JP2005207745A - コンクリート構造物の検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンクリート構造物の躯体コンクリートを容易かつ正確に検査し、コンクリートが劣化していないかどうかを診断することができるようにしたコンクリート構造物の検査方法を提供する。
【解決手段】 コンクリート構造物に形成されたボーリング孔B内に挿入されるコンクリート構造物の検査装置を、前記ボーリング孔B内の状況を映し出す撮影手段10と、前進・後退および周方向に回転する駆動手段20と、前記ボーリング孔Bの内壁の力学的性質を計測する計測手段30とを直列に連結したものとする。前記計測手段30は、コンクリートの圧縮強度を推定する圧縮強度調査手段40と、コンクリートの弾性係数を推定する弾性係数調査手段50とを備えたものとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンクリート構造物のコンクリートが劣化および老朽化していないかどうかを検査するコンクリート構造物の検査装置に関し、詳しくは、コンクリート構造物に形成されたボーリング孔を利用するコンクリート構造物の検査装置に関する。
ビル、トンネルあるいは高架橋などのコンクリート構造物は、老朽化するだけでなく、鉄筋の発錆やアルカリ骨材反応、あるいは、繰返し荷重などによって劣化し、ひび割れが発生したり、内部欠陥のためにコンクリート片が落下したりすることがある。ひび割れの程度や内部欠陥については、破壊検査や非破壊検査によって診断されている。しかし、破壊検査は、精度が高いものの、コンクリート構造物を損傷させることから、実施しにくい。また、非破壊検査は、超音波や電磁波などによって対象物を間接的に測定するため、精度が低く、また深い部分を診断することができないという不具合がある。
そこで、内視鏡を使用してコンクリートの劣化を高精度に検査することができるようにした「コンクリートの検査方法及び該方法に用いられる測定治具」が特許文献1に開示されている。このコンクリートの検査方法は、コンクリート構造物に穿孔部を形成する工程と、この穿孔部に内視鏡を挿入する工程と、この内視鏡を通してコンクリートの深さ方向の劣化を観測する工程とを含むことを特徴としている。
特開2001−227925号公報
特許文献1に開示されたコンクリートの検査方法にあっては、内視鏡によって穿孔部内のコンクリートの劣化を観察するだけであるため、コンクリートが力学的にどのような特性を有しているかを検査し、コンクリートが劣化していないかどうかを正確に診断することができない。
コンクリートの力学的性質のうち圧縮強度については、露出している表面にハンマを打撃し、ハンマの撥ね返り量から推定されることがある。しかし、コンクリートは、その表面付近がブリージングの影響を受けることによって打設方向に変化するだけでなく、打設条件や養生条件などがコンクリートの構造物ごとに異なることから、露出している表面のコンクリートをハンマによって打撃するだけでは、コンクリートの圧縮強度を正確に検査し、コンクリートが劣化していないかどうかを正確に診断することができない。
したがって、コンクリート構造物にボーリング孔を形成し、このボーリング孔内からコアを採取し、このコアを使用してコンクリートの力学的性質が試験されることもある。しかし、実際のコンクリート構造物は、採取されたコアの径方向に荷重が加えられているにもかかわらず、力学的性質の試験は一般的に軸方向に荷重を加えるため、従来のコアを使用した試験では、コンクリートが劣化および老朽化しているか、していないかを正確に診断することができない。
そこで、本発明は、コンクリート構造物の躯体コンクリートを容易かつ正確に検査し、コンクリートが劣化および老朽化しているか、していないかを診断することができるようにしたコンクリート構造物の検査方法を提供することを課題とする。
本発明に係るコンクリート構造物の検査装置は、コンクリート構造物に形成されたボーリング孔内に挿入されるコンクリート構造物の検査装置であって、前記ボーリング孔内の状況を映し出す撮影手段と、前記ボーリング孔内で前進・後退および周方向の回転の各動きをする駆動手段と、前記ボーリング孔周囲のコンクリートの物性を検査する計測手段とが配列されていることを特徴としている。
このコンクリート構造物の検査装置によれば、駆動手段によって検査装置が前進・後退および周方向の回転の各動きをするため、ボーリング孔周囲のコンクリート(躯体コンクリート)の状態をボーリング孔内の任意の位置および方向で検査することができる。躯体コンクリートのひび割れなどの性状は、撮影手段によって検査され、躯体コンクリートの物性は計測手段によって検査される。
