よりも大きくなっている。これは、例えば永久磁石102と一対の第1の磁性体133、134との接触面積を永久磁石102と第2の磁性体104との接触面積よりも広くすることで実現できる。
これにより、マクロ撮像位置よりも使用頻度の高い通常撮像位置で被写体像を撮像する際に、レンズホルダ112が通常撮像位置から不用意に位置ずれして被写体像が正確に撮像できなくなることを防止できる。なお、マクロ撮像位置の使用頻度が通常撮像位置の使用頻度よりも高い場合には、マクロ撮像位置におけるレンズホルダ112の保持力を通常撮像位置におけるレンズホルダ112の保持力よりも大きくすればよい。
次に切り換え手段(図示せず)により電磁石103の電流の方向を切り換えると、一対の第1の磁性体133、134が、それぞれ対向する永久磁石102のN極とS極と異なる磁極となり、この永久磁石102を下方に吸引して、図5に示すように第2の磁性体104から引き離し、第1の磁性体133、134に吸着させる。永久磁石102の移動に伴って、レンズホルダ112は第1の位置である通常撮影位置に移動する。この状態で電磁石103の電流を切ると、永久磁石102自体の磁力によって第2の磁性体104の当接面に吸着保持される。このようにしてレンズホルダ112が通常撮像位置に駆動保持される。
このように本実施例は、切り替えスイッチ等の切り替え手段(図示せず)によって、電磁石103に流す電流の方向を変更することにより、マクロ撮像位置と通常撮像位置とにレンズホルダ112を正確かつ確実に駆動することができる。また一旦レンズホルダ112をマクロ撮像位置と通常撮像位置とに駆動すれば、電流を切っても上述したように永久磁石102自体の磁力によってそれぞれの位置に保持されるので、大幅な省電力化が可能になる。
また、レンズホルダ112をマクロ撮影位置と通常撮影位置とに駆動しても、ホルダ111とレンズホルダ112との当接部に設けた突起部(不図示)によってこれらの接触面積を小さくしているので、レンズ駆動時の摩擦力を低減でき、レンズ113をスムーズに駆動することができる。
また、この突起部を円筒部111jの外周部分に設けてレンズホルダ112に当接させるようにすれば、レンズホルダ112をマクロ撮影位置と通常撮影位置とに駆動することによって生じるごみが、レンズ113の有効径内に侵入し、撮像素子161の撮像面に付着するといった問題が生じない。
なお、図2に示すように、第2の磁性体104の永久磁石102に対向する面には、所定の高さを有する半球形状の突起部104aが形成してあり、この永久磁石は、この突起部104aの頂部を介して、この第2の磁性体104に当接する。したがって第2の磁性体104への吸着力が過大になることを防止でき、永久磁石102を反対方向に確実に引き離すことができる。なお同様な突起部を、第1の磁性体133、134の吸着面にも形成すると、永久磁石102を、この第1の磁性体133、134から確実に引き離すことができるようになる。
また本実施例では、永久磁石102の内周に磁性体からなるリング部材121を設けているが、永久磁石の内周側に閉磁路を形成する手段はこれに限らず、適宜変更可能である。例えば、マグネットホルダ115を磁性体で形成し、永久磁石の内周に沿って配置しても良い。
また、本実施例において、永久磁石として円周方向及び半径方向をそれぞれ2分した領域に異なる磁極を有する永久磁石102を用いたが、永久磁石はこれに限るものではなく、例えば円周を4分した領域に異なる磁極を有する永久磁石を用いても良い。
次に、本発明に係る第2実施例について図9、10を参照しながら説明する。本実施例もCCD等からなる撮像素子161を搭載した基板106と、この基板106に搭載されて撮像素子161に被写体像を結像するレンズ113を保持するレンズユニット101とを有している。レンズユニット101は、撮像素子161を包囲するように基板106に固定されるホルダ111と、レンズ113を保持しレンズ113の光軸方向に移動自在となるようにホルダ111に係合するレンズホルダ112と、このレンズホルダ112を第1の位置およびこの第1の位置から光軸方向へ所定距離だけ移動した第2の位置に駆動するレンズ位置調整部材(駆動部)としての回転部材221とを備えている。
円筒状のレンズホルダ112の外周には調整部材220が設けられている。調整部材220に取り付けられたレンズホルダ112をレンズ113の光軸周りに回転させて、調整部材220とレンズホルダ112との取り付け位置を調整する。レンズホルダ112の位置調整後は、螺合部分に接着剤を塗布し、レンズホルダ112を調整部材220に固定する。なお、レンズホルダ112に固定された調整部材220は、レンズホルダ112の一部として機能する。
また、調整部材220と、ホルダ111の外周部の水平フランジ部111aとの間には、リング状の回転部材221が挟み込まれ、これらの部材を円形状の付勢部材222によって上から付勢している。付勢部材222は、ホルダ111の円周方向の端部に設けた円筒部111bの爪に掛けられて付勢力を働かせている。リング状の回転部材221の下面には、レンズホルダ112を光軸方向に進退させる駆動力を与えるカム面(所定の駆動力をカムによって実現するためのカム輪郭が形成された面)が形成されている。回転部材221をレンズ113の光軸周りに回転させることによって、図10に示されるようにホルダ111と調整部材220との間に挟み込まれる回転部材221の面の厚みが変わり、調整部材220と、調整部材220に固定されたレンズホルダ112とをレンズ113の光軸方向に移動させる。
本実施例においても、脚部111kによってできた基板106とホルダ111の水平フランジ部111aとの間のスペースに、周辺回路装置160が挿入されている。基板106と水平フランジ部111aとの間のスペースに、周辺回路装置160を配置することで、光軸方向の高さを低くすることが可能となる。
また、図9に示すように周辺回路装置160の上面と、ホルダ111の水平フランジ部111aの下面とを当接させることで、ホルダ111の脚部111kにかかる負荷を軽減させることができる。図9に示すように本実施例は、レンズホルダ112を光軸方向に進退させる駆動力を与える回転部材221がホルダ111よりも大きく外側にはみ出している。このため、撮像素子161の周囲に配置した脚部111kだけでレンズユニット101を支えるのは不安定な状態となる。このため重ねられた回転部材221と調整部材220とを基板106方向に付勢している付勢部材222の下に周辺回路装置160を設けることによって、レンズユニット101を安定して基板106上に立設させることが可能となる。
また、上述した各実施例の固体撮像装置を携帯用電子機器に搭載すれば、高さを低くした固体撮像装置を搭載することにより、省スペースを実現した携帯用電子機器を提供できる。
また、上述した各実施例の固体撮像装置を携帯用電子機器に搭載すれば、高さを低くした固体撮像装置を搭載することにより、省スペースを実現した携帯用電子機器を提供できる。
上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施例では、電磁石によってレンズ位置を調整する電磁マクロや、手動によってレンズ位置を調整する手動マクロに適用しているが、ステッピングモータ等を用いてレンズを駆動し、焦点距離を変更するオートフォーカスやズーム機構にも適用することができる。すなわち、周辺回路装置160をステッピングモータ等のアクチュエータと基板との間に挿入することも可能である。
101 レンズユニット 102 永久磁石
103 電磁石 106 基板
111 ホルダ 111k 脚部
112 レンズホルダ 121 リング部材
113 レンズ 115 マグネットホルダ
132 電気コイル 133、134 第1の磁性体
104 第2の磁性体 104a 突起部
104b 突起部 160 周辺回路装置
161 撮像素子
103 電磁石 106 基板
111 ホルダ 111k 脚部
112 レンズホルダ 121 リング部材
113 レンズ 115 マグネットホルダ
132 電気コイル 133、134 第1の磁性体
104 第2の磁性体 104a 突起部
104b 突起部 160 周辺回路装置
161 撮像素子
Claims (5)
- 撮像素子を搭載した基板と、
レンズを取り付けたレンズホルダと、
前記レンズホルダを移動可能に保持し、前記基板上に立設したホルダと、
前記レンズホルダを第1の位置及び該第1の位置から前記レンズの光軸方向へ所定距離だけ移動した第2の位置に駆動する駆動部と、
前記基板と前記ホルダとの間、または前記基板と前記駆動部との間に配置された周辺回路装置と、
を有することを特徴とする固体撮像装置。 - 前記ホルダまたは前記駆動部は、前記周辺回路装置に当接していることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記駆動部は、前記ホルダに連結して配置された電磁駆動部であることを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
- 前記駆動部は、前記ホルダの外周部に配置されたレンズ位置調整部材であることを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の固体撮像装置を備えたことを特徴とする携帯用電子機器。
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