また、前記コンクリート構造物の検査装置において、前記撮影手段は、先頭に配備されるカバー内にケーブルの先端部が配置され、該先端部にカメラが取り付けられた装置であることが好ましい。
このコンクリート構造物の検査装置によれば、撮影手段が先頭に配備されることにより、カメラがボーリング孔の周囲だけでなく奥側の内壁を撮影し、その映像をケーブルによって検査装置から離隔して配備されたモニタなどに送信することができる。カメラは、カバーによって保護され、粉塵が付着したり、ボーリング孔の壁に衝突したりすることがないようにされている。なお、ケーブルは、大容量の情報を伝達することのできる光ファイバケーブルを使用することが好ましい。
また、前記コンクリート構造物の検査装置において、前記駆動手段は、中心軸を回転軸として回転するハブに、中心軸を回転軸として回転する複数本のロッドが放射状に取り付けられ、各ロッドの先端部にボーリング孔の内壁上を転がる車輪が取り付けられた装置であることが好ましい。
このコンクリート構造物の検査装置よれば、駆動装置に備えられた車輪がボーリング孔の内壁上を転がることによって、検査装置が前進・後退および周方向の回転の各動きをする。ロッドが中心軸を回転軸として回転することにより、ロッドの先端部に取り付けられた車輪が方向転換する。車輪を検査装置の長さ方向に向けることにより、検査装置を前進・後退させることができる。また、車輪を検査装置の周方向に向けて、ロッドがハブを回転軸として回転することにより、車輪が周方向に回転し、検査装置を周方向に回転させることができる。なお、駆動装置は、検査装置が安定して走行することができるようにするため、前記撮影手段の後ろ隣と検査装置の最後尾とに備えられることが好ましい。
また、前記コンクリート構造物の検査装置において、前記計測手段は、コンクリートの圧縮強度を推定する圧縮強度調査手段およびコンクリートの弾性係数を推定する弾性係数調査手段が備えられた装置であることが好ましい。
このコンクリート構造物の検査装置によれば、圧縮強度調査手段および弾性係数調査手段によって、コンクリートの圧縮強度および弾性係数を推定することができるため、コンクリートの劣化の状態を正確に診断することができる。例えば、アルカリ骨材反応によってコンクリートの劣化が進行すると、圧縮強度よりも弾性係数が大幅に低下することが知られており、圧縮強度調査手段および弾性係数調査手段によって推定した圧縮強度および弾性係数の数値からコンクリートが劣化しているかどうかを診断することができる。また、圧縮強度調査手段および弾性係数調査手段が前記駆動手段によって周方向に回転することにより、弾性係数に異方性がある場合でも、各方向の弾性係数を推定することができる。
また、前記コンクリート構造物の検査装置において、前記圧縮強度調査手段は、ハンマが押し縮められたバネの勢いでボーリング孔の内壁を打撃し、ハンマの撥ね返り量によってコンクリートの圧縮強度を推定する装置であることが好ましい。
このコンクリート構造物の検査装置によれば、ボーリング孔の内壁を打撃するハンマの撥ね返り量から躯体コンクリートの反発硬度が求められる。反発硬度は弾性係数と比例関係があり、弾性係数と圧縮強度とは一定の関係があるため、反発硬度と圧縮強度との関係を予め算出しておくことにより、ハンマの撥ね返り量から躯体コンクリートの圧縮強度を推定することができる。この圧縮強度は、ボーリング孔の径方向の数値であるため、コンクリート構造物に実際に荷重が加えられる方向の躯体コンクリートの圧縮強度を推定することができる。
また、前記コンクリート構造物の検査装置において、前記弾性係数調査手段は、ジャッキによって反対方向に離隔してボーリング孔の内壁を押圧する一対の載荷板を備えた載荷装置と、該載荷装置に押圧されたボーリング孔の内壁の方に付勢される測定子の移動量からボーリング孔周囲のコンクリートの変形量を測定する測長装置とが備えられた装置であることが好ましい。
このコンクリート構造物の検査装置によれば、載荷装置に備えられた一対の載荷板がジャッキによって躯体コンクリートを押圧するときの加圧力と、測長装置によって計測されたボーリング孔周囲のコンクリート(躯体コンクリート)の変形量との関係から躯体コンクリートの弾性係数を推定し、躯体コンクリートの弾性係数を正確に検査することができる。躯体コンクリートの変形量は、測長装置に備えられた測定子が付勢されてボーリング孔の内壁に当接し、躯体コンクリートが載荷装置によって押圧される前後で、測定子が突出する量の変化から測定される。なお、測長装置が2台の載荷試験装置に挟まれるように配列されることにより、躯体コンクリートの弾性係数を正確に推定することができる。
なお、載荷装置の載荷板がボーリング孔の内壁を圧縮しない程度に押圧し、このコンクリート構造物の検査装置を仮固定した状態で、前記圧縮強度調査手段を作動させることにより、圧縮強度を正確に推定することができる。
また、前記コンクリート構造物の検査装置において、前記測長装置は、前記載荷装置の載荷板の移動方向と同一方向および直交方向の2方向について、ボーリング孔周囲のコンクリートの変形量を測定する装置であることが好ましい。
躯体コンクリートが載荷装置の載荷板によって押圧されることにより、ボーリング孔は、その押圧された方向の内径が大きくなり、その直交方向の内径が小さくなるが、このコンクリート構造物の検査装置によれば、測長装置が前記載荷装置の載荷板の移動方向と同一方向および直交方向の2方向について躯体コンクリートの伸張量・圧縮量の各変形量を測定することにより、ポアソン比を算出することができ、このポアソン比を含めた弾性係数を推定することができる。
本発明によれば、撮影手段と駆動手段と計測手段とを連結したコンクリート構造物の検査装置を構造物に形成されたボーリング孔内に挿入するという従来にない方法により、コンクリート構造物の内部におけるひび割れなどの性状を観察し、そして、躯体コンクリートの圧縮強度や弾性係数を推定し、物性を検査することができる。しかも、この複数の検査は、同一箇所で同時に行うことが可能となり、従来の検査とは異なる次元の検査データを得ることができる。
したがって、コンクリートが劣化していないかどうかを正確に診断し、コンクリート構造物を補強し、あるいは建て替えなければならないかどうかを的確に見極めることができるようになる。この結果、コンクリート構造物を不必要に補強し、あるいは建て替えることがなく、逆に、コンクリート片が落下する可能性のある危険なコンクリート構造物は、早急に補強し、あるいは早期に建て替えることにより、事故の発生を未然に防止することができるようになる。
本発明に係るコンクリート構造物の検査装置(以下、主として「検査装置」という。)の一実施形態について、図1から図5を参照しながら説明する。なお、図2から図5においては、図1に示したボーリング孔Bを図示していない。
本検査装置は、図1に示すように、コンクリート構造物に形成されたボーリング孔B内に挿入され、撮影手段10、駆動手段20そして計測手段30が直列に配列されている。撮影手段10は両端部がほぼ塞がれた円筒状のドラム1の先頭外側に配置され、駆動手段20は前記ドラム1内の先頭内側、すなわち撮影手段10の後ろ隣とドラム1内の最後尾との2か所に配置され、計測手段30は前記ドラム1内で2か所の駆動手段20,20に挟まれる位置に配置されている。
撮影手段10は、ドラム1の先頭に透明なカバー11が取り付けられ、このカバー11内にケーブル13の先端部が配置され、この先端部にカメラ12が取り付けられた構成となっている。カバー11によってカメラ12がボーリング孔Bの内壁に衝突せず、また、粉塵などがカメラ12に付着しないようにされている。カバー11は、検査装置がボーリング孔B内で前進しやすいように、図1に示すようなドーム形状とされている。ただし、カバー11は、有底円筒状や円錐形など任意の形状とすることができる。また、カメラ12の種類によっては、カバー11は、半透明または透明でないものが使用される。
そして、カメラ12は、例えば小型CCD(Charge Coupled Device)カメラが使用され、このカメラ12に近接して全方位視覚ミラーとライト(ともに図示せず)が配備されている。このライトによって照明され、カメラ12によって撮影されるボーリング孔Bの内壁の映像がケーブル13を介して検査装置から離隔した位置に置かれたモニタ(図示せず)に映し出される。なお、カメラ12は赤外線カメラを使用し、ライトを備えないようにすることもできる。
また、ケーブル13は、大容量の情報を送信することができる光ファイバケーブル、あるいは同軸ケーブルなどが使用される。ケーブル13はドラム1の先端から後端まで架け渡されるが、ドラム1の後端を塞いでいる端板2にパイプ3が突設され、このパイプ3からケーブル13が導出するようにされている。なお、全方位視覚ミラーに替え、ケーブルの先端部が任意の方向を向くようにすることにより、狭い範囲を撮影するカメラを使用することができる。また、ケーブルに替え、無線でカメラに撮影された映像をモニタに送信するようにすることもできる。
そして、駆動手段20は図2に示すように、中心軸21aを回転軸として回転するハブ21に、中心軸を回転軸として回転する複数本(図面では4本)のロッド22,22…が放射状に取り付けられ、各ロッド22,22…の先端部にボーリング孔Bの内壁上を転がる車輪23,23…が取り付けられた構成となっている。この車輪23は、ドラム1に窓穴部4が形成されることにより、この窓穴部4から車輪23がわずかに突出し、方向転換できるようにされている。
車輪23は駆動原(図示せず)によって、検査装置の長さ方向に向いた状態で、検査装置を前進・後退させる。また、ロッド22がその中心軸を回転軸として回転し、車輪23が図2の仮想線に示すようにドラム1の周方向を向いた状態で回転すると、ロッド22とドラム1が一体にハブ21の回転軸21aを回転軸として周方向に回転し、撮影手段10および計測手段30が周方向に回転する。このような駆動手段20は、検査装置が安定して走行することができるように、ドラム1内の先頭内側と最後尾の2か所に配置される。
そして、2台の駆動手段20,20に挟まれる計測手段30は、図1に示すように圧縮強度調査手段40と弾性係数調査手段50とによって構成されている。
圧縮強度調査手段40は、前側に配置された駆動手段20の後ろ側に隣接して配置され、打撃法によってボーリング孔B周囲のコンクリート(躯体コンクリート)Cの圧縮強度を推定する装置である。打撃法は、コンクリートを打撃するハンマの撥ね返り量から反発硬度を求める手段であるが、反発硬度は弾性係数と比例関係があり、弾性係数と圧縮強度とは一定の関係があるため、反発硬度と圧縮強度の関係図表を予め作成しておくことにより、反発係数から圧縮強度を算出することができる。
具体的な圧縮強度調査手段40は、図3に示すように、円筒状のドラム1の内面に固定された駆動部41にシャフト42が立設され、このシャフト42がカウンターウェイト43を貫通し、このカウンターウェイト43の基端側端面と先端側端面とに加力バネ44と打撃バネ45とが配置され、この打撃バネ45に打撃部46が保持され、さらにカウンターウェイト43に近接してスケール47が配置されている。打撃部46の先端部はボーリング孔Bの内壁とほぼ同じ曲率の円弧状に形成されている。また、スケール47は、打撃部46の撥ね返り量を計測して、電気信号に変換し、この電気信号がケーブル(図示せず)または無線によって検査装置から離隔して配備されるモニタ(図示せず)に出力される。
このような圧縮強度調査手段40は、駆動部41が作動することにより、加力バネ44が圧縮され、カウンターウェイト43が駆動部41の方へ移動する。そして、加力バネ44が所定値まで圧縮されると、加力バネ44を解放し、カウンターウェイト43によって打撃部46がボーリング孔Bの内壁を打撃する。すると、打撃部46は撥ね返り、その撥ね返り量がスケール47によって読み取られる。スケール47は、打撃部46の撥ね返り量を電気信号に変換して、モニタ(図示せず)に出力する。
また、弾性係数調査手段50は、図1に示すように載荷装置51と測長装置52とを備えている。
載荷装置51は、図4に示すように、一対の載荷板51a,51aが一対のジャッキ51b,51bによって反対方向に離隔するようにして、躯体コンクリートCを圧縮して弾性変形させる装置で、その躯体コンクリートCを押圧するときの加圧力を電気信号に変換する変換器(図示せず)が備えられている。電気信号に変換された加圧力は、ケーブル(図示せず)または無線によって検査装置から離隔した位置に配備されたモニタ(図示せず)に送信される。載荷板51aは、ボーリング孔Bの内壁とほぼ同じ曲率半径の円弧状に形成され、ドラム1に形成された窓穴部4から突出する。また、ジャッキ51bは、ドラム1の内周面に固定された基台53に設置され、前記駆動手段20によってドラム1が周方向に回転すると、載荷板51aも周方向に回転するようにされている。
このような載荷装置51は図1に示すように、間隔をあけて2台配置され、この載荷装置51,51間に測長装置52が配置される。測長装置52は、電気マイクロメータのように微小な長さを計測することができるもので、前記載荷装置51の載荷板51aの移動方向と同一方向および直交方向の2方向の躯体コンクリート伸張量・圧縮量の各変形量を測定するように2台並んで備えられている。
前側の測長装置52は図1および図5に示すように、ドラム1の内面に固定された基台53に筒状のステム52bが載荷装置51の載荷板51aの移動方向と同一方向に設置され、このステム52b内からスピンドル52cが突出し、スピンドル52cの先端部に測定子52dが取り付けられ、この測定子52dがバネ52eによって前記載荷装置51の載荷板51a,51aと同じ外方向に付勢するようにされている。測定子52dが位置する部分のドラム1には、窓穴部4が形成され、測定子52dがボーリング孔Bの内壁に当接するようにされている。したがって、測定子52dの先端部は、ボーリング孔Bの内壁とほぼ同じ曲率の円弧状または半球状に形成されている。
後側の測長装置52は図5に示すように、基台53に形成された中空部54内に配置される。この中空部54の部分のドラム1には窓穴部4が形成され、ボーリング孔Bの内壁に当接する測定子52dが配置されている。測定子52dは、載荷装置51の載荷板51aの移動方向と直交方向に基台53に設置されたステム52b内から突出するスピンドル52cの先端部に取り付けられ、バネ52eによって外方向に付勢するようにされている。
なお、測長装置52の測定子52d,52dが伸張する方向は、図示とは逆に、後側が載荷装置51の載荷板51a,51aの移動方向と同一方向に付勢するようにしてもよい。
そして、いずれの測定子52d,52dの突出量も、変換器(図示せず)によって電気信号に変換され、ケーブル(図示せず)または無線によって検査装置から離隔して配備されたモニタ(図示せず)に出力される。各測定子52d,52dは、ボーリング孔Bの内壁に当接した状態から、前記載荷装置51の一対の載荷板51a,51a、によって圧縮される躯体コンクリートCの方向に伸張し、この方向と直交方向に圧縮するため、この2方向の伸張量・圧縮量の変形量を算出することによってポアソン比を算出する。なお、ポアソン比を算出する必要がないときは、測定子51aが載荷装置51の載荷板51a,51aの移動方向と同一方向にのみ付勢する測長装置52を備えるようにしてもよい。
また、躯体コンクリートCは、弾性係数が部分的に異なる場合もあるが、一対の載荷装置51a,51aおよび測定子52d,52dはそれぞれ弾性係数に対応してボーリング孔Bの内壁を押圧する。そして、載荷装置51の一対の載荷板51a,51aが躯体コンクリートCを押圧する加圧力と、測長装置52の一対の測定子52d,52dが伸張・圧縮する長さ、すなわち躯体コンクリートCの圧縮量との関係から躯体コンクリートCの弾性係数を推定する。測長装置52は、前記のように2台の弾性係数調査手段50の間に挟まれるため、載荷装置51の載荷板51aに押圧されて弾性変形した躯体コンクリートCの平均的な伸張量・圧縮量の変形量が算出される。また、測長装置52,52が直交する2方向の伸張・圧縮する長さを測定し、ポアソン比を算出することにより、弾性係数は、ポアソン比を含めたものを推定することができる。
なお、前記図示しない各モニタは、例えば1台のコンピュータによって構成し、圧縮強度と弾性係数を自動的に計算して表示するようにすることができる。また、ケーブルは、1本であってもよいし、専用線であってもよい。
次に、本発明の検査装置の使用方法について、説明する。まず、コンクリート構造物に形成されたボーリング孔B内に検査装置を挿入する。当初、駆動手段20の車輪23は、検査装置の長さ方向を向いており、検査装置は、ボーリング孔Bの奥側へ進行する。このとき、撮影手段10のカメラ12がボーリング孔Bの奥側および内壁を撮影し、その映像がモニタに映し出されることにより、ひび割れが生じていないかなどを検査する。
検査装置が所定の位置で停止した後、載荷装置51の二対(合計4個)の載荷板51a,51aがボーリング孔Bの内壁を圧縮しない程度に押圧し、検査装置が仮固定された状態で、圧縮強度調査手段40の打撃部46がボーリング孔Bの内壁を打撃し、打撃部46の撥ね返り量がモニタに出力され、躯体コンクリートCの圧縮強度を推定する。検査装置が仮固定されることにより、打撃部46は、ぶれることなくボーリング孔Bを打撃することができるため、躯体コンクリートCの圧縮強度を正確に推定することができる。
その後、載荷装置51の載荷板51aが躯体コンクリートCを圧縮する程度に押圧する。ボーリング孔Bの内径は、載荷板51aの移動方向に大きくなり、この方向と直交する方向が小さくなるが、この躯体コンクリートCの伸張量・圧縮量の変形量を測長装置52で測定する。この躯体コンクリートCへの加圧力と伸張量・圧縮量の変形量とはモニタに出力され、躯体コンクリートCの弾性係数についてポアソン比を含めて推定する。圧縮強度および弾性係数は、コンクリート構造物に実際に加えられている荷重と同じ方向のものが推定される。
続いて、同じ位置で車輪23が周方向に方向転換し、ハブ21がその中心軸21aを回転軸として回転することにより、計測手段30を周方向に回転させる。このとき、載荷板51a,51aがボーリング孔Bの内壁を圧縮しない程度に押圧し、検査装置が仮固定された状態とすることにより、検査装置が移動しないようにして車輪23を方向転換させることができる。そして、前記のように、圧縮強度調査手段40と弾性係数調査手段50が作動して、前記と異なる方向の躯体コンクリートCの圧縮強度と弾性係数とを推定する。
そして、ボーリング孔Bが深く形成されているときは、車輪23が検査装置の長さ方向を向いて前進し、さらに奥側のボーリング孔Bの内壁を撮影し、圧縮強度と弾性係数とを推定する。このようにして、この検査装置は、躯体コンクリートを検査し、コンクリートにひび割れや内部欠陥が生じていないかを診断する。
なお、本発明は、前記の実施形態に限定することなく、特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内において種々変更することができる。例えば、計測手段30が超音波や電磁波などを使用して、内部欠陥を検査する装置を備えるようにしてもよいし、圧縮強度や弾性係数以外の力学的性質を検査する装置を備えてもよい。
本発明に係るコンクリート構造物の検査装置の一実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の検査装置を構成している駆動手段の一実施形態を示す図1のA−A線断面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の検査装置を構成している圧縮強度調査手段の一実施形態を示す図1のB−B線断面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の検査装置を構成している弾性係数調査手段の載荷装置の一実施形態を示す図1のC−C線断面図である。 本発明に係るコンクリート構造物の検査装置を構成している弾性係数調査手段の計測装置の一実施形態を示す図1のD−D線断面図である。
符号の説明
B…ボーリング孔
10…撮影手段
11…カバー
12…カメラ
13…ケーブル
20…駆動手段
21…ハブ
22…ロッド
23…車輪
30…計測手段
40…圧縮強度調査手段
50…弾性係数調査手段
51…載荷装置
51a…載荷板
51b…ジャッキ
52…測長装置
52b…測定子

Claims (7)

  1. コンクリート構造物に形成されたボーリング孔内に挿入されるコンクリート構造物の検査装置であって、
    前記ボーリング孔内の状況を映し出す撮影手段と、前記ボーリング孔内で前進・後退および周方向の回転の各動きをする駆動手段と、前記ボーリング孔周囲のコンクリートの物性を検査する計測手段とが配列されていることを特徴とするコンクリート構造物の検査装置。
  2. 前記撮影手段は、先頭に配備されるカバー内にケーブルの先端部が配置され、該先端部にカメラが取り付けられた装置であることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の検査装置。
  3. 前記駆動手段は、中心軸を回転軸として回転するハブに、中心軸を回転軸として回転する複数本のロッドが放射状に取り付けられ、各ロッドの先端部にボーリング孔の内壁上を転がる車輪が取り付けられた装置であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート構造物の検査装置。
  4. 前記計測手段は、コンクリートの圧縮強度を推定する圧縮強度調査手段およびコンクリートの弾性係数を推定する弾性係数調査手段が備えられた装置であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載のコンクリート構造物の検査装置。
  5. 前記圧縮強度調査手段は、ハンマが押し縮められたバネの勢いでボーリング孔の内壁を打撃し、ハンマの撥ね返り量によってコンクリートの圧縮強度を推定する装置であることを特徴とする請求項4に記載のコンクリート構造物の検査装置。
  6. 前記弾性係数調査手段は、ジャッキによって反対方向に離隔してボーリング孔の内壁を押圧する一対の載荷板を備えた載荷装置と、該載荷装置に押圧されたボーリング孔の内壁の方に付勢される測定子の移動量からボーリング孔周囲のコンクリートの変形量を測定する測長装置とが備えられた装置であることを特徴とする請求項4または5に記載のコンクリート構造物の検査装置。
  7. 前記測長装置は、前記載荷装置の載荷板の移動方向と同一方向および直交方向の2方向について、ボーリング孔周囲のコンクリートの変形量を測定する装置であることを特徴とする請求項6に記載のコンクリート構造物の検査装置。
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